JP4755433B2 - 感熱性粘着剤及び感熱性粘着シート - Google Patents
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Description
その記録方式もインクジェット記録方式、感熱記録方式、感圧記録方式等様々な方式がある。
従来より、ラベルの情報記録面とは反対面に、粘着剤層と剥離紙を積層した構成の一般的な粘着シートが、貼り合わせ時に剥離紙を剥がし加圧のみで簡便に貼り合わせることのできるため広く使用されている。
しかし、一般的な構成の粘着シートは、剥離紙を剥離して使用するが、剥離された剥離紙は回収されて再利用され難く、ほとんどの場合廃棄処分されている。
そこで近年では、常温では粘着性を示さず剥離紙を必要としない感熱性粘着シートが注目されている。
熱可塑性樹脂は粘着力、接着力を付与するものであり、また熱溶融性物質は、常温では固体であるため、樹脂に可塑性は与えないが、加熱により溶融して樹脂を膨潤又は軟化させて粘着性を発現させるものである。
また、粘着付与剤は粘着性を向上させる働きもする。感熱性粘着剤中の熱溶融性物質は加熱により溶融した後はゆっくりと結晶化するために、熱源を取り除いた後も粘着性を長時間持続させる。
しかしながら、従来の感熱性粘着剤は、粘着性発現後の粘着力が経時的に低下するという問題があった。
しかし、これらはステンレス板等に対する粘着力は比較的良好な結果が得られるものの、塩化ビニルラップやポリオレフィンラップ等に対する粘着力は、未だ実用レベルに達していないものであった。
感熱性粘着剤の用途は特に限定されないが、例えば、基材の片面に感熱性粘着剤からなる層 (感熱性粘着剤層という) を設けた感熱性粘着シート、さらに感熱性粘着剤層に加えて基材の他の面に感熱発色層を設けた感熱性粘着シートを挙げることができる。
これらは、各種食料品をラップで包装し、そのラップの上に貼るいわゆる食品POS用として期待が高まっている。
しかし、従来の感熱性粘着剤は、塩化ビニルラップ及びポリオレフィンラップ等に対する粘着力が不充分であるために、感熱性粘着シート自体の実用化の妨げになっている。
この感熱性粘着シートはアンダーコート層が設けられているため、感熱発色層の熱感度向上と熱活性化時生じる感熱発色層の地肌発色防止の点でほぼ満足できるレベルであるが、該粘着シートを重ね合わせる際に発生するブロッキング性に関して、それが40℃程度で発生してしまい、実用化レベルとして期待されている50℃程度には達していないものである。
また、昨今、環境保全を配慮した経済、生産活動を営むことが人類共通の認識になりつつある。
環境庁は、平成9年に内分泌攪乱作用を持つと疑われる約70種の化学物質について報告を行った。これら約70の化学物質中に、フタル酸エステルの記載が見られる。
可塑剤として主に用いられているフタル酸エステルが食物連鎖を介して、人体に取り込まれ体内のホルモンバランスを崩し、生殖機能に悪影響を及ぼすことが懸念されている。
従来、公知の感熱性粘着剤の多くは、固体可塑剤としてフタル酸エステルが使用されており、その代替物質の出現が要望されている。
本発明の第1は、熱可塑性樹脂及び加熱時に溶融する熱溶融性物質を含有する感熱性粘着剤において、該熱溶融性物質が下記一般式(1)で示される化合物から選ばれる少なくとも1種以上用いる事を特徴とする感熱性粘着剤に関する。
本発明の第2は、感熱性粘着剤が、熱可塑性樹脂と粘着付与剤及び加熱時に溶融する熱溶融性物質を含有することを特徴とする請求項1記載の感熱性粘着剤に関する。
本発明の第3は、該感熱性粘着剤中の熱溶融性物質の体積平均粒子径が、0.5μm以下の固体微粒子であることを特徴とする請求項1又は2記載の感熱性粘着剤に関する。
本発明の第4は、該感熱性粘着剤中の粘着付与剤が、ロジン誘導体、テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂又は水素添加テルペン樹脂から選ばれる少なくとも1種以上用いる事を特徴とする請求項2又は3記載の感熱性粘着剤に関する。
本発明の第5は、請求項1〜4のいずれかに記載の感熱性粘着剤からなる層を基材の片面に設けてなることを特徴とする感熱活性粘着シートに関する。
本発明の第6は、該感熱性粘着剤層の反対面にロイコ染料と顕色剤を含有する感熱記録層を設けることを特徴とする請求項5記載の感熱性粘着シートに関する。
本発明の第7は、該感熱性粘着剤層と基材との間に、微小中空粒子とバインダーを含有する中間層を設けることを特徴とする請求項5又は6記載の感熱性粘着シートに関する。
また、上記一般式(1)において、Mで表されるアルカリ金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等が挙げられる。
熱活性粘着剤は、一般に加熱により粘着力、接着力を付与する主な成分である熱可塑性樹脂、粘着付与剤及び加熱により溶融し、粘着剤に粘着性を発現させる作用を有する熱溶融性物質を主成分とするものである。
