JP2002280438A - 真空処理方法 - Google Patents

真空処理方法

Info

Publication number
JP2002280438A
JP2002280438A JP2001078108A JP2001078108A JP2002280438A JP 2002280438 A JP2002280438 A JP 2002280438A JP 2001078108 A JP2001078108 A JP 2001078108A JP 2001078108 A JP2001078108 A JP 2001078108A JP 2002280438 A JP2002280438 A JP 2002280438A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
substrate
electrodes
electrostatic
force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001078108A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4647122B2 (ja
Inventor
Ko Fuwa
耕 不破
Ken Maehira
謙 前平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ulvac Inc filed Critical Ulvac Inc
Priority to JP2001078108A priority Critical patent/JP4647122B2/ja
Publication of JP2002280438A publication Critical patent/JP2002280438A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4647122B2 publication Critical patent/JP4647122B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】真空中で、基板を静電吸着装置に吸着保持した
状態で搬送する際に、搬送終了後に短時間で基板を静電
吸着装置から容易に離脱させる技術に関する。 【解決手段】本発明では、静電吸着装置内の電極に第1
の電圧V1を印加して基板を静電吸着装置に吸着させた
後に基板の移動を開始し、移動中に電極に印加する電圧
を第2の電圧V2に変更して吸着力を低下させている。
このため、基板の移動が終了した時点では、同一電圧を
電極に印加していた従来に比して、基板と静電吸着装置
との間の残留電荷の量が少なくなり、残留吸着力が低下
するので、静電吸着装置から基板を離脱させられるまで
に要する時間を、従来に比して短縮することができる。
特に、移動終了後に電極に逆極性の電圧を短期間印加し
て残留電荷を消滅させる場合には、従来のように高電圧
を印加しなくとも残留電荷を消滅させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空雰囲気中で、
基板を静電吸着装置で吸着保持した状態で処理する真空
処理方法に関し、特に、静電吸着装置で基板を静電吸着
した状態で基板を搬送する搬送処理において、基板を搬
送した後に静電吸着装置から離脱させるまでの時間を短
縮する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ガラス等からなる基板上に成膜等
の処理を行う装置においては、静電気力によって基板を
吸着保持する静電吸着装置が広く用いられている。この
ような静電吸着装置としては、成膜等の処理において基
板を所定の温度に維持するため温度制御(加熱又は冷
却)可能なホットプレートと一体的に構成されたもの
や、基板を搬送する搬送ロボットの先端に設けられ、基
板を静電吸着した状態で搬送可能なもの等が知られてい
る。
【0003】このうち、基板搬送装置に用いられる静電
吸着装置について以下で説明する。図14の符号110
に、かかる静電吸着装置を備えた基板搬送装置を示す。
この基板搬送装置110は、駆動機構111と、アーム
112と、静電吸着装置113とを有している。アーム
112は、その一端が駆動機構111に取り付けられて
おり、駆動機構111を駆動すると、水平面内及び鉛直
方向に移動できるように構成されている。アーム112
の先端には、静電吸着装置113が取り付けられてお
