JP4751281B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スキャナ、プリンタ、ファクシミリモデム及びネットワークインタフェースを備えた画像形成装置に係り、特に、ネットワークに接続されて多人数で使用され、且つ、ハードディスクを備えてファイリング機能を有する多機能の画像形成装置に関する。
ハードディスクを備え且つネットワークに接続される画像形成装置では一般に、画像ファイリング機能が備えられている。ビットマップ展開された画像ファイルをこのハードディスクに保存しておけば、印刷を直ちに開始することができる。しかし、例えばオリジナル画質のA4カラー画像データのサイズは約54MBと比較的大きい。このため、特に、多人数で使用される複合機では、不要なファイルを削除して、容量不足にならないようにする必要がある。
そこで、下記特許文献1には、ハードディスクの空き容量が小さくなった場合、削除できるボックス内ファイルを操作パネルに表示し、ユーザが指定したファイルを削除する構成が開示されている。
しかしながら、ユーザの指定に応じてファイルを削除するので、多人数で使用される複合機では、各ユーザがファイルを削除する必要がある。
一方、下記特許文献2には、印刷データファイルを画像形成装置のハードディスクに保存させる場合、ファイルを送信するPC側のユーザに、その印刷データの削除日を指定させ、削除日が間近になった時に電子メールでその旨をユーザに通知する構成が開示されている。
この構成によれば、その後の事情変更により、削除日を更新して、不用意にファイルが削除されるのを防止することができるとともに、自動削除により上記問題が解決される。
特開2003−110783号公報 特開2004−199456号公報
しかし、電子メールを確認しなかったり、確認しても削除予定日後の事情変更により、自動削除後に印刷データファイルを印刷させる必要が生じたりする場合がある。
また、画像形成装置のハードディスクが容量不足にならないようにするため、この装置の各ユーザが不要と思うファイルを瞬間的に判断して削除することになり、その結果、必要なファイルを誤って削除する機会が比較的多くなる。
この画像形成装置のハードディスク自体に、ファイルバックアップ領域及びごみ箱を作成してファイルを自動的にバックアップしたりファイルを削除する替わりにごみ箱へ移動させたりすれば、ハードディスクの容量不足がさらに生じやすくなる。
また、ファイルの自動的なバックアップやごみ箱への移動を全てのファイルに対して行うと、リソースの無駄使いになるとともに、空き容量不足が生じないようにするため人がその管理を頻繁に行わなければならなくなる。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、画像形成装置本体に備えられた記憶手段の空き容量不足を解消するとともに、ファイルが自動削除され又はファイルを誤って手動削除してもそのファイルの内容を印刷し又は送信することが可能な画像形成装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、効果的にファイルのバックアップ又はごみ箱への移動を行うことが可能な画像形成装置を提供することにある。
本発明の第1態様では、
プロセッサと、
該プロセッサに結合されプログラム及びデータが格納される記憶手段と、
該プロセッサに結合されたリムーバブル記憶装置用インタフェースと、
該プロセッサに結合されたスキャナ、プリンタ、ファクシミリモデム及びネットワークインタフェースと、
該プロセッサに結合された対話型入出力手段と、
を有する画像形成装置において、
該記憶手段には、スキャナで読み取られたデータの第1ファイル、該ネットワークインタフェースからのデータの第2ファイル、及び、該ファクシミリモデムからのデータの第3ファイルが格納され、
該プログラムは該プロセッサに対し、
(1)該第3ファイルについてのみ、該第3ファイルを該記憶手段に格納させる際に該第3ファイルをコピーして、該リムーバブル記憶装置用インタフェースに接続されている記憶装置に格納させる、
ステップを有する。
本発明による画像形成装置の第2態様では、第1態様において、
該プログラムは該プロセッサに対しさらに、
(2)該対話型入出力手段により、該記憶手段に登録されるファイルについて保存期間が指定された場合には、そのファイル名と、該ファイルの登録日と保存期間との組又はファイル削除予定日とを該記憶手段に格納させ、
(3)該保存期間が指定されたファイルについて、本日がファイル削除予定日であるファイル又はファイル削除予定日を経過しているファイルを、該リムーバブル記憶装置用インタフェースに接続されている記憶装置へ移動させる、
ステップを有する。
本発明による画像形成装置の第3態様では、第1又は2態様において、
該記憶手段にはさらに、第1及び第2メインボックスが作成され、該第1及び第2メインボックス内にそれぞれ、ユーザ毎の第1及び第2サブボックスが作成され、該第1サブボックスは、該第1ファイル又は該第2ファイルを格納するためのものであり、該第2サブボックスは、該第3ファイルがその宛先に応じ移動されたものを格納するためのものであり、
該プログラムは該プロセッサに対し、
(4)該第1及び第2メインボックスの名前を該対話型入出力手段に表示させ、
該対話型入出力手段により該第1又は第2メインボックスが選択された場合には、そのメインボックスに格納されているサブボックスの情報を該対話型入出力手段に表示させ、
(5)該対話型入出力手段により1つのサブボックスが選択された場合には、このサブボックスに含まれているファイルの情報及びファイルに対する処理名を該対話型入出力手段に表示させ、
(6)該対話型入出力手段によりファイル及び処理が選択された場合には、このファイルに対するこの処理を実行させる、
ステップを有する。
本発明による画像形成装置の第4態様では、第3態様において、
該リムーバブル記憶装置にはバックアップボックス及びごみ箱が作成されており、
該プログラムは該プロセッサに対し、
該ステップ(1)において該第2サブボックス内の該第3ファイルを該バックアップボックス内に格納させ、
該ステップ(3)において該第1サブボックス内の、本日がファイル削除予定日又はファイル削除予定日を経過している該第1又は第2ファイルを、該ごみ箱へ移動させる。
第1ファイルについては紙原稿があり、第2ファイルについては一般にホストコンピュータ側にファイルが保存されているので、これらは第3ファイルに比較して、バックアップの必要性が低い。
上記第1態様の構成によれば、スキャナで読み取られたデータの第1ファイル、ネットワークインタフェースからのデータの第2ファイル、及び、ファクシミリモデムからのデータの第3ファイルのうち、該第3ファイルについてのみ、該第3ファイルを該記憶手段に格納させる際に該第3ファイルをコピーして、リムーバブル記憶装置用インタフェースに接続されている記憶装置に格納させるので、ファイルバックアップが原因で、画像形成装置本体に備えられた記憶手段の空き容量不足を生じさせることがなく、かつ、バックアップが最も必要な第3ファイルのみを効果的にバックアップすることができるという効果を奏する。