本発明の熱活性粘着剤は、熱可塑性樹脂、粘着付与剤及び熱溶融性物質からなる熱活性粘着剤において、熱溶融性物質として上記一般式(1)の化合物を使用することを特徴とする。
これらの熱溶融性物質のうち、特に下記化学式No.1〜6で表わされる化合物を使用することにより、各被着体、特に塩化ビニルラップやポリオレフィンラップに対する粘着力が強く、かつ耐ブロッキング性も良好となる。
上記一般式(1)で表される化合物のうち、R1がt−ブチル、t−アミル等のt−アルキル基、R2が炭素原子数1〜4のアルキル基、R3が水素原子又はメチル基である化合物が好ましく、下記化合物No.1〜6が特に好ましい。
得られた化合物をろ過、乾燥することにより、本発明の化合物の原料粉末が得られる。
例えば、上記化合物No.1は、オキシ塩化燐と2,2′−メチレンビス(4,6−t−ブチルフェノール)とを反応させて環状酸性リン酸エステルとし、次いで該環状酸性リン酸エステルと水酸化ナトリウムとを反応させることにより得られる。
得られた化合物No.1を、ろ過、乾燥することにより、通常平均粒径50〜80μmの原料粉末が得られる。
また、化合物No.2は、上記化合物No.1の製造方法において、水酸化ナトリウムを水酸化リチウムに置き換える以外は、化合物No.1と同様の製造方法で得られ、得られた化合物No.2を、ろ過、乾燥することにより、通常平均粒径10〜30μmの原料粉末が得られる。
これらの化合物の融点は、好ましくは70℃以上、さらに好ましくは80℃以上のものが用いられる。また、その上限値は200℃程度である。
融点が70℃未満であると、感熱性粘着剤としたときに通常の保存環境下温度で粘着力が発現するなど、保存上の不具合が生じる。
また、感熱性粘着剤塗布液を基材に塗布乾燥するときに粘着力が発現するなどの製造上の不具合も生じるときがある。
融点が200℃を超えると粘着力を発現させるために大量のエネルギーが必要となり、実用上の不具合が生じる。
また、感熱紙を基材として用い大量のエネルギーで粘着力を発現させた場合、感熱記録層が発色することが考えられ、印字画像が読み取れなくなるという問題がある。
該熱溶融性物質を2種類以上混合して用いると熱活性化エネルギーを低くすることが可能(高感度化)となり、特に、類似構造な熱溶融性物質を2種類以上混合して用いると効果が向上し、ディレード性もアップする。
さらに、熱溶融性物質の体積平均粒子径を0.5μm以下にすることにより、動的な熱活性感度が上がり低エネルギーで熱可塑性樹脂と相溶して感熱性粘着剤となる。
また、熱溶融性物質の体積平均粒子径を0.5μm以下にすることにより、通常の保存環境下温度での保存性が向上(要するに耐ブロッキング性が向上)する。
本発明の感熱性粘着剤において、感熱性粘着剤中の熱溶融性物質である上記一般式(1)化合物の含有率は、好ましくは、25〜80重量%であり、さらに好ましくは、35〜70重量%である。
熱溶融性物質である上記一般式(1)の化合物の含有率が25重量%未満及び80重量%を超えた場合には、いずれも粘着力の低下を来たすことがある。
また、ガラス転移点(Tg)の低い樹脂と組合せた場合、上記一般式(1)の化合物の含有率25重量%未満と少ないと、通常の保存環境下温度で粘着力が発現するなど保存上の不具合が生じる。
感熱性粘着剤中の熱可塑性樹脂の含有率は、好ましくは、10〜60重量%、さらに好ましくは、15〜50重量%である。熱可塑性樹脂の含有率が10重量%未満及び60重量%を超えた場合、いずれも粘着力の低下となるので望ましくない。
また、低Tg樹脂の含有率が60重量%を超えた場合には、通常の保存環境下温度で粘着力が発現するなど保存上の不具合が生じる。
本発明の感熱性粘着剤に特に好ましく用いられる粘着付与剤としては、ロジン誘導体(ロジン、重合ロジン、水添ロジン及びそれらのグリセリン、ペンタエリスリトール等とのエステル、樹脂酸ダイマー等)、テルペン系樹脂(テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、水素添加テルペン樹脂)等が挙げられる。
これらの粘着付与剤は、熱可塑性樹脂及び本発明の熱溶融性物質と相溶し、感熱性粘着剤の粘着力が著しく向上する。
また、感熱性粘着剤中の粘着付与剤の融点又は軟化点は、好ましくは、80℃以上でさらに好ましくは、80〜200℃である。80℃未満になると、通常の保存環境下温度で保存上の不具合(耐ブロッキング性が低下)が生じる。
また、感熱性粘着剤中の粘着付与剤の含有率は、好ましくは、5〜30重量%で、さらに好ましくは、5〜20重量%である。5重量%未満であると、粘着力が低下し、30重量%を超えると、通常の保存環境下温度で保存上の不具合(耐ブロッキング性が低下)が生じる。
本発明の感熱性粘着剤においては、上記成分以外に、ブロッキング防止のために、酸化チタン、アルミナ、コロイダルシリカ、カオリン、タルク等の無機物や、ステアリン酸金属塩、パラフィン、天然ワックス、合成ワックス、天然油脂、ポリスチレン粉末等の有機物を、さらに必要に応じて、分散剤、消泡剤、増粘剤等を使用することもできる。
