JP4749120B2

JP4749120B2 - 一体型空気調和装置

Info

Publication number: JP4749120B2
Application number: JP2005321235A
Authority: JP
Inventors: 司高山; 山口　　広一; 全秋佐藤
Original assignee: Toshiba Carrier Corp
Current assignee: Toshiba Carrier Corp
Priority date: 2005-11-04
Filing date: 2005-11-04
Publication date: 2011-08-17
Anticipated expiration: 2025-11-04
Also published as: JP2007127354A

Description

本発明は一体型空気調和装置に係り、特に２個の独立した冷凍サイクルを備えた一体型空調装置に関する。

従来の室内機と室外機を一体にした一体型空調機は、圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器、膨張手段、四方弁と、これらを連結し、冷媒を循環させるための配管とから構成されてなる冷凍サイクルを室外に設置された１個の筐体に収容してなっている。さらに、室内から吸込んだ空調される空気を室内熱交換器で熱交換し、再び室内へ吹出して循環させる室内通風路と、室外の空気を吸込んで室外熱交換器で熱交換し、再び外気へ排出する室外通風路と、室内空気及び室外空気を搬送する送風機と、構成要素を制御する制御器とを筐体に収容し、室内通風路は建物の壁体を貫通する構造になっている。

一般に空気調和装置は１個の冷凍サイクルを備えており、冷凍サイクルの配管に冷媒の漏洩が発生した場合、冷凍サイクル内の冷媒が全て配管外の室外若しくは室内へ放出される。空気調和装置が大型のものとなれば、漏洩する冷媒量の量も多大となるため、冷媒が例えばＨＦＣ系であれば、地球温暖化に与える影響も大きく、室内へ漏洩した場合は酸欠等ユーザーの健康状態に対して重大な障害を与えるおそれもある。また、自然冷媒であるＣＯ_２あるいはＣＯ_２を主成分とした混合冷媒（ＣＯ_２とＨＣの混合冷媒等）もＨＦＣ系冷媒等と同様に室内へ漏洩した場合は酸欠等ユーザーの健康状態に対して重大な障害を与えるおそれもある。さらに、冷媒が例えばプロパンの様な可燃性のものであれば、漏洩した冷媒が引火、爆発するおそれがある。特に室内へ漏洩した場合、通常は室内へ冷媒が滞留するため、爆発につながる可能性は大きい。

また、一体型空気調和装置として特許文献１の空気調和装置が提案されている。
特開２００３−２１４６４８号公報

本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、冷媒が漏洩した場合でも、その漏洩量を少なくすることができて安全な一体型空気調和装置を提供することを目的とする。

上述した目的を達成するため、本発明に係る一体型空気調和装置は、圧縮機、室外熱交換器、膨張装置、室内熱交換器及びこれらを配管により連結して冷媒を循環させる冷凍サイクルと、室内空気を搬送する室内送風機と、室外空気を搬送する室外送風機と、前記冷凍サイクル、室内送風機および室外送風機を制御する制御装置とを収容しかつ、室内から吸込んだ空気を前記室内熱交換器で熱交換し、室内へ吹出して循環させる室内送風路と、室外の空気を吸込んで前記室外熱交換器で熱交換し、外気へ排出する室外送風路とが設けられ、屋外に設置された１個の筐体を備えた一体型空気調和装置において、
前記冷凍サイクルが、冷媒流路の独立した複数の冷凍サイクルから構成されるとともに、前記筐体は、仕切部材により、室外熱交換器収容部、圧縮機収容部、室内熱交換器収容部に相互に通気性なく区画され、前記室外熱交換器収容部に複数の冷凍サイクルの室外熱交換器と室外送風機と収納し、前記圧縮機収納部に複数の冷凍サイクルの圧縮機を収納するとともに、前記室内熱交換器収納部に複数の冷凍サイクルの室内熱交換器を収納し、前記複数の冷凍サイクルの室内通風路、室外通風路を共用することを特徴とするとする。

本発明に係る一体型空気調和装置によれば、冷媒が漏洩した場合でも、その漏洩量を少なくすることができて安全な一体型空気調和装置を提供することができる。

以下、本発明に係る一体型空気調和装置の一実施形態について添付図面を参照して説明する。

図１は本発明の一実施形態に係る一体型空気調和装置の設置状態を示す概念図であり、図２は本一体型空気調和装置に用いられる冷凍サイクル図である。

図１及び図２に示すように、本発明に係る一体型空気調和装置１は、建物の壁体Ｗに近接して室外に設置され、空気吹出孔が設けられた前面板を除去して示すような１個の筐体２を備え、この筐体２には第１の冷凍サイクル３Ａ、第２の冷凍サイクル３Ｂが内装されている。

