JP4759862B2 - 密閉型電動圧縮機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍・冷蔵装置、あるいはルームエアコンに使用される密閉型電動圧縮機に関するものである。更に詳しくは、密閉容器内に貯留した潤滑油をクランクシャフトの回転による遠心力を利用して構成される密閉型電動圧縮機内の回転摺動部への給油・潤滑システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、本発明が関わる家庭用の冷凍冷蔵庫やルームエアコン等に用いられる密閉型電動圧縮機は、消費電力の低減や静音化が強く求められている。消費電力の低減や静音化を図る上で、インバーター駆動による圧縮機の低速回転化(例えば、家庭用冷蔵庫の場合、毎分1800r/min程度)が進んできている。
【0003】
一方、密閉型電動圧縮機の潤滑油のポンプシステムは、密閉容器底部に滞留した潤滑油を上方の摺動部へ持ち上げるため、シャフトの回転による遠心力を利用したものが多い。ところが、この遠心力は、シャフトの回転速度の二乗に比例するため、回転が低くなるほどオイルを汲み上げるための力が小さくなることから、上記低速回転化に対して大きな課題となってくる。
【0004】
以下、従来の技術を説明する。
【0005】
従来の密閉型電動圧縮機としては、特公昭62−44108号公報に示されているものがある。図15は、従来例1の密閉型電動圧縮機の縦断面図である。図15において、圧縮機本体aは、密閉容器b内に収納されており、フレームcを中核に、下部に電動機d、上部に圧縮機構部eを配置している。fはクランクシャフトであり、フレームcの軸受部g内に貫挿され、外径部は電動機dの回転子hに固着される一方、圧縮機構部eとは偏芯軸iを介してピストンjのスライダーkと係合し、周知の圧縮動作を行う。
【0006】
クランクシャフトの内部には、その下端より比較的小径の傾斜した傾斜孔lが軸受部gの下端まで延びており、横孔mにより、クランクシャフトfの外周に開口している。クランクシャフトfの軸受部g内に位置する部分には、スパイラル溝nが形成され、その下端は、横孔mと連通し、上端は、偏芯軸iに設けた縦孔oの下端がスラスト軸受摺動面pに開口し、かつ同時に横孔qに交わるように、換言すれば、クランクシャフト表面に孔の一部が直接開口する構成を呈している。
【0007】
図16は、図15の要部断面図である。クランクシャフトfの回転により、傾斜孔l内の潤滑油wは、遠心力により周知の放物線状の自由表面をなす。クランクシャフトf下端の傾斜孔lの開口面から吸込まれた潤滑油xは、クランクシャフトfの回転による遠心力により、上方へ揚がる支流yと、傾斜孔lの下端近傍でスリップし、傾斜孔lの開口面から傾斜孔l外へ逃げ出す支流zに分流される。この支流zは、傾斜孔lの開口面から吸込まれる潤滑油xと合流し、再度傾斜孔l内に流入するようなショートサーキットを呈している。
【0008】
また、別の従来の密閉型電動圧縮機としては、USP5707220号公報に示されているものがある。図17は、従来例2の密閉型電動圧縮機のオイルポンプの断面図である。図17において、中空円筒状のクランクシャフト51d下部に嵌合させたクランクシャフトの外径よりも大きい放射ノズル51bと、放射ノズル51bの下部に形成された円筒状ノズル51aと、放射ノズル51aを内包するように固定されたチューブスリーブ固定子51eと、放射ノズル51aとチューブスリーブ固定子51eとで構成された空間51fと、空間51fまで揚がってきた潤滑油を更に上方へ揚げるために、クランクシャフト51dの中空部分と連通した横孔51gと、縦孔51hにて構成されている。
【0009】
更に、他の従来の密閉型電動圧縮機として、WO00/01949公報に示されているものがある。図18は、従来例3の密閉型電動圧縮機のオイルポンプの断面図である。図18において、中空円筒状のクランクシャフト52aと、クランクシャフト52aの下端に嵌合されたスリーブ52cと、スリーブ52c内面に位置し、外周表面にスパイラル溝を施された固定子52dと、固定子52dがクランクシャフト52aの回転に追従しないように固定する固定部材52bと、固定部材52bとステータ52fを接続する接続部52hから構成された機械ポンプ方式である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来例1の機構においては、下端から直接斜め上方に延びた傾斜孔l内の潤滑油は、圧縮機下部に貯溜された潤滑油wの油面位置よりわずかに上方の位置において、直ちに傾斜孔l内面の外周側のみに潤滑油が遠心力により、偏きされるため、潤滑油の上昇力の点では良好である。しかしながら、クランクシャフトf下端の傾斜孔lの開口面から吸込まれた矢印に示す潤滑油xは、遠心力により上方へ揚がる矢印に示す支流yと、傾斜孔lの開口面から傾斜孔l外へ流出する矢印に示す支流zに分流され、この支流zは、傾斜孔lの開口面から吸込まれる潤滑油xと合流し、再度傾斜孔l内に流入するようなショートサーキットを繰り返しており、傾斜孔l内への潤滑油wの流入量損失の主要因となっている。更に、クランクシャフトfの回転速度が低くなるほど遠心力は小さくなるので、傾斜孔l外へ流出する支流zの割合が増加して、十分な潤滑油量を上方の摺動部に搬送させることができないといった欠点があった。
