JP4039394B2 - 電磁継電器 - Google Patents

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Description

本発明は電気回路中に挿入され、電流を継電又は遮断する電磁継電器に関する。
電流を継電又は遮断するためにオン及びオフされる電磁継電器(リレー)の一種にブランジャ形電磁継電器がある。従来のブランジャ形電磁継電器(特許文献1参照)は、図8に示すように、ケース80に固定された固定接点部82と、ケース80により軸方向に移動可能に支持されたプランジャ84に支持された可動接点部86と、プランジャ84を吸引するコア90及びコイル91と、バネ93及びリターンスプリング94とを含む。
オン時はコイル91に電流を流して電磁作用によりコア90でプランジャ84を吸引力し、可動接点部86を下方に移動させ、固定接点部82に接触させる。
コイル91への通電の遮断時(オフ時)は、電磁吸引力が解放され、プランジャ84及び可動接点部86はリターンスプリング94により上向きに移動され、固定接点部82から離れる。プランジャ84の肩部がケース80のプレート81に衝突して上方移動を停止した後も可動接点部86が移動し、固定接点部82から離れる。
特開2002−208338号公報
上記電磁継電器は、コイル91への通電を遮断した時の遮断動作が確実とは言い難い。リターンスプリング94と、プランジャ84と、可動接点部86及び絶縁部材87と、バネ93とで構成される運動系を考える。プランジャ84のプレート81への衝突により系のエネルギの一部が失われ、残った系のエネルギが慣性力として可動接点部86に作用する。
確実な遮断のために可動接点部86の上方への移動量を大きくし固定接点部82との間隔を大きく拡げるには、衝突で失ったエネルギを補わなければならない。具体的にはリターンスプリング94の付勢力を大きくすべく、その高さや外径を大きくする必要があり、その結果電磁継電器の寸法(励磁部の体格)が大きくなる。
また、プランジャ84のプレート81への衝突時に気障りな音が発生する。さらに、可動接点部86が最終的な停止位置に落ち着くまでのばたつきにより固定接点部82との間隔が短くなり、最悪の場合は遮断が不確実になり溶着が起こるおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、寸法を大きくすることなく、確実な遮断動作が得られる電磁継電器を提供することを目的とする。
本願の発明者は、可動接点部が移動を開始し固定接点部から離れた後停止するまで、可動接点部を他の部材に衝突させず(フロート状態とし)、その上で、必要に応じて可動接点部の運動を減衰させることを思い付いて、本発明を完成した。
(1)本願の第1発明による電磁継電器は、請求項1に記載したように、ハウジングに取り付けられた固定接点部と;ハウジングにより固定接点部に接離可能に支持された可動接点部と;電磁作用により可動接点部を固定接点部に接触させる励磁手段と;可動接点部を固定接点部から離れる方向に付勢する第1付勢手段と;可動接点部を固定接点部に近づく方向に付勢する第2付勢手段と;から成り、可動接点部は第1付勢手段及び第2付勢手段により可動接点部が移動を開始し固定接点部から離れた後停止するまで、可動接点部を他の部材に衝突させないように支持されていることを特徴とする。
この電磁継電器において、可動接点部は第1付勢手段及び第2付勢手段によりフロート状態に支持されている。励磁手段の作動時その電磁作用により可動接点部を一方向に移動させて固定接点部に接触させる。励磁手段の非作動時、第1付勢手段が可動接点部を他方向に移動させて固定接点部から離反させ、第2付勢手段が一方向に移動させる。一方向及び他方の移動時に中立位置である停止位置を通過する。可動接点部はこれを繰り返した後、停止位置に停止する。