り、アーム112を移動させると、静電吸着装置113
を水平面内及び鉛直方向に自由に移動させられるように
構成されている。
【0004】静電吸着装置113は、誘電体板で構成さ
れ、内部に第1、第2の吸着電極143、144を有し
ている。これらの第1、第2の吸着電極143、144
は、図示しない静電吸着電源に接続されており、静電吸
着電源を起動すると、第1、第2の吸着電極143、1
44の間に、直流電圧を印加できるように構成されてい
る。
【0005】かかる基板搬送装置110を用いて、真空
雰囲気中で、一つの載置台上に載置されたガラス基板
を、別の載置台上に移動させる動作について以下で説明
する。以下では、載置台、基板搬送装置及び基板はみな
真空雰囲気中に配置されているものとする。
【0006】まず、図14(a)に示すように、アーム1
12を水平移動させて、静電吸着装置113を、載置台
(以下で移動元の載置台と称する。)105表面に置か
れ、ソーダ石灰ガラスからなる基板150の上方に移動
させる。次いで、アーム112を降下させ、図14(b)
に示すように静電吸着装置113の表面を基板150の
表面に当接させる。
【0007】次いで、第1、第2の吸着電極143、1
44の間に電圧を印加すると、基板150と、静電吸着
装置113との間に静電吸着力が生じる。この静電吸着
力は、第1、第2の吸着電極143、144の間に印加
する電圧の印加時間が長くなるにつれて大きくなる。こ
うして静電吸着装置113が基板150を下向きに保持
した状態で移動しても、基板150が落下しない程度の
大きさまで静電吸着力が大きくなったら、アーム112
を上昇させて静電吸着装置113を上昇させる。する
と、図14(c)に示すように、基板150は静電吸着装
置113に静電吸着されて保持された状態で、静電吸着
装置113とともに移動元の載置台105上から離れ、
上昇する。
【0008】次に、アーム112を水平移動させて静電
吸着装置113を水平移動させ、図15(d)に示すよう
に、静電吸着装置113を、基板150を載置させるべ
き載置台106(以下で移動先の載置台と称する。)上に
移動させ、静止させる。次いで、アーム112を降下さ
せて静電吸着装置113を降下させる。図15(e)に示
すように基板150が載置台106表面に接触したら、
静電吸着装置113を静止させる。
【0009】その後、第1、第2の吸着電極143、1
44間の電圧の印加を停止する。すると、基板150と
静電吸着装置113との間に生じる静電吸着力は減少す
る。静電吸着力が十分に低下すると、静電吸着装置11
3は基板150を吸着して保持することができなくな
る。静電吸着力がほぼ0に近くなったら、静電吸着装置
113を上昇させる。すると、図15(f)に示すように
静電吸着装置113は基板150から離れ、その結果、
基板150は移動先の載置台106に載置される。以上
の動作を経て、基板150は、移動元の載置台105か
ら移動先の載置台106へと搬送される。
【0010】図16に、第1、第2の吸着電極143、
144間に印加する電圧及び基板150と静電吸着装置
113との間の静電吸着力の時間変化を示す。図15の
曲線(V)は、第1、第2の吸着電極間に印加される電圧
の時間変化を示しており、曲線(W)は、基板150と静
電吸着装置113との間に生じる静電吸着力の時間変化
を示している。
【0011】図中、符号f1は、静電吸着装置113が
基板150を静電吸着で保持した状態で安全に移動させ
られる最低の力(以下で最小吸着力と称する。)を示して
いる。符号t1は第1、第2の吸着電極143、144
間に電圧の印加を開始した時刻を示している。また、符
号t2は静電吸着力が最小吸着力f1以上に達し、静電吸
着装置113が基板150を吸着して保持した状態で移
動を開始した時刻を示しており、符号t3は静電吸着装
置113を基板150を保持した状態で移動を終了した
時刻を示している。
【0012】また、符号t5は、第1、第2の吸着電極
143、144間への電圧の印加を終了した時刻を示し
ており、符号t6は静電吸着装置113が基板150の
保持を解除して基板150を離脱させた時刻をそれぞれ
示している。
【0013】上述した搬送工程においては、図16の曲
線(V)に示すように、時刻t1で第1、第2の吸着電極
143、144間への電圧の印加を開始してから、基板
150が移動先の載置台106上に載置されて移動が終
了した時刻t3を経過した後、時刻t5までの間に、第