【0011】
また、従来例2の機構においては、圧縮機下部の潤滑油中に浸漬している円筒状ノズル51aから汲み上げられた潤滑油が放射ノズル51bに流入されると、放射ノズル51bの半径の二乗からクランクシャフト51dの半径の二乗を差し引いた分の大きな遠心力が作用するため、比較的多量の潤滑油が空間51fに達する。しかしながら、空間51fからクランクシャフト51dの中空部に流入させるための横孔51gについては、遠心力の働く方向とは逆向きに潤滑油を流入させる仕組みであることから、横孔51g内で潤滑油の乱流現象が生じ、上方へ到達する給油量は不安定になる欠点があった。しかも、構成は複雑で、部品点数が他の従来例に比べて多くなることで、コストが上がり、また、組立作業にも手間がかかるといった欠点があった。
【0012】
更に、従来例3の機構においては、外周表面にスパイラル溝が施された固定子52dと回転するスリーブ52cとの間で、潤滑油の粘性作用により、潤滑油がスパイラル溝に沿って上方へ汲み上げていくといった機械的なオイルポンプ方式を採用している。低速域(1200〜1800r/min)での給油油量の確保という観点では確実性が高い方法であるが、しかしながら、その構造は遠心力によるオイルポンプ方式に比べて極めて複雑で、部品点数も多くなるため、高価であり、また組立作業性も悪いという欠点があった。
【0013】
本発明は、従来の問題点をなくすもので、省エネルギーのために、低回転時においても、必要量の潤滑油を効率良く汲み上げ、かつ如何に簡素な構成で、安価で、組立作業性が良いポンプシステムを得ることを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、クランクシャフトの主軸部の下部に形成され、下方から上方にかけて外側へ傾斜した傾斜通路と、主軸部の下端に形成し、前記傾斜通路の断面より小さな径の吸込み穴を中心部に設けた絞り部と、スパイラル溝の下端と前記傾斜通路を連通させる下部連通部とからなるオイルポンプを備え、さらに前記クランクシャフトの主軸部の直径に対する前記クランクシャフトの主軸部の最下端から下部連通部の中心までの距離の比率をEとし、前記クランクシャフトの主軸部の半径に対する前記クランクシャフトの主軸部の軸芯から傾斜経路の外径までの最大長さの比率をFとした時、前記Eと前記Fの関係を、
F≧0.166E 2 −0.683E+1.44
としたものであり、絞り部で囲まれたクランク下端の潤滑油は主軸部の回転による遠心力を受け、絞り部が遠心力によって発生する下向きの力を受け止めることで上向きの力が増加し、傾斜通路内を上方へ移動する。さらに傾斜通路の傾斜がより潤滑油の揚程を有効に引き上げることで、大きなオイル搬送力を得ることができる、といった作用を有する。
【0015】
また、前記比率Eと比率Fの関係を、
F≧0.166E 2 −0.683E+1.44
としたことにより、各諸元が最適化されることで遠心力を最大限に活用したオイルポンプとなり、回転速度が低い場合でも大きなオイル搬送力を得ることができる、といった作用を有する。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、少なくとも1200〜1800r/minの間の運転周波数を含む運転がされる密閉型圧縮機とすることで、圧縮機の入力が小さく抑えられ、安定した給油と相まって、低い消費電力が得られるといった作用を有する。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記絞り部を、前記クランクシャフトの下端に設けた拡管部に円形状のキャップを挿入係止することで構成したものであり、直材費も安く、かつキャップの位置ずれが起きること無く組立ができるという作用を有する。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、前記傾斜通路の直径と、前記絞り部の中心部に設けた吸込み穴の直径との比を1:0.25〜0.5としたものであり、低速域での給油量を最大に維持した状態で、高速域での給油量を増減できるオイルポンプとなり、各運転周波数に対して、適切な給油量を得ることができる、といった作用を有する。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、前記傾斜通路内に平板状のディバイダーを挿入係止したたものであり、傾斜通路内でのオイルスリップを抑制するので、特に低速回転時に安定した給油を確保することができるという作用を有する。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記ディバイダーを、上下対称形状とし、端部の略中央に略半月状の切欠を有し、長手方向の略中央の幅を端部に比べてわずかに大きくした圧入部を形成したものであり、ディバイダーの両端部に設けた略半月状の切欠により、ディバイダーの特に下端が傾斜通路より小さい吸込み穴を中心部に設けた絞り部の中心とずれても、前記絞り部の分割された2個の流入口の開口比が変わることがなく、かつ長手方向の中央付近の幅を大きくすることにより、ディバイダーの挿入圧力方向がなく、かつディバイダーの湾曲が極めて少なく組立性が向上するといった作用を有する。
【0021】
