JP4757916B2 - パン生地のカルシウム強化 - Google Patents

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Description

本出願は、2004年2月2日に提出された米国特許出願第10/770,715号の一部継続出願である。
一般的に、本発明は、カルシウムで食品を強化するための組成物及び方法に関する。より具体的には、本発明は、焼上製品、特に発酵パン製品のカルシウム含有量を強化するのに有用である酸性水溶液中の炭酸カルシウムの懸濁物質(suspension)に関する。
カルシウムは、人体における必須な栄養素且つ最も豊富な無機質である。カルシウムは、健康な歯及び骨の構築、血液凝固、筋収縮、神経機能並びに心臓機能において極めて重要な役割を果たしている。これらの有益性の他に、カルシウムは、大腸ポリープの再発の危険性を軽減することが最近になって示唆されている。Baron J.A. et al. New England Journal of Medicine 1999; 340: 101-107を参照されたい。
最も重要なことだが、カルシウムは、男性と女性の双方で骨粗鬆症によって引き起こされ、米国だけで4400万人以上の人々を苦しめる状態である骨量減少の危険性を軽減する。米国における高齢化する人口により、その数字は、2020年までに6100万人以上に達すると推定される。この高まりつつある健康危機は、食事中のカルシウム不足によるところが大きい。
カルシウムの有益性を認めて、医師は、全年齢層の人々に対して高い1日カルシウム摂取量を推奨している。例えば、全米科学アカデミー(「NAS」)、医学研究所は、以下に示す1日カルシウム摂取量を推奨している。
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同様に、成人に対するカルシウムの米国推奨1日許容量(「USRDA」)は、800〜1,400mgである。
しかしながら、アメリカ人の半数は、十分な量のカルシウムを摂取していないと推定されてきた。さらに厄介なことに、骨粗鬆症を発症する危険性が最も高いグループである女性の80%は、十分なカルシウムを摂取していない。さらに、推定値は、カルシウムの推奨1日摂取量を確保しているのは、9〜19歳の間で少女の20%及び少年の50%に過ぎないことを示している。このことは、ヒト骨量の90%が17歳までに作られることから特に厄介である。したがって、これら数年間の適切なカルシウム消費は、晩年の骨粗鬆症の発症を予防するのに決定的である。
多くの人々にとって、医師によって推奨される大量のカルシウム1日摂取量を食事源だけから満たすことは困難である。このカルシウム不足は、一つには、典型的な食事を構成する食品の低いカルシウム含有量に起因している。総合ビタミン剤及びカルシウム補給錠剤は、食事性カルシウムの重要な代替物である。しかしながら、大部分の市販総合ビタミン錠剤は、推奨カルシウム投与量の10〜20%を提供するに過ぎない。カルシウム補給錠剤は、それより多くの、通常は500〜600mgのカルシウムを提供する。推奨量を満たすためには、2個の錠剤を毎日摂取しなければならない。残念なことに、一つには、現在市販されているカルシウム錠剤は極めて大きく、嚥下するのが困難であるか、或いは不快であるという事実のせいで、カルシウム補給措置に従う人々はあまりにもわずかである。
牛乳は、良好なカルシウム源として広く認識されている。十分なカルシウムを得るためには、毎日コップ数杯の牛乳を摂取しなければならない。例えば、9〜18歳の子供は、適量のカルシウムを得るために毎日少なくともコップ4杯の牛乳を摂取しなければならない。しかしながら、炭酸飲料の人気は、子供の間で牛乳消費の低下を招いた。さらに、乳糖不耐症に苦しむ多くの人々は、牛乳を飲むことができない。他の人々は、牛乳の高い飽和脂肪含有量のため、牛乳を飲まないことを選ぶ。
健康に関心の高い消費者は、食品からの代替カルシウム源をますます必要としている。このことは、北米で販売されているカルシウム含有量を宣伝する食品及び飲料品の増加を示すMintel’s International社による最近の研究から明らかである。その研究によれば、牛乳及びチーズを含む乳製品の32%、飲料の27%、及びスナックの18%がカルシウム含有量を宣伝している。対照的に、カルシウム含有量を表記しているベーカリー製品は5%に過ぎない。このことは、パン及び穀物製品が世界中で最もありふれた食料源であることから残念である。例えば、米国農務省は、2001年に米国では、一人当たり約200ポンド(約90.7kg)の穀粉及び穀物製品が消費され、その数字は、過去30年の間に着実に伸びてきたと推定している。対照的に、同じ期間中に米国で消費された牛乳は、一人当たり22ガロンに過ぎない。明らかに、パン製品は、食事性カルシウム摂取を補う理想的な媒体を提供するであろう。
残念なことに、従来のパンは、不十分なカルシウム源である。一般に、小麦の全無機質含有量は1〜2重量%である。小麦中に存在する無機質は、主にふすま中に分布し、大部分の市販穀粉が製造される小麦分画である胚乳中には、かなり少量しか存在しない。例えば、通常、小麦は、元素カルシウム約0.45重量%を含有する。ふすま分画は、元素カルシウム約0.128重量%を含有するが、ファリナ、パテント粉、及びクリアー粉などの穀粉分画は、0.03重量%未満のカルシウムを含有する。これらの従来の穀粉から作ったパンが、推奨1日カルシウム摂取量よりもはるかに少量を含有するに過ぎないことは明白であろう。
製パン業では、「生地改良剤」としてパン製品にカルシウム源を添加するのが普通である。通常、pHを調節して軟水の電解質強度を高め、軟らかいかベトベトした生地が生じないように硫酸カルシウム又は炭酸カルシウムが生地に添加される。通常、そのようなカルシウム生地改良剤は、約0.1〜0.6重量%、生地に添加される。これらのカルシウム生地改良剤は、得られるパン製品のカルシウム値に有意に寄与するのに十分な量では存在しない。
硫酸カルシウム及び炭酸カルシウムは、生地の化学反応によって課せられる固有の制限のため、パンのカルシウム含有量に寄与するのに十分なほど大量に生地へ直接添加することができない。発酵パンで起きる発酵プロセスにおいて、pHは、イースト活性、デンプン分解活性、及びグルテン挙動を制御するのに不可欠な役割を果たす。通常、パンのpHは、約5.1〜約5.4である。これらの最終pHレベルに到達するため、生地は、4.5〜5.2という低い最終pHレベルを有さなければならないが、pHは、発酵プロセスの間にさらに低く低下しなければならない。
例えば、中種生地プロセスによる発酵パンの典型的な商業生産において、最初に混合される中種成分のpHは、約5.3である。発酵プロセスが進行するにつれて、pHは、インキュベーションの最初の2時間をかけて急速に低下するはずである。pHの低下は、主に、発酵によって産生される乳酸、コハク酸、及び酢酸が原因である。発酵の次の2時間をかけて、pHは、約4.7の最終値に安定化するはずである。残りの生地成分が中種に添加されると、pHは、添加した穀粉の希釈及び緩衝効果により約5.3の初期値まで速やかに上昇するはずである。引き続く発酵は、再び、約5.0の最終値までのpH低下をもたらす。生地が焼かれると、発酵酸の揮発は、完成パン製品における約5.4の最終値までpHを上昇させる。フランスパンなどの一部のスペシャルティブレッドは、約3.8〜4.0という低いpHを有することがあり、発酵プロセス中にさらに低いpH低下を必要とする。
炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、及びクエン酸カルシウムなどのカルシウム塩は、発酵中に産生される有機酸と反応することにより、生地化学反応に対する緩衝効果を発揮する。さらに、比較的低レベルのこれらのカルシウム塩は、発酵中にpHが低下するのを妨ぎ、イーストの機能を妨害し、得られるパン製品の風味及び触感を変化させる。より高レベルにおいて、これらの塩は、塩基性pHの生地をもたらすことがある。低い水溶性にもかかわらず、炭酸カルシウムの飽和水溶液は、周囲温度で9〜10のpHを有する。したがって、炭酸カルシウムは、大部分のパン生地の酸性pH特性を狂わせることなしに、生地に直接添加することができない。さらに、炭酸カルシウムの極めて低い水溶性は、生地へ大量に添加された場合に、顆粒状の沈殿をもたらすことがある。これらの理由から、従来のカルシウム塩を生地に直接添加することによってパン製品を強化することは妥当ではない。
今日まで、他の方法によってパンのカルシウム含有量を増加させる努力は、ある程度の成功を経験したに過ぎない。
Craigによる米国特許第5,108,764号は、低脂肪又は脂肪無添加クラッカーの製造における栄養価としてのドゥアップ(dough-up)段階の炭酸カルシウムの添加について開示している。添加される炭酸カルシウムの量は、「微量」と記載されている。
Maldonadoによる米国特許第6,126,982号は、大量の添加ミドリング粉を有する穀粉から製造される増加したカルシウム含有量を有するパン製品を開示している。その特許は、一食当たりUSRDAカルシウム投与量の200%までを有するパン製品を提供すると主張している。しかしながら、Maldonadoによって開示された方法の有用性は、多くの市販パンが高度に精製された穀粉を必要とすることから、ミドリング粉添加の必要条件によって制限される。
Zimmerman他による米国特許第5,514,387号は、10%を超えるUSRDAカルシウム投与量を提供するクラッカー及び他の焼上製品を開示している。開示されたプロセスは、炭酸カルシウムなどの不溶性カルシウム塩の添加によって引き起こされる硬さ及び乾燥した口当たりを軽減するため、ポリソルベート60とステアロイル乳酸ナトリウムの組合せなどの乳化剤組成物を使用している。この特許に開示されている方法によって製造される発酵クラッカーは、典型的な市販の焼上パン製品の許容pHよりもはるかに高い6.6〜8.2のpH値を有すると報告されている。
Arciszewski他による米国特許第4,859,473号及び第5,066,499号は、低塩クラッカー及びクッキーを調製するためのプロセスにおけるドゥアップ段階への炭酸カルシウムの添加について開示している。炭酸カルシウムは、全重量の約10%までの量で栄養価として添加される。6.5〜8の開示焼上製品の得られるpHは、大部分の市販焼上パン製品の許容pHよりも高い。
Leusner他による米国特許第6,210,720号は、少なくとも0.3%のカルシウムで強化された軽く料理した穀物生地製品を開示している。開示されたプロセスは、小さな平均粒径を有する炭酸カルシウム及びリン酸塩又はクエン酸などのカルシウム封鎖剤を従来の穀物生地に添加するものである。炭酸カルシウム及びカルシウム封鎖剤は、湿ブレンドと一緒に生地に添加される。発酵パン製品のカルシウム強化は開示されていない。
Hahn他による米国特許第5,945,144号は、押出前にクエン酸カルシウムなどのカルシウム塩をパスタに加えることによって製造されるカルシウム強化パスタを開示した。開示された方法は、高度にカルシウム強化した発酵パン製品を調製するのには適用できないであろう。
delValle他による米国特許第5,260,082号は、焼上製品のためのクエン酸カルシウム添加物について記載している。クエン酸カルシウムは、水溶液中でクエン酸を水酸化カルシウム又は炭酸カルシウムと反応させることと、続く噴霧乾燥して微細なクエン酸カルシウム結晶を作り出すことによって調製される。クエン酸カルシウム結晶は、中種に直接添加され、添加物を有しない対照パンと市販のクエン酸カルシウムから調製されたパン製品の双方と比べ、改善された体積、保存期間、及び電子レンジ使用可能性を有するとされるパン製品を製造する。米国特許第5,260,082号は、栄養価としてのパン製品へのクエン酸カルシウムの添加については開示していない。
米国特許第5,108,764号 米国特許第6,126,982号 米国特許第5,514,387号 米国特許第4,859,473号 米国特許第5,066,499号 米国特許第6,210,720号 米国特許第5,945,144号 米国特許第5,260,082号 Baron J.A. et al. New England Journal of Medicine 1999; 340: 101-107
推奨1日カルシウム投与量を供給するのに十分な量のカルシウムで様々なパン製品を強化することが望ましいであろう。この目的を達するために、炭酸カルシウムは最も豊富で且つ費用効率の高い元素カルシウム源であることから、炭酸カルシウムでパンを強化することが望ましいであろう。
したがって、本発明の一目的は、カルシウム、特に炭酸カルシウムの形態で強化されたパン製品を提供することである。
本発明の他の目的は、従来のパンに匹敵する官能特性、パン状構造、体積、及び口当たりを有するカルシウム強化パン製品を提供することである。
本発明の他の目的は、カルシウム添加物及びカルシウム添加物でパン製品を強化するための方法を提供することである。
前述の目的により、本発明は、カルシウムで高度に強化されたパン製品などの焼上製品を提供する。カルシウム添加物及びそのようなカルシウム強化パン製品を調製するための方法も提供する。
驚いたことに、本明細書に開示の条件下で調製された酸性水溶液中の炭酸カルシウムの懸濁物質を生地に添加し、生地の特性に有害な影響を与えることなく、カルシウム含有量を高めることができることが判明した。いかなる理論にも束縛されることを望むわけではないが、本発明の添加物は、可溶性の無機又は有機酸によって提供される酸性環境において炭酸カルシウム粉末の微細な懸濁物質として存在すると考えられる。このことは、完全に水可溶化した炭酸カルシウムは酸と反応してカルシウム塩、二酸化炭素、及び水を生成することが知られているため予想外である。そのような反応は、適切に調製されたこれらの成分の溶液における二酸化炭素の泡の発生によって証明される。このような二酸化炭素の除去は、反応を完結に導くと予想される。すなわち、可溶性炭酸カルシウムと平衡にある不溶性炭酸カルシウムは、化学量論的量の酸の存在下で最終的に消費されるであろう。得られるカルシウム塩の溶液は、炭酸カルシウムよりわずかに塩基性度が低いに過ぎず、依然として大部分の生地のpH以上であろう。
しかしながら、カルシウム添加物が本発明に従って調製される場合、周囲温度において、初期の激しいガス発生があるに過ぎず、これは数分後に消失する。通常、初期の激しいガス発生の特徴は、若干量の炭酸カルシウムが酸と反応したことを示す水溶液表面上の発泡である。初期の反応が治まった後、通常は約30秒〜約5分後、ほんの少量の発生ガスが観察され、大部分の炭酸カルシウムは、水の中に懸濁物質として残る。初期の発泡が消失すると、溶液のpHは安定化し始める。残存するガス発生の特徴は、水溶液表面における目に見える起泡であり、通常、次の5〜10分で強度が低下する。発泡の消失後、溶液のpHは、数分間、おそらく1時間以上、比較的安定したままである。初期反応後のpHの相対的安定性及び発泡の消失は、本発明の組成物が、ほんのゆっくりした速度で酸との反応を行う比較的安定な炭酸カルシウム懸濁物質を含むことを示している。しかしながら、注目すべきは、少量から中程度の量のカルシウム塩の生成は、溶液のpHが、カルシウム添加物の添加によって生地の特性が有害な影響を受けないように十分に酸性のままである限りは、本発明の実施に有害ではないことである。
