続いて、本発明の一実施形態である加熱装置について図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態の加熱装置は、後述するドレン排出動作に特徴を有するものであるが、これらの説明に先立って加熱装置の全体構造について説明する。
図1において、1は本実施形態の加熱装置である。加熱装置1は、いわゆる二缶二水路型の加熱装置であり、独立した缶体2,3のそれぞれに、主として燃焼ガスのもつ顕熱を回収する一次熱交換器5,6と、燃焼バーナ7,8および送風手段10,11を設けた構成とされている。また、加熱装置1は、一次熱交換器5,6に対して、燃焼バーナ7,8において発生する燃焼ガスの流れ方向下流側(図1において上方側)に、主として燃焼ガス中から潜熱を回収するための潜熱回収手段15が配置された構成とされている。潜熱回収手段15は、二次熱交換器12,13を備えた構成とされている。
一次熱交換器5,6は、主要部分が銅製のいわゆるフィン・アンド・チューブ型の熱交換器である。一次熱交換器5,6は、燃焼バーナ7,8で発生する高温の燃焼ガスが流れる燃焼ガス流路16,17内に配置されている。一次熱交換器5,6は、主として燃焼ガスが持つ顕熱を回収する顕熱回収手段4として機能するものであり、内部を流れる湯水を加熱するものである。一次熱交換器5,6は、それぞれ燃焼ガス流路16,17の断面領域の全域を占領する。
一次熱交換器5,6は、入水口18,20と、出水口21,22とを備えている。入水口18,20は、二次熱交換器12,13の出水口31,31側に接続されている。一次熱交換器5,6には二次熱交換器12,13において熱交換を行った湯水が流入し、さらに加熱される。
一次熱交換器5は、燃焼能力の比較的大きな燃焼バーナ7が配された缶体2の燃焼ガス流路16内を流れる燃焼ガスと熱交換を行うものである。一次熱交換器5の出水口21には、給湯配管23aが接続されている。また、缶体3内に配置されている一次熱交換器6は、燃焼能力が比較的小さな燃焼バーナ8において発生する燃焼ガスと熱交換を行うものである。一次熱交換器6の出水口22には、暖房端末(図示せず)のような負荷端末に湯水を供給する往き流路24aが接続されている。
二次熱交換器12,13は、図2に示すように、ケース部材26の両端部に平行に配置されたヘッダ27,28間に多数の受熱管25をろう付けにより接続したものである。受熱管25は、金属製の筒体であり、それぞれ燃焼ガスが通過可能な程度の隙間を空けて平行に配置されている。ヘッダ27には、外部から湯水を導入するための入水口30と、各受熱管25から出る湯水を外部に排出する出水口31とが設けられている。二次熱交換器12のヘッダ27に設けられた入水口30には外部から湯水を供給する給水配管23bが接続されている。また、二次熱交換器13側の入水口30には、図示しない暖房端末から湯水を戻す戻り流路24bが接続されている。二次熱交換器12,13の各入水口30,30から流入した湯水は、受熱管25内を流れて加熱され、出水口31,31から排出される。
二次熱交換器12,13は、図1に示すように、それぞれ缶体2,3の燃焼ガス流路16,17内を流れる燃焼ガスの流れ方向に積層されており、受熱管25が燃焼ガス流路16,17の断面領域に跨るように配されている。
また、図示しない暖房端末に供給される湯水を加熱するために設けられた二次熱交換器13は、給湯配管23aを介して外部に供給される湯水を加熱するための二次熱交換器12よりも燃焼ガス流路16の上流側(図1の状態において下方側)に配置されている。二次熱交換器12は、燃焼ガス流路16内を流れる燃焼ガスが流入し、二次熱交換器13は、燃焼ガス流路17内を流れる燃焼ガスが流入し、主としてこの燃焼ガスのもつ潜熱を回収する構成となっている。
加熱装置1は、上記した暖房端末等との間で湯水を往来させるための往き流路24aおよび戻り流路24bの中途をバイパスするバイパス流路19を有する。バイパス流路19の中途には、熱交換器19aが設けられている。熱交換器19aは、いわゆる液−液熱交換器であり、風呂往き配管19bと、風呂戻り配管19cとが接続されている。風呂往き配管19bおよび風呂戻り配管19cの末端部分には、それぞれコネクタ19d,19eが接続されている。加熱装置1は、図1に示すように、コネクタ19d,19eが本体ケース1aから露出するように設けられている。加熱装置1は、例えば図3に示すようにコネクタ19d,19eに浴槽45に繋がる配管45a,45bを接続することにより、浴槽45と加熱装置1との間に湯水が循環可能な浴槽循環系統45cを形成することができる。
風呂戻り配管19cの中途には、風呂循環ポンプ19f(循環ポンプ)が設けられている。そのため、熱交換器19aは、風呂戻り配管19cを介して供給された湯水をバイパス流路19を流れる湯水との熱交換により加熱し、風呂往き配管19bを介して浴槽45に戻すことによって、浴槽45内の湯水の加熱を実施できる。
