JP4756051B2 - 食器洗浄機 - Google Patents
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Description
この食器洗浄機では、泡検出処理を実行する前に、第1噴出行程で洗浄槽内に洗浄水を噴出する。これによって、食器等に洗浄水を付着させる。泡検出処理では、水位調整処理で洗浄槽内の水位を基準水位に調整した後に、第2噴出行程で洗浄槽内に洗浄水を噴出する。第2噴出行程の開始時には、第1噴出行程で噴出された洗浄水が食器等に付着しているので、第2噴出行程で洗浄水を噴出しても、食器等に付着している洗浄水の量はほとんど変わらない。したがって、洗浄機用洗剤が投入されている場合には、第2噴出行程において洗浄槽内の水位は低下することなく基準水位に保たれる。一方、一般洗剤が投入されている場合には、第2噴出行程において洗浄槽内に泡が発生する。このため、洗浄槽内の水位が低下して基準水位を下回る。よって、水位検出処理で洗浄槽内の水位が基準水位を下回るか否かを検出することで、洗浄槽内に泡が発生しているか否かを検出することができる。
このように、本発明の食器洗浄機は、第1噴出行程で食器等に洗浄水を付着させた後に、水位調整処理で洗浄槽内の水位を基準水位に調整し、その後、第2噴出行程を実行する。第2噴出行程に先立って第1噴出行程で洗浄槽内に洗浄水が噴出されているので、第2噴出行程の開始時には洗浄槽内の食器等に既に洗浄水が付着している。したがって、第2噴出行程で噴出された洗浄水は、食器等に付着してもすぐに流れ落ちる。よって、第2噴出行程において、食器等に洗浄水が付着することによる水位の低下が起きない。すなわち、洗浄槽に収容する食器の量(すなわち、食器に付着する洗浄水の量)による洗浄槽内の水位のバラツキ要因を排除することができる。また、第2噴出行程においては、洗浄機用洗剤が投入されている場合に洗浄槽内の水位が低下しない。したがって、第2噴出行程後に給水を行う必要がない。すなわち、第2噴出行程開始後に洗浄槽内の水位が基準水位に達しているか否かを検出すれば、洗浄槽内に泡が発生しているか否かを検出できる。したがって、給水量の誤差による水位のバラツキ要因を排除できる。このように、洗浄槽内の食器の量による水位のバラツキ要因と、給水量の誤差による水位のバラツキ要因を排除できるので、第2噴出行程後の水位のバラツキが少なくなる。したがって、洗浄機用洗剤が投入されている場合と一般洗剤が投入されている場合とで、第2噴出行程後における水位の差が僅かであっても、泡の発生を正確に検出することができる。すなわち、第2噴出行程を長時間行う必要がない。また、第1噴出行程は、食器等に洗浄水を付着させれば足りるので、長時間行う必要がない。したがって、この食器洗浄機によれば、短時間で洗浄槽内における泡の発生を検出することができる。
このように、複数の水位検出処理の検出結果に基づいて泡判定指標値を算出することで、その泡判定指標値から洗浄槽内に泡が発生しているか否かをより正確に検出することが可能となる。なお、泡判定指標値は、種々の方法によって算出することができる。例えば、基準水位を下回っていると検出した水位検出処理の数を泡判定指標値とすることができる。この場合、高い泡判定指標値ほど、洗浄槽内で泡が発生している可能性が高いことを示すことになる。
したがって、上述した泡検出処理を繰り返し実行する食器洗浄機は、制御装置が、後で実行する第2噴出行程ほど実行時間を短くすることが好ましい。
後で実行する第2噴出行程では、一般洗剤投入時に水位の低下速度が速いので、実行時間が短くても水位が十分に低下する。したがって、第2噴出行程の実行時間が短くても、洗浄槽内に泡が発生しているか否かを検出することができる。また、このような構成によれば、より短時間で泡の発生を検出することができる。
本発明の食器洗浄機の実施例について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施例の食器洗浄機10の概略断面図を示している。
食器洗浄機10は、ケース12とケース12内に収容された洗浄槽14を備えている。洗浄槽14の前側(図1の左側)には、扉15が一体的に取付けられている。扉15を引き出すことで、洗浄槽14がケース12内から引き出されて、洗浄槽14内に食器が載置できる。図示するように、ケース12内に洗浄槽14を収容した状態では、洗浄槽14の上部が蓋56によって塞がれる。
食器かご61には、食器を載置することができる。
洗浄ノズル22は、後述するインペラ収容室31から供給される洗浄水を、複数の噴出口から洗浄槽14内に噴出する。これによって、食器かご61に載置される食器に洗浄水がかかり、食器が洗浄される。
