JP4758656B2 - シリカ微粒子 - Google Patents

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本発明は、新規なシリカ微粒子に関する。詳しくは平均粒子径が0.05μm以上0.1μm未満の範囲であり、かつ粒度分布がシャープであり、かつ、粗大溶融粒子を実質的に含まない、微細な溶融シリカよりなるシリカ微粒子を提供するものである。
複写機やレーザプリンター等の電子写真技術において現像剤に使用されるトナーには、流動性の付与や帯電量の制御等を目的に、平均粒子径が0.006〜0.04μmのシリカ、アルミナ、チタニアなどの粉末および上記の無機粉末を表面処理した外添剤が用いられている。
近年、電子写真の高画像・高画質化に伴い、トナー粒子の小径化、トナー粒子の低融点化が進み、トナー粒子同士の付着力が増大し流動性が悪くなる傾向にあるため、かかるトナー粒子の表面を被覆する外添剤においては、アンチブロッキング効果や流動性付与効果がこれまで以上に求められるようになった。
しかし、上記外添剤では粒子径が小さいため、撹拌等のストレスが連続的にかかることでトナー樹脂に埋没してアンチブロッキングの役目を果たさず流動性が低下すると共に、クリーニングブレードによる残留トナーのかきとりが困難になり、フィルミング現象による画質低下が問題となる。
そのため、粒子径の大きい外添剤が求められてはいるものの、該粒子径が大きすぎると、流動性付与効果が得られなくなる。特に、一次粒子径が1μmを超えるような粗大な粒子を多く含む場合、感光体ドラムに変性や削れを生じてしまう。
また、外添剤にはトナー粒子の帯電制御も求められているが、使用する粒子の粒度分布がブロードの場合、トナーへの分散性や付着性が不均一となるため帯電制御において問題が発生しやすく画質の低下が問題となりやすい。
従来、溶融粒子径1μm以上の粒子を含まずかつ粒度分布がシャープなシリカ微粒子として、ゾル・ゲル法によるものが挙げられる(特許文献1参照)が、一般にゾル・ゲル法に代表される湿式法プロセスは、ゲル化したシリカから水分を除去する焼成段階で粒子同士の成長や焼結により粗大粒子ができるため、分級や篩別により粗大粒子を除去しなければならない(特許文献2参照)。ところが、現在の技術では1μm程度の粒子を分離することが可能な精密分級技術は存在せず、かかる1μm以上の粒子を含むトナー外添剤を使用した場合、感光体ドラムに傷をつけるといった問題がある。
また、火炎燃焼法に代表される乾式法では、アルコキシシランの燃焼により、一次粒子径が1μm以上を含まないものが製造される(特許文献3、4参照)ものの、粒度分布がシャープなものは得られず、そのためかかる粒子をトナー外添剤に使用するとトナー帯電量にばらつきが見られ画質の低下といった問題がある。
特開平3−267945号公報 特開2002−3213号公報 特開2000−258947号公報 特開2001−194819号公報
したがって、本発明の目的は電子写真用トナー外添剤として使用した場合、トナー粒子への埋没を抑えることで良好な流動性を維持することができ、また、クリーニングブレードのかきとり不良によるフィルミング現象を防止するのに適した粒子径を有し、更に、感光体ドラムの変性や削れを起こす1μm以上の溶融粒子を実質的に含まず、更にまた、粒度分布がシャープでトナー帯電量のバラツキが抑制されたシリカ微粒子を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、珪素化合物の燃焼において、火炎中のシリカ濃度を従来の製造技術に対して、著しく低く設定する条件などを採用することによって前記目的を達成したシリカ微粒子を得ることに成功し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、平均粒子径が0.05μm以上0.1μm未満の範囲であり、ロジン−ラムラー線図で示した粒度分布の勾配nが2以上であり、且つ、レーザ回折・散乱法による粒度分布測定で1μm以上の溶融粒子を含まないシリカ微粒子である。