(2)第2発明による電磁継電器は、請求項6に記載したように、ハウジングに取り付けられた固定接点部と;ハウジングにより固定接点部に接離可能に支持された可動接点部と;電磁作用により可動接点部を固定接点部に接触させる励磁手段と;可動接点部を固定接点部から離れる方向に付勢する第1付勢手段と;可動接点部を固定接点部に近づく方向に付勢する第2付勢手段と;可動接点部が固定接点部から離れる方向及び近づく方向の移動を減衰させるダンパ手段と;から成り、可動接点部は第1付勢手段及び第2付勢手段により可動接点部が移動を開始し固定接点部から離れた後停止するまで、可動接点部を他の部材に衝突させないように支持されていることを特徴とする。
この電磁継電器において、可動接点部は第1付勢手段及び第2付勢手段とダンパ手段とでフロート状態に支持されている。励磁手段の作動時その電磁作用により可動接点部を一方向に移動させて固定接点部に接触させる。励磁手段の非作動時、第1付勢手段が可動接点部を他方向に移動させて固定接点部から離反させ、第2付勢手段が一方向に移動させる。一方向及び他方の移動時に中立位置である停止位置を通過する。可動接点部はこれを繰り返した後、停止位置に停止する。そして、可動接点部の一方向及び他方向の移動時、ダンパ手段が可動接点部の移動を減衰させる。
(1)第1発明にかかる電磁継電器によれば、励磁手段の非動作時の初期、可動接点部が第1付勢手段により固定接点部から離され、可動接点部と固定接点部との間隔が大きくとれるので、遮断が確実になる。可動接点部の最大離反位置や最終停止位置は第1付勢手段の付勢力と第2付勢手段の付勢力とのバランスで決まる。また、可動接点部はフロートしているので、系のエネルギの損失は少なく、第1付勢手段の付勢力を大きくすることは不要である。
(2)第2発明に電磁継電器によれば、励磁手段の非動作時の初期、可動接点部が第1付勢手段により固定接点部から離され、可動接点部と固定接点部との間隔が大きくとれるので、遮断が確実になる。可動接点部はフロートしているので、系のエネルギの損失は少ない。加えて、可動接点部が固定接点部に近づく方向の移動時も、離れる方向の移動時も、ダンパ手段から減衰力が加わるので、可動接点部が最終停止位置に落ち着くまでの時間が短くなり、可動接点部の軸方向の摩耗が減る。
(3)請求項2の電磁継電器によれば、第1付勢手段の付勢力が第2付勢手段の付勢力よりも大きいので、励磁手段の非作動時における可動接点部の固定接点部からの離反が確実かつ迅速になる。請求項3及び7の電磁継電器によれば、可動接点部が固定接点部から離れるとき、移動を開始後停止するまでの間に他の部材に衝突しないので、エネルギ損失がさらに小さくでき、第1付勢手段の付勢力をさらに小さくできる。また、可動接点部と固定接点部との間隔が大きくとれ、騒音も発生しない。請求項4及び8の電磁継電器によれば、固定接点部、可動接点部及び励磁手段の配置の工夫により電磁継電器全体をコンパクトにできる。
請求項5の電磁継電器によれば、軸部材に作用する第1付勢手段により可動接点部の確実かつ迅速な離反作用が得られ、保持部材に作用する第2付勢手段とにより可動接点部のバタツキが低減され、安定した状態で移動できる。請求項9の電磁継電器によれば、第1付勢手段の近傍に配置したダンパ手段により可動接点部の離反等に減衰力が加わり、固定接点部が停止するまでの時間がより短くなる。
A.本願の電磁継電器は、第1タイプと第2タイプとに大別される。第1タイプは、固定された固定接点部、移動可能な可動接点部、電磁作用により可動接点部を固定接点部に接触させる励磁手段、可動接点部を固定接点部から離れる方向に付勢する第1付勢手段と、可動接点部を固定接点部に近づく方向に付勢する第2付勢手段とを含む。可動接点部は第1付勢手段及び第2付勢手段によりフロート状態に支持されている。
第2タイプは、第1タイプに加えてさらに、第1付勢手段及び第2付勢手段の付勢力を減衰させるダンパ手段を含む。可動接点部は第1付勢手段、第2付勢手段及びダンパ手段によりフロート状態に支持されている。
ここで、「フロート状態に支持する」とは、可動接点部の固定接点部に近づく方向(一方向)への移動時も、離れる方向(他方向)の移動時も他の部材に当接せず、第1付勢手段及び第2付勢手段で、又は第1付勢手段、第2付勢手段及びダンパ手段で可動接点部の停止位置が決まることを意味する。
B.共通事項
以下の構成要素は第1タイプと第2タイプとに共通する。
(イ)用途、全体配置