この粘着シートは、ラベルとして用いて好適である。
基材の片面に感熱記録層を塗布し、他の面に本発明の熱活性粘着剤を塗布することにより、各被着体、特に塩化ビニルラップやポリオレフィンラップに対する粘着力が強く、かつ耐ブロッキング性も良好な感熱記録用の熱活性粘着シートを得ることができる。
支持体に塗工若しくは印刷の際の乾燥条件は、使用される熱溶融性物質が融解しない温度範囲で乾燥されなければならない。乾燥の手段としては熱風乾燥の他に赤外線、マイクロ波、高周波による熱源を利用した乾燥方法が使用できる。
感熱性粘着剤層の塗布量は、乾燥塗工量で通常2〜35g/m2、好ましくは5〜25g/m2の範囲で塗布される。感熱性粘着剤層の塗工量が2g/m2未満であると、加熱による接着を行う際に十分な接着力が得られない。また、35g/m2を越えると接着機能が飽和し経済上好ましくない。
本発明の感熱記録層において用いられるロイコ染料としては、一般にこの種のロイコ系記録材料において知られているロイコ染料が適用され、例えば、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系等の染料のロイコ化合物が好ましく用いられる。
このようなロイコ染料の具体例としては、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−{N−(3′−トリフルオルメチルフェニル)アミノ}−6−ジエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリクロロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−N−メチル−N−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、6′−クロロ−8′−メトキシ−ベンゾインドリノ−ピリロスピラン、6′−ブロモ−3′−メトキシ−ベンゾインドリノ−ピリロスピラン、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジメチルアミノフェニル)−3−(2′−メトキシ−5′−クロルフェニル)フタリド、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジメチルアミノフェニル)−3−(2′−メトキシ−5′−ニトロフェニル)フタリド、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジエチルアミノフェニル)−3−(2′−メトキシ−5′−メチルフェニル)フタリド、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2′,4′−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(2′−メトキシ−4′−ジメチルアミノフェニル)−3−(2′−ヒドロキシ−4′−クロル−5′−メチルフェニル)フタリド、3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4′−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4′,5′−ベンゾフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2′,4′−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−フェニルエチレン−2−イル)フタリド、3−(4′−ジメチルアミノ−2′−メトキシ)−3−(1″−p−ジメチルアミノフェニル−1″−p−クロロフェニル−1″,3″−ブタジエン−4″−イル)ベンゾフタリド、3−(4′−ジメチルアミノ−2′−ベンジルオキシ)−3−(1″−p−ジメチルアミノフェニル−1″−フェニル−1″,3″−ブタジエン−4″−イル)ベンゾフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジメチルアミノ−フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリド、3,3−ビス{2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル}−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−ビス{1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル}−5,6−ジクロロ−4,7−ジブロモフタリド、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−ナフタレンスルホニルメタン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリドフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオランスピロ(9,3′)−6′−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4′,5′−ベンゾフルオラン、3−N−メチル−N−イソブチル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−イソアミル−6−メチル−7−アニリノフルオラン等を挙げることができる。
