JP3206898B2 - 情報端末装置および移動体運行管理システム - Google Patents

情報端末装置および移動体運行管理システム

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JP3206898B2
JP3206898B2 JP10319798A JP10319798A JP3206898B2 JP 3206898 B2 JP3206898 B2 JP 3206898B2 JP 10319798 A JP10319798 A JP 10319798A JP 10319798 A JP10319798 A JP 10319798A JP 3206898 B2 JP3206898 B2 JP 3206898B2
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好弘 三反崎
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株式会社アイエスエイ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無課金制のコンピ
ュータ用広域通信網であるインターネット等に接続して
データ通信が可能な情報端末装置、および定期トラック
便等の移動体の運行状況を一括管理するための移動体運
行管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネットを利用したデータ
通信が盛んに行われている。この種のネットワークに接
続するためには、ユーザは予めプロパイダと呼ばれる接
続業者と契約をして接続IDやパスワードを取得した上
で、アナログ電話回線網や統合ディジタル網(ISDN ; I
ntegrated Services Digital Network) 等を経由して最
寄りのアクセスポイントにアクセスすることが必要であ
る。このアクセスポイントは、プロバイダがインターネ
ット上に開設している接続点であり、通常は、各地域ご
とに1または複数箇所用意されている。ユーザは、提供
されているアクセスポイントの中から最寄りのアクセス
ポイントを選択して自宅または勤務先のパーソナルコン
ピュータ等の情報端末装置に予め設定しておくことで、
インターネットへの接続時にその設定したアクセスポイ
ントに対して自動的にダイヤルアップを行うことができ
るようになっている。
【0003】ところで、近年の無線通信技術の発展に伴
って様々な無線通信機器が登場し、多様な分野で実用に
供されている。例えば、トラック輸送やタクシー輸送等
の分野においては、無線通信は移動体である車両と本部
センタとの間の連絡に大いに利用され、今やこれらの業
種には不可欠なものになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように,ダイ
ヤルアップ接続によりインターネットのアクセスポイン
トにアクセスする場合において、ユーザが使用する情報
端末装置がデスクトップ型のパーソナルコンピュータの
ような据置型のものである場合には、その設置場所が固
定されているので、通常、最寄りのアクセスポイントを
一旦設定すればその後の使用の都度その設定を変更する
ことはない。ところが、近年普及しつつあるいわゆるモ
バイルコンピュータと呼ばれる移動型情報端末装置にお
いては、その使用される地理上の位置が広範囲に変わる
ことが多く、アクセスポイントを1つに固定しておいた
のでは、アクセスポイントまでの通信料金等の面で不都
合が生ずる場合がある。周知のように、インターネット
は無課金制のコンピュータ用広域通信網であってそれ自
体の使用には料金が課されないが、実際にアクセスポイ
ントに接続するには、プロバイダに支払うべき接続料金
のほかに、上記のように自分の情報端末装置からアクセ
スポイントまでの間をつなぐアナログ電話回線網(以
下、単に電話網という。)や統合ディジタル網(以下、
ISDNという。)の使用料金が必要となり、この料金
を低く抑えるためには情報端末装置の現在位置からでき
るだけ近いアクセスポイントに接続する必要があるから
である。例えば、東京本社勤務の営業マンが北海道地方
に出張し、そこからインターネット経由で東京本社と通
信する場合を考える。この場合、その営業マンが通常使
用している東京都内のアクセスポイントをそのまま使用
してインターネット接続を行うとすると、北海道から東
京のアクセスポイントまでの電話料金がそのまま課金さ
れることから、通信時間の長さによっては通信料金が膨
大なものとなる。
【0005】これを回避するには、アクセスポイントの
一覧表を用意しておき、移動先で最寄りのアクセスポイ
ントを選択して移動端末装置のアクセスポイント設定メ
ニューから再設定(変更)すればよい。ところが、上記
のような営業マンのように各地を頻繁に移動することが
多いユーザにとっては、移動先または移動中の地域に合
わせて逐一アクセスポイントの再設定を行うことは煩雑
な手間を要し、迅速かつ快適なデータ通信の妨げとな
る。したがって、実際にはアクセスポイントを変更せず
にインターネット接続を行う場合が多く、結果的に通信
コストが高くなるという問題があった。
【0006】一方、上記したように、トラック輸送やタ
クシー輸送等の移動体を取り扱う業種においては、例え
ばMCA(Multi Channel Access)無線機のような専用の
無線装置が使用されることが多い。ところが、そのよう
な専用無線装置は一般に高価であり、導入時のコストが
高くなるという問題があった。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、コンピュータ用広域通信網であるイ
ンターネット等を利用してデータ通信を行う場合に最適
なアクセスポイントに接続することができる情報端末装
置および移動体運行管理システムを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による情報端末装
置は、自らが置かれている地理上の位置を検出する位置
検出手段と、位置検出手段により検出された位置に基づ
いて、複数の接続点を含んで構成された無課金制のコン
ピュータ用広域通信網における接続点と地理上の位置ま
たは領域とを対応付けて保持すると共に、各接続点につ
いて、その接続点までの間を接続可能な通信路の種別を
表す通信路種別情報を保持する接続点テーブルと、位置
検出手段により検出された位置情報をもとに、接続点テ
ーブルを参照して、利用する接続点を選択するテーブル
参照手段と、テーブル参照手段により選択された接続点
に接続し、コンピュータ用広域通信網を介してデータ通
信を行う通信手段とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0009】本発明による情報端末装置では、位置検出
手段により検出された位置と、使用する通信路の種別を
表す通信路種別情報とに基づいて、コンピュータ用広域
通信網における複数の接続点の中から利用する接続点が
選択され、この選択された接続点に接続することで、コ
ンピュータ用広域通信網を介してデータ通信が行われ
る。
【0010】本発明による移動体運行管理システムは、
複数の接続点を含んで構成された無課金制のコンピュー
タ用広域通信網に接続され、走行する移動体の運行を管
理する運行管理装置と、移動体に設けられ、自らが置か
れている地理上の位置を検出する位置検出手段と、移動
体に設けられ、位置検出手段により検出された位置に基
づいて接続点の中から利用する接続点を選択する接続点
選択手段と、移動体に設けられ、接続点選択手段により
選択された接続点に接続し、コンピュータ用広域通信網
を介して運行管理装置との間でデータ通信を行う通信手
段とを備えると共に、通信手段は、位置検出手段により
選択された位置を表す位置情報と、接続点選択手段によ
り選択された接続点を表す接続点情報とをコンピュータ
用広域通信網を介して運行管理装置に送出し、運行管理
装置がその位置情報および接続点情報を管理することを
特徴とするものである。
【0011】本発明による移動体運行管理装置では、移
動体において、検出された位置に基づいて、コンピュー
タ用広域通信網における複数の接続点の中から利用する
接続点が選択され、この選択された接続点を介して、移
動体の通信手段と運行管理装置との間でデータ通信が行
われる。さらに、運行管理装置において、通信手段から
送出された位置情報および接続点情報が管理される。
【0012】本発明による他の移動体運行管理システム
は、複数の接続点を含んで構成された無課金制のコンピ
ュータ用広域通信網に接続され、走行する移動体の運行
を管理する運行管理装置と、移動体に設けられ、自らが
置かれている地理上の位置を検出する位置検出手段と、
移動体に設けられ、地理上の位置または領域と接続点と
を対応付けて保持すると共に、各接続点ごとに、その接
続点までの間を接続可能な通信路の種別を表す通信路種
別情報を保持している接続点テーブルと、移動体に設け
