JP4748839B2 - シロスタゾール製剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抗血栓剤、脳循環改善剤等として市販されているシロスタゾールの吸収性の改善された製剤、詳しくはシロスタゾールの微粉末を有効成分としてなる生体吸収性、殊に消化管下部での吸収性を改善した製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
シロスタゾール(6−[4−(1−シクロヘキシル−1H−テトラゾール−5−イル)ブトキシ]−3,4−ジヒドロカルボスチリルの一般名)は、高い血小板凝集抑制作用を示すほか、ホスホジエステラーゼ阻害作用、抗潰瘍作用、降圧作用、消炎作用などを有することから、抗血栓剤、脳循環改善剤、消炎剤、抗潰瘍剤、降圧剤、抗喘息剤、さらにホスホジエステラーゼ阻害剤として広く用いられている。そのシロスタゾールは、通常、これに賦形剤その他の成分を加えて打錠した錠剤の形態で使用され、経口投与される。しかしながら、錠剤を経口投与した場合には生体内で速やかに崩壊するため短時間に大量のシロスタゾールが生体内に放出され、高い血中濃度をもたらし、その結果、頭痛、頭重感、疼痛などの副作用を引き起こす危険があった。それを防ぐには低用量の錠剤を複数回に分けて投与するなどの方策が考えられるが、できるだけ投与の煩雑さを避けるには1回投与で長時間緩和な吸収が持続されるタイプの製剤とすることが理想的である。また、難溶性薬物を徐放性製剤とすることにより薬物の血中濃度を長時間維持することが図られるが、シロスタゾールを経口投与した場合、胃や小腸などの消化管上部において吸収され、大腸などの消化管下部での吸収率は総じて低いため、1回の投与では、その吸収の維持時間にも限度がある。したがって、消化管下部での吸収が改善されれば、シロスタゾールの血中濃度をより長時間維持することが可能となる。
【0003】
特開平10−67657号公報にはシロスタゾールに徐放化基剤としてヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合して調製される徐放性小錠剤を2個以上含むことを特徴とするマルチプルユニット型持続性製剤が記載されている。しかし、平均粒子径約20μmのシロスタゾール原末では消化管下部での吸収が悪く、分散剤および/または溶解改善剤を添加しても消化管下部での吸収は改善しなかった。
特開平7−291869号には特定のホスホン酸ジエステル誘導体を超微粒子粉末形態(平均粒子径が約10μm以下)とすれば、生物学的利用能が著しく増大するとの記載がある。しかし、シロスタゾールを平均粒子径が約10μm以下の微粉末としただけでは、消化管下部においての吸収率が極めて低かった。
また、WO96/21448にはエチレンビニルアルコールコポリマーとその中に5〜10重量%のシロスタゾールを含む、粒子径2,000μm以下の樹脂粒子が記載されている。しかしながら、このような樹脂粒子を調製するには大掛かりな装置が必要となり、さらに温度を上げる等の製法面に問題が多い。
さらに米国特許第5,145,684号には有効平均粒子サイズ約400nm未満を維持するのに十分な量で表面に表面変性剤が吸着された結晶性薬物を必須のものとして含んでなる生物学的利用能が増した粒子の記載がある。しかしながら、この米国特許には、消化管下部において吸収率が極めて低い難溶性薬物の、消化管下部における吸収率を向上させることについては記載が無い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記米国特許第5,145,684におけるような有効平均粒子サイズ約400nm未満にしなくても、簡単な装置により簡便な操作で得られるシロスタゾールの微粉末について、消化管下部においてもシロスタゾールの吸収を著しく向上させることが望まれる。
本発明の1つの目的は、消化管下部においてもシロスタゾールの吸収を改善した新規な製剤を提供することにある。
本発明の他の目的は、シロスタゾールなどの消化管下部において吸収されにくい難溶性薬物の消化管下部における吸収性改善方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、消化管下部においてもシロスタゾールの溶出能を有するシロスタゾール配合物を含有するシロスタゾールの徐放性製剤を提供することにある。
シロスタゾールを小腸から消化管下部の大腸にわたって広域で吸収を図ることができれば、1回の経口投与で長時間にわたってシロスタゾールが吸収されるため、持続的に所望の薬効を奏する血中濃度が得られるとともに前記の頭痛等の好ましくない副作用も抑えることが可能となるものと考えられる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、シロスタゾールの消化管下部での吸収を促進しうる製剤を得るべく種々検討を重ねた。その結果、活性成分のシロスタゾールを微粉末とし、さらにその微粉末の分散性および/または溶解性を改善することにより吸収性が著しく改善されることを見出した。より具体的には分散剤および/または溶解改善剤を添加して、シロスタゾール微粉末の分散性および/または溶解性を改善することにより、シロスタゾール原末または微粉末単独や、シロスタゾール原末と分散剤および/または溶解改善剤を単に混合した場合に比べて、消化管下部からの吸収が著しく改善されることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のシロスタゾール製剤は、有効成分のシロスタゾールを微粉末とし、
これに分散剤および/または溶解改善剤を配合してシロスタゾール微粉末の分散性および/または溶解性を改善することにより所望の吸収性の改良された製剤が得られる。シロスタゾール微粉末の分散性および/または溶解性を改善するには、例えば、シロスタゾールと分散剤および/または溶解改善剤の混合微粉砕、あるいはシロスタゾール微粉末と分散剤および/または溶解改善剤の湿式造粒、あるいはシロスタゾール微粉末を分散剤および/または溶解改善剤溶液に分散し、常法により噴霧乾燥または凍結乾燥し、細粒、顆粒またはこれらを圧縮成型した錠剤の形態で製剤化される。
【0007】
本発明のシロスタゾール製剤には、下記の態様が含まれる。
(1)シロスタゾールの微粉末を有効成分とし、これに分散剤および/または溶解改善剤を配合することにより、消化管下部においてもシロスタゾールの溶出能を有することを特徴とするシロスタゾール製剤。
(2)分散剤および/または溶解改善剤が、水溶性高分子、界面活性剤およびこれらの混合物からなる群より選ばれたものであることを特徴とする(1)に記載のシロスタゾール製剤。
(3)微粉末が約10μm以下の平均粒子径を有する微粉末であることを特徴とする(2)に記載のシロスタゾール製剤。
(4)シロスタゾール1重量部に対して分散剤および/または溶解改善剤を0.005〜50重量部配合することを特徴とする(3)に記載のシロスタゾール製剤。
(5)分散剤および/または溶解改善剤が、水溶性高分子、界面活性剤およびこれらの混合物からなる群より選ばれたものであることを特徴とする(3)または(4)に記載のシロスタゾール製剤。
(6)分散剤および/または溶解改善剤が界面活性剤であることを特徴とする(5)に記載のシロスタゾール製剤。
(7)界面活性剤がアルキル硫酸塩であることを特徴とする(6)に記載のシロスタゾール製剤。
(8)微粉末が約7μm以下の平均粒子径を有する微粉末であることを特徴とする(5)に記載のシロスタゾール製剤。
(9)シロスタゾール1重量部に対して分散剤および/または溶解改善剤を0.01〜10重量部配合することを特徴とする(8)に記載のシロスタゾール製剤。
(10)微粉末が約5μm以下の平均粒子径を有する微粉末であることを特徴とする(8)に記載のシロスタゾール製剤。
(11)分散剤および/または溶解改善剤が界面活性剤であることを特徴とする(8)に記載のシロスタゾール製剤。
(12)微粉末が約5μm以下の平均粒子径を有する微粉末であることを特徴とする(11)に記載のシロスタゾール製剤。
(13)界面活性剤がアルキル硫酸塩であることを特徴とする(12)に記載のシロスタゾール製剤。
(14)アルキル硫酸塩がラウリル硫酸ナトリウムであることを特徴とする(13)に記載のシロスタゾール製剤。
(15)有効成分として消化管下部において吸収されにくい難溶性薬物を微粉末とし、更に常法により該難溶性薬物の分散性および/または溶解性を改善することを特徴とする消化管下部において吸収されにくい難溶性薬物の消化管下部における吸収性改善方法。
