JPH06178644A - ベークト製品、ドウ又はドライミックスとこれらの製造方法 - Google Patents

ベークト製品、ドウ又はドライミックスとこれらの製造方法

Info

Publication number
JPH06178644A
JPH06178644A JP5229923A JP22992393A JPH06178644A JP H06178644 A JPH06178644 A JP H06178644A JP 5229923 A JP5229923 A JP 5229923A JP 22992393 A JP22992393 A JP 22992393A JP H06178644 A JPH06178644 A JP H06178644A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
product
calcium
citric acid
dough
calcium citrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5229923A
Other languages
English (en)
Inventor
Valle Frank Del
フランク・デル・ヴァレ
Emanuel O Gbogi
エマニュエル・オラボデ・グボギ
Fouad Z Saleeb
フォウアド・ザキ・サリーブ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mondelez International Inc
Original Assignee
Kraft General Foods Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kraft General Foods Inc filed Critical Kraft General Foods Inc
Publication of JPH06178644A publication Critical patent/JPH06178644A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A21BAKING; EDIBLE DOUGHS
    • A21DTREATMENT, e.g. PRESERVATION, OF FLOUR OR DOUGH, e.g. BY ADDITION OF MATERIALS; BAKING; BAKERY PRODUCTS; PRESERVATION THEREOF
    • A21D10/00Batters, dough or mixtures before baking
    • A21D10/002Dough mixes; Baking or bread improvers; Premixes
    • A21D10/005Solid, dry or compact materials; Granules; Powders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A21BAKING; EDIBLE DOUGHS
    • A21DTREATMENT, e.g. PRESERVATION, OF FLOUR OR DOUGH, e.g. BY ADDITION OF MATERIALS; BAKING; BAKERY PRODUCTS; PRESERVATION THEREOF
    • A21D2/00Treatment of flour or dough by adding materials thereto before or during baking
    • A21D2/02Treatment of flour or dough by adding materials thereto before or during baking by adding inorganic substances

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】優れた品質を有する改良ベークト製品を提供す
ること。 【構成】水酸化カルシウム、酸化カルシウムおよび炭酸
カルシウムから成る群から選択されたカルシウム化合物
とクエン酸との反応生成物を、ベークト製品の約0.2
〜約5重量%の量で含有する、ドウとバターとから成る
群から選択されるベークト粉含有混合物を含む改良ベー
クト製品であって;前記反応生成物中のカルシウム対ク
エン酸のモル比が2.5:2から2.95:2であり;
前記反応生成物の25℃における1%水スラリーのpH
が約4〜約7である製品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は改良ベークト(bake
d)製品と、その製造方法とに関する。さらに詳しく
は、本発明は改良された貯蔵安定性ベークト又はフライ
ドベーカリー製品と、これらの製造に用いるドウとに関
する。本発明の教示を含むベークト又はフライドベーカ
リー製品は非常に望ましい性質の中でも特に、改良され
たテクスチャー、口当たり、柔らかさ、湿分(mois
tness)、保湿性を有することが判明している。本
発明の製品はさらに、電子レンジでの再熱時にその味の
良さ(palatability)を保有する、貯蔵安
定性の冷凍又はフリーザーベークト製品に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばパン及びロール製品のような伝統
的なイースト発酵食品を加熱させるためのマイクロ波エ
ネルギーの使用に関して問題が生じている。伝統的なパ
ン及びロール製品はマイクロ波エネルギーに短時間暴露
させた後に味が悪くなる。味の良い又は味の良さなる用
語は食品の食用性(eating quality)に
関する。味の良い食品は舌に快く、食欲をそそる外観と
テクスチャーとを有する。マイクロ波エネルギーへの暴
露時に、ベークト製品中に存在する水分が表面外皮に移
動するが蒸発しないので、伝統的なパン及びロール製品
の外皮は極度に粘着力の強い及び/又は湿気のあるもの
になる。このようなマイクロ波暴露製品の外皮はこのよ
うな製品を引き裂くことが困難であるほど粘着力が強く
なる。パン製品自体は水っぽくなる又は堅い塊状の部分
が発生する。製品の中味(crumb)はゴム状かつガ
ム状になり、噛み難くなる。その結果、伝統的なパン及
びロール製品はマイクロ波エネルギーへの暴露時に味が
悪くなる。
【0003】“生命の維持に必要なグルテンを含む粉
(flour)と溶解性エンバク食物繊維との組成物と
それから製造されるベーカー製品”なる名称の米国特許
第4,961,937号は他のベークト製品の中でも特
にパンのかび臭さ発生(staling)を遅延させ、
保存時間(貯蔵寿命)を増加させる種々な方法を広範囲
に述べている。これらのアプローチは4カテゴリー:
(1)例えばバナナパルプ、アミロペクチン、デキスト
リン等のような物質を用いたグルテンの希釈と中味構造
の弱体化;(2)ヒドロコロイド状植物性ガムを用いた
中味の乾燥を避けるための保湿剤;(3)例えば化学的
乳化剤と界面活性剤のような中味柔軟剤、例えば脂肪酸
ジグリセリド、ジアセチル酒石酸エステル、カルシウム
ステアリルー2−ラクチレート等は初期のパンの柔らか
さを高めることが判明している;(4)アミロースを除
去するための酵素に分類される。これらの方法のいずれ
もパン又はパン関連ベークト製品のかび臭さ発生効果を
有意に減じて、ベークト製品の商品化に有効であるとは