られ、位置検出手段により検出された位置情報をもと
に、接続点テーブルを参照して、利用する接続点を選択
するテーブル参照手段と、移動体に設けられ、テーブル
参照手段により選択された接続点に接続し、コンピュー
タ用広域通信網を介して運行管理装置との間でデータ通
信を行う通信手段とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0013】本発明による他の移動体運行管理システム
では、移動体において、位置検出手段により検出された
位置と、使用する通信路の種別を表す通信路種別情報と
に基づいて、コンピュータ用広域通信網における複数の
接続点の中から利用する接続点が選択され、この選択さ
れた接続点に接続することで、コンピュータ用広域通信
網を介してデータ通信が行われる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0015】図1は本発明の第1の実施の形態に係る情
報端末装置の概略構成を表すものである。ここでは、情
報端末装置として、移動型のモバイルコンピュータを例
にとって説明する。この情報端末装置1は、この装置全
体の制御を行うためのCPU(中央処理ユニット)11
と、CPU11の起動プログラム等を格納したROM
(Read Only Memory)12と、CPU11の動作上必要
な作業用記憶領域として使用されるRAM(Random Acc
ess Memory)13と、CPU11によって実行されるオ
ペレーティングシステムや各種のアプリケーションプロ
グラム、および各種のデータを格納するハードディスク
装置(HDD)14と、文字や図形等のデータを表示可
能な表示部15と、キーボード等からなる入力部16と
を備えている。この情報端末装置1はまた、インターネ
ット(図示せず)を介して通信可能な通信装置17と、
自己の地理上の位置を検出可能な位置検出装置18とを
備えている。そして、以上の各部はシステムバス19に
よって相互に接続されている。ここで、位置検出装置1
8が本発明における「位置検出手段」に対応し、主とし
てCPU11およびハードディスク装置14が本発明に
おける「接続点選択手段」に対応し、通信装置17が本
発明における「通信手段」に対応する。CPU11はま
た、本発明における「テーブル参照手段」、「通信路選
択手段」および「テーブル更新手段」にも対応する。な
お、インターネットが本発明における「無課金制のコン
ピュータ用広域通信網」に対応する。
【0016】ハードディスク装置14に格納されている
アプリケーションプログラムとしては、インターネット
に接続するときに使用するダイヤルアッププログラム1
41等があり、また、ここに格納されているデータとし
ては、地理上の位置とアクセスポイントとを対応付けた
後述するアクセスポイントテーブル142や、この情報
端末装置1のアドレスを示す情報、インターネットに接
続する際に必要な識別データとしての接続ID情報等が
ある。ここで、アクセスポイントが本発明における「接
続点」に対応し、アクセスポイントテーブル142が本
発明における「接続点テーブル」に対応する。
【0017】通信装置17は、送信データの暗号化およ
び受信データの復号化を行う暗号化・復号化部171
と、この暗号化・復号化部171に接続され、無線によ
る携帯電話機システム用の通信プロトコルでデータの受
発信を行う無線電話送受信部172と、無線電話送受信
部172に接続された無線電話アンテナ173と、暗号
化・復号化部171に接続され、ISDN(図示せず)
に接続可能なISDN接続部174とを有している。こ
こで、主として無線電話送受信部172および無線電話
アンテナ173が本発明における「無線通信手段」に対
応し、ISDN接続部174が本発明における「有線通
信手段」に対応する。
【0018】位置検出装置18は、図示しない複数の衛
星からの電波を受信して自己の地理上の位置を検出可能
なGPS(Global Positioning System) として構成され
たもので、衛星からの電波をGPSアンテナ181で受
信して所定の信号処理を行うGPS信号受信部182
と、GPS信号受信部182から出力される受信信号か
ら地理上の位置(具体的には、経度および緯度)を演算
する位置演算部183とを有している。
【0019】図2はアクセスポイントテーブル142の
一例を表すものである。このアクセスポイントテーブル
142では、各エリアの名前を表すエリア名と、各エリ
アごとにそのエリアの範囲(具体的にはエリアの境界
線)を経度および緯度で表す経緯度範囲と、各エリアに
おける市外局番を表すエリアコードと、この情報端末装
置1のユーザが契約しているプロバイダによって各エリ
ア内に開設されている1または複数箇所のアクセスポイ
ントを表すアクセスポイント名とが対応付けられてい
る。ここで、上記の経緯度範囲は例えば、それぞれが東
経αi 〔北緯βj ,北緯βk 〕という形式をもつ複数組
の経緯度データセットによって表されている。ここで、
i,j,kはいずれも任意の整数である。この経緯度デ
ータセットは、図3に示したように、そのエリアを東経
αi の経線で切ったときのエリアの北端点および南端点
の北緯がそれぞれβj ,βk であることを示す。なお、
図3は各エリアのマップを経線および緯線と共に表すも
のである。ここで、αi ,βj,βk は、例えば1′
(角度としての1分)単位で表されるが、より細かく
1″(角度としての1秒)単位、またはその他の単位と
してもよい。
【0020】各アクセスポイントには、そのアクセスポ
イントの電話番号を示すデータと、そのアクセスポイン
トに接続するための回線がISDNか公衆電話網である
かを示す回線種別データと、そのアクセスポイントがサ
ポートしている通信速度を示す通信速度データと、その
アクセスポイントの空き状態を示す空き状態データとが
対応付けられて登録されている。ここで、回線種別デー
タが本発明における「通信路種別情報」に対応し、通信
速度データおよび空き状態データが、それぞれ、本発明
における「許容通信速度情報」および「空き状態情報」
に対応する。
【0021】図2に示した例では、エリアAには6箇所
のアクセスポイントA1〜A6が開設されている。この
うちアクセスポイントA1,A2はISDN回線によっ
て接続可能なアクセスポイントであり、アクセスポイン
トA3〜A6は公衆電話網によって接続可能なアクセス
ポイントであることを示している。また、例えばアクセ
スポイントA1は128kbpsという通信速度での通
信が可能であることを示している。空き状態の欄の「○
印」は快適に接続できる程度に空いている状態を示し、
「△印」はやや混み合っている状態を示し、「×印」は
大変つながりにくい状態であることを示す。他のエリア
B,C,…等についても同様である。
【0022】次に、図4〜図12を参照して、このよう
な構成の情報端末装置1の動作を説明する。ここで、図
4は主としてCPU11の通信処理に係る処理の全容を
表し、図5は図4のステップS105から分岐するアク
セス実行処理の内容を表し、図6、図7および図10は
図5のステップS203におけるアクセスポイント選択
処理の全体を表し、図8は図6のステップ309および
図7のステップS317における速度優先モードでのア
クセスポイント選択処理の内容を表し、図9は図6のス
テップ309および図7のステップS317における空
き優先モードでのアクセスポイント選択処理の内容を表
す。また、図11は図4のステップS106から分岐す
る優先モード設定処理の内容を表し、図12は図4のス
テップS107から分岐するアクセスポイント管理処理
の内容を表す。
【0023】まず、図4を参照して、全体の処理の流れ
を説明する。CPU11は、ユーザによる入力部16か
らの操作に応じて、ハードディスク装置14からダイヤ
ルアッププログラム141をRAM13に読み出して起
動し(ステップS101)、表示部15に初期画面を表
示する(ステップS102)。ここで、パスワードが入
力されずに(ステップS103;N)、画面上の“キャ
ンセル”ボタン(図示せず)が選択されると(ステップ
S104;Y)、このダイヤルアッププログラムを終了
する。
【0024】一方、初期画面でパスワードが入力された
場合は(ステップS103;Y)、CPU11はさら
に、“アクセス実行”ボタン、“優先モード設定”ボタ
ン、“AP(アクセスポイント)管理”ボタン、あるい
は“終了”ボタンのいずれが選択されたかをチェックす
る(ステップS105〜S108)。この結果、“アク
セス実行”ボタンが選択されたときは(ステップS10
5;Y)、図5〜図10に示したアクセス実行処理に移
行し、“優先モード設定”ボタンが選択されたときは
(ステップS106;Y)、図11に示した優先モード
設定処理に移行し、“AP管理”ボタンが選択されたと
きは(ステップS107;Y)、図12に示したアクセ
スポイント管理処理に移行する。また、“終了”ボタン
が選択されたときは(ステップS108;Y)、このダ