二次熱交換器12,13を積み重ねて構成される潜熱回収手段15の下方には、二次熱交換器12,13における熱交換に伴って発生したドレン(凝縮水)が集まるドレン回収部35を有する。また、ドレン回収部35には、ドレンを外部に排出するためのドレン排出管36(排出流路)が接続されている。ドレン排出管36は、風呂往き配管19bや、風呂戻り配管19cに配管45a,45bを接続して構成される風呂用の液体供給系統や、往き流路24aや戻り流路24bに図示しない配管を接続して構成される暖房(負荷端末)用の液体供給系統、給湯配管23aや給水配管23bに図示しない配管を接続して構成される給水あるいは給湯用の液体供給系統のいずれにも接続されず、独立している。すなわち、ドレン排出管36は、加熱装置1が備える他の液体供給系統から独立しており、他の液体供給系統にドレンが混入しない構成とされている。
ドレン排出管36の末端には、コネクタ36aが設けられている。コネクタ36aは、図1に示すように加熱装置1の本体ケース1aの外側に突出するように取り付けられている。コネクタ36aは、本体ケース1a内に配されたドレン排出管36と、本体ケース1aの外に配されるドレン排出用の配管とを接続するためのものである。加熱装置1は、例えば図3に示すようにコネクタ36aに配管36bを接続することにより、一連のドレン排出用の排出流路を形成することができる。
コネクタ36aは、バネ式の逆止弁36cを内蔵している。逆止弁36cは、潜熱回収手段15側から加熱装置1の外に向かう方向にドレンの流れを許し、その逆を阻止するものである。すなわち、逆止弁36cは、ドレン排出管36を介して排出されたドレンが、本体ケース1a側に逆流してくるのを阻止可能なものである。
ドレン排出管36の中途には、中和装置37、ドレン貯留タンク38(貯留手段)およびドレン排出ポンプ40(凝縮水排出ポンプ)が設けられている。中和装置37は、二次熱交換器12,13において発生し、燃焼ガスにさらされて酸性となったドレンを中和するためのものである。中和装置37は、内部に炭酸カルシウムなどからなる塩基性の中和剤を収容しており、内部を酸性のドレンが通過することによってドレンを中和することができるものである。
ドレン貯留タンク38は、ドレン排出管36の中途であって、中和装置37よりもドレンの流れ方向下流側に設けられている。ドレン貯留タンク38は、タンク状のものであり、中和装置37と一体化されている。ドレン貯留タンク38は、中和装置37において中和されたドレンを一時的に溜めておくことができる。ドレン貯留タンク38には、内部に溜まるドレンの水位を検知するための水位検知手段41、空気取り入れ口43および水抜き口44が設けられている。水抜き口44には、水抜き管44aが接続されている。そのため、加熱装置1は、水抜き管44aの末端に設けられた水抜き栓44bを開くことにより、ドレン貯留タンク38に残存しているドレンを排出することができる。
水位検知手段41は、Hレベルセンサ41aおよびLレベルセンサ41bとグランド電極41cとを備えている。水位検知手段41は、Hレベルセンサ41aあるいはLレベルセンサ41bと、グランド電極41cとの導通状態を確認することにより、ドレン貯留タンク38内の水位を確認することができる。
さらに具体的には、Hレベルセンサ41aは、空気取り入れ口43に相当する位置まで水位が上昇した際にグランド電極41cと導通した状態になり、出力がオン状態となるセンサである。また、Lレベルセンサ41bは、ドレン貯留タンク38内のドレンの水位がほぼ空となった際にグランド電極41cとの間の導通が無くなり、出力がオフ状態となるセンサである。すなわち、Lレベルセンサ41cは、先端とドレン貯留タンク38の底面との間に僅かな隙間が開くように取り付けられており、ドレン貯留タンク38が実質的に空になった際に出力がオフ状態となるセンサである。
ドレン排出ポンプ40は、ドレン貯留タンク38に対してドレン排出管36を流れるドレンの流れ方向下流側に配されている。ドレン排出ポンプ40は、いわゆる非自吸式のポンプであり、直流電源に接続されることによって作動する。ドレン排出ポンプ40は、ドレン貯留タンク38よりも下方に配されている。ドレン排出ポンプ40の吸入口40aは、ドレン排出管36を介して潜熱回収手段15側から落下する凝縮水の落下方向に対して交差する方向に開いている。すなわち、ドレン排出ポンプ40は、吸入口40aが略水平方向に開口するように加熱装置1内に組み込まれている。また、ドレン排出ポンプ40は、吸入口40aが略水平方向に向くように設置した際に、吸入口40aがドレン排出ポンプ40の高さ方向略中央部において開口している。