尚、本発明において平均粒子径は、画像解析法によって測定された粒子径の個数平均径を表す。また、本発明において画像解析法とは、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡を用いて拡大撮影することで粒子径を測定する方法であり、公知の技術を用いることができる。
また、本発明においてロジン−ラムラー線図とは、下記のロジン−ラムラーの式(1)に従う粒度分布を表す粒度線図のことで、前記画像解析法で測定した粒子径から求められる。
R(Dp)=100exp(−b・Dp) (1)
(ただし、式中R(Dp)は最大粒子径から粒子径Dpまでの累積体積%、Dpは粒子径、b及びnは定数である。)
ここで、ロジン−ラムラー線図で表示した粒度分布の勾配nは、ロジン−ラムラー線図の最大粒子径から粒子径Dpまでの累積体積%が少なくとも15体積%と85体積%の範囲にある2点を結んだ直線で代表される勾配のことを言い、nの値が大きいと粒度分布がシャープであることを表している。
また、本発明においてレーザ回折・散乱法による粒度分布測定には、堀場製作所製レーザ回折・散乱式粒度分布測定装置を用いた。
上記測定に際し、シリカ微粒子を分散させるため、水分散媒とした湿式法を用い、かつ測定前に超音波を用いてシリカ微粒子の分散を行なう。
また、本発明において溶融粒子とは、燃焼法で得られた一次粒子および、複数の一次粒子が互いに焼結(固結)して種々の形状となった粒子のことである。
更に、本発明において1μm以上の溶融粒子を含まないことの確認は、生成したシリカ微粒子に対して任意の20点をサンプリングし、前記レーザ回折・散乱法により測定した結果、すべて1μm以上に粒度分布ピークを示さないことをいう。
本発明によれば、平均粒子径が0.05μm以上0.1μm未満の範囲であり、且つ、ロジン−ラムラー線図で示した粒度分布の勾配nが2以上であり、また、レーザ回折・散乱法による粒度分布測定で1μm以上の溶融粒子を含まない新規なシリカ微粒子が提供される。
また、このシリカ微粒子をトナー外添剤として使用した場合、トナー粒子への埋没を抑えることで良好な流動性を維持し、しかも、クリーニングブレードのかきとり不良によるフィルミング現象を防止し、かつ感光体ドラムの変性や削れが生じず、更に、トナー帯電量のバラツキが抑制されるという、実用上、従来のシリカ微粒子では見られない極めて良好な効果を発揮する。
本発明のシリカ微粒子は平均粒子径が0.05μm以上0.1μm未満の範囲である。即ち、平均粒子径が0.05μmより小さい場合、トナー外添剤として用いた場合、連続使用によりシリカ微粒子がトナー樹脂に埋没してしまい外添剤の機能を発揮できず、トナーの流動性や転写性が悪くなる。また、一方、平均粒子径が0.1μmを超える場合、トナーの流動性低下を引起す。
また、本発明のシリカ微粒子は、ロジン−ラムラー線図で表示した粒度分布の勾配nが2以上である。勾配nの値が2より低い場合、粒度分布の幅が広くなりトナーへの分散や付着性が不均一となり、連続使用によりスジ、カブリ、にじみなどの画像劣化が生じ易くなる。
更に、本発明のシリカ微粒子はレーザ回折・散乱法による粒度分布測定において1μm以上の溶融粒子を含まない。レーザ回折・散乱法による測定で1μm以上に粒度分布ピークが見られる場合、1μm以上の溶融粒子が含まれているため、感光体ドラムの変性や削れが生じることで画質が低下する。
本発明のシリカ微粒子において、上記特徴以外の構成は、特に制限されないが、好ましい構成として、鉄が20ppm未満、アルミニウムが5ppm未満、ニッケルが5ppm未満、クロムが5ppm未満、ナトリウムが3ppm未満、及び塩素が3ppm未満であることが好ましい。上記金属が不純物として含まれた場合、帯電制御が困難となるため、トナー外添剤用途には不向きとなる傾向がある。
上述した本発明のシリカ微粒子の製造方法は、珪素化合物の燃焼によるものであれば特に制限されない。即ち、かかる乾式プロセスを用いることで、水分を除去する焼成段階での粒子同士の固着や焼結による粗大粒子の成長を防止することができる。