イヤルアッププログラムを終了する。
【0025】次に、図5〜図10を参照してインターネ
ットへのアクセス実行処理について説明する。まず、図
5を参照して、アクセスポイント選択処理の全体の流れ
を説明する。図4のステップS105において“アクセ
ス実行”ボタンが選択されると(ステップS105;
Y)、CPU11は表示部15に回線接続画面を表示す
ると共に(図5ステップS201)、位置検出装置18
から位置情報を取得する(ステップS202)。この位
置情報は、位置検出装置18のGPS信号受信部182
がGPSアンテナ181で受信した複数の衛星からの電
波に基づいて位置演算部183が演算を行うことで得ら
れたもので、現在位置の東経および北緯を示す経緯度デ
ータである。
【0026】次に、CPU11は、位置検出装置18か
ら得た位置情報を基に、ハードディスク装置14のアク
セスポイントテーブル142を参照して、インターネッ
トへの接続に利用するアクセスポイントを選択する(ス
テップS203)。このアクセスポイント選択処理につ
いては、後に図6,図7および図10において詳述す
る。
【0027】次に、CPU11は、選択したアクセスポ
イントを介してインターネットへの回線接続処理を行う
(ステップS204)。具体的には、選択したアクセス
ポイントの電話番号をダイヤルして所定の接続処理を行
うと共に、設定されている接続IDおよび入力されてい
るパスワードを送信する。これらの接続IDおよびパス
ワードは、選択されたアクセスポイントを介してプロバ
イダのサーバに送られ、ここで接続IDの認証およびパ
スワードの確認が行われる。この結果、認証および確認
が正常に行われて、その旨がサーバから返送されてくる
と(ステップS205;Y)、接続完了となる(ステッ
プS206)。これにより、それ以降、ユーザは、必要
な通信処理を行うことができる。例えば、電子メールを
送信したり、所望の情報を提供しているホームページに
アクセスしたり、いわゆるTelnet(テルネット)
プロトコルによって遠隔のコンピュータにログインした
り、あるいはいわゆるFTP(File Transfer Protocol)
によってファイル転送を行う等の処理が可能である。な
お、選択したアクセスポイントが混み合っていて接続で
きないときは、所定時間待機した後にリダイヤル処理を
行う。
【0028】必要な通信処理が終わると、CPU11は
通信処理を続行するか回線を切断するかの問い合わせを
行う(ステップS208)。ここで回線切断が選択され
ると(ステップS209;Y)、回線切断処理を行った
のち(ステップS210)、図4のステップS102に
戻って初期画面を表示する。通信処理続行が選択される
と(ステップS209;N)、回線接続状態のまま図4
のステップS102に戻って初期画面を表示する。
【0029】次に、図6を参照して、図5のステップS
203におけるアクセスポイント選択処理について詳細
に説明する。CPU11は、図5ステップS202で取
得した位置情報を基に、アクセスポイントテーブル14
2(図2)を参照して、まず現在位置が属するエリアを
決定する(ステップS301)。
【0030】この場合のエリアの決定は次のようにして
行う。例えば図3に示したように、得られた位置情報が
エリアAにおける位置X(東経x1,北緯x2)を示し
ていたとすると、CPU11は、アクセスポイントテー
ブル142の経緯度範囲の欄を検索して、位置Xの経度
を含むすべての経緯度データセット(東経αi 〔北緯β
j ,北緯βk 〕)を抽出する。図3の例では、東経がx
1の経線が通るエリアA,B,F等における経緯度範囲
の欄に含まれる経緯度データセットが抽出される。次
に、CPU11は、これらの抽出した経緯度データセッ
トの中から、位置Xの北緯x1が属する経緯度データセ
ットを抽出し、この経緯度データセットを含むエリアを
選択する。図3の例では、βj <x2<βk より、エリ
アAが選択される。
【0031】次に、CPU11は、表示部15により、
アクセスポイントの自動選択またはマニュアル(手動)
選択の問い合わせを行う(ステップS302)。この結
果、マニュアル選択が選択されたときは(ステップS3
03;N)、図10に示したマニュアルによるアクセス
ポイント選択処理に移行する。なお、図10の処理につ
いては後述する。一方、自動選択が選択されたときは
(ステップS303;Y)、CPU11はさらに、通信
装置17のISDN接続部174がISDN(例えば街
頭のISDN電話機)に接続されているか否かをチェッ
クする(ステップS304)。
【0032】この結果、ISDNに接続されていないと
きは(ステップS304;N)、図7に示したように、
選択の対象を公衆電話網用のアクセスポイントに変更し
て選択処理を行う。なお、図7の処理については後述す
る。一方、ISDNに接続されていることを検知したと
きは(ステップS304;Y)、ステップS301で選
択したエリアについて登録されているアクセスポイント
の中から、ISDN用のアクセスポイントを抽出する
(ステップS305)。ここで、抽出したアクセスポイ
ントがただ一つであったときは(ステップS306;
N,ステップS307;Y)、そのアクセスポイントを
選択する(ステップS308)。また、抽出したアクセ
スポイントが複数のときは(ステップS306;Y)、
予め設定されている優先モードのアルゴリズムに従って
アクセスポイントを選択する(ステップS309)。こ
こで、優先モードとしては、図8に示した速度優先モー
ドと図9に示した空き優先モードとがあり、その設定は
予め図11に示した処理により行われる。この優先モー
ドの設定および各優先モードにおけるアクセスポイント
選択処理については後述する。
【0033】ステップS305におけるアクセスポイン
ト抽出処理の結果、ISDN用のアクセスポイントが1
つもなかったときは(ステップS306;N,ステップ
S307;N)、CPU11は、表示部15により、公
衆電話網用のアクセスポイントへの変更の是非をユーザ
に問い合わせる(ステップS310)。この結果、変更
が認容されたときは(ステップS311;Y)、図7に
示したように、選択の対象を公衆電話網用のアクセスポ
イントに変更して選択処理を行う。一方、変更が拒否さ
れたときは(ステップS311;N)、CPU11は、
検索対象のエリアを、現在選択されているエリアからそ
れに隣接するエリアへと変更し(ステップS312)、
さらにステップS305に戻って上記と同様の処理を行
う。本例ではエリアAからエリアB,D,F等へと変更
される。なお、隣接エリアのうちのどれを選択するか
は、所定のアルゴリズムに従って判断する。
【0034】さて、図6のステップS304において通
信装置17のISDN接続部174がISDNに接続さ
れていなかいことが検知されたとき、またはステップS
311において公衆電話網用のアクセスポイントへの変
更が認容されたときは、CPU11は、図7の処理を行
う。すなわち、アクセスポイントテーブル142を参照
して、選択または変更されたエリアにおける公衆電話網
用のアクセスポイントを抽出する(図7ステップS31
3)。
【0035】ここで、抽出したアクセスポイントがただ
一つであったときは(ステップS314;N,ステップ
S315;Y)、そのアクセスポイントを選択する(ス
テップS316)。また、抽出したアクセスポイントが
複数のときは(ステップS314;Y)、予め設定され
ている優先モードのアルゴリズムに従ってアクセスポイ
ントを選択する(ステップS317)。ここで、優先モ
ードとしては、上記と同様に、図8に示した速度優先モ
ードと図9に示した空き優先モードとがあり、その設定
は予め図11に示した処理により行われる。この優先モ
ードの設定および各優先モードにおけるアクセスポイン
ト選択処理については後述する。
【0036】一方、該当するアクセスポイントが1つも
なかったときは(ステップS314;N,ステップS3
15;N)、CPU11は、検索対象のエリアを、現在
選択されているエリアからそれに隣接するエリアへと変
更し(ステップS318)、さらにステップS313に
戻って上記と同様の処理を行う。
【0037】次に、図8および図9を参照して、図6の
ステップS309および図7のステップS317におけ
る優先モードに従ったアクセスポイント選択処理につい
て説明する。
【0038】まず、図8を参照して、速度優先モードで
のアクセスポイント選択処理を説明する。この速度優先
モードに設定されている場合、CPU11はまず、アク
セスポイントテーブル142を参照して、選択されたエ
リアについて抽出されたアクセスポイントがサポートし
ている通信速度をチェックする(図8ステップS40
1)。この結果、通信速度が異なる場合には(ステップ
S401;N)、最も速い通信速度をサポートしている
アクセスポイントを選択する(ステップS402)。な
お、ステップS402で最速のアクセスポイントが複数
あるときは、最も空いているアクセスポイントを選択す