その具体例としては、4,4′−イソプロピリデンビスフェノール、3,4′−イソプロピリデンビスフェノール、4,4′−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノール)、4,4′−セカンダリーブチリデンビスフェノール、4,4′−イソプロピリデンビス(o−ターシャリーブチルフェノール)、4,4′−シクロヘキシリデンジフェノール、4,4′−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(6−ターシャリーブチル−2−メチル)フェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリーブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4′−チオビス(6−ターシャリーブチル−2−メチル)フェノール、4,4′−ジフェノールスルホン、4,2′−ジフェノールスルホン、4−イソプロポキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ベンジロキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジフェノールスルホキシド、P−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、P−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、プロトカテキュ酸ベンジル、没食子酸ステアリル、没食子酸ラウリル、没食子酸オクチル、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサヘプタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパン、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−2−ヒドロキシプロパン、N,N′−ジフェニルチオ尿素、N,N′−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、サリチルアニリド、5−クロロ−サリチルアニリド、サリチル−o−クロロアニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、2−アセチルオキシ−3−ナフトエ酸の亜鉛塩、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ヒドロキシナフトエ酸の亜鉛、アルミニウム、カルシウム等の金属塩、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエステル、4−{β−(p−メトキシフェノキシ)エトキシ}サリチル酸、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、2,4′−ジフェノールスルホン、3,3′−ジアリル−4,4′−ジフェノールスルホン、α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−α−メチルトルエンチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールS、4,4′−チオビス(2−メチルフェノール)、3,4−ヒドロキシ−4′−メチル−ジフェニルスルホン、4,4′−チオビス(2−クロロフェノール)等が挙げられる。
この場合の結合剤としては、慣用の種々の結合剤を適宜用いることができる。
このような結合剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリブチルメタクリレート、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンやスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックス類等を挙げることができる。
