JP4748837B2 - 機械化溶接用ワイヤを製造する方法 - Google Patents

機械化溶接用ワイヤを製造する方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野
本発明は、溶接用ワイヤを製造する方法に関し、特に、スプールでの巻取りのために連続長さにおいて高硬度と低キャストを有する溶接ワイヤの製造に関する。
【0002】
従来の技術
物理的接近が厳しく制限された場所における溶接は、溶接トーチを加工物表面に送るために機械化溶接設備を必要とする。非溶極とワイヤ送給とを用いる方法、例えば、タングステン不活性ガス溶接、レーザまたは電子ビーム溶接(ワイヤ送給付き)およびプラズマアーク溶接の場合、ワイヤが溶融池に入る際のワイヤ位置と、電極またはパワービームに対するワイヤの間隙は、もしワイヤが通常「キャスト」と呼ばれる連続変動曲率をもつならば、制御が困難である。キャストは、弾性限度を超えて曲げられたワイヤに残存する永久曲率であり、通例、スプールから巻き戻された後のワイヤに残存する。従って、低キャストワイヤは非常に大きな曲率半径を有し、キャストの無いワイヤは本質的に真っ直ぐである。スプールに巻かれたワイヤのキャストは、ワイヤがスプールハブに巻かれた際に永久的に曲げられた結果であり、これは、外側層上のワイヤが消費されそして取り出し点がスプール面上の内側層の残存ワイヤに進むにつれて大いに変わり、この内層ワイヤはかなり小さな曲率半径を有する。
【0003】
溶極を用いる機械化溶接、例えば、ガス金属アーク溶接とサブマージアーク溶接の場合、可変ワイヤキャストにより溶着物の位置が変わり得る。その結果、融合不足、継手溶込み不足等の重大な溶接欠陥が発生するおそれがある。
【0004】
キャスト制御に加えて、通常ワイヤの「硬度」と呼ばれる降伏強度が、ワイヤが湾曲ノズルまたはガイドに押し通される間にそのキャストを不必要に増すことなく曲げられる能力を制御する。商用ワイヤの降伏強度は良く制御されていないので、ワイヤが導管およびノズル装置を経て送給される際のワイヤの応答が可変となり、その結果、ワイヤキャストが変わるにつれて溶接性能が変わり得る。加えて、ワイヤ材料の降伏強度の値は、製造中その実際の最大値、すなわち、破断時の値の直ぐ下の値に保たれず、それよりかなり弱い。
【0005】
機械化溶接中のワイヤ送給の第3の問題は、ワイヤ通路内の比較的高い摩擦抵抗によるワイヤフィーダ内のワイヤの破滅的な座屈である。所与の合金に関して、座屈強度は、ワイヤ直径と、使用前のワイヤの冷間加工硬化の程度とによって制御される。ワイヤ引抜き・圧延(直径減少)方法は、引抜きダイを破損することなくまたワイヤの引張破壊のおそれなしに多くの合金をそれらの最大強度まで硬化させる能力に固有の限度がある。このことは、比較的高効率かつ低入熱の溶接方法用として望ましい細いワイヤに関して特に当てはまることである。
【0006】
第4の問題は、冶金学的に好適な高純度材料、例えば、真空誘引溶融材料に十分な加工硬化を施すことが、同材料に固有の比較的低い初期(軟状態)降伏強度および(または)ワイヤ矯正装置内で塑性ひずみを受けた時の比較的低い加工硬化速度によって困難であることである。これらの材料で製造されたワイヤの比較的低い最終硬度により、ワイヤは、特にワイヤを所望に応じて細くした場合、上述の様々な軟質ワイヤ送給問題を起こしやすい。
【0007】
既存のワイヤ強度の上述の問題は現在、幾つかの場合には、ワイヤプッシュ機構、例えば、1対の駆動ロールをトーチの近くに配置して導管の長さと対応摩擦を減らすことにより最少または皆無にされる。他の場合には、プッシュ機構をトーチから遠い位置に設けそして補助的なワイヤプル機構をトーチの近くに配置する。これらの手段は両方とも、重要な場合、すなわち、溶接域での接近の余地が非常に厳しく減らされるか制限されるのでプル機構用の空間が不十分であり、また溶接域がプッシュ機構から離れている場合、例えば、内径の小さな管が溶接によって接合されるかまたは溶接によって被覆される場合を処置するものではない。既存のワイヤ製造および送給方法によって最適化されない他の状況は、溶接ヘッド(ワイヤフィーダを含む)がエルボまたは他の内部接近を制限する物の近い側にありそしてトーチがこれらの制限物の遠い側で使用されるような場所での管の内側の溶接である。
