JP4756726B2 - インク、インクジェット記録方法、カートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インク、インクジェット記録方法、カートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインク、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びそれに用いることができる記録ユニット及びインクカートリッジに関し、更に詳しくは吐出安定性、保存安定性に優れたインクジェット記録用インク、これを用いたインクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びそれに用いることのできる記録ユニット及びインクカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方法は、種々のインク吐出方式により、インク小滴(droplet)を形成し、それらを紙、加工紙、プラスチックフィルム、布等の被記録材に付着させて記録を行うものである。
【0003】
インクジェット記録方式においては、従来から様々な性能が要求されているが、
(1)インクの吐出安定性が高いこと
(2)インクの保存安定性が高いこと
(3)十分な濃度と色調の記録物が得られること
(4)高品位画像が得られること
といったことも当然ながら要求されている。
【0004】
インクの吐出安定性とは、低温から高温、あるいは低湿から高湿といった様々な環境下においても正常な吐出を安定に維持することであり、同様にインクの保存安定性とは、低温から高温、あるいは低湿から高湿といった様々な環境下において、インク物性が変わりにくく、また沈殿や析出物の発生等が起こりにくいということであり、このような観点からも様々な研究開発が行われてきている。
【0005】
例えば、特開平1-203 483号公報にはインクジェット記録の際の吐出量の増大や吐出性の向上のために尿素や尿素誘導体の使用が提案されている。また、特開昭57-102 957号公報等には染料の水や各種溶媒への溶解性を高めるための溶解助剤として尿素や尿素誘導体を使用することが提案されている。また、特開平9-202 043号公報では下記一般式(I)の構造を持つ染料を使用し、十分な濃度と色調で耐光性にも優れたインクが提案されている。
【0006】
【化2】
Figure 0004756726
【0007】
(上記式(I)中、R1及びR2は各々独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、X1及びX2は各々独立にスルホン基もしくはその塩またはカルボキシル基もしくはその塩を表す)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、インクジェット記録方法の普及に伴い、用いられるインクはより過酷な条件下で使用される様になり、これまで認識すらされていなかったような新たな技術課題が見出されつつある。
【0009】
例えばインクジェット記録用インクには尿素が添加されているものがある。尿素の添加は、インクジェット用インクの吐出特性を向上させる等種々の特性改善にきわめて効果的である。しかし、尿素は経時的にアンモニアと炭酸ガスに徐々に分解していくことが知られている。
【0010】
インクが過酷な環境下で保存されたような場合、具体的には例えば尿素を含むインクが高温環境下に長期間放置された後に低温環境下に放置されたような場合には、尿素の分解生成物に起因すると思われる沈殿が認められることがあった。そしてこの傾向は、特に前記一般式(I)で示される黄色染料を含むインクでは他の染料インクの場合と比較して多く観察されることがあった。
【0011】
近年、高解像度の印字により高品位な画像を得るために、小液滴印字を行うようになっている。そして特に低温環境下での印字において、上記のような現象が生じると、あるノズルからインクを吐出させた後、そのノズルから一定時間インクの吐出を行わなかった場合に、そのノズルから次の1滴目のインクを吐出させると安定した吐出が行えず、印字が乱れてしまう(以下、このような現象を発一性が悪い、と呼ぶ)、また、同様に小液滴で高dutyな画像を連続印字する際に、低温環境下においては安定した吐出が行えず、印字が乱れてしまうといった不具合が発生することが予測される。従って、本発明者らは、より高品質なインクジェット記録画像を安定して形成する為には是非とも解決すべき技術課題であるとの認識をもつに至った。
【0012】
そこで、本発明の目的は、十分な濃度と色調、耐光性を得るために前記一般式(I)の構造を持つ染料を含んでいるインクにおいて、様々な環境や長期的な保存状態下においても特性が変化しにくく、高品位なインクジェット記録画像を安定して得ることのできるインクを提供することにある。
【0013】
また本発明は、様々な環境下にあっても安定に高品位な画像を形成することのできるインクジェット記録方法を提供することを他の目的とする。
【0014】
また本発明は、多様な環境下での安定した高品位インクジェット画像の形成に用いることのできるインクカートリッジ及び記録ユニットを提供することを他の目的とする。
【0015】
更に本発明は、過酷な環境のもとであっても安定に優れた画像を形成することのできるインクジェット記録装置を提供することを他の目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、下記の本発明により達成される。すなわち、本発明は、少なくとも下記一般式(I)で示される構造を有する染料と、尿素と、2.30D以上の双極子モーメントを有する有極性有機溶媒を含有し、該有極性有機溶媒として2−ピロリドンを含み、前記尿素をインク全量に対して7.0〜10.0質量%含有していることを特徴とするインクに関する。
【0017】
【化3】
Figure 0004756726
【0018】
(上記式(I)中、R1及びR2は各々独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、X1及びX2は各々独立にスルホン基もしくはその塩またはカルボキシル基もしくはその塩を表す)。
【0019】
このインクは保存安定性および吐出安定性に優れるため、高品位なインクジェット記録画像を安定して得ることができる。
【0020】
また、本発明は、インクにエネルギーを与え、インク滴として吐出させる工程を有するインクジェット記録方法において、
該インクが前記記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録方法に関する。
【0021】
前記記載のインクの優れた保存安定性および吐出安定性は、前記インクジェット記録方法における高品位な出力を安定して得ることを可能にする。
【0022】