判明していない。米国特許第4,957,750号(1
990年9月8日発行)に述べられている方法は蛋白質
改質剤の添加による改良マイクロ波処理可能なベークト
製品の製造に用いられ、米国特許第4,885,180
号(1989年12月5日発行)に述べられている方法
はマイクロ波処理時にベークト製品の味の良さを保持す
るためにジャガイモ、トウモロコシ、小麦、米及びこれ
らの組合せを配合している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】公知の蛋白質改質ベー
クト製品と化学的改質ベークト製品とはマイクロ波処理
後には満足すべき製品であるが、本発明は優れた品質を
有する改良ベークト製品を製造するための簡単で独特の
方法を提供する。この本発明の重要な成分は本発明と共
通に譲渡された同時係属特許出願、米国特許出願第70
4,500号(1992年5月23日)、米国特許出願
第811,192号(1991年12月21日)に述べ
られている。最初に挙げた特許出願ではドライフルクト
ース含有飲料のための凝固防止剤として特殊な種類のク
エン酸カルシウムが述べられており、この特殊な種類の
クエン酸カルシウムは二番目に挙げた特許出願にも水性
食用組成物の不透明化と白化とのために有用であるとし
て述べられている。粉含有ベーキング成分に加えたこの
特殊なクエン酸カルシウムが有意に改良されたベーキン
グ製品を生成することが判明した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は改良ベークト製
品の製造、改良ベークト製品の製造のための粉含有ドウ
又はバター、及びドライミックスに水又は乳のような液
体を加えることによる中間体ドウ又はバターの製造に用
いられるドライミックスに関する。本発明の製品の製造
方法は、焼くことができる粉含有混合物に特殊な種類の
クエン酸カルシウムを配合することによる。
【0006】本発明は、水酸化カルシウム、酸化カルシ
ウムおよび炭酸カルシウムから成る群から選択されたカ
ルシウム化合物とクエン酸との反応生成物を、ベークト
製品の約0.2〜約5重量%の量で含有する、ドウとバ
ターとから成る群から選択されるベークト粉含有混合物
を含む改良ベークト製品であって;前記反応生成物中の
カルシウム対クエン酸のモル比が2.5:2から2.9
5:2であり;前記反応生成物の25℃における1%水
スラリーのpHが約4〜約7である製品を提供する。
【0007】本発明に用いることができるクエン酸カル
シウム化合物は、水酸化カルシウムと酸化カルシウムと
炭酸カルシウムとから成る群から選択されたカルシウム
化合物とクエン酸との反応生成物であって、2.50:
2から2.95:2まで、好ましくは2.61:2から
2.92:2までのカルシウム対クエン酸のモル比と2
5℃において前記反応生成物の1%水スラリーとして約
4〜約7、好ましくは約4.0〜約6.5のpH値を有
する化合物である。焼くことができる粉含有混合物に加
えられるクエン酸カルシウム化合物の量はベークト製品
の約0.2〜約5.0重量%、好ましくは約1〜約3重
量%の範囲であることができる。
【0008】一般に、これらのクエン酸カルシウム結晶
は、本発明の新しいクエン酸カルシウム塩の製造を保証
するような制御された条件下で、クエン酸を水中の炭酸
カルシウム又は酸化カルシウム又は水酸化カルシウムの
スラリー、例えば水酸化カルシウムのスラリーによって
中和することによって製造される中和混合物を噴霧乾燥
することによって得られる。温度、スラリー固形分、反
応物質の混合速度、噴霧乾燥前の撹拌時間が最終生成物
の物理的特性を決定する重要なパラメーターである。
【0009】特に、このクエン酸カルシウム結晶はクエ
ン酸を最初に水酸化カルシウムによって、反応速度、反
応条件並びに中和度を制御しながら中和することによっ
て製造される。本発明のプロセスでは、水酸化カルシウ
ム水性スラリーをクエン酸水溶液と反応させると、強い
発熱反応が生ずる。反応速度、反応物質の濃度及び変化
する条件が全て、好ましいpH値、水分含量及び特に好
ましい粒度のクエン酸カルシウムの製造における重要な
要素である。
【0010】2種類の水性系、一つはクエン酸の溶液、
第二は水酸化カルシウム、酸化カルシウム又は炭酸カル
シウムのスラリーを形成して、次に水酸化カルシウム又
は炭酸カルシウムの均一なスラリーにクエン酸水溶液を
混合する。混合物の温度は約60℃を越えることが許さ
れない。このように製造されたスラリーのpHは、完全
に混合した後に、4〜6の範囲内に入るべきであり、必
要に応じて、このpH範囲に調節すべきである。このス
ラリーはこのようなものとして用いることもできるし、
噴霧乾燥もしくは他の公知乾燥工程で乾燥しながら用い
ることもできる。
【0011】製造されたクエン酸カルシウム塩は水に難
溶性であり、周囲温度において約0.1重量%溶液を生
じ、熱水にはやや溶解性である。バッチの製造中に、及
びこのバッチをまだ噴霧乾燥しない中には、塩が不溶性
の形状で、5〜100ミクロンの範囲内の種々な粒度の
凝塊を形成する微小結晶のスラリーとして存在する。本
発明による経験では、下記条件を用いることによって最
も良い製品が得られる。
【0012】クエン酸カルシウム塩の水性スラリーの固
体レベルは、無水塩に基づいて、20〜26重量%、好
ましくは22〜24重量%に維持される。噴霧乾燥中の
スラリー温度は約26.7℃〜約32.2℃(80°〜
90°F)である。特に約21.1℃(70°F)未満
の温度における水性スラリー中のゲル形成と長時間の貯
蔵時に生ずることがある再結晶とを避けるために、スラ
リー形成後約4〜5時間内に水性スラリーの噴霧乾燥を
実施する。スラリーを約218.3℃〜約237.8℃
(約425°F〜約460°F)の入口温度において噴
霧乾燥して、6%未満の水分含量と約0.3〜約0.7
g/ccの嵩密度とを有する自由流動性白色粉末を生成
する。噴霧乾燥前の長時間の混合、特に均質化は、塩の
凝集粒子が破壊されてより微細な結晶になるので、避け
るべきである。
【0013】クエン酸カルシウム結晶は一般に下記特徴
を有する:
【表1】 嵩密度 0.33〜0.66g/
cc 顆粒化 100メッシュ通過又は
150ミクロンまで95% Rotatap,8分間 米国400メッシュ通過
又は38ミクロンまで最大10% pH(1重量%溶液) 4.0〜6.5 外観 自由流動性、白色粉末 これらの塩は中性又は弱酸性であり、充分に画定される
結晶サイズを有する。この塩は無水塩として又は水和塩
として用いることができる。水和形では、この塩は通
常、約13〜15重量%までの水和水(water o
f hydration)を含むことができる。一般
に、この塩を約10重量%未満の水和水を有する低水和
形で用いることが好ましい。もちろん、水和塩を公知方
法を用いて如何なるレベルの水和水にまでも乾燥させる
ことができる。この塩は貯蔵中の放置時に、水分の増減
を経験することがない。
【0014】これらの組成物中の塩の濃度は組成物の約
0.2〜約22重量%の範囲であることができる。
【0015】本発明に用いるクエン酸カルシウムは小平
板結晶の形状である。この結晶の平均の長さは3.0ミ
クロン未満、好ましくは約1.5ミクロンであり、幅は
2.0ミクロン未満、好ましくは約1ミクロンであり、
厚さは1ミクロン未満、好ましくは0.1〜0.2ミク
ロンである。製造中に、これらの微小平板のクラスター
(cluster)は凝集して、直径約2〜約50ミク
ロンの範囲である球状粒子を形成する。このようなクラ