洗浄槽14の底面には、凹部29が形成されている。凹部29の上側開口部は、残菜フィルタ17によって覆われている。残菜フィルタ17はメッシュ状に形成されている。
水位室45には、水位室45内の水位を検出する水位検出装置46が設置されている。水位検出装置46は、フロート47と、シャフト48と、水位検出スイッチ49(例えば、リードスイッチ)によって構成されている。シャフト48は、水位室45の上部に形成された孔に挿通されており、上下にスライド移動可能とされている。フロート47は、シャフト48の下端に固定されている。フロート47は、水に浮遊する。したがって、水位室45内に洗浄水が溜まると、洗浄水の水位に応じて、フロート47とシャフト48は上下動する。水位検出スイッチ49は、シャフト48の上端と対向する位置に設置されている。水位室45内の水位が一定の水位に上昇すると、シャフト48が水位検出スイッチ49に接触する。これによって、水位検出スイッチ49がオンする。すなわち、水位検出装置46がオンする。以下では、水位検出装置46がオンする水位を基準水位という。水位検出装置46のオン−オフは、制御装置60によって読み取られる。
洗浄槽14内の給気管54の接続部の下方には、ヒータ30が設置されている。洗浄槽14内に洗浄水が溜まっている状態でヒータ30を作動させると、洗浄水が加熱される。洗浄槽14内に洗浄水が溜まっていない状態でヒータ30を作動させると、洗浄槽14内の空気が加熱される。
なお、ユーザが誤って洗剤貯留槽62に一般洗剤を補充している場合には、ステップS4で洗浄槽14内に一般洗剤が投入される。
ステップS6の実行中には、洗浄槽14内の水位が低下する。洗浄槽14に洗浄機用洗剤が投入されている場合には、噴出された洗浄水が食器等に付着することにより洗浄槽14内の水位が低下する。ステップS6の実行後の水位は、ステップS6実行中の条件によって種々に異なる。例えば、ステップS4における給水量の誤差により、ステップS6の開始時に比較的多くの洗浄水が洗浄槽14に溜められている場合(すなわち、基準水位より若干高い水位まで洗浄水が溜められている場合)には、ステップS6の実行後の水位は比較的高くなる。また、洗浄槽14内に比較的多くの食器を収容している場合には、ステップS6において食器への洗浄水の付着量が多くなるため、ステップS6の実行後の水位は比較的低くなる。したがって、洗浄機用洗剤が投入されている場合には、ステップS6の実行後の洗浄槽14内の水位が、基準水位を下回る場合と、基準水位に達している場合とがある。また、一般洗剤が投入されている場合には、洗浄水が食器等に付着するのに加えて、洗浄槽14内に泡が発生することによっても水位が低下する(すなわち、洗浄水が泡の液膜となるために、洗浄槽14内の水位が低下する)。この場合には、洗浄機用洗剤を投入している場合に比べて水位の低下量が多くなる。一般洗剤が投入されている場合には、ステップS6実行後の洗浄槽14内の水位は基準水位を下回る。
ステップS6で既に洗浄槽14内に洗浄水を噴出しているので、ステップS18の実行前の状態においては既に食器等に洗浄水が付着している。したがって、ステップS18で洗浄槽14内に噴出された洗浄水は、一旦、洗浄槽14の壁面や洗浄槽14内の食器に付着するが、すぐに流れ落ちる。したがって、ステップS18では、洗浄水が食器等に付着することにより洗浄槽14内の水位が低下することはない。すなわち、洗浄機用洗剤が投入されている場合には、洗浄槽14内の水位はほとんど低下せず、水位検出装置46はオフしない。
一方、一般洗剤が投入されている場合には、洗浄槽14内への洗浄水の噴出により、洗浄槽14内に泡が発生する。したがって、洗浄槽14内の水位は基準水位を下回る水位まで低下し、水位検出装置46がオフする。
このように、ステップS22の検出結果によって、泡の発生を検出することができる。なお、制御装置60は、泡の発生の検出精度をさらに高めるために、以下に説明するステップを継続する。
一方、ステップS22で水位検出装置46のオンを検出した場合には(すなわち、ステップS22でYES)、制御装置60は、ステップS22を実行しない(すなわち、カウント値C1は増加しない)。
カウント値C1が「3」であることは、実行した全てのステップS10及びステップS22で水位検出装置46のオフが検出されたことを意味し、洗浄槽14内に泡が発生している可能性が極めて高いことを意味する。したがって、カウント値C1が「3」である場合には、制御装置60は、ステップS30の消泡運転を実行する(図2の矢印Z)。消泡運転は、洗浄槽14内の洗浄水の略全てを排出する排出運転と、洗浄槽14内に新たな洗浄水を導入する給水運転を、繰り返し4回行う運転である。消泡運転によって、洗浄槽14内の泡がなくなる。消泡運転を実行すると、制御装置60は運転を終了する。
