JP4759797B2 - 運送支援システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、工場から出荷される荷物のトラック等の運送車両による運送処理に関して、特に通信ネットワークを利用して運送処理の効率化を図り、安価な物流処理を提供する運送支援システムを提供する。
【0002】
従来、工場などから商品や原材料、資材、中間製品等の荷物を出荷する場合には、自分の会社でトラック等の運送車両を用意して荷物を運送したり、運送会社に運送処理を依頼するなどして運送処理を行なっている。
【0003】
特に、大企業の工場では、頻繁に運送すべき荷物が出るので、他の工場や取引先との間で定期的に往復する定期便トラック等の運送車両を用意することもあるが、道路が交通渋滞で混み合っている場合には、予定した時刻に予定した場所に到着できないこともある。
その際には、到着した運送車両から積み荷を下ろした後、再度別の荷物を搭載し、次の目的地へ運送しようとする出発時刻も予定より遅れ、予定した時刻に荷物が届かないことによる様々なトラブルが生じる危険性がある。
【0004】
また、予定した時刻に運送会社のトラックが到着しないことで、依頼者が緊急に専用トラックを用意して荷物を運んでしまった場合には、その後、運送会社のトラックに十分な荷物を搭載しないままで次の目的地まで走行することになり、そのトラックに搭載可能な荷物を十分に搭載させた場合に得られる運賃収入を得ることができず、更に運送処理の効率も悪いという問題がある。
また、本来走行しなくてもよいトラックを臨時に走らせることは、資源的にも無駄が生じ、自然環境的にも悪影響をもたらすという問題がある。
【0005】
更に、工場等には、原材料、資材、中間製品などを納入するために、納入業者や他の工場などからトラックが到着するが、そのトラックの中でも荷物の納入だけを目的としたトラックは、荷物の納入後、何も荷物を搭載しないまま帰っていく場合がある。
【0006】
しかしながら、工場側の時事刻々変わる事情により、運送したい荷物が急遽発生し、その荷物の運送予定の目的地が、偶然あるトラックが帰る方向にある場合の可能性もあるが、運送したい荷物に関する情報と、トラックに関する情報とを一元管理されていないため、荷物の運送処理に無駄が生じているという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、工場等から出荷される荷物を運送する際に使用する運送車両に関する情報を一元的に管理し、トラック等の運送車両を無駄なく効率的に活用でき、更に省資源化も図れる運送支援システムを提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の運送支援システムは、工場およびその工場が発注した資材を運送する資材納入業者の両者における荷物の運送車両に関する情報を管理し、運送業務を支援する運送支援システムであって、運送荷物の出荷場所に備えられた出荷者用の情報端末と、前記運送用車両の運転者が操作する運転者用の情報端末と、前記出荷者用の情報端末と前記運転者用の情報端末とを通信可能に接続した通信ネットワークと、前記通信ネットワーク上を流れる運送車両のスケジュール情報及び荷物積載情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された情報を前記通信ネットワーク上で一元管理するウェブサーバと、を有し、前記出荷者用の情報端末からすくなくとも運送車両に関する情報として出発日時、到着日時、発送元、目的地、経由先、運送車両種類、運送車両の転用可否を示すスケジュール、積載物の内容を送信し、前記通信ネットワークと前記ウェブサーバを通じて前記記憶手段に記憶し、前記運転者用の情報端末からすくなくとも運送車両の目的地への到着時間の変更情報を送信し、前記通信ネットワークと前記ウェブサーバを通じて前記記憶手段に記憶し、運送車両を手配する場合に、前記出荷者用の情報端末において前記記憶手段に記憶した前記情報を前記工場の出荷用の運送車両情報一覧と前記資材納入業者の納入用の運送車両情報一覧として表示し、前記出荷用と前記納入用の運送車両情報一覧の中から、前記スケジュールが示す運送車両の転用可否を考慮して、条件を満たす運送車両を選択可能とする、ことを特徴とする。
【0009】
また、前記通信ネットワークがインターネットにより構成され、前記出荷者用の情報端末から予め定められた照合情報が入力され且つ照合一致された場合にだけ、ウェブサーバから前記出荷者用の情報端末に対して、前記運送車両のスケジュール情報及び荷物積載情報の送信を可能としたことを特徴とする。
【0010】
更に、前記通信ネットワークがインターネットにより構成され、前記運転者用の情報端末から予め定められた照合情報が入力され且つ照合一致された場合にだけ、前記運転者用の情報端末からウェブサーバに送信された運送車両のスケジュール情報及び荷物積載情報の受信を可能としたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