1、第2の吸着電極143、144間に一定の電圧V1
を印加し続けている。
【0014】このため、曲線(W)に示すように、静電吸
着力は、第1、第2の吸着電極143、144間への電
圧の印加が終了する時刻t5まで上昇し続け、静電吸着
力は、最小吸着力f1を大きく上回る。第1、第2の吸
着電極143、144間への電圧の印加が終了する時刻
5以後は、静電吸着力は徐々に減少するが、静電吸着
力は最小吸着力f1を大きく上回り、基板150と静電
吸着装置113との間に大量の残留電荷が残り、この残
留電荷により吸着力が残るので、基板を離脱可能な程度
まで吸着力が減少するまでには、長時間(例えば数分以
上)を要してしまう。
【0015】このため、第1、第2の吸着電極143、
144間への電圧の印加を終了した直後に、第1、第2
の吸着電極143、144間に、直前まで印加していた
電圧とは逆極性の電圧を短期間印加して残留電荷を消滅
させ、静電吸着力を0にすることにより、基板を短時間
で静電吸着装置から離脱させる技術が本発明の発明者等
によって提案された。図17の曲線(X)、(Y)に、その
場合における第1、第2の吸着電極間に印加される電圧
の時間変化と、基板150と静電吸着装置113との間
に生じる静電吸着力の時間変化とをそれぞれ示す。
【0016】この方法によれば、図17の曲線(X)に示
すように、時刻t5から時刻taまでの期間、第1、第2
の吸着電極143、144間に直前まで印加していた電
圧V 1と逆極性の電圧V0を印加している。この期間、同
図の曲線(Y)に示すように、静電吸着力は急激に低下
し、短時間でほぼ0に近づくので、かかる逆極性の電圧
0を印加しない場合に比して、基板を離脱可能な状態
になるまでの時間を大幅に短縮することができる。
【0017】しかしながら、短時間で残留電荷を消滅さ
せて吸着力を0にするためには、逆極性の電圧V0を印
加する直前まで印加していた電圧V1よりもその絶対値
が大きい逆極性の電圧を所定時間印加する必要がある。
【0018】本発明の発明者等は、第1、第2の吸着電
極143、144にそれぞれ+3000V、−3000
Vの電圧を印加し、静電吸着装置113にソーダ石灰ガ
ラスからなる基板を60秒静電吸着した後、基板を吸着
終了から10秒後に、安全に離脱できるようにするため
には、第1、第2の吸着電極143、144にそれぞれ
−5000V、+5000Vという高電圧を10秒間印
加しなければならないことを確かめた。
【0019】このように高電圧の逆極性の電圧を第1、
第2の吸着電極143、144間に印加するためには、
高圧出力の電源が必要になり、装置全体のコストが高く
なってしまう。また、静電吸着電源が高圧になること
で、静電吸着装置とその周辺装置との間の放電や、第
1、第2の吸着電極間での放電等が生じ、かかる放電に
より装置が故障しやすくなる等の問題もあった。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の不都合を解決するために創作されたものであり、特
に、基板を静電吸着で保持する際に、静電吸着電源を高
圧出力の電源にすることなく、かつ短時間で基板を離脱
可能にする技術を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、真空雰囲気中に配置された
静電吸着装置に基板を接触させ、前記静電吸着装置が有
する電極に電圧を印加し、前記基板と前記静電吸着装置
との間に静電吸着力を生じさせ、真空中で前記基板の処
理を行う真空処理方法であって、前記電極に第1の電圧
を印加して、前記静電吸着力を最小吸着力以上の大きさ
にする工程と、前記電極に印加する電圧を第2の電圧に
変更して、前記静電吸着力を減少させる工程と、前記静
電吸着力が前記最小吸着力以上の期間に前記基板の処理
を行う工程とを有する。請求項2記載の発明は、請求項
1記載の真空処理方法であって、前記電極に印加する電
圧を第2の電圧に変更して、前記静電吸着力を減少させ
る工程は、前記第1の電圧を印加した後、静電吸着力が
前記最小吸着力よりも大きい上限吸着力以上になる前に
行われることを特徴とする。請求項3記載の発明は、請
求項1又は請求項2のいずれか1項記載の真空処理方法
であって、前記基板の処理は、前記基板を移動させる処
理であって、前記静電吸着力が前記最小吸着力以上の大
きさである期間に、前記基板の移動の開始と終了を行う
ことを特徴とする。請求項4記載の発明は、請求項1乃
至請求項3のいずれか1項記載の真空処理方法であっ