第１の冷凍サイクル３Ａ及び第２の冷凍サイクル３Ｂは、各々圧縮機４Ａ、４Ｂ、四方弁５Ａ、５Ｂ、室外熱交換器６Ａ、６Ｂからなる室外熱交換器６、膨張装置７Ａ、７Ｂ、室内熱交換器８Ａ、８Ｂからなる室内熱交換器８を配管９Ａ、９Ｂにより順次接続して構成される。

筐体２は、断面コ字状の仕切部材１０により、室外熱交換器収容部１１、圧縮機収容部１２、室内熱交換器収容部１３に相互に通気性なく区画されている。

室外熱交換器収容部１１には、いずれも図示しない空気吸込孔、空気吹出孔が設けられ、さらに、室外熱交換器６Ａ、６Ｂと、この室外熱交換器６Ａ、６Ｂに対向して共用の室外用送風機１４が配置されている。ここで室外通風路Ｐｏは室外熱交換器６Ａ、６Ｂを通過する室外熱交換器収容部１１のいずれも図示しない空気吸込口、空気吹出口間に設けられる通気路１１ａで形成される。

図３に示すように、室外熱交換器６Ａ、６Ｂは、フィン付熱交換器を使用し、多数のＵ字に曲げた伝熱管６Ａ_１、６Ｂ_１が共に一定間隔に配置された多数のフィン６ａを嵌合、貫通し、リタンベンド６Ａ_２、６Ｂ_２でそれぞれ接続して構成されている。すなわち、室外熱交換器６Ａ、６Ｂは冷媒流路が独立して設けられた１個の熱交換器６からなっている。

また、室内熱交換器８Ａ、８Ｂも図３に示すような室外熱交換器６Ａ、６Ｂと同様の構造を有し、冷媒流路が独立して設けられた１個の熱交換器８からなっている。

本実施形態では、伝熱管はそれぞれ独立した冷媒流路で構成されているが、フィンを同一のもので共用することで、フィン枚数の削減およびコンパクト化が可能で、熱交換器が安価になり、その取付けも容易になる。

なお、本実施形態では、２個の室内熱交換器及び２個の室外熱交換器が各々同一のフィンを用いる例で説明したが、室内熱交換器あるいは室外熱交換器の一方にのみ同一のフィンを用いる熱交換器を用いても、また、両方の熱交換器を各々別個のフィンを用いた熱交換器を使用してもよい。

また、圧縮機収容部１２には、アキュムレータ４Ａａ、４Ｂａを備えた圧縮機４Ａ、４Ｂ、制御器１５、室内熱交換器８のリタンベンド接続部８ａが収容されている。

室内熱交換器収容部１３には、各々室内Ｒと連通し、建物の壁面を貫通あるいは壁体の外面に沿う吸込ダクト１６及び吹出ダクト１７が設けられ、さらに、室内熱交換器８と、この室内熱交換器８に対向して共用の室内用送風機１８が配置され、収容されている。

従って、室内空気は吸込ダクト１６から室内送風機１８によって吸込まれ、室内熱交換器８Ａ、８Ｂでそれぞれ加熱または冷却され、吹出ダクト１７より吹出され、室内を空調し、再び室内通風路Ｐｉを循環する構造となる。ここで室内通風路Ｐｉは室内熱交換器８を通過する室内熱交換器収容部１３の通気路１３ａ、吸込ダクト１６及び吹出ダクト１７で形成される。

一体型空気調和装置１は、室内通風路Ｐｉ、室外通風路Ｐｏ、室内送風機１８、室外送風機１４、制御器１５及び吸込ダクト１６、吹出ダクト１７５が、１個の冷凍サイクルを備えた通常の一体型空気調和装置と同様であり、改良点として、冷凍サイクルを２個使用する構造であり、本空気調和装置１の空調能力は、冷媒流路が独立した２個の冷凍サイクル３Ａ、３Ｂのそれぞれの能力の合計値となるようにする。