また、本発明は、インクを収容しているインク収容部と該インクをインク滴として吐出させる為の記録ヘッド部とを備えた記録ユニットにおいて、該インクが前記記載のインクジェット記録用インクであることを特徴とする記録ユニットに関する。
【0023】
前記記載のインクは、前記インク収容部におけるインクの長期にわたる貯留の後においても、前記記録ヘッド部でのインク滴の吐出の充分な安定性を確保する。
【0024】
また、本発明は、インクを収容しているインク収容部を具備しているインクカートリッジにおいて、該インクが前記記載のインクであることを特徴とするインクカートリッジに関する。
【0025】
前記記載のインクは前記インクカートリッジにおいても長期貯留後の安定したインクの吐出を可能にする。
【0026】
また、本発明は、インクを収容しているインク収容部と該インクをインク滴として吐出させる為のヘッド部とを有する記録ユニットを具備しているインクジェット記録装置において、該インクが前記記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録装置に関する。
【0027】
前記記載のインクを適用することで、インクの長期貯留後においても、安定したインクの吐出が可能となり、インクジェット記録装置の性能の安定が図られる。
【0028】
また、本発明は、インクを収容しているインク収容部を有しているインクカートリッジと、インクをインク滴として吐出させる為の記録ヘッドとを具備しているインクジェット記録装置において、該インクが前記記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録装置に関する。
【0029】
前記記載のインクを適用することで、カートリッジ中でのインクの長期貯留後においても、安定したインクの吐出が可能となり、インクジェット記録装置の性能の安定が図られる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、前一般式(I)の構造を持つ染料を含有するインクジェット記録用インクにおいて、尿素と2.30D以上の双極子モーメントを有する有極性有機溶媒を含有することで、あらゆる環境下又は長期的な保存状態下においてもインクの保存安定性を達成し、また吐出安定性の低下による印字の乱れが生じないことを見出した。なお、本発明のインクは、2.30D以上の双極子モーメントを有する有極性有機溶媒として少なくとも2−ピロリドンを含む。
【0031】
この理由としては、従来から報告されているようにインクジェット記録の際の吐出量の増大や吐出性の向上のためには尿素が効果的であり、特に低温環境下においてその効果が絶大であり、熱エネルギーを用いて高密度記録を行う場合には発泡力を大きくするために発一性の向上や高dutyな画像を連続印字する際に、安定した吐出が図れると考えられる。
【0032】
また、前記一般式の構造を持つ染料を使用したインクにおいては、尿素が含まれていると分解によって発生するアンモニウムイオンと炭酸イオンにより長期保存後に染料の凝集による沈殿物が発生することがあるが、2.30D以上の双極子モーメントを有する有極性有機溶媒を用いることにより、インク中の前記イオンが 2.30D以上の双極子モーメントを有する有極性有機溶媒の分子との強いイオン-双極子相互作用のため溶媒和によってインクの溶液状態として安定化するためであると考えられる。
【0033】
次に好ましい実施態様を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
本発明で使用される染料としては下記一般式(I)で表される構造を持つ染料である。
【0034】
【化4】
Figure 0004756726
【0035】
(上記式(I)中、R1及びR2は各々独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、X1及びX2は各々独立にスルホン基もしくはその塩またはカルボキシル基もしくはその塩を表す)。
【0036】
ハロゲン原子としては、F、Cl、Br、Iが挙げられる。アルキル基としては炭素数1〜6の直鎖状すなわちメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、並びに炭素数1〜6の分岐鎖状のものたとえばイソプロピル基などが挙げられる。また、アルコキシ基としては前記アルキル基に酸素が結合したものすべてが挙げられる。スルホン基ならびにカルボキシル基の塩としては、Li、Na、K、Rb、Csなどのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩が挙げられる。このうち、有機アンモニウム塩としては、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メタノールアンモニウム、ジメタノールアンモニウム、トリメタノールアンモニウム等が挙げられる。
【0037】
上記染料の添加量としては、インク全量に対して0.3%〜8.0%、好ましくは0.5%〜4.0%の範囲である。
【0038】
また、本発明で使用される尿素の添加量としては、インク全量に対して7.0%〜10.0%の範囲である。
【0039】
また2.30D以上の双極子モーメントを有する有極性有機溶媒としては、2−ピロリドンの他に、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール等を使用することができるが、これらに限定されるものではない。2−ピロリドンの他にこれらの2.30D以上の双極子モーメントを有する有極性有機溶媒単独で使用してもよく、2種類以上を混合しても構わない。
【0040】
上記、2.30D以上の双極子モーメントを有する有極性有機溶媒の添加量としては、インク全量に対して 4.5%〜30.0%、好ましくは 7.0%〜20.0%の範囲である。
【0041】
また、上記有極性溶媒として粘度(20℃における)が30mPa・sを越えるもの(例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール等)を用いる場合には、粘度30mPa・s以下の有機溶媒を併用することによって発一性の良好なインクを得ることができる。この様な溶剤の例としては、2−ピロリドンの他に、エチレングリコールN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン等が挙げられる。このような有機溶剤の添加量としては、先の有極性有機溶剤に対して50〜80質量%が好ましい。
【0042】
この他、本発明のインクには上記成分の他に、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、粘度調整剤、防腐剤、酸化防止剤、蒸発促進剤、防錆剤、防カビ剤等の添加剤を配合してもかまわない。
【0043】