本発明のカルシウム添加物は、工業規模で極めて扱いやすく、配管などにより生地ミキサーへ好都合に移動することができる。本発明の方法により、当業者は、任意の望ましい生地のpHに相当するpHを有する炭酸カルシウム懸濁液を製造するために試薬の比率及び反応時間を選択することができる。
本発明の一態様は、無機又は有機酸の水溶液及び無機又は有機酸の水溶液中に懸濁している炭酸カルシウム粉末を含むパン生地のためのカルシウム添加物を提供する。炭酸カルシウムの酸に対する重量比は、約4:1〜約20:1であり、水の炭酸カルシウムと酸を合わせた重量に対する重量比は、約1:1〜約10:1である。水溶液のpHは、約3〜約6.5である。本発明のこの態様による好ましい酸は、クエン酸である。
本発明の別の態様は、生地のためのカルシウム添加物を調製するための方法であって、(a)無機又は有機酸の水溶液を提供するステップと、(b)無機又は有機酸の水溶液中に懸濁している炭酸カルシウム粉末を提供するステップと、(c)得られた炭酸カルシウムの懸濁物質を無機又は有機酸の水溶液中で、前記水溶液中の炭酸カルシウム粉末を実質的に均一な懸濁物質として維持するのに十分なミキサー速度で攪拌するステップと、(d)水溶液を約3〜約6.5のpHまで到達させるステップとを含む方法を提供する。炭酸カルシウムの酸に対する重量比は、約4:1〜約7:1であり、水の炭酸カルシウムと酸を合わせた重量に対する重量比は、約1:1〜約10:1である。本発明のこの態様の好ましい実施において、酸は、有機酸であり、酸は、クエン酸であることがより好ましい。炭酸カルシウムは、小さな平均粒径を有する粉末として提供されることが好ましい。
本発明のさらに別の態様は、カルシウムで生地を強化する方法を提供する。本発明のこの態様による方法は、(a)(i)無機又は有機酸の水溶液及び(ii)無機又は有機酸の水溶液中に懸濁している炭酸カルシウム粉末を含む添加物(ここで、炭酸カルシウムの酸に対する重量比は、約4:1〜約20:1であり、水の炭酸カルシウムと酸を合わせた重量に対する重量比は、約1:1〜約10:1であり、水溶液のpHは、約3〜約6.5である)を提供するステップと、(b)カルシウム添加物を生地に導入するステップとを含む。本発明のこの態様の好ましい実施において、酸は、有機酸であり、酸は、クエン酸であることがより好ましい。本発明のこの態様の方法に従って調製されるカルシウム強化生地も提供される。
本発明のさらに別の態様は、カルシウムでハンバーガーバンを強化する方法であって、(a)(i)クエン酸の水溶液及び(ii)クエン酸の水溶液中に懸濁している炭酸カルシウム粉末を含む添加物(ここで、炭酸カルシウムのクエン酸に対する重量比は、約4:1〜約20:1であり、水の炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に対する重量比は、約1:1〜約10:1であり、水溶液のpHは、約3〜約6.5である)を提供するステップと、(b)小麦粉、好ましくはパテント粉を含むハンバーガーバン生地を提供するステップと、(c)カルシウム添加物を、焼上後にハンバーガーバンの約0.1重量%〜約2.2重量%の元素カルシウム含有量を有するハンバーガーバンを提供するのに十分な量でハンバーガーバン生地に導入するステップとを含む。
本発明の他の態様は、約0.1重量%〜約2.2重量%のカルシウムを含むカルシウム強化パン製品を提供する。本発明のこの態様によるパン製品は、ふすま及び/又は小麦ミドリング粉を実質的に含まない穀粉を含むことが好ましい。パンのpHは、約3.0〜約6.5であることが好ましい。
本発明のこれら及び他の態様は、以下の本発明の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲を参照することにより、より明確に理解できるであろう。
本発明の以下の説明では、当然のことながら、使用される用語は、特別の定めのない限り、当技術分野における普通且つ常用の意味を有する。本明細書で言及されるすべての重量は、他に指示がない限り、「重量%」に換算して示される。用語「対穀粉重量%」は、成分が、穀粉だけの総重量に対する割合として測定されることを示す。用語「元素カルシウム」は、Ca+2を含む任意の酸化状態にある元素カルシウムを指す。したがって、本明細書で元素カルシウムの「重量」に言及する場合、その語句は、カルシウムが塩の形態であるか否かにかかわらず、元素カルシウムの重量を指す。
本発明の一実施形態によるパン生地のためのカルシウム添加物は、無機又は有機酸の水溶液及び無機又は有機酸の水溶液中に懸濁している炭酸カルシウム粉末を含む。炭酸カルシウムの酸に対する重量比は、約4:1〜約20:1であり、水の炭酸カルシウムと酸を合わせた重量に対する重量比は、約1:1〜約10:1である。水溶液のpHは、約3〜約6.5である。本発明のこの態様によるカルシウム添加物は、一実施形態では約1:1〜約5:1及び別の実施形態では約1:1〜約3:1の重量比で水を含む。最も好ましいカルシウム添加物は、炭酸カルシウムと酸を合わせた重量に基づき、約1.8:1の重量比で水を含む。好ましい実施形態において、カルシウム添加物における炭酸カルシウムの酸に対する比は、重量で約7:1〜約15:1、より好ましくは11:1である。好ましいカルシウム添加物は、約4.0〜約6.5のpHを有し、約4.5〜約5.6のpHを有することがより好ましい。
本発明の実施では、食品に適合する任意の酸を使用することができる。酸は、有機酸か又は無機酸であってよい。有用な無機酸には、リン酸及び硫酸が含まれるが、これらに限定されるものではない。本発明によるより好ましい酸は、有機酸であり、有機カルボン酸であることがより好ましい。適切な有機酸には、ギ酸、酢酸、エタノール酸、アジピン酸、クエン酸、酒石酸、グルタル酸、乳酸、シュウ酸、アスコルビン酸、グリコール酸、メバロン酸、リンゴ酸、タルトロン酸、マレイン酸、フマル酸、マロン酸及びコハク酸が含まれるが、これらに限定されるものではない。本明細書で使用するのに現在好ましいカルボン酸には、クエン酸、フマル酸、乳酸、及びリンゴ酸が含まれる。特に好ましい酸は、クエン酸である。
本発明の好ましい実施において、炭酸カルシウムは、小さな平均粒径を有する粉末として提供される。一実施形態において、炭酸カルシウムは、約0.05μm〜約30μmの平均粒径を有する粉末として提供される。炭酸カルシウム粉末の平均粒径は、約1μm〜約25μmであることが好ましく、約5μm〜約20μmであることがより好ましく、10μm〜約15μmであることが最も好ましい。本明細書で使用する記号「μm」は、マイクロメートルを指す。
当技術分野では、様々な粒径中央値を有する炭酸カルシウム粉末が市販されていることはよく知られている。例えば、0.7〜20μmの粒径中央値を有する食品等級及びUSP等級の炭酸カルシウム粉末は、OMYA社(Alpharetta、Georgia)、J. M. Huber社(Atlanta、Ga.)、及びMinerals Technologies社(New York、NY)などの供給業者から入手できる。適当な炭酸カルシウム粉末には、OMYA−Cal FG 15、OMYA−Cal USP 15、OMYA−Cal LL OC FG 15 BTH、OMYA−Cal LL USP 15、OMYA−Cal LL USP 15 BTH、OMYA−Cal FG−10AZ、OMYA−Cal FG−6AZ、及びOMYA−Cal USP−4AZの商標でOMYA社から市販されている炭酸カルシウム粉末が含まれるが、これらに限定されるものではない。
本発明のこの実施形態によるカルシウム添加物は、焼上製品、特に発酵パンのカルシウム含有量を強化するのに用いられることが好ましいが、これらの添加物は、様々な食品のカルシウム含有量を強化するのにも有用であることが企図されている。