上記第2態様の構成によれば、保存期間が指定されたファイルについて、本日がファイル削除予定日であるファイル又はファイル削除予定日を経過しているファイルを、該リムーバブル記憶装置用インタフェースに接続されている記憶装置へ移動させるので、該移動が原因で、画像形成装置本体に備えられた記憶手段の空き容量不足を生じさせることがなく、かつ、保存が最も必要な自動削除対象のファイルのみを効果的に保存することができるという効果を奏する。
上記第3態様の構成によれば、該第1及び第2メインボックス内にそれぞれ、ユーザ毎の第1及び第2サブボックスが作成され、該第2サブボックス内のファイルのみがバックアップ対象となるので、処理が簡単になるという効果を奏する。
上記第4態様の構成によれば、該第2サブボックス内の該第3ファイルをバックアップボックス内へコピーし、該第1サブボックス内の該第1又は第2ファイルをごみ箱へ移動させればよりので、処理がさらに簡単になるという効果を奏する。
本発明の他の目的、構成及び効果は以下の説明から明らかになる。
図32は、本発明の実施例1に係る画像形成装置10のハードウェア構成を示す概略ブロック図である。
この画像形成装置10では、MPU11にインタフェース12を介してEEPROM13E1、EEPROM13E2、DRAM13D、HDD14、操作パネル15、スキャナ16S、プリンタ16P、NIC17、ファクシミリモデム18、ポート19及び20が結合されている。図32では、簡単化のため、複数のインタフェースを1つのブロックで示している。
EEPROM13E1及びEEPROM13E2は、例えばフラッシュメモリである。EEPROM13E1には、BIOS(Basic Input Output System)が格納されている。EEPROM13E2には、OS(オペレーティングシステム)、OSの上層のサービスプログラム及びアプリケーション並びにOSの下層のデバイスドライバが格納されている。DRAM13Dはワークエリア用であり、HDD14はデータ格納用である。
操作パネル15は、設定値又は指示を入力し、設定画面や状態などを表示させるためのものである。本実施例1では、操作パネル15がタッチパネルとハードウェアキーの組み合わせで構成されている場合を説明する。
スキャナ16Sは、コピー及びファックス送信での画像入力用である。プリンタ16Pは、プリントエンジン、定着器並びに用紙の給紙部、搬送部及び排紙部を備えており、供給されるビットマップデータに基づいてプリントエンジンの感光ドラムに静電潜像を形成し、これをトナーで現像し、用紙に転写し定着させた後に排紙する。
NIC17は、ケーブル又は無線の通信媒体、及び、ルータ21を介してホストコンピュータ22に結合され、プリントジョブ、電子メール送受信及びインターネットファクシミリ送信に用いられる。モデム18は、ファクシミリ送受信用である。
コンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ24及びUSBメモリ25はそれぞれポート19及び20に接続され、後述のようにファイルのバックアップ用及びごみ箱並びにリムーバブルユーザボックスとして用いられる。
以下においては、操作者による操作パネル15の操作に応じ、イベントドリブン方式により対応するハンドラが起動され、その命令に応じてMPU11が動作して、処理が行われる。
図1は、ハードディスク14及びリムーバブルメディア23内に作成された複数のボックスを示す。ここにボックスとは、他の領域と論理的に区別される記憶領域であって、フォルダ、ドライブ又はメモリ上の記憶領域(仮想的なフォルダ)などである。
ユーザ毎のフォルダ内に、スキャナで読み取った画像データのファイル、印刷ジョブやファクシミリ送信ジョブでビットマップ展開された画像データのファイル(ジョブファイル)及びホストコンピュータから受信したデータのファイル等をまとめて格納すると、各ファイルの種類や属性を区別して管理するためのデータベース及びこれを取り扱うプログラムの構成が複雑になる。さらに、一部の機能のバージョンアップが他の部分に影響して、プログラム開発効率が悪くなる。一方、ボックスの数を増やすと、このような問題が解決されるが、一般に、ユーザが所望のファイルを見つけるのに手間がかかり、操作性が悪くなる。
そこで、本発明の実施例では、まず、図1に示すようにボックスを分類している。
すなわち、多用途であるが直接の処理が制限されたドキュメントファイリング用の、ユーザ毎のボックスを含むカスタムボックス26と、目的に応じて区分されたプリントジョブが格納される、ユーザ毎のボックスを含むジョブ保存ボックス27Jと、ファクシミリ親展受信ファイルが入れられる、ユーザ毎のボックスを含むファクシミリボックス28とに分割することにより、プログラムのデータ処理構成の複雑化を避けるとともに、一部の機能のバージョンアップが他の部分に大きく影響するのを防止して、プログラム開発効率を向上させている。ここにジョブ保存ボックス27Jは、2個のジョブ保存ボックス27JP及び27JQを1つのボックスで表したものであり、これらのそれぞれに、ユーザ毎のボックスが含まれている。
また、このようなボックスの分割と、他の目的のためのさらなるボックスの追加とにより、ユーザの操作性が低下するのを避けるために、ハードディスク14には、4つのメインボックス、すなわち、カスタムボックス26、ジョブボックス27、ファクシミリボックス28及びファクシミリワークボックス29が作成されている。これらメインボックスは、フォルダ又は仮想的なフォルダである。
次に、各ボックスの詳細を説明する。
カスタムボックス26内には、ユーザ毎のフォルダがボックスとして作成され、これらのボックスには、NIC受信部17Rで受信した印刷データ、ファクシミリ送信データ又は電子メール送信データのファイル、及び、スキャナ16Sで読み取られた画像データのファイルが格納される。ユーザボックスにはまた、ファクシミリワークボックス29内のボックスを除く他のボックスからのファイルを、ユーザの操作に応じて移動させることが可能となっている。ユーザボックス内のファイルを指定して、プリンタ16Pに印刷を行わせ、NIC送信部17Tを介して電子メール送信又はインターネットファクシミリ送信を行わせることができる。普通のファクシミリ送信は、後述のようにして行われる。
ジョブボックス27内には、再コピーボックス27C、イメージ合成ボックス(フォームボックス)27I及びジョブ保存ボックス27Jが作成されている。
再コピーボックス27C内には、コピージョブで生成された、ビットマップ展開後の画像データと、用紙サイズ、コピー濃度及び後処理データなどの印刷属性データとを含むファイル(ジョブファイル)が、印刷後に再コピー用として格納され、その後、このファイルを指定してスタートキーを押下することにより、より迅速に再コピーを行うことが可能となっている。再コピーボックス27C内のファイルの保存期間は、再コピーボックス27Cの属性として設定され、保存期間が経過すると自動削除される。
イメージ合成ボックス27Iには、フォームオーバレイ用のフォーム群が格納されている。このフォーム群のフォームは、スキャナ16Sで読み取った画像データのファイルである。イメージ合成ボックス27Iは、フォームオーバレイ用のワークフォルダでもあり、フォームオーバレイにより合成された画像のジョブファイルも一時的に格納される。このジョブファイルは、プリンタ16Pにより印刷される。
ジョブ保存ボックス27J内には、NIC受信部17Rを介しホストコンピュータ22から供給された印刷用ファイルを指定条件に基づきビットマップ展開したジョブファイルが格納される。このファイルは、目的に応じ後述のように分類されて管理される。