る。一方、通信速度がみな同じときには(ステップS4
01;Y)、さらに、アクセスポイントテーブル142
を参照して、抽出されたアクセスポイントの空き状態を
チェックする(ステップS403)。この結果、空き状
態が異なる場合には(ステップS403;N)、最も空
き状態の良好なアクセスポイントを選択する一方(ステ
ップS404)、空き状態がみな同じ場合には(ステッ
プS403;Y)、先頭のアクセスポイントを選択する
(ステップS405)。なお、ステップS404で最も
空き状態の良好なアクセスポイントが複数あるときは、
先頭のアクセスポイントを選択する。
【0039】例えば、通信装置17のISDN接続部1
74がISDNに接続されている場合において、エリア
Aについてのアクセスポイントを速度優先モードで選択
するときには、アクセスポイントA1が選択される。ま
た、通信装置17のISDN接続部174がISDNに
接続されていない場合において、エリアAについてのア
クセスポイントを速度優先モードで選択するときには、
アクセスポイントA3が選択されることとなる。
【0040】次に、図9を参照して、空き優先モードで
のアクセスポイント選択処理を説明する。この空き優先
モードに設定されている場合、CPU11はまず、アク
セスポイントテーブル142を参照して、選択されたエ
リアについて抽出されたアクセスポイントの空き状態を
チェックする(図9ステップS410)。この結果、空
き状態が異なる場合には(ステップS410;N)、最
も空き状態の良好なアクセスポイントを選択する(ステ
ップS411)。なお、ステップS411で最も空き状
態の良好なアクセスポイントが複数あるときは、最も通
信速度の速いアクセスポイントを選択する。一方、空き
状態がみな同じときには(ステップS410;Y)、さ
らに、アクセスポイントテーブル142を参照して、抽
出されたアクセスポイントの通信速度をチェックする
(ステップS412)。この結果、通信速度が異なる場
合には(ステップS412;N)、最も通信速度の速い
アクセスポイントを選択する一方(ステップS41
3)、通信速度がみな同じ場合には(ステップS41
2;Y)、先頭のアクセスポイントを選択する(ステッ
プS414)。なお、ステップS413で最速のアクセ
スポイントが複数あるときは、先頭のアクセスポイント
を選択する。
【0041】例えば、通信装置17のISDN接続部1
74がISDNに接続されている場合において、エリア
Aについてのアクセスポイントを空き優先モードで選択
するときには(図6ステップS309)、アクセスポイ
ントA2が選択される。また、通信装置17のISDN
接続部174がISDNに接続されていない場合におい
て、エリアAについてのアクセスポイントを空き優先モ
ードで選択するときには(図7ステップS317)、ア
クセスポイントA4〜A6のうちの先頭のA4が選択さ
れることとなる。
【0042】次に、図10を参照して、マニュアルでア
クセスポイント選択を行う場合の処理について説明す
る。図6のステップS303においてマニュアルモード
が選択されると、CPU11は、選択されたエリア内の
すべてのアクセスポイントの一覧を表示部15に表示す
る(図10ステップS319)。そして、ユーザによっ
てこれらのアクセスポイントの中のいずれかが指定され
ると(ステップS320;Y)、その指定されたアクセ
スポイントを選択する(ステップS324)。一方、表
示部15に表示された“他のエリアのAP”というボタ
ン(図示せず)が選択されたときは(ステップS32
0;N,ステップS321;Y)、他のエリアのアクセ
スポイントの一覧を表示する(ステップS322)。そ
して、ここで表示されたアクセスポイントの中のいずれ
かが指定されると(ステップS323;Y)、その指定
されたアクセスポイントを選択する(ステップS32
4)。一方、再び表示部15に表示された“他のエリア
のAP”というボタン(図示せず)が選択されたときは
(ステップS323;N,ステップS321;Y)、さ
らに他のエリアのアクセスポイントの一覧を表示する
(ステップS322)。以下、同様の処理を繰り返す。
【0043】次に、図11を参照して、優先モードの設
定処理について説明する。図4のステップS106にお
いて“優先モード設定”が選択されると、CPU11
は、表示部15に優先モード設定画面を表示する(ステ
ップS501)。この優先モード設定画面には、“速度
優先モード”ボタン、”空き優先モード”ボタンおよび
“キャンセル”ボタンが表示される。ここで、“キャン
セル”ボタンが選択されると(ステップS502;N,
ステップS503;Y)、優先モード設定画面を終了
し、図4ステップS102に戻って初期画面を表示す
る。一方、“速度優先モード”または”空き優先モー
ド”のいずれかのボタンが選択されると(ステップS5
02;Y)、CPU11はその選択されたモードに設定
する(ステップS504)。これにより、それ以降、C
PU11は、アクセスポイントの選択処理に際して、そ
の設定された優先モードでの選択処理を行うこととな
る。
【0044】次に、図12を参照して、アクセスポイン
ト管理処理について説明する。図4のステップS107
において“AP管理”が選択されると、CPU11は、
表示部15にアクセスポイント管理画面を表示する(ス
テップS601)。ここで、前回のアクセスの終了後に
回線切断を行っておらず(図5ステップS209;
N)、回線接続状態であるときは(ステップS602;
Y)、CPU11はハードディスク装置14に登録して
あるプロバイダサーバのアドレスを読み出して、そのサ
ーバに対してアクセスし(ステップS604)、そのサ
ーバからアクセスポイントの更新情報やアクセスポイン
トごとの空き状態情報等を取得し(ステップS60
5)。ここで、アクセスポイントの更新情報とは、プロ
バイダが新たに開設したアクセスポイントの情報や、廃
止したアクセスポイントの情報、あるいは電話番号を変
更したアクセスポイントの情報等である。CPU11
は、サーバから取得した更新情報や空き状態情報等を基
に、ハードディスク装置14のアクセスポイントテーブ
ル142の内容を更新する(ステップS606)。これ
により、アクセスポイントテーブル142の内容は、最
新の状態に書き替えられる。
【0045】以上のように、本実施の形態に係る情報端
末装置1によれば、自分の位置を検出し、その属するエ
リアに対応したアクセスポイントを選択してインターネ
ットに接続するようにしたので、インターネットを用い
たデータ通信に要する通信コストを使用位置によらずほ
ぼ一定の低廉なものとすることができる。また、アクセ
スポイントの選択に際しては、速度優先モードと空き優
先モードとを設け、これらのうちの予め設定されたモー
ドに従ってアクセスポイント選択を行うようにしたの
で、目的や状況に応じたより多様な選択が可能となる。
【0046】〔第2の実施の形態〕 次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0047】図13は本発明の第2の実施の形態に係る
移動体運行管理システムを表すものである。このシステ
ムは、多数のアクセスポイント51を含んで構成された
インターネット50と、アクセスポイント51に接続さ
れると共に多数の無線基地局53を含んで構成された公
衆電話網52と、アクセスポイント51に接続されたI
SDN54と、運行管理センタ55に設置されると共に
ISDN54に接続された運行管理用コンピュータ56
と、インターネット50に接続されたサーバ57と、走
行移動する定期便トラック60に備えられた情報端末装
置2と、GPS用の電波を発するGPS用衛星61とを
含んで構成されている。
【0048】定期便トラック60の情報端末装置2は、
後述する無線の通信装置を備え、これにより、公衆電話
網52に設けられた最寄りの無線基地局53と無線接続
可能になっている。なお、定期便トラック60の情報端
末装置2が備える通信装置としては、例えば、無線によ
る携帯電話機システムの通信プロトコルと同等の通信プ
ロトコルによって通信を行う装置が使用される。この携
帯電話機システムによる場合は、無線基地局53が比較
的狭い間隔(例えば、数百メートル間隔)で配設されて
いるので、主要な道路を走行する定期便トラック60で
あれば殆どの場合にそれらの無線基地局への接続が可能
である。ここで、インターネット50が本発明における
「コンピュータ用広域通信網」に対応し、アクセスポイ
ント51が本発明における「接続点」に対応し、運行管
理用コンピュータ56が本発明における「運行管理装
置」に対応する。
【0049】このような構成の移動体運行管理システム
において、定期便トラック60の情報端末装置2は、公
衆電話網52、インターネット50およびISDN54
を順次経由して運行管理センタ55の運行管理用コンピ
ュータ56に対して定期的に現在位置を報告することが
できるようになっている。
【0050】公衆電話網52の使用およびプロバイダー
との間で結ぶ契約は有料であるのが通常であるが、イン
