JP4760775B2 - 播種方法及び播種機 - Google Patents

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Description

本発明は、コーティング剤を被覆したコーティング種子を播種する播種方法及び播種機に関する。
コーティング種子は、一般的に、播種しやすいように適度な大きさで球形に形成され、前記コーティング剤として種子への酸素供給を促すカルパー剤を使用し、播種精度の向上を図ると共に、播種後の種子への酸素供給を良好にして育苗を良好に行えるようになっている。しかしながら、コーティング剤が被覆されているために、播種後の種子からの発芽を妨げて発芽不良となるおそれがある。このために、育苗器に供給されたコーティング種子を押圧具等により上方から押圧して該コーティング種子のコーティング剤を破壊し、播種後の種子からの発芽を促すために、育苗器に床土詰めし、床土詰めされた育苗器に玉葱の種子をコーティング剤で被覆したコーティング種子を供給し、育苗器に供給されたコーティング種子を上方から押圧して該コーティング種子のコーティング剤を破壊し、育苗器に供給されたコーティング種子の上方に覆土して播種する播種方法がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−102283号公報
上記のように育苗器に供給されたコーティング種子を押圧具等により上方から押圧するとき、育苗器の床土が脆弱であると、上方からの押圧によりコーティング種子が床土内に潜り込み、コーティング剤が破壊されないばかりでなく、播種深さが深くなって発芽率が低下し、播種後の育苗に悪影響を与えるおそれがある。
この発明は、上記課題を解決するべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1に係る発明は、育苗器(1)を搬送する搬送コンベア(7)を設け、該搬送コンベア(7)の上側に搬送上手側から順に床土供給装置(9)、鎮圧ローラ(10)、播種装置(11)、押圧具(5)及び覆土装置(12)を設け、床土供給装置(9)で育苗器(1)へ床土が供給され、鎮圧ローラ(10)で育苗器(1)内の床土を上方から鎮圧して播種穴を形成し、播種装置(11)で前記播種穴へ所定粒数ずつコ−ティングされた種子を供給し、押圧具(5)で上方から当接して播種された種子のコ−ティングを破壊し、覆土装置(12)でコ−ティングが分解された種子の上に培土を供給して覆土する構成とし、床土供給装置(9)は、育苗器(1)の搬送上手側から順に、床土の大部分(2)となる培土を育苗器(1)へ供給する第一床土供給部と、床土の上層部(3)となる培土を供給する第二床土供給部を備え、第一床土供給部が床土を供給する第一床土供給位置と播種装置(11)が播種する播種位置の間に、第二床土供給部が床土を供給する第二床土供給位置が配置される構成とした播種機とした。
また、請求項2に係る発明は、第二床土供給位置と播種位置の間隔よりも、播種位置と押圧具(5)が種子のコ−ティングを破壊する破壊位置の間隔を広く構成した請求項1に記載の播種機とした。
また、請求項3に係る発明は、播種装置(11)と押圧具(5)の間又は第二床土供給部と播種装置(11)の間に薬剤供給装置を設けた請求項1又は請求項2に記載の播種機とした。
また、請求項4に係る発明は、押圧具(5)と覆土装置(12)の間に薬剤供給装置を設けた請求項1又は請求項2に記載の播種機とした。
また、請求項5に係る発明は、外周に押圧用の突起を複数備える種子割りローラで押圧具(5)を構成し、前記突起に付着するコ−ティング剤を除去するブラシを設けた請求項1から請求項4の何れか1項に記載の播種機とした。