請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の発明において、前記傾斜通路の直径を、拡管部上端から段階的に少なくとも1回以上径小化するとともに、段差を有する前記傾斜通路とし、かつ前記拡管部の上端から1段目の前記傾斜通路の深さを前記ディバイダーの高さと同じとしたものであり、傾斜通路を複数に分けて加工できることで加工精度が向上し、また拡管部内にキャップを嵌め込む際に、ディバイダーの下端面にキャップが接触して負荷が掛かっても、ディバイダーの上端面のへりが、傾斜通路の段差によって固定されており、ディバイダーの位置ずれが起きること無く組立ができるという作用を有する。
【0022】
請求項8に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、前記傾斜通路の上端に円錐部を形成するとともに、前記下部連通部の少なくとも一部が前記円錐部と交わっているもので、クランクシャフトの下部連通部上方における肉厚を厚くすることができ、この部位にて食破れ(スパイラル溝の底部が破れて大きな穴が生じる現象。肉厚が薄い時に発生する。)の発生を防止する作用を有する。
【0023】
請求項9に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、前記傾斜通路から前記主軸部の外周面へ連通するガス抜き連通部を、前記シリンダブロックに形成した軸受部の下端面とロータ上端面との間に形成される隙間に開口するように設けたものであり、油面位置から前記ガス抜き連通部の中心までの高さ方向の距離が大きく取れることで、前記ガス抜き連通部からの潤滑油の流出量が減り、上方へ汲み上げられる潤滑油量が相対的に増加するといった作用を有する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による密閉型電動圧縮機の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0025】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による密閉型電動圧縮機の断面図である。図2は、同実施の形態のクランクシャフトの要部拡大断面図である。また、図3は、同実施の形態の動作状況を示す図2相当の要部断面図である。
【0026】
1は上下密閉容器2内にステータ3aとロータ3bからなる電動モータ3と、圧縮機構4をシリンダブロック5にて一体化したコンプレッサユニット6を収納した密閉型電動圧縮機である。7は主軸部7aをシリンダブロック5の軸受部8に枢止したクランクシャフトであり、上端の偏芯軸7bにはコンロッド10の大端部が連結され、小端部には、ピストンピン11によりシリンダ12内で摺動するピストン13が連結してある。14は吸入孔、吸入バルブ、吐出孔、吐出バルブ(いずれも図示せず)を備えたバルブプレート、15は内部に吸入室、吐出室(いずれも図示せず)を区分けしたシリンダヘッドで、16は吸入マフラーである。30は、密閉容器2下部に貯溜された潤滑油である。
【0027】
29は潤滑油の吸込み孔であり、17はクランクシャフト7の下端に形成し、比較的小径の吸込み穴29を中心部に設けた絞り部である。19は絞り部17より斜めに、かつ上方に延びた傾斜通路であり、その内径内に絞り部17の中心を含むように構成されている。さらに、その傾斜通路19の上端は、軸受部8下方に達するように、かつクランクシャフト7の外周面に接近するように配列してある。20はスパイラル溝であり、下部連通部21にて傾斜通路19と連通する。スパイラル溝20の上端は、偏芯軸7b内の偏芯通路23に上部連通部24にて連通してある。
【0028】
Yはクランクシャフト7の主軸部7aの直径であり、Hはクランクシャフト7の主軸部7aの最下端から下部連通部21の中心までの高さである。クランクシャフト7の主軸部7aの直径Yに対するクランクシャフト7の主軸部7aの最下端から下部連通部21の中心までの高さHの比率をE(E=H/Y)とする。更に、Pはクランクシャフト7の主軸部7aの半径であり、Rはクランクシャフト7の主軸部軸芯から傾斜経路19の外径までの最大長さである。クランクシャフト7の主軸部7aの半径Pに対するクランクシャフト7の主軸部軸芯から傾斜経路19の外径までの最大長さRの比率をF(F=R/P)とする。
【0029】
以上のような構成において、次に動作を説明する。クランクシャフト7の回転により、傾斜通路19内の潤滑油30は、遠心力により周知の放物線状の自由表面をなす。吸込み穴29より流入する矢印に示す潤滑油Aは、遠心力により上方へ揚がる矢印に示す支流Bと、傾斜通路19の壁面にてスリップする矢印に示す支流Cに分流される。この支流Cは、絞り部17の壁面にて反射し、支流Bに合流するといったショートサーキットを繰り返すが、従来例のような、一旦傾斜経路19内に流入した潤滑油30が傾斜通路19外へ流出することは回避されるので、傾斜通路19内への潤滑油30の流入量損失を顕著に抑制できる。即ち、遠心力によって発生する下向きの力を絞り部17が受け止めることで、従来に比べて上向きの力が増加して、潤滑油30は傾斜通路19内を上方へ移動する。
【0030】