本発明の別の実施形態において、中種のためのカルシウム添加物を調製するための方法が提供される。この方法は、(a)無機又は有機酸の水溶液を提供するステップと、(b)無機又は有機酸の水溶液中に懸濁している炭酸カルシウム粉末(ここで、炭酸カルシウムの酸に対する重量比は、約4:1〜約20:1であり、水の炭酸カルシウムと酸を合わせた重量に対する重量比は、約1:1〜約10:1である)を提供するステップと、(c))得られた炭酸カルシウムの懸濁物質を無機又は有機酸の水溶液中で、前記水溶液中の炭酸カルシウム粉末を実質的に均一な懸濁物質として維持するのに十分なミキサー速度で攪拌するステップと、(d)水溶液を約3〜約6.5のpHまで到達させるステップとを含む。炭酸カルシウムは、上述のように小さな平均粒径を有する粉末として提供されることが好ましい。好ましい実施形態において、カルシウム添加物における炭酸カルシウムの酸、好ましくはクエン酸に対する比は、重量で約7:1〜約15:1、より好ましくは11:1である。一実施形態において、水の炭酸カルシウムと酸を合わせた重量に対する重量比は、約1:1〜約5:1である。別の実施形態において、水の炭酸カルシウムと酸を合わせた重量に対する重量比は、約1:1〜約3:1である。好ましいカルシウム添加物は、炭酸カルシウムと酸を合わせた重量に基づき、約1.8:1の重量比で水を含む。好ましいカルシウム添加物は、約4.0〜約6.5のpHを有し、約4.5〜約5.6のpHを有することがより好ましい。
任意の混合容器を用い、水、炭酸カルシウム、及びクエン酸を混合することができる。混合容器は、Hobart社製ミキサーなどの機械的ミキサーのミキシングボウルであることが好ましい。しかしながら、水、炭酸カルシウム、及びクエン酸を、ある容器中でまず混合し、続いて適当なミキサーのミキシングボウルに移動することが企図されている。炭酸カルシウム、クエン酸、及び水は、混合容器に任意の順序で、又は同時に添加することができる。混合容器には、まず水が装填されることが好ましい。初期の激しい反応は、混合容器中の材料の総容積を100%まで増加させる発泡又は激しい起泡をもたらすことがあるため、添加する水の約2倍以上の容積である混合容器を用いることが望ましいことが判明している。発泡の影響を軽減するため、シリコーンなどの消泡剤が本発明の実施において有用であることが企図されている。
本発明の実施において、水溶液中の実質的に均一な懸濁物質として炭酸カルシウムを維持するのに十分な撹拌を提供する任意のミキサーを使用することができる。ミキサーは、高速ミキサーであることが好ましい。本明細書で使用する語句「高速ミキサー」は、深い渦を生み出すことができる混合速度を指す。低い撹拌速度において、炭酸カルシウムは、沈殿するか、或いは水溶液から沈降し、実質的に不均一な懸濁物質となることがある。適切なミキサー及び混合条件を選択することは、当業者の知識の範囲内にある。
成分の添加及び高速混合の開始後、初期の激しいガス発生が観察される。消泡剤がない場合、初期の反応は通常、混合物の容積を約10%〜約100%増加させる泡を生み出す。酸の選択にもよるが、泡は通常、約1又は2分後に消失し、中程度から激しい起泡になる。中程度から激しい起泡は、数分後、通常は約4〜約10分後に治まる。約4〜10分後、ほんの少量の発生ガスが観察され、大部分の炭酸カルシウムは、水の中に懸濁物質として残る。初期の激しい二酸化炭素の泡の生成時間は、例えば、温度、混合速度、炭酸カルシウムの平均粒径、利用される水の容積、酸の選択、及び炭酸カルシウムの酸に対する比などの様々な要素によって異なるはずである。初期の激しいガス発生の時間を制御するためにこれら及び他のパラメータを修正することは、当業者の範囲内にある。通常、約4〜10分後に、ミキサー速度を下げることが好ましい。ミキサー速度は、実質的に均一な懸濁液として混合物を維持するように調整されることが好ましい。当然のことながら、より低い混合速度で懸濁液を操作するほうが容易であることが判明しているため、ミキサー速度の低下は、単に便宜上のことである。すなわち、より低い撹拌速度で配管などを介してカルシウム添加物を移動するのが有利であることが判明している。溶液のpHは、数分間、通常は10分間、おそらく1時間以上、比較的安定したままである。当業者は、望ましいpHを有する混合物を得るために反応時間及び混合速度を調整することができる。
本発明の別の実施形態において、カルシウムで生地を強化する方法が提供される。本発明のこの実施形態による方法は、(a)(i)無機又は有機酸の水溶液及び(ii)無機又は有機酸の水溶液中に懸濁している炭酸カルシウム粉末を含むカルシウム添加物(ここで、炭酸カルシウムの酸に対する重量比は、約4:1〜約20:1であり、水の炭酸カルシウムと酸を合わせた重量に対する重量比は、約1:1〜約10:1であり、水溶液のpHは、約3〜約6.5である)を提供するステップと、(b)カルシウム添加物を生地に導入するステップとを含む。好ましい実施形態において、カルシウム添加物における炭酸カルシウムの酸、好ましくはクエン酸に対する比は、重量で約7:1〜約15:1、より好ましくは11:1である。一実施形態において、水の炭酸カルシウムと酸を合わせた重量に対する重量比は、約1:1〜約5:1である。別の実施形態において、水の炭酸カルシウムと酸を合わせた重量に対する重量比は、約1:1〜約3:1である。好ましいカルシウム添加物は、炭酸カルシウムと酸を合わせた重量に基づき、約1.8:1の重量で水を含む。好ましいカルシウム添加物は、約4.0〜約6.5のpHを有し、約4.5〜約5.6のpHを有することがより好ましい。本発明のこの態様の好ましい実施において、炭酸カルシウム、クエン酸及び水は、生地への添加に先立って約5〜約10分間混合される。混合の正確な時間は、材料の量及び混合速度などの要素に応じて異なることがある。溶液は、ガスの発生が実質的に治まるように十分長く混合するが、溶液が塩基性pHを示すほど長くは混合しないことが好ましい。
カルシウム添加物は、任意の方法で生地成分に添加することができる。例えば、カルシウム添加物は、生地成分の入ったミキシングボウルに直接注加することができる。或いは、カルシウム添加物は、配管などを介して、生地成分の入ったミキシングボウルにポンプで注入することができる。本発明のカルシウム添加物は、民間の製パン会社で使用されるような大きな工業規模の用途に十分に適していると予想される。
カルシウム添加物は、任意のタイプの生地に添加することができる。生地は、膨張剤を含むことが好ましい。生地は、化学膨張剤及び細菌膨張剤を含むがこれらに限定されない当技術分野において知られている任意の膨張剤を含むことが企図されている。本発明の好ましい実施において、膨張剤は、イーストである。
カルシウム添加物は、生地の重量に基づき、約2〜約10重量%生地に添加されることが好ましい。カルシウム添加物は、生地の重量に基づき、約4〜約6重量%添加されることがより好ましい。本発明の最も好ましい実施において、カルシウム添加物は、生地の重量に基づき、約5〜約6重量%添加される。
カルシウム添加物は、「直捏生地」法、「中種生地」法、「連続混合」法、「液状中種」法、「リキッドファーメント」法、及び「ノータイム生地」法を含むがこれらに限定されない、パン生地を調製するための知られている方法のいずれかに用いることができる。中種生地法は、民間の製パン会社で用いられる好ましい方法である。