また、請求項6に係る発明は、縦横に複数の育苗ポットを備える苗トレイにより育苗器(1)を構成し、鎮圧ローラ(10)と押圧具(5)の間隔を苗トレイの1枚分以上の間隔に設定し、苗トレイが搬送コンベア(7)から浮き上がらないように上方から押さえる苗トレイ押さえ具を播種装置11と一体で設け、苗トレイ押さえ具と共に播種装置(11)を上方へ取り外せる構成とした請求項1から請求項5の何れか1項に記載の播種機とした。
また、請求項7に係る発明は、覆土後に覆土を上方から鎮圧し、この覆土の鎮圧でできた育苗器(1)内の窪みに川砂等の比重の重い培土を覆土するべく、育苗器(1)の搬送経路に沿って2種類の覆土装置(12)を設け、育苗器(1)の搬送下手側の覆土装置(12)は、搬送上手側の覆土装置(12)よりも覆土量が少なくて小型でコンパクトな構成とし、2種類の覆土装置(12)に対応して潅水装置も2個設け、少なくとも一方の潅水装置は2種類の覆土装置(12)の間に配置した請求項1から請求項6の何れか1項に記載の播種機とした。
また、請求項8に係る発明は、育苗器(1)に床土を詰めた後、該育苗器(1)に鉱物を含む培土を供給して床土の上層部(3)を詰め、床土詰めされた育苗器(1)にコーティング剤を被覆したコーティング種子(4)を供給し、育苗器(1)に供給されたコーティング種子(4)を上方から押圧して該コーティング種子のコーティング剤を破壊して播種する播種方法とした。
請求項1及び請求項8に係る発明によると、育苗器1に詰められた床土の上層部3に鉱物を含む固い培土にできるため、育苗器1に供給されたコーティング種子4を上方から押圧しても、コーティング種子4が床土内に潜り込みにくいので、コーティング種子4のコーティング剤を確実に破壊できると共に、播種深さを適正に維持できて発芽率の向上が図れ、播種後の育苗を良好にできる。更に、請求項1に係る発明によると、床土詰めから覆土までの一連の作業を自動的に行うことができる。
請求項2に係る発明によると、請求項1に係る発明の効果に加えて、作業者が種子のコ−ティングを破壊する前のコ−ティング種子4を播種位置と破壊位置の間で視認することにより、播種状況の確認を容易に行える。
請求項3に係る発明によると、請求項1又は請求項2に係る発明の効果に加えて、育苗時や圃場での栽培時に薬剤を供給する手間が省け、作業の効率化が図れる。第二床土供給部と播種装置11の間に薬剤供給装置を設けた場合は、薬剤供給装置で供給される薬剤により播種されたコ−ティング種子4の下側部分が更に固くなるので、種子のコ−ティングの破壊をより確実に行うことができる。
請求項4に係る発明によると、請求項1又は請求項2に係る発明の効果に加えて、育苗時や圃場での栽培時に薬剤を供給する手間が省け、作業の効率化が図れると共に、押圧具5に薬剤が付着することが無いので、押圧具5に付着するような無駄な薬剤が発生せず、育苗器1への薬剤の供給量を適正に維持することができる。
請求項5に係る発明によると、請求項1から請求項4の何れか1項に係る発明の効果に加えて、ブラシにより種子割りローラの突起に付着するコ−ティング剤を除去するので、突起による種子のコ−ティング剤の破壊の精度を向上させることができる。
請求項6に係る発明によると、請求項1から請求項5の何れか1項に係る発明の効果に加えて、搬送コンベア7で搬送する苗トレイを容易に取り出すことができる。特に、玉葱の種子を播種する場合、育苗ポット内での根張りが悪いので床土部を固くするための糊を育苗ポットに床土と共に供給するため、その糊の量が適正であるかどうかを苗トレイ全体の重量測定により適宜確認する必要があるが、苗トレイを取り出して該苗トレイ全体の重量測定により糊の量の確認を容易にできる。
請求項7に係る発明によると、請求項1から請求項6の何れか1項に係る発明の効果に加えて、覆土を上方から鎮圧することにより、種子に徒長抑制ホルモンであるエチレンの発生を促し、徒長を抑制することができる。また、この覆土の鎮圧でできた育苗器1内の窪みに川砂等の比重の重い培土を覆土するので、更なる徒長抑制効果を得ることができる。そして、苗トレイの搬送下手側の覆土装置は、小型でコンパクトな構成となる。2種類の覆土装置12に対応して潅水装置も2個設け、少なくとも一方の潅水装置は2種類の覆土装置12の間に配置したので、搬送上手側の覆土装置で覆土を鎮圧してできた窪みに潅水装置からの水を貯めることができ、育苗器1の外に逃げる水を少なくして灌水の効率を向上させることができる。