次に、図4は、本発明者らが行った同一の直径をもつクランクシャフトを用いて、給油量と比率Eの相関を計測して得たデータである。比率Fをパラメータとして、運転周波数は1200r/min一定の結果を表示してある。尚、使用した潤滑油はエステル油であり、粘度は10〜15mm2/sのものを用いた。図4から明らかなように、いずれの比率Fにおいても、比率Eが増加するに伴って給油量は減少する傾向が確認される。潤滑油30を上方へ揚げるためには、潤滑油30に作用する遠心力による上向きの力が、重力やスリップによる下向きの力に打ち勝つことが必須条件であり、前記比率Eが小さいほどオイル搬送力が強い。更に、図4から、比率Fが大きくなるに伴って給油量が多くなる傾向も確認される。これは、比率Fが大きいほど、傾斜通路19内の潤滑油30に作用する遠心力が大きくなるためであり、当然、比率Fが1に近くなるほどオイル搬送力は強い。
【0031】
図4において、40aは給油限界線Aであり、本発明者らのこれまでの知見から、クランクシャフト7の上方への給油量が40mL/min未満になると、摺動部位への潤滑油30の供給が不十分となり、摩耗が発生する可能性がある。
【0032】
図5は、図4の結果を基にして、運転周波数1200r/minにおいて、40mL/minの給油量が確保できる比率Eと比率Fの関係を示したものである。
【0033】
40bは運転周波数1200r/minにおいて給油量を40mL/min確保できる給油境界線Bであり、式(2)で表される。40cは給油境界線Bよりも上位にあって、給油量を40mL/min以上確保できる給油十分領域Cであり、式(1)で表される。一方、40dは給油境界線Bよりも下位にあって、給油量が40mL/min未満となる給油不十分領域Dであり、式(3)で表される。
【0034】
F≧0.166E2−0.683E+1.44 …(1)
F=0.166E2−0.683E+1.44 …(2)
F<0.166E2−0.683E+1.44 …(3)
以上、図5の結果から、給油量として40mL/minを確保するためには、比率Eと比率Fが、前記式(1)を満たした設計にすれば良いことがわかる。
【0035】
また、図6は、本発明者が行った同一の直径をもつクランクシャフト7を利用して、従来例1と本発明の実施の形態1におけるクランクシャフト7の回転数と給油量の相関を計測して得たデータである。ここで、実施の形態1のクランクシャフト7の諸元は、比率Eの範囲を2〜3とし、比率Fの範囲を0.77〜0.9とした上で、比率Eと比率Fの関係が、前記式(1)を満たしているものである。図15に示す従来例1に比べて、本発明の実施の形態1が優れており、低速域(1200〜1800r/min)でも、摺動部の潤滑に十分必要な給油量を確保することができる。しかも低速運転が可能となることにより、安定した給油と相まって、圧縮機の入力が小さく抑えられ、低い消費電力を得ることができる。
【0036】
尚、本実施の形態1においては、比率Eの範囲を2〜3としているが、比率Eが2未満の場合、クランクシャフト7下部に装着されるロータ3bの嵌合長さ(現状10〜20mm程度)に対する余裕度が殆ど無く、現実的な設計とは言えない。一方、比率Eが3よりも大きくなると、揚程が高くなり、低速域(1200〜1800r/min)での給油量が十分に確保できなくなる。
【0037】
また、本実施の形態1においては、比率Fの範囲を0.77〜0.9としているが、比率Fの範囲が0.77未満の場合、オイル搬送力に必要な遠心力が得られず、低速域(1200〜1800r/min)での給油量が十分に確保できなくなる。一方、0.9より大きい場合、クランクシャフト7の外周表面と傾斜通路19の間の肉厚が1mm未満となり、圧縮荷重が負荷された場合、肉厚が薄い部分にて欠けや割れが発生する可能性がある。
【0038】
故に、低速域においても圧縮運転可能なクランクシャフト7の給油システムを設計するためには、比率Eの範囲を2〜3とし、比率Fの範囲を0.77〜0.9とした上で、比率Eと比率Fの関係の前記式(1)を適用することが望ましい。
【0039】
また、通常、ピストン13、シリンダ12にて構成される圧縮機構4の温度は、クランクシャフト7の偏芯軸7b上端より飛散する潤滑油30の温度に比べて高い。このことから、本発明の実施の形態1によれば、圧縮機構4に降りかかる潤滑油30の増加により、圧縮機構4の冷却作用が十分に発揮されるので、摺動表面の摩耗を抑制して信頼性が高くなると共に、圧縮機構4に吸入されるガスの温度上昇も抑制されるので、密閉型電動圧縮機の効率向上も図れる。
【0040】
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2によるクランクシャフトの要部拡大断面図である。図8は、図7のIII−III線における同実施の形態のクランクシャフトの断面図である。
【0041】
18はクランクシャフト7の下端に形成した拡管部であり、19は拡管部18の上端より斜めに、かつ上方に延びた傾斜通路であり、その内径内に拡管部18の中心を含むように、かつその外周面の下端の一部が拡管部18に内接するが如く近接して位置している。また、拡管部18の内周部の直径を、傾斜通路19の直径よりも大きめに形成しているため、段差32が構成されている。31は潤滑油30を吸込むための吸込み穴29を中央部に設け、普通鋼材等の打抜きにより形成された平板円板形状からなるキャップであり、拡管部18の内周面に挿入係止されている。17は拡管部18、吸込み穴29を設けたキャップ31を総称した絞り部である。