スターは水中での機械的撹拌によって又はクラスターを
単に水中に、例えば室温において一晩のような、長時間
放置することによって容易に分離可能である。クラスタ
ーを個々の小平板に縮小するための最も効果的な方法は
ボールミルによって生ずるような、機械的剪断の利用で
ある。使用可能な他の機械的撹拌手段には、ホモジナイ
ザー、ミクロ流動化装置又はコロイドミルがある。
【0016】本発明の噴霧乾燥クエン酸カルシウム塩小
平板は、特に約10重量%を越えるレベルで水と混合す
ると、混合物の粘度を有意に増加させる。従って、15
〜20重量%において、水性クエン酸カルシウム組成物
は軟チーズ及びマーガリンに似た稠度を有する濃厚なペ
ーストの形状である。20%以上のレベルでは、特に高
効率の機械的剪断を用いる場合には、混合物は凝固する
傾向がある。
【0017】本発明に用いる特定クエン酸カルシウム結
晶によって得られる結果とは対照的に、市販の二クエン
酸三カルシウムは、水和形(13%H2O)であるか又
は厳密に乾燥した後であるかいずれにしても、水性食品
組成物に添加剤として用いる本発明用クエン酸カルシウ
ムと並行して試験した場合に、同じ性質を示さず、効果
的ではない。本発明の作用を理論に結び付ける訳ではな
いが、本発明の新規な塩によって観察される現象は塩結
晶の粒度に帰することができ、クエン酸カルシウム結晶
が本発明の新規な食品組成物の水相中に分散するときの
それらの形状、数及び幾何学的配置に殆ど完全に依存す
る。
【0018】本発明によると、通常の手段及び方法によ
ってドウ又はバターを製造することによってベークト製
品を製造する。ストレートドウプロセスもしくはスポン
ジドウプロセス、醸造(brew)方法又は、予備発酵
工程を含む、他のドウ製造方法の使用は、本発明への使
用に適している。標準的組成物の全てが使用可能であ
る。ストレートドウもしくはスポンジドウ方法及び、予
備発酵工程を含む、他のドウ製造方法の使用は本発明に
適している。
【0019】各組成物に関して、混合、発酵、成形、吟
味(proof)及びベーキング工程は当業者に通例で
あるように実施する。標準的なドウ系の全て、ストレー
ト、スポンジ、ごく短時間の及び液体発酵ドウ系が本発
明に使用可能である。ドウを製造及び/又は吟味した後
に、生成物を適当な温度で適当な時間焼いて、完成ひと
焼き分(bake)を得ることができる。
【0020】ベークト製品はイースト発酵させることが
できる及び/又はドウ中に化学的発酵剤を含むことがで
きる。本発明のベークト製品の形成には種々な粉を用い
ることができる。このような粉の例はパン用粉、トウモ
ロコシ粉、ジャガイモ粉及びペストリー粉を含めた、ベ
ーキング産業に通常用いられる粉である。
【0021】ベークト製品組成物に含めることができる
他の通常の成分はショートニングもしくは滑沢剤、澱
粉、塩、脱脂ドライミルク;全卵、乾燥卵又は乾燥卵
黄;天然もしくは合成風味剤を含む風味剤;食用着色
剤;ミネラル及びビタミンを含む。
【0022】このベークト製品は貯蔵安定性であり、冷
蔵又は冷凍することができる。
【0023】ここで用いる“ドウ”なる用語は捏ねる又
はロールにかけるために充分に堅い、粉と他の成分との
混合物を意味する。ここで用いる“バター”なる用語は
粉と、乳もしくは水のような液体と、他の成分とからな
り、スプーンから注入もしくは滴下できるほどの薄さで
ある混合物を意味する。ここで用いる“ドライミック
ス”なる用語は、特殊なクエン酸カルシウムと組み合わ
せて焼くことができ、所望のドウ又はバターを形成する
ために水もしくは乳のような液体を加えられる粉含有混
合物の出発成分を含むような意味である。
【0024】本発明は、例えば、限定する訳ではなく、
パンータイプ製品(例えば、パン、ロール、マフィン、
ベーグル)、ピザクラスト、甘味製品、層状甘味製品、
ペストリー、デーニッシュ、トーナツ、ケーキ、クッキ
ー、ワッフル等のようなベークト製品の製造に有用であ
る。本発明の使用を最適化するために既存のドウもしく
はバター組成物とプロセスとを調整することが望ましい
が、これは熟練したパン類製造者によって、製品の種類
に基づいて、任意に実施することができる。
【0025】
【実施例】下記実施例によって、本発明をさらに詳しく
説明する。
【0026】実施例1 クエン酸カルシウム サンプルはクエン酸2763.8
lbと水酸化カルシウム(分析によると、97〜98
%Ca(OH)2)1600 lbとを、水1433ガ
ロンの存在下で反応させることによって製造した。水酸
化カルシウム対クエン酸のモル比は3:2よりもごく僅
かに小さく、実際には2.92:2であった。クエン酸
(Pfizer、微粒状、食品等級)を大きいバッチタ
ンクにおいて冷水675ガロンと混合した。水酸化カル
シウム(MississippiLime、水和石灰食
品コード)を別のバッチタンクにおいて、冷水675ガ
ロンと混合した。次に、水酸化カルシウム スラリー
を、全スラリーを10〜15分間で供給するような速度
で、クエン酸溶液中に供給した。反応と混合の全プロセ
ス中に充分に撹拌した。残りの83ガロンの水は水酸化
カルシウムタンクと輸送ラインとのすすぎ洗いに用い
た。反応熱のために、生成するスラリーの温度は初期値
の15℃(60°F)から最大57℃(134°F)ま
で上昇した。反応が終了した後に、バッチを約26.7
℃〜約32.2℃(80〜90°F)に冷却した。この
濃縮スラリー(22%クエン酸カルシウム、乾量基準)
の最終pHは3.8〜4.6の範囲内に入るべきであ
る、又は反応成分を用いて上方もしくは下方に調節する
ことができる。次に、スラリーを回転ホイール(760
0rpm)を用いる噴霧乾燥によって乾燥させた。出口
温度は約107.2℃(225°F)に調節し、入口温
度は約232.2℃(450°F)であった。
【0027】噴霧乾燥後に得られるクエン酸カルシウム
粉末は、6.0%未満の水分と0.33〜0.65g/
ccの範囲内の嵩密度とを有する自由流動性白色粉末で
あった。水中1%スラリーのpHは5.5であった。粉
末の95%は米国200メッシュを通過した。
【0028】実施例2 無水クエン酸を塩基性カルシウム塩(酸化物又は水酸化
物)によって中和した実験結果を以下に記載する。炭酸
カルシウムは、反応中に発生する大量の二酸化炭素のた
めに、用いなかった。表にはクエン酸2モルに加えた酸
化カルシウム又は水酸化カルシウムのモル数と、生ずる
噴霧乾燥クエン酸カルシウム塩の1%水性スラリーのp
Hも示す。(実施例1に述べたような反応、撹拌、噴霧
乾燥後に、生ずるクエン酸カルシウム塩 1gをpH測
定のために蒸留水100ml中に分散させた。)
【表2】 表I クエン酸カルシウム中のクエン酸:カルシウムのモル比 クエン酸 カルシウム pH (モル) (モル) (水中1%スラリー) 2 2.375 3.95 2 2.613 4.04 2 2.850 4.64 2 2.910 5.25 2 2.910 5.33 2 2.92 5.5 2 2.99 7.28 商業的に入手可能なクエン酸三カルシウム塩(クエン酸
2モルに対してカルシウム3モル);Ca3(Cit)2
はpH9〜11を示す(25℃において水中1%スラリ
ー)。この表から、本発明のクエン酸カルシウム(スラ
リーpH4〜7)の組成範囲は、4〜7の範囲内のpH
値に対して、 Ca2.5(Cit)2からCa2.95(Ci
t)2までであることが明らかである。
【0029】本発明の新規なクエン酸カルシウム塩は、
下記データから明らかであるように、商業的に入手可能
なクエン酸三カルシウム塩(Pfizer,Inc.)
