JP3681185B2 - 錠剤製造用ニフェジピン固体粒子組成物 - Google Patents

錠剤製造用ニフェジピン固体粒子組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、高血圧症及び狭心症治療用医薬として用いられるニフェジピン固体粒子組成物に関する。更に詳しくは、本発明は、湿式粉砕により溶解性を改善することにより、速放性及び持続性各錠剤のいずれをも製造することが可能なニフェジピン固体粒子組成物に関するものである。
【0002】
【背景技術】
ニフェジピンは、優れた冠血管拡張作用を有し、高血圧症及び狭心症発作の治療薬として広く用いられているが、それ自体は水に難溶性の薬物であるため、生体利用率の高い錠剤を調製することは相当に困難である。
これまで、ニフェジピンの難溶性という水への溶解性の問題を解決するために種々の方法が提案されている。例えば、ニフェジピンをポリエチレングリコールに溶解し、この溶液をソフトカプセルに充填する方法(特公昭54−34048号公報参照)や、ニフェジピンを固溶体として製剤化する方法(特開昭54−2316号公報参照)がそれである。かかる方法により製造された製剤は、投与後速やかにニフェジピンの血漿中濃度が上昇する。しかし、これらの処理により得られる製剤は、速放性の製剤であるため、高血圧緊急症などの際の舌下投与などには有用であるが、降圧作用の持続化は望めないという欠点を有している。
【0003】
また、降圧作用の持続化を得る目的で、ニフェジピンの放出特性を制御する方法としては、(1)速放性製剤組成物と遅放性製剤組成物を組み合わせて持続化をはかる方法(特開昭58−46019号公報参照)、(2)ニフェジピンをカゼインなどと共粉砕した後、さらに腸溶性被覆剤及び可塑剤と共粉砕したものを乾式造粒し、持続化をはかる方法(特開昭60−255719号公報参照)、(3)乾式粉砕により得たニフェジピン結晶を用いることによって、吸収の増大及び持続化をはかる方法(特公昭59−14446号公報参照)などが提案されている。しかし、これらの提案された方法は、次のような欠点を有する。(1)の方法では速放性組成物と遅放性組成物を混合する際のバラツキがそのまま持続作用のバラツキとなる。(2)の方法では腸溶性被覆剤を使用しているため胃腸管内容液のpHの個人差により持続作用が影響を受ける。(3)の方法では、粉砕後のニフェジピンの処理方法によっては好ましい持続性が得られない場合がある。また、ニフェジピンは光によって分解し易い薬物であるため、開放系の乾式粉砕法では作業中の遮光性が問題となり、作業員に暗所での作業を強いる。さらに、粉体の取り扱いは、作業性が悪いだけでなく、作業員の健康上の問題を惹起するという欠点を有する。
【0004】
他方、特公昭63−112519号公報には、ニフェジピンを水溶性高分子物質とともに湿式粉砕し、溶解性を改善したニフェジピン製剤が提案されているが、この製剤は、使用する水の量が少ない場合は水溶性高分子物質の濃度が高くなり、溶液の粘性が高くなるために製剤化しにくくなるという欠点を有している。また、同公報記載の製剤は、速放性のニフェジピン製剤を意図したものであり、持続性のニフェジピン製剤ではない。このように、従来の技術は、速放性製剤もしくは持続性製剤のいずれか一方を製造する方法であり、そのどちらの製剤を製造するかにより、ニフェジピンの方法は、大きく異なるものとなる。
【0005】
【発明の開示】
本発明者らは、ニフェジピン含有錠剤の放出特性に影響を及ぼす要因について鋭意研究を重ねた結果、ポリソルベート80の水溶液中において湿式粉砕されたニフェジピンを用いることにより、速放性もしくは持続性の錠剤を格別の製剤化技術を用いることなく任意に製造することが可能であることを見いだした。本発明は、かかる知見に基づいてなされたものである。
【0006】