続いて、本実施形態の加熱装置1における湯水や熱媒体の流れについて図面を参照しながら詳細に説明する。加熱装置1は、上記したように缶体2側の一次熱交換器5や二次熱交換器12に給湯用に使用される湯水が流れ、缶体3側の一次熱交換器6や二次熱交換器13に暖房用に使用される湯水や熱媒体が流れる構成とされている。
さらに具体的には、加熱装置1は、外部の給水源から供給される湯水が給水配管23bを介して二次熱交換器12に供給される。二次熱交換器12に供給された湯水は、内部の受熱管25を流れて熱交換した後、一次熱交換器5に供給される。二次熱交換器12から一次熱交換器5に流れ込んだ湯水は、缶体2の燃焼ガス流路16内を流れる燃焼ガスと熱交換した後、給湯配管23aを介して加熱装置1の外部に排出される。
加熱装置1は、暖房装置等の負荷端末に繋がる配管(図示せず)を往き流路24aや戻り流路24bに接続することにより、負荷端末と加熱装置1との間を湯水や熱媒体が循環する負荷端末用の循環流路(液体供給系統)を形成することができる。また、加熱装置1は、例えば図3に示すように浴槽45に繋がる配管45a,45bを風呂往き配管19bや風呂戻り配管19cの末端に設けられたコネクタ19d,19eに接続することにより、浴槽45内の湯水が循環する追焚き用の循環流路(液体供給系統)を形成することができる。
加熱装置1は、上記したようにして負荷端末用の循環流路を形成すると、負荷端末側から加熱装置1側に戻る比較的低温の湯水が戻り流路24bに繋がれた配管(図示せず)を介して二次熱交換器13に流入する。二次熱交換器13に流入した湯水は、燃焼ガスとの熱交換により加熱された後、一次熱交換器6に流入する。一次熱交換器6に流入した湯水の大部分は、一次熱交換器6に接続された往き流路24aを介して負荷端末側に戻される。
また、加熱装置1において、一次熱交換器6において加熱された湯水の残部は、往き流路24aの中途で分岐されたバイパス流路19に流れ込む。そのため、加熱装置1は、上記したようにして追焚き用の循環流路を形成すると、浴槽45側から戻る比較的低温の湯水がバイパス流路19の中途に設けられた熱交換器19aに流れ込み、バイパス流路19内を流れる湯水と熱交換して加熱される。これにより加熱された湯水は、熱交換器19aに繋がれた風呂往き配管19bや、これにコネクタ19dを介して接続された配管45aを介して浴槽45に供給される。
続いて、本実施形態の加熱装置1における燃焼ガスの流れについて図面を参照しながら詳細に説明する。上記したように、加熱装置1は、独立した2つの缶体2,3を有し、それぞれ内部に燃焼バーナ7,8を備えた構成とされている。そのため、燃焼バーナ7,8において燃料が燃焼して発生した高温の燃焼ガスは、それぞれ缶体2,3内に形成された燃焼ガス流路16,17内を流れて一次熱交換器5,6に至る。これにより、一次熱交換器5,6に二次熱交換器12,13側から流れ込んだ湯水と燃焼ガスとの間で熱交換がなされ、燃焼ガスの持つ顕熱の大部分が回収される。
このようにして顕熱の大部分が回収された燃焼ガスは、燃焼ガス流路16,17をさらに下流側(図1において上方側)に向けて流れ、二次熱交換器12,13に流れ込む。二次熱交換器12,13に流れ込んだ燃焼ガスは、外部の給水源から二次熱交換器12に供給された低温の湯水や、負荷端末側から戻り流路24bを介して供給される低温の湯水と熱交換し、残存している顕熱に加えて潜熱まで回収される。その後、燃焼ガスは、図示しない排気口から加熱装置1の外部に排出される。
上記したように、本実施形態の加熱装置1は、二次熱交換器12,13において熱交換を行うと、燃焼ガスの持つ潜熱まで回収されることとなる。そのため、加熱装置1では、二次熱交換器12,13においてドレンが発生する。ここで発生したドレンは、二次熱交換器12,13を通過する燃焼ガスにさらされて強酸性を示し、加熱装置1の本体ケース1a等に対して腐食性を示す。そこで、加熱装置1では、二次熱交換器12,13において発生したドレンをドレン回収部35において回収し、ドレン排出管36の中途に設けられた中和装置37で中和した後、本体ケース1aの外部に排出する構成とされている。
さらに詳細に説明すると、二次熱交換器12,13において発生したドレンは、これらの下方に配されたドレン回収部35において回収される。ドレン回収部35に回収されたドレンは、ドレン排出管36を自由落下し、中和装置37に流入する。ドレンは、中和装置37に収容されている炭酸カルシウムなどの中和剤によって中和された後、ドレン貯留タンク38に溜まる。
加熱装置1では、ドレン貯留タンク38に溜まったドレンの水位が、Hレベルセンサ41aによって検知可能な位置(Hレベル)まで達すると、所定の開始条件が揃うことを条件としてドレン排出ポンプ40が作動し、ドレン貯留タンク38内のドレンを排出するドレン排出動作が実施される。さらに具体的には、加熱装置1は、ドレンの水位がHレベルに達した状態において、燃焼バーナ7,8のいずれか一方又は双方が燃焼作動中であるか、燃焼作動を開始することをドレン排出動作の開始条件としている。以下、図4に示すフローチャートを参照しながらドレン排出動作について詳細に説明する。