次に、ファクシミリに関するボックスについて説明する。
ファクシミリボックス28内には、ユーザ毎のファクシミリ親展受信ボックスが作成されている。各親展受信ボックスは、Fコード通信のサブアドレスに対応付けられている。親展受信ボックスは、対応するFコードパスワードを入力することにより、開くことができる。
ファクシミリワークボックス29は、プログラムのワーク用かつ送受信データの漏洩を防ぐためのものであり、ユーザからは見えず、DRAM13D内の仮想的なものであってもよい。ファクシミリワークボックス29内には、ファクシミリ送信ボックス29T、ファクシミリ受信ボックス29R及びファクシミリポーリング送信ボックス29Pが作成されている。
ファクシミリ送信ボックス29T内には、スキャナ16Sで読み取られた原稿の画像データ又はNIC受信部17Rを介しホストコンピュータ22から供給される画像データのファイルが格納され、MPU11により送信データに変換された後に、ファクシミリモデム送信部18Tを介してファクシミリ送信される。ファクシミリ受信ボックス29Rには、ファクシミリモデム受信部18Rで受信した画像データがファイルとして格納され、Fコード通信の場合にはそのサブアドレスに対応する、ファクシミリボックス28内のボックスに移動され、そうでなければプリンタ16Pに供給されて印刷される。ファクシミリポーリング送信ボックス29P内には、スキャナ16Sで読み取られた原稿の画像データが送信用ファイルとして格納され、要求に応じて、対応するファイルの画像データが送信される。
一方、リムーバブルメディア23のコンパクトフラッシュメモリ24内には、バックアップボックス24B及びごみ箱24Gが作成されている。ここで、NIC受信部17Rからのデータはホストコンピュータ22側でバックアップ可能であり、また、スキャナ16Sからのデータは紙原稿の形でバックアップ可能である。そこで、ファクシミリ受信ボックス29R内の親展受信以外のファイル及びファクシミリボックス28内の、ユーザにより指定された親展受信ボックスの中のファイルのみ、バックアップボックス24B内に自動的にバックアップされるようにしている。親展受信ボックスの中のファイルは、Fコードパスワードをキーとして暗号化されてバックアップされる。
ハードディスク14は、多数のユーザで共用されるので、ファイルには保存期間が予め設定され、又は、ユーザにより指定される。この保存期間が経過すると、そのファイルはごみ箱24Gに移動される。
USBボックス25Bは、ドライブ自体又はドライブ内の予め決められた名前を含むフォルダである。USBボックス25Bは、カスタムボックス26内のユーザボックスと同様に使用され、また、このユーザボックスとUSBボックス25Bとの間でデータを移動又は複写可能となっている。
ファクシミリ親展受信ボックス内のファイルは、ユーザの指定に応じて、カスタムボックス26内の対応するユーザボックスへ転送可能となっている。
図2は、操作パネル15を操作して開かれるボックスの処理を示す概略フローチャートである。
操作パネル15上で、図1のメインボック26、27又は28がユーザにより指定されると、図2において、ステップS0からステップS1、S2、S3又はS4へ進み、そのメインボックスが展開されてサブボックス群が操作パネル15上に表示される。具体的には、不図示のメインメニューでカスタムボックスが指定されると、図6に示すようなユーザボックス群が操作パネル15に表示される。メインボックス直下のサブボックス群表示画面では、その画面の下部に、他のメインボックスを展開してサブボックス群を表示するためのカスタムボックス釦260、ジョブ保存ボックス釦270、リムーバブルメディア釦230及びファクシミリボックス釦280が表示されている。選択されたメインボックスに対応する釦は、白黒反転表示される。
次に、ユーザにより1つのサブボックスが指定されると、ステップS0からステップS5を介してステップS6へ進み、そのボックスが展開されて下位のサブボックス群又はファイル群が操作パネル15に表示される。具体的には、図8に示すようなファイル群が表示される。ファイルに対し実行できる機能がサブボックス選択により限定されるので、ファイルに対する処理又は処理の準備(設定画面)を選択するための釦数は比較的少なく、操作性がよい。
次に、ユーザにより該処理が指定されると、ステップS0からステップS5及びS7を介してステップS8へ進み、該指示に応じた処理又は処理の準備が行われる。
ここで、カスタムボックス26内のユーザボックス及びその中のファイルを管理するためのデータ構造を説明する。このデータ構造は、図3(A)〜(C)に示すユーザボックス全体情報構造体30、ユーザ構造体31及びファイル構造体32の型を用いて作成される。構造体31及び32の型については、これらの配列変数が用いられる。
図4は、構造体型の変数(セル)間がポインタで結合されたリストの具体例を示す。
セル300はユーザボックス全体情報構造体30の型の変数であり、ユーザ結合リストを構成するセル310〜31uは、ユーザ構造体31の型の配列変数である。セル310〜31uは、矢印で示すようにポインタで双方向にリンクされ、セル300内のユーザポインタUP0u及びUP00によりそれぞれセル31u及びセル310がポイントされている。図4中の(NULL)はヌルポインタであることを示している。図3(B)に示すように、ユーザ構造体31は、ユーザ名と、ボックスを開くためのパスワードとを有している。パスワードの設定は任意であり、設定されていない場合にはNULL値となる。
ユーザ構造体31はまた、ユーザボックス内のファイルの開始ポインタと終了ポインタとを有しており、図4に示す如く、例えばセル310のファイル開始ポインタ及び終了ポインタによりそれぞれセル3200及び3201がポイントされている。ファイル結合リストを構成するセル3200及びセル3201はいずれも、図3(C)のファイル構造体32の型の配列要素であり、これらは矢印で示すようにファイル前ポインタとファイル次ポインタにより双方向にリンクされている。ファイル構造体32は、その要素として印刷部数、文書名、ファイル名、登録日、保存期間、削除予定日及びファイルサイズを有している。登録日は、ハードディスク14へファイルを格納した日付であり、保存期間はファイル毎にユーザが設定した期間であり、削除予定日は登録日に保存期間を加算した日付である。この削除予定日を参照し、本日が削除予定日を過ぎていれば、そのファイルが自動削除される。
図3(A)のユーザボックス全体情報構造体30は、図4の結合リストを現在の画面と対応させるため、ユーザ現ポインタ、ファイル現ポインタ及び現リストの要素を含んでいる。例えば、ユーザ現ポインタがセル310〜31uのうち、図6の画面で選択されているユーザ名(所有者)を持つセルを指すように、ユーザ現ポインタにアドレスが記入される。現リストはユーザ結合リスト('0')又はファイル結合リスト('1')を示すフラグであり、この場合'0'である。同様に、ファイル現ポインタが例えばセル3210〜3211のうち、図8の画面で選択されているファイル名を持つセルを指すように、ファイル現ポインタにアドレスが記入される。この場合、現リストは'1'である。