尚、以下説明する実施の形態では、2つの工場を有する会社と、それらの工場に資材を納入する資材納入業者と、前記2つの工場の間及び資材納入業者と工場との間などを走行して、荷物を運送する運送車両であるトラックと、からなるシステムを例にとって説明する。
【0012】
図1は、本発明の運送支援システムの一実施の形態を示す模式図、図2は、本発明の運送支援システムの一実施の形態のシステム構成を示す図、図3は、同実施の形態における処理過程で表示される出荷トラック情報一覧を示す図、図4は、同実施の形態における処理過程で表示される納入トラック情報一覧を示す図である。
【0013】
図1に示すように、本発明の実施形態では、例えばA工場1とB工場2とを有する製造会社があるとする。
そして、A工場1とB工場2との間には、商品や中間製品等の様々な荷物を必要に応じて運送する複数台のトラック3が定期的に又は不定期で走行している。
また、資材納入業者4からA工場1へは、A工場1から資材納入業者4に発注して資材を運送するトラック5が走行している。
【0014】
このトラック5は、資材納入業者4からA工場1へ資材を運んだ後に、必要に応じて別の納入場所に荷物を運ぶため走行したり、また場合によっては資材納入業者4に戻ったりする。
更に、上記のトラック3,5の他にも、A工場1及びB工場2には、定期便又は不定期便のトラックが到着したり、出発している。
【0015】
A工場1には、インターネット10による通信ネットワークのプロトコルで通信可能に接続されたホストコンピュータからなるウェブサーバ6が備えられ、また、B工場2には、ウェブサーバ6と専用通信回線7で通信可能に接続された出荷者用の情報端末8が備えられている。
また、資材納入業者4側にも、インターネット10と通信可能に接続された出荷者用の情報端末9が備えられている。
【0016】
これらの出荷者用の情報端末8,9は、パーソナルコンピュータシステム等の適宜なコンピュータシステムで構成され、インターネット10に対しては、インターネット10のプロトコルで接続されている。
【0017】
更に、各々のトラック3,5には、インターネット10と無線により通信が可能な運転者用の情報端末26が備えられていて、各々のトラック3,5がどこを走っていても、A工場1のウェブサーバ6に対してトラックが目的地に到着する時間の変更情報などを送ることができるようにしてある。
【0018】
次に、図2のシステム構成を示す図に基づいて本発明のシステムを詳細に説明する。
A工場1に備えられたウェブサーバ6のコンピュータシステムには、情報を表示するCRTからなる表示手段11と、データ入力のための入力手段12と、データの記憶手段であって各々のトラックに関する情報を登録しておくトラック情報データベース13と、インターネット10や専用通信回線を介してアクセスされる通信に関して、あらかじめ通信を承諾した者を特定し、照合手段として用いるパスワードやID情報などの照合情報を登録させておく記憶手段である照合情報データベース14とが備えられている。
【0019】
更に、この照合情報データベース14に登録された情報と、通信で外部の情報端末から入力された送信されてきた照合情報とを照合する照合手段15と、インターネット10や専用通信回線を介して通信を行なう通信手段16と、前記各手段のデータ制御を行なう制御手段17と、を備えている。
【0020】
また、B工場2に備えられた出荷者用の情報端末8には、情報を表示するCRTからなる表示手段18と、データ入力のための入力手段19と、専用通信回線を介してA工場1のウェブサーバ6と通信を行なうための通信手段20と、前記各手段のデータ制御を行なう制御手段21と、を備えている。
【0021】
なお、通信手段20は、インターネット10を介してウェブサーバ6と通信を行なえるようにしてもよいが、同一の会社内での通信は、同一会社内における本社や各部署や工場などを適宜なLANやイントラネットによる通信網を構築しておくことが通信内容の漏洩防止等のセキュリティー上も好ましい。
【0022】
また、資材納入業者4側に備えられた出荷者用の情報端末9にも、情報を表示するCRTからなる表示手段22と、データ入力のための入力手段23と、インターネット10を介してA工場1のウェブサーバ6と通信を行なうための通信手段24と、前記各手段のデータ制御を行なう制御手段25と、を備えている。
【0023】
そして、各々のトラック3,5に搭載した運転者用の情報端末26には、情報を表示するCRTからなる表示手段27と、データ入力のための入力手段28と、電波によりインターネット10を介してA工場1のウェブサーバ6と通信を行なう無線通信手段29と、前記各手段のデータ制御を行なう制御手段30と、を備えている。
【0024】
次に、本発明の実施形態の処理手順について説明する。
