JP4746167B2 - 基板搬出入方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板等の被保持物体を静電吸着できるように構成された静電吸着装置、及びその静電吸着装置を用いた真空装置と真空処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パソコン用の薄型ディスプレイ用途に、FPDに代表されるLCDやPDP基板の製造が盛んになっている。基板は無アルカリガラスや無鉛ガラスが主体となっているが、大型且つ薄型のディスプレイの量産化を目指し、製造装置においてもガラス基板の大口径化、薄型化が進んでいる。これに伴い、装置内での基板のハンドリングに真空チャックや静電チャック等のクランプ技術が応用されている。
【0003】
基板を装置内で一時的に格納する仕込取出室においては、基板への破損やキズの発生を極力少なくさせる必要がある。また、仕込取出室内に配置した基板を基板搬送ロボットに持ち上げさせるため、基板の中央部分には何も接触させない必要がある。
【0004】
そこで従来技術では、基板と他の部材との接触面積を極力小さくするために、基板の両端(基板端部から10〜30mm程度の範囲)を自由支持することで、基板を載置する方法が主体となっていた。
【0005】
しかしながら、近年の基板の大口径化と薄型化に伴い、基板の自重によるたわみが大きくなったため、基板搬送ロボットのピックアップ部分の厚みに加え、そのたわみ分の距離だけ基板間の離間させなければならず、仕込取出室内での基板間ピッチが大きくなっている。
【0006】
そのため、仕込取出室内に多数の基板を配置しようとすると、仕込取出室を大型化せざるを得なくなっている。
【0007】
また、搬送ロボットのピックアップ部によって基板を持ち上げる際に、基板の撓み分だけ上下方向の移動距離が大きくなるため、基板搬送ロボットの移動能力にも見直しが必要になるなど、様々な問題を生じていた。
【0008】
下記表1は、サイズ及び厚みが異なる種々の青板ガラス基板105を、図8に示すように、相対する縁部分から10mm内側の位置S、Tにおいて、基板105を水平に自由支持させた場合の、基板105の最大たわみ量ωmaxを計算した結果である。
【0009】
【表1】
【0010】
上記最大たわみ量ωmax(mm)は、
ωmax = 5×w×L4/(384×E×I)
で算出した。
【0011】
上記表1から分かるように、例えば、青板ガラス基板105が100×100×0.07(cm)の場合(0,07cmは厚み)、最大たわみ量ωmaxは約14.6mmになることが解る。
【0012】
図7の符号113は、真空槽120の相対する二壁面に複数個の突起126a、126bが設けられた仕込取出室を示している。
【0013】
この仕込取出室113の突起126a、126bに青板ガラスから成る基板105を掛け亘す場合には、上記最大たわみ量ωmaxに加え、基板搬送ロボットのピックアップ部の厚みや、搬送ストロークを考慮すると、突起126a、126bの上下方向の間隔は約30mm以上必要となる。
【0014】
この為、真空槽120の垂直方向の内形寸法は、1ロット25枚の基板を真空槽120内に配置する場合には、30mm×25枚として、750mm以上必要となる。
【0015】
近年では基板の更なる大口径化と薄型化が進んでいるため、最大たわみ量ωmaxは増々増加し、真空槽120の高さも増々高くなってしまう。