とは明確に異なる。
【0030】
【表3】 市販クエン酸三カルシウム塩 本発明の新規なクエン酸(Pfizer,Inc.) カルシウム塩 10.66 水分% 5.5未満 17.64 Ca% 22.15 19.74 Ca%(乾量基準)23.7 9〜11 pH 4〜7実施例3 本発明のクエン酸カルシウムを加えて又は加えずに、パ
ンロールを製造した。成分の重量は表IIに記載する。
これらは2種類の主要混合物、スポンジ成分とドウ成分
とに分けられる。
【0031】
【表4】 表II パンロールの組成 A.スポンジ成分 対照 変形I 変形II クエン酸カルシウム 0.0g 5.9g 11.8g (実施例1) 小麦粉(Patent) 325g 325g 325g 小麦蛋白質 10 10 10 (重要な小麦グルテン) 新鮮なイースト 8.75 8.75 8.75 イーストフード 2.5 2.5 2.5 (Arkady Co.) ショートニング(水素化 45.0 45.0 45.0 植物油) ドウ補強剤 2.5 2.5 2.5 (Myvatex Co.) 変性食用澱粉(Perfect 50.0 50.0 50.0 amyl AC E1420, オランダ,アベベビーダム) モノー及びジーグリセリド 1.25 1.25 1.25 (65K Breddo Inc.) 水 167.5 167.5 167.5 B.ドウ成分 小麦粉(Patent) 175.0g 175.0g 175.0g 塩 10.0 10.0 10.0 Karo高フルクトース 93.75 93.75 93.75 コーンシロップ(Best Food Co.) 砂糖 15.0 15.0 15.0 水 122.5 122.5 122.5 表IIに記載の全ての例に関して、乾燥成分を計量し、
ホバートミキサー内で混合した。水と他の湿成分を加
え、10分間混合し(速度#2)、放置した。
【0032】ロールのスポンジ部分を4時間発酵(室温
において)させてから、その対応ドウ成分部分と混合し
た。この混合はホバートミキサー内で速度#2において
10分間実施した。この工程後に、ドウサンプル55g
を計量し、ベーキング型に入れ、ベーキング前に約3
7.8℃(100°F)、相対湿度85%において60
分間試験した。バン トレーに入れたサンプルのベーキ
ングを約218.3℃(425°F)において13分間
実施した。サンプルを室温にまで冷却させ、パンから取
り出し、プラスチック袋に入れて一晩貯蔵した。
【0033】次に、ベークトロールの体積をレイプシー
ド(Rapeseed)容量分析によって測定した。こ
の体積(各例について4ロールの平均)を表IIIに各
ベークトセットの平均重量と共に記載する。
【0034】本発明のクエン酸カルシウムの添加がベー
クトロールの重量を少なくとも30%有意に高めたこと
は明らかである。体積増加は対照(クエン酸カルシウム
含まず)に比べて変形Iでは一様に有意に高い(クエン
酸カルシウムはベーキング前のドウ中に0.57%、ベ
ークトロール中に0.67%)。
【0035】
【表5】 表III パンロールの量に対するクエン酸カルシウムの効果 サンプル 体積(cc) 重量 対照 110 48.0g 変形I 186 46.5 変形II 143 49.0 さらに、このクエン酸カルシウムの存在が対照よりも短
時間に(対照の10分間に対して7分間)、一様なドウ
テクスチャーの形成を非常に容易にすることが、ドウの
混合中に認められた。新鮮な変形の食用性は対照と同様
に良好であった。
【0036】実施例4 ベークト製品の貯蔵検査 実施例3のパンロールの食用性とテクスチャー品質とを
3日間追跡して、対照対変形の新鮮さ損失度を測定し
た。新しく焼いたロールを室温においてポリエチレン密
閉袋に入れて、器官感覚受容的に(食用性)並びに機器
によって(Instronによるテクスチャー測定、I
nstron Corp.(マサチュセッツ州カント
ン)製造のInstron Universal試験
機)監視した。
【0037】これらの試験結果を以下に示す:
【表6】ロールの経過 サンプル 堅さ 伸張性 (日数) (Dynesx10-6 (cm) 1日 対照 1.43 1.56 変形I 0.97 2.15 変形II 1.42 1.92 3日 対照 1.99 1.46 変形I 0.94 2.17 変形II 1.78 1.97 貯蔵したサンプルの器官感覚受容的評価は、両変形が対
照よりも非常に遅く、かび臭さを発生することを示す。
対照はクエン酸カルシウム含有変形よりも堅く、低伸張
性である。ロールを室温において3日間保存すると、こ
の差はさらに大きくなる。かび臭さ発生はベークト製品
の新鮮さの損失を示し、時間の関数としての堅さとしわ
生成との増加に現れる。本発明のクエン酸カルシウムは
不快な自然のかび臭さ発生プロセスを遅延させるように
思われる。
【0038】実施例5 下記成分からフランスパン(French type
bread)を製造した:
【表7】 小麦粉 300g 水素化植物油 6 (ショートニング) 脱脂ドライミルク 6 塩 6 イースト(ドライ) 1 イーストフード 1 マルツ フレーバー 1 水 192 実施例1の噴霧乾燥クエン酸カルシウムに重量で20:
80のレベルにおいて大豆油を混合した。混合物をダイ
ナモミル(Dynamomill)で微粉砕して、油性
ペーストを製造する。このクエン酸カルシウムー大豆油
ペースト 6gを上記組成に加えて、水素化植物油を本
発明のクエン酸カルシウムによって物理的に硬化され
る、より健康的な不飽和油に取り替えた。
【0039】対照と変形(クエン酸カルシウム含有)の
パンをナショナルオートマティックブレッドメーカー
(National Automatic Bread
Maker)の助力によって製造した。イーストを含
まない成分をパン製造機に計り入れた。イーストをパン
製造機の特別なコンパートメント内に入れ、イーストを
パン製造機によって組成の残部中に適当な時間に自動的
に放出させた。検査し、ベーキングした後に(全体で4
時間)、対照と変形とのサンプルを細心に取り出し、室
温に冷却させた。両ローフ(loaf)を室温において
水分平衡のためにプラスチック袋に入れて翌日まで貯蔵
した。
【0040】ベークトパン サンプルの体積をレイプシ
ード容量分析法によって測定した。ベークト対照の重量
が変形よりも1.2%重いとしても、クエン酸カルシウ
ム含有変形の体積が対照よりも5.6%大きいことが判
明した。この場合にも、大きいローフとより低レベルの
クエン酸カルシウムによるこの実験は実施例3のロール
によって示されたベークト製品の体積増加を実証した。
この実験では、クエン酸カルシウムのレベルは僅か1.
2g、すなわちこの実証された非ベークト変形の0.2
3重量%に過ぎなかった。
【0041】この実施例では、1日経たパンのテクスチ
ャーと食用性とに対するマイクロ波エネルギーの効果を
調べた。新たに焼いたパンは良好な食用性のパンであっ
た。しかし、対照は変形に比べてかび臭さが増強する兆
候を示した。変形と対照のパン(1日経過)の約1/2
インチスライスを電子レンジ内で正確に同じ時間(15
秒)同時に加熱した。冷却後に、変形の食用性とテクス
チャーの測定は対照よりも水分の多い、柔らかいパンで
あることを実証する。クエン酸カルシウムを含まない対
照は咀嚼時に粘着力が強く、ゴム状であった。
【0042】実施例6 プレーンな低油分(lean)ベーグルを実施例1に述
べたようにクエン酸カルシウムを用いて(変形I、I
I)、またMerck Co.からの市販二クエン酸三
カルシウムを用いて(変形II)製造した。クエン酸カ