ユーザ名のソートにおいては、ユーザ結合リストがソートされてそのリンク順が変更され、文書名のソートにおいては、選択されているユーザ名のファイル結合リストがソートされてそのリンク順が変更される。
構造体、これを用いた結合リスト、これと画面との関係及びソートの以上のような点は、後述の他の構造体、これを用いた結合リスト、これと画面との関係及びソートについても同様である。
図5は、図6の編集釦45を押下して表示される不図示の画面において行われるユーザボックス作成処理を示すフローチャートである。図5の処理は、図2のステップS9の処理の一部である。
(S10)操作者は、画面上のテキストボックスにユーザ名を入力する。ユーザボックスのユーザ名は、個人又は部や課等のグループを識別する名前である。
(S11)操作者は、ユーザボックスを開くためのパスワードを入力する。ユーザ登録釦の押下に応答して、以下の処理がMPU11により行われる。
(S12)入力されたユーザ名及びパスワードが記入された、ユーザ構造体31の型の配列要素を、ユーザ結合リストに追加するとともに、新たなユーザボックスを作成する。
(S13)後述のファクシミリボックス28内のファクシミリ受信親展ボックスに関するユーザ連結リストについても、ステップS12と同様の処理を行う。
(S14)後述のジョブ保存ボックス27J内のユーザボックスに関するユーザ連結リストについても、ステップS12と同様の処理を行う。
(S15)後述のイメージ合成ボックス27I内のユーザ毎のフォームファイルに関するユーザ連結リストについても、ステップS12と同様の処理を行う。
このように、1つのユーザボックス及びその管理データを作成する際に、他のユーザボックス及びその管理データも同様に自動的に作成するので、1ユーザに対し複数のボックス及び管理データを作成してもユーザの負担が増えることが無い。また、この複数化により、各種ボックスの管理プログラム及びボックス内のファイルを処理するプログラムの複雑化を避けることができ、プログラムの開発及び改良の効率が向上する。
図6のカスタムボックス展開画面には、カスタムボックス26内に作成されているユーザボックスのリスト40が表示される。リスト40の右端部には、リスト40をスクロールするためのスクロールバー41が表示されている。リスト40の上端側には、リスト40の各列の名前が表示され、また、第1〜3列の各々について昇順又は降順にソートするための釦42〜44が表示されている。一般に用いられているように、これらいずれかの釦を押下すると、その項目につき、ボタンの向きに応じて昇順又は降順にソートされ、その結果がリスト40に表示される。また、ソート方向ラベル42A〜44Aのうちの対応するもの向きが逆転表示され、再度釦を押下すると前回と逆向きにソートされる。
リスト40中の1つの行を選択して編集釦45を押下すると、その行のボックス名及びそのボックスの所有者名の編集画面に遷移して、これらを編集可能となる。
ファイル保存釦46を押下した場合には、図7に示すようなファイル保存画面が表示される。この画面においては、文書名、及び、年(Y)、月(M)、週(W)又は日(D)を単位とするファイル保存期間を、テキストボックスに入力する。未記入の場合には保存期間が既定値(又は期限無し)となる。原稿画像読取釦を押下すると、原稿画像がスキャナ16Sで読み取られ、そのファイルが、図6で選択されているボックス内に保存され、また、そのサムネイルが作成されて表示され、さらに、その日時が登録日として表示される。NIC受信部17Rからのファイルの保存は、ホストコンピュータ22側でプリンタドライバを起動させて不図示のファイル保存画面を表示させ、データを設定して保存釦を押下することにより行われる。ファイル保存の際には、図4の対応するファイル結合リストに新規セルが追加され、このセルに、当該保存期間が、本日である登録日とともに記入される。
詳細釦47を押下すると、保存されたファイルに付加されている属性情報が表示される。開釦48を押下した場合には、そのユーザボックスが開かれて、図8に示すような画像が表示される。
図6において、ジョブ保存ボックス釦270、リムーバブルメディア釦230又はファクシミリボックス釦280が押下されると、それぞれ図17、図28又は図31に示すメインボックス展開画面が表示される。
図8のユーザボックス展開画面において、リスト50は、選択されたユーザボックス内に格納されているファイルのリストであり、文書名と、ハードディスク14内にこのファイルが登録された日付と、ファイルのサイズとの列を含んでいる。リスト50の右端側には、図6と同様にスクロールバー41が表示され、リスト50の上端側には列の名前が記入された釦51〜53が表示され、それぞれソート方向ラベル51A〜53Aが表示されている。釦51〜53のいずれかの押下によるソート及びソート方向ラベル51A〜53Aのうちの対応するものの向きについては、図6の場合と同様である。
ソート釦52の真上に項目切換釦58が表示され、この項目切換釦58を押下する毎に、ソート釦52の表示が「登録日」(図8)、「削除日」(図9)、「保存期間」(図10)と巡回し、ソート釦52を押下したときにソートされる項目が、その時にソート釦52に表示されているものとなる。
ハードディスク14の空き容量が少なくなったときに、これらのいずれか、特に削除予定日、及び、ファイルサイズに関するソート結果と、文書名とから、どのファイルを優先的に削除すべきかをより適正かつ迅速に判断することが可能となる。また、削除日が近づいているファイルについて、保存期間を延長すべきかどうかも容易に判断することが可能となる。
リスト50の左端部の列には、チェックボックス54が表示され、その矩形内を押下することによりチェックマークを付加してファイルを選択し、リスト50の右端側の詳細釦47又はリスト50の下端側の印刷釦60、送信釦61、結合釦62、移動釦63若しくは削除釦64を押下することにより、不図示のメニュー画面に遷移して、選択されたファイルに対しその処理を行うことが可能となる。ここで、「結合」は、複数の文書ファイルを1つの文書ファイルにまとめる処理(マージ)であり、「移動」は、USBボックス25Bへのファイルの移動である。ファイル保存釦46を押下した場合には、図6のファイル保存釦46を押下した場合と同じ処理が行われる。詳細釦47を押下した場合には、ファイル名、印刷サイズ、文書のページ数、解像度、カラー/モノクロの別、データサイズ及びファイル登録日が表示される。
閉釦66を押下すると、このユーザボックスが閉じられ、図6の画面に戻る。
スクロールバー41の上端側には、ユーザボックス内のファイルの情報の表示方法を選択するためのリスト表示アイコン55、サムネイル表示アイコン56及びプレビューアイコン57が表示されている。リスト表示アイコン55は、図8の表示形態に対応している。サムネイル表示アイコン56を押下した場合には、図11に示すような展開画面が表示される。プレビューアイコン57を押下すると、選択した文書ファイルに対するプレビュー画面が表示され、不図示の方向キーを押下することにより、表示部分を移動させることが可能となっている。
図11の画面では、3つのフレーム67内にそれぞれサムネイル68が表示される。サムネイル68は、対応する文書の所定頁、例えば第1頁の縮小画像である。サムネイル68の下部には、図8の列に対応したチェックボックス、文書名、登録日及び削除予定日が表示される。この画面にも、図8と同様に、リスト表示アイコン55、サムネイル表示アイコン56及びプレビューアイコン57が表示される。