て、前記静電吸着装置が有する電極は、2個の電極から
なり、該2個の電極に、互いに極性の異なる電圧を印加
するように構成されている。請求項5記載の発明は、請
求項4記載の真空処理方法であって、前記電極に印加す
る電圧を前記第2の電圧に変更して、前記静電吸着力を
減少させる工程では、前記2個の電極の間の電位差を、
前記第1の電圧が印加された工程における前記2個の電
極の電位差よりも小さくすることを特徴とする。請求項
6記載の発明は、請求項4記載の真空処理方法であっ
て、前記電極に印加する電圧を前記第2の電圧に変更し
て、前記静電吸着力を減少させる工程では、前記2個の
電極の間の電位差を、0ボルトにすることを特徴とす
る。請求項7記載の発明は、請求項4記載の真空処理方
法であって、前記電極に印加する電圧を前記第2の電圧
に変更して、前記静電吸着力を減少させる工程では、前
記第1の電圧が印加された工程において、前記2個の電
極に印加された電圧と逆極性の電圧を、前記2個の電極
にそれぞれ印加することを特徴とする。請求項8記載の
発明は、請求項4記載の真空処理方法であって、前記電
極に印加する電圧を前記第2の電圧に変更して、前記静
電吸着力を減少させる工程の後に、前記2個の電極に、
前記2個の電極の間の電位差が段階的に変化する電圧を
印加することを特徴とする。
【0022】本発明の発明者等は、静電吸着装置と基板
との間の静電吸着力と、吸着電極に印加する電圧及び印
加時間の関係について、調査研究を重ねた。本発明の発
明者等は、密度が2.47g/cm3、厚さ3mmのソーダ石
灰ガラス板からなる基板を、二個の吸着電極を有する静
電吸着装置に当接させ、2個の吸着電極にそれぞれ一定
電圧を印加(ここでは、二個の吸着電極にそれぞれ+3
000V、−3000Vを印加している)した場合の、
静電吸着装置とその基板との間に生じる静電吸着力の時
間依存性を調べる実験と、上述した吸着電極に一定電圧
(ここでは、二個の吸着電極にそれぞれ+3000V、
−3000Vを印加している)を60秒間印加して基板
を静電吸着した後、各吸着電極に印加する電圧を0Vに
し、その時刻以降に基板及び静電吸着装置間に残留する
静電吸着力(以下で残留吸着力と称する。)の時間依存性
を調べる実験を行った。その2種類の実験結果を、下記
の表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】上記の表1に示された、静電吸着力の時間
依存性より、吸着電極に電圧印加を開始してから5秒経
過した時点での吸着力は4.50gf/cm2になってい
る。この実験に用いた基板の厚みが1cmの場合に、その
基板の重さと釣り合う吸着力は2.47gf/cm2である
ので、厚さ3mmの基板を吊り上げるためには、余裕をみ
ても3gf/cm2程度の吸着力があれば十分である。す
なわち、ここでの最小吸着力は3gf/cm2である。こ
れより吸着電極に電圧印加を開始してから5秒経過すれ
ば、基板を静電吸着して吊り上げることができることが
わかる。
【0025】しかしながら、吸着電極に60秒間電圧を
印加した後の残留吸着力の時間依存性をみると、電圧印
加が終了した時刻から60秒経過した時点で、残留吸着
力は31gf/cm2までしか減少していない。基板を安
全に離脱させるためには、残留吸着力は、上述した最小
吸着力(ここでは3gf/cm2)の8割程度の吸着力(ここ
では2.4gf/cm2)以下まで低下することが必要であ
るが、600秒経過しても残留吸着力は25.5gf/
cm2までしか低下していないので、基板を安全に離脱さ
せることはできない。このように、1枚の基板を60秒
間吸着した後に、600秒以上経過しても基板を離脱す
ることができないのでは、到底実用に堪えない。
【0026】上記の表1で行った実験と同じ基板及び同
じ静電吸着装置を用いて、吸着電極に印加する電圧を低
圧(ここでは、二個の吸着電極にそれぞれ+750V、
−750Vを印加している)にして、同様の実験を行っ
た。下記の表2に、その場合の、静電吸着装置とその基
板との間に生じる静電吸着力の時間依存性を調べた実験
の結果と、吸着電極に60秒間電圧を印加して基板を静
電吸着した後、各吸着電極に0Vを印加し、その時刻以
降に基板及び静電吸着装置間に残留する残留吸着力の時
間依存性を調べる実験の結果とを示す。
【0027】
【表2】
【0028】上記の表2に示された、静電吸着力の時間
依存性より、吸着力が最小吸着力(ここでは3gf/c
m2)以上になるには電圧印加開始から10秒では足り
