JP4760959B2 - 電磁継電器 - Google Patents
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Description
電磁継電器9とヒューズ機能部40とは互いに直列に配線されており、いずれか一方が遮断されることにより、電源回路50における通電が停止するよう構成されている。
図11において、符号51は高電圧バッテリ、符号52は三相交流の走行モーターである回転電機、符号53は直流電力と交流電力との変換を行うインバータを表す。なお、ヒューズ機能部40は高電圧バッテリ51の内部に組み込まれている。
また、所定値以上の大電流が流れたときには、ヒューズ機能部40がジュール熱によって溶断することによっても通電を遮断することができる。
そうすると、大型の電磁継電器を採用しない場合には、電磁継電器9のみでは切り難く、ヒューズ機能部40のみでも切り難い大きさの電流が存在することとなり、この領域の電流が通電しているときの異常に対応することが困難であるという問題がある。
上記ヒューズ機能部は、上記接点部を通電状態から遮断状態へ切り替える際に上記接点部に生じるアークの熱を受ける位置に配設されており、
上記電磁継電器は、本体に固定された一対の固定接点をそれぞれ保持する一対の固定ホルダと、上記一対の固定接点に対向配置される一対の可動接点を短絡させた状態で保持する可動ホルダとを有し、上記接点部は、上記固定接点と上記可動接点とによって構成され、上記ヒューズ機能部は、上記可動ホルダの少なくとも一部を構成しており、
かつ、上記接点部と上記ヒューズ機能部との間に介在する導体の長さ及び断面積の少なくとも一方を調整することにより、上記アークの熱と上記ヒューズ機能部に流れる電流のジュール熱とによって上記ヒューズ機能部を断線させる電流値の範囲を調整するよう構成してあることを特徴とする電磁継電器にある(請求項1)。
これにより、あらゆる電流値領域において電流の遮断が可能となる。
さらに、電磁継電器にヒューズ機能部を組み込んだことにより、電磁継電器を組み込む回路システムの部品点数の削減を図ることができる。
そのため、上記ヒューズ機能部にアーク熱が2方向から伝わることとなるため、短時間でのヒューズ機能部の溶断が容易となる。また、上記ヒューズ機能部を容易に電磁継電器に組み込むことができ、小型の電磁継電器を得ることができる。
この場合には、アーク熱が充分に伝わる位置に上記ヒューズ機能部を設けることができる。
そのため、アーク熱とジュール熱とによってヒューズ機能部を断線する電流値範囲を容易に設定することができる。
すなわち、上記導体の長さを短く又は断面積を大きくすることにより、アーク熱とジュール熱とによってヒューズ機能部を断線する電流値範囲を低い方へシフトすることができる。これにより、電磁継電器の小型化が容易となる。
一方、上記導体の長さを長く又は断面積を小さくすることにより、アーク熱とジュール熱とによってヒューズ機能部を断線する電流値範囲を高い方へシフトすることができる。
この場合には、上記ヒューズ機能部が断線したときや、接点部が破損したとき、容易に上記接点部と上記ヒューズ機能部とをコイルユニットから取り外して交換することができる。
本発明の実施例にかかる電磁継電器につき、図1〜図8を用いて説明する。
本例の電磁継電器1は、図1、図2に示すごとく、通電によって磁力を発生するコイル2と、磁力によって開閉する接点部3と、該接点部3と電気的に直列に配線され所定の熱量を受けたときに断線する導体からなるヒューズ機能部4とを有する。
ヒューズ機能部4は、接点部3を通電状態(図2)から遮断状態(図1)へ切り替える際に接点部3に生じるアーク8(図4)の熱を受ける位置に配設されている。
また、コイル2の周辺には、磁性材料からなるヨーク16及びプレート17が設けられており、コイル2への通電により発生する磁束の経路を、コア15とプランジャ11とプレート17とヨーク16とによって構成している。
一方、接点部3、ヒューズ機能部4、ホルダ付勢手段18等は、樹脂からなるカートリッジケース103内に配設され、コイルユニット20に対して着脱可能なカートリッジ部30を構成している。
また、可動ホルダ32は、プランジャ11とは反対側から、ホルダ付勢手段18によって、プランジャ11側、すなわち固定ホルダ31側へ付勢されている。ただし、ホルダ付勢手段18の付勢力は、プランジャ付勢手段12の付勢力よりも小さい。これにより、コイル2による磁力が作用していないときには、図1に示すごとく、可動ホルダ32は、プランジャ11によって固定ホルダ31から引き離されている。なお、ホルダ付勢手段18も、可動ホルダ32におけるヒューズ機能部4に当接している。また、ヒューズ機能部4は、素子が筐体の内部に設けてあるものであり、プランジャ11の絶縁碍子111及びホルダ付勢手段12は、ヒューズ機能部4の筐体に当接している。