【0042】
Uは傾斜通路19の直径であり、Xは絞り部17の中心部に設けた吸込み穴29の直径である。傾斜通路19の直径Uに対する絞り部17の中心部に設けた吸込み穴29の直径Xの比率をG(G=X/U)とする。
【0043】
本発明の実施の形態2では、キャップ31の材質をSSやSK材に代表される普通鋼材とし、鋼材の打抜きによりキャップ31を円形状に形成して、拡管部18の内周に圧入にて嵌め込んでいるために安価で作業性が良い。また、拡管部18の直径と傾斜通路19の直径との違いによる段差により、キャップ31を圧入する際に、キャップ31の位置ずれが起きること無く、安定して組立することが可能である。
【0044】
尚、キャップ31の材質については、普通鋼材以外に、安価な非鉄金属やプラスチック材等を使用しても同様の効果が得られる。
【0045】
次に、図9は本発明者らが行った同一の直径をもつクランクシャフトを利用して、給油量と比率Gの相関を計測して得たデータである。比率Eを2.6、比率Fを0.82とし、運転周波数として、1200r/minと4320r/minの2条件を代表値とした結果を表示してある。尚、使用した潤滑油はエステル油であり、粘度は10〜15mm2/sのものを用いた。40eは比率Gが0.25となる線であり、40fは比率Gが0.5となる線である。この図から、いずれの運転周波数においても、比率Gが0.25である線40eと0.5である線40fの範囲内に給油量が最大となるポイントがあることが確認される。また、運転周波数が1200r/minの場合、比率Gが0.25〜0.5の範囲内では、給油量の差は殆ど無いのに対し、運転周波数が4320r/minの場合では、比率Gが0.43付近にて明らかな最大ピークを呈することが確認される。
【0046】
絞り部17の中央部に形成された吸込み孔29の直径が大きくなるに伴い、低速、高速いずれにおいても給油量が減少する要因は、遠心力によって発生する下向きの力を受け止める能力が低下して、傾斜通路19内への潤滑油30の流入量損失が増加しているためと考える。
【0047】
一方、運転周波数が4320r/minの場合、比率Gが0.43よりも小さくなるに伴って給油量が顕著に低下する要因は、高速回転により遠心力が強く作用するので潤滑油30を上方へ揚げるオイル搬送力が高く、吸込み孔29から吸込まれる潤滑油30の量が、上方へ揚げられる潤滑油30の量に追従できていないことによるものと考える。本発明者らの実験によると、このような比率Gが小さくなるに伴って給油量が顕著に減少する傾向は、運転周波数が3000r/min以上で確認された。逆に低速域では、吸込み孔29から吸込まれる潤滑油30の量は比較的少ないので、上方へ揚げられる潤滑油30の量に追従できる範囲が広く、比率Gの範囲が広くなったと考えられる。このような低速域での給油量がフラットとなる比率Gの範囲を有する現象は1800r/min以下で確認された。
【0048】
以上のことから、本発明の実施の形態2によれば、傾斜通路19の直径と絞り部17の中心部に設けた吸込み穴29の直径との比を1:0.25〜0.5としたものであり、低速域での給油量を最大に維持した状態で、高速域での給油量を増減できるオイルポンプが可能となる。特に、高速域において、クランクシャフト7の上方にある、偏芯軸7bの上端面から吐出される潤滑油30の量が顕著に多くなると、密閉容器2の板厚や材質形状、あるいはシリンダブロック5の形状等によっては、潤滑油30のはねかけによる騒音が問題になる可能性がある。しかしながら、本実施の形態2によれば、適切な比率Gを0.25〜0.5の範囲内から選定することにより、各運転周波数に対して適切な給油量を設定して、特に高速域での潤滑油30のはねかけによる騒音問題を防止することが可能である。
【0049】
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3によるクランクシャフトの要部拡大断面図である。図11は、同実施の形態のディバイダーの斜視図であり、図12は、図10のIV部の拡大断面図である。
【0050】
18はクランクシャフト7の下端に形成した拡管部であり、19は拡管部18の上端より斜めに、かつ上方に延びた傾斜通路であり、その内径内に拡管部18の中心を含むように、かつその外周面の下端の一部が拡管部18に内接するが如く近接して位置している。26は傾斜通路19内に圧入固定した薄平板状からなるディバイダーで、上下端には略半月状の切欠27を有し、上下の方向性がなくなるように上下対称に形成してある。28は略中間位置をわずかに幅広に形成した圧入部である。また、傾斜通路19は、その直径を拡管部18の上端から段階的に少なくとも1回以上僅小径化して、2段以上の段差を有しており、19aは傾斜通路の直径としては最大となる傾斜通路1段目であり、19bは傾斜通路1段目19aと2段目の境に該当する傾斜通路内段差である。傾斜通路1段目19aの高さは、ディバイダー26の高さと同等となるように構成されている。
【0051】