ターネット50自体の使用に関しては課金がなく、接続
した側(入り口側)のアクセスポイントと相手側(出口
側)のアクセスポイントとの距離がどのように離れてい
てもその使用料は無料である。このため、本実施の形態
の移動体運行管理システムの場合、通信に要するコスト
は、定期便トラック60の情報端末装置2から最寄りの
無線基地局53までの通話料金、無線基地局53から最
寄りのアクセスポイント51までの公衆電話網52の使
用料、ISDN54の使用料、およびプロバイダーに支
払う接続料金のみとなる。したがって、公衆電話網52
における回線使用距離ができるだけ短くなるようにイン
ターネット50のアクセスポイント51を選択すれば、
運行管理センタ55と定期便トラック60の情報端末装
置2との距離によらず、通信コストはほぼ一定で極めて
安価となる。
【0051】なお、図13では、インターネット50の
アクセスポイント51を18箇所だけ図示したが、実際
には、より多くのアクセスポイントが広域にわたって分
散的に設けられている。ここで、広域とは、例えばある
地方のみならず、日本国内全域、さらには海外をも含め
た概念である。現実に、インターネット50は日本を含
む全世界をカバーしているからである。
【0052】次に、図14および図15を参照して、定
期便トラック60の情報端末装置2および運行管理セン
タ55の運行管理用コンピュータ56の構成を説明す
る。
【0053】図14は定期便トラック60の情報端末装
置2の概略構成を表すものである。この図に示したよう
に、情報端末装置2は、この装置全体の制御を行うため
のCPU21と、CPU21の起動プログラム等を格納
したROM22と、CPU21の動作上必要な作業用記
憶領域として使用されるRAM23と、年月日時分秒を
計時可能なカレンダタイマ31と、各種の制御情報や管
理情報を記憶する不揮発性メモリ32と、各種のメッセ
ージ等を表示可能な表示部25と、操作ボタン等を有す
る操作部26とを備えている。この情報端末装置2はま
た、インターネット50を介して通信可能な通信装置2
7と、自己の地理上の位置を検出可能な位置検出装置2
8とを備えている。これらの各部はシステムバス29に
よって相互に接続されている。ここで、位置検出装置2
8が本発明における「位置検出手段」に対応し、通信装
置27が本発明における「通信手段」に対応する。
【0054】CPU21は、後述する通信所要時間を計
測するための内部タイマ211を備えている。ROM2
2は、インターネット50を利用した通信により定期便
トラック60の運行状況を運行管理センタ55に報告す
るために必要な運行管理プログラム221を格納し、ま
た、不揮発性メモリ32は、インターネットへの接続に
必要となる接続IDやパスワード、および地理上の位置
とアクセスポイントとを対応付けたアクセスポイントテ
ーブル321を格納している。アクセスポイントテーブ
ル321の構成は上記の実施の形態における図2に示し
たアクセスポイントテーブル142の構成と同様であ
り、説明を省略する。ここで、主としてCPU21およ
び不揮発性メモリ32が本発明における「接続点選択手
段」に対応し、内部タイマ211が本発明における「送
信時間計測手段」に対応し、CPU21が本発明におけ
る「通信品質判定手段」に対応する。
【0055】通信装置27は、送信データの暗号化およ
び受信データの復号化を行う暗号化・復号化部271
と、この暗号化・復号化部271に接続され、無線によ
る携帯電話機システム用の通信プロトコルでデータの受
発信を行う無線電話送受信部272と、無線電話送受信
部272に接続された無線電話アンテナ273とを有し
ている。この通信装置27は、最寄りの無線基地局53
を介して、公衆電話網52、インターネット50および
ISDN54を経由して、運行管理センタ55の運行管
理用コンピュータ56に対して運行状況報告データを送
信できるようになっている。この場合の運行状況報告デ
ータ70は、例えば図15に示したように、固定長のパ
ケットデータであり、宛先である運行管理センタ55の
運行管理用コンピュータ56のインターネット上のアド
レス等を含むヘッダ71と、定期便トラック60の車両
IDを表す車両ID72と、報告時(より正確には位置
検出時)における定期便トラック60の地理上の位置を
表す位置情報73と、報告時の時刻である報告時刻74
と、利用したアクセスポイントの電話番号を表すアクセ
スポイント75と、エラー訂正用のエラー訂正符号76
とを含んで構成されている。ここで、無線電話送受信部
272のうちの送信に係る部分および無線電話アンテナ
273が本発明における「送信手段」に対応する。
【0056】位置検出装置28は、上記実施の形態の図
1に示した位置検出装置18と同様に、衛星からの電波
を受信して自己の地理上の位置を検出可能なGPSとし
て構成されたもので、GPS用衛星61等からの電波を
GPSアンテナ281で受信して所定の信号処理を行う
GPS信号受信部282と、GPS信号受信部282か
ら出力される受信信号から地理上の位置(具体的には、
経度および緯度)を演算する位置演算部283とを有し
ている。
【0057】図16は運行管理センタ55の運行管理用
コンピュータ56の概略構成を表すものである。この図
に示したように、運行管理用コンピュータ56は、通信
装置561と、この運行管理用コンピュータ56の全体
を制御するCPU562と、ROM563と、RAM5
64と、ハードディスク装置565と、表示部566
と、キーボード567と、マウス568とを備えてい
る。これらの各部はシステムバス569によって相互に
接続されている。
【0058】ROM563は、CPU562の動作を司
る基本プログラム等を格納しており、起動時等において
CPU562によって参照される。RAM564はCP
U562が処理を実行する際のワークメモリとして使用
されるものである。
【0059】ハードディスク装置565は、この運行管
理用コンピュータ56の動作を司る運行管理プログラム
や、インターネット50に接続するために必要なアクセ
スポイント情報や接続ID情報等を保有すると共に、各
定期便トラック60の管理に必要な各種の運行管理情報
(例えば、各定期便トラック60の車両ID番号と運転
者名、行先、荷物の内容、出発時刻、到着予定時刻等)
や、定期便トラック60の運行の結果得られたエリア別
アクセスポイント使用実績データ(定期便トラック60
が利用した通過エリアごとのアクセスポイント)を登録
するためのデータベース565aを有している。
【0060】キーボード567およびマウス568は、
オペレータがCPU562に対して指令をしたり必要な
情報を入力するのに用いられる。表示部566は、CP
U562が各定期便トラック60の情報端末装置2から
受信した管理情報等を基に、各定期便トラック60の運
行状況を表す運行管理マップを表示することができるよ
うになっている。
【0061】通信装置561は、図示しない暗号化・復
号化部と送受信部とを備えている。暗号化・復号化部
は、システムバス569を介してCPU562から送ら
れてくる制御情報等に対して所定の暗号化処理を行って
送受信部に送ると共に、送受信部で受信した管理情報等
に対して上記暗号化処理の逆の処理である復号化処理を
行ってCPU562に送るようになっている。このよう
に、情報を暗号化して送受信することにより秘密保持が
可能である。送受信部は、定期便トラック60の情報端
末装置2から送られてくるデータを受信するほか、ハー
ドディスク装置565に格納されているアクセスポイン
ト情報や接続ID情報等に基づき、所定の通信プロトコ
ルに従い、ISDN54を介してインターネット50の
アクセスポイント51に接続し、インターネット50お
よび公衆電話網52を経由して無線基地局53から定期
便トラック60の情報端末装置2に対してデータ送信を
行うこともできるようになっている。
【0062】次に、図17ないし図19を参照して、以
上のような構成の移動体運行管理システムの動作を説明
する。ここで、図17は情報端末装置2の主としてCP
U21の動作を表し、図18は図17のステップS70
7におけるアクセスポイント選択処理の内容を表し、図
19は運行管理センタ55の運行管理用コンピュータ5
6の動作を表すものである。
【0063】まず、図17を参照して、情報端末装置2
の動作を説明する。定期便トラック60の出発時に、運
転者が情報端末装置2の操作部26からの操作により運
行管理プログラムの起動コマンドを入力すると、CPU
21は、ROM22に格納されている運行管理プログラ
ム221を起動させ、運行管理動作を開始する(ステッ
プS701)。CPU21は、カレンダタイマ31から
の時刻情報と操作部26からの入力コマンドとを常時監
視し、予め定められている定期報告時刻が到来したこと
を検知したとき(ステップS702;Y)、または、定
期報告時刻の到来前において操作部26からの操作によ
り非定期報告の要求を検知したときに(ステップS70
2;N,ステップS703;Y)、ダイヤルアッププロ