ルシウムを含まない対照も以下に示すように含めた。
【0043】
【表8】 ベーグルの組成 対照 変形I 変形II 変形III 小麦粉 400g 400g 400g 400g 砂糖 2.48 2.48 2.48 2.48 塩 7.92 7.92 7.92 7.92 水 213.32 213.32 213.3 275.72 イースト 2.92 2.92 2.92 2.92 クエン酸カルシウム (実施例1) ー 6.24 − 6.24 二クエン酸三カルシウム (市販) ー − 6.24 − 実施例1のクエン酸カルシウムの保水力を調べるため
に、変形IIIを含めた。この組成物の水分含量はクエ
ン酸カルシウム量の10倍まで増加させた。この高レベ
ルの水を含む対照(275.72g対213.32g)
はイングリッシュマフィン型テクスチャーを生じ、ベー
グル形は製造できなかった。
【0044】粉状成分をホバート(Hobart)ミキ
サー内で乾式ブレンドした。次に、イーストを水に加
え、乾燥成分と混合して、ドウを製造した(15分間混
合)。上記成分から形成したドウを30分間弛緩させ、
ベーグルリングに成形した。各リングのためにドウ97
gを秤で計量し、暖かい部屋で50分間検査し、冷蔵し
た。翌日、サンプルを冷蔵庫から取り出し、室温に平衡
化し、2.5%砂糖溶液中で各側30秒間ボイルした。
この処理後に、サンプルをベーキングトレーに載せ、約
218.3℃(425°F)において25分間焼いた。
ベーグルが室温に冷却した時に、各サンプルの一部をプ
ラスチック袋に入れ、フリーザーに貯蔵した。各サンプ
ルの残部を室温に放置した。
【0045】新しく焼いたサンプルの評価時に、以下の
観察がなされた: 1.クエン酸カルシウムを含むベーグルは対照サンプル
よりも柔らかく、大きい体積を有することが判明した。
変形IIIは最も柔らかく、変形IIが最低の柔らかさ
であり(変形Iに対して)、対照に比べて最低の体積増
加を有した。
【0046】2.実施例1のクエン酸カルシウムから製
造したベーグルと対照との間に味の差はなかった。しか
し、市販のクエン酸カルシウムから製造したベーグルで
は不快な味が知覚された。
【0047】これらのベーグルを時間の関数として評価
する時には、室温における1日後に、ベーグルのかび臭
さ度が次のようであることが判明した。対照:非常にか
び臭い;変形IとIII:最低のかび臭さ;変形II
(市販二クエン酸三カルシウム):比較的かび臭い。こ
れらの差は密閉プラスチック袋に入れて室温において1
日より長く貯蔵した後に非常に明白であった。
【0048】これらの古い(aged)ベーグル(1日
経過と2日経過)を同じ条件(25秒間)下でマイクロ
波処理する時に、実施例1のクエン酸カルシウム含有ベ
ーグルは対照及び変形IIよりも良好な食用性を有し
た。変形IIと対照はゴム状テクスチャーと不良な食用
性を有する。
【0049】本発明のクエン酸カルシウムの配合が対照
又は市販二クエン酸三カルシウムを含むサンプルよりも
良好な品質のベーグルを生成することは明らかである。
製造中に実施例1のクエン酸カルシウム含有サンプルが
対照よりも、結合力のある(不粘着性)、堅い、それ故
扱いやすいドウを形成することも認められた。
【0050】実施例7 脂肪を含まない市販のドライミックスを購入し、実施例
1の1%クエン酸カルシウムを加えて及び加えずに調製
した。クエン酸カルシウムを含まない対照はミックス4
63.7gに水 1と1/3カップを加えて調製し、4
quartガラスボウル内で最初は低速度で30秒間ビ
ートした。製造者の指示に従って、次にミックスを中速
度で1分間サンプルの損失なくビートした。油を塗らな
いマフィン/バントレーにサンプルを注入し、25分間
焼いた、又は外皮が深い金色になるまで焼いた。サンプ
ルを室温に冷却させ、金属スプーンでパンからケーキを
取り出した。次に、サンプルを袋に入れ、室温において
一晩放置した。
【0051】ミックス465.2gにクエン酸カルシウ
ム4.652gと水 1と1/3カップとを加えること
によって、変形サンプル(実施例1の噴霧乾燥クエン酸
カルシウム含有)を調製した。ケーキを製造し、対照と
正確に同じ様に一晩貯蔵した。
【0052】貯蔵試験 カットして、試食した後に、対照と変形サンプルとに対
して、この2種サンプルで知覚されるテクスチャー差を
定量するために、インストロン社(Instron C
orp.:マサチュセッツ州、カントン)製のインスト
ロンユニバーサル(Instron Universa
l)試験機を用いて引張り測定(パンチとダイ)を実施
した。ケーキの食用性とテクスチャー品質とを実施例4
と正確に同じ方法を用いて監視した。得られた結果は以
下の表IVに示す通りである。堅さデータはクエン酸カ
ルシウムを含むサンプルが含まない対照よりも遅い速度
でかび臭くなることを示す。この発見はケーキの食用性
によっても支持された。
【0053】
【表9】 表IV 室温におけるケーキの堅さ(かび臭さ) ケーキの経過 サンプル 堅さ 伸張性 (Dynesx10-6 (cm) 1日 対照 0.83 2.39 変形 0.91 2.48 2日 対照 1.12 2.46 変形 1.06 2.49マイクロ波処理可能性 この実施例に報告する2種サンプルは、ベーキングから
1日後のケーキの新鮮さに対するクエン酸カルシウムの
効果を調べるために、マイクロ波エネルギーによって2
5分間加熱した。対照と変形サンプルとに対して、イン
ストロン(Instron)を用いる引張り測定と食用
性評価とを実施した。この場合にも、クエン酸カルシウ
ムを含む変形がマイクロ波加熱後に対照よりも堅くない
ことが判明した。これらの機器による結論はサンプルの
食用性にも現れる。マイクロ波加熱中に若干の水分損失
が予想された。
【0054】マイクロ波加熱中の水分損失を測定するた
めに、マイクロ波加熱の前後にサンプルを秤量した。ク
エン酸カルシウムを含むサンプルは対照よりも水分損失
が少ないことが判明した。高度設定の電子レンジでの2
5秒間の加熱に関して、対照の水分損失は12%であ
り、変形では10%であった。以下に示す堅さデータは
これらの一日経過マイクロ波処理ケーキにおける低水分
を表す。
【0055】
【表10】 25秒間マイクロ波加熱後1日経過ケーキの堅さ サンプル 堅さ 伸張性 (Dynesx10-6 (cm) 対照 3.85 2.52 変形 2.80 2.54 市販ドライケーキミックスは下記成分を有する:砂糖、
漂白小麦粉、卵白、膨張剤(leavening)(ベ
ーキングソーダ、クエン酸)、変性トウモロコシ澱粉、
合成風味剤、変性大豆蛋白質、キサンタンガム、ヘキサ
リン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム(ホイッピ
ング剤)。
【0056】実施例8 貯蔵安定性ワッフル/パンケーキを実施例1のクエン酸
カルシウムを含み、他の添加物を含まない下記組成に従
って製造した。
【0057】
【表11】 組成% 成分 対照 変形 ヘビークリーム 25.50 25.50 多目的粉 22.18 17.22 卵黄(液体) 15.52 15.52 砂糖 11.10 11.10 卵白 8.92 8.92 マーガリン 7.90 7.90 コーンシロップ 4.43 4.43 ベーキングソーダ 2.88 2.88 塩 0.55 0.55 バニラエッセンス 0.44 0.44 ガタド(Gatado) 0.40 0.40 ソルビン酸カリウム 0.10 0.10 キサンタンガム 0.08 0.04 18%クエン酸カルシウム/ ー 5.00 水分散液 変形と対照との200gサンプルを製造した。変形は水