この発明の実施の一形態を、以下に説明する。
育苗器として縦横に複数の育苗ポット1を備える苗トレイを使用する。この苗トレイの育苗ポット1に、ピートモス及びベントナイト等を含む一般的な粒状培土を供給して床土の大部分2を詰め、その後、粘土鉱物であるゼオライトの顆粒を供給して床土の上層部3を詰める。床土が詰められた育苗ポット1に玉葱の種子をコーティング剤で被覆したコーティング種子4を供給し、育苗ポット1に供給されたコーティング種子4を押圧具により上方から押圧して該コーティング種子4のコーティング剤を破壊する。このとき、ゼオライトの顆粒で床土の上層部3が固くなっているので、コーティング種子4が床土内に潜り込みにくく、コーティング種子4のコーティング剤を確実に破壊できると共に、播種深さを適正に維持できて発芽率の向上が図れ、播種後の育苗を良好にできる。尚、前記押圧具として外周に育苗ポットのピッチと同じピッチで配列される押圧突起を複数備える押圧ローラとなる種子割りローラ5を採用でき、該種子割りローラ5を苗トレイの上方で回転させながら苗トレイ側に押圧し、各々の押圧突起で育苗ポット1内のコーティング種子4のコーティング剤を破壊することができる。そして、育苗ポット1内の破壊されたコーティング種子4の上方に、バーミキュライト等の軽量の粒状培土を覆土する。
この床土詰めから覆土までの一連の作業は、播種機6により自動的に行うことができる。この播種機6は、苗トレイを搬送する搬送コンベア7を備えると共に、該搬送コンベア7の上側に搬送上手側から順に苗トレイ供給装置8、床土供給装置9、鎮圧ローラ10、播種装置11、種子割りローラ5、覆土装置12を備えている。尚、搬送コンベア7上においては、上方に開口する箱型のアンダ−トレイに苗トレイを載せてアンダ−トレイを搬送することにより苗トレイを搬送するようになっている。また、搬送コンベア7の終端には着脱可能な補助レール13を設けており、床土の供給、播種及び覆土作業が完了して搬送コンベア7により搬送される苗トレイ及びアンダ−トレイを作業者が該補助レール13上で取り上げて回収するようになっている。尚、補助レール13には、該レール13を地面から支えるための脚部13aを設けている。播種機6にも搬送コンベア7の搬送方向における前後2か所にそれぞれ脚部6a,6bを設けており、搬送コンベア7の搬送下手側の脚部6bの下端には左右一対の移動用車輪14を設けている。播種機6を移動するときには、補助レール13を取り外し、作業者が搬送コンベア7の搬送上手側の脚部6aが地面から浮き上がるように播種機6の端部を少し持ち上げ、移動用車輪14により移動させるようになっている。苗トレイ供給装置8は、空の苗トレイを複数枚積み重ねた苗トレイ群の下側から一枚ずつ搬送コンベア7上へ空の苗トレイを繰り出すようになっている。従って、作業者が苗トレイ供給装置8の下方の搬送コンベア7上にアンダ−トレイを載置することにより、該アンダ−トレイ上に空の苗トレイが供給される。そして、搬送コンベア7によりアンダ−トレイごと空の苗トレイを搬送し、床土供給装置9で苗トレイの育苗ポット1へ床土が供給され、鎮圧ローラ10で育苗ポット1内の床土を上方から鎮圧して播種穴を形成し、播種装置11で前記播種穴へ所定粒数ずつコ−ティングされた種子を供給し、種子割りローラ5で上方から当接して播種された種子のコ−ティングを破壊し、覆土装置12でコ−ティングが分解された種子の上に培土を供給して覆土するようになっている。