カウント値C1が「1」以下であることは、洗浄槽14内に泡が発生していない可能性が極めて高いことを意味する。すなわち、上述したように、ステップS10では、洗浄槽14内に泡が発生していない場合にも水位検出装置46がオフすることがある。一方、ステップS22では、洗浄槽14内に泡が発生していなければ水位検出装置46はオンしている。したがって、洗浄槽14内に泡が発生していない場合には、カウント値C1が「0」または「1」となる。カウント値C1が「1」以下である場合には、制御装置60は、ステップS28の洗浄運転(洗浄ポンプ28とヒータ30を作動させて、継続的に食器を洗浄する運転)を実行する(図2の矢印Y)。洗浄運転を実行した後は、すすぎ運転、乾燥運転を実行する。
カウント値C1が「2」であることは、洗浄槽14内に泡が発生している可能性と発生していない可能性があることを意味する。例えば、洗浄槽14内の泡の発生量が許容範囲ぎりぎりの量である場合には、ステップS22で水位検出装置46がオフしたりオフしなかったりするので、カウント値C1が「2」となる場合がある。このように、カウント値C1が「2」である場合には、制御装置60は、再度、ステップS16〜S26の処理を実行する(図2の矢印X)。
したがって、制御装置60は、後で実行するステップS18ほど、その実行時間を短時間にする。具体的には、1回目のステップS18では、洗浄ポンプ28を20秒間作動させる。2回目のステップS18では、洗浄ポンプ28を15秒間作動させる。3回目のステップS18では、洗浄ポンプ28を10秒間作動させる。4回目のステップS18では、洗浄ポンプ28を5秒間作動させる。一般洗剤の投入時においては、後で実行するステップS18ほど水位の低下速度が速くなるので、後で実行するステップS18では実行時間が短時間であっても洗浄槽14内の水位が基準水位より低い水位まで低下する。したがって、ステップS18の実行時間が短時間であっても、ステップS22の判定を正確に行うことができる。また、後に行うステップS18ほど実行時間を短くすることで、図2の処理全体の実行時間が短縮される。したがって、短時間で泡の発生の有無を検出することができる。
また、カウント値C1は、ステップS10の判定結果によっても変更される。これによって、泡の発生の検出精度がより高められている。
(構成1)制御装置は、第1噴出行程(ステップS6)を実行する前に洗浄槽内の水位を基準水位に調整する第2水位調整処理(ステップS4)を実行する。
(構成2)制御装置は、第1噴出行程の開始後、かつ、泡検出処理(ステップS16〜S22)を実行する前に、洗浄槽内の水位が基準水位を下回るか否かを検出する第2水位検出処理(ステップS10)を実行する。そして、第2水位検出処理の検出結果と第1水位検出処理(ステップS18)の検出結果に基づいて泡判定指標値を算出する。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
12:ケース
14:洗浄槽
15:扉
16:操作パネル
18:排気通路
22:洗浄ノズル
27:インペラ
28:洗浄ポンプ
30:ヒータ
31:インペラ収容室
36:排水管
43:給水管
44:給水弁
45:水位室
46:水位検出装置
52:ファン
54:給気管
56:蓋
60:制御装置
62:洗剤貯留槽
Claims (3)
- 洗浄槽と、
洗浄水を洗浄槽内に噴出する洗浄ノズルと、
洗浄槽内の洗浄水を吸引して洗浄ノズルに送り込む洗浄ポンプと、
洗浄槽内の水位が基準水位に達しているか否かを検出する水位検出手段と、
制御装置を備えており、
制御装置が、
洗浄槽への給水後に、洗浄ポンプを作動させて洗浄ノズルから洗浄槽内に洗浄水を噴出する第1噴出行程を実行し、その後に、
洗浄槽内の水位を基準水位に調整する水位調整処理と、
水位調整処理後に、洗浄ポンプを作動させて洗浄ノズルから洗浄槽内に洗浄水を噴出する第2噴出行程と、
第2噴出行程の開始後に、水位検出手段によって洗浄槽内の水位が基準水位を下回るか否かを検出する水位検出処理、
を含む泡検出処理を実行することを特徴とする食器洗浄機。 - 制御装置が、泡検出処理を繰り返し実行し、各水位検出処理の検出結果に基づいて泡判定指標値を算出することを特徴とする請求項1に記載の食器洗浄機。
- 制御装置は、後で実行する第2噴出行程ほど実行時間を短くすることを特徴とする請求項2に記載の食器洗浄機。
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