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、静電吸着力により基板を水平に保持する技術を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、四角形のガラス基板を一枚吸着する吸着装置が複数個内部に配置された真空槽と、前記真空槽の外部に配置された電源とを有する薄型ディスプレイ製造用の真空装置であって、前記吸着装置は第1、第2の吸着部材を有し、前記第1、第2の吸着部材は、少なくとも一表面が平らに成形された絶縁体を有し、前記一表面は、該一表面上に、前記ガラス基板の平行な二辺の縁部分が乗せられるように、所定間隔を開けて同じ高さで平行に水平配置され、複数の前記吸着装置は、前記真空槽内で鉛直方向に一定間隔で配置され、前記絶縁体には、複数の電極が一列に配置され、前記電極には、正電圧と負電圧が交互に印加されるように構成され、前記電極の印加電圧の極性は反転できるように構成され、一枚の前記ガラス基板が配置された前記吸着装置の前記電極に対する前記印加電圧を反転させるときに、他の前記ガラス基板が配置された他の前記吸着装置の前記電極に対する印加電圧は反転させないようにできる真空装置を用い、前記真空装置の前記吸着装置上に四角形の前記ガラス基板を搬出入する基板搬出入方法であって、前記吸着装置上に自重によって撓む前記ガラス基板を配置する際には、基板搬送ロボットのアームの先端に設けられたピックアップ部上に水平な状態で乗せた前記ガラス基板を前記吸着装置上に静止させ、前記ピックアップ部を降下させ、前記ガラス基板が前記第1、第2の吸着部材に接触した状態で前記電極に電圧を印加して前記ガラス基板を水平状態で吸着し、前記ガラス基板の縁部分を保持した後、前記ピックアップ部を前記ガラス基板から離して移動させ、前記ガラス基板を前記静電吸着装置上から移動させる際には、前記ピックアップ部を前記吸着装置上に配置された前記ガラス基板の裏面に当接させ、前記ピックアップ部が当接されていない前記ガラス基板を保持する前記静電吸着装置の電極には前記正電圧と前記負電圧を印加した状態で、前記ピックアップ部が当接された前記ガラス基板を保持する前記静電吸着装置の電極への印加電圧は極性を反転させ、次いで、前記ピックアップ部を上方に移動させて前記ガラス基板を前記ピックアップ部上に移し替え、前記ピックアップ部を引き抜く基板搬出入方法である。
【0018】
本発明の静電吸着装置、真空装置、及び真空処理装置は上記のように構成されており、吸着部材内部の電極に電圧を印加することで、静電吸着力が発生するようになっている。
【0019】
第1、第2の吸着部材の間は所定間隔を開けて平行に配置されており、一表面上には基板の縁部分だけが乗るようになっている。従って基板の縁部分から内側は露出した状態になるので、その部分に基板搬送ロボットのアーム先端を当接させ、基板を搬送することが可能になる。
【0020】
第1、第2の吸着部材に水平に基板を亘し、第1、第2の吸着部材に静電吸着力を発生させると、基板は撓まずに第1、第2の吸着部材に保持されている。
【0021】
複数の静電吸着装置を真空槽内に互いに平行に配置し、各静電吸着装置に基板を1枚ずつ保持させると、静電吸着力を用いない場合に比べて多数の基板を保持することができる。
【0022】
本発明の第1、第2の吸着部材は、互いに分離していてもよいし、“コ”字形に結ばれていてもよい。
【0023】
また、第1、第2の吸着部材は、真空槽の壁面に固定されていてもよいし、他の部材によって支持されていてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1の符号2は、本発明の真空処理装置の一実施例を示している。
この真空処理装置2は、スパッタリング装置であり、スパッタチャンバ11と、搬送室12と、本発明の真空装置の一例の仕込取出室13とを有している。仕込取出室13の内部正面図を図2(a)に示す。
【0025】
図2(a)を参照し、仕込取出室13は、真空槽20と、該真空槽20内に配置された複数の静電吸着装置26とを有している。図2(a)では、10個の静電吸着装置26が示されている。各静電吸着装置26は、2個一組になっている第1、第2の吸着部材26a、26bによって構成されている。
【0026】
仕込取出室13の真空槽20は、4個の壁面を有しており、各壁面は鉛直に配置され、その2個ずつが平行に相対向している。
【0027】
第1、第2の吸着部材26a、26bは、細長い形状をしており、1個の静電吸着装置26を構成する第1、第2の吸着部材26a、26bは、真空槽20の対向する二壁面21、22に、同じ高さで水平に取り付けられている。