本発明に用いられる珪素化合物として、無機珪素化合物、有機珪素化合物が特に制限なく使える。例えば、四塩化珪素、三塩化珪素、二塩化珪素などの無機珪素化合物、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、などのシロキサン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシランなどのアルコキシシラン、テトラメチルシラン、ジエチルシラン、ヘキサメチルジシラザンなどの有機珪素化合物が挙げられる。
特に上記珪素化合物として、ハロゲンを含まない有機珪素化合物、好ましくはシロキサンを選択することにより、塩素等の不純物が著しく低減された、より高純度の微小溶融シリカ粒子を得ることが可能であり、また取り扱い性も向上し好ましい。
本発明において、上記珪素化合物は酸素、不活性ガス、および可燃性ガスにより形成された外周炎中に供給される。可燃性ガスとしては、水素、及び炭化水素が使用される。上記炭化水素は、従来から燃料として使用されているものが工業的に有利に使用できる。例えば、アセチレン、メタン、エチレン、プロパン、ブタン等を単独で或いは混合して使用することが可能である。
珪素化合物の供給方法は、霧化または気化によりガス化して供給する方法が好ましい。その際、珪素化合物はキャリアガスと共に供給しても良く、かかるキャリアガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴン等が好適である。また、珪素化合物が前記シロキサンの如き有機珪素化合物である場合、キャリアガスの一部または、全部に酸素を使用することも可能であり、得られるシリカ微粒子の着色を防止する上で好ましい態様である。かかる酸素の量は、有機珪素化合物に含有される炭素量によって適宜決定すればよい。
また、本発明において、火炎中のシリカ濃度を0.2kg/Nm未満に調節することが好ましい。即ち、火炎中のシリカ濃度を0.2kg/Nm以上にすると、シリカ微粒子の成長が不均一となり、生成したシリカ微粒子の粒度分布がブロードになりやすい。また、火炎中のシリカ濃度が低すぎると生産性が悪くなるため、0.05kg/Nm以上0.2kg/Nm未満にシリカ濃度を調整するのが好ましい。
また、本発明のシリカ微粒子は、その用途に応じて、ハロゲンを実質的に含有しないシリル化剤、シリコーンオイル、シロキサン類、金属アルコキシド、脂肪酸及びその金属塩からなる群から少なくとも1種選ばれる処理剤によってシリカ微粒子の表面を処理してもよい。なお、具体的なシリル化剤として、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、i−ブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、i−ブチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアルコキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン、ヘキサプロピルジシラザン、ヘキサブチルジシラザン、ヘキサペンチルジシラザン、ヘキサヘキシルジシラザン、ヘキサフェニルジシラザン、ジビニルテトラメチルジシラザン、ジメチルテトラビニルジシラザン等のシラザン類等が挙げられる。
また、シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、カルボン酸変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコキシ変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、末端反応性シリコーンオイル等が挙げられる。
更に、シロキサン類としては、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン等が挙げられる。