床土供給装置9は、苗トレイの搬送上手側から順に、床土の大部分となる培土を育苗ポットへ供給する第一床土供給部と、床土の上層部となる培土を供給する第二床土供給部とを設けている。前記第一床土供給部及び第二床土供給部は、各々、培土を貯留する培土タンクと、該培土タンク内の培土を所定量ずつ繰り出す繰出具とを備えている。従って、第一床土供給部が床土を供給する第一床土供給位置と播種装置11が播種する播種位置との間に、第二床土供給部が床土を供給する第二床土供給位置が配置される。尚、第二床土供給位置と播種位置との間隔より、播種位置と種子割りローラ5が種子のコ−ティングを破壊する破壊位置との間隔を広くしており、作業者が種子のコ−ティングを破壊する前のコ−ティング種子を播種位置と破壊位置との間で視認して播種状況の確認を容易に行えるようになっている。
また、鎮圧ローラ10は、外周の突起が育苗ポット1内に突入して播種穴を形成するようになっている。前記突起は床土を押圧するので土が付着しやすく播種穴の形状が適正に維持されにくいが、鎮圧ローラ10の突起に付着する土を除去するブラシ状のスクレーパを設けることにより、播種穴の形状を適正に維持することができ、育苗ポット1の中央へ播種することができる。鎮圧ローラ10は、機枠側の上下に長い長孔15に上下位置調節可能に取り付けられており、播種穴を確認しながら該ローラ10を上下位置調節することにより適正な深さの播種穴を得ることができ、播種深さを適正に調節することができる。これにより、発芽率が安定し、良好に育苗することができる。従来の鎮圧ローラは、所定の位置に上下位置調節できないように設けられていたので、搬送コンベア等の周辺の部材の寸法誤差により播種穴の深さが不適正となって播種深さが不適正となり、発芽率が安定せず苗を良好に育苗できなくなるおそれがある。
また、種子割りローラ5は、外周の突起が育苗ポット1内に突入して種子に当たる構成となっている。そのため、前記突起の先端には後述する薬剤供給装置からの薬剤や種子のコ−ティング剤が付着しやすくなるが、該突起に付着する薬剤やコ−ティング剤を除去するブラシを設けることにより、突起による種子のコ−ティング剤の破壊の精度を向上させることができる。前記ブラシは、付着物を除去すればよいので突起の先端部のみに接触すればよく、固定式や回転式のものを採用することができる。回転式のブラシの場合、ブラシの回転方向を突起への接触部において下向きとなるよう設定すれば、突起に付着する薬剤やコ−ティング剤を育苗ポットに戻すことができる。また、ブラシを左右方向に移動させて突起に接触するブラシ部分を変更できる構成とすれば、ブラシの摩耗に応じて接触するブラシ部分を変更することができるので、ブラシの耐久性が向上する。
尚、播種装置11と種子割りローラ5との間に、薬剤供給装置を設けることができる。これにより、育苗時や圃場での栽培時に薬剤を供給する手間が省け、作業の効率化が図れる。尚、薬剤供給装置を第二床土供給部と播種装置11との間に配置すれば、薬剤供給装置で供給される薬剤により播種された種子の下側部分が更に固くなるので、種子のコ−ティングの破壊をより確実に行うことができる。
また、薬剤供給装置を種子割りローラ5と覆土装置12との間に配置すれば、種子割りローラ5の突起に薬剤が付着することが無いので、前記突起に付着するような無駄な薬剤が発生せず、育苗ポット1への薬剤の供給量を適正に維持することができる。
尚、鎮圧ローラ10と種子割りローラ5との間隔を苗トレイの1枚分以上の間隔に設定し、播種装置11をワンタッチで簡易に上方へ取り外せる構成とすれば、搬送コンベア7で搬送する苗トレイを容易に取り出すことができる。特に、玉葱の種子を播種する場合、育苗ポット1内での根張りが悪いので床土部を固くするための糊を育苗ポット1に床土と共に供給しているが、その糊の量が適正であるかどうかを苗トレイ全体の重量測定により適宜確認する必要がある。このとき、上記のように播種機6から苗トレイを容易に取り出せる構成とすれば、糊の量の確認(苗トレイ全体の重量測定)が容易になる。尚、播種装置11の前後に苗トレイが搬送コンベア7から浮き上がらないように上方から押さえる苗トレイ押さえ具を設けた場合、該苗トレイ押さえ具を播種装置11に一体で設け、苗トレイ押さえ具を播種装置11と一体で取り外せる構成とすれば、搬送コンベア7で搬送する苗トレイを容易に取り出すことができる。