中種生地法では、「中種」と呼ばれ、プレファーメントとしての役割を果たす多量の生地が調製される。中種は、その後の段階で残りのパン成分と混合される。典型的プロセスにおいて、中種は、半分以上の穀粉、全部ではないが大部分のイースト、及び生地を硬くするのに十分な水を、従来の生地ミキサー中、約4分間混合することによって作られる。次いで、中種は、中種に導入される穀粉の量に応じて、約3〜5時間、発酵される。発酵した中種は、生地ミキサー中で残りのパン成分と混合される。次いで、得られる生地は、焼上前にさらに約15分〜1時間、発酵される。当然のことながら、この手順は、単に代表的なものであり、この方法の任意の変形形態及び修正形態は、当業者の範囲内にあることが企図されている。
中種生地法では、プレファーメント段階を含む任意の方法と同様に、カルシウム添加物は、中種よりもむしろ生地に添加されることが好ましい。しかしながら、カルシウム添加物は、残りの穀粉を中種と混合する前に、中種に添加されることが企図されている。さらに、カルシウム添加物の一部は、中種と最終生地の双方に添加することができる。リキッドファーメント法が用いられる場合、ファーメントが添加された後の生地混合段階の間にカルシウム添加物を添加することが好ましい。
一実施形態において、生地の最終pHは、約3.0〜約6.0である。別の実施形態において、生地の最終pHは、約4.0〜約5.8である。さらに別の実施形態において、生地の最終pHは、約5.0〜約5.4である。
炭酸カルシウムとクエン酸の最適な重量比は、炭酸カルシウムが添加される生地のpHに基づき、好適な範囲内で変わり得ると理解される。例えば、いくつかの生地(例えばサワードー)では、通常、発酵中のpHは3.5以下に達することはない。そのような非常に酸性の強い生地では、炭酸カルシウムと酸の比を好適な範囲の上限、すなわち約15:1〜約20:1に調整することができる。生地の望ましいpHに応じて比を調整することは当業者にとって明白であると考えられる。
生地は、任意のタイプの穀粉を含むことができる。好ましい穀粉は、パン製品を調製するのに従来から使用されている穀粉である。本発明による最も好ましい穀粉は、パテント粉及びクリアーパテント粉などの精白パン、バン、及びロールを調製するのに使用される穀粉である。
本明細書で使用する用語「穀粉」には、パテント粉、多目的粉、漂白小麦粉、パン用の小麦粉、ケーキ用の小麦粉、クッキー用の小麦粉、クラッカー用の小麦粉、デュラム小麦粉、強化した小麦粉、ファリナ、グラハム粉、ペストリー用の小麦粉、米粉、ライ麦粉、セルフライジングフラワー、セモリナ、無漂白小麦粉、小麦粉、全粒小麦粉、ホイートミール、コーンミール、トウモロコシ粉、デュラム小麦粉、ライミール、ライ麦粉、オートミール、燕麦粉、ソイミール、大豆粉、ソルガムミール、ソルガム粉、ポテトミール、及びジャガイモ粉が含まれるが、これらに限定されるものではない。
本発明において使用するのが好ましい穀粉は、パテント粉、クリアーパテント粉、多目的粉、ファリナ粉、及び漂白小麦粉である。最も好ましい穀粉は、精白パン、バン、及びロールを調製するのに従来から使用される穀粉である。本発明による最も好ましい穀粉は、約6〜約14重量%のグルテン含有量を有する。本発明の一実施形態において、これらの好ましい穀粉は、生地の全穀粉含有量の100重量%を構成する。他の実施形態において、好ましい穀粉は、生地の全穀粉含有量の99、98、97、96、95、94、93、92、91、又は90重量%を構成する。
本発明の一実施形態において、生地は、小麦ミドリング粉を実質的に含まない穀粉を含む。本明細書で使用する「小麦ミドリング粉を実質的に含まない」穀粉は、約5重量%未満の小麦ミドリング粉を含む。本発明の別の実施形態において、生地は、ふすまを実質的に含まない穀粉を含む。本明細書で使用する「ふすまを実質的に含まない」穀粉は、約5重量%未満のふすまを含む。
前述の説明は、穀粉から作られた生地に関するが、本発明は、そのように限定されない。当然のことながら、本発明の生地は、穀粉代替物から調製することができる。穀粉を含まないか、或いは実質的に穀粉を含まない「パンタイプの」製品は、本発明に従って調製することができる。そのようなパンタイプの製品は、例えば、グルテン及び穀粒を含む穀粉非含有生地から調製することができる。穀粉を「実質的に含まない」パンタイプの製品は、全乾燥成分に基づき、約10重量%未満の穀粉含有量を有するものとし、全乾燥成分に基づき、約5重量%未満の穀粉含有量を有することが好ましい。
穀粉の他に、生地は、塩、脂肪又は油、砂糖、ショートニング、バター、牛乳、ドライミルク、イーストフード、卵、及び植物ガムを含むがこれらに限定されない、パン製品における使用について当技術分野において知られている任意の成分を含有することができる。
本発明のこの態様の方法に従って調製されるカルシウム強化生地も提供される。生地は、パン生地、ベーグル生地、パスタ生地、シリアル生地、クラッカー生地、クッキー生地、ケーキ生地、ペストリー生地、及びピザ生地を含むがこれらに限定されない、当技術分野において知られている任意のタイプの生地であってよい。
本発明の他の態様は、約0.1重量%〜約2.2重量%のカルシウムを含むカルシウム強化焼上製品を提供する。一実施形態において、カルシウム強化焼上製品は、約0.5重量%〜約1.8重量%のカルシウムを含む。別の実施形態において、カルシウム強化焼上製品は、約0.8重量%〜約1.2重量%のカルシウムを含む。さらに別の実施形態において、カルシウム強化焼上製品は、約0.9重量%〜約1.2重量%のカルシウムを含む。さらに別の実施形態において、カルシウム強化焼上製品は、約1.0重量%〜約1.2重量%のカルシウムを含む。当然のことながら、語句「約0.2重量%〜約1.2重量%のカルシウムを含む」は、カルシウム塩の重量ではなく元素カルシウムの重量を指す。
本発明のこの態様による焼上製品は、ふすま及び/又は小麦ミドリング粉を実質的に含まない穀粉を含むことが好ましい。焼上製品は、パテント粉を含むことが好ましい。
一実施形態において、カルシウム強化焼上製品のpHは、約3.0〜約6.0である。別の実施形態において、カルシウム強化焼上製品のpHは、約4.0〜約5.8である。さらに別の実施形態において、カルシウム強化焼上製品のpHは、約5.0〜約5.4である。
本発明のこの態様による焼上製品は、パン製品であることが好ましい。本発明のこの態様による焼上製品は、発酵又は無発酵パン製品であってよい。本明細書に開示の添加物及び方法は、発酵パン製品の調製において特に有用である。
本発明による焼上製品には、精白パン、小麦パン、トルティヤ、ロール及びバン、スペシャルティ/アルチザンブレッド、ライ麦パン、全粒バライエタル、ベーグル、パスタ、穀粒ベースのスナック食品、シリアル、クラッカー、クッキー、ケーキ、マフィン、ペストリー、パンケーキ、ピザクラスト、ドーナツ、デニッシュ、穀粒ベースの栄養補助食品、並びにプレッツェル、トルティヤチップ、コーンチップ、及びポテトチップなどの塩辛いスナックが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本発明によって提供される焼上製品は、添加カルシウムを有さない焼上製品と実質的に同一の触感、パン状構造、食味、及び「口当たり」を有する。焼上製品は、高レベルの不溶性炭酸カルシウムに特徴的な「粒状の」食感を有さない。
本発明による好ましいパン製品は、ハンバーガーバンである。したがって、本発明の好ましい実施形態は、カルシウムでハンバーガーバンを強化する方法である。方法は、(a)(i)クエン酸の水溶液及び(ii)クエン酸の水溶液中に懸濁している炭酸カルシウム粉末を含む添加物(ここで、炭酸カルシウムのクエン酸に対する重量比は、約4:1〜約20:1であり、水の炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に対する重量比は、約1:1〜約10:1であり、水溶液のpHは、約3〜約6.5である)を提供するステップと、(b)小麦粉、好ましくはパテント粉を含むハンバーガーバン生地を提供するステップと、(c)カルシウム添加物をハンバーガーバン生地に導入するステップとを含む。本実施例において、炭酸カルシウムとクエン酸の重量比は、約7:1〜約15:1、より好ましくは約9:1〜約13:1の範囲が特に好ましい。ハンバーガーバン及び同様なpHを有するその他のパン製品に関して、炭酸カルシウムとクエン酸の現在好ましい重量比は11:1である。