本発明で使用される界面活性剤としては、脂肪酸塩類、高級アルコール酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、高級アルコールリン酸エステル塩等のアニオン界面活性剤、脂肪族アミン塩類、第4級アンモニウム塩類等のカチオン界面活性剤、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、脂肪族エチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、多価アルコールの脂肪酸エステル、アルカノールアミンの脂肪酸アミド類の非イオン性界面活性剤、アミノ酸型、ベタイン型両性界面活性剤等が用いられる。
【0044】
特に制限はないが、より好ましくは高級アルコールのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、エチレンオキサイド-プロピレンオキサイド共重合体、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物等の非イオン性界面活性剤を用いる。さらに、前記エチレンオキサイド付加物の付加モル数は4〜20の範囲が特に好ましい。
【0045】
界面活性剤の添加量に付いては特に制限はないが、インク全量に対して 0.01〜10%の範囲が好ましい。0.01%未満では、界面活性剤の種類にもよるが、一般に所望の浸透性が少なく、10%を越える場合には、インクの初期粘度が大きくなるので好ましくないのである。より好ましくは、0.1〜5.0%の範囲である。
【0046】
本発明でインクに添加する上記以外の添加剤、すなわち、pH調整剤、粘度調整剤、防腐剤、酸化防止剤、防錆剤、防カビ剤、キレート化剤、としては、周知のものを公知量添加することにより目的を達することができる。
【0047】
本発明のインクは、記録ヘッドのインクに記録信号を与え、発生した熱エネルギーにより液滴を吐出するインクジェット方式が好適に用いられる。その装置の主要部である記録ヘッドの構成例を図1、図2、および図3に示す。
【0048】
ヘッド13はインクを通す溝14を有するガラス、セラミックスまたはプラスチック板等と、感熱記録に用いられる発熱ヘッド15(図ではヘッドが示されているが、これに限定されるものではない)とを接着して得られる。発熱ヘッド15は酸化シリコン等で形成される保護膜16、アルミニウム電極17-1、17-2、ニクロム等で形成される発熱抵抗体層18、蓄熱層19、アルミナ等の放熱性の良い基板20とによりなっている。
【0049】
インク21は吐出オリフィス(微細孔)22まできており、圧力Pによりメニスカス23を形成している。
【0050】
ここで、電極17-1、17-2に電気信号が加わると、発熱ヘッド15のnで示される領域が急激に発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発生し、その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が吐出し、オリフィス22より記録液滴24となり、被記録材25に向かって飛翔する。図3には図1に示したヘッドを多数並べた記録ヘッドの概略図を示す。該記録ヘッドはマルチ溝26を有するガラス板27を、図1において説明したものと同様の発熱ヘッド28を密着して製作されている。なお、図1は、インク流路に沿ったヘッド13の断面図であり、図2は図1のA-B線での切断面である。
【0051】
図4に、該ヘッドを組み込んだインクジェット記録装置の一例を示す。
【0052】
図4において、61はワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブレード保持部材によって保持されて固定端となり、カンチレバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッドによる記録領域に隣接した位置に配置され、又、本例の場合、記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持される。
【0053】
62はキャップであり、ブレード61に隣接するホームポジションに配置され、記録ヘッドの移動方向と垂直な方向に移動して吐出口面と接し、キャッピングを行う構成を備える。さらに、63はブレード61に隣接して設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持される。
【0054】
前記ブレード61、キャップ62、吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61及び吸収体63によってインクは吐出口面の水分、塵等の除去が行われる。
【0055】
65は吐出エネルギー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッジである。キャリッジ66はガイド軸67と揺動可能に係合し、キャリッジ66の一部はモータ68によって駆動されるベルト69と接続(図示せず)している。これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領域の移動が可能となる。
【0056】
51は被記録材を挿入するための給紙部、52はモータ(図示せず)により駆動される紙送りローラである。これらの構成によって記録ヘッドの吐出口面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行するにつれて、排紙ローラ53を配した排紙部へ排紙される。
【0057】
前記構成において記録ヘッド65が記録終了等でホームポジションに戻る際、吐出回復部64のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレード61は移動経路中に突出している。この結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピングされる。なお、キャップ62が記録ヘッド65の吐出口面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッドの移動経路中に突出するように移動する。
【0058】
記録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード61は前記したワイピング時の位置と同一の位置にある。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされる。
【0059】
前記の記録ヘッドのホームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移動に伴って前記ワイピングが行われる。
【0060】