(16)分散性および/または溶解性を改善するために分散剤および/または溶解改善剤を配合することを特徴とする(15)に記載の難溶性薬物の消化管下部における吸収性改善方法。
(17)有効成分としての消化管下部において吸収されにくい難溶性薬物がシロスタゾールであることを特徴とする(15)に記載の難溶性薬物の消化管下部における吸収性改善方法。
(18)分散性および/または溶解性を改善するために分散剤および/または溶解改善剤を配合することを特徴とする(17)に記載の難溶性薬物の消化管下部における吸収性改善方法。
(19)シロスタゾールの微粉末が約10μm以下の平均粒子径を有する微粉末であることを特徴とする(17)に記載の難溶性薬物の消化管下部における吸収性改善方法。
(20)(1)から(14)のいずれか1項に記載のシロスタゾール製剤を含有するシロスタゾール徐放性製剤。
(21)消化管下部においてもシロスタゾールの放出能を有することを特徴とする(20)に記載のシロスタゾール徐放性製剤。
(22)シロスタゾール製剤を徐放性基剤でコーティングすることを特徴とする(21)に記載のシロスタゾール徐放性製剤。
(23)シロスタゾールを含む徐放性の外層および、外層部よりも溶出速度の速い徐放性の内核錠(シロスタゾール製剤を含む内核錠)を有する、有核錠剤であることを特徴とする(21)に記載のシロスタゾール徐放性製剤。
(24)シロスタゾール製剤を含む徐放性の核顆粒を腸溶性基剤で被覆し、さらにシロスタゾールを含む外層で圧縮した顆粒含有錠剤であることを特徴とする(21)に記載のシロスタゾール徐放性製剤。
(25)シロスタゾール製剤を含む徐放性の腸溶性基剤コーティング顆粒および、シロスタゾールを含む速放性の粉末または錠剤を含む、カプセル剤であることを特徴とする(21)に記載のシロスタゾール徐放性製剤。
(26)シロスタゾール製剤を含む徐放性の小錠剤を少なくとも2個以上含むマルチプルユニット型製剤であることを特徴とする(21)に記載のシロスタゾール徐放性製剤。
(27)シロスタゾール徐放性製剤の有効成分として用いられる約10μm以下の平均粒子径を有することを特徴とするシロスタゾール微粉末。
(28)約5μm以下の平均粒子径を有することを特徴とする(27)に記載のシロスタゾール微粉末。
【0008】
シロスタゾール製剤とは、少なくともシロスタゾールの微粉末と分散剤および/または溶解改善剤を配合し、消化管下部においてもシロスタゾールの溶出能を有する配合物である。また徐放性製剤とは、経口的に投与して徐放性を示す製剤である。
本発明のシロスタゾール製剤は、シロスタゾール微粉末と分散剤および/または溶解改善剤を通常の製剤担体と共に常法にしたがって粉末、細粒、顆粒、丸剤、錠剤、カプセル剤などの形態で製剤化して得られる。
製剤担体としては、当該分野での従来公知のものを広く使用でき、例えば、乳糖、マンニトール、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、でんぷん、炭酸カルシウム、顔林、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ケイ酸塩等の賦形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン液、カルボキシメチルセルロースナトリウム、セラック、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の結合剤、乾燥デンプン、カンテン末、カルボキシメチルセルロースカルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム等の崩壊剤、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコール、コロイド状ケイ酸、硬化油等の滑沢剤、グリセリン脂肪酸エステル、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、トリアセチン、ポリソルベート80、クエン酸トリエチル、ヒマシ油等の可塑剤等を例示できる。これらの製剤担体を適宜選択して用いることが出来る。
【0009】
本発明の製剤には、有効成分のシロスタゾール微粉末にさらに分散剤および/または溶解改善剤を配合してシロスタゾール微粉末の分散および/または溶解吸収性、とくに消化管下部での吸収性を高めることができる。
用いられる分散剤および/または溶解改善剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸等の水溶性高分子、ラウリル硫酸ナトリウム、デカグリセリルモノラウレート等の界面活性剤などが挙げられ、好ましくは界面活性剤が挙げられ、それらの一種または二種以上組み合せて使用することができる。
本発明で用いる界面活性剤としては、イオン性、非イオン性の界面活性剤、例えば、デカグリセリルモノラウレート、デカグリセリルモノミリステート等のポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンモノステアレート等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレンヒマシ油および硬化ヒマシ油、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム等のアルキル硫酸塩が挙げられ、これらの一種または二種以上組み合わせて使用することができる。
本発明で分散剤および/または溶解改善剤として用いる界面活性剤としては、アルキル硫酸塩が好ましく、更にはラウリル硫酸塩が好ましく、ラウリル硫酸ナトリウムが最も好ましい。
【0010】
シロスタゾールに分散剤および/または溶解改善剤を添加してシロスタゾール微粉末の分散性および/または溶解性を改善し、消化管下部においてシロスタゾールの溶出能力を有することを特徴とするシロスタゾール製剤は、シロスタゾール1重量部に対して分散剤および/または溶解改善剤を0.005〜50重量部、好ましくは0.01〜10重量部、さらに好ましくは0.01〜5重量部を配合し、所望により他の製剤担体0.1〜99重量部を添加してもよい。シロスタゾール微粉末に対する分散剤および/または溶解改善剤の添加量が少なすぎる場合は溶出率が低下し、吸収が悪くなる。逆に添加量が多すぎる場合は剤形的な制限および、分散剤および/または溶解改善剤の種類により粘膜障害性等の毒性や薬事法による制限を受ける。分散剤および/または溶解改善剤の添加方法は、シロスタゾール原末の粉砕時またはシロスタゾール粉砕原末の湿式造粒時に添加したり、シロスタゾール粉砕原末を分散剤および/または溶解改善剤の溶液に分散し噴霧乾燥して添加することもできる。
例えば、湿式粉砕の方法で、超微粒子に粉砕されたシロスタゾールの懸濁液に、D−マントニール、キシリトール、ソルビトール等の糖アルコール、ショ糖、乳糖等の糖類、デキストリン、デキストラン等の水溶性物質、ポリソルベイト80、ラウリル硫酸ナトリウム、シュガーエステル等の界面活性剤を添加して溶解し、得られる溶液を常法により噴霧乾燥して乾燥粉末とすることもできる。
【0011】
本発明のシロスタゾール製剤は、前述したように、常法により錠剤、顆粒剤、細粒剤、または散剤等の医薬製剤とすることができる。例えば、錠剤を調製するには、シロスタゾールの微粉末を前記通常の製剤担体を用いて常法にしたがって錠剤とする。また顆粒剤または細粒剤は、上記シロスタゾールの微粉末に同様の製剤担体を添加し、高速攪拌造粒、流動層造粒、攪拌流動層造粒、遠心流動造粒、押し出し造粒などの一般的な方法で顆粒化することにより調製することができる。さらに、散剤は上記シロスタゾールの微粉末を上記賦形剤等の製剤担体と常法により混合あるいは流動層造粒、攪拌流動層造粒、押し出し造粒により調製される。
【0012】
本発明のシロスタゾール製剤において用いられるシロスタゾール微粉末の平均粒子径は通常約10μm以下、好ましくは約7μm以下、より好ましくは約5μm以下、さらに好ましくは約4μm未満である。シロスタゾール微粉末は各種装置を用いた通常の方法(例えば、米国特許第5,145,684号や特開平7−291869号公報等に記載の方法)により得ることができる。その目的のためには、所望の粒子径を達成できる限り、いかなる装置を用いてもよく、例えばジェットミル、ハンマーミル、回転ボールミル、振動ボールミル、シェーカーミル、ロッドミル、チューブミル等を用いて実施することができる。また、ボールミルまたはビーズミルによるときは、乾式粉砕、湿式粉砕の何れであってもよい。