グラムを起動する(ステップS704)。このダイヤル
アッププログラムは、運行管理プログラムの一部をなす
ように構成することができるが、別プログラムとして構
成してもよい。この定期報告時刻は、一定間隔(例えば
30分間隔)の時刻、または不定間隔の所定時刻に予め
設定されている。定期報告時刻の到来も非定期報告の要
求も検知しないときは(ステップS702;N,ステッ
プS703;N)、運行管理プログラム終了コマンドが
操作部26から入力されない限り(ステップS705;
N)、カレンダタイマ31からの時刻情報および操作部
26からの入力コマンドの監視を続行する。なお、運行
管理プログラム終了コマンドが入力されたときは(ステ
ップS705;Y)、運行管理プログラムを終了する。
【0064】CPU21は、ダイヤルアッププログラム
に従い、まず、位置検出装置28から定期便トラック6
0の現在位置を表す位置情報取得する(ステップS70
6)。この位置情報は、上記実施の形態の場合と同様
に、位置検出装置28のGPS信号受信部282がGP
Sアンテナ281で受信した複数の衛星からの電波に基
づいて位置演算部283が演算を行うことで得られたも
ので、現在位置の東経および北緯を示す経緯度データで
ある。
【0065】次に、CPU21は、位置検出装置28か
ら得た位置情報を基に、不揮発性メモリ32のアクセス
ポイントテーブル321を参照して、インターネットへ
の接続に利用するアクセスポイント51を選択する(ス
テップS707)。このアクセスポイント選択処理につ
いては、後に図18において詳述する。
【0066】次に、CPU21は、選択したアクセスポ
イント51を介してインターネットへの回線接続処理を
行う(ステップS708)。具体的には、選択したアク
セスポイント51の電話番号をダイヤルして所定の接続
処理を行うと共に、不揮発性メモリ32に設定保存され
ている接続IDおよびパスワードを送信する。これらの
接続IDおよびパスワードは、最寄りの無線基地局53
を経て、選択されたアクセスポイントを介してプロバイ
ダのサーバ57に送られ、ここで接続IDの認証および
パスワードの確認が行われる。この結果、認証および確
認が正常に行われて、その旨がサーバから返送されてく
ると(ステップS709)、接続完了となる(ステップ
S710)。なお、選択したアクセスポイントが混み合
っていて接続できないときは、所定時間待機した後にリ
ダイヤル処理を行うか、あるいはエリアを隣接エリアに
変更した上でステップS707のアクセスポイント選択
処理を再度行う。
【0067】回線接続が完了すると、CPU21は、定
期便トラック60の車両ID、位置検出装置28から取
得した位置情報、報告時刻および今回のアクセスで利用
したアクセスポイントを基に図15に示したようなパケ
ット形式の運行状況報告データ70を生成して送信を開
始すると同時に(ステップS711)、内部タイマ21
1をスタートさせて送信所要時間の計測を開始する(ス
テップS712)。この運行状況報告データ70は、最
寄りの無線基地局53から公衆電話網52を介してイン
ターネット50上に送られ、さらに、ISDN54を経
て運行管理センタ55の運行管理用コンピュータ56に
到達し、受信される。
【0068】運行状況報告データ70の送信が終了する
と(ステップS713;Y)、CPU21は、送信終了
時点における内部カウンタ211のタイムカウント値を
取得し(ステップS714)、その値を今回利用したア
クセスポイントと対応付けて不揮発性メモリ32に記憶
する(ステップS715)。これにより、利用したアク
セスポイントごとに送信所要時間が蓄積される。この場
合、運行状況報告データ70のデータ長は一定であるこ
とから、通信所要時間は通信品質をも反映した実質的な
通信速度を表すものとなる。例えば、アクセスポイント
がサポートしている通信速度が遅いものであったり、あ
るいは通信品質が劣悪なために訂正不可能なエラーが生
じてリトライ(再送処理)回数が大きくなったりしたと
きには、通信所要時間が長くなり、実質的な通信速度が
遅くなる。
【0069】その後、CPU21は、回線切断処理を行
ってインターネット50との接続を終了する(ステップ
S716)。そして、ステップS702に戻って、再び
カレンダタイマ31からの時刻情報および操作部26か
らの入力コマンドの監視を行い、以下、ステップS70
2〜S716の処理を繰り返す。
【0070】このようにして、定期便トラック60の情
報端末装置2から運行管理センタ55の運行管理用コン
ピュータ56に対して、予め定められた時刻に、定期便
トラック60の走行位置の最寄りのアクセスポイント5
1からインターネット50を介して運行状況報告データ
70が自動的に送られることとなる。
【0071】次に、図18を参照して、図17のステッ
プS707におけるアクセスポイント選択処理について
説明する。CPU21は、まず、図17ステップS70
6で取得した位置情報を基に、アクセスポイントテーブ
ル321(図14)を参照して、現在位置が属するエリ
アを決定する(図18ステップS801)。この場合の
エリアの決定は上記実施の形態の場合と同様にして行
う。ここでは、その説明を省略する。
【0072】次に、CPU21は、アクセスポイントテ
ーブル321を参照して、選択されたエリアにおける公
衆電話網用のアクセスポイントを抽出する(ステップS
802)。ここで、抽出したアクセスポイントがただ一
つであったときは(ステップS803;N,ステップS
804;Y)、そのアクセスポイントを選択する(ステ
ップS805)。また、抽出したアクセスポイントが複
数のときは(ステップS803;Y)、予め設定されて
いる優先モードのアルゴリズムに従ってアクセスポイン
トを選択する(ステップS806)。ここで、優先モー
ドとしては、上記実施の形態の場合と同様に、速度優先
モードと空き優先モードとがあり、その設定は予め行わ
れているものとする。なお、優先モードの設定は、上記
実施の形態の図11で説明したようにして行われ、各優
先モードにおけるアクセスポイント選択処理は、上記実
施の形態の図8および図9で説明したようにして行われ
る。
【0073】一方、該当するアクセスポイントが1つも
なかったときは(ステップS803;N,ステップS8
04;N)、CPU21は、検索対象のエリアを、現在
選択されているエリアからそれに隣接するエリアへと変
更し(ステップS807)、さらにステップS802に
戻ってステップS802〜S807の処理を繰り返す。
【0074】次に、図19を参照して、運行管理センタ
55における運行管理用コンピュータ56の動作を説明
する。運行管理用コンピュータ56の通信装置561
が、定期便トラック60の情報端末装置2から公衆電話
網52、インターネット50およびISDN54を介し
て送られてきた運行状況報告データ70のパケットを受
信すると(ステップS901;Y)、運行管理用コンピ
ュータ56のCPU562は、その受信したパケットか
ら車両ID、位置情報、報告時刻およびアクセスポイン
トを抽出して取得し(ステップS902)、表示部56
6の運行管理マップ上に車両の番号、運転者名、現在位
置、通過時刻等の運行管理情報を表示する(ステップS
903)。さらに、CPU562は、今回取得した位置
情報および通過時刻、ならびにそれ以前に取得している
同様の情報を基に、定期便トラック60の目的地への到
着予想時刻を求め、これを表示部566の運行管理マッ
プ上に表示する(ステップS904)。さらに、CPU
562は、取得したアクセスポイントをハードディスク
装置565のデータベース565aにエリア別アクセス
ポイント使用実績データとして登録する。
【0075】以下、運行状況報告データ70を受信する
ごとに、以上の処理(ステップS901〜S905)を
実行する。これにより、運行管理用コンピュータ56の
表示部566の運行管理マップ上には、所定時刻ごとの
定期便トラック60の位置が表示され、運行管理センタ
55の管理者は定期便トラック60の運行状況を即座に
的確に把握することができる。また、ハードディスク装
置565のデータベース565aには、定期便トラック
60の情報端末装置2がインターネット50に接続する
際に利用したアクセスポイント51がエリア別アクセス
ポイント使用実績データとして蓄積されるので、これを
あとで集計することにより、その集計結果を各エリアに
おけるアクセスポイントの選択処理に利用することもで
きる。
【0076】なお、本実施の形態では、情報端末装置2
のCPU21は、毎回、位置情報を基にアクセスポイン
トテーブル321を参照してアクセスポイントを選択す
るようにしたが、このほか、例えば上記の集計結果を基
に履歴テーブルを作成しておき、位置検出装置28から
得られた位置情報を基にまずこの履歴テーブルを参照し
てアクセスポイントを選択して接続処理を行い、そのア
クセスポイントが混み合っているなどして接続できない
場合に限ってアクセスポイントテーブル321を参照し