図8又は図11の保存期間変更釦59を押下すると、図12に示すような画面が表示される。保存期間の「延長」、「変更」または「無期限」のラジオボタンの1つを押下して選択し、「延長」又は「変更」を選択した場合にはその右側の年(Y)、月(M)又は日(D)を単位とする期間を入力する。
確定釦を押下すれば、図13に示す保存期間更新処理が開始される。図13の処理は、図2のステップS9の処理の一部である。
(S20)図12で保存期間の延長、変更又は無期限が選択されている場合にはそれぞれステップS21、S22又はS23へ進む。
(S21)図4の結合リスト構造を参照し、ユーザ現ポインタが指すセルからファイル結合リストをたどって、図8又は図11で選択されているファイル名を含むセルを見つけ、その保存期間に、入力された延長期間を加算し、ステップS24へ進む。
(S22)前記ステップS21と同様にして該当するセルを見つけ、その保存期間を、入力されたものに変更し、ステップS24へ進む。
(S23)保存期間をゼロクリアし、ステップS24へ進む。
(S24)ステップS21〜ステップS23で更新された保存期間に応じて削除予定日を変更する。
次に、閉釦を押下すれば、前の図8又は図11の画面に戻る。
この画面で印刷釦60を押下すると、図14に示すような印刷準備画面が表示される。印刷に関しては、フォームとの関係で後述する。
次に、図8又は図11の画面で送信釦61を押下すると、チェックボックス54で選択された文書名のファイルについて、図15に示すようなクイックセットアップモードの送信準備画面が表示される。
この画面の左側には、選択したファイルの第1頁のサムネイル、原稿サイズ、送信サイズ及び原稿サイズに対する送信サイズの倍率が表示される。倍率又は送信サイズは、その表記部分を押下して表示される設定画面(不図示)において設定される。画面の右側には宛先リスト65が表示されており、その各行にはファクシミリ送信であるか電子メール送信であるかを示すアイコンと、ファクシミリ送信先の名前又は電子メールアドレスが表示されている。この宛先リスト65上の行を押下することにより送信先を選択し、不図示のハードウェアスタートキーを押下することにより、図1において次のような処理が行われる。
すなわち、電子メール送信の場合には電子メール送信ルーチンが呼び出されてこのファイルの内容がNIC送信部17Tを介し送信され、ファクシミリ送信の場合にはファクシミリ送信ボックス29Tにファイルがコピーされ、ファクシミリ送信ルーチンが呼び出されて、このファイルのフォーマットがファクシミリ送信用に変換された後にファクシミリモデム送信部18Tを介して宛先へファクシミリ送信される。
図15に戻って、オン/オフトグル釦69を押下すると、送信後にこのファイルを削除するか否かのモードが交互に切り替わる。この画面の下部の宛先釦を押下すると、図16に示すような宛先モードの送信準備画面が表示される。
次に、図6のジョブ保存ボックス釦270を押下すると、図17に示すようなジョブボックス展開画面が表示される。この画面のリスト70中の行であるプライベート印刷/保留ジョブ釦71及びクイック/プルーフ&ホールド釦72は、それぞれ図1のプライベート/保留ジョブボックス27JP及びクイック/プルーフ&ホールドジョブボックス27JQに対応しており、再コピー釦73及び重畳フォーム釦74はそれぞれ図1の再コピーボックス27C及びイメージ合成ボックス27Iに対応している。
ジョブ保存ボックス27J内の各ユーザボックスに格納されるファイルは、ユーザの目的に応じて4つに分類され、これらはさらに、直ぐには印刷しない「プライベート」又は「保留」のジョブグループと、直ぐに印刷する「クイック」又は「プルーフ&ホールド」のジョブグループとに分けられる。ここに、「プライベート」とは、後で印刷するが機密保持のために印刷後直ちに削除することを意味する。「保留」とは、後で印刷又は送信するために保留しておき且つ印刷後も保留しておくことを意味する。「クイック」とは、指定部数を直ぐに印刷することを意味する。また、「プルーフ&ホールド」とは、まず1部のみ印刷し、この頁を目視した結果に応じて修正し又は残りの部数を印刷することを意味する。
プライベート印刷/保留ジョブ釦71を押下して選択し、開釦48を押下した場合には、図18に示すプライベート/保留ジョブの展開画面が表示される。この画面のリスト80には、各行にユーザ名とそのボックス内のファイル数が表示されている。リスト80内の行を押下して選択し、開釦48を押下した場合には、ユーザ認証前であれば不図示のユーザ認証画面が表示され、ユーザ認証後に図19の画面に遷移し、ユーザ認証後であれば直接図19の画面に遷移する。
図19の画面のリスト90は、プライベート/保留ジョブボックス内におけるあるユーザボックス内の文書の一覧であり、図8と同様に表示される。ただし、プライベートジョブであるか保存ジョブであるかを区別するフラグPに対応したチェックボックスの列を有している点で、図8と異なる。チェックボックスを押下してチェックマークが表示されたものは「プライベート」モードであることを示し、そうでない場合には「保留」モードであることを示している。
この画面から、図8の場合と同様に、印刷を行うことができる。図8の場合と異なるのは、印刷ジョブに関する設定が既に行われていてそのデータがジョブファイル内に格納されているため、迅速に印刷し又は送信することができる点である。
図17に戻って、クイック/プルーフ&ホールド釦72を押下して選択し、開釦48を押下した場合には、図20に示すクイック/プルーフ&ホールドジョブボックスの展開画面が表示される。
この画面は、図19のフラグ「P」のチェックボックス列がリスト100上のフラグ「Q」のチェックボックス列になっている他は、図19と同一である。このチェックボックス列において、チェックマークが付されているものは、「クイック」モードであることを示し、そうでないものは「プルーフ&ホールド」モードであることを示している。印刷釦60を押下すると、図19の場合と同様の処理が行われる。
次に、ジョブ保存ボックス27J内のユーザボックス及びその中のファイルを管理するためのデータ構造を説明する。このデータ構造は、図21(A)〜(E)に示すユーザボックス全体情報構造体130、プライベート/保留ジョブに関するユーザ構造体131及びジョブ構造体132、クイック/プルーフ&ホールドジョブに関するユーザ構造体133及びジョブ構造体134の型を用いて作成される。ユーザ構造体131、133及びジョブ構造体132、134の型については、これらの配列変数が用いられる。
図22は、プライベート/保留ジョブに関する、構造体型の変数間がポインタで結合されたリストの具体例を示す。
セル1300はユーザボックス全体情報構造体130の型の変数であり、セル1310〜131uはユーザ構造体131の型の配列変数である。セル1310〜131uは、矢印で示すようにポインタで双方向にリンクされ、セル1300内のユーザ終了ポインタUP0u及びユーザ開始ポインタUP00によりそれぞれセル131u及びセル1310がポイントされている。図21(B)に示すように、ユーザ構造体131は、ユーザ名と、ボックスを開くためのパスワードとを有している。パスワードの設定は任意であり、設定されていない場合にはNULL値となる。