更にまた、金属アルコキシドとしては、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリ−i−プロポキシアルミニウム、トリ−n−ブトキシアルミニウム、トリ−s−ブトキシアルミニウム、トリ−t−ブトキシアルミニウム、モノ−s−ブトキシジ−i−プロピルアルミニウム、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−s−ブトキシチタン、テトラ−t−ブトキシチタン、テトラエトキシジルコニウム、テトラ−i−プロポキシジルコニウム、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、ジメトキシ錫、ジエトキシ錫、ジ−n−ブトキシ錫、テトラエトキシ錫、テトラ−i−プロポキシ錫、テトラ−n−ブトキシ錫、ジエトキシ亜鉛、マグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシド、マグネシウムイソプロポキシド等が挙げられる。
また、更に脂肪酸及びその金属塩を具体的に例示すれば、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ドデシル酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン酸、ヘプタデシル酸、アラキン酸、モンタン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキドン酸などの長鎖脂肪酸が挙げられ、その金属塩としては亜鉛、鉄、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、ナトリウム、リチウム等の金属との塩が挙げられる。
上記表面処理剤を使用した表面処理の方法は公知の方法が何ら制限無く使用できる。例えば、シリカ微粒子を攪拌下に表面処理剤を噴霧するか、蒸気で接触させる方法が一般的である。
また、言うまでもないが、本発明のシリカ微粒子は電子写真用トナー外添材用途に限定されるものでなく、単独で或いは他の粒子と組み合わせて、種々の用途に使用することも可能である。
例えば、石英るつぼ、光ファイバー等の石英ガラス部材、研磨材、精密樹脂成形品充填材、歯科材用充填材、電子回路用積層基板、液晶用シール剤、LED用シール剤、ICのテープオートメイティッドボンディング用キャリアテープフィルム、ICのリードフレーム固定用テープ、インクジェット紙コート層、半導体封止材等の用途に好適に使用することができる。
本発明を具体的に説明するために実施例および比較例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
尚、以下の実施例および比較例における各種の物性測定等は以下の方法による。
(1)平均粒子径
日本電子製、走査電子顕微鏡装置(JSM−840F)により任意の粒子10000個(倍率100000倍)の粒子径を測定し、個数平均により求めた。
(2)ロジン−ラムラー線図による勾配n
上記(1)によって得られた粒度分布を元に、ロジン−ラムラー線図上に横軸に粒子径、縦軸に累積体積分布をとりプロットした。累積体積分布が15体積%から85体積%の範囲で最小二乗法により直線を求め、その直線の勾配からn値を求めた。
(3)レーザ回折・散乱法による溶融粒子径1μm以上粒子の確認
実施例及び比較例によって得られたシリカ微粒子を水の入った容器に入れ、超音波分散させた。その後堀場製作所製レーザ回折散乱式粒度分布測定装置(LA−920)を用いて水分散媒による測定を任意の場所から20点行なった。
4.電子写真用トナー外添剤としての特性評価
電子写真用トナー外添剤としての特性評価(流動性、画像特性、クリーニング性)には、ヘキサメチルジシラザンによりシリカ微粒子表面を疎水化処理したシリカ微粒子を用いた。ヘキサメチルジシラザンによる疎水化処理の方法は次の通りである。まず、シリカ微粒子をミキサーに入れて撹拌し、窒素雰囲気に置換すると同時に250℃に加熱した。その後、ミキサーを密閉してヘキサメチルジシラザン60重量部を噴霧し、そのまま30分間撹拌して疎水化処理を実施した。
(トナー用外添剤としての評価)
1.流動性
球状ポリスチレン樹脂(綜研化学(株)社製SX−500H、平均粒子径5μm)に対して、シリカ試料を2重量%となるように添加し、ミキサーで5分間混合した。これを35℃、85%相対湿度で調湿した。この混合粉試料の流動性を、パウダテスタ(ホソカワミクロン社製、PT−R型)にて圧縮度を測定することにより評価した。圧縮度は次式(3)で示される。