【0028】
第1、第2の吸着部材26a、26bは、鉛直方向に一定間隔を開けて配置されており、従って、各吸着装置26は、鉛直方向に所定ピッチで列設されている。
【0029】
1個の静電吸着装置26を図3に示す。
第1、第2の吸着部材26a、26bは棒状に成形されたアルミナ材から成る絶縁体32a、32bを有している。
【0030】
第1、第2の吸着部材26a、26bの絶縁体32a、32b内には、タングステン等の導電性の材料から成る複数の電極31a1〜31a6、31b1〜31b6がそれぞれ配置されている。
【0031】
図2(b)は、静電吸着装置26を電極31a1〜31a6、31b1〜31b6を通る面で截断した場合の断面図である。
【0032】
絶縁体32a、32bの上部は平らに成形されており載置面(電極部材の一表面)33a、33bが形成されている。1個の静電吸着装置26を構成する第1、第2の吸着部材26a、26bの載置面33a、33bは、同じ高さで且つ水平に配置されている。
【0033】
各電極31a1〜31a6、31b1〜31b6は板状になっており、その表面は、載置面33a、33bと平行になっており、各電極31a1〜31a6、31b1〜31b6は、絶縁体32a、32b内で長手方向に一列に配置されている。
【0034】
真空処理装置2の外部には、直流電圧源35と、リレー回路36、37が配置されている。
【0035】
直流電圧源35は、内部電圧源38、39により、二種類以上の異なる電圧を出力できるように構成されており、各静電吸着装置26の第1、第2の静電吸着部材26a、26b内に配置された電極31a1〜31a6、31b1〜31b6は、それぞれリレー回路36、37を介して、直流電圧源5に接続されている。
【0036】
図3に示した静電吸着装置26では、各電極31a1〜31a6、31b1〜31b6は、直流電圧源5内の正電圧の出力部分38と負電圧の出力部分39に交互に接続されている。従って、各電極31a1〜31a6、31b1〜31b6には、正電圧と負電圧が交互に印加されるようになっている。
【0037】
図1の符号23は、仕切を示しており、仕込取出室13は、この仕切23を介して搬送室12に接続されている。スパッタチャンバ11と搬送室12と仕込取出室13には、それぞれ真空排気系が接続されており、仕切23を閉じ、搬送室12の内部を仕込取出室13の内部から遮断した状態で、搬送室12及びスパッタチャンバ11内を予め真空排気しておく。
【0038】
この状態から基板を真空装置内に搬入する手順を説明すると、真空処理装置2の外部には、図1に示すように基板搬送ロボット41が配置されており、そのアーム42先端のピックアップ部43上にガラス製の基板を水平な状態で乗せると共に仕込取出室13の扉を開け、仕込取出室13内部を大気に開放し、基板搬送ロボット41の駆動部44の動作により、アーム42を動かし、基板を仕込取出室13内の静電吸着装置26の間に挿入する。
【0039】
次いで、基板裏面の高さが載置面33a、33bの高さと一致するまでピックアップ部43を降下させると、水平な基板は、ピックアップ部43に乗せられた状態で静電吸着装置26に接触する。
【0040】
図4(a)の符号5は、その状態の基板(ここでは100×100×0.07cmのガラス基板が用いられている。)を示しており、該基板5の相対する2辺は、図4(b)に示すように、縁から10mmの長さだけ静電吸着装置26表面と接触している。
【0041】
この状態でリレー回路36、37を動作させ、基板5が乗せられた静電吸着装置26の各電極31a1〜31a6、31b1〜31b6に、それぞれ正負の電圧を印加すると、1個の静電吸着部材26a、26b内の正電圧が印加された電極31a1、31a3、31a5、31b1、31b3、31b5と、負電圧が印加された電極31a2、31a4、31a5、31b2、31b4、31b5との間に静電界が形成され、基板5が載置面33a、33b上に静電吸着される。