まず、例えば、資材納入業者4側からA工場1に資材を運送する必要が生じ、この資材を運送するトラックの発車の予定を立てたとする。
その際に、資材納入業者4は、出荷者用の情報端末9の入力手段23からインターネット10を介してA工場1のウェブサーバ6にアクセスした後、予め照合情報と定めたパスワードを入力し、照合情報データベース14に登録された照合情報に基づいて照合手段15でパスワードの照合処理が行われる。
【0025】
そして、照合処理の結果、パスワードが照合一致された場合にだけ、ウェブサーバ6から出荷者用の情報端末9に通信許可された旨の情報が送られ、その後ウェブサーバ6から出荷者用の情報端末9にデータの送信が可能になる。
【0026】
次に、資材納入業者4側からA工場1に出発予定のトラックに関する情報を、インターネット10を介してA工場1のウェブサーバ6に送信し、トラック情報データベース13にトラックに関する情報を登録する。
資材納入業者4側の出荷者用の情報端末9から送信するトラックに関する情報としては、例えば、A工場1への到着日時、発送元、トラック種類、転用の可否のスケジュール、積載物の内容などを送信する。
【0027】
更にそのトラックが、A工場1に到着後、他の目的地に出発する場合には、追加情報として、A工場1からのトラックの出発日時、目的地、経由先、到着予定日時、及び荷物の積載可能量や積載の状態などの情報を出荷者用の情報端末9を使用して入力し、それらの情報をインターネット10を介してウェブサーバ6に送信してトラック情報データベース13に登録する。
【0028】
また、B工場2からA工場1に出発するトラックがある場合にも、前記と同様にB工場2に備えられた出荷者用の情報端末8を用いて、まず出荷者用の情報端末8の入力手段19から専用通信回線7を介して、予め照合情報と定めたパスワードを入力し、照合情報データベース14の情報に基づいて照合手段15でパスワードの照合処理される。
そして、照合処理の結果、パスワードが照合一致された場合にだけ、ウェブサーバ6から出荷者用の情報端末8に通信許可された旨の情報が送られ、その後の処理が許可されることになる。
【0029】
そして、B工場2からA工場1に出発するトラックに関する情報を、専用通信回線7を介してウェブサーバ6に送信してトラック情報データベース13に登録する。
【0030】
また、A工場1において、他の場所に出発するトラックがある場合にも、入力手段12により前記と同様にパスワードを入力し、照合情報データベース14の情報に基づいて照合手段15で照合処理された後、A工場1から出発するトラックに関する情報を、ウェブサーバ6のトラック情報データベース13に登録する。
【0031】
前記のようにして、各場所から出発される全てのトラックに関する情報は、全てウェブサーバ6のトラック情報データベース13に登録されることになる。
【0032】
また、トラックの走行は、道路の交通がなんらかの事情で混雑したり、停滞するなどして、当初予定していた到着時刻に目的地に着かない場合もある。
これらの場合には、トラックの運転手は、まずトラックに搭載した運転者用の情報端末26の入力手段28からインターネット10を介してA工場1のウェブサーバ6にアクセスした後、予め照合情報と定めたパスワードを入力し、照合情報データベース14に登録された照合情報に基づいて照合手段15でパスワードの照合処理が行われる。
【0033】
そして、照合処理の結果、パスワードが照合一致された場合にだけ、ウェブサーバ6から運転者用の情報端末26に通信許可された旨の情報が送られ、その後、運転者用の情報端末26からウェブサーバ6に送信される情報がウェブサーバ6で受信され処理されることになる。
【0034】
その後、運転者用の情報端末26を使用して、インターネット10を介してA工場1のウェブサーバ6に目的地への到着時間の変更情報を送信して、トラック情報データベース13にそれらの変更情報を登録する。
【0035】
次に、トラックを使用して、荷物の出荷を行なう必要が生じた場合の処理手順について説明する。
例えばA工場1において、急に荷物をB工場2まで運ぶ必要が生じたとする。
その際、荷物の出荷担当者は、まずA工場1に設置されたコンピュータを操作して、表示手段11にトラック情報データベース13に登録された図3に示すような出荷用のトラック情報一覧31と、図4に示すような納入用のトラック情報一覧32とを順次表示させる。
【0036】
そして、まず図3に示すような出荷用のトラック情報一覧31の情報の中から、到着予定日時や積載可能量等を考慮して、自分が出荷する荷物に一番適応すると思われるトラックを見つける。
そして、条件を満たすトラックが見つかった場合には、予約手続きを行なうなどの手配を行ない、またもし条件に合うトラックが見つからない場合には、図4に示すような納入用のトラック情報一覧32を表示させ、A工場1への到着日時やトラックの種類、転用の不可を考慮して、条件を満たすトラックが見つかった場合には、そのトラックの使用の予約手続きを行なう。