ず、10秒以上60秒以下のある時刻で最小吸着力以上
になることがわかる。電圧印加開始から5秒経過した時
点での吸着力は0.2gf/cm2程度であって、基板を
つり上げることは到底できないことがわかる。
【0029】また、60秒間静電吸着した後の残留吸着
力は小さくなっているが、電圧印加停止から60秒経過
すると、2.7gf/cm2程度までしか低下しておら
ず、静電吸着装置が、基板を安全に離脱することが可能
な吸着力(ここでは2.4gf/cm2)までは低下しない。
【0030】以上より、同一の高電圧を吸着電極に印加
し続けた場合には、比較的短時間に基板を吸着して保持
することが可能になるものの、吸着力が過度に大きくな
り、その後基板を離脱させるのに長時間を要してしまう
ことがわかり、他方、同一の低電圧を吸着電極に印加し
続けた場合には、残留吸着力は過度に大きくならないも
のの、基板を保持可能な程度の吸着力に達するまでに長
時間を要し、残留吸着力が基板を静電吸着装置から安全
に離脱させるまでに要する時間もさほど短くならないこ
とがわかった。
【0031】以上の結果を考察し、本発明の発明者等
は、電圧印加開始から所定時間、吸着電極に高電圧を印
加して吸着力を大きくした後、基板を吸着した状態で吸
着電極に印加する電圧を変更して吸着力を小さくすれ
ば、吸着力は過度に大きくならないので、短時間で基板
を吸着した後、短時間で基板を脱離することができるの
ではないかと推測した。
【0032】本発明の発明者等は、この推測を確認すべ
く、表1等に示した実験で用いたものと同じ基板及び静
電吸着装置を用い、各吸着電極に5秒間高電圧を印加し
た後(ここでは、二個の吸着電極にそれぞれ+3000
V、−3000Vを印加する)、印加電圧を低電圧(こ
こでは、二個の吸着電極にそれぞれ+750V、−75
0Vを印加している)にし、その場合における吸着力の
時間依存性を調べる実験と、その実験と同じ条件で吸着
電極に合計60秒間電圧を印加した後に、各吸着電極に
印加する電圧を0Vにし、0Vにした時刻以降に生じる
残留吸着力の時間依存性を調べる実験とを行った。これ
らの実験結果を下記の表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】上記の表3に示した吸着力の時間依存性か
らは、電圧印加開始から5秒経過した時点で、吸着力は
4.5gf/cm2に達しており、基板を吸着して保持する
ことが可能になっており、その後、60秒経過した時点
でも、吸着力は4.9gf/cm2程であり、最小吸着力以
上になっており、基板を十分吸着して保持できる程度の
大きさを維持していることがわかる。
【0035】また、表3に示した残留吸着力の時間依存
性からは、吸着電極への電圧印加を終了した時点での残
留吸着力は4.9gf/cm2であるが、電圧印加を終了し
てから60秒経過した時点での残留吸着力は3.1gf
/cm2まで低下しており、残留吸着力は、一定電圧を印
加し続けている場合に比して、相当小さくなっているこ
とがわかる。
【0036】このように、最初、吸着力が大きくなる高
電圧を吸着電極に印加し、短時間で基板を吸着保持した
後に、基板を吸着保持している間に、吸着電極に印加す
る電圧を低下させて吸着力を低下させることにより、短
時間で基板を吸着・保持し、また、短時間で基板を離脱
させられることが確認できた。
【0037】本発明は、かかる知見に基づいて創作され
たものであって、基板を静電吸着装置に当接させた状態
で静電吸着装置内の電極に第1の電圧を印加した後に、
電極に印加する電圧を第2の電圧に変更している。
【0038】このとき、予め、処理対象となる基板につ
いて、基板を静電吸着可能な力の最小値である最小吸着
力を求め、基板を処理する時間に応じて、第1、第2の
電圧の大きさ、印加時間、基板の処理の開始時刻及び終
了時刻等の値について適当な値を求めておく。こうして
求められた適当な値に従い、電極に第1の電圧を印加し
て静電吸着力を最小吸着力以上の大きさにして、静電吸
着装置に基板を静電吸着した後に基板の処理を開始し、
基板の処理中に電極に印加する電圧を第2の電圧に変更
すると、第2の電圧に変更された後に静電吸着力が減少
し、かつ基板の処理が終了するまでの間に、静電吸着力
を最小吸着力以上に維持して、基板を静電吸着装置に静
電吸着し続けることができる。
【0039】このように構成することにより、基板の処
理が終了した時点では、同一電圧を電極に印加していた
従来に比して残留電荷の量が少なくなり、残留吸着力が