具体的に説明すると、ジェットミルによる粉砕は、例えば、約6kg/cm2の圧縮空気を噴射して原料結晶をセラミック製衝突板に衝突させたり、または粒子同士を衝突させて粉砕し、微粉末を予め所定のクリアランスに設定したサイクロンにて分級・回収することにより実施できる。
シロスタゾール微粉末の分散性を改善する方法としては、前述したように分散剤および/または溶解改善剤を添加する方法のほか、担体との混合粉砕、賦形剤等との練合、流動、攪拌流動、溶融等の造粒、分散液とした後の噴霧乾燥、凍結乾燥または担体との長時間の混合等が例示できる。なお、シロスタゾール微粉末の分散性を改善する方法によっては、合わせてシロスタゾール微粉末の溶解性も改善しうることもある。
【0013】
本発明の消化管下部においてもシロスタゾールの溶出能を有するシロスタゾール製剤はさらに徐放性製剤とすることもできる。徐放性製剤を得るには、例えば、シロスタゾール含有の細粒、顆粒、丸剤または錠剤に徐放性コーティング基剤をコーティングすることにより達成することができる。
徐放性コーティング基剤としては、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メタアクリル酸コポリマー等の腸溶性基剤、エチルセルロース、ワックス類等の水不溶性基剤を例示できる。これらの基剤およびクエン酸トリエチル、モノグリセライド、ポリエチレングリコール等の可塑剤、タルク、酸化チタン等の通常配合される添加剤を適宜選択して用いることができる。 その他、高粘度水溶性高分子等を徐放化基剤としてハイドロゲル型マトリックスを調製するか、またはワックス等の水不溶性基剤とのマトリックスを調製することにより徐放性製剤とすることもできるが、徐放化機構についてはこれらに限定されるものではない。好ましい徐放性製剤は、消化管下部においてもシロスタゾールの放出能を有する徐放性製剤である。好ましい徐放性製剤の態様を下記に例示する。
【0014】
本発明の徐放性製剤の好ましい態様として、本発明の消化管下部においてもシロスタゾールの溶出能を有する上記のシロスタゾール製剤を、外層部よりも溶出性の速い徐放性の核部分に含み、外層部分に徐放性のシロスタゾールを含む有核錠剤の形態からなる徐放性製剤とすることもできる。
さらに他の態様として、本発明の消化管下部においてもシロスタゾールの溶出能を有する上記のシロスタゾール製剤を含む核顆粒を腸溶性基剤で被覆し、更にシロスタゾールを含む外層で圧縮した顆粒含有錠剤の徐放性製剤とすることもできる。
さらに他の態様として、本発明の消化管下部においてもシロスタゾールの溶出能を有する上記のシロスタゾール製剤を含む核顆粒を腸溶性基剤で被覆した徐放性の顆粒および速放性のシロスタゾールを含む粉末または錠剤を含むカプセル剤の徐放性製剤とすることもできる。
さらに他の態様として、本発明の消化管下部においてもシロスタゾールの溶出能を有する上記のシロスタゾール製剤と、さらに少なくとも1種以上の水により膨潤可能な物質および/または浸透圧誘発用水溶性物質を含み、これらが、水に対して透過性でありシロスタゾールおよび膨潤可能な物質および/または浸透圧誘発用水溶性物質に対して実質的に不透過性である半透過性膜によって取り囲まれている徐放性製剤とすることもできる。
さらに他の態様として、本発明の消化管下部においてもシロスタゾールの溶出能を有する上記のシロスタゾール製剤を含む徐放性の小錠剤を少なくとも2個以上含む、マルチプルユニット型の徐放性製剤とすることもできる。
【0015】
より具体的には、有核錠剤はシロスタゾール微粉末、界面活性剤等の分散剤および/または溶解改善剤、少量の親水性ゲル形成重合体および崩壊剤等の通常用いられる製剤担体を用いて常法により打錠して得られる内核錠を、シロスタゾール、親水性ゲル形成重合体および乳糖等の通常用いられる製剤担体からなる外層部打錠用顆粒で覆った徐放性製剤である。
消化管下部においてシロスタゾールの放出能を有する内核錠は、本発明の消化管下部においてもシロスタゾールの溶出能を有する上記のシロスタゾール製剤、少量の親水性ゲル形成重合体および崩壊剤を含むのが、消化管下部における分散性および/または溶解性および徐放性の点で好ましい。
有核錠剤は経口投与後、外層が親水性ゲルを形成し、シロスタゾールを徐放するとともに、内核錠の侵食を回避しながら消化管下部にまで内核錠を送達する。水分が少なく消化管運動の小さな消化管下部において、内核錠は親水性ゲルによりシロスタゾールを徐放しながら、前記の分散剤および/または溶解改善剤によりシロスタゾール微粉末を十分に分散および/または溶解し放出する。
【0016】
親水性ゲル形成重合体としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ポリエチレンオキサイド等の親水性高分子、カラギーナン、グァーガム、アラビアゴム等の高分子多糖類が挙げられ、これらの一種または二種以上組み合わせて使用することができる。好ましくはヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレンオキサイドであり、特に好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
崩壊剤としては、例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン、カルボキシメチルスターチ等が挙げられ、好ましくは低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウムであり、特に好ましくは低置換度ヒドロキシプロピルセルロースである。
【0017】
内核錠へのシロスタゾール配合量は有核錠全体のシロスタゾール量に対して10〜95%、好ましくは20〜90%、より好ましくは30〜80%である。
内核錠への親水性ゲル形成重合体の配合量は内核錠のシロスタゾール量に対して1〜50%、好ましくは2〜45%、より好ましくは3〜40%である。
場合により内核錠は通常用いられる腸溶性高分子、水溶性高分子等により被膜を施しても良い。
【0018】
外層は内核錠の侵食を回避するために厚みが必要であり、厚みは片側1mm以上、好ましくは1.5mm以上、より好ましくは1.5〜3mmである。
外層への親水性ゲル形成重合体の配合量は外層全体に対し5〜80%、好ましくは10〜70%、より好ましくは10〜60%であり、親水性ゲル形成重合体として例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いる場合は、5〜80%、好ましくは7〜70%、より好ましくは10〜65%である。
【0019】
より具体的には、顆粒含有錠剤はシロスタゾール微粉末、界面活性剤等の分散剤および/または溶解改善剤および通常用いられる製剤担体からなる核顆粒を、腸溶性基剤および通常用いられる製剤担体にてコーティング顆粒とし、シロスタゾール、親水性ゲル形成重合体および乳糖等の通常用いられる製剤担体からなる外層部で覆った徐放性製剤である。
消化管下部においてシロスタゾールの放出能を有するコーティング顆粒は、本発明の消化管下部においてもシロスタゾールの溶出能を有する上記のシロスタゾール製剤および主に大腸で溶解する賦形剤を含む核顆粒を、主に腸で溶解する腸溶性基剤にてコーティングしたのが、消化管下部における分散性および/または溶解性および徐放性の点で好ましい。
顆粒含有錠剤は経口投与後、外層が親水性ゲルを形成し、シロスタゾールを徐放するとともに、コーティング顆粒を放出しながら消化管を移動する。核顆粒は消化管下部に送達され、pH値が上昇するとシロスタゾールを溶出し始める。水分が少なく消化管運動の小さな消化管下部において、核顆粒は前記の分散剤および/または溶解改善剤によりシロスタゾール微粉末を十分に分散および/または溶解し放出する。
【0020】
大腸で溶解する賦形剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メタアクリル酸コポリマー(例えば、オイドラギッドS)等が挙げられ、好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メタアクリル酸コポリマー(例えば、オイドラギットS)であり、特に好ましくは低pH(pH値が約5.5)で溶解するタイプのヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートである。
腸溶性基剤としては通常の腸溶性基剤が挙げられ、好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース、メタアクリル酸コポリマー、メタアクリル酸コポリマーLであり、特に好ましくはpH値が約7で溶解するタイプのヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートである。