本発明は、ニフェジピンをポリソルベート80の水溶液中において湿式粉砕し、得られた懸濁液を乾燥して得られる錠剤製造用ニフェジピン固体粒子組成物を提供するものである。
上記ニフェジピン固体粒子組成物を用いることにより、持続性および速放性の錠剤いずれをも製造することができる。
【0007】
持続性のニフェジピン錠を得る場合には、ポリソルベート80の水溶液中において湿式粉砕して得られた上記ニフェジピン固体粒子組成物に賦形剤、崩壊剤およびヒドロキシプロピルセルロースを加えたものを材料とし、造粒物の強度が5重量%〜20重量%になるように造粒を行った後、乾燥し、得られた造粒物に崩壊剤および滑沢剤を加えて打錠を行い、得られた素錠に被覆剤をコーティングして持続性のニフェジピン錠とする。他方、速放性のニフェジピン錠を得る場合には、湿式粉砕により得られたニフェジピン固体粒子組成物に賦形剤、崩壊剤、結合剤および滑沢剤等を加え、混合した後、打錠を行い、得られた素錠に被覆剤をコーティングして速放性のニフェジピン錠とする。
【0008】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の方法においては、まずニフェジピンがポリソルベート80を含む水溶液中で湿式粉砕される。ニフェジピンを乾式粉砕あるいは水溶性高分子物質を含む水溶液中で湿式粉砕しても、望みの放出特性を持つ錠剤を得ることはできない。
湿式粉砕は、例えばボールミルにて行い、ポリソルベート80の水溶液と共に、ニフェジピン原料を加えて粉砕する。このとき用いるポリソルベート80はニフェジピンに対して4〜6重量%程度添加して行われる。このポリソルベート80は、湿式粉砕時にはニフェジピン原料の水への分散性(凝集防止)を高め、粉砕助剤として粉砕効率に寄与し、更に粉砕中のニフェジピン懸濁液の泡立ちを抑えて粉砕後の取扱いを向上させる。またポリソルベート80は、粉砕後乾燥されたニフェジピン粒子の表面を覆い水への溶解性を高め、ニフェジピンの生体内における吸収の改善を行っている。
【0009】
本発明における湿式粉砕は、通常ポリソルベート80を4〜6重量%濃度の水溶液を用いて行うのが好ましい。ポリソルベート80の濃度をさらに高くして使用しても操作上何ら差し支えないが、3重量%以下の低濃度の場合は、ニフェジピンの分散性が悪くなり好ましくない。そして、このポリソルベート80の水溶液をニフェジピン原料に対してほぼ等重量を用いるだけで湿式粉砕を行うことができる。
【0010】
湿式粉砕の管理は、懸濁液中のニフェジピン粒子の粒径を、分散媒としてニフェジピン飽和水溶液(メタノール:0.5重量%、ポリソルベート80:0.05重量%を含有)を用いた沈降法により粒度分布を測定して行われ、通常重量基準のメディアン径が10μm以下となれば充分である。
湿式粉砕されたニフェジピン懸濁液は、加熱乾燥や凍結乾燥などの一般的な乾燥方法により乾燥され、ニフェジピンは、ポリソルベート80により被覆あるいは混合されたニフェジピン固体粒子組成物の状態で得られる。速放性のニフェジピン錠を目的とする場合は、加熱乾燥より、凍結乾燥による方が適している。
このようにして得られたニフェジピン固体粒子組成物は、次の製剤化方法により、それぞれ持続性あるいは速放性のニフェジピン錠とされる。
【0011】
(1) 持続性錠剤の製造方法
湿式粉砕後のポリソルベート80含有ニフェジピン懸濁液を、乾燥して得られたニフェジピン固体粒子組成物に賦形剤および崩壊剤を加えて混合し、さらに結合剤として水溶性高分子物質であるヒドロキシプロピルセルロースの水溶液を加えて造粒する。
使用する賦形剤としては、D−マンニトール、結晶セルロース、トウモロコシデンプン等を、また崩壊剤としては、カルボキシメチルセルロース等を用いることができる。
【0012】