さらに、冷媒には、可燃性冷媒もしくは可燃性冷媒を主成分とする冷媒を使用することも可能である。例えばプロパン等のＨＣ系冷媒は地球温暖化係数（ＧＷＰ）が従来のＨＦＣ系冷媒のおよそ０．２％未満と低く、環境に低負荷である。しかし、このような冷媒は可燃性であるため、冷媒が漏洩した際に爆発を起こす可能性がある。特に室内へ漏洩した場合は通常は室内へ冷媒が滞留するため、室内での爆発につながる可能性は大きい。

本一体型空気調和装置では、２個の独立した冷凍サイクルを備え、１個の冷凍サイクルの空調能力は空調装置全体のおよそ半分程度で済むことから、空気調和能力が大きくとも、１個の冷凍サイクルの充填冷媒量を大幅に低減することが可能である。従って、一方の冷凍サイクルで冷媒が漏洩しても、漏洩する冷媒量は冷媒充填量が多い大能力の１個の冷凍サイクルを備え同等の能力を有する空気調和装置の漏洩量と比較して少量で済み、たとえ室内に可燃性冷媒が漏洩しても室内に滞留せずに希釈され・引火・爆発しない程度までの漏洩量にとどめられる程度に低減することが可能である。

上述のように、本実施形態の一体型空気調和装置によれば、冷媒が漏洩した場合でも、その漏洩量を少なくすることができて安全な一体型空気調和装置が実現される。

なお、上記実施の態様においては、冷凍サイクルを冷媒流路の独立した２個の冷凍サイクルで構成した例で説明したが、本発明はこれに限らず、３個以上の冷凍サイクルで構成しても良い。

本発明の一実施形態に係る一体型空気調和装置の設置状態を示す概念図。本発明の一実施形態に係る一体型空気調和装置に用いられる冷凍サイクル図。本発明に係る一体型空気調和機に用いられる室内熱交換器の斜視図。

符号の説明

１…一体型空気調和装置、２…筐体、３Ａ…第１の冷凍サイクル、３Ｂ…第２の冷凍サイクル、圧４Ａ、４Ｂ…縮機、４Ａａ、４Ｂａ…アキュムレータ、６…室外熱交換器、６ａ…フィン、６Ａ、６Ｂ…室外熱交換器、６Ａ１、６Ｂ１…伝熱管、６Ａ２、６Ａ２…リタンペンド、７Ａ、７Ｂ…膨張装置、８…室内熱交換器、８Ａ、８Ｂ…室内熱交換器、９Ａ、９Ｂ…配管、１０…仕切部材、１１…室外熱交換器収容部、１２…圧縮機収容部、１３…室内熱交換器収容部、１４…室外用送風機、１６…吸込ダクト、１７…吹出ダクト、１８…室内用送風機、Ｐｉ…室内通風路、Ｐｏ…室外通風路。

Claims

圧縮機、室外熱交換器、膨張装置、室内熱交換器及びこれらを配管により連結して冷媒を循環させる冷凍サイクルと、室内空気を搬送する室内送風機と、室外空気を搬送する室外送風機と、前記冷凍サイクル、室内送風機および室外送風機を制御する制御装置とを収容しかつ、室内から吸込んだ空気を前記室内熱交換器で熱交換し、室内へ吹出して循環させる室内送風路と、室外の空気を吸込んで前記室外熱交換器で熱交換し、外気へ排出する室外送風路とが設けられ、屋外に設置された１個の筐体を備えた一体型空気調和装置において、
前記冷凍サイクルが、冷媒流路の独立した複数の冷凍サイクルから構成されるとともに、
前記筐体は、仕切部材により、室外熱交換器収容部、圧縮機収容部、室内熱交換器収容部に相互に通気性なく区画され、
前記室外熱交換器収容部に複数の冷凍サイクルの室外熱交換器と室外送風機と収納し、前記圧縮機収納部に複数の冷凍サイクルの圧縮機を収納するとともに、前記室内熱交換器収納部に複数の冷凍サイクルの室内熱交換器を収納し、
前記複数の冷凍サイクルの室内通風路、室外通風路を共用することを特徴とする一体型空気調和装置。
前記冷凍サイクルの室内熱交換器、室外熱交換器にフィン付熱交換器を使用し、前記室内熱交換器および前記室外熱交換器の少なくとも一方の熱交換器はフィンを共用することを特徴とする請求項１に記載の一体型空気調和装置。
前記冷媒に可燃性冷媒、あるいは可燃性冷媒を主成分とする冷媒を使用することを特徴とする請求項１または２に記載の一体型空気調和装置。