電磁継電器の用途に特別の制約はなく、電気自動車又はハイブリッド車のメイン回路やエアコンインバータ等のコンポーネントの回路に使用できる。
可動接点部が固定接点部に近づく方向において前方に励磁手段を配置した場合、後方に可動接点部を、中間に固定接点部を配置する場合(請求項4及び8参照)と、後方に固定接点部を、中間に可動接点部を配置する場合とがある。なお、可動接点部が固定接点部に接触する移動方向において、後方に励磁手段を配置することも可能である。
(ロ)固定接点部、可動接点部
固定接点部は板状の保持部材と、その上に取り付けられた固定接点とを含み、ケースに静止状態で取り付けられている。各固定接点はターミナルにより外部の配線や機器に接続される。これに対して、可動接点部は板状の保持部材と、その上に取り付けられた可動接点とを含む(請求項5及び9参照)。可動接点は軸方向(高さ方向)で固定接点と対向している。可動接点部はケースに移動可能に支持された軸部材に当接することができる。励磁手段と可動接点部との間に固定接点部が位置する場合、軸部材の一部に絶縁部分を含むことが望ましい。
(ハ)励磁手段
励磁手段は電磁作用により可動接点部を固定接点部に向かって吸引又は押圧し、又は解放するものである。上記軸部材に結合された磁性のプランジャと、磁性のコアとその周りに巻かれたコイルとを含む。コイルに電流を流すとコアに電磁力が発生し、プランジャを吸引する。通電を遮断すると吸引力が解放される。可動接点部が固定接点部に近づく方向において、励磁手段は可動接点部及び固定接点部の前方又は後方に配置できる(請求項4及び8参照)。
(ニ)付勢手段
図7(a)に示すように、可動接点部Aの移動方向において両側に第1付勢手段K1及び第2付勢手段K2が配置される。第1付勢手段K1は常時可動接点部Aをその上方又は下方に配置した固定接点部(不図示)から離れる方向に付勢するもので、励磁手段の非作動時に可動接点部を固定接点部から離反させる。例えば圧縮バネから成り、可動接点部の前方側に配置することができる。
第2付勢手段K2は、常時可動接点部Aを固定接点部に近づく方向に付勢するもので、例えば圧縮バネから成り、可動接点部の後方側に配置することができる。可動接点部に固定接点部に近づく方向の付勢力、換言すれば離れる方向への移動に反力を加え、第1付勢手段と共同して、固定接点部から離れる可動接点部の停止位置を決める。第1付勢手段及び第2付勢手段は何れも、単一のバネから成っても、直列又は並列に接続された複数のバネから成っても良い。
第1付勢手段及び第2付勢手段が加える付勢力の大きさは、可動接点部の基準位置である停止位置からの移動量に比例する。第1付勢手段K1の付勢力(バネ定数)k1は第2付勢手段K2の付勢力(バネ定数)k2よりも大きく選択することが望ましい(請求項2参照)。
C.特有事項
図7(b)に示すダンパ手段D1,D2は、第1タイプには設けられず、第2タイプのみに設けられている。可動接点部Aが固定接点部から離れる方向に移動する際及び近づく方向への移動する際に、その運動を減衰するものである。ゴム等から成り、内部に空気などの流体を収容できる形状(たとえば容器形状)であっても良く、所定の減衰係数c1、c2を持つ。
ダンパ手段D1、D2は、可動接点部の移動時の極値(移動方向反転位置)を基準にして、可動接点部が固定接点部に接近する方向及び離れる方向に移動するとき、減衰力を加える。減衰力の大きさは可動接点部の移動速度又はその二乗に比例するので、移動速度が最大となるとき即ち中立位置及びその近傍にあるとき、減衰力は最大となる。この点で、中立位置からの移動量に比例し、中立位置で最小となる第1付勢手段及び第2付勢手段の付勢力とは異なる。ダンパ手段の配置場所は特に制約されないが、減衰力は主に第1付勢手段の付勢力に抗するものであるので、第1付勢手段の近く(前方又は後方)に配置することが望ましい。
以下、本発明の実施例を添付図面を参照しつつ説明する。これは、本発明の電磁継電器がハイブリッド車の電源装置に適用されたものである。
(構成)
図1に示すように、ハイブリッド車の直流電源10と、コンデンサ16を備え直流を交流に変換するDC−ACインバータ15との間に高位配線11及び低位配線12が延びている。高位配線11中に第1電磁継電器20が挿入され、これと並列に第2電磁継電器22及びレジスタ23が直列に配置されている。低位配線12中に第3電磁継電器25及び電流センサ26が直列に挿入されている。