低下するので、静電吸着装置から基板を離脱させられる
までに要する時間を、従来に比して短縮することができ
る。
【0040】特に、その後電極に逆極性の電圧を印加し
て残留電荷を短時間で消滅させ、吸着力を0にする場合
には、逆極性の電圧を印加する直前まで印加していた第
2の電圧よりも絶対値が小さい電圧を印加しても、短時
間で残留電荷を消滅させることができる。従って、従来
のように高圧出力の静電吸着電源を必要としないので、
装置全体のコストが高くならず、また、静電吸着装置と
その周辺装置との間の放電や、吸着電極間での放電等に
より故障等が生じにくくなる。
【0041】なお、本発明において、静電吸着力が最小
吸着力よりも大きい上限吸着力を上回る前に、電極に印
加する電圧を第2の電圧に変更するように構成してもよ
い。ここで上限吸着力とは、基板を静電吸着装置に静電
吸着した状態で処理する間に、吸着力が最小吸着力以上
を維持し、かつ処理が終了した後に、静電吸着装置から
基板を安全に離脱させるのに十分な力まで低下すること
が可能な吸着力の上限である。この上限吸着力は、静電
吸着装置内の電極に印加する電圧と、基板の処理時間と
に応じて定まり、吸着力が上限吸着力を超えると、基板
の処理が終了した後、残留吸着力が過大になり、静電吸
着装置から基板を安全に離脱することができなくなる。
【0042】かかる上限吸着力を吸着力が上回る前に、
電極に印加する電圧を第2の電圧に変更し、吸着力を減
少させることにより、基板の処理が終了した時点で、残
留吸着力は、静電吸着装置から基板を安全に離脱させら
れる程度まで低下しているので、処理終了後、速やかに
基板を安全に離脱させることができる。
【0043】また、本発明において、静電吸着装置が有
する電極は、2個の電極からなり、第1又は第2の電圧
を電極に印加する際には、各電極に互いに極性の異なる
電圧を印加するように構成してもよい。その場合、電極
に印加する電圧を第2の電圧に変更して、静電吸着力を
減少させる工程では、2個の電極の間の電位差を、第1
の電圧が印加された工程における2個の電極の電位差よ
りも小さくするように構成してもよい。このように構成
することにより、第2の電圧に変更した後の吸着力は、
第1の電圧が印加されたときの電圧よりも小さくなる。
【0044】また、電極に印加する電圧を第2の電圧に
変更して、静電吸着力を減少させる工程では、2個の電
極の間の電位差を、0ボルトにするように構成してもよ
いし、また、第1の電圧が印加された工程において、2
個の電極に印加された電圧と逆極性の電圧を、2個の電
極にそれぞれ印加するように構成してもよい。このよう
に構成することにより、第2の電圧を印加した後の静電
吸着力の減少量を大きくすることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下で図面を参照し、本発明の実
施形態について説明する。図1の符号1は、本発明の真
空処理方法に用いる真空処理装置を示している。この真
空処理装置1は、搬出入室2と、搬送室3と、処理室4
とを有している。これらの搬出入室2、搬送室3及び処
理室4には、真空排気系72、73、74がそれぞれ接
続されており、これらの真空排気系72、73、74を
起動すると、各搬出入室2、搬送室3及び処理室4の内
部を真空排気することができるように構成されている。
【0046】搬送室3内部には、搬送ロボット10が配
置されている。この搬送ロボット10は、駆動機構11
と、アーム12と、静電吸着装置13とを有している。
駆動機構11は、搬送室3の内部底面に配置されてい
る。
【0047】アーム12は、その一端が駆動機構11の
先端に取り付けられており、駆動機構11を動作させる
と、水平面内で自由に移動できるように構成されてい
る。アーム12の先端には静電吸着装置13が配置され
ている。
【0048】この静電吸着装置13の構成を図2(a)、
(b)に示す。この静電吸着装置13は、金属板24と、
該金属板24上に配置された誘電体層25を有してい
る。誘電体層25はAl23を主成分とするセラミック
ス製であり、その表面には、Alから成る第1、第2の
吸着電極271、272が形成されている。
【0049】第1、第2の吸着電極271、272の平面
図を同図(b)に示す。第1、第2の吸着電極271、2
2は櫛状に成形されており、その歯の部分が互いに噛
み合うように配置されている。同図(a)は同図(b)のX
−X線断面図に相当する。第1、第2の吸着電極2
1、272の幅は4mm、電極間の間隔は1mmとして