その具体例としては、ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類、p−ベンジルビフェニル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニルエステル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチルエステル、ジフェニルカーボネート、テレフタル酸ジベンジルエステル、テレフタル酸ジメチルエステル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジルオキシナフタレン、1,2−ビス(フェノキシ)エタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシ)エタン、1,4−ビス(フェノキシ)ブタン、1,4−ビス(フェノキシ)−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ビス(フェニルチオ)ブタン、1,4−ビス(フェニルチオ)−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、p−プロパギルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、1,3−ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−(ベンジルオキシ)ベンジルアルコール、1,3−ジフェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、蓚酸ジベンジルエステル、1,5−ビス(p−メトキシフェニルオキシ)−3−オキサペンタン等が挙げられる。
この場合、滑剤としては、高級脂肪酸及びその金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、動物性、植物性、鉱物性又は石油系の各種ワックス類等が挙げられる。
なお、本発明においては必要に応じ、基材と感熱記録層との間にアンダーコート層を設けたり、また、感熱記録層の上に画像信頼性を向上させる目的等で例えば、水溶性樹脂を主成分とする保護層を設けたり、さらに、基材の裏面にバックコート層を設けたりすることもできる。
この場合、これらの層を構成する成分としては、上記の填料、結合剤、熱可融性物質、界面活性剤等を用いることができる。
さらに、保護層上及び保護層を設けない場合は直接感熱記録層の上に、印刷画像を形成することができ、印刷インクとしては、例えば、UV硬化性インクが用いられる。
例えば、先ず、ロイコ染料、顕色剤を別々に結合剤水溶液と共に、ボールミル、アトライター、サンドミル等の分散機により、分散粒径が1〜3μmになるまで粉砕分散した後、必要に応じて填料、熱可融性物質(増感剤)分散液等と共に、一定処方で混合して感熱記録層塗布液を調製し、基材に塗布することによって感熱記録層を形成することができる。
基材に熱転写記録用の受容紙を用い、片面に本発明の熱活性粘着剤を塗布することにより、各被着体、特に塩化ビニルラップやポリオレフィンラップに対する粘着力が強く、かつ耐ブロッキング性も良好な熱転写記録用の熱活性粘着シートを得ることができる。
本発明の熱転写記録用の受容紙片面に、熱転写記録媒体用フィラーと水溶性樹脂を主成分とするインク受容層を設けることができ、他の面に熱活性粘着剤を塗布することにより熱転写記録用の熱活性粘着シートを得ることができる。
また、インク受容層に耐水化剤を含有させることができる。
これら粘着シートをラベルとして用いることは最適である。
本発明の熱転写記録用受容紙のインク受容層において、インク受容層に含有させるフィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン、水酸化アルミニウム、クレー、焼成クレー、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、ホワイトカーボン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カルシウムやシリカ、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン等の微粉末等を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
インク受容層における上記フィラーと水溶性樹脂の割合は、ブロッキング性に関わり、フィラー対水溶性樹脂の含有重量比(固形分)を1:0.1〜0.2とすることが好ましい。
また、インク受容層に用いる耐水化剤の具体例としては、例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール、クロムミョウバン、メラミン、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂等が挙げられる。
この耐水化剤と水溶性樹脂の割合もブロッキング性に関わり、その含有重量比(固形分)は、水溶性樹脂1に対して、耐水化剤0.3〜0.5が好ましい。