第1電磁継電器20を図2から図4に示す。このブランジャ形電磁継電器20はケース22と、シャフト25及びプランジャ30と、ステーショナリホルダ40及びステーショナリコンタクト41と、ムービングホルダ45及びムービングコンタクト46と、コア60及びコイル61と、バネ48及びリターンスプリング63と、ダイアフラム65とを含む。以下個々の構成要素について詳述する。シャフト25の上端にインシュレータ27が嵌合され、シャフト25の下端は磁性のプランジャ30に挿入され、プランジャ30がプレート33により上下動可能に保持されている。
細長い一対の環状のステーショナリホルダ40の一端に一対のステーショナリコンタクト41が取り付けられ、その他端はポール36の外方に延びている。ステーショナリホルダ40の上方に導電性で細長い矩形状のムービングホルダ45がステーショナリホルダ40と直交する方向に配置され、その中央部にインシュレータ27の上端が当接している。その中央部と上方のカバー47との間に配置されたバネ48によりムービングホルダ45は下方に付勢されている。ケース22とカバー21とがハウジングを構成している。
ムービングホルダ45に取り付けられたムービングコンタクト46は、高さ方向で上記ステーショナリコンタクト41と対向し、所定のギャップgを形成している。二組のマグネット対51がステーショナリコンタクト41とムービングコンタクト46との間のギャップgを横切る方向(図2で紙面と垂直方向)に磁力を発生している。
中空円柱状のプランジャ30の中空孔にシャフト25が挿入され、外周面がプレート33の中空孔にゆるく嵌合されている。ケース22及びプレート33に保持されたボビン57の中央部に磁性で柱状のコア60が配置され、その周りにコイル61が巻かれている。図4に拡大して示すように、プランジャ30の下端のテーパ状の凸部30aがコア60の上端のテーパ状の凹部60aに対向し、両者間にリターンスプリング63が配置されている。
シャフト25上に、ゴム製で中空円板部66a、円筒部66b及びフランジ部66cを含むダイアフラム65が取り付けられている。中空円板部66aはシャフト25のフランジ25aとプランジャ30との間に挟まれ、円筒部66bはこれに対して直角を成して下方に延び、フランジ部66cはプレート33の上面に接触している。プランジャ30、中空円板部66a、円筒部66b及びプレート33が環状で断面矩形状の空気室67を区画している。ボビン57の上面又はプレート33の下面側に、四本の空気流通溝が互いに90度を成して形成され、半径方向に延びて空気室67に連通している。
(作用)
a.図1において、このブランジャ形電磁継電器20を含む電源回路上、インバータ15のコンデンサ16を充電するときは第1継電器20をオフ、第2継電器22をオン、第3継電器25をオンする。所定時間が経過しコンデンサ16の充電が完了した後、第1継電器をオンし、第2継電器22をオフし、第3継電器25はオンのままとする。レジスタ23により投入時の電流が制限され、またコンデンサ16の充電完了後にオフするため、第2継電器22の容量は第1継電器20のそれよりも小さくて良い。
b.オン時
図2から図4において、電磁継電器20をオンさせるときはコイル61に電流を流す。すると、電磁作用によりコア60がプランジャ30を下方に吸引し、リターンスプリング63の付勢力に抗して、プランジャ30、シャフト25、ダイアフラム65及びインシュレータ27が中立位置(図5のXm)から一体的に下方に移動する。ムービングホルダ45がこれに追従し、下降位置即ち接触位置(図5のXa参照)に至る。
シャフト25の下端がコア60の溝床面に当接するまでプランジャ30が下降すると、ムービングコンタクト46がステーショナリコンタクト41に接触する。これにより電磁継電器20がオンし、ステーショナリコンタクト41がムービングコンタクト46により導通される。シャフト25等の下降時、ダイアフラム65が移動し、中空円筒部66a及び円筒部66bが変形し、空気室67内の空気が圧縮される。その結果、シャフト25即ちムービングコンタクト46等の下降に減衰力を与える。