ユーザ構造体131はまた、ユーザボックス内のジョブファイルの開始ポインタと終了ポインタとを有しており、図22に示す如く、例えばセル1310のジョブファイル開始ポインタ及び終了ポインタによりそれぞれセル13200及びセル13201がポイントされている。セル13200及びセル13201は、図21(C)のジョブ構造体132の型の配列要素であり、これらは矢印で示すようにジョブファイル前ポインタとジョブファイル次ポインタにより双方向にリンクされている。ジョブ構造体132は、その要素として保存モード、印刷部数、ジョブ名及びジョブファイル名を有している。保存モードには、上記フラグ「P」が格納される。
クイック/プルーフ&ホールドジョブに関する、構造体型の変数間のポインタによるリンクは、図22と同様であり、セル1300内のユーザ終了ポインタUP1v及びユーザ開始ポインタUP10に、ユーザ構造体133の型のユーザ連結リストの終端と始端のセルがリンクされ、ユーザ連結リストのそれぞれのセルに、ジョブ構造体134の型のジョブファイル結合リストの終端と始端のセルがリンクされる。ユーザ構造体133は、パスワードを有していない点でユーザ構造体131と異なり、ジョブ構造体134は、保存期間を有する点、及び、保存モードに上記フラグ「Q」が格納される点で、ジョブ構造体132と異なる。
図17に戻って、再コピー釦73を押下して選択し、ハードウェアスタートキーを押下した場合には、図8と同様な画面が表示される。
また、図17の重畳フォーム釦74を押下した場合には、図23に示すような全重畳フォームボックス展開画面が表示される。
この画面のリスト110は、フォームの選択/非選択を示すフラグに対応したチェックボックスと、フォームファイルに対応したフォーム名と、フォームサイズとの列を有している。ファイル保存釦46を押下した場合、図1のスキャナ16Sから読み込んだデータをイメージ合成ボックス27I内へフォームファイルとして保存するための画面に遷移する。リスト110上の行を押下して選択することによりチェックボックスにチェックマークを付加し、次いで削除釦64を押下した場合には、選択したフォームのファイルが削除されてリスト110の表示が更新される。閉釦66を押下すると、この画面に遷移する前の図17又は図14の画面に戻る。
ここで、重畳フォームファイル管理のデータ構造について説明する。
このデータ構造は、図26(A)〜(C)に示すユーザボックス全体情報構造体230S、ユーザ構造体231及びフォーム構造体232の型を用いて作成される。ユーザ構造体231及びフォーム構造体232の型については、これらの配列変数が用いられる。
図27は、構造体型の変数間がポインタで結合されたリストの具体例を示す。
セル2300はユーザボックス全体情報構造体230Sの型の変数であり、セル2310〜231uはユーザ構造体31の型の配列変数である。セル2310〜231uは、矢印で示すようにポインタで双方向にリンクされ、セル2300内のユーザ終了ポインタUP0u及びユーザ開始ポインタUP00によりそれぞれセル231u及びセル2310がポイントされている。図26(B)に示すように、ユーザ構造体231は、ユーザ名と、このユーザが選択した2以下のフォームファイル名に対するポインタとを有している。
ユーザ構造体231はまた、ユーザ毎のフォームファイルの開始ポインタと終了ポインタとを有しており、図27に示す如く、例えばユーザ構造体2310のフォームファイル開始ポインタ及び終了ポインタによりそれぞれセル23200及びセル23202がポイントされている。セル23200〜23202は、図26(C)のフォーム構造体232の型の配列要素であり、これらは矢印で示すようにフォームファイル前ポインタとフォームファイル次ポインタにより双方向にリンクされている。フォーム構造体232は、その要素としてフォームファイル名及びフォーム名を有している。
このようなリンクにより、図23においては、ユーザフォームモードである場合、操作を行っているユーザが使用するフォームのみを表示させることができる。また、ユーザ構造体231の、上記2以下のフォームファイル名のポインタが、フォームファイル結合リスト内の選択されたフォームファイル名を指しているので、選択されたフォームがユーザ毎に記憶される。
図25は、フォームオーバレイ印刷の処理を示すフローチャートである。
(S30)ユーザが、図6の画面でユーザボックスを選択し、開釦48を押下すると、これに応答して、図8の画面に遷移する。
(S31)ユーザが、文書名を選択し、印刷釦60を押下すると、これに応答して、図14の画面に遷移する。この画面には、操作しているユーザ(図4のユーザ現ポインタUPcが指すセルに記入されたユーザ名のユーザ)について記憶されている、1つ又は2つの選択フォーム名が記入されている。
(S32)図14の画面で変更釦が押下された場合には、ステップS33へ進み、そうでなければステップS34へ進む。
(S33)図24のユーザフォームモード画面に遷移する。
この画面において、ファイル保存釦46を押下して不図示のファイル保存画面を表示させ、フォーム名を入力し、読取釦を押下して、図1のスキャナ16Sから画像データを読み込ませ、フォームファイルとしてイメージ合成ボックス27I内に格納させる。次いで登録釦を押下すると、図24の画面にこのフォーム名及びそのサムネイルが追加される。
スクロールバー41の上側の全フォームアイコン111を押下すると、図23の画面に遷移してリスト110に全フォームが表示され(全フォームモード)、ユーザフォームアイコン112を押下すると、図24の画面に遷移する。プレビューアイコン113を押下すると、選択した1つのフォームの画像の一部が表示され、その画面で方向キーを操作すれば他の部分も表示される。
全フォームモードにおいては、当該ユーザ名に関連付けられたフォーム名につき、リスト110の左端側のチェックボックスがマークされている。ユーザは、この状態で、新たなチェックボックスを押下してマークし又はマークされているチェックボックスを押下してマークを外す。これに応答して、図27において当該ユーザ名を持ったセルにリンクされたファイル連結リストに、このチェックボックスに対応したセルが追加又は削除される。この状態からユーザフォームアイコン112を押下して図24の画面に遷移すると、当該ユーザ名に関する更新後のフォーム名がサムネイル表示される。
サムネイルの下方側のチェックボックスを押下してマークすると、そのフォーム名が選択される。この選択に応答して、図27のユーザ連結リストにおける当該ユーザ名を持ったセル内の選択フォームポインタに、フォーム連結リスト内のこのフォーム名を持ったセルのアドレスが入力される。
詳細釦47を押下すると、選択されている文書と選択されているフォームとを合成した画像のサムネイルが、図24中に示すように詳細釦47の上方に表示される。
(S34)図14において、フォームオーバレイチェックボックスがマークされていなければステップS35へ進み、マークされていればステップS36へ進む。
(S35)ハードウェアスタートキーを押下すると、文書ファイルのみの印刷処理が行われる。
(S36)ハードウェアスタートキーを押下すると、図8又は図11で選択された1つ又は複数のファイルに対し、図14の画面に表示されているフォーム名のフォームでオーバレイした画像が生成されて、印刷処理が行われる。