てアクセスポイントを選択するようにしてもよい。
【0077】以上のように、本実施の形態の移動体運行
管理システムによれば、定期便トラック60の情報端末
装置2は、定期便トラック60の位置を検出してその通
過エリアに対応したアクセスポイントを選択してインタ
ーネット50に接続するようにしたので、定期便トラッ
ク60の位置にかかわらず、運行管理センタ55に対す
るデータ通信に要する通信コストをほぼ一定の低廉なも
のとすることができる。また、アクセスポイントの選択
に際しては、速度優先モードと空き優先モードとを設
け、これらのうちの予め設定されたモードに従ってアク
セスポイント選択を行うようにしたので、目的や状況に
応じたより多様な選択が可能となる。
【0078】また、情報端末装置2は、運行状況報告デ
ータ70を固定長のパケット形式で送信すると共に、利
用したアクセスポイントごとに送信所要時間を計測して
記憶するようにしたので、多数回の定期便トラック60
の運行を行ってそのようなデータの蓄積を行うことによ
り、各アクセスポイントごとの通信品質特性等を知るこ
とも可能である。したがって、このようなアクセスポイ
ントごとの特性データを予め定期便トラック60の情報
端末装置2におけるアクセスポイントテーブル321に
登録しておき、これをも考慮してアクセスポイントの選
択処理を行うことも可能となる。この場合には、上記の
速度優先モードおよび空き優先モードに加えて、さら
に、品質優先モードを設けるようにすればよい。
【0079】また、運行管理センタ55の運行管理用コ
ンピュータ56におけるハードディスク装置565のデ
ータベース565aに、定期便トラック60の情報端末
装置2がインターネット50に接続する際に利用したア
クセスポイント51をエリアごとに蓄積するようにした
ので、多数回の定期便トラック60の運行の後にこれを
集計して、その集計結果を各エリアにおけるアクセスポ
イントの選択処理に利用することも可能である。
【0080】以上、いくつかの実施の形態を挙げて本発
明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定さ
れず、種々変更可能である。例えば、上記第1の実施の
形態では、図6に示したように、自動選択モードの場合
において、まず有線の電話通信路であるISDNに接続
されているか否かをチェックし、その結果、ISDNに
接続されていることを検知したときは、選択したエリア
について登録されているアクセスポイントの中からIS
DN用のアクセスポイントを抽出する一方、ISDNに
接続されていないことを検知したときは、選択の対象を
無線の電話通信路である公衆電話網用のアクセスポイン
トに変更し、選択したエリアについて登録されているア
クセスポイントの中から公衆電話網用のアクセスポイン
トを抽出することとして、有線(ここでは、ISDN)
を優先的に使用するようにしたが、本発明はこれに限定
されず、無線(ここでは、公衆電話網)の使用可否状況
を最初にチェックすることとして無線の電話通信路を優
先させるようにしてもよい。
【0081】また、上記第1の実施の形態では、情報端
末装置としてモバイルコンピュータを例にとって説明し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、通常の
デスクトップ型のパーソナルコンピュータや、その他の
タイプの情報処理装置であってもよい。また、上記第2
の実施の形態では、移動体として定期便トラックを取り
上げたが、本発明はこれには限定されず、その他の移動
体にも適用可能である。例えば、長距離バス、宅配便車
両、移動宣伝車、さらには一般の自家用車等にも適用可
能である。本発明はさらに、車両のみならず、列車や船
舶、さらには航空機等にも適用可能である。
【0082】また、上記各実施の形態では、アクセスポ
イントテーブル142,321の経緯度範囲の領域に、
東経αi 〔北緯βj ,北緯βk 〕という形式の経緯度デ
ータセットを1単位として多数格納しておく構成とした
が、これとは逆に、北緯βi〔東経αj ,東経αk 〕と
いう形式の経緯度データセットとしてもよい。また、そ
の他の形式で経緯度データを格納するようにしてもよ
い。
【0083】また、上記実施の形態では、選択したアク
セスポイントが混み合っているなどの理由で接続できな
い場合にリダイヤルを行ってあくまでそのアクセスポイ
ントへの接続を試みるようにしたが、そうではなく、直
ちに、同じエリア内の他のアクセスポイントに変更して
接続を試みるようにしてもよい。
【0084】また、上記各実施の形態では、位置検出方
法としてGPSによることとしたが、その他の方法で位
置検出を行うようにしてもよい。例えば、地磁気センサ
やジャイロスコープ等を組み合わせた位置検出方法も可
能である。さらに、地磁気センサもしくはジャイロスコ
ープのいずれか一方または双方をGPSと組み合わせて
利用するようにしてもよい。また、上記各実施の形態で
は、公衆電話網に無線接続するための方法として、通常
の携帯型電話機システムによる通信プロトコルを用いる
ようにしたが、これに代えて、簡易型の携帯電話機シス
テム(PHS;Personal Handy phone System)による
通信プロトコルを用いるようにしてもよい。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、請求項もしくは
請求項に記載の情報端末装置、または請求項記載の
移動体運行管理システムによれば、位置検出手段により
検出された位置と、使用する通信路の種別を表す通信路
種別情報とに基づいて、コンピュータ用広域通信網にお
ける複数の接続点の中から利用する接続点を選択するよ
うにしたので、情報端末装置(または移動体)が置かれ
た場所に加え、ユーザが所望する通信速度に対応した適
切な接続点を利用することができる。したがって、目的
や用途に応じたより多用な接続点選択が可能となるとい
う効果を奏する。
【0086】特に、請求項記載の情報端末装置によれ
ば、検出した位置情報をもとに地理上の位置または領域
と接続点とを対応付けた接続点テーブルを参照して接続
点を選択する場合において、接続点テーブルの各接続点
ごとに接続点までの間を接続可能な通信路の種別を表す
通信路種別情報を保持させると共に、有線または無線の
通信の可否を検知して、その検知の結果に応じて対応す
る通信路種別情報が付された接続点を選択するようにし
たので、有線または無線の電話通信路の使用可否状況に
応じて対応する電話通信路用の接続点が自動的に選択さ
れて、その接続点を介してコンピュータ用広域通信網へ
の接続が行われる。したがって、ユーザは情報端末装置
を有線の電話通信路に接続しているか否かを意識せず
に、あるいは情報端末装置を有線の電話通信路に接続し
ているがその電話通信路が使用不能の場合であっても、
自動的に無線によってコンピュータ用広域通信網に接続
して通信を行うことができ、ユーザの操作上の負担を軽
減することができるという効果を奏する。
【0087】請求項ないし請求項のいずれか1に記
載の移動体運行管理システムによれば、通信手段から運
行管理装置に対して接続点情報を送出すると共に、運行
管理装置が、その接続点情報をもとに各接続点について
の使用実績データを取得するようにしたので、この使用
実績データをあとの接続点の選択に利用することが可能
となり、より実際の使用状況を反映した接続点選択が可
能となるという効果を奏する。
【0088】特に、請求項記載の移動体運行管理シス
テムによれば、選択された接続点を表す接続点情報をコ
ンピュータ用広域通信網を介して移動体から運行管理装
置に送出する一方、運行管理装置は、送られてきた位置
情報と接続点情報とを対応付けてデータベースに格納す
ると共に、このデータベースの内容に基づいて移動体の
位置と接続点の利用頻度との対応関係を集計し、その集
計結果から移動体の位置ごとに最適な接続点を決定する
ようにしたので、実情に則した接続点を設定することが
できる。したがって、移動体の運行管理のための通信を
さらに効率的に行うことができるという効果を奏する。
【0089】また、特に、請求項記載の移動体運行管
理システムによれば、位置情報を含む固定長のパケット
データをコンピュータ用広域通信網を介して運行管理装
置に送信すると共に、そのパケットデータの送信に要し
た時間を計測し、その計測結果に基づいて、その接続点
を利用した際の通信品質を判定するようにしたので、接
続点ごとの通信品質レベルを把握することができる。し
たがって、この通信品質をも考慮することにより、移動
体から運行管理装置への通信をより効率的なものとする
ことができるという効果を奏する。
【0090】また、特に、請求項記載の移動体運行管
理システムによれば、運行管理装置が移動体からコンピ
ュータ用広域通信網を介して送られてきた位置情報に基
づいて移動体の到着予想時刻を演算するようにしたの
で、運行管理者は前もって移動体の各地への到着予定時
刻を知ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る情報端末装置