一実施形態において、水の炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に対する重量比は、約1:1〜約5:1である。別の実施形態において、水の炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に対する重量比は、約1:1〜約3:1である。この実施形態による好ましいカルシウム添加物は、炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に基づき、約1.8:1の重量比で水を含む。
本発明に従って調製されるハンバーガーバン生地は、小麦粉を含むことが好ましい。好ましい実施形態において、小麦粉は、パテント粉である。小麦粉は、ハンバーガーバン生地の全穀粉含有量の約99、98、97、96、95、94、93、92、91、又は90重量%を構成する。パテント粉は、本発明のこの態様による好ましい穀粉であるが、クリアーパテント粉などの他の高度に精製された穀粉をパテント粉の代わりに使用することができる。カルシウム添加物は、焼上後にハンバーガーバンの約0.1重量%〜約2.2重量%の元素カルシウム含有量を有するハンバーガーバンを提供するのに十分な量でハンバーガーバン生地に導入される。別の実施形態において、焼上後のハンバーガーバンは、ハンバーガーバンの約0.8重量%〜約1.8重量%の元素カルシウム含有量を有する。さらに別の実施形態において、焼上後のハンバーガーバンは、ハンバーガーバンの約0.9重量%〜約1.2重量%の元素カルシウム含有量を有する。他の実施形態において、焼上後のハンバーガーバンは、ハンバーガーバンの約1.0重量%〜約1.2重量%の元素カルシウム含有量を有する。炭酸カルシウム粉末は、小さな平均粒径を有する粉末であることが好ましい。好ましい炭酸カルシウム粉末は、約0.05μm〜約30μmの平均粒径を有し、約1μm〜約25μmの平均粒径を有することがより好ましく、さらに約5μm〜約20μmの平均粒径を有することがより好ましい。この実施形態による最も好ましい炭酸カルシウム粉末は、約10μm〜約15μmの平均粒径を有する。
当然のことながら、本明細書における特定の範囲の引用は、開示される終末点に開示を限定すると見なされるべきではない。例えば、範囲「3.0〜6.0」は、その間のあらゆる値を開示し、且つ開示「3.0、4.0、5.0、及び6.0」又は「3.0、3.1、3.2、3.3...5.7、5.8、5.9、及び6.0」と同等であると理解すべきである。各引用範囲内の中間値は、より広い範囲の開示によって明白に、又は本質的に開示される。同様に、範囲の開示は、その中のより狭い範囲を内在的に開示していると理解すべきである。語句「約」は、範囲内のあらゆる値を修飾するように意図されている。
この実施例は、本発明の実施における様々な無機及び有機酸の使用について説明している。以下の各実験では、テフロン(登録商標)コーティングした磁気撹拌子を備えた150mlの目盛り付きガラスビーカー中で、炭酸カルシウム粉末(OMYA Cal Carb LL FG 15 PDR)25gを脱イオン水60mlに懸濁した。撹拌速度は、深い渦を提供するように調整した。次いで、懸濁液に酸5gを添加し、Orion社製420A+pHメーターを用い、水相のpHを測定した。表1は、溶液に酸を添加してから10分間の各溶液のpHを示している。
Figure 0004757916
いずれの場合も、各々の酸の添加後の初期の急速なpHの上昇後に、pHは、これらの条件下で比較的安定することが見て取れる。例えば、2分目から10分目までのpH上昇は、乳酸の0.14からリンゴ酸の0.76である。表2のデータから、炭酸カルシウムは、pHの急速な上昇からも明らかなように、初期には各々の酸と反応して若干量のカルシウム塩を生成する。しかしながら、約1〜2分後、反応は遅くなり、炭酸カルシウムの水性懸濁液のpHは、これらの条件下で比較的安定する。いずれの場合も、溶液は、10分後に酸性のままであり、したがって、パン生地、特に膨張剤を含むパン生地への添加に適している。
いずれの場合も、酸の添加後に激しい起泡が観察された。この激しい起泡は、ビーカー中の材料の総容積の増加をもたらす発泡からも明らかであった。すなわち、表面より上の泡の存在のため、溶液の表面はもはや見えなかった。
クエン酸の場合、発泡は、酸の添加後、約1分間続いた。ビーカー中の総容積は、この間に約12%増加した。約2分後、泡は消失し、ビーカー中の容積は、初期値に戻った。5分後、ほとんど起泡はなく、液体の表面全体が見えた。
水性炭酸カルシウム懸濁液にフマル酸を添加した場合、結果は、クエン酸で見られた結果と同様であった。ビーカー中の総容積に約12%の増加をもたらす初期の発泡は、約4分後に治まった。5分後、液体の表面全体が見え、中程度の起泡が観察されたに過ぎなかった。
乳酸の場合、発泡は、酸の添加後に、ビーカー中の容積を約75%増加させた。約2分後、泡は、溶液の初期容積を超えて約12%に落ち着き、酸の添加後約4分まで比較的一定を保った。約8分後、発泡は、実質的に消失し、溶液の表面に起泡が見えた。
炭酸カルシウムの水性懸濁液にリンゴ酸を添加した場合、発泡は、約20秒間続き、ビーカー中の容積を約38%増加させた。1分後、発泡は、ほとんど消失し、ビーカー中の容積は、初期値より約12%高かった。2分後、容積は初期値に戻り、発泡は存在しなかった。2分後には、溶液の表面上に起泡が見えたが、8分後には、ほんのわずかな起泡が観察されるまで徐々に規模は減少した。
リン酸は、有機酸と同様に挙動したが、初期の発泡はより多く、激しい発泡の結果、約10秒後にビーカー中の材料の容積に100%増加をもたらした。30秒から1分後、発泡は治まり、初期容積より約12%大きな容積を有する懸濁液をもたらした。約4分後、液体の表面が見え、極めてわずかな起泡が観察された。
この実施例は、本発明によるカルシウム添加物を提供する。水30Lを、Hobart社製ミキサーのミキシングボウルに加えた。ミキシングボウルの直径は18インチ(約46cm)で36インチ(約91cm)の真っ直ぐな側面を有し、底は円錐状で、容積は60Lであった。水に、15μmの粒径中央値を有する炭酸カルシウム粉末(OMYA Cal Carb LL OC FG 15)12,106g及びクエン酸2,422gを加えた。成分を「高い」ミキサー速度で5分間混合した。ミキサー速度は、深い渦を生じるように選択した。用いたHobart社製ミキサーの場合、毎分1,440回転のミキサー速度が、深い渦を提供するに適切であることが判明した。初期の発泡は、約1〜2分間続き、続いて、約4〜5分後に治まる起泡に変わった。約5分後、ミキサー速度を毎分約720回転まで下げ、STD社製pHメーターを用いて溶液のpHを測定した。溶液のpHは、約5であった。さらに5分後、溶液のpHを再び測定すると、約4.8であることが判明した。カルシウム添加物は、微細な炭酸カルシウム粉末の均一な水性懸濁液の粘度を有していた。
この実施例は、実施例2のカルシウム添加物を用いて製造されるカルシウム強化精白パンを提供する。パンは、表2に列挙した成分を用い、中種生地技法で製造した。この実施例において、カルシウム添加物は、中種でなく生地に添加した。
Figure 0004757916