おり、電極の厚みを10μmとしている。
【0050】かかる静電吸着装置13は、第1、第2の
吸着電極271、272が配置された面が鉛直下方を向く
ように、上述したアーム12の先端に取り付けられてお
り、アーム12が水平面内で移動すると、第1、第2の
吸着電極271、272の配置された面が鉛直下方に向い
た状態で、アーム12とともに水平面内で自由に移動す
ることができるように構成されている。
【0051】第1、第2の吸着電極271、272は、そ
れぞれ搬送室3外に設けられた静電吸着電源15に接続
されており、その静電吸着電源15を駆動すると、第
1、第2の吸着電極271、272の間に直流電圧を印加
することができるように構成されている。
【0052】上述した構成の真空処理装置1を用いて、
搬出入室2から処理室4に基板を搬送する基板搬送処理
について以下で説明する。予め、図3に示すように、搬
出入室2、搬送室3及び処理室4の内部雰囲気はそれぞ
れ独立に真空排気されており、その状態で駆動機構11
を動作させてアーム12を水平移動させ、静電吸着装置
13を搬出入室2内に搬入し、搬出入室2内の載置台6
の表面に載置された基板50の上方に位置させて静止さ
せる。
【0053】次に、図4に示すように、基板50表面
を、静電吸着装置13の表面に接触させる。ここでは、
昇降ピン60上に基板50を載せ、昇降ピン60を上昇
させて基板50を上方に移動させることにより、基板5
0表面を静電吸着装置13の表面に接触させている。
【0054】次いで、静電吸着電源15を起動し、静電
吸着装置13の第1、第2の吸着電極271、272
に、所定の第1の電圧を印加する。(ここでは、第1、
第2の吸着電極271、272にそれぞれ+3000V、
−3000Vを印加している)。すると、静電吸着装置
13と基板50との間に静電吸着力が生じる。この静電
吸着力は、電圧印加時間に応じて増大する。静電吸着力
が増大し、静電吸着装置13が基板50を静電吸着した
状態で安全に移動させられる力の最小値(以下で最小吸
着力と称する。)以上の値になると、基板50は静電吸
着装置13の表面に吸着されて保持される。その状態を
図5に示す。吸着保持されたら、昇降ピン60を下降さ
せて載置台6内に収納する。
【0055】次に、アーム12を水平移動させ、基板5
0を吸着した状態で静電吸着装置13を搬出入室2から
搬送室3へと移動させ、処理室4内へ搬入する。この移
動の間に、静電吸着装置13の第1、第2の吸着電極2
1、272に印加する電圧を第2の電圧(ここでは、第
1、第2の吸着電極271、272にそれぞれ+750
V、−750Vを印加している)に変更する。具体的に
は、第1の電圧の印加が開始してから5秒間経過した
後、印加電圧を第2の電圧に変更している。第2の電圧
に変更された後には静電吸着力は低下するが、基板50
はまだ静電吸着装置13に静電吸着された状態で保持さ
れている。
【0056】処理室4の内部底面には、載置台48が配
置され、載置台48上には、後に詳述する静電チャック
プレート40が配置されている。この静電チャックプレ
ート40上方の所定位置に静電吸着装置13が位置した
ら、静電吸着装置13を静止させる。その状態を図6に
示す。
【0057】載置台48及び静電チャックプレート40
内部には、これらを挿通して昇降可能な昇降ピンが配置
されている。静電吸着装置13が静電チャックプレート
40の上方位置で静止したら、図7に示すように昇降ピ
ン61を上昇させ、静電吸着装置13の下方に下向きに
保持された基板50の表面に当接させる。
【0058】その後、第1、第2の吸着電極271、2
2に、直前まで印加していた第2の電圧と逆極性の所
定電圧を印加する。具体的には、−300V、+300
Vを第1、第2の吸着電極271、272にそれぞれ印加
している。
【0059】こうして逆極性の電圧が印加されると、基
板50と静電吸着装置13との間の残留電荷が急激に減
少して消滅し、静電吸着力はほぼ0になり、基板50は
静電吸着装置13から容易に離脱可能な状態になる。そ
の状態で、昇降ピン61を下降させると、基板50は静
電吸着装置13から離脱して、昇降ピン61の上端に載
せ替えられ、昇降ピン61とともに下降する。昇降ピン
61が完全に載置台48の内部に収納されると、基板5
0は静電チャックプレート40表面に載置される。その
状態を図8に示す。以上の工程を経て、基板50の搬出
入室2から処理室4への搬送処理が終了する。
【0060】図10に、上述した基板搬送処理におけ