図5は、ヘッドへのインク供給部材、例えば、チューブを介して供給されるインクを収容したインクカートリッジ45の一例を示す図である。ここで40は供給用インクを収容したインク収容部、例えば、インク袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。この栓42に針(図示せず)を挿入することにより、インク袋40中のインクをヘッドに供給可能ならしめる。44は廃インクを受容する吸収体である。インク収容部としては、インクとの接液面がポリオレフィン、特にポリエチレンで形成されているものが本発明にとって好ましい。
【0061】
本発明で使用されるインクジェット記録装置としては、前記の如きヘッドとインクカートリッジが別体となったものに限らず、図6に示す如きそれらが一体となったもの、あるいは図7に示す如きヘッドとインク収容部が接合されて一体となったものも好適に用いられる。
【0062】
図6において、70は記録ユニットであって、この中にインクを吸収したインク収容部、例えばインク吸収体が収納されており、かかるインク吸収体中のインクが複数のオリフィスを有するヘッド部71からインク滴として吐出される構成になっている。インク吸収体の材料としては、例えばポリウレタンを用いることができる。72は記録ユニット内部を大気に連通させるための大気連通口である。この記録ユニット70は、図4で示す記録ヘッドに変えて用いられるものであって、キャリッジ66に対して脱着自在になっている。
【0063】
なお、本発明に使用する記録装置において、上記ではインクに熱エネルギーを作用させてインク液滴を吐出するインクジェット記録装置を例に挙げたが、本発明は、そのほか圧電素子を使用するピエゾ方式などその他のインクジェット記録装置でも同様に利用できる。
【0064】
次に本発明に好適に使用できる記録装置および記録ヘッドの他の具体例を説明する。
【0065】
図7は、本発明に係る吐出時に気泡を大気と連通する吐出方式の液体吐出ヘッドとしての液体吐出ヘッドおよびこのヘッドを用いる液体吐出装置としてのインクジェットプリンタの一例の要部を示す概略斜視図である。図7においては、インクジェットプリンタは、ケーシング 1008 内に長手方向に沿って設けられる記録媒体としての用紙 1028 を図7に示す矢印Pで示す方向に間欠的に搬送する搬送装置 1030 と、搬送装置 1030 による用紙 1028 の搬送方向Pに略直交する方向Sに略平行に往復運動せしめられる記録部 1010 と、記録部 1010 を往復運動させる駆動手段としての移動駆動部 1006 とを含んで構成されている。
【0066】
搬送装置 1030 は、互いに略平行に対向配置される一対のローラユニット 1022a および 1022b と、一対のローラユニット 1024a および 1024b と、これらの各ローラユニットを駆動させる駆動部 1020 とを備えている。これにより、駆動部 1020 が作動状態とされるとき、用紙 1028 が図7に示す矢印P方向にそれぞれのローラユニット 1022a および 1022b と、ローラユニット 1024a および 1024b により狭持されて間欠送りで搬送されることとなる。
【0067】
移動駆動部 1006 は、所定の間隔をもって対向配置される回転軸に配されるプーリ 1026a および 1026b に巻きかけられるベルト 1016 と、ローラユニット 1022a および 1022b に略平行に配置され記録部 1010 のキャリッジ部材 1010a に連結されるベルト 1016 を順方向および逆方向に駆動させるモータ 1018 とを含んで構成されている。
【0068】
モータ 1018 が作動状態とされてベルト 1016 が図7の矢印R方向に回転したとき、記録部 1010 のキャリッジ部材 1010a は図7の矢印S方向に所定の移動量だけ移動される。また、モータ 1018 が作動状態とされてベルト 1016 が図7の矢印R方向とは逆方向に回転したとき、記録部 1010 のキャリッジ部材 1010aは図7の矢印S方向とは反対の方向に所定の移動量だけ移動されることとなる。さらに、移動駆動部 1006 の一端部には、キャリッジ部材 1010a のホームポジションとなる位置に、記録部 1010 の吐出回復処理を行うための回復ユニット 1026 が記録部 1010 のインク吐出口配列に対向して設けられている。
【0069】
記録部 1010 は、インクジェットカートリッジ(以下、単にカートリッジと記述する場合がある) 1012Y, 1012M, 1012Cおよび 1012Bが各色、例えばイエロー,マゼンタ,シアンおよびブラックごとにそれぞれ、キャリッジ部材 1010a に対して着脱自在に備えられる。
【0070】
図8は上述のインクジェット記録装置に搭載可能なインクジェットカートリッジの一例を示す。本例におけるカートリッジ 1012 は、シリアルタイプのものであり、インクジェット記録ヘッド100と、インクなどの液体を収容する液体タンク 1001 とで主要部が構成されている。
【0071】
インクジェット記録ヘッド100は液体を吐出するための多数の吐出口832が形成されており、インクなどの液体は、液体タンク 1001 から図示しない液体供給通路を介して液体吐出ヘッド100の共通液室(図9参照)へと導かれるようになっている。カートリッジ 1012 は、インクジェット記録ヘッド100と液体タンク 1001 とを一体的に形成し、必要に応じて液体タンク 1001 内に液体を補給できるようにしたものであるが、この液体吐出ヘッド100に対し、液体タンク 1001 を交換可能に連結した構造を採用するようにしてもよい。
【0072】
このような構成のインクジェットプリンタに搭載され得る上述の液体吐出ヘッドの具体例を以下にさらに詳しく説明する。
【0073】
図9は本発明の基本的な形態を示す液体吐出ヘッドの要部を模式的に示す概略斜視図であり、図10〜図13は図9に示した液体吐出ヘッドの吐出口形状を示す正面図である。なお、電気熱変換素子を駆動するための電気的な配線などは省略している。
【0074】
本例の液体吐出ヘッドにおいては、例えば図9に示されるような、ガラス,セラミックス,プラスチックあるいは金属などからなる基板934が用いられる。このような基板の材質は、本発明の本質ではなく、流路構成部材の一部として機能し、インク吐出エネルギー発生素子、および後述する液流路,吐出口を形成する材料層の支持体として、機能し得るものであれば、特に限定されるものではない。
【0075】
そこで、本例では、Si基板(ウエハ)を用いた場合で説明する。吐出口は、レーザー光による形成方法の他、例えば後述するオリフィスプレート(吐出口プレート)935を感光性樹脂として、MPA(Mirror Projection Aliner)などの露光装置により形成することもできる。
【0076】