ドレン排出動作が開始されると、先ずステップ1−1においてドレン排出ポンプ40および水位検知手段41が正常に作動するか否かが確認される。ここで、ドレン排出ポンプ40や水位検知手段41に異常がある場合は、制御フローがステップ1−9に進められ、図示しない加熱装置1のリモコン等を介してエラー報知を行う。一方、ステップ1−1においてドレン排出ポンプ40および水位検知手段41が正常に作動することが確認されると、制御フローがステップ1−2に進められる。
制御フローがステップ1−2に進むと、水位検知手段41のHレベルセンサ41aがオン状態であるか否か、すなわちドレン貯留タンク38に溜まっているドレンの水位がHレベルに達しているか否かが確認される。ここで、Hレベルセンサ41aがオフ状態である場合は、制御フローがステップ1−1に戻され、ドレン貯留タンク38にHレベルまでドレンが溜まるのを待つ。一方、ステップ1−2においてHレベルセンサ41aがオン状態である場合は、ドレン貯留タンク38にHレベルまでドレンが溜まっており、これを排出する必要がある。そこで、この場合は、制御フローがステップ1−3に進められる。
制御フローがステップ1−3に移ると、加熱装置1がドレン排出動作の開始条件を満足しているか否かを確認する。さらに具体的には、制御フローがステップ1−3に移行すると、2基の燃焼バーナ7,8のうち、いずれか一方あるいは双方が燃焼作動中または燃焼作動を開始するタイミングにあるか否かが確認される。
ここで、燃焼バーナ7,8の双方が燃焼作動の停止中であり、燃焼作動を開始するタイミングでもない場合は、燃焼騒音等が発生しない。そのため、この状態でドレン排出ポンプ40を起動してドレン貯留タンク38からドレンを排出させると、ドレン排出ポンプ40の作動音やドレンの排出音が際だち、加熱装置1の使用者等に不快感を与えかねない。また通常、燃焼バーナ7,8が作動していない場合は、給湯や暖房、浴槽45への湯水の落とし込み等を行っていない場合である。そのため、燃焼バーナ7,8の停止中にドレン排出ポンプ40の作動音が発生したり、ドレンが排出されると、使用者等は加熱装置1が動作不良を起こしているのではないかといったような不審感を感じかねない。そこで、本実施形態の加熱装置1では、燃焼バーナ7,8が作動することをドレン排出ポンプ40の起動条件、すなわちドレン排出動作の開始条件としている。すなわち、加熱装置1は、ドレン貯留タンク38にHレベルまでドレンが溜まっていたとしても、燃焼バーナ7,8が作動するまでドレン排出ポンプ40の起動(ドレン排出動作の開始)が待たれる。
説明を制御フローに戻すと、上記したステップ1−3において燃焼バーナ7,8が燃焼作動中あるいは燃焼作動を開始する場合は、制御フローがステップ1−4〜1−8に進められ、必要に応じてドレン排出ポンプ40を断続運転させることによりドレン排出動作が実施される。さらに具体的に説明すると、制御フローがステップ1−4に移行すると、ドレン排出ポンプ40が起動する。その後、排出ポンプ40は、時間αにわたって作動を継続する。
ステップ1−4において、ドレン排出ポンプ40が作動を開始してから時間αが経過すると、制御フローがステップ1−5に進む。ステップ1−5では、ドレン排出ポンプ40の断続運転の回数をカウントするカウンタ(図示せず)のカウント値が1加算される。その後、制御フローはステップ1−6に進められる。
制御フローがステップ1−6に移行すると、水位検知手段41によってドレン貯留タンク38に溜まっているドレンの水位低下が確認される。さらに具体的には、制御フローがステップ1−6に移行すると、水位検知手段41を構成するLレベルセンサ41bがオン状態であるか否か、すなわちドレン貯留タンク38が空になっているか否かが確認される。ここで、Lレベルセンサ41bがオフ状態である場合は、ドレン貯留タンク38に溜まっていたドレンがほぼ完全に排出された状態である。そのため、この場合は、制御フローがステップ1−7に進められ、上記したカウンタがリセットされ、一連のドレン排出動作が完了する。
一方、ステップ1−6においてLレベルセンサ41bがオン状態である場合は、先のステップ1−4〜1−5においてドレン貯留タンク38からドレンが排出しきれず、ドレンが残存している。
ここで、上記した時間αは、ドレン排出ポンプ40がエア咬み等を起こさず正常に作動すれば、例えドレン貯留タンク38にHレベルまでドレンが溜まっていてもこれを十分排出可能な時間に設定されている。そのため、ステップ1−6においてLレベルセンサ41bがオン状態である場合は、ドレン排出ポンプ40がエア咬みを起こしていたり、故障している可能性がある。