【0021】
核顆粒へのシロスタゾール配合量は顆粒含有錠剤全体のシロスタゾール量に対して10〜95%、好ましくは20〜90%、より好ましくは30〜80%である。
腸溶性基剤の配合量は核顆粒に対して10〜200%、好ましくは20〜100%、より好ましくは20〜60%である。
外層部については、有核錠剤と同様な外層部打錠用顆粒を用いることができる。
顆粒含有錠剤は顆粒を含有するため衝撃による破損を受ける可能性があり、場合により顆粒含有錠剤は通常用いられるコーティング剤等により錠剤コーティングを施しても良い。
【0022】
より具体的には、腸溶性基剤コーティング顆粒を含むカプセル剤は前記の顆粒含有錠剤に含まれる腸溶性基剤コーティング顆粒と同じコーティング顆粒および、シロスタゾール、賦形剤および崩壊剤等の通常用いられる製剤担体からなる速放性の粉末、顆粒または錠剤を含むカプセル剤である。
コーティング顆粒含有カプセル剤は経口投与後、速放性の顆粒または速放性の小錠剤よりシロスタゾールを速やかに溶出し、コーティング顆粒は消化管内で広がりながら核顆粒を消化管下部に送達する。
コーティング顆粒へのシロスタゾール配合量はコーティング顆粒含有カプセル剤全体のシロスタゾール量に対して10〜95%、好ましくは20〜90%、より好ましくは30〜80%である。
シロスタゾール速放部については、通常の速放性製剤に用いられる製剤担体を用いることができる。
なお、前記の顆粒含有錠剤およびコーティング顆粒カプセル剤に含まれる腸溶性基剤コーティング顆粒において、クエン酸等の有機酸を配合すると優れた徐放性製剤が製造できる。
核顆粒においてヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートの溶解性を改善するため塩化ナトリウムを配合すると、押し出し造粒時の顆粒強度が低下する問題点があるが、有機酸を配合することによりこれを防止できる。また腸溶性基剤被膜に有機酸を配合することにより耐アルカリ性を向上できる。
マルチプルユニット型徐放剤はシロスタゾール微粉末、界面活性剤等の分散剤および/または溶解改善剤、親水性ゲル形成重合体および通常用いられる製剤担体からなる徐放性小錠剤を、2個以上含むことを特徴とする徐放性製剤である。
このマルチプルユニット型徐放剤は、さらにシロスタゾール、賦形剤および崩壊剤等の通常用いられる製剤担体からなる速放性の顆粒または速放性の小錠剤を含んでもよい。
マルチプルユニット型徐放剤は経口投与後、カプセルより複数個の徐放性小錠剤が任意の溶出速度により放出される。各徐放性小錠剤は適度な時間差を持って親水性ゲルを形成し、シロスタゾールを徐放しながら消化管を消化管下部まで移動する。水分が少なく消化管運動の小さな消化管下部において、徐放性小錠剤は前記の分散剤および/または溶解改善剤によりシロスタゾール微粉末を十分に分散し放出する。
【0023】
親水性ゲル形成重合体は前記の親水性ゲル形成重合体が挙げられ、特に好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースである。親水性ゲル形成重合体の配合量は徐放性小錠剤全体に対し10〜90%、好ましくは20〜80%、より好ましくは25〜75%である。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いる場合は市販のものがいずれも用いられるが、粘度の高いものが好ましく、例えば、2%の水溶液として20℃における粘度が400cps以上、より好ましくは400〜200,000cpsである。
徐放性小錠剤は、直径約2〜7mm、好ましくは直径約4〜6.5mmである。カプセルへの徐放性小錠剤の充填個数は通常2個以上、好ましくは2〜20個、より好ましくは3〜10個である。
尚、上記の徐放製剤の各態様は消化管下部においてもシロスタゾールの放出能を有する徐放性製剤を例示するものであって、本発明の徐放性製剤を限定するものではない。
【0024】
本発明の製剤における有効成分のシロスタゾールの投与量は、患者の年齢、性別、体重、さらには症状によって変わり得るが、通常1日当り50〜300mg好ましくは50〜250mg、さらに好ましくは、100〜250mgであり、本発明の製剤は1日1回投与で所望の効果を達成するように単位用量当り、上記範囲のシロスタゾール含量とするのが好ましい。
【0025】
【実施例】
つぎに比較例、実施例、実験例を挙げて本発明の製剤および効果をさらに具体的に説明する。
比較例1
平均粒子径約20μmのシロスタゾール原末
【0026】
比較例2
平均粒子径約20μmのシロスタゾール(CLZ)原末100gとラウリル硫酸ナトリウム(SLS)10gを計り取り、ポリエチレン袋に入れて振り混ぜて混合する。
【0027】
実施例1
平均粒子径約20μmのシロスタゾール(CLZ)原末100gとラウリル硫酸ナトリウム(SLS)10gをポリエチレン袋で混合後、ジェットミル(パウレック社製100AS)を用いて粉砕して平均粒子径約3μmのシロスタゾール粉末製剤を得る。
【0028】
実施例2
平均粒子径約3μmのシロスタゾール(CLZ)ジェットミル粉砕原末300gとマンニトール132gを混合後、流動層造粒機(不二パウダル社製 NQ-160)に投入する。7.5%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)と4.5%ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:HPC-SL)を含む水溶液400g(SLSおよびHPCとしてそれぞれ固形分30gおよび18g相当)を噴霧して湿式造粒後、乾燥してシロスタゾール粉末製剤を得る。
【0029】
実施例3
実施例2で得た粉末に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム1.25%を添加し、直径8mmの杵臼を装着した単発打錠機(菊水製作所 No.2B)を用い、1錠重量が162mgとなるように打錠してシロスタゾールとして100mg/錠を含有する錠剤を得る。
【0030】
実施例4
ポリビニールアルコール(PVA)3.3g,マンニトール10gおよびラウリル硫酸ナトリウム(SLS)2gを水106gに溶解し、平均粒子径約3μmのシロスタゾール(CLZ)ジェットミル粉砕原末20gを分散/溶解した後、この液を噴霧乾燥してシロスタゾール粉末製剤を得る。
【0031】
実施例5
平均粒子径約3μmのシロスタゾール(CLZ)ジェットミル粉砕原末300gとマンニトール162gを混合後、流動層造粒機(不二パウダル社製 NQ-160)に投入する。4.5%ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:HPC-SL)水溶液400g(HPCとして固形分18g相当)を噴霧して湿式造粒後、乾燥してシロスタゾール粉末製剤を得る。
【0032】
比較例3
平均粒子径約20μmのシロスタゾール100gにトウモロコシデンプン30g、結晶セルロース25g、カルボキシメチルセルロースカルシウム12gを混合し、ヒドロキシプロピルメチルセルロース1.5gを含む水溶液を結合液として添加して練合造粒後、整粒したものを打錠用顆粒とし、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム1.5gを添加混合し、直径8mmの杵臼を用い、1錠重量が170mgとなるように打錠してシロスタゾールとして100mg/錠を含有する錠剤を得る。
【0033】
実施例6
平均粒子径約20μmのシロスタゾール200gおよびポリビニルアルコール(クラレ製 203)50gを水750gに分散、溶解し、0.3mmジルコニア製ビーズ4000gとともに1.4Lの容量をもつダイノーミル(DYNO−MILL;シンマルエンタープライゼス製)にて、2500rpmで1時間粉砕し、平均粒子径約270nmをもつシロスタゾールの粉砕懸濁液を得る。この粉砕懸濁液を適当に希釈して0.25%シロスタゾール懸濁液とする。なお、シロスタゾールの平均粒子径は、電気泳動光散乱光度計(ELS−800;大塚電子株式会社製)を用い動的光散乱法により測定する。
【0034】
実施例7
上記実施例6にて得られる粉砕懸濁液100gにポリソルベート80を5gおよびD−マントニール25gを溶かし、さらに水75gを加え、ニロ(NIRO)製の噴霧乾燥機にて入り口温度200℃、出口温度110℃、アトマイザー回転数約25000rpm、液速度20g/minにて噴霧乾燥して粉末を得る。この粉末240mg(シロスタゾールとして100mg相当量)をゼラチンカプセルに充填してシロスタゾールのカプセル剤を得る。