【0042】
この状態では、基板5の相対する縁部分が載置面31に押しつけられ、基板5は、その縁部分で静電吸着装置26に保持されている。次いで、アーム42を降下させ、ピックアップ部43を基板5の裏面から離すと、基板5は水平な状態で、第1、第2の吸着部材26a、26b上に掛け渡された状態になる。即ち、基板5は静電吸着装置26上に水平な状態で保持されている。
【0043】
この状態では、基板5の表面及び裏面は、静電吸着装置26上に位置する部分を除き、露出している。
【0044】
次いで、ピックアック部43を仕込取出室13から抜き出し、他の基板を乗せ、仕込取出室13内に搬入し、空の静電吸着装置26上に位置させ、基板を静電吸着装置26の載置面33a、33bに接触させ、静電吸着力を発生させて基板を水平に保持させた後、ピックアップ部43を基板の裏面から離し、仕込取出室13から抜き出す。
【0045】
リレー回路36、37は、複数の静電吸着装置26のうち、所望の静電吸着装置26だけを直流電圧源5に接続したり、直流電圧源5への接続を切り離せるようになっている。
【0046】
従って、以上のように、空の静電吸着装置26には電圧を印加しない状態にしておき、ピックアップ部43によって支持された基板5が乗せられた静電吸着装置26に電圧を印加し、その状態を保持させると、図5に示すように、各静電吸着装置26上に基板5が1枚ずつ乗せられ、仕込取出室13内は水平な基板5で満載される。
【0047】
このように複数の基板5を互いに平行に配置する場合、基板5間の距離は、ピックアップ部43を挿入でき、且つある程度上下方向に移動させられる距離が必要である。
【0048】
図5の符号L1は、静電吸着装置26間の間隔を示しており、この真空処理装置2では、L1は15mmになっている。各基板5は水平であるから、基板間の距離は静電吸着装置26間の間隔L1に等しい。最上段の静電吸着装置26の載置面33a、33bから真空槽20の天井までの距離と、最下段の静電吸着装置26の載置面33a、33bから底壁面までの距離もL1になっている。
【0049】
仕込取出室13内が基板5で満載されたら、大気との間の扉を閉じ、仕込取出室13内を真空排気し、仕込取出室13と搬送室12との間の仕切23を開ける。
【0050】
搬送室12内には、基板搬送ロボット51が配置されており、その駆動部54を動作させ、基板搬送ロボット51のアーム52を動かし、その先端のピックアップ部53を仕込取出室13内の基板5間に挿入する。
【0051】
図6は、最下段に位置する基板5の裏面にピックアップ部53が当接された状態を示している。
【0052】
次いで、ピックアップ部53を裏面に当接させた基板5が保持されている静電吸着装置26のみ、印加電圧の極性を反転させる。即ち、その静電吸着装置26の第1、第2の吸着部材26a、26b中の正電圧が印加されていた電極31a1、31a3、31a5、31b1、31b3、31b5には負電圧を印加し、負電圧が印加されていた電極31a2、31a4、31a6、31b2、31b4、31b6には正電圧を印加する。
【0053】
このように、静電吸着時とは反転した電圧を所定時間印加し、第1、第2の吸着部材26a、26bと基板5との間に残留していた残留吸着力を消滅させた後、電圧印加を停止した状態で、ピックアップ部53を上方に移動させると、基板5は静かに持ち上げられ、ピックアップ部53上に移し替えられる。その後、各電極31a1〜31a6、31b1〜31b6をグラウンド電位に接続する。
【0054】
この場合、基板5が載置されている状態の静電吸着装置26には電圧を印加したままにし、静電吸着力によって基板5を保持させておく。
【0055】
ピックアップ部53上に基板5が移し替えられたら、ピックアップ部53を基板5と共に仕込取出室13内から抜き出し、スパッタチャンバ11と搬送室12との間の仕切24を開け、スパッタチャンバ11内に搬入し、基板5をスパッタチャンバ11内に配置する。
【0056】