【0008】
スプールに巻かれる溶接ワイヤの従来の製造は、連続長さの溶接ワイヤの静止オフセットロール矯正により、ワイヤがスプールに巻かれる前および(または)ワイヤがスプールから巻き戻されて溶接機械で使用される時に真っ直ぐなワイヤを供給する。引抜き方法自体を除けば、ワイヤが所定直径の貯蔵スプールに巻かれる時その真っ直ぐなキャストからの永久ひずみの発生が不可能となるようにワイヤに加工硬化を施してその降伏強度を増す試みがなされていない。従来のロール矯正は、数回繰り返されても、極めて少ない程度の加工硬化しかもたらさない。
【0009】
ワイヤが(その所与硬度で材料の降伏強度を超える)塑性ひずみなしに巻かれ得るスプールハブの最小直径は、材料の種類とその直径と冶金学的履歴との関数である。しかし、スプールが軽量でなければならずそして加工物の進行につれて操作されるのに十分小さな寸法をもたなければならないような全ての公知の軌道式またはロボット式溶接用途の場合、ワイヤが回動スプールの比較的小さな表面上に巻かれることにより、問題となるかなりの小キャストがワイヤに発生する。このキャストは、スプールが空になってゆきそして残りの巻かれた材料の直径が減って結局スプールのハブ直径に達するまで、程度が変わり得るものであり、最後に最小キャストが発生する。
【特許文献1】
米国特許第4920776号
【特許文献2】
米国特許第5473923号
【特許文献3】
米国特許第5564299号
【特許文献4】
米国特許第5904059号
【特許文献5】
特公昭52−40242号
【非特許文献1】
“1998 ASME Boiler and Pressure Vessel Code,” Section 13
【非特許文献2】
“Winding Requirements,” pp. 207−210.3
【非特許文献3】
“Wire Straightening and Cutting Machines,” Shuster−Mettler Corp., 1999..
【0010】
【発明の開示】
本発明の好適実施例によれば、自動化または機械化された溶接工程で使用する低キャストの、十分硬い、スプールに巻かれたワイヤを製造する改良方法が提供される。低キャストワイヤの製造は、短い長さの剛性ワイヤを矯正するために元来設計された商業用の改変回転アーバ型のワイヤ矯正機械を用いて連続長さのたわみワイヤの矯正とかなりの加工硬化とを同時に達成することにより行われる。硬化後、このような連続長さのワイヤは、通例の高度のキャストなしにスプールに巻かれるのに十分な弾性を保ち、そして座屈なしに溶接装置内の高摩擦力に抗して送給され得る。この低キャスト高降伏強度の、スプールに巻かれたワイヤは、溶接工程中に溶加材を溶融池内に送給する精度と信頼性をかなり高める。この方法は、条件の厳しい用途、例えば、小内径(例えば、原子炉容器貫通部)の遠隔制御クラッディングと、溶接中キャスト変動を補正し難いような、接近の制限された内部構成部の接合に特に適する。この方法はまた、溶融池の寸法が小さく、ワイヤ指向精度を厳しい公差に保たなければならないような、入熱の非常に少ない溶接に適する。
【0011】
本発明の好適実施例により形成された溶接ワイヤは、ワイヤ送給機構の支持されない間隙内に通常発生するワイヤの破壊的な座屈無しに、非常に長い導管長さの比較的大きな摩擦に抗して、そして(または)過酷な湾曲を有する送給ノズルを通して確実に押され得るという技術的利点を有する。上記の座屈は、ワイヤの前方押進に要する圧縮が最終送給ノズルまでのワイヤ通路の最も長い支持されないスパンにおけるワイヤコラム強度を超える時、発生する。
【0012】
本発明はまた、従来の引抜きおよび矯正方法と比べて、所定の真直度と硬度の達成に要する矯正段階の数を減らすか最少にすることによりワイヤ製造の生産性を改良する。本開示方法の所要の矯正と硬化は、主として、最終矯正装置を通る単一パスにおいて達成されるので、通常必要な従来のパス間焼なまし段階を所望に応じて増すことにより最終単一矯正段階まで比較的軟質の材料を保つことができ、最終矯正段階に達した時点で十分な真直度と硬度が得られる。焼なましで得られた比較的軟質の材料は、従来の技法と比べて、ダイ摩耗とそれに対応するワイヤ表面スカッフィングを減らす。従来の技法は、最終硬度を得るために、最終矯正および硬化段階によるのではなく、主として多数回のダイの断面減少の加工硬化に依存する。