この実施例で調製されたカルシウム強化精白パンは、11重量%のタンパク質含有量を有するパテント粉から製造された。表2に列挙した各成分の供給源は、続く実施例を通じて同一である。得られたパンは、一人前の分量各60gにつき元素カルシウム330mgを含有していた。このパンは、精白パンと実質的に同一の触感、パン状構造、食味、及び「口当たり」を有していた。
この実施例は、実施例2のカルシウム添加物を用いて製造される別のカルシウム強化精白パンを提供する。パンは、表3に列挙した成分を用い、中種生地技法で製造した。この実施例において、カルシウム添加物は、中種に添加した。
Figure 0004757916
この実施例で調製されたカルシウム強化精白パンは、11重量%のタンパク質含有量を有するパテント粉から製造された。得られたパンは、一人前の分量各60gにつき元素カルシウム330mgを含有していた。このパンは、精白パンと実質的に同一の触感、パン状構造、食味、及び「口当たり」を有していた。
この実施例は、実施例2のカルシウム添加物を用いて製造されるカルシウム強化精白パンを提供する。パンは、表4に列挙した成分を用い、直捏生地技法で製造した。この実施例において、カルシウム添加物を含むすべての成分を混合し、生地を作った。
Figure 0004757916
この実施例で調製されたカルシウム強化精白パンは、11重量%のタンパク質含有量を有するパテント粉から製造された。得られたパンは、一人前の分量各60gにつき元素カルシウム330mgを含有していた。このパンは、精白パンと実質的に同一の触感、パン状構造、食味、及び「口当たり」を有していた。
この実施例は、実施例2のカルシウム添加物を用いて製造されるカルシウム強化精白パンを提供する。パンは、表5に列挙した成分を用い、ノータイム生地技法で製造した。
Figure 0004757916
この実施例で調製されたカルシウム強化精白パンは、11重量%のタンパク質含有量を有するパテント粉から製造された。得られたパンは、一人前の分量各60gにつき元素カルシウム330mgを含有していた。このパンは、精白パンと実質的に同一の触感、パン状構造、食味、及び「口当たり」を有していた。
この実施例は、実施例2のカルシウム添加物を用いて製造される別のカルシウム強化精白パンを提供する。パンは、表3に列挙した成分を用い、「液状中種」技法で製造した。この技法は、中種生地技法と類似しているが、大部分の穀粉は、生地段階で添加した。この実施例において、カルシウム添加物は、生地段階で添加した。
Figure 0004757916
この実施例で調製されたカルシウム強化精白パンは、11重量%のタンパク質含有量を有するパテント粉から製造された。得られたパンは、一人前の分量各60gにつき元素カルシウム330mgを含有していた。このパンは、精白パンと実質的に同一の触感、パン状構造、食味、及び「口当たり」を有していた。
好ましい実施形態についての上記の説明により本発明を説明してきたが、当然のことながら、当業者は、以下の特許請求の範囲に記載の本発明の精神又は範囲を逸脱することなく、これらの実施形態を修正及び変更することができる。
(実施例8〜13)
以下の実施例により本発明の現時点における好ましい様態を説明する。
本実施例は、本発明のカルシウム添加物を提供する。Hobart社製ミキサーのミキシングボウル(直径18インチ、底が円錐形で直線部は36インチ、容積60L)に水30Lを加える。この水に中央粒径15μmの炭酸カルシウム粉末(OMYA Cal Carb LL OC FG 15)を13,317g及びクエン酸1,211gを添加する。実施例2記載のように成分を混合する。カルシウム添加物は炭酸カルシウム微粉末の均一な水性懸濁液状となる。
本実施例は、実施例8のカルシウム添加物を用いて製造されるカルシウム強化精白パンを提供する。このパンは、表7に列挙されている成分を用いて、中種生地技法により製造される。本実施例においては、カルシウム添加物は中種ではなく生地に添加される。
Figure 0004757916
本実施例で調整されるカルシウム強化精白パンは、11重量%のタンパク質含量を有するパテント粉から製造される。表7に列挙されている各成分の出所は、以下の実施例を通して同じである。得られるパンは、一人前の分量各60gにつき元素カルシウム330mgを含有している。このパンは、精白パンと実質的に同一の触感、パン状構造、食味、及び「口当たり」を有している。
本実施例は、実施例8のカルシウム添加物を用いて製造される、別のカルシウム強化精白パンを提供する。このパンは、表8に列挙されている材料を用いた中種生地技法により製造される。
Figure 0004757916
本実施例で調整される、カルシウム強化精白パンは、11重量%のタンパク質含量を有するパテント粉から製造される。得られるパンは、一人前の分量各60gにつき元素カルシウム330mgを含有している。このパンは、精白パンと実質的に同一の触感、パン状構造、食味、及び「口当たり」を有している。
本実施例は、実施例8のカルシウム添加物を用いて製造される、カルシウム強化精白パンを提供する。このパンは、表9に列挙されている成分を用いた直捏生地技法により製造した。本実施例では、カルシウム添加物を含む全ての成分を混合し、生地を作った。
Figure 0004757916
本実施例で調整されるカルシウム強化精白パンは、11重量%のタンパク質含量を有するパテント粉から製造される。得られるパンは、一人前の分量各60gにつき元素カルシウム330mgを含有している。このパンは、精白パンと実質的に同一の触感、パン状構造、食味、及び「口当たり」を有している。
本実施例は、実施例8のカルシウム添加物を用いて製造される、カルシウム強化精白パンを提供する。このパンは、表10に列挙されている成分を用いて、ノータイム生地技法で製造された。
Figure 0004757916
本実施例で調整されるカルシウム強化精白パンは、11重量%のタンパク質含量を有するパテント粉から製造された。得られたパンは、一人前の分量各60gにつき、元素カルシウム330mgを含有していた。このパンは、精白パンと実質的に同一の触感、パン状構造、食味、及び「口当たり」を有していた。
本実施例は、実施例8のカルシウム添加物を用いて製造される、カルシウム強化精白パンを提供する。このパンは、表11に列挙されている成分を用いて、液状中種技法で製造された。この技術は中種生地法と似ているが、生地の段階で穀粉の大半が添加される。本実施例では、カルシウム添加物は生地段階で添加した。
Figure 0004757916
本実施例で調整されるカルシウム強化精白パンは、11重量%のタンパク質含量を有するパテント粉から製造された。得られたパンは、一人前の分量各60gにつき、元素カルシウム330mgを含有していた。このパンは、精白パンと実質的に同一の触感、パン状構造、食味、及び「口当たり」を有していた。
以上、好ましい実施形態の記述により本発明を記載してきたが、当業者であれば、以下の特許請求の範囲に記載する本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく、これらの実施形態を改変及び変更することができると理解できる。

Claims (37)

  1. (1)生地成分混合物と
    (2)パン生地用のカルシウム添加物であって、
    (a)クエン酸の水溶液、及び
    (b)前記クエン酸の水溶液中に懸濁している炭酸カルシウム粉末
    を含み、炭酸カルシウムのクエン酸に対する重量比が7:1〜20:1であり、水の炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に対する重量比が1:1〜10:1であり、前記水溶液のpHが3〜6.5であるカルシウム添加物
    とを含む生地組成物。