【0035】
比較例4
平均粒子径約20μmのシロスタゾール原末を0.25%ポリビニルアルコール溶液に懸濁して0.25%シロスタゾール懸濁液を得る。
【0036】
実施例8
平均粒子径約2μmのシロスタゾールジェットミル粉砕原末80g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース20g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:LH−31)15gおよび分散剤および/または溶解改善剤としてラウリル硫酸ナトリウム15gを混合し、ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:HPC−L)2.75gを含む水溶液55gを結合液として添加して撹拌造粒後、乾燥・整粒し、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.3gを添加混合し、直径7mmの杵臼を用い、1錠重量が133mgとなるように打錠してシロスタゾールとして80mg/錠を含有する内核錠を得る。
別に平均粒子径約2μmのシロスタゾール粉砕原末120g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース80g、ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:HPC−H)27gおよび乳糖270gを混合し、精製水150gを添加しながら造粒した後、乾燥・整粒し、ステアリン酸マグネシウム3.0gを添加混合する。この外層部打錠用顆粒500mgはシロスタゾール120mgを含有する。
内核錠および外層部打錠用顆粒500mgを、直径11mmの杵臼を用い、1錠重量が633mgとなるように打錠してシロスタゾールとして200mg/錠を含有する有核徐放錠を得る。
【0037】
実施例9
外層部打錠用顆粒にヒドロキシプロピルメチルセルロース140gおよび乳糖210gを用いる以外は、実施例8と同様にして有核徐放錠を得る。
【0038】
実施例10
平均粒子径約2μmのシロスタゾールジェットミル粉砕原末400g、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(商品名:信越AQOAT AS−LF)160g、結合剤としてヒドロキシプロピルメチルセルロース40gおよび分散剤および/または溶解改善剤としてラウリル硫酸ナトリウム40gを、ニーダー(岡田精工社製NSK−150)に投入して混合後、塩化ナトリウム20g、クエン酸20gおよびポリソルベート80を20g含む適量の水溶液を加えて練合物を得る。加水粉体を取り出し、0.8mm穴のドームダイを装着した押し出し造粒機(不二パウダル社製ドームグランDG−L1)により押し出し造粒後、球形整粒機(不二パウダル社製マルメライザーQJ−400)により球形整粒する。得られた顆粒を乾燥し、710〜1000μmを取ってコーティング用核顆粒とする。このコーティング用核顆粒600gを撹拌流動コーティング機(不二パウダル社製ニューマルメライザーNQ−160)を用い、7.0%ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(商品名:信越AQOAT AS−HF)、3.5%タルク、2.8%クエン酸トリエチル、0.21%ラウリル硫酸ナトリウムおよび0.21%クエン酸を含むコーティング液750gを噴霧し、乾燥してコーティング顆粒を得る。このコーティング顆粒約280mgはシロスタゾール100mgを含有する。
別に平均粒子径約2μmのシロスタゾールジェットミル粉砕原末100g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース75g、乳糖195gおよびマンニトール30gを混合後、精製水110gを添加しながら造粒、乾燥し、外層部打錠用顆粒を得る。この外層部打錠用顆粒400mgはシロスタゾール100mgを含有する。
コーティング顆粒約280mg、外層部打錠用顆粒400mgおよびステアリン酸マグネシウム4mgを混合し、直径11mmの杵臼を用い打錠してシロスタゾールとして200mg/錠を含有する顆粒含有徐放錠を得る。
【0039】
実施例11
更に実施例10の錠剤に6%ヒドロキシプロピルメチルセルロース、2%ポリエチレングリコール、1%タルクおよび1%酸化チタンを含むコーティング液を噴霧して、1錠重量が721.9mgのコーティング錠剤を得る。
【0040】
実施例12
コーティング液からクエン酸を除く以外は、実施例10と同様にして顆粒含有徐放錠を得る。更に実施例11と同様にしてコーティング錠剤を得る。
【0041】
実施例13
平均粒子径約2μmのシロスタゾールジェットミル粉砕原末800g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース1066gおよび分散剤および/または溶解改善剤としてラウリル硫酸ナトリウム60gを混合し、精製水1000gを添加しながら湿式造粒後、乾燥・整粒し、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム18gを添加混合し、直径6.5mmの杵臼を用い、1錠重量が97.2mgとなるように打錠してシロスタゾールとして40mg/錠を含有する徐放性小錠剤を得る。
得られた徐放性小錠剤を1カプセル当たり5個となるようにカプセルに充填して、シロスタゾールとして200mg/カプセルを含有するマルチプルユニット型徐放性製剤を得る。
【0042】
実施例14
平均粒子径約2μmのシロスタゾールジェットミル粉砕原末800g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース800g、D−マンニトール284gおよび分散剤および/または溶解改善剤としてラウリル硫酸ナトリウム60gを混合し、精製水900gを添加しながら湿式造粒後、乾燥・整粒し、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム16gを添加混合し、直径6.5mmの杵臼を用い、1錠重量が98.0mgとなるように打錠してシロスタゾールとして40mg/錠を含有する徐放性小錠剤を得る。
得られた徐放性小錠剤を1カプセル当たり5個となるようにカプセルに充填して、シロスタゾールとして200mg/カプセルを含有するマルチプルユニット型徐放性製剤を得る。
【0043】
実施例15
ヒドロキシプロピルメチルセルロース500gおよびD−マンニトール584gを用い、ラウリル硫酸ナトリウムを添加しない以外は、実施例14と同様にして1錠重量が95.0mg、シロスタゾールとして40mg/錠を含有する溶出速度の速い徐放性小錠剤を得る。
得られた溶出速度の速い徐放性小錠剤を1カプセル当たり2個および実施例13あるいは実施例14で得られた徐放性小錠剤を1カプセル当たり3個となるようにカプセルに充填して、シロスタゾールとして200mg/カプセルを含有するマルチプルユニット型徐放性製剤を得る。
【0044】
実施例16
実施例15で得られた溶出速度の速い徐放性小錠剤を1カプセル当たり1個および実施例13あるいは実施例14で得られた徐放性小錠剤を1カプセル当たり4個となるようにカプセルに充填して、シロスタゾールとして200mg/カプセルを含有するマルチプルユニット型徐放性製剤を得る。
【0045】
実施例17
シロスタゾール800g、トウモロコシデンプン280g、結晶セルロース200gおよびカルメロースカルシウム128gを混合し、結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース16gの水溶液を添加し湿式造粒する。乾燥・整粒後、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム16gを添加混合し、直径5.5mmの杵臼を用い、1錠重量72.0mgとなるように打錠してシロスタゾールとして40mg/錠を含有する速放性小錠剤を得る。
得られた速放性小錠剤を1カプセル当たり1個および実施例13あるいは実施例14で得られた徐放性小錠剤を1カプセル当たり4個となるようにカプセルに充填して、シロスタゾールとして200mg/カプセルを含有するマルチプルユニット型徐放性製剤を得る。
【0046】
実施例18