また上記したように、ドレン排出ポンプ40は、いわゆる非自吸式のポンプである。そのため、ドレン排出ポンプ40がエア咬みを起こしていて十分な圧送能力を発揮できていない場合であっても、上記したステップ1−4〜1−5においてドレン排出ポンプ40を作動させるとドレン排出ポンプ40内に凝縮水が呼び込まれ、十分な圧送能力を発揮できる状態になる可能性が高い。すなわち、ドレン排出ポンプ40がエア咬みによって十分な圧送能力を発揮できていない場合は、ドレン排出ポンプ40を何度かに分けて断続運転させることによってエア咬みを解消できる可能性が高い。一方、ドレン排出ポンプ40が故障している場合は、上記したような断続運転を行っても圧送能力は発揮できない。そこで、本実施形態では、ドレン排出動作において、必要に応じてドレン排出ポンプ40を複数回(β−1回)にわたって断続運転させる構成とされている。
さらに具体的に説明すると、制御フローがステップ1−6に進んだ時点でLレベルセンサ41bがオン状態である場合は、制御フローがステップ1−8に進められ、上記したカウンタのカウント値がβであるか否かが確認される。ここで、カウント値がβに達している場合は、β−1回にわたってドレン排出ポンプ40を断続運転させたにもかかわらずドレン排出ポンプ40が十分な圧送能力を発揮できない状態である。換言すれば、カウント値がβである場合は、ドレン排出ポンプ40が圧送能力を発揮できない原因が、いわゆるエア咬み等によるものではなく、ドレン排出ポンプ40自身が故障している可能性が高い。そこで、この場合は制御フローがステップ1−9に進められてエラー報知がなされ、一連の制御フローが完了する。一方、ステップ1−8においてカウンタのカウント値がβに達していない場合は、制御フローがステップ1−4に戻され、ドレン排出ポンプ40が再度作動する。
上記したように、本実施形態の加熱装置1では、ドレン貯留タンク38にHレベルまでドレンが溜まっていても、2基設けられた燃焼バーナ7,8のうち少なくともいずれか一方が燃焼作動中であったり、燃焼作動を開始するタイミングにあるといったようなドレン排出動作の開始条件が揃うまでドレン排出ポンプ40が作動しない構成とされている。換言すれば、加熱装置1では、燃焼バーナ7,8の作動と並行して凝縮水排出動作が実施され、燃焼バーナ7,8が作動停止中であれば燃焼バーナ7,8における燃焼作動の開始までドレン排出ポンプ40の起動が待たれる構成とされている。そのため、加熱装置1は、ドレン排出動作のためにドレン排出ポンプ40を作動させても、この作動音やドレンの排出音が燃焼騒音に紛れる。従って、加熱装置1は、予期せぬタイミングでドレン排出ポンプ40の動作音やドレンの排出音が発生したり、ドレンが排出されるといったような使用者等に不快感や不審感を与えかねないような動作をしない。
また、本実施形態では、ドレン排出動作においてドレン貯留タンク38内のドレンがLレベルまで低下しない場合に、ドレン排出ポンプ40をβ−1回を限度として断続運転させる構成としている。そのため、本実施形態の加熱装置1は、例えドレン排出動作の開始時にドレン排出ポンプ40がいわゆるエア咬み状態となってしまっており、十分な圧送能力を発揮できない状態となっていたとしても、これを解消してドレンをスムーズに排出させることができる。
なお、上記実施形態では、ドレン排出ポンプ40として、いわゆる非自吸式のポンプを採用した構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく自吸式のポンプを採用した構成としてもよい。かかる構成とした場合は、上記したようなエア咬みによるドレンの圧送不良が起こる要因を排除したり、上記した制御フローをより一層簡略化することができる。
上記した制御フローでは、時間αにわたってドレン排出ポンプ40を作動させた後、Lレベルセンサ41bがオフ状態になっているか否かによってドレン貯留タンク38における水量低下を検知する構成とされているが、本発明はこれに限定されるものではない。さらに具体的には、例えばドレン貯留タンク38から排出されるドレンの量を検知し、この結果に基づいてドレンの水位や残量を導出したり、ドレン貯留タンク38における水位変化やドレンの排出量に基づいてドレンの水位や水量の低下速度を導出するなどし、これを水量低下の指標としてもよい。
上記実施形態では、燃焼バーナ7,8の燃焼作動状態にあわせてドレン排出動作を実施する構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。さらに具体的には、加熱装置1は、燃焼バーナ7,8が燃焼作動しなくても、例えば風呂循環ポンプ19fが作動したり送風手段10,11が作動すると作動音や風切り音等が発生する。そのため、加熱装置1は、風呂循環ポンプ19fや送風手段10,11が作動している時にドレン排出動作を実施してもよい。