傾斜経路19内に流入した潤滑油30は、クランクシャフト7の回転に応じて回転しながら上方へ揚がっていくが、潤滑油30のもつ粘性は、傾斜通路19内での回転方向に対して逆向きの抵抗力として作用するので、傾斜通路19内の潤滑油30の回転速度は、実際のクランクシャフト7の回転速度よりも遅くなる傾向を示す。特に、低速域(1200〜1800r/min)では、モータ発熱や摺動発熱による潤滑油30の温度上昇量が小さく、潤滑油30の粘度、及び粘性は、比較的高い状態で維持されるので、回転速度の差はより大きくなる。このようなクランクシャフト7と傾斜通路19内の潤滑油30の回転速度の差は、オイル搬送力の低下に大きな影響を及ぼす。
【0052】
そこで、本発明の実施の形態3によれば、傾斜経路19内に挿入係止されたディバイダー26の攪拌による潤滑油30の掻き揚げ作用を併用して、オイル搬送力を向上させることにより、傾斜通路19内に流入した潤滑油30の回転速度を、実際のクランクシャフト7の回転速度にほぼ同期させて、低速域であっても十分な給油量を上方へ揚げることが可能となる。
【0053】
また、ディバイダー26の両端部に設けた略半月状の切欠き27により、ディバイダー26の、特に下端が傾斜通路19より小さい吸込み穴29を中心部に設けた絞り部17の中心とずれても、絞り部17の分割された2個の流入口の開口比が変わることがなく、かつ長手方向の中央付近の幅を大きくすることにより、ディバイダー26の挿入圧力方向がなく、かつディバイダー26の湾曲が極めて少なく組立ができ、作業性を良くすることが可能となる。
【0054】
また、傾斜通路19の直径を拡管部18上端から段階的に少なくとも1回以上僅小径化して、2段以上の段差を有する傾斜通路19とし、かつ拡管部18の上端から1段目の傾斜通路19aの深さをディバイダー26の高さと同じとすることにより、拡管部18内にキャップ31を嵌め込む際に、ディバイダー26の下端面にキャップ31が接触して負荷が掛かっても、ディバイダー26の上端面のへり26aが、傾斜通路の段差19bによって、ディバイダーの位置ずれが発生すること無く組立が可能となる。
【0055】
(実施の形態4)
図13は、本発明の実施の形態4による密閉型電動圧縮機の要部拡大断面図である。
【0056】
7はクランクシャフトであり、19は傾斜通路である。33は傾斜通路19の上端に形成された円錐部であり、33aは円錐部33の稜線部分である。21は傾斜通路19内の潤滑油を更に上方へ揚げるための下部連通部である。
【0057】
ここで、潤滑油の揚程を有効に引き上げ、低速域での給油量を確保するために、傾斜通路19は、クランクシャフト7の下方から上方へかけてクランクシャフト7の外周側に傾斜している。そのため、下部連通部21を傾斜通路19の側内壁面に貫通させる構成にした場合、傾斜通路19の最上端部分、並びに円錐部33は、必然的に下部連通部21よりも上方に位置するために、その部分の肉厚が最も薄くなることになる。従って、下部連通部21を起点に、上方へスパイラル溝(図示せず)の加工を施すと、スパイラル溝の最頂部と傾斜通路19の最上端、並びに円錐部33との間で食破れ(スパイラル溝の最頂部が破れて大きな穴が生じる現象。肉厚が薄い時に発生。)が発生する可能性がある。
【0058】
しかしながら、本発明の実施の形態4によれば、下部連通部21、あるいは下部連通部21の一部が、傾斜通路19の上端の円錐部33の稜線部分33aに形成されるために、低速域での給油量を確保した上で、更に、クランクシャフト7の下部連通部21の上方における肉厚が確保され、スパイラル溝の加工を施しても、この部位における食破れの発生を防止し、製造工程上のロスコストを低減させることが可能となる。
【0059】
(実施の形態5)
図14は、本発明の実施の形態5によるクランクシャフトの要部拡大断面図である。
【0060】
7はクランクシャフト、8はシリンダブロックの軸受部であり、3bはクランクシャフト7に焼嵌されたロータである。19はクランクシャフト7内に施された傾斜通路であり、25はシリンダブロックの軸受部8とロータ3bの上端面との間に形成される隙間位置に、傾斜通路19からクランクシャフト7の外周面へ連通するガス抜き連通部である。
【0061】
本発明の実施の形態5によれば、傾斜通路19内に滞留するガスによるチョークが生じて潤滑油が上方へ揚がり難くなるような給油不全現象を防止するべく、傾斜通路19内に滞留するガスをガス抜き連通部25から、軸受部8の下端とロータ3bの上端面で構成される隙間を通って効果的に放出することができると共に、油面位置からガス抜き連通部の中心までの高さが十分に確保されているので、ガス抜き連通部からの潤滑油の流出量の割合が減少し、摺動部の潤滑に寄与する十分な給油量を確保することが可能となる。
【0062】
尚、本実施の形態5によるガス抜き連通部の少なくとも一部が、クランクシャフト7の主軸部と軸受部8にて構成される摺動部に掛かっているが、ガス抜き連通部25のクランクシャフト7外周側への出口孔25aに面取りを施すことにより、シリンダブロックの軸受部8とクランクシャフト7外周面にて構成されるジャーナル軸受部にて、油膜切れを防止することができる。
【0063】
更に、傾斜通路19内のガス抜き作用とジャーナル軸受部の油膜切れ防止の両観点から、出口孔25aの直径はφ3〜6mmとし、その面取り角度は90〜120°とすることが望ましい。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の発明は、主軸部の下部に形成され、下方から上方にかけて外側へ傾斜した傾斜通路と、前記主軸部の下端に形成し、前記傾斜通路の断面より小さな径の吸込み穴を中心部に設けた絞り部と、スパイラル溝の下端と前記傾斜通路を連通させる下部連通部とからなるオイルポンプを備え、さらに前記クランクシャフトの主軸部の直径に対する前記クランクシャフトの主軸部の最下端から下部連通部の中心までの距離の比率をEとし、前記クランクシャフトの主軸部の半径に対する前記クランクシャフトの主軸部の軸芯から傾斜経路の外径までの最大長さの比率をFとした時、前記Eと前記Fの関係を、