このようにインク受容層はフィラー及び水溶性樹脂を、またさらに、水溶性樹脂と耐水化剤を特定の比率で含有させて形成させるが、さらに、インク受容層の表面をキャレンダーなどにより、平滑度500秒以上に処理することにより、上記フィラーによる効果に加えて印字品質を一層向上させることができる。
これらの中間層及び/又はアンダーコート層を設ける場合には、断熱性であることが好ましく、このような層を設けることによって感熱発色層の熱感度が向上し、かつ熱活性化時における感熱発色層の地肌発色が防止でき、熱活性時の熱エネルギーを効率よく活用することができる。
上記の中間層及び/又はアンダーコート層が断熱性である場合、以下、断熱層と言う。
断熱層としては、熱可塑性樹脂を殼としてなる中空度30〜95%程度の微小中空粒子又はポーラスな顔料を用いた非発泡性断熱層及び発泡性フィラーを用いた発泡性断熱層が挙げられる。
断熱層に用いられる熱可塑性樹脂を殼としてなる中空度が30〜95%程度の微小中空粒子は、内部に空気その他の気体を含有するもので、すでに発泡状態となっている微小中空粒子である。
この微小中空粒子の体積平均粒子径は、0.2〜20μmのものが好ましく、より好ましくは0.5〜10μmの微小中空粒子が好ましい。この体積平均粒子径(粒子外径)が0.2μmより小さいものは、技術的に中空にするのが難しい事や断熱層の役割が不十分となる。
また、逆に20μmより大きいものは、塗布乾燥後の表面の平滑性が低下するため、感熱性粘着剤層の塗布が不均一になり、さらに均一にするために必要量以上の感熱性粘着剤を塗布しなければならない。
従って、このような微小中空粒子の分布は粒子径が上記の範囲にあると同時に、バラツキの少ない分布スペクトラムの均一なものが望ましい。
さらに、本発明において、プラスチック球状中空粒子は、中空度が30%以上のものが使用できるが、50%以上のものがより好ましい。中空度が30%未満のものは、断熱性が不十分なため、熱エネルギーが基材を通じて外へ放出され、粘着剤活性化の熱の効率が悪くなるので望ましくない。
ここで言う中空度とは、中空微粒子の外径基準の体積と内径基準の体積の比である。
本発明で用いる微小中空粒子は上述の様に、熱可塑性樹脂を殼とするものであるが、この熱可塑性樹脂としては、特に塩化ビニリデンとアクリロニトリルを主体とする共重合体樹脂が好ましい。
本発明の非発泡性断熱層を形成させるには、上記の微小中空粒子やポーラスな顔料をバインダーと共に水に分散し、これを基材上に塗布し、乾燥することによって得られる。
この場合、微小中空粒子の塗布量は支持体1m2当たり少なくとも1g以上であり、さらに好ましくは2〜15g程度が好ましい。
また、バインダー樹脂の塗布量は、断熱層を基材に強く結合させるに足る量でよく、通常は、該微小中空粒子とバインダー樹脂との合計量に対して、2〜50重量%である。
非発泡性断熱層を形成する際に使用されるバインダーとしては、従来公知の水溶性高分子及び/又は水性高分子エマルジョンから適宜選択される。
その具体例としては、水溶性高分子として例えば、ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等が挙げられる。
また、水性高分子エマルジョンとしては、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックスや酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル/アクリル酸共重合体、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂等のエマルジョン等が挙げられる。
また、本発明において用いる発泡性フィラーは、熱可塑性樹脂を殼とし、内部に低沸点溶媒の発泡剤を含有する中空状のプラスチックフィラーであり、種々のものが適用されるが、その粒子直径に関しては、未発泡の状態の場合、2〜50μmであり、発泡状態では10〜100μm、好ましくは、10〜50μmである。
このプラスチックフィラーの殼となる熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、又はそれらの共重合体が挙げられる。
また、殼内に含まれる発泡剤としては、プロパンやブタンその混合物等が一般的に用いられる。
基材上に発泡性断熱層を形成させるには、上記した発泡性プラスチックフィラーを、結着剤と共に支持体上に塗布乾燥した後、その塗布面に熱板を密着させ、プラスチックフィラーを加熱発泡させればよい。
プラスチックフィラーの塗布量は、支持体1m2に対し未発泡フィラーとして、少なくとも1g以上であり、好ましくは2〜5g程度である。
また、結着剤の使用量は、発泡性断熱層を支持体上に対し強く結着させるような量であればよく、通常は、未発泡フィラーと結着剤の合計量に対し、5〜50重量%である。
また、加熱発泡温度は、フィラーの殼を構成する熱可塑性樹脂を軟化させる温度である。発泡倍率は、通常、2〜4倍、好ましくは、2〜3倍程度であり、上記の発泡が達成されるように適宜、選択される。