さらに詳細に説明すると、加熱装置1が、熱交換器19aや風呂往き配管19b、風呂戻り配管19cにおいて湯水が凍結するのを防止すべく、所定のタイミングで風呂循環ポンプ19fを作動させて凍結予防運転を実施できる構成である場合、凍結予防運転が実施されることをドレン排出動作の開始条件としてもよい。すなわち、図4に示す制御フローにおいて、上記したステップ1−3で加熱装置1が凍結予防運転中あるいは凍結予防運転を開始するタイミングにあるか否かを確認し、この条件を満足すれば制御フローをステップ1−4に進めることとしてもよい。かかる構成とした場合は、ドレン排出動作に伴って発生する音が、風呂循環ポンプ19fの作動音や、湯水が熱交換器19aや風呂往き配管19b、風呂戻り配管19cを通過することにより発生する音等に紛れる。そのため、加熱装置1は、前記したような構成を採用することによっても、使用者が予見不可能なタイミングでドレン排出ポンプ40の作動音やドレンの排出音が聞こえてきたり、ドレンが排出されるといったような、使用者等に不快感や不審感を与えかねないような動作を防止することができる。
また、加熱装置1が、燃焼バーナ7,8における燃焼作動の終了後や燃焼作動の開始前に送風手段10,11を作動させることにより、燃焼ガス流路16,17等に残存している燃焼ガスを排出する掃気動作を実施可能な構成とした場合は、掃気動作が実施中であること、あるいは、掃気動作が開始されることをドレン排出動作の開始条件としてもよい。かかる構成とした場合についても、上記したような使用者等に不快感や不審感を与えかねないような動作を防止することができる。
上記したように加熱装置1が凍結予防運転や掃気動作を実施する構成である場合は、凍結予防運転が終了するタイミングや掃気動作が終了するタイミングを基準として所定のタイミングに達することをドレン排出動作の開始条件としてもよい。すなわち、加熱装置1は、凍結予防運転や掃気動作が完了するタイミングや、これに対して所定時間だけ前後するタイミングでドレン排出動作を開始する構成としてもよい。さらに詳細には、加熱装置1は、図5(a)に示すように、凍結予防運転や掃気動作が完了する少し前のタイミングからドレン排出動作を開始し、凍結予防運転や掃気動作の完了後しばらくの期間にわたってドレン排出動作を行う構成としてもよい。すなわち、加熱装置1は、凍結予防運転や掃気動作の間にドレン排出動作が完了できない場合に、ドレン排出動作のみを継続して実施する構成であってもよい。かかる構成とした場合、使用者に、ドレン排出動作が凍結予防運転と一連の動作であると認識させたり、掃気動作と同様に加熱装置1が燃焼作動した後に実施される一連の動作として認識させることができ、ドレン排出ポンプ40の作動音やドレンの排出音が発生したり、ドレンが排出される現象により使用者が不快感や不審感を抱くのを防止できる。
また、凍結予防運転やドレン排出動作は、共にポンプ(風呂循環ポンプ19f、ドレン排出ポンプ40)を作動させて行われるものであるため、作動音の音質や大きさが類似している。そのため、凍結予防運転とドレン排出動作とを連動させる場合は、これらの動作が一連の動作であると使用者に認識される可能性が高く、使用者に不快感や不審感を与える可能性が低い。
また、加熱装置1は、図5(b)に示すように、凍結予防運転や掃気動作が完了するタイミングでドレン排出ポンプ40を起動してドレン排出動作を実施する構成としてもよい。すなわち、加熱装置1は、凍結予防運転や掃気動作とドレン排出動作とを連続的に実施する構成としてもよい。
なお、上記したように凍結予防運転や掃気動作とドレン排出動作とを連続的に実施する場合は、凍結予防運転や掃気動作が終了するタイミングとドレン排出動作が開始されるタイミングとが厳密に一致する必要はない。さらに詳細には、凍結予防運転や掃気動作とドレン排出動作とが実質的に連続しておればよく、図5(c)に示すように、凍結予防運転や掃気動作が完了した後、例えば数十秒といったような短時間の間にドレン排出動作が開始される構成であってもよい。具体的には、例えば送風手段10,11への通電が停止した後、送風手段10,11に内蔵されているファン(図示せず)が停止するまでの間のような短期間の間にドレン排出動作が開始される構成としてもよい。
上記した図4の制御フローでは、ドレン貯留タンク38内にHレベルまでドレンが溜まった状態において、燃焼バーナ7,8が燃焼作動中であったり、凍結防止運転中であったり、掃気動作中である場合にドレン排出動作を実施する構成であった。かかる構成とした場合は、使用者にドレン排出動作に伴う騒音等による不快感や不審感を与える可能性を低減することができる。しかし、燃焼バーナ7,8が燃焼作動を停止する直前や、凍結防止運転を停止する直前といったようなタイミングでドレン排出動作を実施すると、燃焼作動や凍結防止運転の停止後の期間にドレン排出動作に伴う騒音が発生したり、ドレンが排出されることとなり、使用者に不快感や不審感を与えてしまう可能性もある。