【0013】
本発明の製造方法の追加的な加工硬化とそれに対応する耐塑性変形性は、ワイヤが後続使用のためにスプールに巻かれる前のワイヤ製造の最終段階近くでワイヤの降伏強度を高める。降伏強度は、改造逆方向回転アーバ型矯正機械に連続長さのワイヤを通すことにより増加する。これにより、ワイヤは、この機械を通る単一パスにおいて、従来使用されている複数組の対向した不旋回式矯正ホイール、すなわち、ロール矯正装置を通る多数のパスによって達成され得るより大いに強くなり得る。
【0014】
ワイヤ強度/硬度の増加により、ワイヤをスプールのハブの周囲で曲げても、使用中スプールからワイヤが巻き戻された後に残るキャストは非常に少なくなる。このキャストの減少は、溶接中にワイヤが溶融池内に送給される際ワイヤの正確な指向位置を保つのに特に重要である。なぜなら、スプールに巻かれたワイヤが消費され、(スプール面上のワイヤの残留半径での)有効ハブ直径が減少するにつれ、少なくとも、キャストが連続的に変化(増加)するからである。
【0015】
さらに、矯正装置から出ていきスプールに巻かれるワイヤはらせん効果をもつおそれがある。この効果を除くために、ワイヤが矯正装置から出る際にワイヤの端に指示具を設け得る。この指示具は回転して、矯正工程によりワイヤに自然のねじれが存在することを示す。このらせん効果を無くするために、スライダの一方または両方を調整して、スライダと、スライダを通り越すワイヤとの間の摩擦を増減することができる。その結果、矯正装置を出るワイヤのらせん効果は最少または皆無になる。
【0016】
本発明による好適実施態様では、溶接用の低キャスト高降伏強度溶接ワイヤを製造する方法が提供され、この方法は、おのおのがスライダと、軸方向に整合している入口および出口とを有する少なくとも1対のダイを有する回転矯正装置に溶接ワイヤを通す段階と、ワイヤが第1ダイを通るにつれてワイヤに第1方向の曲げを設けるように第1ダイ内のスライダを固定する段階と、前記の軸方向に整合している入口と出口に対応する軸線を中心として第1ダイを一回転方向に回す段階と、ワイヤが第2ダイを通るにつれてワイヤに第1方向とは逆の第2方向の曲げを設けるように第2ダイ内のスライダを固定する段階と、前記軸線を中心として第1ダイの回転方向とは逆の回転方向に第2ダイを回す段階と、ワイヤが第2ダイの出口を出るにつれてワイヤをスプールに巻取る段階とからなる。
【0017】
本発明による他の好適実施態様では、溶接ワイヤ軸線を中心としてねじれる傾向を実質的に有しない溶接ワイヤを製造する方法が提供され、この方法は、おのおのがスライダと、軸方向に整合している入口および出口とを有する少なくとも1対のダイを有する回転矯正装置に溶接ワイヤを通す段階と、ワイヤが第1ダイを通るにつれてワイヤに第1方向の曲げを設けるように第1ダイ内のスライダを固定する段階と、前記の軸方向に整合している入口と出口に対応する軸線を中心として第1ダイを一回転方向に回す段階と、ワイヤが第2ダイを通るにつれてワイヤに第1方向とは逆の第2方向の曲げを設けるように第2ダイ内のスライダを固定する段階と、前記軸線を中心として第1ダイの回転方向とは逆の回転方向に第2ダイを回す段階と、ワイヤ軸線を中心としてねじれるワイヤの傾向を判定する段階と、第1および第2ダイの少なくとも一方のスライダを調整することによりその一つのスライダとワイヤとの間の摩擦を調整してワイヤのねじれ傾向を無くする段階とからなる。
【0018】
【発明の実施の形態
添付図面には回転アーバ型矯正装置が概略的に示されそして総体的に符号10で表されている。この装置は少なくとも1対のワイヤダイ12、14を含み、各ダイには一つ以上のスライダが装着され、ダイ12、14を通るワイヤの通過に対して垂直な方向に延在する。図示のように、ワイヤWは第1ダイ12の一端14から入りそして第1ダイの他端16から出て、第1ダイ12内の一つ以上のスライダ18によって曲げられる。第1ダイ12は、それに入って出ていくワイヤと同軸の軸線を中心として非常に高い速度で回転する。追加スライダ18を各ダイ内に設けることができ、これによりダイの回転中にワイヤを支持してダイ内のワイヤの所望の曲げを保つことができる。