圧縮度=(固め見掛け比重−ゆるみ見掛け比重)/固め見掛け比重×100
・・・ (3)
ここで、式中のゆるみ見掛け比重、固め見掛け比重は、以下の通りである。
ゆるみ見掛け比重:100mlのカップに試料粉を入れ、タッピングをしない状態で測定した見掛け比重
固め見掛け比重 :100mlのカップに試料粉を入れ、180回タッピングした後の見掛け比重。
上記圧縮度の値が小さいほど、流動性が良好と判定した。また、ミキサーでの混合時間を5分間から60分間に変えた時の圧縮度も測定し、実使用下で現像枚数が増加した場合の流動性低下に対する耐久性を評価した。
2.画像特性
平均粒子径7μmのトナーに上記のシリカ試料を1%添加して攪拌混合し、トナー組成物を調製した。このトナー組成物を用い市販の複写機によって3万枚複写し、画像濃度、カブリの有無等を目視で観察して評価した。
○:安定した良好な画像
△:画像濃度がやや低い、またはカブリの発生が少し見られる
×:画像濃度が低い、カブリが発生、画像にムラが発生する
3.クリーニング性
クリーニング性評価については、実機評価終了後、潜像担持体上表面の傷や残留トナーの固着発生状況と出力画像への影響を目視で評価した。
◎:未発生。
○:傷がわずかに認められるが、画像への影響はない。
△:残留トナー や傷が認められるが、画像への影響は少ない。
×:残留トナー がかなり多く、縦スジ状の画像欠陥が発生。
××:残留トナー が固着して、画像欠陥も多数発生。
実施例1〜3、比較例1
珪素化合物としてオクタメチルシクロテトラシロキサンを用いて、表1記載の製造条件で酸水素火炎中燃焼酸化させることによりシリカ微粒子を製造した。得られたシリカ微粒子の平均粒子径、ロジン−ラムラー線図における勾配n、レーザ回折・散乱法による溶融粒子径1μm以上粒子の有無、及び電子写真用トナー外添剤としての特性評価(流動性、画像特性、クリーニング性、)を表1に併せて記す。また不純物結果を表2に記す。
比較例2〜3
市販品のヒュームドシリカ、溶融シリカ粒子について、平均粒子径、ロジン−ラムラー線図における勾配n、レーザ回折・散乱法による溶融粒子径1μm以上粒子の有無、及び電子写真用トナー外添剤としての特性評価(流動性、画像特性、クリーニング性、)を表1に併せて記す。また不純物結果を表2に記す。
比較例4
実施例1のシリカ微粒子に比較例3に使用した市販品の溶融シリカ粒子を1重量%混ぜた混合シリカ微粒子について、平均粒子径、ロジン−ラムラー線図における勾配n、レーザ回折・散乱法による溶融粒子径1μm以上粒子の有無、及び電子写真用トナー外添剤としての特性評価(流動性、画像特性、クリーニング性、)を表1に併せて記す。また不純物結果を表2に記す。
Figure 0004758656
Figure 0004758656

Claims (6)

  1. 珪素化合物の燃焼によって得られるシリカ微粒子であって、平均粒子径が0.05μm以上0.1μm未満の範囲であり、且つ、ロジン−ラムラー線図で表示した粒度分布の勾配nが2以上であり、また、レーザ回折・散乱法による測定で1μm以上の溶融粒子を含まないことを特徴とするシリカ微粒子。
  2. 鉄が20ppm未満、アルミニウムが5ppm未満、ニッケルが5ppm未満、クロムが5ppm未満、ナトリウムが3ppm未満、及び塩素が3ppm未満である請求項1記載のシリカ微粒子。
  3. 珪素化合物がハロゲンを含まない珪素化合物である請求項1乃至2何れかに記載のシリカ微粒子。
  4. 珪素化合物が、沸点100〜250℃のシロキサンである請求項1乃至3何れかに記載のシリカ微粒子。
  5. ハロゲンを実質的に含有しないシリル化剤、シリコーンオイル、シロキサン類、金属アルコキシド、脂肪酸及びその金属塩からなる群から少なくとも1種選ばれる処理剤によって表面処理されてなる請求項1乃至4何れかに記載のシリカ微粒子。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載のシリカ微粒子を用いたトナー用外添剤。
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