中18%微粉砕クエン酸カルシウム10gのペーストを
含む(すなわち、組成物の0.9%がクエン酸カルシウ
ムである)。粉状成分を秤量し、乾式ブレンドした後
に、湿成分を加えた。バター33gを用いて、各パンケ
ーキを製造した。バターの各側をグリル上で4分間約1
62.2℃(324°F)〜約173.9℃(345°
F)に加熱した。室温に冷却した後に、各パンケーキを
ホイルポーチに入れて密閉して、貯蔵した。全てのサン
プルを室温において96時間貯蔵した。
【0058】マイクロ波処理可能性 2種パンケーキ、対照と変形を回転台上で同時にマイク
ロ波加熱した後に、食用性を評価した。変形と対照との
間に味(甘味、風味)の有意差はなかったが、対照に比
べてクエン酸カルシウムー変形の食用性(テクスチャ
ー)には有意な改良が見られた。変形は対照よりも水を
多く含み、粉を少なく含むとしても、バターの堅さとグ
リルで焼いたパンケーキの堅さは対照よりも好ましかっ
た。
【0059】実施例1のクエン酸カルシウムがベークト
製品のテクスチャーを調節かつ改良することは明らかで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エマニュエル・オラボデ・グボギ アメリカ合衆国ニューヨーク州10591,タ リータウン,サウス・ブロードウェイ 217 (72)発明者 フォウアド・ザキ・サリーブ アメリカ合衆国ニューヨーク州10570,プ レザントヴィル,タングルウッド・ロード 4

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸化カルシウム、酸化カルシウムおよ
    び炭酸カルシウムから成る群から選択されたカルシウム
    化合物とクエン酸との反応生成物を、ベークト製品の約
    0.2〜約5重量%の量で含有する、ドウとバターとか
    ら成る群から選択されるベークト粉含有混合物を含む改
    良ベークト製品であって、 前記反応生成物中のカルシウム対クエン酸のモル比が
    2.5:2から2.95:2であり、 前記反応生成物の25℃における1%水スラリーのpH
    が約4〜約7である製品。
  2. 【請求項2】 カルシウム反応生成物が前記ベークト製
    品の約1〜約3重量%含まれており、カルシウム反応生
    成物中のカルシウム対クエン酸のモル比が2.61:2
    から2.92:2である請求項1記載の製品。
  3. 【請求項3】 前記カルシウム反応生成物の1%水溶液
    のpHが約4.0〜約6.5である請求項2記載の製
    品。
  4. 【請求項4】 水酸化カルシウム、酸化カルシウムおよ
    び炭酸カルシウムから成る群から選択されたカルシウム
    化合物とクエン酸との反応生成物を、ドライミックスの
    約0.2〜約5重量%含有する、焼くことができるドウ
    又はバターの粉含有混合物を含むドライミックスであっ
    て、 前記反応生成物中のカルシウム対クエン酸のモル比が
    2.5:2から2.95:2であり、 前記反応生成物の25℃における1%水スラリーのpH
    が約4〜約7である製品。
  5. 【請求項5】 カルシウム反応生成物が前記ドライミッ
    クスの約1〜約3重量%含まれており、カルシウム対ク
    エン酸のモル比が2.61:2から2.92:2である
    請求項4記載の製品。
  6. 【請求項6】 前記カルシウム反応生成物の1%水スラ
    リーのpHが約4.0〜約6.5である請求項5記載の
    製品。
  7. 【請求項7】 液体を加えて、ドウ又はバター混合物を
    形成する請求項4記載の製品。
  8. 【請求項8】 液体が水である請求項7記載の製品。
  9. 【請求項9】 液体が乳である請求項7記載の製品。
  10. 【請求項10】 液体を加えて、ドウ又はバター混合物
    を形成する請求項6記載の製品。
  11. 【請求項11】 液体が水である請求項10記載の製
    品。
  12. 【請求項12】 液体が乳である請求項10記載の製
    品。
  13. 【請求項13】 水酸化カルシウム、酸化カルシウムお
    よび炭酸カルシウムから成る群から選択されたカルシウ
    ム化合物とクエン酸との反応生成物であって、カルシウ
    ム対クエン酸のモル比が2.5:2から2.95:2で
    あり、前記反応生成物の25℃における1%水スラリー
    のpHが約4〜約7である反応生成物を、ドウとバター
    とから選択される粉含有混合物中に、約0.2〜約5重
    量%の量で配合し、前記ドウ又はバターを焼くことによ
    る製品の製造方法。
  14. 【請求項14】 カルシウム反応生成物が前記ベークト
    製品の約1〜約3重量%含有されており、カルシウム対
    クエン酸のモル比が2.6:2から2.92:2である
    請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記カルシウム反応生成物の1%水ス
    ラリーのpHが約4.0〜約6.5である請求項14記
    載の方法。
  16. 【請求項16】 ケーキである請求項13記載の製品。
  17. 【請求項17】 ケーキである請求項15記載の製品。
  18. 【請求項18】 パン製品である請求項13記載の製
    品。
  19. 【請求項19】 パン製品である請求項15記載の製
    品。
  20. 【請求項20】 ベーグルである請求項13記載の製
    品。
  21. 【請求項21】 ベーグルである請求項15記載の製
    品。
  22. 【請求項22】 ワッフル/パンケーキである請求項1
    3記載の製品。
  23. 【請求項23】 ワッフル/パンケーキである請求項1
    5記載の製品。
  24. 【請求項24】 ドーナツである請求項13記載の製
    品。
  25. 【請求項25】 ドーナツである請求項15記載の製
    品。
JP5229923A 1992-09-16 1993-09-16 ベークト製品、ドウ又はドライミックスとこれらの製造方法 Pending JPH06178644A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US946207 1992-09-16
US07/946,207 US5260082A (en) 1992-09-16 1992-09-16 Baked goods, doughs or batters, dry mixes and methods for producing thereof

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06178644A true JPH06178644A (ja) 1994-06-28

Family

ID=25484114

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5229923A Pending JPH06178644A (ja) 1992-09-16 1993-09-16 ベークト製品、ドウ又はドライミックスとこれらの製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5260082A (ja)
EP (1) EP0588496A1 (ja)
JP (1) JPH06178644A (ja)