次に、メインボックス選択釦が表示されている図6又は図17の画面において、リムーバブルメディア釦230を押下した場合には、図28に示すようなリムーバブルメディア展開画面が表示される。この画面のリスト120には、ドライブ名と、そのドライブの記憶容量と、ドライブ内のファイル数と、ドライブの記憶領域使用率(%)との列が表示される。本実施例では、リムーバブルメディアとしてCFメモリとUSBメモリとが使用されており、CFメモリを選択して開釦48を押下すると、図30に示すような展開画面が表示される。
この画面のリスト135は、ボックス名と、そのボックス内のファイル数との列を有している。バックアップボックス及びごみ箱は、図1中のメインボクッス又はその下層のサブボックスに対して作成される。この作成は、編集釦45を押下して表示される不図示の画面で行われる。図30の例では、カスタムボックス26に関するバックアップボックス及びごみ箱と、ファクシミリボックス28に関するバックアップボックス及びごみ箱とが作成されている。
リスト135の行を選択し、開釦48を押下すると、そのボックス内について図8と同様の画面が表示される。この画面において、バックアップボックス又はごみ箱からカスタムボックス26又はファクシミリボックス28内の対応するユーザボックス内へファイルを移動させることができる。閉釦66を押下すると、図28の画面に戻る。
図29は、ファイルの登録釦又は削除釦が押下された場合におけるファイルの自動バックアップコピー又はごみ箱への自動移動処理を示すフローチャートである。
(S40)登録釦が押下された場合にはステップS41へ進み、削除釦が押下された場合にはステップS43へ進む。
(S41、42)コンパクトフラッシュメモリ24内の対応するボックス名及びバックアップの文字を所定の書式で含むフォルダ名のフォルダがリムーバブルメディア23内に作成されていれば、登録又は作成されたファイルを、このバックアップボックス内にコピーする。
(S43、44)コンパクトフラッシュメモリ24内の対応するボックス名及びごみ箱の文字を所定の書式で含むフォルダ名のフォルダがリムーバブルメディア23内に作成されていれば、削除対象のファイルを、削除の替わりにこのごみ箱内へ移動させる。
メインボックス選択釦が表示されている図6又は図17の画面において、ファクシミリボックス釦280を押下すると、図31に示すファクシミリボックス展開画面が表示される。
この画面は、図6の画面と同様であり、図6の編集釦45及びファイル保存釦46が無い点で図6と異なる。編集釦45が無いのは、カスタムボックス26内のユーザボックスが作成されると、これに対応してファクシミリボックス28内の親展受信ボックスが作成されるからである。ファイル保存釦46が無いのは、FAX親展ボックスが受信ボックスであり、かつ、FAX送信がカスタムボックス26におけるユーザボックス内のファイルを指定することにより行われるからである。
ファクシミリモデム受信部18Rからファクシミリ受信ボックス29Rを介しファクシミリボックス28内の対応するファクシミリ親展受信ボックス内へ受信ファイルが移動されると、対応する上述のようなファイル連結リストに、このファイルの名前を持つセルが自動的に付加される。ファクシミリ親展受信ボックス内からカスタムボックス26内の対応するユーザボックスへファイルを移動させると、このファイル連結リストから、このファイルの名前を持つセルが自動的に削除される。
図31において、リスト140内の行を指定して開釦48を押下すると、図8と同様の画面(不図示)が表示される。但し、送信釦は転送を意味し、図8の結合釦62及びファイル保存釦46が無く、また、移動釦はカスタムボックス26内のユーザボックス内へのファイル移動を意味する。
本実施例によれば、スキャナ16Sで読み取られたデータのファイル、NIC17からのデータのファイル、及び、ファクシミリモデム18からのデータのファイルのうち、ファクシミリモデム18からのデータのファイルについてのみ、ファイルをHDD14に格納させる際にこのファイルをコピーして、リムーバブルメディア23に格納させるので、ファイルバックアップが原因でHDD14の空き容量不足を生じさせることがなく、かつ、バックアップが最も必要なファクシミリモデム18からのデータのファイルのみを効果的にバックアップすることができるという効果を奏する。
また、保存期間が指定されたファイルについて、本日がファイル削除予定日であるファイル又はファイル削除予定日を経過しているファイルを、リムーバブルメディア23へ移動させるので、該移動が原因で、HDD14の空き容量不足を生じさせることがなく、かつ、保存が最も必要な自動削除対象のファイルのみを効果的に保存することができるという効果を奏する。
さらに、ファクシミリボックス28内のユーザ毎のボックス内のファイルのみがバックアップ対象となるので、処理が簡単になるという効果を奏する。
また、ファクシミリボックス28内のユーザ毎のボックス内のファイルをバックアップボックス24B内へコピーし、カスタムボックス内のユーザ毎のボックス内のファイルをごみ箱24G内へ移動させればよりので、処理がさらに簡単になるという効果を奏する。
また、3個のメインボックス内にユーザ毎のサブボックスがそれぞれ作成されているが、ユーザが何をしたいかに応じて1つのメインボックスを選択すれば、表示されるユーザ毎のサブボックスは用途が限定された1種類のものとなるので、各ユーザがサブボックス内の所望のファイルを容易に選択してジョブを実行させることができるとともに、ユーザ毎のサブボックス及びこれらに含まれているファイルを管理するためのデータ構造が簡単になり、画像形成装置のプログラム開発効率が向上するという効果を奏する。
なお、本発明には外にも種々の変形例が含まれる。
例えば、ワークボックス29及びその中のサブボックスは特に作成しなくてもよく、また、ファクシミリボックス28をワークボックスとして用いてもよい。
また、本実施例では書類名とそのファイル名をセルに記載し、画面には書類名のみ表示しているが、書類名を用いずにファイル名のみ用いてもよい。この場合、画面にはファイル名の所定部分、例えば書類名の部分のみ表示するようにしてもよい。フォームとそのファイル名についても前記と同様である。
さらに、図21ではセル1300をプライベート/保留ジョブに関するユーザ連結リストとクイック/プルーフ&ホールドジョブ保留ジョブに関するユーザ連結リストとで共通に用いているが、セル1300の替わりに2つの対応するセルを用いて、両連結リストを完全に分離してもよいことは勿論である。