尚、覆土後に覆土を上方から鎮圧してもよい。これにより、種子に徒長抑制ホルモンであるエチレンの発生を促し、徒長を抑制することができる。また、この覆土の鎮圧でできた育苗ポット1内の窪みに川砂等の比重の重い培土を覆土すれば、更なる徒長抑制効果を得ることができる。このような覆土の鎮圧は、播種機により自動的に行うこともできる。また、播種機において、前記覆土の鎮圧でできた育苗ポット1内の窪みに更に覆土して2種類の覆土を行う場合は、苗トレイの搬送経路に沿って2種類の覆土装置を設ければよい。このとき、苗トレイの搬送下手側の覆土装置は、搬送上手側の覆土装置より覆土量が少ないので、小型でコンパクトな構成とすることができる。尚、2種類の覆土装置に対応して潅水装置も2個設け、少なくとも一方の潅水装置は2種類の覆土装置の間に配置することができる。これにより、搬送上手側の覆土装置で覆土を鎮圧してできた窪みに潅水装置からの水を貯めることができ、育苗ポット1の外に逃げる水を少なくして灌水の効率を向上させることができる。
また、播種装置11に静電気が発生すると、コ−ティング種子が飛散して播種精度が低下するおそれがある。そこで、播種装置11の種子タンクや種子繰出ロール等のコ−ティング種子が触れる部分に帯電防止剤(例えば、ファインESDコート(ファインケミカル販売(株)製))を塗布し、コ−ティング種子の飛散を防止して播種精度を向上させることができる。また、前記の帯電防止剤の塗布に代えて、播種装置11専用のアースを設けて静電気の発生を防止することもできる。
播種作業を終えた苗トレイは、水稲用苗箱等を兼用するアンダートレイに載せ、鎮圧ローラ等で100〜300g/(平方センチメートル)程度の圧力で押圧された置床に載置されて育苗される。これにより、置床が押圧され固められているので、苗トレイからの根が育苗ポット又はアンダートレイの排水孔から置床に伸長しにくく、根が置床に伸長しても根巻きする程に旺盛に伸長しないため、その分育苗ポット1内での根の伸長を促進でき、苗の床部を頑丈にでき、育苗後の育苗ポット1からの苗の取出を良好に行え、ひいては圃場への苗の移植を適正に行える。尚、前記置床は、粘土とシルト分とを合わせて20%以上含む粘土質の土壌により形成すれば、粘土分が多いので押し固めやすく、根が置床に伸長するのを効率的に抑制することができる。従来は、苗トレイをアンダートレイごと棚に載せ、育苗ポット又はアンダートレイの底面を空気にさらすことでエアープルーニング効果を生じさせ、育苗ポット又はアンダートレイの排水孔からの根の伸長を抑えて育苗ポット内の根巻きを促す方法がとられているが、苗トレイやアンダートレイ等の育苗器の底部も空気にさらされているため、育苗器内の床土が乾燥しやすく、灌水を頻繁に行う必要があり、育苗管理が難しかった。
前述では育苗の床部として粒状培土を使用する場合について説明したが、発泡剤であるマット状のウレタン16を床部とし、水稲等のマット苗を育苗することがある。このとき、床部の底面側に床部の短手方向に向く切り溝18を、床部の長手方向において所定間隔毎に設けることができる。これにより、育苗したマット苗を運搬のためにロール状に巻くとき、ウレタン16を切断したり破損したりするようなことを防止し、苗を容易にロール状に巻くことができる。尚、床部をウレタン16にする場合、ウレタン16上に種子を播種し、その上に粒状培土を覆土することになるが、ウレタン16の厚み(例えば14mm以下)より覆土17の厚み(例えば16mm以上)を厚くして覆土量を多くすれば、伸長する根がウレタン16に入り易くなって、育苗時の種子の根上がりを防止でき、健苗が得られる。また、高価なウレタン16が薄くなるので、コストダウンが図れる。また、床部をウレタン16にする場合、比重の大きい培土(例えば、仮比重1.2以上の培土)を覆土17として使用すれば、同様に伸長する根がウレタン16に入り易くなって、育苗時の種子の根上がりを防止できる。このとき、覆土は粒状でも素粒状でもよく、一例として、ウレタン16の厚みを20mm以下、覆土の厚みを10mm以上に設定することができる。