c.オフ時
コイル61の通電が遮断されると、コア60によるプランジャ30の吸引力が開放され、プランジャ30、シャフト25及びムービングコンタクト46等がリターンスプリング63により上方に付勢される。プランジャ30の上昇を規制するストッパはないので、シャフト25及びムービングコンタクト46等は中立位置Xmを超えて上方に大きく移動し、最大上昇位置Xbに至る(図5参照)。これにより、ムービングコンタクト46等はステーショナリコンタクト41から離れる。
シャフト25等の上昇時は、ダイアフラム65も一体となって移動し中空円筒部66a及び円筒部66bが変形し、リターンスプリング63の付勢力を減衰させる。その後、バネ48の付勢力がリターンスプリング63の付勢力よりも大きくなり、ムービングコンタクト46及びシャフト25等は下降し、下降位置Xaよりも少し上方の位置Xcに至る。この間もダイヤフラム65による減衰作用がある。ムービングコンタクト46等はこうして、下降及び上昇を繰り返した後、最終的に中立位置Xmで停止する。
(効果)
このブランジャ形電磁継電器20によれば、以下の効果が得られる。第1に、コイル61への通電を遮断した際の遮断動作が確実になる。上記図5にXbで示したように、遮断直後にシャフト25及びムービングコンタクト46等はリターンスプリング63の付勢力により大きく上方に移動し、ステーショナリコンタクト41から大きく離れる。リターンスプリング63の付勢力はバネ48の付勢力よりも大きいので、ムービングコンタクト46等の上方への移動は確実かつ迅速である。
特に、プランジャ30、シャフト25及びムービングホルダ45の周辺に上方への移動を規制するストッパを設けていないので、中立位置Xmから最大上昇位置Xbまでの距離が大きくなる。これに関連して、プランジャ30等が他の部材と衝突しないので、気障りな衝突音の発生や、衝突に伴う摩耗の発生もない。
また、ムービングホルダ45プランジャ30とシャフト25とを介してリターンスプリング63の上向きの付勢力を受けるとともに、バネ48による下向きの付勢力を受けているので、上昇時も下降時もバタツキが少なく、安定した状態(姿勢)で移動できる。
第2に、第1の効果が得られながら、ムービングコンタクト46等が中立位置Xmに停止するまでの時間が短くなる。図6において、ダイアフラム65を設けた場合のムービングコンタクト46とステーショナリコンタクト41との間隔(ギャップ)をE1で示し、設けない場合の間隔をE2で示す。これから分かるように、ダイアフラム65がある場合のギャップは、ない場合のギャップに比べて小さく、ムービングコンタクト46等が停止するまでの時間が短い。これは、ムービングホルダ45及びムービングコンタクト46の上方への移動時は下向きの減衰力を、下方への移動時は上向きの減衰力を付与するためである。つまり、ムービングコンタクト46の上昇時も下降時もダイアフラム65が運転エネルギの一部(E1とE2との間の斜線を付した領域)を奪うからである。
詳述すると、ダイアフラム65を形成する材質(ゴム)の減衰力、及びその内部の空気の圧縮による減衰力は、ムービングコンタクト46等の移動の変化率(速度又はその二乗)に比例する。減衰力はムービングコンタクト46等の移動速度が速い程大きく、中立位置及び近傍にあるとき最大となり、ムービングコンタクト46とステーショナリコンタクト41とのギャップの減少に寄与する。その結果、ムービングコンタクト46等が中立位置に停止するまでの時間が短くできるとともに、ムービングホルダ45とプランジャ30との接触による軸方向の摩擦を小さくできる。
なお、ダイアフラム65はムービングコンタクト46等の運動エネルギの一部を奪うが、ムービングコンタクト46等の上昇から下降への移動方向の反転は他の部材への衝突ではなく、バネ48の付勢力とリターンスプリング63の付勢力とのバランスで決まるので、エネルギの損失はそれほど問題にはならない。