造粒は、練合押出造粒法、撹拌造粒法又は流動層造粒法などの方法で行う。造粒物の乾燥は、棚式あるいは流動層による加熱乾燥など通常の乾燥法でよい。乾燥後、JIS規格20メッシュの篩を通して整粒を行う。造粒物強度15重量%以上の硬い造粒物を得るためには練合押出造粒法が適しており、造粒物強度が15重量%以下の柔らかい造粒物を得るためには流動層造粒法が適している。また、撹拌造粒法では造粒物強度が5重量%から30重量%の幅広い範囲の造粒物を得ることができる。この際、加える水の量を多くする、または造粒時間を長くすることにより造粒物強度の高い造粒物が得られ、逆に水の量を少なくする、または造粒時間を短くすることにより造粒物強度の低い造粒物が得られる。
【0013】
造粒物の強度の測定は、次の方法(大村他:アビセル時報No.12(1966)p.31参照)で行う。JIS規格20メッシュの篩を通過し、28メッシュの篩を通過しない造粒物20gを検体として、この検体を直径0.45mm、重量0.5gのスチール製ボール150個を入れた、萱垣式摩損度試験器に投入して5分間回転し、造粒物を一部破壊せしめた後、28メッシュの篩で篩過し、残部の全体に対する割合を算出する。その割合を造粒物強度とする。本発明に係る固体粒子組成物を使用した持続性ニフェジピン錠は、この造粒物強度が5重量%〜20重量%の範囲で調整されたものである。造粒物強度がこの範囲からはずれる場合は充分な持続効果を期待できない。このように造粒物強度の調整を行うことにより持続性が達成されることは驚くべきことであり、ニフェジピンの持続性製剤の製造方法における従来の技術からは全く予想できないことである。
【0014】
次に、この造粒物に軽質無水ケイ酸あるいはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤やカルボキシメチルセルロースなどの崩壊剤を加え、打錠圧500〜1,500kgで打錠を行う。崩壊剤を加えることにより錠剤の崩壊時間は打錠圧が変化しても大きく変動することがない。
次に遮光を目的とし、常法に従ってフィルムコーティングを行い、ニフェジピン含有持続性錠剤を製する。コーティング剤には、人体に対する安全性が高く、遮光効果が優れている三二酸化鉄および酸化チタン等を遮光剤として用いることが望ましい。
【0015】
(2) 速放性錠剤の製造方法
速放性のニフェジピン錠は、湿式粉砕後のポリソルベート80含有ニフェジピン懸濁液を、好ましくは凍結乾燥により乾燥して得られたニフェジピン固体粒子組成物に、通常錠剤に用いられる各種の添加剤を加え混練した後常法により打錠して素錠が造られる。この場合、打錠前に結合剤として水溶性高分子物質であるヒドロキシプロピルセルロースを用いた造粒は、多くの場合持続性の錠剤となり好ましくないが、造粒物強度が4重量%以下程度の造粒は、水溶性高分子物質を加えて造粒しても速放性が維持されるので差し支えない。
【0016】
使用する添加剤としては、賦形剤としてD−マンニトール、結晶セルロース、トウモロコシデンプン等が、崩壊剤としてカルボキシメチルセルロース等が、滑沢剤としては軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム等を用いることができる。
次に、得られた素錠には、持続性錠剤の場合と同様に遮光効果が優れている三二酸化鉄および酸化チタン等からなる遮光剤を用いて常法に従ってコーティングされる。
次に、本発明の実施例を、対照例および各試験例と共に掲げ、本発明をさらに詳細に説明する。本発明は、これら実施例により限定されるものではない。
【0017】
【実施例】
実施例1 (速放性錠剤)
ニフェジピン原料200gを、ポリソルベート80 10gを精製水200gに溶解させた溶液に懸濁させ、内容積が1リットルの樹脂性ボールミル用ポットに入れ、YTZジルコニア製ボール(直径10mm)を用いて、粉砕を行った。このときボールミルの回転速度は1分間に100回転とした。