育苗ポットに種子が供給された状態を示す断面図 播種機を示す側面図 床部をウレタンにしたマット苗を示す図
1:育苗ポット、3:床土の上層部、4:コ−ティング種子

Claims (8)

  1. 育苗器(1)を搬送する搬送コンベア(7)を設け、該搬送コンベア(7)の上側に搬送上手側から順に床土供給装置(9)、鎮圧ローラ(10)、播種装置(11)、押圧具(5)及び覆土装置(12)を設け、床土供給装置(9)で育苗器(1)へ床土が供給され、鎮圧ローラ(10)で育苗器(1)内の床土を上方から鎮圧して播種穴を形成し、播種装置(11)で前記播種穴へ所定粒数ずつコ−ティングされた種子を供給し、押圧具(5)で上方から当接して播種された種子のコ−ティングを破壊し、覆土装置(12)でコ−ティングが分解された種子の上に培土を供給して覆土する構成とし、床土供給装置(9)は、育苗器(1)の搬送上手側から順に、床土の大部分(2)となる培土を育苗器(1)へ供給する第一床土供給部と、床土の上層部(3)となる培土を供給する第二床土供給部を備え、第一床土供給部が床土を供給する第一床土供給位置と播種装置(11)が播種する播種位置の間に、第二床土供給部が床土を供給する第二床土供給位置が配置される構成とした播種機。
  2. 第二床土供給位置と播種位置の間隔よりも、播種位置と押圧具(5)が種子のコ−ティングを破壊する破壊位置の間隔を広く構成した請求項1に記載の播種機。
  3. 播種装置(11)と押圧具(5)の間又は第二床土供給部と播種装置(11)の間に薬剤供給装置を設けた請求項1又は請求項2に記載の播種機。
  4. 押圧具(5)と覆土装置(12)の間に薬剤供給装置を設けた請求項1又は請求項2に記載の播種機。
  5. 外周に押圧用の突起を複数備える種子割りローラで押圧具(5)を構成し、前記突起に付着するコ−ティング剤を除去するブラシを設けた請求項1から請求項4の何れか1項に記載の播種機。
  6. 縦横に複数の育苗ポットを備える苗トレイにより育苗器(1)を構成し、鎮圧ローラ(10)と押圧具(5)の間隔を苗トレイの1枚分以上の間隔に設定し、苗トレイが搬送コンベア(7)から浮き上がらないように上方から押さえる苗トレイ押さえ具を播種装置11と一体で設け、苗トレイ押さえ具と共に播種装置(11)を上方へ取り外せる構成とした請求項1から請求項5の何れか1項に記載の播種機。
  7. 覆土後に覆土を上方から鎮圧し、この覆土の鎮圧でできた育苗器(1)内の窪みに川砂等の比重の重い培土を覆土するべく、育苗器(1)の搬送経路に沿って2種類の覆土装置(12)を設け、育苗器(1)の搬送下手側の覆土装置(12)は、搬送上手側の覆土装置(12)よりも覆土量が少なくて小型でコンパクトな構成とし、2種類の覆土装置(12)に対応して潅水装置も2個設け、少なくとも一方の潅水装置は2種類の覆土装置(12)の間に配置した請求項1から請求項6の何れか1項に記載の播種機。
  8. 育苗器(1)に床土を詰めた後、該育苗器(1)に鉱物を含む培土を供給して床土の上層部(3)を詰め、床土詰めされた育苗器(1)にコーティング剤を被覆したコーティング種子(4)を供給し、育苗器(1)に供給されたコーティング種子(4)を上方から押圧して該コーティング種子のコーティング剤を破壊して播種する播種方法。
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