【0037】
またトラックの使用の予約手続きは、各情報端末を使用して電子メールにより行なうことで即時に伝達するようにしてもよい。
この場合でも、あらかじめパスワードなどによる照合処理が行われ情報のセキュリティーが保たれるようにしておく。
【0038】
上記の実施の形態の説明では、トラックを用いた運送に関して説明したが、本発明のシステムでは、トラックに限らず荷物を運ぶ運送車両に適宜適応することができ、運送処理に関する業務に幅広く用いることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の運送支援システムは、工場等から出荷される荷物を運送する際に使用するトラックなどの運送車両に関する情報を、一元的に管理することができ、そして到着時間の変更情報も随時登録することができ、そして、これらの情報を必要に応じて見ることができるので、トラック等の運送車両を無駄なく効率的に活用でき、更に1台の運送車両できる限り無駄なく荷物を積載するので省資源化も図ることができる。
【0040】
また、通信ネットワークを使用して情報を送る際に、照合処理を行なって一致の場合にだけトラックの運転者からの変更情報の送信を受け付けたり、又はあらかじめ許可された者だけが、トラックに関する登録情報を見ることができるようにしているので、情報のセキュリティー性も確保することができ、情報の信頼性を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の運送支援システムの一実施の形態を示す模式図である。
【図2】本発明の運送支援システムの一実施の形態のシステム構成を示す図である。
【図3】同実施の形態における処理過程で表示される出荷トラック情報一覧を示す図である。
【図4】同実施の形態における処理過程で表示される納入トラック情報一覧を示す図である。
【符号の説明】
1 A工場
2 B工場
3,5 トラック
4 資材納入業者
6 ウェブサーバ
7 専用通信回線
8,9 出荷者用の情報端末
10 インターネット
11,18,22 表示手段
12,19,23,28 入力手段
13 トラック情報データベース
14 照合情報データベース
15 照合手段
16,20,24 通信手段
17,21,25,30 制御手段
26 運転者用の情報端末
29 無線通信手段
31 出荷用のトラック情報一覧
32 納入用のトラック情報一覧
Claims (3)
- 工場およびその工場が発注した資材を運送する資材納入業者の両者における荷物の運送車両に関する情報を管理し、運送業務を支援する運送支援システムであって、
運送荷物の出荷場所に備えられた出荷者用の情報端末と、前記運送用車両の運転者が操作する運転者用の情報端末と、前記出荷者用の情報端末と前記運転者用の情報端末とを通信可能に接続した通信ネットワークと、前記通信ネットワーク上を流れる運送車両のスケジュール情報及び荷物積載情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された情報を前記通信ネットワーク上で一元管理するウェブサーバと、を有し、
前記出荷者用の情報端末からすくなくとも運送車両に関する情報として出発日時、到着日時、発送元、目的地、経由先、運送車両種類、運送車両の転用可否を示すスケジュール、積載物の内容を送信し、前記通信ネットワークと前記ウェブサーバを通じて前記記憶手段に記憶し、
前記運転者用の情報端末からすくなくとも運送車両の目的地への到着時間の変更情報を送信し、前記通信ネットワークと前記ウェブサーバを通じて前記記憶手段に記憶し、
運送車両を手配する場合に、前記出荷者用の情報端末において前記記憶手段に記憶した前記情報を前記工場の出荷用の運送車両情報一覧と前記資材納入業者の納入用の運送車両情報一覧として表示し、前記出荷用と前記納入用の運送車両の中から、前記スケジュールが示す運送車両の転用可否を考慮して、条件を満たす運送車両を選択可能とする、
ことを特徴とする運送支援システム。 - 前記通信ネットワークがインターネットにより構成され、前記出荷者用の情報端末から予め定められた照合情報が入力され且つ照合一致された場合にだけ、ウェブサーバから前記出荷者用の情報端末に対して、前記運送車両のスケジュール情報及び荷物積載情報の送信を可能としたことを特徴とする請求項1記載の運送支援システム。
- 前記通信ネットワークがインターネットにより構成され、前記運転者用の情報端末から予め定められた照合情報が入力され且つ照合一致された場合にだけ、前記運転者用の情報端末からウェブサーバに送信された運送車両のスケジュール情報及び荷物積載情報の受信を可能としたことを特徴とする請求項1記載の運送支援システム。
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