その後、ボールミル内容物の一部を採り沈降法による粒度分布測定を行いメディアン径が10μm以下であることを確認した後、ボールミル内容物を取り出し、凍結乾燥機を用いて乾燥を行い、ニフェジピン固体粒子組成物195gを得た。
【0018】
次に、この固体粒子組成物105gに、賦形剤としてD−マンニトール315g、トウモロコシデンプン200g及び崩壊剤としてカルボキシメチルセルロース160gを加えて混合し、滑沢剤として軽質無水ケイ酸10g及びステアリン酸マグネシウム10gを加えて混合し、直径5.5mmの杵を用い、岡田精工株式会社製単発打錠機N−30Eにて打錠圧1,000kgで1錠80mgの素錠を得た。この素錠に下記組成のコーティング液を被覆して、1錠83mgのフィルムコーティング錠を得た。
【0019】
コーティング液組成
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 5.6部
マクロゴール6000 0.6部
酸化チタン 1.2部
三二酸化鉄 0.1部
精製水 92.5部
このフィルムコーティング錠につき、溶出試験を行ったところ、後記溶出試験例1に示すように、この錠剤は速放性であることが認められた。
【0020】
実施例2 (持続性錠剤)
ニフェジピン原料2,000gを、ポリソルベート80 100gを精製水2,000gに溶解させた溶液に懸濁させ、この懸濁液を内容積が10リットルの樹脂性ボールミル用ポットに入れ、YTZジルコニア製ボール(直径10mm)を用いて、粉砕を行った。このときボールミルの回転速度は1分間に95回転とした。
その後、ボールミル内容物の一部を採り沈降法により粒度分布測定を行いメディアン径がほぼ10μm以下であることを確認した後、ボールミル内容物を取り出し、内部温度を約50℃にした棚式の乾燥機で15時間の乾燥を行い、ニフェジピン固体粒子組成物1,950g得た。
【0021】
次に、この固体粒子組成物273gに、賦形剤としてD−マンニトール130g、結晶セルロース390g、コーンスターチ130g及び崩壊剤としてカルボキシメチルセルロース52gを加えて混合し、さらに結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース26gを精製水300gに溶解させた溶液を加えて1分間撹拌造粒を行った後、内部温度を約50℃にした棚式の乾燥機で15時間乾燥を行い、ついで20メッシュの篩で整粒して造粒物強度が10重量%の造粒物を得た。
【0022】
次に得られた造粒物231gに、崩壊剤としてカルボキシメチルセルロース3g、滑沢剤として軽質無水ケイ酸3g及びステアリン酸マグネシウム3gを加えて混合し、直径6mmの杵を用い、岡田精工株式会社製単発打錠機N−30Eにて打錠圧1,000kgで1錠80mgの素錠を得た。この素錠に下記組成のコーティング液を被覆して、1錠83mgのフィルムコーティング錠を得た。
【0023】
コーティング液組成
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 5.6部
マクロゴール6000 0.6部
酸化チタン 1.2部
三二酸化鉄 0.1部
精製水 92.5部
【0024】
このフィルムコーティング錠を健常人14名に対して投与したところ、下記血漿中濃度試験(表1)に示すように、ニフェジピンの最小有効血中濃度といわれている10ng/ml前後の血漿中濃度を12時間にわたり安定に持続することが認められた。
【0025】
【表1】
Figure 0003681185
【0026】
実施例3
実施例2で得られたニフェジピン固体粒子組成物273gを用い、実施例2と同様の配合処方で、結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース26gを精製水300mlに溶解させた溶液を用いて30秒間撹拌造粒を行い造粒物強度が5重量%の造粒物を得た後、この造粒物を実施例2の方法に準じて打錠およびフィルムコーティングを行い1錠83mgのフィルムコーティング錠を得た。