ラウリル硫酸ナトリウム200gおよびステアリン酸マグネシウム20gを用いる以外は実施例13と同様にし、シロスタゾールとして40mg/錠を含有する徐放性小錠剤を得る。
得られた徐放性小錠剤を1カプセル当たり5個となるようにカプセルに充填して、シロスタゾールとして200mg/カプセルを含有するマルチプルユニット型徐放性製剤を得る。
【0047】
実施例19
平均粒子径約2μmのシロスタゾールジェットミル粉砕原末150gにヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(信越AQOAT AS−LF)60g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越メトローズ90SH400)15gおよびラウリル硫酸ナトリウム12.5gを量り取り混合する。この混合粉をニーダーに入れて混合しながら、溶液とした塩化ナトリウム、クエン酸およびポリソルベート80の各々7.5g量を添加し、更に精製水を加えて適度な練合物を得る。これを0.8mm穴のドームダイを装着した押出し造粒機により押出し造粒後、球形整粒機により球形整粒する。同操作を6回行い、得られた顆粒を乾燥し、710μm〜1000μmを取ってコーティング用核顆粒とする。核顆粒260mg中にシロスタゾール150mgを含有する。
別に、精製水5215gにクエン酸トリエチル160g、ラウリル硫酸ナトリウム12g、クエン酸13gを溶解し、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(信越AQOAT AS−HF)400gおよびタルク200gを分散してコーティング液を調整する。コーティング用核顆粒1040gを取り、攪拌流動コーティング機を用いてコーティング液4800〜5300gを噴霧してコーティング顆粒を得る。この時、シロスタゾール150mg量が417mgとなる時点でコーティングを停止し、加熱して乾燥する。
別に平均粒子径約2μmのシロスタゾールジェットミル粉砕原末500gに結晶セルロース100g、トウモロコシデンプン100g、カルメロースカルシウム50gおよびヒドロキシプロピルセルロース15gを量り取り混合後、ニーダーに入れ精製水を結合液として適量を添加して連合造粒する。流動乾燥後、整粒した後、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム5gを加え、直径6.5mmの杵臼を用いて打錠し、シロスタゾール50mg相当量として1錠77mgの速放性錠剤を得る。
徐放性コーティング顆粒のシロスタゾール150mg量と速放性錠剤のシロスタゾール50mg量である1錠をカプセルに充填し、徐放性カプセル剤を得る。
【0048】
実施例20
平均粒子径約2μmのシロスタゾールジェットミル粉砕原末200gに結晶セルロース40g、トウモロコシデンプン20g、カルメロースカルシウム40gおよびヒドロキシプロピルセルロース10gを量り取り混合後、ニーダーに入れポリソルベート80を10g添加後、精製水を結合液として適量添加し連合造粒する。これを0.8mm穴のドームダイを装着した押出し造粒機により押出し造粒後、球形整粒機により球形整粒する。得られた顆粒を乾燥し、710μm〜1000μmを取って速放性顆粒とする。この速放性顆粒80mg中にはシロスタゾール50mgを含有する。
実施例19で得られる徐放性コーティング顆粒のシロスタゾール150mg量とこの速放性顆粒のシロスタゾール50mg量をカプセルに充填し、徐放性カプセル剤を得る。
【0049】
実施例21
平均粒子径約2μmのシロスタゾールジェットミル粉砕原末50g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)50gおよび乳糖200gを混合後、精製水約70gを添加しながら造粒、乾燥し、外層部打錠用顆粒を得る。この外層顆粒300mgはシロスタゾール50mgを含有する。
次に実施例10で得るコーティング顆粒約140mg、外層部打錠用顆粒300mgおよびステアリン酸マグネシウム2mgを混合し、直径10mmの杵臼を用い打錠してシロスタゾールとして100mg/錠を含有する顆粒含有徐放錠を得る。
【0050】
実施例22−25
実施例21と同様に下記表1の組成の外層部打錠用顆粒を用い、シロスタゾールとして100mg/錠を含有する顆粒含有徐放錠を得る。
【表1】
外層部打錠用顆粒造粒時処方量(g)
Figure 0004748839
【0051】
実施例26
更に実施例21〜25で得られる顆粒含有徐放錠に6%ヒドロキシプロピルメチルセルロース、2%ポリエチレングリコール、1%タルクおよび1%酸化チタンを含むコーティング液を噴霧して各々のコーティング錠剤を得る。
【0052】
実施例27
実施例19および実施例20で得られるカプセル製剤の充填量を各々1/2にしてシロスタゾールとして100mg/カプセルの製剤を得る。
【0053】
実施例28
平均粒子径約2μmのシロスタゾールジェットミル粉砕原末80g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース10g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース20gおよびラウリル硫酸ナトリウム15gを混合し、ヒドロキシプロピルセルロース3gを含む水溶液55gを結合液として添加して撹拌造粒後、乾燥・整粒し、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.4gを添加混合し、直径7mmの杵臼を用い、1錠重量が128.4mgとなるように打錠してシロスタゾールとして80mg/錠を含有する内核錠を得る。
別に平均粒子径約2μmのシロスタゾール粉砕原末120g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース130gおよび乳糖247gを混合し、精製水150gを添加しながら造粒した後、乾燥・整粒し、ステアリン酸マグネシウム3.0gを添加混合する。この外層部打錠用顆粒500mgはシロスタゾール120mgを含有する。
内核錠および外層部打錠用顆粒500mgを、直径11mmの杵臼を用い、1錠重量が628.4mgとなるように打錠してシロスタゾールとして200mg/錠を含有する有核徐放錠を得る。
【0054】
実施例29
平均粒子径約3μmのシロスタゾール粉砕原末800gにD−マンニトール150gおよび結晶セルロース50gを混合し、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SL)15gおよびモノステアリン酸ポリエチレングリコール(40EO)(商品名MYS−40/日光ケミカルズ)120gを精製水に溶解した結合液を噴霧しながら流動層造粒した。乾燥後、ステアリン酸マグネシウムを添加して直径6.5mm、1錠重量114mg となるように打錠してシロスタゾールとして80mg/錠を含有する内核錠を得る。
更に実施例28と同様にすればシロスタゾールとして200mg/錠を含有する有核徐放錠を得られる。
【0055】
実施例30
ポリビニルアルコール(PVA−203/クラレ製)43gを精製水2520gに加熱溶解し、平均粒子径約20μmのシロスタゾール434gを懸濁する。直径0.5mmのジルコニア製ビーズを充填したアトライタ型湿式粉砕機(Dyno−Mill)を用い、ローター回転数300rpmにて粉砕し、平均粒子径約250nmのシロスタゾールの粉砕懸濁液を得る。
【0056】
実施例31
ポリソルベート80 8gを精製水875gに溶解し、平均粒子径約20μmのシロスタゾール83gを懸濁する。実施例30と同様の方法にて粉砕し、平均粒子径約300nmのシロスタゾールの粉砕懸濁液を得る。
【0057】
実施例32
実施例31で得られる粉砕懸濁液300gにD-マンニトール7gおよびデキストリン7gを添加し、給気温度200℃にて噴霧乾燥して乾燥粉末を得る。
【0058】
実施例33
ポロキサマー188(商品名ルトロールF68)39gおよびポリソルベート80 20gを精製水745gに溶解し、平均粒子径約20μmのシロスタゾール196gを懸濁した後、実施例30と同様の方法にて粉砕し、平均粒子径約500nmのシロスタゾールの粉砕懸濁液を得る。
【0059】
実施例34
実施例33で得られる粉砕懸濁液300gにD−マンニトール63gを添加し、給気温度約200℃にて噴霧乾燥して乾燥粉末を得る。
【0060】
実施例35
実施例30で得られる粉砕懸濁液に、D−マンニトール或いはデキストリンを添加し、更にポリソルベート80 或いはSLSを添加し、給気温度約200℃にて噴霧乾燥して以下の表2の処方の乾燥粉末を得る。