ピックアップ部53をスパッタチャンバ11から抜き出した後、仕切24を閉じ、スパッタチャンバ11内で基板5の表面に薄膜を形成する。
【0057】
薄膜形成終了後、仕切24を開け、薄膜が形成された基板5をピックアップ部53上に乗せ、仕込取出室13内に搬入し、空の静電吸着装置26上に静止させる。
【0058】
次いで、基板5の裏面の高さと静電吸着装置26の載置面33a、33bの高さが一致するまでピックアップ部53を降下させ、基板5の裏面を静電吸着装置26の載置面33a、33bに接触させた状態で、その静電吸着装置26に電圧を印加すると、薄膜が形成された基板5は静電吸着され、静電吸着装置26に水平に保持される。
【0059】
次いで、ピックアップ部53を降下させ基板5の下から抜き出した後、未成膜の基板5の裏面下に挿入し、上記と同様の手順によって基板5をピックアップ部53上に乗せ、スパッタチャンバ11内に搬入し、薄膜形成を行う。
【0060】
以上のような手順により、仕込取出室13内に配置された基板5全部に薄膜が形成されると、仕込取出室13と搬送室12との間の仕切23を閉じ、仕込取出室13の扉を開け、内部を大気に開放する。
【0061】
次いで、真空装置2の外部に配置された基板搬送ロボット41により、1枚ずつ基板5を取り出すと、薄膜形成作業が終了する。この場合も、ロボット41のピックアップ部43を基板5裏面に当接させた後、その基板5が載置されている静電吸着装置26への印加電圧の極性を反転させ、静電吸着力を消滅させた後、ピックアップ部43を上方に移動させ、基板5を静電吸着装置26上から静かに持ち上げる。
【0062】
上記の操作を繰り返し、仕込取出室13内から基板5を搬出し、未処理の基板を搬入し、処理を続行する。
【0063】
以上説明したように、本発明の静電吸着装置、真空装置、及び真空処理装置は板状の基板の平行な二辺の縁部分を静電吸着することで基板を保持しているので、従来技術のような基板の自重によるたわみが少ない。従って、基板を複数枚平行に配置する場合、ピックアップ部の厚み及び上下方向の移動距離だけ基板間の距離を開ければよい。表1に示した値と異なり、本発明では基板間は15mmだけ開ければよい。従って、搬出入室13の高さも、基板を25枚配置する場合でも、15mm×25枚の400mmで済む。
【0064】
その結果、静電吸着せずに自由支持させる従来技術の場合に比較すると、高さを350mmも低くすることができる。また、撓みが無いため、ピックアップ部の上下方向の移動距離も短縮させることが可能となる。
【0065】
さらには、基板を撓ませずに保持した状態で複数枚配置できることにより、基板搬送位置精度の向上も期待される。
【0066】
なお、上記の真空処理装置2はスパッタリング装置であったが、本発明の真空処理装置はこれに限らず、CVD装置、エッチング装置、イオン注入装置なども含まれる。
【0067】
また、上記のように枚葉式の装置に限定されるものではなく、基板を搬送しながら成膜を行うインライン式の装置についても実施可能である。
【0068】
また、上記実施例は基板5を水平状態にして真空装置(仕込取出室13)に配置した場合を説明したが、本発明の静電吸着装置、真空装置、及び真空処理装置は、基板を垂直方向に載置する場合も含まれる。基板を垂直に配置する場合、本発明によって静電吸着しない場合、水平に配置する場合よりも自重による撓みが大きくなり、基板が破損するおそれもあるため、本発明は特に有効である。
【0069】
なお、上記(第1、第2の)吸着装置26a、26bでは、絶縁体32a、32b内に電極31a1〜31a6、31b1〜31b6が埋め込まれていたが、電極31a1〜31a6、31b1〜31b6の載置面33a、33b側が露出していてもよい。その場合、電極31a1〜31a6、31b1〜31b6の表面は載置面33a、33bと同じ高さであっても、同じ高さでなくてもよい。
【0070】
電極31a1〜31a6、31b1〜31b6が基板5の裏面に接触する場合、電極31a1〜31a6、31b1〜31b6の表面には保護膜を形成しておくとよい。