図9において934は電気熱変換素子(以下、ヒータと記述する場合がある)931および共通液室部としての長溝状の貫通口からなるインク供給口933を備える基板であり、インク供給口933の長手方向の両側に熱エネルギ発生手段であるヒータ931がそれぞれ1列ずつ千鳥状に電気熱変換素子の間隔が、例えば 300 dpiで配列されている。この基板934上にはインク流路を形成するためのインク流路壁936が設けられている。このインク流路壁936には、さらに吐出口832を備える吐出口プレート935が設けられている。
【0077】
ここで、図9においてはインク流路壁936と吐出口プレート935とは、別部材として示されているが、このインク流路壁936を例えばスピンコートなどの手法によって基板934上に形成することによりインク流路壁936と吐出口プレート935とを同一部材として同時に形成することも可能である。本例では、さらに、吐出口面(上面)935a側は撥水処理が施されている。
【0078】
本例では、図7の矢印S方向に走査しながら記録を行うシリアルタイプのヘッドを用い、例えば、1200 dpiで記録を行う。駆動周波数は10kHzであり、一つの吐出口では最短時間間隔100μsごとに吐出を行うことになる。
【0079】
また、ヘッドの実例寸法の一例としては、例えば、図10に示すように、隣接するノズルを流体的に隔離する隔壁936aは、幅w=14μmである。図13に示すように、インク流路壁936により形成される発泡室 1337 は、N1(発泡室の幅寸法)=33μm,N2(発泡室の長さ寸法)=35μmである。ヒータ931のサイズは30μm30μmでヒータ抵抗値は53Ωであり、駆動電圧は10.3Vである。また、インク流路壁936および隔壁936aの高さは12μmで、吐出口プレート厚は11μmのものが使用できる。
【0080】
吐出口832を含む吐出口プレートに設けられた吐出口部940の断面のうち、インクの吐出方向(オリフィスプレート935の厚み方向)に交差する方向で切断してみた断面の形状は概略星形となっており、鈍角の角を有する6つの起部832aと、これら起部832aの間に交互に配されかつ鋭角の角を有する6つの伏部832bとから概略構成されている。すなわち、吐出口の中心Oから局所的に離れた領域としての伏部832bをその頂部、この領域に隣接する吐出口の中心Oから局所的に近い領域としての起部832aをその基部として、図9に示すオリフィスプレートの厚み方向(液体の吐出方向)に6つの溝 1141 が形成されている。
【0081】
本例においては、吐出口部940は、例えばその厚み方向に交差する方向で切断した断面が一辺27μmの二つの正三角形を60度回転させた状態で組み合わせた形状となっており、図11に示すT1は8μmである。起部832aの角度はすべて120度であり、伏部832bの角度はすべて60度である。従って、吐出口の中心Oと、互いに隣接する溝の中心部(溝の頂部と、この頂部に隣接する2つの基部とを結んでできる図形の中心(重心))を結んで形成される多角形の重心Gとが一致するようになっている。
【0082】
本例の吐出口832の開口面積は400μm2であり、溝部の開口面積(溝の頂部と、この頂部に隣接する2つの基部とを結んでできる図形の面積)は1つあたり約33μm2となっている。
【0083】
図12は図11に示した吐出口の部分のインク付着状態を示す模式図である。
【0084】
次に、上述の構成のインクジェット記録ヘッドによる液体の吐出動作について図14〜図21を用いて説明する。
【0085】
図14〜図21は、図9〜図13に記載の液体吐出ヘッドの液体吐出動作を説明するための断面図であり、図13に示す発泡室 1337 のX-X断面図である。この断面において吐出口部940のオリフィスプレート厚み方向の端部は、溝 1141 の頂部 1141a となっている。
【0086】
図14はヒータ上に膜状の気泡が生成した状態を示し、図15は図14の約1μs後、図16は図14の約2μs後、図17は図14の約3μs後、図18は図14の約4μs後、図19は図14の約5μs後、図20は図14の約6μs後、図21は図14の約7μs後の状態をそれぞれ示している。なお、以下の説明において、「落下」または「落とし込み」、「落ち込み」とは、いわゆる重力方向への落下という意味ではなく、ヘッドの取り付け方向によらず、電気熱変換素子の方向への移動をいう。
【0087】
まず、図14に示すように、記録信号などに基づいたヒータ931への通電に伴いヒータ931上の液流路 1338 内に気泡101が生成されると、約2μs間に図15および図16に示すように急激に体積膨張して成長する。気泡101の最大体積時における高さは吐出口面935aを上回るが、このとき、気泡の圧力は大気圧の数分の1から10数分の1にまで減少している。
【0088】
次に、気泡101の生成から約2μs後の時点で気泡101は上述のように最大体積から体積減少に転じるが、これとほぼ同時にメニスカス102の形成も始まる。このメニスカス102も図17に示すようにヒータ931側への方向に後退、すなわち落下してゆく。
【0089】
ここで、本例においては、吐出口部に複数の溝 1141 を分散させて有していることにより、メニスカス102が後退する際に、溝 1141 の部分ではメニスカス後退方向FMとは反対方向FCに毛管力が作用する。その結果、仮に何らかの原因により気泡101の状態に多少のバラツキが認められたとしても、メニスカスの後退時のメニスカスおよび主液滴(以下、液体またはインクと記述する場合がある)Iaの形状が、吐出口中心に対して略対称形状となるように補正される。
【0090】
そして、本例では、このメニスカス102の落下速度が気泡101の収縮速度よりも速いために、図18に示すように気泡の生成から約4μs後の時点で気泡101が吐出口832の下面近傍で大気に連通する。このとき、吐出口832の中心軸近傍の液体(インク)はヒータ931に向かって落ち込んでゆく。これは、大気に連通する前の気泡101の負圧によってヒータ931側に引き戻された液体(インク)Iaが、気泡101の大気連通後も慣性でヒータ931面方向の速度を保持しているからである。
【0091】
ヒータ931側に向かって落ち込んでいった液体(インク)は、図19に示すように気泡101の生成から約5μs後の時点でヒータ931の表面に到達し、図20に示すようにヒータ931の表面を覆うように拡がってゆく。このようにヒータ931の表面を覆うように拡がった液体はヒータ931の表面に沿った水平方向のベクトルを有するが、ヒータ931の表面に交差する、例えば垂直方向のベクトルは消滅し、ヒータ931の表面上に留まろうとし、それよりも上側の液体、すなわち吐出方向の速度ベクトルを保つ液体を下方向に引っ張ることになる。
【0092】
その後、ヒータ931の表面に拡がった液体と上側の液体(主液滴)との間の液体Ibが細くなってゆき、気泡101の生成から約7μs後の時点で図21に示すようにヒータ1の表面の中央で液体Ibが切断され、吐出方向の速度ベクトルを保つ主液滴Iaとヒータ931の表面上に拡がった液体Icとに分離される。このように分離の位置は液流路 1338 内部、より好ましくは吐出口832よりも電気熱変換素子931側が望ましい。