  2. 炭酸カルシウムのクエン酸に対する比が、重量で7:1〜15:1である請求項に記載の生地組成物。
  3. 炭酸カルシウムのクエン酸に対する比が、重量で9:1〜20:1である請求項1に記載の生地組成物。
  4. 水溶液が、炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に対する重量比が1:1〜5:1である水を含む請求項1〜3のいずれか記載の生地組成物。
  5. 水溶液が、炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に対する重量比が1:1〜3:1である水を含む請求項に記載の生地組成物。
  6. 溶液のpHが、4.0〜6.5である請求項1〜5のいずれかに記載の生地組成物。
  7. 溶液のpHが、4.5〜5.6である請求項に記載の生地組成物。
  8. 炭酸カルシウムが、0.05μm〜30μmの平均粒径を有する粉末として提供される請求項1〜7のいずれかに記載の生地組成物。
  9. 炭酸カルシウムが、10μm〜15μmの平均粒径を有する粉末として提供される請求項に記載の生地組成物。
  10. パン生地用のカルシウム添加物を調製するための方法であって、
    (a)クエン酸の水溶液を提供するステップと、
    (b)前記クエン酸の水溶液中に懸濁している炭酸カルシウム粉末であって、炭酸カルシウムのクエン酸に対する重量比が7:1〜20:1であり、水の炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に対する重量比が1:1〜10:1である炭酸カルシウム粉末を提供するステップと、
    (c)得られた炭酸カルシウムの懸濁物質をクエン酸の水溶液中で、前記水溶液中の前記炭酸カルシウム粉末を実質的な均一懸濁物質として維持するのに十分なミキサー速度で攪拌するステップと、
    (d)前記水溶液を3〜6.5のpHまで到達させるステップと
    を含む方法。
  11. 炭酸カルシウムのクエン酸に対する比が、重量で7:1〜15:1である請求項10に記載の方法。
  12. 炭酸カルシウムのクエン酸に対する比が、重量で9:1〜20:1である請求項10に記載の方法。
  13. 水溶液が、炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に対する重量比が1:1〜5:1である水を含む請求項10〜12のいずれか記載の方法。
  14. 水溶液が、炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に対する重量比が1:1〜3:1である水を含む請求項13に記載の方法。
  15. 炭酸カルシウムが、0.05μm〜30μmの平均粒径を有する粉末として提供される請求項10〜14のいずれか記載の方法。
  16. 炭酸カルシウムが、10μm〜15μmの平均粒径を有する粉末として提供される請求項15記載の方法。
  17. カルシウムで生地を強化する方法であって、
    (a)カルシウム添加物であって、
    (i)クエン酸の水溶液、及び
    (ii)前記クエン酸の水溶液中に懸濁している炭酸カルシウム粉末であって、炭酸カルシウムのクエン酸に対する重量比が7:1〜20:1であり、水の炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に対する重量比が1:1〜10:1であり、前記水溶液のpHが3〜6.5である炭酸カルシウム粉末
    を含むカルシウム添加物を提供するステップと、
    (b)前記カルシウム添加物を生地に導入するステップと
    を含む方法。
  18. 炭酸カルシウムのクエン酸に対する比が、重量で7:1〜15:1である請求項17に記載の方法。
  19. 炭酸カルシウムのクエン酸に対する比が、重量で9:1〜20:1である請求項17に記載の方法。
  20. 水溶液が、炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に対する重量比が1:1〜5:1である水を含む請求項17〜19のいずれか記載の方法。
  21. 水溶液が、炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に対する重量比が1:1〜3:1である水を含む請求項20に記載の方法。
  22. 炭酸カルシウムが、0.05μm〜30μmの平均粒径を有する粉末として提供される請求項17〜21のいずれか記載の方法。
  23. 炭酸カルシウムが、10μm〜15μmの平均粒径を有する粉末として提供される請求項22に記載の方法。
  24. 生地が、膨張剤を含む請求項17〜23のいずれかに記載の方法。
  25. 膨張剤が、イーストである請求項24に記載の方法。
  26. 生地が、3.0〜6.0の最終pHを有する請求項17〜25のいずれか記載の方法。
  27. カルシウム添加物が、穀粉の総重量に対して1〜10%の量で生地に添加される請求項17〜26のいずれか記載の方法。
  28. カルシウム添加物が、中種生地プロセスにおける中種、中種生地プロセスにおける生地、直捏生地プロセスにおける生地、リキッドファーメントプロセスにおける生地、ノータイム生地プロセスにおける生地、連続混合プロセスにおける生地からなる群から選択されるいずれか一つの中種又は生地に添加される請求項17〜27のいずれか記載の方法。
  29. 請求項17〜28のいずれかに記載の方法によって調製される生地。
  30. カルシウムでハンバーガーバンを強化する方法であって、
    (a)カルシウム添加物であって、
    (i)クエン酸の水溶液、及び
    (ii)前記クエン酸の水溶液中に懸濁している炭酸カルシウム粉末であって、炭酸カルシウムのクエン酸に対する重量比が7:1〜20:1であり、水の炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に対する重量比が1:1〜10:1であり、水溶液のpHが、3〜6.5である炭酸カルシウム粉末
    を含むカルシウム添加物を提供するステップと、
    (b)小麦粉を含むハンバーガーバン生地を提供するステップと、
    (c)前記ハンバーガーバン生地に、焼上時に0.1重量%〜2.2重量%の元素カルシウムを含有するハンバーガーバンを提供するのに十分な量の前記カルシウム添加物を導入するステップと
    を含む方法。
  31. 炭酸カルシウムのクエン酸に対する比が、重量で7:1〜15:1である請求項30に記載の方法。
  32. 炭酸カルシウムのクエン酸に対する比が、重量で9:1〜20:1である請求項30に記載の方法。
  33. ハンバーガーバン生地に、焼上時に0.8重量%〜1.8重量%の元素カルシウムを含有するハンバーガーバンを提供するのに十分な量のカルシウム添加物を導入する請求項30〜32のいずれか記載の方法。
  34. ハンバーガーバン生地に、焼上時に1.0重量%〜1.2重量%の元素カルシウムを含有するハンバーガーバンを提供するのに十分な量のカルシウム添加物を導入する請求項33記載の方法。
  35. 水溶液が、炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に対する重量比が1:1〜5:1である水を含む請求項30〜34のいずれか記載の方法。
  36. 水溶液が、炭酸カルシウムとクエン酸を合わせた重量に対する重量比が1:1〜3:1である水を含む請求項35に記載の方法。
  37. 小麦粉が、パテント粉を含む請求項30〜36のいずれか記載の方法。
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