画像形成装置のハードディスクとこれに装着されるリムーバブルメディアとに作成されるボックスの全体構成と、これらに対するファイルの入出力関係を示す概略図である。 主に図1中のボックスを開く処理を示す概略フローチャートである。 ユーザボックス及びこれに入れられるファイルを管理するための構造体の説明図である。 図3の構造体の型を用いた変数及び配列変数のリンク構造を示す図である。 ユーザボックス作成処理を示すフローチャートである。 カスタムボックス展開画面を示す図である。 ファイル保存画面を示す図である。 ファイルリストに登録日が記載されたユーザボックス展開画面を示す図である。 ファイルリストに削除予定日が記載されたユーザボックス展開画面を示す図である。 ファイルリストに保存期間が記載されたユーザボックス展開画面を示す図である。 サムネイル表示モードのユーザボックス展開画面を示す図である。 保存期間変更設定画面を示す図である。 保存期間更新処理を示すフローチャートである。 印刷準備画面を示す図である。 クイックセットアップモードでの送信準備画面を示す図である。 宛先モードでの送信準備画面を示す図である。 ジョブボックスの展開画面を示す図である。 プライベート/保留ジョブのボックス展開画面を示す図である。 プライベート/保留ジョブに関するあるユーザのボックス展開画面を示す図である。 クイック/プルーフ&ホールドジョブに関するあるユーザのボックス展開画面を示す図である。 ジョブ保存ボックス内のユーザボックス及びその中のファイルを管理するための構造体説明図である。 図21の構造体型の変数及び配列変数を用いたリンク構造を示す図である。 全重畳フォームボックス展開画面を示す図である。 ユーザフォームボックス展開画面を示す図である。 フォームオーバレイ印刷の処理を示すフローチャートである。 イメージ合成ボックス内のユーザボックス及びその中のフォームファイルを管理するための構造体の説明図である。 図26の構造体型の変数及び配列変数を用いたリンク構造を示す図である。 リムーバブルメディアの展開画面を示す図である。 ファイルの登録釦又は削除釦が押下された場合におけるファイルのバックアップコピー又はごみ箱への移動処理を示すフローチャートである。 コンパクトフラッシュメモリの展開画面を示す図である。 ファクシミリボックスの展開画面を示す図である。 画像形成装置のハードウェア構成及びこれに関係した部分を示す概略ブロック図である。
符号の説明
10 画像形成装置
11 MPU
12 インタフェース
13E1 ROM
13E2 NVRAM
13D DRAM
14 ハードディスク
15 操作パネル
16S スキャナ
16P プリンタ
17 NIC
17R NIC受信部
17T NIC送信部
18 ファクシミリモデム
18R ファクシミリモデム受信部
18T ファクシミリモデム送信部
19、20 ポート
21 ルータ
22 ホストコンピュータ
23 リムーバブルメディア
230 リムーバブルメディア釦
24 コンパクトフラッシュメモリ
24B バックアップボックス
24G ごみ箱
25 USBメモリ
25B USBボックス
26 カスタムボックス
260 カスタムボックス釦
27 ジョブボックス
27C 再コピーボックス
27I イメージ合成ボックス
27J ジョブ保存ボックス
27JP プライベート/保留ジョブボックス
27JQ クイック/プルーフ&ホールドジョブボックス
270 ジョブ保存ボックス釦
28 ファクシミリボックス
280 ファクシミリボックス釦
29 ファクシミリワークボックス
29T ファクシミリ送信ボックス
29R ファクシミリ受信ボックス
29P ファクシミリポーリングボックス
30 ユーザボックス全体情報構造体
31 ユーザ構造体
32 ファイル構造体
33 フォーム構造体
40、50、70、80、90、100、110、120、130、140 リスト
41 スクロールバー
42 ナンバー釦
42A、43A、44A、51A、52A、53A ソート方向ラベル
43 ボックス名釦
44 所有者釦
45 編集釦
46 ファイル保存釦
47 詳細釦
48 開釦
51 文書名釦
52 ソート釦
53 サイズ釦
54 チェックボックス
55 リスト表示アイコン
56 サムネイル表示アイコン
57 プレビューアイコン
58 項目切換釦
59 保存期間変更釦
60 印刷釦
61 送信釦
62 結合釦
63 移動釦
64 削除釦
65 宛先リスト
66 閉釦
67 フレーム
68 サムネイル
69 オン/オフトグル釦
71 プライベート印刷/保留ジョブ釦
72 クイック/プルーフ&ホールド釦
73 再コピー釦
74 重畳フォーム釦

Claims (3)

  1. プロセッサと、
    該プロセッサに結合されプログラム及びデータが格納される記憶手段と、
    該プロセッサに結合されたリムーバブル記憶装置用インタフェースと、
    該プロセッサに結合されたスキャナ、プリンタ、ファクシミリモデム及びネットワークインタフェースと、
    該プロセッサに結合された対話型入出力手段と、
    を有する画像形成装置において、
    該記憶手段には、スキャナで読み取られたデータの第1ファイル、該ネットワークインターフェイスからのデータの第2ファイル、及び、該ファクシミリモデムで受信したデータの第3ファイルが格納され、
    該プログラムは該プロセッサに対し、
    (1)該第3ファイルについてのみ、該第3ファイルを該記憶手段に格納させる際に該第3ファイルをコピーして、該リムーバブル記憶装置用インタフェースに接続されている記憶装置に格納させ、
    (2)該第3ファイル以外の該第1ファイル及び該第2ファイルについて、該対話型入出力手段により、該記憶手段に登録されるファイルについて保存期間が指定された場合には、そのファイル名と、該ファイルの登録日と保存期間との組又はファイル削除予定日とを該記憶手段に格納させ、
    (3)該保存期間が指定されたファイルについて、本日がファイル削除予定日であるファイル又はファイル削除予定日を経過しているファイルを、該リムーバブル記憶装置用インタフェースに接続されている記憶装置へ移動させる、
    ステップを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 該記憶手段にはさらに、第1及び第2メインボックスが作成され、該第1及び第2メインボックス内にそれぞれ、ユーザ毎の第1及び第2サブボックスが作成され、該第1サブボックスは、該第1ファイル又は該第2ファイルを格納するためのものであり、該第2サブボックスは、該第3ファイルがその宛先に応じ移動されたものを格納するためのものであり、
    該プログラムは該プロセッサに対し、
    (4)該第1及び第2メインボックスの名前を該対話型入出力手段に表示させ、
    該対話型入出力手段により該第1又は第2メインボックスが選択された場合には、そのメインボックスに格納されているサブボックスの情報を該対話型入出力手段に表示させ、
    (5)該対話型入出力手段により1つのサブボックスが選択された場合には、このサブボックスに含まれているファイルの情報及びファイルに対する処理名を該対話型入出力手段に表示させ、
    (6)該対話型入出力手段によりファイル及び処理が選択された場合には、このファイルに対するこの処理を実行させる、
    ステップを有することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  3. 該リムーバブル記憶装置にはバックアップボックス及びごみ箱が作成されており、
    該プログラムは該プロセッサに対し、
    該ステップ(1)において該第2サブボックス内の該第3ファイルを該バックアップボックス内に格納させ、
    該ステップ(3)において該第1サブボックス内の、本日がファイル削除予定日又はファイル削除予定日を経過している該第1又は第2ファイルを、該ごみ箱へ移動させる、
    ことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
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