【0093】
主液滴Iaは吐出方向に偏りがなく、吐出ヨレすることなく、吐出口832の中央部分から吐出され、記録媒体の被記録面の所定位置に着弾される。また、ヒータ931の表面上に拡がった液体Icは、従来であれば主液滴の後続としてサテライト滴となって飛翔するものであるが、ヒータ931の表面上に留まり、吐出されない。このようにサテライト滴の吐出を抑制することができるため、サテライト滴の吐出により発生し易いスプラッシュを防止することができ、霧状に浮遊するミストにより記録媒体の被記録面が汚れるのを確実に防止することができる。なお図18〜21において、Idは溝部に付着したインク(溝内のインク)を、またIeは液流路内に残存しているインクを表している。
【0094】
このように、本例の液体吐出ヘッドでは、気泡が最大体積に成長した後の体積減少段階で液体を吐出する際に、吐出口の中心に対して分散した複数の溝により、吐出時の主液滴の方向を安定化させることができる。その結果、吐出方向のヨレのない、着弾精度の高い液体吐出ヘッドを提供することができる。また、高い駆動周波数での発泡ばらつきに対しても吐出を安定して行うことができることによる、高速高精細印字を実現することができる。
【0095】
特に、気泡の体積減少段階でこの気泡を始めて大気と連通させることで液体を吐出することにより、気泡を大気に連通させて液滴を吐出する際に発生するミストを防止できるので、所謂、突然不吐の要因となる、吐出口面に液滴が付着する状態を抑制することもできる。
【0096】
また本発明に好適に使用できる、吐出時に気泡を大気と連通する吐出方式の記録ヘッドの他の実施態様として、例えば特許第2 783 647号公報に記載のように、いわゆるエッジシュータータイプが挙げられる。
【0097】
本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置において、優れた効果をもたらすものである。
【0098】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4 723 129号明細書、同第4 740 796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0099】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4 463 359号明細書、同第4 345 262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4 313 124号明細書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録を行なうことができる。
【0100】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4 558 333号明細書、米国特許第4 459 600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。
【0101】
加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59-123 670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59-138 461号公報に基づいた構成としても本発明は有効である。
【0102】
さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよいが、本発明は、上述した効果を一層有効に発揮することができる。
【0103】
加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0104】
また、本発明の記録装置の構成として設けられる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0105】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0106】
以上説明した本発明の実施例においては、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば良い。
【0107】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで防止するか、またはインクの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとして吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能である。このような場合インクは、特開昭54-56 847号公報あるいは特開昭60-71 260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても良い。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0108】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダと組み合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るものであってもよい。
【0109】
次に、上述した液体吐出ヘッドを搭載する液体吐出装置の概略について説明する。
【0110】
図22は、本発明の液体吐出ヘッドを装着して適用することのできる液体吐出装置の一例であるインクジェット記録装置600の概略斜視図である。
【0111】
図22において、インクジェットヘッドカートリッジ601は、上述した液体吐出ヘッドとこの液体吐出ヘッドに供給するインクを保持するインクタンクとが一体となったものである。このインクジェットヘッドカートリッジ601は、駆動モータ602の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア603、604を介して回転するリードスクリュ605の螺旋溝606に対して係合するキャリッジ607上に搭載されており、駆動モータ602の動力によってキャリッジ607とともにガイド608に沿って矢印a,b方向に往復移動される。被記録材Pは、図示しない被記録材搬送手段によってプラテンローラ609上を搬送され、紙押え板610によりキャリッジ607の移動方向にわたってプラテンローラ609に対して押圧される。
【0112】
リードスクリュ605の一端の近傍には、フォトカプラ611、612が配設されている。これらはキャリッジ607のレバー607aのこの域での存在を確認して駆動モータ602の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知手段である。