の概略構成を表すブロック図である。
【図2】図1の情報端末装置におけるハードディスク装
置に格納されたアクセスポイントテーブルの構成例を表
す図である。
【図3】エリアと経緯度データセットとの関係を表す図
である。
【図4】図1の情報端末装置における主要な動作の全容
を表す流れ図である。
【図5】図1の情報端末装置におけるアクセス実行処理
の内容を表す流れ図である。
【図6】図1におけるアクセスポイント選択処理の内容
を表す流れ図である。
【図7】図6に続く流れ図である。
【図8】速度優先モードでのアクセスポイント選択処理
の内容を表す流れ図である。
【図9】空き優先モードでのアクセスポイント選択処理
の内容を表す流れ図である。
【図10】マニュアルモードにおけるアクセスポイント
選択処理の内容を表す流れ図である。
【図11】優先モード設定処理の内容を表す流れ図であ
る。
【図12】アクセスポイント管理処理の内容を表す流れ
図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係る情報端末装
置を用いて構成した移動体運行管理システムの概略構成
を表す全体図である。
【図14】図13に示した移動体運行管理システムに用
いられる情報端末装置の概略構成を表すブロック図であ
る。
【図15】図13に示した移動体運行管理システムにお
ける定期便トラックの情報端末装置から運行管理センタ
に送られる運行状況報告データの構成を表す図である。
【図16】図13に示した移動体運行管理システムの運
行管理センタに設けられた運行管理用コンピュータの概
略構成を表すブロック図である。
【図17】図14に示した情報端末装置の動作を表す流
れ図である。
【図18】図17におけるアクセスポイント選択処理の
内容を表す流れ図である。
【図19】運行管理センタにおける運行管理用コンピュ
ータの動作を表す流れ図である。
【符号の説明】
1,2…情報端末装置、11,21…CPU、14…ハ
ードディスク装置、17,27…通信装置、18,28
…位置検出装置、22…ROM、31…カレンダタイ
マ、32…不揮発性メモリ、50…インターネット、5
1…アクセスポイント、52…公衆電話網、53…無線
基地局、54…ISDN、55…運行管理センタ、56
…運行管理用コンピュータ、60…定期便トラック、6
1…GPS用衛星、70…運行状況報告データ、141
…ダイヤルアッププログラム、142,321…アクセ
スポイントテーブル、172、272…PHS送受信
部、173,273…PHSアンテナ、174…ISD
N接続部、181,281…GPSアンテナ、182,
282…GPS信号受信部、183,283…位置演算
部、221…運行管理プログラム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04Q 7/24 H04B 7/26 106A 7/26 7/30 7/34 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 13/00 354 G09G 1/00 - 9/02 H04B 7/24 - 7/26 H04M 11/00 - 11/10 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自らが置かれている地理上の位置を検
    出する位置検出手段と、 複数の接続点を含んで構成された無課金制のコンピュー
    タ用広域通信網における前記接続点と地理上の位置また
    は領域とを対応づけて保持すると共に、各接続点につい
    て、その接続点までの間を接続可能な通信路の種別を表
    す通信路種別情報を保持する接続点テーブルと、 前記位置検出手段により検出された位置情報をもとに、
    前記接続点テーブルを参照して、利用する接続点を選択
    するテーブル参照手段と、 前記テーブル参照手段により選択された接続点に接続
    し、前記コンピュータ用広域通信網を介してデータ通信
    を行う通信手段とを備えたことを特徴とする情報端末装
    置。
  2. 【請求項2】 前記通信手段は、 無線の電話通信路を介して前記接続点に接続可能な無線
    通信手段と、 有線の電話通信路を介して前記接続点に接続可能な有線
    通信手段と、 前記有線通信手段および無線通信手段が使用可能な状態
    にあるか否かを検知する検知手段とを有し、 前記テーブル参照手段は、前記検知手段による検知の結
    果、前記有線通信手段が使用可能であったときは前記接
    続点テーブルから有線の電話通信路を表す通信路種別情
    報が付された接続点を選択し、前記無線通信手段が使用
    可能であったときは前記接続点テーブルから無線の電話
    通信路を表す通信路種別情報が付された接続点を選択す
    ることを特徴とする請求項記載の情報端末装置。
  3. 【請求項3】 複数の接続点を含んで構成された無課
    金制のコンピュータ用広域通信網に接続され、走行する
    移動体の運行を管理する運行管理装置と、 前記移動体に設けられ、自らが置かれている地理上の位
    置を検出する位置検出手段と、 前記移動体に設けられ、前記位置検出手段により検出さ
    れた位置に基づいて前記接続点の中から利用する接続点
    を選択する接続点選択手段と、 前記移動体に設けられ、前記接続点選択手段により選択
    された接続点に接続し、前記コンピュータ用広域通信網
    を介して前記運行管理装置との間でデータ通信を行う通
    信手段とを備えると共に、 前記通信手段は、前記位置検出手段により検出された位
    置を表す位置情報と、前記接続点選択手段により選択さ
    れた接続点を表す接続点情報とを前記コンピュータ用広
    域通信網を介して前記運行管理装置に送出し、 前記運行管理装置は、前記通信手段から送出された前記
    位置情報および前記接続点情報を管理することを特徴と
    する移動体運行管理システム。
  4. 【請求項4】 前記運行管理装置は、 前記移動体の通信手段から前記コンピュータ用広域通信
    網を介して送られてきた位置情報と接続点情報とを対応
    付けて格納するデータベースと、 前記データベースの内容に基づいて前記移動体の位置と
    前記接続点の利用頻度との対応関係を集計し、その集計
    結果から前記移動体の位置ごとに最適な接続点を決定す
    る最適接続点決定手段とを備えたことを特徴とする請求
    記載の移動体運行管理システム。
  5. 【請求項5】 前記通信手段は、前記位置情報を含む
    固定長のパケットデータを前記接続点選択手段により選
    択された接続点から前記コンピュータ用広域通信網を介
    して前記運行管理装置に送信する送信手段を含み、 さらに、 前記選択された接続点に接続されてから前記パケットデ
    ータの送信終了までに要した時間を計測する送信時間計
    測手段と、 前記送信時間計測手段による計測結果に基づいて、前記
    選択された接続点を利用する際の通信品質を判定する通
    信品質判定手段とを備えたことを特徴とする請求項
    載の移動体運行管理システム。
  6. 【請求項6】 前記運行管理装置は、 前記移動体の通信手段から前記コンピュータ用広域通信
    網を介して送られてきた位置情報に基づいて前記移動体
    の現在位置を表示する位置表示手段を備えたことを特徴
    とする請求項記載の移動体運行管理システム。
  7. 【請求項7】 前記運行管理装置は、 前記移動体の通信手段から前記コンピュータ用広域通信
    網を介して送られてきた位置情報に基づいて前記移動体
    の到着予想時刻を演算する演算手段を備えたことを特徴
    とする請求項記載の移動体運行管理システム。
  8. 【請求項8】 複数の接続点を含んで構成された無課
    金制のコンピュータ用広域通信網に接続され、走行する
    移動体の運行を管理する運行管理装置と、 前記移動体に設けられ、自らが置かれている地理上の位
    置を検出する位置検出手段と、 前記移動体に設けられ、地理上の位置または領域と前記
    接続点とを対応付けて保持すると共に、各接続点につい
    て、その接続点までの間を接続可能な通信路の種別を表
    す通信路種別情報を保持している接続点テーブルと、 前記移動体に設けられ、前記位置検出手段により検出さ
    れた位置情報をもとに、前記接続点テーブルを参照し
    て、利用する接続点を選択するテーブル参照手段と、 前記移動体に設けられ、前記テーブル参照手段により選
    択された接続点に接続し、前記コンピュータ用広域通信
    網を介して前記運行管理装置との間でデータ通信を行う
    通信手段とを備えたことを特徴とする移動体運行管理シ
    ステム。
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