また、固定ホルダ31は、固定接点310を配設した側とは反対側の端部を外部端子311として外部に露出させている。
コイル2への通電時には、図2に示すごとく、一対の可動接点320と一対の固定接点310とが接触した導通状態が形成される。
電源回路5は、高電圧バッテリ51と走行モーターとして機能する三相交流の回転電機(モータージェネレーター)52との間に形成され、直流電力と交流電力との変換を行うインバータ53を有する。そして、インバータ53と高電圧バッテリ51との間における正極側と負極側の電流経路に、それぞれ電磁継電器1が配線されている。
また、同じくインバータ53や回転電機52において何らかの異常が生じ、電源回路5に所定の大きさ以上の大電流が流れたとき、電磁継電器1におけるヒューズ機能部4が断線して、電源回路5における通電が止まる。このようにして、異常時において、電源回路5やその周辺の部品の損傷を最小限に抑えると共に、安全を確保している。
そして、また、接点部3を遮断状態(図1)に切り替える際に発生するアーク8の熱を利用して、ヒューズ機能部4をそこに流れる電流によるジュール熱とアーク熱とによって溶断することもできる。
上記電磁継電器1は、ヒューズ機能部4を組み込んでおり、ヒューズ機能部4がアーク8の熱を受ける位置に配設されている。これにより、ヒューズ機能部4は、接点部3を通電状態から遮断状態へ切り替える際に、ヒューズ機能部4に流れる電流によるジュール熱のみならず、接点部3から伝わるアーク熱をも受熱することとなる。そのため、ヒューズ機能部4のみでは切り難く、接点部3のみでも切り難い大きさの電流が流れているときにおいても、電流の遮断を短時間で行うことができる。
これにより、あらゆる電流値領域において電流の遮断が可能となる。
このような場合に、接点部3を遮断状態(図1)に切り替えることによってアーク8を発生させ、アーク熱をジュール熱に重畳させることにより、ヒューズ機能部4の断線にかかる時間を短縮することも可能である。
さらに、電磁継電器1にヒューズ機能部4を組み込んだことにより、電磁継電器1を組み込む回路システムの部品点数の削減を図ることができる。
本例は、図9に示すごとく、ヒューズ機能部4が固定ホルダ31の一部を構成している電磁継電器1の参考例である。
すなわち、ヒューズ機能部4を、固定ホルダ31における、固定接点310と外部端子311との間に介在させている。また、ヒューズ機能部4は、カートリッジケース103の内側に配置されている。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図10に示すごとく、実施例1に示した電磁継電器1を組み込む電源回路5を変更した例である。
すなわち、本例においては、ヒューズ機能部40を組み込んだ高電圧バッテリ51を用いている。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
2 コイル
3 接点部
4 ヒューズ機能部
Claims (2)
- 通電によって磁力を発生するコイルと、上記磁力によって開閉する接点部と、該接点部と電気的に直列に配線され所定の熱量を受けたときに断線する導体からなるヒューズ機能部とを有する電磁継電器であって、
上記ヒューズ機能部は、上記接点部を通電状態から遮断状態へ切り替える際に上記接点部に生じるアークの熱を受ける位置に配設されており、
上記電磁継電器は、本体に固定された一対の固定接点をそれぞれ保持する一対の固定ホルダと、上記一対の固定接点に対向配置される一対の可動接点を短絡させた状態で保持する可動ホルダとを有し、上記接点部は、上記固定接点と上記可動接点とによって構成され、上記ヒューズ機能部は、上記可動ホルダの少なくとも一部を構成しており、
かつ、上記接点部と上記ヒューズ機能部との間に介在する導体の長さ及び断面積の少なくとも一方を調整することにより、上記アークの熱と上記ヒューズ機能部に流れる電流のジュール熱とによって上記ヒューズ機能部を断線させる電流値の範囲を調整するよう構成してあることを特徴とする電磁継電器。 - 請求項1において、上記接点部と上記ヒューズ機能部とは、上記コイルを含むコイルユニットに対して着脱可能なカートリッジ部を構成していることを特徴とする電磁継電器。
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