【0113】
支持部材613は、上述のインクジェットヘッドカートリッジ601の吐出口のある前面(吐出口面)を覆うキャップ部材614を支持するものである。また、インク吸引手段615は、キャップ部材614の内部にインクジェットヘッドカートリッジ601から空吐出等されて溜まったインクを吸引するものである。このインク吸引手段615によりキャップ内開口部616を介してインクジェットヘッドカートリッジ601の吸引回復が行われる。インクジェットヘッドカートリッジ601の吐出口面を払拭するためのクリーニングブレード617は、移動部材618により前後方向(上記キャリッジ607の移動方向に直交する方向)に移動可能に設けられている。これらクリーニングブレード617及び移動部材618は、本体支持体619に支持されている。クリーニングブレード617は、この形態に限らず、他の周知のクリーニングブレードであってもよい。
【0114】
液体吐出ヘッドの吸引回復操作にあたって、吸引を開始させるためのレバー620は、キャリッジ607と係合するカム621の移動に伴って移動し、駆動モータ602からの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達手段で移動制御される。インクジェットヘッドカートリッジ601の液体吐出ヘッドに設けられた発熱体に信号を付与したり、前述した各機構の駆動制御を司ったりするインクジェット記録制御部は装置本体側に設けられており、ここには図示しない。
【0115】
上述の構成を有するインクジェット記録装置600は、図示しない被記録材搬送手段によりプラテンローラ609上を搬送される被記録材P'に対し、インクジェットヘッドカートリッジ601は被記録材P'の全幅にわたって往復移動しながら記録を行う。
【0116】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を用いてさらに具体的に説明するが本発明は、その要旨を超えない限り、下記実施例により限定されるものではない。なお、本明細書において「部」、「%」とあるものは特に断らない限り質量基準である。また、実施例1および3は、参考例である。
【0117】
実施例1、2及び比較例1のインクの作製〕
下記の成分を混合溶解した後、更にポアサイズ 0.22μmのメンブレンフィルター(商品名:フロロポアフィルター、住友電工製)にて加圧ろ過し、本発明及び比較例のインクを作製した。
【0118】
(実施例1)
下記一般式(1)で表される染料 2.5部
尿素 8.0部
トリエチレングリコール 15.0部
アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1.0部
水 73.5部
(実施例2)
下記一般式(2)で表される染料 2.5部
尿素 9.0部
2−ピロリドン 16.0部
アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1.0部
水 71.5部
(実施例3)
下記一般式(1)で表される染料 2.5部
尿素 8.0部
トリエチレングリコール 9.0部
ジエチレングリコール 6.0部
アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1.0部
水 73.5部
(比較例1)
下記一般式(1)で表される染料 2.5部
尿素 15.0部
エチレングリコール 16.0部
アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1.0部
水 65.5部
【0119】
【化5】
Figure 0004756726
【0120】
【化6】
Figure 0004756726
【0121】
〔評価試験〕
次に、上記で得られた実施例1、2及び比較例1の各インクを、(1)発一性、(2)保存安定性について評価した。各評価の評価方法及び評価基準は以下のようである。また得られた結果を表1に示す。
【0122】
(1)記録信号に応じた熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させるオンデマンド型マルチ記録ヘッドを有するインクジェット記録装置BJF-600(キヤノン製)に各々搭載して発一性の試験を行った。
【0123】
15℃/10%RHの恒温恒湿槽に1日放置し、その後あるノズルからインク滴を吐出させ、1分間そのノズルを使用せず、次にそのノズルからインク滴を吐出させた時の吐出安定性の程度を以下の基準で評価した。
【0124】
○:正常な印字が行える。
【0125】
△:若干の印字の乱れはあるが、実際の使用上は問題ない。
【0126】
×:不吐出又は印字の乱れがある。
【0127】
(2)50mLのインクを100mLのショット社製のガラス瓶に入れ、60℃の恒温槽に3ヶ月放置した後、室温に1ヶ月放置し、沈殿物、析出物の発生量を目視にて以下の基準で評価した。
○:全く発生しない。
△:少量発生する。
×:多量に発生する。
【0128】
【表1】
Figure 0004756726
【0129】
【発明の効果】
以上の如く、本発明によれば、十分な濃度と色調、耐光性を有し、あらゆる環境下における保存安定性、吐出安定性が得られるインクジェット記録用インク、かかるインクを使用したインクジェット記録方法、及びかかるインクを使用し機器が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置のヘッドの一実施態様を示す縦断面図である。
【図2】図1のA-B線断面図である。
【図3】マルチヘッドの概略説明図である。
【図4】インクジェット記録装置の一実施態様を示す概略斜視図である。
【図5】インクカートリッジの一実施態様を示す縦断面図である。
【図6】記録ユニットの一例を示す斜視図である。
【図7】液体吐出ヘッドを搭載可能なインクジェットプリンタの一例の要部を示す概略斜視図である。
【図8】液体吐出ヘッドを備えたインクジェットカートリッジの一例を示す概略斜視図である。
【図9】液体吐出ヘッドの一例の要部を模式的に示す概略斜視図である。
【図10】液体吐出ヘッドの一例の一部を抽出した概念図である。
【図11】図10に示した吐出口の部分の拡大図である。
【図12】図11に示した吐出口の部分のインク付着状態を示す模式図である。
【図13】図10における主要部の模式図である。
【図14】図13中のX-X矢視断面形状に対応し、図15〜図21と共に液体吐出ヘッドの液体吐出動作を経時的に説明するための概略断面図である。
【図15】図13中のX-X矢視断面形状に対応し、図14および図16〜図21と共に液体吐出ヘッドの液体吐出動作を経時的に説明するための概略断面図である。
【図16】図13中のX-X矢視断面形状に対応し、図14、図15および図17〜図21と共に液体吐出ヘッドの液体吐出動作を経時的に説明するための概略断面図である。