CA (1) CA2103967A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007520219A (ja) * 2004-02-02 2007-07-26 デラボー エル.エル.シー. パン生地のカルシウム強化
JP2008543309A (ja) * 2005-06-16 2008-12-04 デラボー エル.エル.シー. パン生地のカルシウム強化
US7927640B2 (en) 2004-02-02 2011-04-19 Delavau Llc Calcium fortification of bread dough
JP2018011582A (ja) * 2016-07-22 2018-01-25 一般社団法人 Unical カルシウム塩の顆粒の製造方法及びその顆粒

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5409717A (en) * 1993-03-31 1995-04-25 Kraft Foods, Inc. Process for preparing extended shelf-life bagel
US5707676A (en) * 1996-03-11 1998-01-13 Einstein Bros. Bagels, Inc. Process for making frozen bagel shapes
US5858440A (en) * 1996-09-30 1999-01-12 The Pillsbury Company Method of preparing dough
US5855945A (en) * 1996-09-30 1999-01-05 The Pillsbury Corporation Method of preparing dough
US6056984A (en) * 1997-05-30 2000-05-02 The Procter & Gamble Company Shelf-stable complete pre-mixes that are combinable to form ready-to-cook mixes or food beverage products
US6126982A (en) 1998-12-28 2000-10-03 Maldonado; Alfonso Mineral-enhanced bakery products
US6217930B1 (en) 1999-02-24 2001-04-17 Cultor Food Science, Inc. Betaine and bakery products
EP1309246A1 (en) * 2000-08-15 2003-05-14 Alfonso Maldonado Mineral-enhanced bakery products
US20050074534A1 (en) * 2003-10-01 2005-04-07 Goedeken Douglas L. Dough compositions and related methods
US7595075B2 (en) * 2004-02-02 2009-09-29 Delavau Llc Calcium fortification of bread dough
US9211248B2 (en) 2004-03-03 2015-12-15 Revance Therapeutics, Inc. Compositions and methods for topical application and transdermal delivery of botulinum toxins
WO2005120546A2 (en) 2004-03-03 2005-12-22 Essentia Biosystems, Inc. Compositions and methods for topical diagnostic and therapeutic transport
US20070014891A1 (en) * 2004-10-08 2007-01-18 David Gale Dough compositions and related methods
US20060078650A1 (en) * 2004-10-08 2006-04-13 Bechtold Roy A Dough compositions and related methods
JP2008531732A (ja) 2005-03-03 2008-08-14 ルバンス セラピュティックス インク. ボツリヌス毒素の局所塗布及び経皮送達のための組成物及び方法
US20070160728A1 (en) * 2005-10-13 2007-07-12 Noel Rudie Gluten-free food products including deflavored bean powder
US7968130B2 (en) * 2006-01-11 2011-06-28 Mission Pharmacal Co. Calcium-enriched food product
US20070178208A1 (en) * 2006-01-31 2007-08-02 Moidl Joseph B Method of reducing voids in dough
IL174477A (en) * 2006-03-22 2011-03-31 Gadot Biochemical Ind Ltd Calcium enrichment compositions and methods of production thereof
US8287936B2 (en) * 2009-02-17 2012-10-16 Kraft Foods Global Brands Llc Bake-stable creamy food filling base
WO2013025606A2 (en) * 2011-08-15 2013-02-21 "Ab Mauri Food Inc." Natural mold inhibitor and methods of using same
US9999231B2 (en) 2013-11-27 2018-06-19 Sfc Global Supply Chain, Inc. Device and method for making an irregular dough product
EP3372086A1 (en) 2017-03-08 2018-09-12 Jungbunzlauer Ladenburg GmbH Sodium free baking powder
EP3955741A1 (en) 2019-04-15 2022-02-23 Basf Se Whipping agent for baked goods
EP4025056A1 (en) * 2019-09-06 2022-07-13 Omya International AG Baking powder
CN110731451A (zh) * 2019-10-09 2020-01-31 安徽金太阳食品有限公司 一种利用糯米加工麻球预拌粉的方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1143578A (en) * 1965-06-11 1969-02-26 Unilever Ltd Edible products
US3954999A (en) * 1974-05-17 1976-05-04 Pennwalt Corporation Dough-improver composition