【表2】
Figure 0004748839
【0061】
実施例36
HPC−SL 100gを精製水5000gに溶解し、平均粒子径約20μmのシロスタゾール500gを懸濁する。実施例30と同様の方法にて粉砕し、平均粒子径約300nmのシロスタゾールの粉砕懸濁液を得る。この粉砕懸濁液に、D−マンニトール、SLSを添加し、給気温度約200℃にて噴霧乾燥して以下の表3の処方の乾燥粉末を得る。
【表3】
Figure 0004748839
【0062】
実施例37
平均粒子径約20μmのシロスタゾール(CLZ)100g、ヒドロキシプロピルセルロース(商品名: HPC−SSL 日本曹達)15gを混合し、精製水 400gに攪拌しながら加え、シロスタゾールを分散する。ジルコニア製の直径0.5mmビーズ 4000gを充填したアトライタ型粉砕機(Dyno−Mill)を用いて粉砕し、重量平均粒子径約230nmのシロスタゾールの粉砕懸濁液を得る。
この粉砕懸濁液に部分アルファ化デンプン(PCS 旭化成)更にはラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を添加し、噴霧乾燥して乾燥粉末を得る。
得られた乾燥粉末に無水リン酸水素カルシウム(フジカリン 富士化学工業)、クロスカルメロースナトリウム(Ac−Di−Sol)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(METOLOSE90SH4000 信越化学)およびステアリン酸マグネシウム(St−Mg)を添加して打錠し、直径7mmの以下の表4の処方の内核錠を得る。
【表4】
Figure 0004748839
更に実施例28と同様にすればシロスタゾールとして200mg/錠を含有する有核徐放錠を得られる。
【0063】
実施例38
平均粒子径約2μmのシロスタゾール粉砕原末、METOLOSE90SH4000、HPC−Hおよび乳糖を混合し、精製水を添加しながら高速攪拌造粒して乾燥した後にステアリン酸Mgを添加し、以下の表5の処方の外層部打錠用顆粒を得る。
この外層部打錠用顆粒500mgと実施例37で得られる内核錠C或いは内核錠Dを用い、直径11mmのシロスタゾール200mg/錠を含有する以下の表5の処方の有核徐放錠を得る。
【表5】
Figure 0004748839
【0064】
実施例39
実施例28と同様にして平均粒子径約2μmのシロスタゾール粉砕原末を用い表6記載の処方の内核錠を得た後、シロスタゾールとして200mg/錠を含有する有核徐放錠を得られる。
【表6】
Figure 0004748839
【0065】
実施例40
実施例1(X0)と同様にして下記の表7に記載のSLS量を添加し、同表に示す粒子径のシロスタゾール製剤が得られる。
【表7】
Figure 0004748839
シロスタゾール:平均粒子径約20μmの原末を用いた。
【0066】
実施例41
実施例10(Y0)と同様にして下記の表8に記載のSLS量を添加して核顆粒を製造しシロスタゾール製剤が得られる。
【表8】
核顆粒造粒処方量(g)
Figure 0004748839
*μm
**ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート
【0067】
実施例42
実施例2(Z0)と同様にして下記の表9に記載の分散剤および/または溶解改善剤を添加してシロスタゾール製剤が得られる。
【表9】
Figure 0004748839
シロスタゾール:平均粒子径3μmの粉砕原末を用いた。
【0068】
実施例43
実施例28と同様にして平均粒子径約2μmのシロスタゾール粉砕原末を用い、シロスタゾール40mg、ラウリル硫酸ナトリウム5mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース5mg、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース10mg、ステアリン酸マグネシウム0.2mgを含む直径6mmの内核錠を得た後、更にシロスタゾール60mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース50mg、乳糖287.5mg、ステアリン酸マグネシウム2.5mgを含む外層部を有するシロスタゾールとして100mg/錠を含有する直径10mmの有核徐放錠を得られる。
【0069】
実施例44
ヒドロキシプロピルメチルセルロース100mg、乳糖237.5mgである以外は実施例43と同様な、シロスタゾール100mg/錠を含有する直径10mmの有核徐放錠を得られる。
【0070】
実施例45
ヒドロキシプロピルメチルセルロース150mg、乳糖187.5mgである以外は実施例43と同様な、シロスタゾール100mg/錠を含有する直径10mmの有核徐放錠を得られる。
【0071】
比較例5
平均粒子径約3μmのシロスタゾールジェットミル粉砕原末
【0072】
比較例6
平均粒子径約20μmのシロスタゾール120g、ラウリル硫酸ナトリウム 22.5g、L−HPC22.5gおよびメトローズ90SH4000 30gを混合し、5%HPC−L水溶液83gを結合液として高速攪拌造粒した後に乾燥する。滑沢剤を添加して直径7mm、重量133mgのシロスタゾールとして80mg/錠を含有する内核錠を得る。
別に平均粒子径約3μmのシロスタゾール粉砕原末120g、メトローズ90SH4000 140g、HPC−H 27gおよび乳糖210gを混合し、精製水を添加しながら高速攪拌造粒した後に乾燥する。この顆粒165.7gにステアリン酸Mg 1gを添加して外層部打錠用顆粒とする。
内核錠および外層部打錠用顆粒500mgを、直径11mmの杵臼を用い打錠して、シロスタゾールとして200mg/錠を含有する有核徐放錠を得る。
【0073】
実験1
シロスタゾールの大腸吸収試験
実施例1、2、4および5および比較例1の製剤について、シロスタゾール(CLZ)として100mg/kg量をメスラット(1群3または4匹)の大腸ループ内へ直接投与し、経時的に採血してシロスタゾール血中濃度を測定した。平均の血中シロスタゾール濃度を表10に、また、投与後の薬物動態パラメーターを表11に示す。
【0074】
【表10】
表10.ラット大腸への直接投与後のCLZ血中濃度推移
Figure 0004748839
*投与後の時間(hr)
【0075】
【表11】
表11.ラット大腸への直接投与後のCLZ薬物動態パラメーター
Figure 0004748839
注1)" AUC0-2 hr " : 投与2時間以内のシロスタゾール吸収量を意味し、カッコ内は比較例1(CLZ原末単独)の値を1.0とした場合の倍率を示す。
注2)" Cmax " : シロスタゾール最高血中濃度を意味し、カッコ内は比較例1(CLZ原末単独)の値を1.0とした場合の倍率を示す。
注3)" Tmax " : シロスタゾール最高血中濃度到達時間を意味する。
【0076】
上記表10および表11の結果から明らかなように、本発明のシロスタゾール微粉末とラウリル硫酸ナトリウム(SLS)とを配合した実施例1、2、4およびHPCを配合した実施例5の微粉末製剤ではいずれのものも投与2時間で相当量の血中濃度が達成されるのに対し、SLSを配合しない比較例1では充分な血中濃度が得られなかった。
【0077】
実験2
実施例1、2および4および比較例1の製剤について、シロスタゾールとして100mg量を量り取り、下記の溶出試験条件で溶出試験を行い、溶出速度の評価として試験開始2分後溶出率を比較した。
溶出試験条件:溶出試験液0.3%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液900mL
パドル法 75rpm
試料量 シロスタゾール100mg相当量/容器
その結果を表12に示す。
【0078】
【表12】
表12.シロスタゾール溶出試験結果
Figure 0004748839
【0079】
実験2より明らかなように、比較例1のシロスタゾールの原末では、溶出試験中の分散性および/または溶解性が悪く、溶出速度が遅い。これに対し、微粉砕後に界面活性剤を添加した本発明の実施例1、2および4の製剤では、その分散性および/または溶解性が改善され、高い溶出率を示した。
【0080】
実験3
実施例3および比較例3の製剤について、各1錠(シロスタゾールとして100mg量)を空腹下ビーグル犬(1群4匹)に経口投与し、経時的に採血して血中シロスタゾール濃度を測定した。その結果の平均を表13に、薬物動態パラメーターの平均を表14に示す。