【0019】
第2ダイ14は一つ以上のスライダ18を設けて同様に形成されている。第2ダイ内のスライダはワイヤと係合してワイヤに曲げを与える。第1ダイ12と同様に、第2ダイ14はワイヤ入口15とワイヤ出口17を有する。第2ダイ14は、第1ダイ12の回転方向とは逆の回転方向に高速で回転する。各ダイ内の各横方向スライダの位置を調整することにより、ワイヤがダイ12、14を通るにつれてワイヤに与えられる湾曲または曲げを調整することができるということを認識されたい。両ダイ12、14の逆回転作用はワイヤにかかるねじり作用を解消する。
【0020】
ワイヤが互いに逆回転する両ダイを通るにつれてワイヤに冷間硬化と矯正が施されることを認識されたい。本発明の好適実施例では、ワイヤは4分の3硬度より高い硬度、すなわち、ワイヤが冷間状態で得る最大硬度の4分の3を超える硬度を与えられる。この種の回転矯正装置において、ワイヤのこのような硬さは、回転矯正装置から出てくるワイヤをスプール、例えば、溶接用の4または8インチ直径のフランジを有するスプールに巻取るには有害であると考えられていた。スプールでの巻取りにはより軟質のワイヤが必要であると信じられていた。しかし、本発明により、4分の3硬度を超える硬度をもちそしてその硬度で矯正されたワイヤは、極めて少ないキャストしか生ぜずにスプールに巻取りそしてスプールから巻き戻すことができることがわかった。従って、図示のようなワイヤは、後の巻き戻しと溶接技術での使用のためにスプールに巻かれる。溶接のためにスプールから巻き戻されたワイヤは、非常に高い硬度、すなわち、4分の3硬度を超える硬度と、非常に低いキャストとを有する。例えば、回転矯正装置から出た後8インチスプールに巻かれたワイヤのキャストは10〜20フィートとなり得る。これに対し、標準のロール矯正装置は、同寸法のワイヤに関して約4フィートのキャストをもたらし得る。これらの寸法はスプールからはずされたワイヤの直径を表し、そして溶接中の使用前のワイヤの最終キャストを表す。スプールは、機械化溶接機械に直接取付ける型のものでよく、あるいは回転ダイを出たワイヤを後の取り出しのために巻きそして別のスプールに巻いて溶接機械で用い得る大きなスプールでもよいということを認識されたい。
【0021】
ワイヤのキャストに関してわかったことは、ワイヤがスプールから取り出された時のキャストはスプールハブの直径(ワイヤが巻かれていないハブの直径)の10倍を超えるべきであるということである。加えて、ワイヤは応力ひずみ曲線に沿って降伏点の上方かつ破壊点の下方そして塑性域内の点にあるべきであり、好ましくは、応力ひずみ曲線の高端にかなり近寄って破壊点の下方にある。その結果、ワイヤは追加的な加工硬化をなし、そしてひとたび処理されると、塑性的に変形せず弾性的に挙動する。溶接ワイヤに関して、これは、溶接ワイヤを溶接工具の湾曲ガイドに通すのに大いに望ましいことである。
【0022】
通例、回転矯正装置から出てくるワイヤはらせん効果を有する。すなわち、もしワイヤが自由であり支持されていなければ、ワイヤは弦巻線またはコルク栓抜きの形状を取り得る。これは、ワイヤが、支持されずに溶融池に向かって延在する溶接ワイヤを構成する時、不利である。なぜなら、溶接ワイヤは送給されるにつれて旋回し得るからである。このらせん効果を阻止するために、後述のようにスライダの一方または両方を調整した後ワイヤをスプールに巻き付ける。
【0023】
図2は第2ダイから出ていく際のワイヤWを示す。指示具、例えば、旗をワイヤに取付け得る。矯正装置の作用中、らせん効果への傾向が生じると、指示具または旗が回転する。両ダイ内のスライダと、両ダイを通りそれぞれのスライダを越えるワイヤとの間の摩擦は、ねじれをもたない真っ直ぐなワイヤを得るためには同じでなければならないということを認識されたい。従って、もし指示具または旗がワイヤにおけるねじれまたはらせん効果を指示すれば、両ダイの一方におけるスライダを調整することができる。例えば、もしワイヤが、図2に示すように、矯正装置を出る時に時計方向に回転すれば、その時計方向回転をもたらす回転ダイがきつ過ぎそしてそれとワイヤとの係合摩擦が多過ぎると認識されよう。従って、スライダを調整することにより、すなわち、本例では時計方向回転ダイのスライダを緩めることにより、スライダとワイヤとの間の摩擦を減らしてワイヤのねじれの指示がないようにすることができる。