第3に、電磁継電器20全体の構造がコンパクトである。ステーショナリコンタクト41を間にして、上方にムービングコンタクト46が位置し、下方にプランジャ30及びコア60等が位置し、ムービングコンタクト46等の下方への移動時は重力を利用できるからである。なお、シャフト25の上方にインシュレータ27が結合されているので、ムービングコンタクト46とステーショナリコンタクト41との接触時に高圧系と低圧系とを分離できる。
本発明の実施例がハイブリッド車の電源装置に適用された例を示す回路説明図である。 本発明の実施例(電磁継電器)を示す正面断面図である。 同じく平面図である。 図2の要部拡大図である。 実施例の作動説明図(時間と接点間距離との関係)である。 実施例の作動説明図(ダンパの有無と接点間距離との関係)である。 (a)(b)は最良の形態(本発明の基本概念)を示すグラフである。 従来例の正面断面図である。
符号の説明
10:直流電源 20:電磁継電器
22:ケース 25:シャフト
30:プランジャ 40:保持部材
41:固定接点 45:保持部材
46:可動接点 48:バネ
60:コア 61:コイル
63:リターンスプリング 65:ダイアフラム

Claims (9)

  1. ハウジングに取り付けられた固定接点部と、
    前記ハウジングにより固定接点部に接離可能支持された可動接点部と、
    電磁作用により前記可動接点部を前記固定接点部に接触させる励磁手段と、
    前記可動接点部を前記固定接点部から離れる方向に付勢する第1付勢手段と、
    前記可動接点部を前記固定接点部に近づく方向に付勢する第2付勢手段と、
    から成り、前記可動接点部は前記第1付勢手段及び前記第2付勢手段により前記可動接点部が移動を開始し前記固定接点部から離れた後停止するまで、前記可動接点部を他の部材に衝突させないように支持されていることを特徴とする電磁継電器。
  2. 前記第1付勢手段の付勢力は前記第2付勢手段の付勢力よりも大きい請求項1に記載の電磁継電器。
  3. 記可動接点部は前記固定接点部から離れる方向から近づく方向に反転するとき他の部材に当接しない請求項1又は2に記載の電磁継電器。
  4. 前記可動接点部が前記固定接点部に近づく方向において、前記固定接点部が中間で、該可動接点部が後方で、前記励磁手段が前方に配置されている請求項1〜3の何れかに記載の電磁継電器。
  5. 前記可動接点部は板状の保持部材と該保持部材に取り付けられた可動接点とを含み、該保持部材が前記ハウジングに移動可能に支持された軸部材に当接し、前記第1付勢手段が該軸部材に付勢力を付与し、前記第2付勢手段が該保持部材に付勢力を付与している請求項1〜4の何れかに記載の電磁継電器。
  6. ハウジングに取り付けられた固定接点部と、
    前記ハウジングにより固定接点部に接離可能に支持された可動接点部と、
    電磁作用により前記可動接点部を前記固定接点部に接触させる励磁手段と、
    前記可動接点部を前記固定接点部から離れる方向に付勢する第1付勢手段と、
    前記可動接点部を前記固定接点部に近づく方向に付勢する第2付勢手段と、
    前記可動接点部が前記固定接点部から離れる方向及び近づく方向の移動を減衰させるダンパ手段と、
    から成り、可動接点部は前記第1付勢手段及び前記第2付勢手段と、前記ダンパ手段とで前記可動接点部が移動を開始し前記固定接点部から離れた後停止するまで、前記可動接点部を他の部材に衝突させないように支持されていることを特徴とする電磁継電器。
  7. 前記可動接点部は前記固定接点部から離れる方向から近づく方向に反転するとき他の部材に当接しない請求項6に記載の電磁継電器。
  8. 前記可動接点部が前記固定接点部に近づく方向において、前記固定接点部が中間で、該可動接点部が後方で、前記励磁手段が前方に配置されている請求項6又は7に記載の電磁継電器。
  9. 前記可動接点部は板状の保持部材と該保持部材に取り付けられた可動接点とを含み、該保持部材が前記ハウジングに移動可能に支持された軸部材に当接し、前記ダンパ手段は軸方向で前記可動接点部と前記励磁手段との間において、該軸部材から該ハウジングにかけて配置されている請求項6〜8の何れかに記載の電磁継電器。
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