【0071】
【発明の効果】
基板の自重による撓みや反りを無くすことができる。
基板の縁部分よりも内側は静電吸着装置に接触しないので、傷が付いたりダストが発生することはない。
撓みが無いため、ピックアップ部の上下方向の移動距離も短縮させることが可能となる。真空装置の高さを低くすることが出来る。
基板を撓ませずに保持した状態で複数枚配置できることにより、基板搬送位置精度の向上も期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例の真空処理装置
【図2】(a):本発明の真空装置を説明するための図(1)
(b):本発明の静電吸着装置を説明するための図(1)
【図3】本発明の静電吸着装置を説明するための図(2)
【図4】(a):本発明の真空装置を説明するための図(2)
(b):本発明の静電吸着装置を説明するための図(3)
【図5】本発明の真空装置に基板が満載された状態を説明するための図
【図6】本発明の真空装置内からの基板の搬出を説明するための図
【図7】従来技術の真空装置の例
【図8】たわみ量の計算方法を説明するための図
【符号の説明】
2……真空処理装置
5……基板
13……真空装置(仕込取出室)
26……静電吸着装置
26a、26b……第1、第2の吸着部材
31a1〜31a6、31b1〜31b6……電極
32a、32b……絶縁体
33a、33b……載置面(一表面)
Claims (1)
- 四角形のガラス基板を一枚吸着する吸着装置が複数個内部に配置された真空槽と、
前記真空槽の外部に配置された電源とを有する薄型ディスプレイ製造用の真空装置であって、
前記吸着装置は第1、第2の吸着部材を有し、
前記第1、第2の吸着部材は、少なくとも一表面が平らに成形された絶縁体を有し、前記一表面は、該一表面上に、前記ガラス基板の平行な二辺の縁部分が乗せられるように、所定間隔を開けて同じ高さで平行に水平配置され、
複数の前記吸着装置は、前記真空槽内で鉛直方向に一定間隔で配置され、
前記絶縁体には、複数の電極が一列に配置され、前記電極には、正電圧と負電圧が交互に印加されるように構成され、
前記電極の印加電圧の極性は反転できるように構成され、
一枚の前記ガラス基板が配置された前記吸着装置の前記電極に対する前記印加電圧を反転させるときに、他の前記ガラス基板が配置された他の前記吸着装置の前記電極に対する印加電圧は反転させないようにできる真空装置を用い、
前記真空装置の前記吸着装置上に四角形の前記ガラス基板を搬出入する基板搬出入方法であって、
前記吸着装置上に自重によって撓む前記ガラス基板を配置する際には、
基板搬送ロボットのアームの先端に設けられたピックアップ部上に水平な状態で乗せた前記ガラス基板を前記吸着装置上に静止させ、
前記ピックアップ部を降下させ、前記ガラス基板が前記第1、第2の吸着部材に接触した状態で前記電極に電圧を印加して前記ガラス基板を水平状態で吸着し、前記ガラス基板の縁部分を保持した後、
前記ピックアップ部を前記ガラス基板から離して移動させ、
前記ガラス基板を前記静電吸着装置上から移動させる際には、
前記ピックアップ部を前記吸着装置上に配置された前記ガラス基板の裏面に当接させ、
前記ピックアップ部が当接されていない前記ガラス基板を保持する前記静電吸着装置の電極には前記正電圧と前記負電圧を印加した状態で、前記ピックアップ部が当接された前記ガラス基板を保持する前記静電吸着装置の電極への印加電圧は極性を反転させ、
次いで、前記ピックアップ部を上方に移動させて前記ガラス基板を前記ピックアップ部上に移し替え、前記ピックアップ部を引き抜く基板搬出入方法。
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JP2000067887A JP4746167B2 (ja) | 2000-03-13 | 2000-03-13 | 基板搬出入方法 |
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