【0024】
以上、本発明の最適実施例と考えられるものについて説明したが、本発明は開示した実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で様々な改変と同等の構成が可能であることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転式ワイヤ矯正装置と、ワイヤを巻取るスプールを示す概略図である。
【図2】第2ダイの出口から右から左へ見た端面図で、ワイヤが矯正装置を出る際にワイヤにおけるらせん効果を判定する方法を示す。
【符号の説明】
10 ワイヤ矯正装置
12 第1ダイ
14 第2ダイ
18 スライダ
W 溶接ワイヤ

Claims (5)

  1. 溶接用の低キャスト溶接ワイヤを製造する方法であって、
    おのおのがスライダと、軸方向に整合している入口および出口とを有する少なくとも1対のダイを有する回転矯正装置に溶接ワイヤを通す段階と、
    前記第1ダイ内に固定された前記スライダによって、前記ワイヤが前記第1ダイを通るにつれて前記ワイヤに第1方向の曲げを設ける段階と、
    前記の軸方向に整合している入口と出口に対応する軸線を中心として前記第1ダイを一回転方向に回す段階と、
    前記第2ダイ内に固定された前記スライダによって、前記ワイヤが前記第2ダイを通るにつれて前記ワイヤに2方向の曲げを設ける段階と、
    前記軸線を中心として前記第1ダイの前記回転方向とは逆の回転方向に前記第2ダイを回す段階と、
    前記第1および第2ダイのおのおのにおいて前記ワイヤを曲げて前記ワイヤに4分の3硬度を超える硬度をもたらす段階と、
    前記ワイヤが前記第2ダイの前記出口を出るにつれて前記ワイヤをスプールに巻取る段階と、
    を具備することを特徴とする方法。
  2. 前記第1および第2ダイのおのおのにおいて前記ワイヤを曲げて前記スプールのハブの直径の10倍を超えるキャストを導入することを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記第1または第2ダイ内の前記スライダの一方と前記ワイヤとの間の摩擦を調整することにより、前記第2ダイを出る前記ワイヤの、同ワイヤの軸線を中心としてらせん状にねじれる傾向を実質的に無くする段階を更に具備することを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 前記第1または第2ダイ内の前記スライダの一方と前記ワイヤとの間の摩擦を調整することにより、前記第2ダイを出る前記ワイヤの、同ワイヤの軸線を中心としてらせん状にねじれる傾向を実質的に無くする段階更に具備することを特徴とする請求項記載の方法。
  5. 溶接ワイヤ軸線を中心としてねじれる傾向を実質的に有しない溶接ワイヤを製造する方法であって、
    おのおのがスライダと、軸方向に整合している入口および出口とを有する少なくとも1対のダイを有する回転矯正装置に溶接ワイヤを通す段階と、
    前記第1ダイ内に固定した前記スライダによって、前記ワイヤが前記第1ダイを通るにつれて前記ワイヤに第1方向の曲げを設ける段階と、
    前記の軸方向に整合している入口と出口に対応する軸線を中心として前記第1ダイを一回転方向に回す段階と、
    前記第2ダイ内に固定された前記スライダによって、前記ワイヤが前記第2ダイを通るにつれて前記ワイヤに第2方向の曲げを設ける段階と、
    前記軸線を中心として前記第1ダイの前記回転方向とは逆の回転方向に前記第2ダイを回す段階と、
    前記ワイヤ軸線を中心としてねじれる前記ワイヤの傾向を判定する段階と、
    前記第1および第2ダイの少なくとも一方の前記スライダを調整することにより前記の一つのスライダと前記ワイヤとの間の摩擦を調整して前記ワイヤのねじれ傾向を無くする段階と
    を具備することを特徴とする方法。
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