F≧0.166E 2 −0.683E+1.44
としたものであり、絞り部で囲まれたクランク下端の潤滑油は、主軸部の回転による遠心力を受け、絞り部が遠心力によって発生する下向きの力を受け止めることで、上向きの力が増加し、傾斜通路内を上方へ移動する。さらに傾斜通路の傾斜がより潤滑油の揚程を有効に引き上げることで、大きなオイル搬送力を得ることができる。
【0065】
また、クランクシャフトの主軸部の直径に対するクランクシャフトの主軸部の最下端から下部連通部の中心までの距離の比率をEとし、クランクシャフトの主軸部の半径に対するクランクシャフトの主軸部の軸芯から傾斜経路の外径までの最大長さの比率をFとして、比率Eと比率Fの関係を
F≧0.166E 2 −0.683E+1.44
としたものであり、各諸元が最適化されることで遠心力を最大限に活用したオイルポンプとなり、回転速度が低い場合でも大きなオイル搬送力を得ることができる。
【0066】
更に、低速域から高速域にかけて、給油量が顕著に増加するため、摺動部の摩耗を低減し、信頼性を向上させることができる。しかも、ピストン、シリンダのクリアランスへの潤滑油の流入量も比例して増加することから、ピストン、シリンダのクリアランスにおける潤滑油によるオイルシール性が発揮され、圧縮負荷時の冷媒ガスのリーク量を減少して冷凍能力が増加し、密閉型電動圧縮機の効率向上も可能となる。更に、その構成は簡素であり、安価なインバータ駆動の密閉型電動圧縮機の提供も可能である。
【0067】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、少なくとも1200〜1800r/minの間の運転周波数を含む運転がされる密閉型圧縮機とすることで、圧縮機の入力が小さく抑えられ、安定した給油と相まって、低い消費電力を得ることができる。
【0068】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記絞り部を、前記クランクシャフトの下端に設けた拡管部に、円形状のキャップを挿入係止することで構成したものであり、直材費も安く、かつキャップの位置ずれが起きること無く組立ができる。
【0069】
更に、キャップの材質については、普通鋼材や、安価な非鉄金属やプラスチック材等を使用しても同様の効果が得られる。
【0070】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、前記傾斜通路の直径と、前記絞り部の中心部に設けた吸込み穴の直径との比を1:0.25〜0.5としたものであり、低速域での給油量を最大に維持した状態で、高速域での給油量を増減できるオイルポンプとなり、各運転周波数に対し、適切な給油量を設定して、特に高速域での潤滑油のはねかけによる騒音問題を防止することができる。
【0071】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、前記傾斜通路内に平板状のディバイダーを挿入係止したものであり、傾斜通路内でのオイルスリップを抑制するので、特に低速回転時に安定した給油を確保することができる。
【0072】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記ディバイダーを、上下対称形状とし、端部の略中央に略半月状の切欠を有し、長手方向の中央の幅を端部に比べてわずかに大きくした圧入部を形成したものであり、ディバイダーの両端部に設けた略半月状の切欠により、ディバイダーの特に下端が傾斜通路より小さい吸込み穴を中心部に設けた絞り部の中心とずれても、前記絞り部の分割された2個の流入口の開口比が変わることがなく、かつ長手方向の中央付近の幅を大きくすることにより、ディバイダーの挿入圧力方向がなく、かつディバイダーの湾曲が極めて少なく、組立性を向上することができる。
【0073】
また、請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の発明において、前記傾斜通路の直径を拡管部上端から段階的に少なくとも1回以上径小化するとともに、段差を有する前記傾斜通路とし、かつ前記拡管部の上端から1段目の前記傾斜通路の深さをディバイダーの高さと同じとしたものであり、傾斜通路を複数に分けて加工できることで加工精度が向上し、また、拡管部内にキャップを嵌め込む際に、ディバイダーの下端面にキャップが接触して負荷が掛かっても、ディバイダーの上端面のへりが、傾斜通路の段差によって固定されており、ディバイダーの位置ずれが起きること無く組立ができる。
【0074】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、前記傾斜通路の上端に円錐部を形成するとともに、前記下部連通部の少なくとも一部が前記円錐部と交わっているもので、低速域での給油量を確保した上で、なおかつクランクシャフトの下部連通部上方における肉厚を厚くすることができ、この部位にて食破れ(スパイラル溝の底部が破れて大きな穴が生じる現象。肉厚が薄い時に発生する。)の発生を防止することができる。