【図17】図13中のX-X矢視断面形状に対応し、図14〜図16および図18〜図21と共に液体吐出ヘッドの液体吐出動作を経時的に説明するための概略断面図である。
【図18】図13中のX-X矢視断面形状に対応し、図14〜図17および図19〜図21と共に液体吐出ヘッドの液体吐出動作を経時的に説明するための概略断面図である。
【図19】図13中のX-X矢視断面形状に対応し、図14〜図18、図20および図21と共に液体吐出ヘッドの液体吐出動作を経時的に説明するための概略断面図である。
【図20】図13中のX-X矢視断面形状に対応し、図14〜図19および図21と共に液体吐出ヘッドの液体吐出動作を経時的に説明するための概略断面図である。
【図21】図13中のX-X矢視断面形状に対応し、図14〜図20と共に液体吐出ヘッドの液体吐出動作を経時的に説明するための概略断面図である。
【図22】本発明の液体吐出ヘッドを装着して適用することのできる液体吐出装置の一例であるインクジェット記録装置600の概略斜視図である。
【符号の説明】
13 ヘッド
14 インク溝
15 発熱ヘッド
16 保護膜
17-1、17-2 電極
18 発熱抵抗体層
19 蓄熱層
20 基板
21 インク
22 吐出オリフィス(微細孔)
23 メニスカス
24 インク小滴
25 被記録材
26 マルチ溝
27 ガラス板
28 発熱ヘッド
40 インク袋
42 栓
44 インク吸収体
45 インクカートリッジ
51 給紙部
52 紙送りローラー
53 排紙ローラー
61 ブレード
62 キャップ
63 インク吸収体
64 吐出回復部
65 記録ヘッド
66 キャリッジ
67 ガイド軸
68 モーター
69 ベルト
70 記録ユニット
71 ヘッド部
72 大気連通口
600 インクジェット記録装置
601 インクジェットヘッドカートリッジ
602 駆動モータ
603、604 駆動力伝達ギア
605 リードスクリュ
606 螺旋溝
607 キャリッジ
607a レバー
608 ガイド
609 プラテンローラ
610 紙押え板
611、612 フォトカプラ
613 支持部材
614 キャップ部材
615 インク吸引手段
616 キャップ内開口部
617 クリーニングブレード
618 移動部材
619 本体支持体
620 (吸引開始)レバー
621 カム
832:吐出口
832a:起部
832b:伏部
931:電気熱変換素子(ヒーター、インク吐出エネルギ発生素子)
933:インク供給口(開口部)
934:基板
935:オリフィスプレート(吐出口プレート)
935a:吐出口面
936:インク流路壁
936a:隔壁
940:吐出口部
1337 :発泡室
1338 :液流路
1141 :溝
1141a :頂部
100:インクジェット記録ヘッド
101:気泡
102:メニスカス
1001 :液体タンク
1006 :移動駆動部
1008 :ケーシング
1010 :記録部
1010a :キャリッジ部材
1012 :カートリッジ
1012Y,M,C,B:インクジェットカートリッジ
1016 :ベルト
1018 :モータ
1020 :駆動部
1022a,1022b:ローラユニット
1024a,1024b:ローラユニット
1026 :回復ユニット
1026a,1026b:プーリ
1028 :用紙
1030 :搬送装置
C:濡れインク
M:メニスカス後退方向
C:メニスカス後退方向と反対方向
G:重心
I: インク
Ia:主液滴(液体,インク)
Ib,Ic:液体(インク)
Id:溝部に付着したインク(溝内のインク)
Ie:液流路内に残存しているインク
L:液室(インク供給口)から吐出口に向かう線
1:発泡室の幅寸法
2:発泡室の長さ寸法
O:吐出口の中心
P':被記録材
P:用紙の搬送方向
R:ベルトの回転方向
S:用紙の搬送方向と略直交する方向
1:吐出口伏部寸法
w:隔壁の幅寸法

Claims (13)

  1. 少なくとも下記一般式(I)で示される構造を有する染料と、尿素と、2.30D以上の双極子モーメントを有する有極性有機溶媒を含有し、該有極性有機溶媒として2−ピロリドンを含み、
    前記尿素をインク全量に対して7.0〜10.0質量%含有していることを特徴とするインク:
    Figure 0004756726
    (上記式(I)中、R1及びR2は各々独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、X1及びX2は各々独立にスルホン基もしくはその塩またはカルボキシル基もしくはその塩を表す)。
  2. 該染料をインク全量に対して0.3〜8.0質量%含有している請求項1に記載のインク。
  3. 該有極性有機溶媒をインク全量に対して4.5〜30.0質量%含有している請求項1または2に記載のインク。
  4. 該インクがインクジェット記録用のインクである請求項1〜3のいずれかに記載のインク。
  5. インクにエネルギーを与え、インク滴として吐出させる工程を有するインクジェット記録方法において、
    該インクが請求項に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
  6. 該エネルギーが、熱エネルギーである請求項に記載のインクジェット記録方法。
  7. 該エネルギーが、力学的エネルギーである請求項に記載のインクジェット記録方法。
  8. インクを収容しているインク収容部と該インクをインク滴として吐出させる為の記録ヘッド部とを備えた記録ユニットにおいて、該インクが請求項に記載のインクジェット記録用インクであることを特徴とする記録ユニット。
  9. 該記録ヘッドが、該インクに熱エネルギーを付与することによって該インクを吐出させるヘッドである請求項に記載の記録ユニット。
  10. インクを収容しているインク収容部を具備しているインクカートリッジにおいて、該インクが請求項1〜のいずれかに記載のインクであることを特徴とするインクカートリッジ。
  11. インクを収容しているインク収容部と該インクをインク滴として吐出させる為のヘッド部とを有する記録ユニットを具備しているインクジェット記録装置において、該インクが請求項に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
  12. インクを収容しているインク収容部を有しているインクカートリッジと、インクをインク滴として吐出させる為の記録ヘッドとを具備しているインクジェット記録装置において、該インクが請求項に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
  13. 該記録ヘッドが、インクに熱エネルギーを付与して該インクを吐出させる方式のヘッドである請求項11または12に記載のインクジェット記録装置。
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