なお、本発明の断熱層においては、上記微小中空粒子、ポーラスな顔料又は発泡性フィラー及びバインダーと共に、必要に応じて、フィラー、熱可融性物質(増感剤)、界面活性剤等を併用することができる。
この場合、フィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、タルク、表面処理されたカルシウムやシリカ等の無機系微粉末の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末を挙げることができ、また、熱可融性物質(増感剤)としては、例えば、高級脂肪酸又はそのエステル、アミドもしくは金属塩の他、各種ワックス類、芳香族カルボン酸とアミンとの縮合物、安息香酸フェニルエステル、高級直鎖グリコール、3,4−エポキシ−ヘキサヒドロフタル酸ジアルキル、高級ケトン、p−ベンジルビフェニル他の熱可融性有機化合物等50〜200℃程度の融点を持つものが挙げられる。
また、本発明で使用する基材としては、特に限定されず、上質紙、アート紙、コート紙等、紙以外でもポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロース等のセルロース誘導体フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム或いはこれらを貼り合わせたフィルム等を使用することができる。
上記塗工層を設ける塗工方法として、ブレード塗工法、グラビア塗工法、グラビアオフセット塗工法、バー塗工法、ロール塗工法、ナイフ塗工法、エアナイフ塗工法、コンマ塗工法、Uコンマ塗工法、AKKU塗工法、スムージング塗工法、マイクログラビア塗工法、リバースロール塗工法、4本あるいは5本ロール塗工法、ディップ塗工法、落下カーテン塗工法、スライド塗工法、ダイ塗工法、等公知の塗工方法が利用可能である。
なお、以下に示す部及び%は、いずれも重量基準である。
[A液]熱溶融性物質分散液
リン酸2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム
(化合物No.1) 30.0部
ポリビニルアルコール(30%水溶液) 5.0部
界面活性剤(アルキル−アリルスルホン酸塩) 0.15部
水 64.85部
上記組成からなる混合物を、体積平均粒子径が1.0μmとなるようにサンドミルを用いて分散して分散液[A液]を得た。
[B液]感熱性粘着剤分散液
メチルメタアクリレート−ブチルアクリレート共重合体エマルジョン
(Tg−62℃,不揮発分50%) 10部
重合ロジンエマルジョン(軟化点145℃,不揮発分50%) 6.5部
熱溶融性物質分散液[A液] 3.3部
上記組成からなる感熱性粘着剤分散液[B液]を80g/m2の片面コート紙の裏面に乾燥重量16g/m2となるように塗布乾燥し、感熱性粘着シートを得た。
実施例1において[A液]の代わりに下記[C液]を用いた以外は実施例1と同様にして、感熱性粘着シートを得た。
[C液]熱溶融性物質分散液
リン酸2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム
(化合物No.1) 30.0部
ポリビニルアルコール(30%水溶液) 5.0部
界面活性剤
<ポリアルキレン(エチレン)グリコールアルキルフェニルエーテル> 0.15部
水 64.85部
上記組成からなる混合物を、体積平均粒子径が0.45μmとなるようにボールミルを用いて分散して分散液[C液]を得た。
実施例1において[B液]の代わりに下記[D液]を用いた以外は実施例1と同様にして、感熱性粘着シートを得た。
[D液]感熱性粘着剤分散液
メチルメタアクリレート−ブチルアクリレート共重合体エマルジョン
(Tg−62℃,不揮発分50%) 10部
熱溶融性物質分散液〔A液〕 33.3部
発熱発色層の作製
[E液]非発泡性断熱層形成用塗液
微小中空粒子分散体
塩化ビニリデン/アクリロニトリルを主体とする共重合樹脂
(固形分濃度32%、平均粒子径3.0μm、中空度92%) 30部
スチレン/ブタジエン共重合体ラテックス
(Tg+4℃) 10部
水 60部
上記組成からなる混合物を攪拌分散して非発泡性断熱層形成用塗液[E液]を調製した。
<発熱発色層液の調整>
[F液]発色剤分散液
3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 20部
ポリビニルアルコ−ル(10%水溶液) 10部
水 70部
[G液]顕色剤分散液
4−イソプロポキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン 10部
ポリビニルアルコ−ル(10%水溶液) 25部
炭酸カルシウム 15部
水 50部
上記組成からなる混合物を、それぞれ平均粒径が1.5μm程度となるようにサンドミルを用いて分散して[F液]と[G液]を調製し、次に[F液]:[G液]=1:8となるように混合攪拌して感熱発色層[H液]を得た。