また、かかる不具合を予防すべく、燃焼バーナ7,8が燃焼作動を停止したタイミングや、凍結防止運転が終了したタイミングでドレン排出動作も停止する構成とすると、ドレン貯留タンク38からドレンを十分排出できない可能性が高い。
そこで、かかる知見に基づき、例えば図6に示すように、燃焼バーナ7,8のいずれか一方又は双方が燃焼動作を実施している間にHレベルセンサ41aがオン状態となった後、燃焼バーナ7,8が一旦燃焼動作を停止し、再度燃焼動作を開始した時点でドレン排出動作を開始する構成としてもよい。
さらに具体的に説明すると、図6に示す制御フローに則って加熱装置1の動作が制御される場合は、先ずステップ2−1においてドレン排出ポンプ40および水位検知手段41の動作チェックがなされる。ここで、ドレン排出ポンプ40や水位検知手段41に異常がある場合は、制御フローがステップ2−13に進み、エラー報知が行われる。一方、ステップ2−1においてドレン排出ポンプ40および水位検知手段41が正常であることが確認されると、制御フローはステップ2−2に進められる。
制御フローがステップ2−2に進むと、燃焼バーナ7,8が燃焼作動を開始するのが待たれる。ステップ2−2において燃焼作動が開始されると、制御フローがステップ2−3およびステップ2−4に進められ、Hレベルセンサ41aがオン状態であるか否かが確認される。ここで、ステップ2−4において燃焼作動が終了するまでの期間においてHレベルセンサ41aがオン状態となった場合(ステップ2−3においてYESの場合)、すなわちドレン貯留タンク38にドレンがHレベルまで溜まっていることが確認された場合は、制御フローがステップ2−11に進められ、フラグがオン状態とされる。
上記したようにしてステップ2−3,2−4および2−11が繰り返されるうちに、燃焼バーナ7,8が燃焼作動を停止したことが確認されると、制御フローがステップ2−4からステップ2−5に進められ、燃焼バーナ7,8が次の燃焼作動を開始するのが待たれる。ステップ2−5において燃焼バーナ7,8が燃焼作動を開始したことが確認されると、制御フローがステップ2−6に進み、上記したフラグがオン状態であるか否か、すなわちステップ2−2〜2−4において実施された先の燃焼作動中にドレン貯留タンク38にHレベルまでドレンが溜まっていたか否かが確認される。
ステップ2−6においてフラグがオフ状態である場合は、制御フローが上記したステップ2−3に戻される。逆に、ステップ2−6においてフラグがオン状態である場合は、ドレン貯留タンク38にドレンがHレベルまで溜まっており、これを排出する必要がある。そこで、この場合は制御フローがステップ2−7に進められ、ドレン排出ポンプ40が時間αにわたって作動し、ドレン排出動作が実施される。
ステップ2−7においてドレン排出ポンプ40の起動後、時間αが経過するとドレン排出ポンプ40が停止すると共に、制御フローがステップ2−8に進み、ドレン排出ポンプ40の断続運転の回数をカウントするカウンタ(図示せず)のカウント値が1加算される。その後、制御フローはステップ2−9に進められる。
制御フローがステップ2−9に移行すると、Lレベルセンサ41bがオン状態であるか否かが確認される。ここで、Lレベルセンサ41bがオフ状態である場合は、ドレンタンク38に溜まっていたドレンがほぼ完全に排出されているため、制御フローがステップ2−10に進められ、上記したカウンタがリセットされて一連のドレン排出動作が完了する。
一方、ステップ2−9においてLレベルセンサ41bがオン状態である場合は、先のステップ2−7〜2−8においてドレンタンク38からドレンが排出しきれず、ドレンが残存している。ここで、上記したように、時間αは、ドレン排出ポンプ40が正常に作動していれば、ドレン貯留タンク38にHレベルまでドレンが溜まっていてもこれを十分排出可能な時間に設定されている。そのため、ステップ2−9においてLレベルセンサ41bがオン状態である場合はドレン排出ポンプ40がエア咬みをしているか、ドレン排出ポンプ40が故障している可能性がある。また、上記したようにドレン排出ポンプ40がエア咬みを起こしている場合は、何度かドレン排出ポンプ40を断続運転することにより圧送不良を解消できるが、ドレン排出ポンプ40が故障している場合はドレン排出ポンプ40を何度断続運転させても圧送不良が解消できない。
そこで、ステップ2−9においてLレベルセンサ41bがオフ状態である場合は制御フローがステップ2−12に進められ、カウント値がβに達しているか否かが確認される。ここで、カウント値がβに達している場合はドレン排出ポンプ40が故障している可能性が高いため、制御フローがステップ2−13に移行し、エラー報知がなされて一連の制御フローが終了する。一方、ステップ2−12においてカウンタ値がβに達していない場合は、制御フローがステップ2−7に戻され、ステップ2−9においてLレベルセンサ41bがオフ状態になるか、ステップ2−12においてカウント値がβに達するまでドレン排出ポンプ40が断続運転を繰り返す。