AU503836B2 (en) * 1975-02-12 1979-09-20 John Labatt Ltd. Modified gluten
GB1545320A (en) * 1976-04-06 1979-05-10 Pennwalt Corp Flour and dough additive compositions
US4885180A (en) * 1987-08-26 1989-12-05 General Foods Corporation Microwaveable baked goods
ES2016075A4 (es) * 1988-09-27 1990-10-16 Monsanto Co Sistema de levadura quimica.
US4961937A (en) * 1988-11-22 1990-10-09 Rudel Harry W A composition of flours containing vital gluten and soluble oat dietary fiber and a baked product produced therefrom
JPH0677501B2 (ja) * 1989-04-12 1994-10-05 鐘淵化学工業株式会社 ケーキ類生地
US4957750A (en) * 1989-05-05 1990-09-18 Kraft General Foods Microwaveable baked goods
US5213838A (en) * 1991-01-23 1993-05-25 Morris Sheikh Sodium-free salt substitute containing citrates and method for producing the same
US5149552A (en) * 1991-05-23 1992-09-22 Kraft General Foods, Inc. Calcium citrate anticaking agent
US5219602A (en) * 1991-12-20 1993-06-15 Kraft General Foods, Inc. Aqueous calcium citrate compositions

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007520219A (ja) * 2004-02-02 2007-07-26 デラボー エル.エル.シー. パン生地のカルシウム強化
US7927640B2 (en) 2004-02-02 2011-04-19 Delavau Llc Calcium fortification of bread dough
US8221808B2 (en) 2004-02-02 2012-07-17 Delavau L.L.C. Calcium fortification of bread dough
US9386776B2 (en) 2004-02-02 2016-07-12 Delavau L.L.C. Calcium fortification of bread dough
JP2008543309A (ja) * 2005-06-16 2008-12-04 デラボー エル.エル.シー. パン生地のカルシウム強化
JP4757916B2 (ja) * 2005-06-16 2011-08-24 デラボー エル.エル.シー. パン生地のカルシウム強化
JP2018011582A (ja) * 2016-07-22 2018-01-25 一般社団法人 Unical カルシウム塩の顆粒の製造方法及びその顆粒
WO2018016100A1 (ja) * 2016-07-22 2018-01-25 一般社団法人 Unical カルシウム塩の顆粒の製造方法及びその顆粒

Also Published As

Publication number Publication date
US5260082A (en) 1993-11-09
CA2103967A1 (en) 1994-03-17
EP0588496A1 (en) 1994-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5260082A (en) Baked goods, doughs or batters, dry mixes and methods for producing thereof
CA2617439C (en) Batter-like compositions containing setting agent and methods of preparing and using same
US4859473A (en) Process for making low sodium baked crackers
US20080138484A1 (en) Starchy Food Material or Starchy Food
US3671264A (en) Packaged mixes for flavored food products and the process of making them
US6042867A (en) Flour blends for breads, cakes, or noodles, and foods prepared from the flour blends
US4275088A (en) Dry mix for layer cake containing citrus juice vesicle solids
CA1115116A (en) Multi-purpose pre-mix for home baking processes
US4900577A (en) Leavening composition for crackers
US6447824B2 (en) Substitute for edible oil and fat
US5066499A (en) Process for making low sodium crackers and products obtained thereby
JP4323875B2 (ja) パン・菓子用米粉組成物、米粉パン・菓子およびその製造方法
KR101435643B1 (ko) 난백분말을 이용한 거품형 케이크용 프리믹스 조성물, 및 이를 이용하여 제조된 거품형 케이크 및 그 제조방법
JP3669303B2 (ja) ベーカリー製品の製造方法
JP3641313B2 (ja) パン類用穀粉及びパン類
JP4064927B2 (ja) ケーキを製造するための、ショートニングを基剤とする乳化配合物及び該乳化配合物の製法
JP2010158194A (ja) 米粉中麺の製造方法
JPH02142437A (ja) 化学的レブニングシステム
EP0286723A1 (en) Process for making low sodium crackers and cookies and products obtained thereby
JP7385762B1 (ja) 生地加熱食品用加工澱粉及び生地加熱食品用ミックス
JP2920428B2 (ja) イースト発酵食品及びその冷凍品の製造法
JP2024057097A (ja) 焼き菓子類用小麦粉組成物
JPH03117449A (ja) 改良生地類
JPH0276531A (ja) パン類の製造法
TW202119928A (zh) 派餅用澱粉組成物、派餅用組成物、派餅用麵糰、派餅用麵糰之製造方法、及派餅之製造方法