【0081】
【表13】
表13.ビーグル犬空腹下経口投与後のCLZ血中濃度推移
Figure 0004748839
【0082】
【表14】
表14.ビーグル犬空腹下経口投与後のCLZ薬物動態パラメーター
Figure 0004748839
注1)" AUC0-10 hr " : 投与10時間以内のシロスタゾール吸収量を意味し、カッコ内は比較例3の値を1.0とした場合の倍率を示す。
注2)" Cmax " : シロスタゾール最高血中濃度を意味し、カッコ内は比較例3の値を1.0とした場合の倍率を示す。
注3)" Tmax " : シロスタゾール最高血中濃度到達時間を意味する。
【0083】
実験3より明らかなように、比較例3に比較して、実施例3の錠剤ではシロスタゾールの吸収量が増加した。
【0084】
実験4
実施例6で得られた希釈懸濁液40ml、実施例7で得られたカプセル1個または比較例4で得られた非粉砕シロスタゾール懸濁液40ml(いずれもシロスタゾールとして100mg相当量)を絶食したビーグル犬(1群4匹)に経口投与し、投与後10時間まで経時的に前肢静脈から血液を採取し、血漿中のシロスタゾール濃度を定量した。また、投与後の薬物動態パラメーターを求めた。それらの結果を図1および表15に示す。
【0085】
【表15】
表15.絶食下のビーグル犬に経口投与後の薬物動態パラメーター
Figure 0004748839
注1)AUC:薬物血中濃度時間曲線下面積
注2)Cmax:最高血中濃度
注3)Tmax:最高血中濃度到達時間
【0086】
実験4の結果から明らかなように、実施例6の湿式粉砕シロスタゾール懸濁液では、比較例4のシロスタゾール懸濁液に比べて速やかな血漿中薬物濃度の立ち上がりを示し、また吸収率も20倍以上に増大した。湿式粉砕シロスタゾールの噴霧乾燥粉末のカプセル投与(実施例7)でもシロスタゾール懸濁液(比較例4)に比べて約7倍増大した。
【0087】
実験5
実施例13および実施例18のシロスタゾール溶出試験
試験方法:0.4%SLS水溶液900mLを試験液とし、パドル法75rpmにて試験した。結果を表16に示す。
【表16】
表16.シロスタゾール溶出率
Figure 0004748839
【0088】
実験6
シロスタゾール溶出試験
実施例35で得られた乾燥粉末について、シロスタゾール100mg相当量を0.3%SLS水溶液を試験液としてパドル法75rpmにて試験した。試験開始2分後溶出率を表17に示す。
【表17】
表17.シロスタゾール溶出試験結果
Figure 0004748839
【0089】
実験7
実施例38の有核錠P〜Uのシロスタゾール溶出試験
試験方法:0.4%SLS水溶液900mLを試験液とし、パドル法75rpmにて試験した。結果を図2に示す。
【0090】
実験8
難溶解性薬物の消化管上部および消化管下部における吸収試験
ラットを用い実験1と同様にして、実施例2および比較例1と比較例5の製剤を十二指腸および大腸へ直接投与し、経時的に採血してシロスタゾール血中濃度を測定した。投与後の薬物動態パラメーターを表18に示す。
【表18】
表18. シロスタゾール薬物動態パラメーター
Figure 0004748839
【0091】
難溶解性薬物は、一般的に主薬を粉砕して粒子径を細かくすると、溶解性が改善され、生物学的利用能(bioavailability)が上昇することが知られている。しかし、消化管を上部と下部に分けて検討すると、難溶解性薬物のうち一部の薬物(例えばシロスタゾール)では、「主薬の粉砕」により消化管上部での生物学的利用能は増大するが、消化管下部での生物学的利用能は変化しない薬物があった。この様な薬物に対して、「主薬の粉砕」と「分散剤/溶解改善剤の添加」を組み合わせると、「主薬の粉砕」だけでは改善されなかった消化管下部での生物学的利用能を改善することができた。この時、「分散剤/溶解改善剤の添加」を組み合わせても、消化管上部での生物学的利用能には影響を及ぼさなかった。添加する分散剤/溶解改善剤としては、水溶性高分子や界面活性剤などに効果が認められた。
【0092】
実験9
ビーグル犬を用い実験3と同様にして、実施例9および比較例6の有核錠を経口投与し、経時的に採血してシロスタゾール血中濃度を測定した。その結果の血漿中濃度推移のグラフを図3に示す。投与後の薬物動態パラメーターを表19に示す。
【表19】
表19. シロスタゾール薬物動態パラメーター
Figure 0004748839
実験9より明らかなように、比較例6に比較して、実施例9の有核錠ではシロスタゾールの吸収量が増加した。 比較例6では時間の経過とともに吸収が低下し血中濃度が低下しているが、実施例9では吸収が持続しており高い血中濃度を維持している。
【0093】
実験10
実施例8、10および14の3つのシロスタゾール徐放性製剤を、健常成人男子9名に比較例3と徐放性製剤を2期に分けて投与するクロスオーバー法を用いて、空腹下経口投与した。 比較例3(シロスタゾールとして100mg量)は一日二回、徐放性製剤(シロスタゾールとして200mg量)は一日一回投与した。第1期目の投与から5日以上の休薬期間を設けて、第2期目の投薬を行った。投与後、経時的に被験者から血液を採取し、血漿中シロスタゾール濃度を定量した。その結果の血漿中濃度推移のグラフを図4、5および6に、薬物動態パラメーターを表20、21および22に示す。
【0094】
【表20】
表20:シロスタゾール徐放性製剤の薬物動態パラメーター
(比較例3と実施例8)
Figure 0004748839
【0095】
【表21】
表21:シロスタゾール徐放性製剤の薬物動態パラメーター
(比較例3と実施例10)
Figure 0004748839
【0096】
【表22】
表22:シロスタゾール徐放性製剤の薬物動態パラメーター
(比較例3と実施例14)
Figure 0004748839
【0097】
【発明の効果】
活性成分のシロスタゾールと分散剤および/または溶解改善剤とを乾式粉砕または湿式粉砕に付して得られるシロスタゾール微粉末製剤、またはシロスタゾール粉砕原末と分散剤および/または溶解改善剤を併用して得られるシロスタゾール微粉末製剤は、消化管下部からの吸収が著しく改善され、シロスタゾール徐放性製剤としても長期間に亘って吸収され、所望の血中濃度を長期間持続し得る効果を有し、さらに徐放性製剤化することにより、従来のシロスタゾール製剤経口投与直後の短期吸収に伴う高血中濃度による好ましくない頭痛等の副作用が抑えられる特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例6、実施例7および比較例4の製剤を絶食下のビーグル犬に経口投与した後の血漿中薬物濃度推移を示すグラフである。
【図2】 図2は、実施例38の有核錠P〜Uのシロスタゾール溶出率を示すグラフである。
【図3】 図3は、実施例9および比較例6の有核錠をビーグル犬に経口投与した後の血漿中薬物濃度推移を示すグラフである。
【図4】 図4は、実施例8および比較例3の製剤を健常成人男子に経口投与した後の血漿中薬物濃度推移を示すグラフである。
【図5】 図5は、実施例10および比較例3の製剤を健常成人男子に経口投与した後の血漿中薬物濃度推移を示すグラフである。
【図6】 図6は、実施例14および比較例3の製剤を健常成人男子に経口投与した後の血漿中薬物濃度推移を示すグラフである。

Claims (4)

  1. 有効成分として、5μm以下の平均粒子径を有するシロスタゾールの微粉末を、シロスタゾール1重量部に対して、0.005〜50重量部のポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル、およびアルキル硫酸塩から選ばれる界面活性剤の1種または2種以上に配合することを特徴とする、消化管下部においてもシロスタゾールの溶出能を有するシロスタゾール製剤。
  2. 該界面活性剤が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、およびアルキル硫酸塩から選ばれる1種または2種以上である、請求項1に記載のシロスタゾール製剤。
  3. 該界面活性剤がアルキル硫酸塩である、請求項2に記載のシロスタゾール製剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のシロスタゾール製剤を徐放性コーティング剤でコーティングすることを特徴とするシロスタゾール徐放性製剤。
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