図6に示す制御フローは、燃焼バーナ7,8が燃焼作動を実施することをドレン排出動作の開始条件とし、ステップ2−2における燃焼作動の実施中にHレベルセンサ41aがオン状態になっても直ちにドレン排出動作を行うのではなく、燃焼動作が再度開始されることを条件としてドレン排出動作を実施するものである。
すなわち、図6に示す制御フローでは、ドレン貯留タンク38にドレンが所定量(Hレベル)まで溜まった後、燃焼バーナ7,8が燃焼作動を開始するまでドレン排出動作の開始が遅延され、ドレン貯留タンク38にドレンが所定量(Hレベル)まで溜まった時点で燃焼バーナ7,8が燃焼作動中であるか否かはドレン排出動作の開始条件とならない。そのため、図6に示すフローチャートによって加熱装置1の動作が制御されると、必ず燃焼バーナ7,8が燃焼作動を開始したタイミングからドレン排出動作が実施されることとなり、燃焼バーナ7,8の燃焼作動時間がよほど短時間でない限り、燃焼バーナ7,8が燃焼作動を終了するまでの間にドレン貯留タンク38内に溜まっていたドレンを十分排出することができる。また、燃焼作動後の掃気時間を考慮すると、ドレンの排出が完了しない可能性は極めて低い。従って、図6に示す制御フローによれば、燃焼作動の停止後にドレン排出動作に伴う騒音が発生したり、ドレンが排出されるのを防止しつつ、ドレン貯留タンク38内のドレンを十分排出することができ、使用者に不快感や不審感を与えてしまうのを抑制できる。
上記した図6に示す制御フローは、本発明の一実施形態に過ぎず、例えば風呂循環ポンプ19fの作動(凍結防止運転の実施)をドレン排出動作の開始条件とする場合は、凍結防止運転の途中でHレベルセンサ41aがオン状態になっても直ちにドレン排出ポンプ40を起動してドレン排出動作を開始するのではなく、風呂循環ポンプ19fが一旦停止した後、再度風呂循環ポンプ19fが作動を開始するタイミングでドレン排出ポンプ40を起動してドレン排出動作を開始する構成としてもよい。また同様に、送風手段10,11の作動(掃気運転)をドレン排出動作の開始条件とする場合は、掃気運転の途中でHレベルセンサ41aがオン状態になっても直ちにドレン排出動作を開始するのではなく、掃気運転が完了した後、次の掃気運転が開始されるまでドレン排出ポンプ40の起動(ドレン排出動作)を遅延する構成としてもよい。すなわち、ドレン貯留タンク38内のドレンの量が所定量(Hレベル)に達したとしても、例えば燃焼作動や凍結防止運転、掃気運転が開始されるまでドレン排出動作を遅延する構成としてもよい。かかる構成とすれば、ドレン排出動作に伴う騒音の発生や、ドレンの排出に伴って使用者に不快感や不審感を与えてしまうのを抑制できると共に、ドレン貯留タンク38内のドレンを十分排出することができる。
上記実施形態では、燃焼バーナ7,8や、送風手段10,11、風呂循環ポンプ19fが作動することをドレン排出動作の開始条件とした例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。さらに具体的には、暖房等の負荷端末との間で往き来する湯水や熱媒体が流れる往き流路24aや戻り流路24bにポンプを設けた構成とする場合は、このポンプが作動することをドレン排出動作の開始条件とすることができる。
上記した加熱装置1は、いわゆる二缶二水型の加熱装置であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば一缶一水型や一缶二水型等、適宜の加熱形態を採用したものとすることができる。また、加熱装置1は、燃焼ガス通路16,17の中途に一次熱交換器5,6と、二次熱交換器12,13とを備えた、いわゆる潜熱回収型の加熱装置であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、一次熱交換器5,6だけを備えたものであってもよい。さらに、加熱装置1は、燃焼バーナ7,8の上方に一次熱交換器5,6や二次熱交換器12,13を備えたものであったが、本発明はこれに限定されず、燃焼バーナ7,8の下方に一次熱交換器5,6や二次熱交換器12,13を備えた、いわゆる逆燃焼方式の燃焼形態を採用した加熱装置であってもよい。
上記実施形態では、一次熱交換器5,6としてフィン・アンド・チューブ型の熱交換器を採用し、二次熱交換器12,13として多管型の熱交換器を採用したものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばいわゆるプレートフィン型の熱交換器のような他のタイプの熱交換器を採用してもよい。
上記実施形態において、ドレン貯留タンク38は、中和装置37と一体化されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、中和装置37と別体とされていてもよい。