【0075】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、前記傾斜通路から前記主軸部の外周面へ連通するガス抜き連通部を、前記シリンダブロックに形成した軸受部の下端面とロータ上端面との間に形成される隙間に開口するように設けたものであり、油面位置から前記ガス抜き連通部の中心までの高さ方向の距離が大きく取れることで前記ガス抜き連通部からの潤滑油の流出量が減り、上方へ汲み上げられる潤滑油量を相対的に増加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による密閉型電動圧縮機の断面図
【図2】 同実施の形態のクランクシャフトの要部拡大断面図
【図3】 同実施の形態の動作状況を示す図2相当の要部断面図
【図4】 同実施の形態を含め、かつ比率Fをパラメータとした、給油量と比率Eの相関特性図
【図5】 図4を基にした比率Eと比率Fの相関特性図
【図6】 同実施の形態及び従来例1の回転数と給油量の相関特性図
【図7】 本発明の実施の形態2によるクランクシャフトの要部拡大断面図
【図8】 図7のIII−III線における同実施の形態のクランクシャフトの断面図
【図9】 同実施の形態も含めた給油量と比率Gの相関特性図
【図10】 本発明の実施の形態3によるクランクシャフトの要部拡大断面図
【図11】 同実施の形態のディバイダーの斜視図
【図12】 図10のIV部における同実施の形態の拡大断面図
【図13】 本発明の実施の形態4によるクランクシャフトの要部拡大断面図
【図14】 本発明の実施の形態5による密閉型電動圧縮機の要部拡大断面図
【図15】 従来例1の密閉型電動圧縮機の縦断面図
【図16】 図15の要部断面図
【図17】 従来例2の密閉型電動圧縮機のオイルポンプの要部拡大断面図
【図18】 従来例3の密閉型電動圧縮機のオイルポンプの要部拡大断面図
【符号の説明】
2 密閉容器
3 電動モータ
3a ステータ
3b ロータ
4 圧縮機構部
5 シリンダブロック
7 クランクシャフト
7a 主軸部
7b 偏芯軸
9 オイルポンプ
12 シリンダ
13 ピストン
17 絞り部
19 傾斜通路
20 スパイラル溝
21 下部連通部
30 潤滑油
Claims (9)
- 密閉容器内に潤滑油を貯溜すると共にステータとロータからなる電動モータによって駆動される圧縮要素を収容し、主軸部及び偏芯軸から構成され、スパイラル溝を介して前記偏芯軸に連通するオイルポンプを内蔵し、前記潤滑油に下端部が浸漬したクランクシャフトと、前記クランクシャフトの主軸部を軸支すると共に圧縮室を有するシリンダブロックと、前記圧縮室内で往復運動するピストンと、前記クランクシャフトの偏芯軸と前記ピストンを連結する連結手段とを前記圧縮要素の構成に含むとともに、前記オイルポンプを、前記主軸部の下部に形成され、下方から上方にかけて外側へ傾斜した傾斜通路と、前記主軸部の下端に形成し、前記傾斜通路の断面より小さな径の吸込み穴を中心部に設けた絞り部と、前記スパイラル溝の下端と前記傾斜通路を連通させる下部連通部を具備する構成とし、さらに前記クランクシャフトの主軸部の直径に対する前記クランクシャフトの主軸部の最下端から下部連通部の中心までの距離の比率をEとし、前記クランクシャフトの主軸部の半径に対する前記クランクシャフトの主軸部の軸芯から傾斜経路の外径までの最大長さの比率をFとした時、前記Eと前記Fの関係を、
F≧0.166E 2 −0.683E+1.44
とした密閉型電動圧縮機。 - 少なくとも1200〜1800r/minの間の運転周波数を含む運転がされる請求項1に記載の密閉型電動圧縮機。
- 前記絞り部を、前記クランクシャフトの下端に円板状のキャップを挿入係止することで構成した請求項1または2に記載の密閉型電動圧縮機。
- 前記傾斜通路の直径と、前記絞り部の中心部に設けた吸込み穴の直径との比を1:0.25〜0.5とした請求項1から3のいずれか1項に記載の密閉型電動圧縮機。
- 前記傾斜通路内に平板状のディバイダーを挿入係止した請求項1から3のいずれか1項に記載の密閉型電動圧縮機。
- 前記ディバイダーを、上下対称形状とし、端部の略中央に略半月状の切欠を有し、長手方向の略中央の幅を端部に比べてわずかに大きくした圧入部を形成した請求項5に記載の密閉型電動圧縮機。
- 前記傾斜通路の直径を、拡管部上端から段階的に少なくとも1回以上径小化するとともに、段差を有する前記傾斜通路とし、かつ前記拡管部の上端から1段目の前記傾斜通路の深さを前記ディバイダーの高さと同じとした請求項5または6に記載の密閉型電動圧縮機。
- 前記傾斜通路の上端に円錐部を形成するとともに、前記下部連通部の少なくとも一部が前記円錐部と交わっている請求項1から3のいずれか1項に記載の密閉型電動圧縮機。
- 前記傾斜通路から前記主軸部の外周面へ連通するガス抜き連通部を、前記シリンダブロックに形成した軸受部の下端面とロータ上端面との間に形成される隙間に開口するように設けた請求項1から3のいずれか1項に記載の密閉型電動圧縮機。
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