【0027】
実施例4
実施例2で得られたニフェジピン固体粒子組成物273gを用い、実施例2と同様の配合処方で、結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース26gを精製水300mlに溶解させた溶液を用いて2分間撹拌造粒を行い造粒物強度が20重量%の造粒物を調製した。ついでこの造粒物について打錠およびフィルムコーティングを行い1錠83mgのフィルムコーティング錠を得た。
【0028】
実施例5
実施例2で得られた造粒物強度が10重量%の造粒物を用いて、打錠圧を500kgで1錠80mgの素錠を調製し、この素錠に実施例2の操作法に準じてフィルムコーティングを行い1錠83mgのフィルムコーティング錠を得た。
【0029】
実施例6
実施例2で得られた造粒物強度が10重量%の造粒物を用いて、打錠圧を1,500kgで1錠80mgの素錠を調製し、この素錠に実施例2の操作法に準じてフィルムコーティングを行い1錠83mgのフィルムコーティング錠を得た。
【0030】
【対照例】
対照例1
実施例2で得られたニフェジピン固体粒子組成物273gを用いて、実施例2と同様の配合処方で、造粒物強度が2重量%の造粒物を実施例2の方法に準じ打錠し、ついでフィルムコーティングを行って1錠83mgのフィルムコーティング錠を得た。
【0031】
対照例2
実施例2で得られたニフェジピン固体粒子組成物273gを用い、実施例2と同様の配合処方で、造粒物強度が30重量%の造粒物を調製した。この造粒物について実施例2の方法に準じて打錠を行い、ついでフィルムコーティングを行って1錠83mgのフィルムコーティング錠を得た。
【0032】
〔溶出試験例1〕
実施例1〜4及び対照例1〜2の錠剤について、ニフェジピン溶出試験を溶出試験法第2法(パドル法:日本薬局方第12局参照)に従って行った。なお、試験液に日本薬局方第12局第1液:無水エタノール混液(37:9)900mlを用い、液温37℃にて行った。この溶出試験結果を表2に示す。
その結果、造粒を行わない実施例1の場合には、15分で95%以上という速放性の溶出挙動を示し、造粒を行った場合には、造粒物強度と溶出率の間に良好な相関関係が示され、造粒物強度5〜20重量%の造粒物においては、持続性錠剤として適する溶出の持続性が認められた。
【0033】
【表2】
Figure 0003681185
【0034】
〔溶出試験例2〕
実施例2及び実施例5〜6の錠剤について、溶出試験例1の方法と同一の試験法により溶出試験を行った。その結果を表3に示す。
【表3】
Figure 0003681185
【0036】
実施例2及び実施例5〜6にはニフェジピンの溶出率の差はなく、打錠圧50〜1,500kgの間で、この錠剤の溶出率は打錠圧に影響を受けないことが認められた。以上、溶出試験例1および2の結果から明らかなように、ニフェジピン錠のニフェジピンの溶出特性は、打錠圧にはほとんど影響を受けず、打錠前の造粒物強度に依存していることが認められた。

Claims (2)

  1. ニフェジピンをポリソルベート80の水溶液中において湿式粉砕し、得られた懸濁液を乾燥して得られる組成物から得られる、造粒物強度が5重量%〜20重量%である造粒物
  2. ニフェジピンをポリソルベート80の水溶液中において湿式粉砕し、得られた懸濁液を乾燥してニフェジピン固体粒子組成物を得、この得られた固体粒子組成物に賦形剤、崩壊剤およびヒドロキシプロピルセルロースを加えたものを材料とし、造粒物の強度が5重量%〜20重量%になるように造粒を行った後、乾燥し、得られた造粒物に崩壊剤および滑沢剤を加えて打錠を行い、得られた素錠に被覆剤をコーティングすることを特徴とする持続性ニフェジピン錠の製造法。
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