上記[E液]を、基材の表面に乾燥後重量が4g/m2となるように塗布乾燥して非発泡性断熱層を設けた。
この上に、上記[H液]を乾燥後重量が5g/m2となるように塗布乾燥して感熱発色層を設けた。
<保護層液の調整>
[保護層一次分散液]
水酸化アルミニウム 20部
10%PVA水溶液 20部
水 40部
次いで上記保護層一次分散液を使って、下記組成の保護層液を調製した。
<保護層液の調整>
[保護層一次分散液]
水酸化アルミニウム 20部
10%PVA水溶液 20部
水 40部
次いで上記保護層一次分散液を使って、下記組成の保護層液を調製した。
[保護液の調整]
保護層一次分散液 10部
10%PVA水溶液 20部
12.5%エピクロヒドリン水溶液 5部
30%ステアリン酸亜鉛分散液 2部
上記組成の混合物を縦型サンドミルで平均粒径が1μm以下になるように粉砕、分散化して保護層一次分散液を調製した。
上記感熱発色層上に、上記保護層液を乾燥時の重量が約3g/m2となるように塗布、乾燥を行い、さらに王研式平滑度が2000秒になるようにスーパーキャレンダー処理して感熱記録紙を得た。
実施例2の片面コ−ト紙の代わりに、前記感熱記録紙を使用した以外は、実施例2と同様にして感熱性粘着ラベルを得た。
実施例1において[A液]の分散粒径を代わりに下記[I液]を用いた以外は実施例1と同様にして、感熱性粘着ラベルを得た。
[I液]熱溶融性物質分散液
リン酸2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム
(化合物No.1) 30.0部
ポリビニルアルコール(30%水溶液) 5.0部
界面活性剤
<ポリアルキレン(エチレン)グリコールアルキルフェニルエーテル> 0.15部
水 64.85部
上記組成からなる混合物を、平均粒径が0.6μmとなるようにサンドミルを用いて分散して分散液[J液]を得た。
実施例1において、[A液]のリン酸2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム(化合物No.1)をフタル酸ジシクロヘキシルに代えたものを用いた以外は実施例1と同様にして、感熱性粘着ラベルを得た。
実施例1において、[A液]のリン酸2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム(化合物No.1)をフタル酸ジフェニルに代えたものを用いた以外は実施例1と同様にして、感熱性粘着ラベルを得た。
比較例1の片面コート紙の代わりに、上記感熱記録紙を使用した以外は、比較例1と同様にして、感熱性粘着ラベルを得た。
(1)直後粘着力測定
本発明の感熱性粘着シートを40mm×150mmの長方形にカットし、大倉電気製感熱印字装置TH−PMDを用いて、
ヘッド条件 各エネルギー0.5mJ/dot
印字スピード 4ms/line
プラテン圧 6kgf/line
の条件にて感熱性粘着シートを熱活性化させる。
ついで被着体(ポリオレフィンラップ)に加圧2kgのゴムローラーで長手方向に貼り付けて、2分後と1日後に剥離角度180度、剥離速度300mm/minの条件で剥離させた。
そのときの粘着力をフォースゲージで測定し、0.1秒間隔でデータを読み取り平均化した数値を表に示した。
なお単位はgf/40mmである。
この試験を常温環境(22℃、65%RH)で実施した。
<ブロッキング性>
同一サンプルの表面と感熱性粘着剤層面とを接触させ、200g/cm2の圧力で50℃、Dry条件下で24時間試験した後、室温で放置後サンプルを剥し、その時のブロッキング性を下記表1に示すのようなランクで評価し、その結果を表2に示す。
Claims (7)
- 感熱性粘着剤が、熱可塑性樹脂と粘着付与剤及び加熱時に溶融する熱溶融性物質を含有することを特徴とする請求項1記載の感熱性粘着剤。
- 該感熱性粘着剤中の熱溶融性物質の体積平均粒子径が、0.5μm以下の固体微粒子であることを特徴とする請求項1又は2記載の感熱性粘着剤。
- 該感熱性粘着剤中の粘着付与剤が、ロジン誘導体、テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂又は水素添加テルペン樹脂から選ばれる少なくとも1種以上用いる事を特徴とする請求項2又は3記載の感熱性粘着剤。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の感熱性粘着剤からなる層を基材の片面に設けてなることを特徴とする感熱性粘着シート。
- 該感熱性粘着剤層の反対面にロイコ染料と顕色剤を含有する感熱記録層を設けることを特徴とする請求項5記載の感熱性粘着シート。
- 該感熱性粘着剤層と基材との間に、微小中空粒子とバインダーを含有する中間層を設けることを特徴とする請求項5又は6記載の感熱性粘着シート。
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