る、第1、第2の吸着電極271、272間に印加する電
圧及び基板50と静電吸着装置13との間の静電吸着力
の時間変化を示す。図10の曲線(A)は、第1、第2の
吸着電極271、272間に印加される電圧の時間変化を
示しており(簡便にするため、第1の吸着電極271の電
圧を示している。)、曲線(B)は、基板50と静電吸着
装置13との間に生じる静電吸着力の時間変化を示して
いる。
【0061】図中、符号V1は、第1、第2の吸着電極
271、272間に最初に印加する第1の電圧(ここで
は、第1、第2の吸着電極271、272にそれぞれ+3
000V、−3000Vを印加している)を示してお
り、符号V2は、第1の電圧V1を所定時間(ここでは5
秒間)印加した後、第1、第2の吸着電極271、272
間に印加する第2の電圧(ここでは、第1、第2の吸着
電極271、272にそれぞれ+750V、−750Vを
印加している)を示している。また符号f1は最小吸着力
を示している。
【0062】また、符号t1は第1、第2の吸着電極2
1、272間に電圧の印加を開始した時刻を示してお
り、符号t2は、静電吸着装置13が移動を開始した時
刻を示している。また、符号t3は静電吸着装置13を
基板50を吸着した状態で移動を終了した時刻を示し、
時刻thは、印加電圧を第1の電圧V1から第2の電圧V
2へと変更した時刻を示している。また、符号t4は、第
1、第2の吸着電極27 1、272間に、直前に印加して
いた第2の電圧V2と逆極性の電圧を印加し始めた時刻
を示し、符号t5は、その逆極性の電圧の印加を終了し
た時刻を示しており、時刻t6は、基板50を静電吸着
装置13から離脱させた時刻を示している。
【0063】上述した基板搬送処理においては、図10
の曲線(A)に示すように、基板50を吸着した静電吸着
装置13が時刻t2で移動を開始してから、時刻t3で移
動を終了するまでの時間(ここでは60秒間)に、時刻t
hで第1、第2の吸着電極271、272間に印加する電
圧を第1の電圧V1から第2の電圧V2へと変更してい
る。
【0064】予め、最小吸着力f1や、これら第1、第
2の電圧V1、2の電圧値、印加時間は適当な値に設定
されており、その結果、印加電圧を第2の電圧V2に変
更した時刻th以降、吸着力は低下するが、移動が終了
する時刻t3までの間には、曲線(B)に示すように、吸
着力は最小吸着力f1以上の値になり、基板50を吸着
して移動を開始してから移動が終了するまでの間(60
秒間)は、基板50が静電吸着装置13から落下しない
ようになっている。
【0065】また、基板を移動させる途中で吸着力が減
少するので、吸着力は過度に大きくならず、移動が終了
した時刻t3における吸着力は、従来に比して小さくな
る。このため、移動終了後に、時刻t4〜t5の間(ここ
では2秒間)に逆極性の電圧を第1、第2の吸着電極2
1、272間に印加して、短時間で残留電荷を消滅させ
る場合にも、従来のように、直前まで印加していた電圧
よりも絶対値の大きい電圧を印加する必要がなく、直前
まで印加していた第2の電圧V2より低い電圧を印加(こ
こでは、第1、第2の吸着電極271、272にそれぞれ
−300V、+300Vを印加している)することによ
り、短時間で吸着力をほぼ0にし、静電吸着装置13か
ら基板50を容易に離脱させることができる。
【0066】従って、静電吸着電源15を高圧出力の電
源で構成する必要がないので、静電吸着電源15のコス
トを低減し、ひいては装置全体のコストを低減すること
ができる。また、静電吸着装置13とその周辺装置との
間で放電が生じたり、第1、第2の吸着電極271、2
2間で放電が生じることで、装置の故障等が生じるこ
ともない。
【0067】なお、上述した基板搬送処理においては、
図10に示したように、第2の電圧V2を、第1の電圧
1と同じ極性で、第1の電圧V1よりも低電圧の電圧と
し、その後逆極性の電圧V3を第1、第2の吸着電極2
1、272間に印加するものとしたが、本発明の基板搬
送処理はこれに限られるものではなく、例えば、図11
の曲線(C)に示すように、第2の電圧V2を、第1の電
圧V1と同じ極性で、第1の電圧V1(ここでは、第1、
第2の吸着電極271、272にそれぞれ+3000V、
−3000Vを印加している)よりも低電圧の第2の電
圧V2(ここでは第1、第2の吸着電極271、272にそ
れぞれ+950V、−950Vを印加している)とした
後、電圧を段階的に低下させるようにしてもよい。ここ
では、3段階に電圧(図11中のV4〜V6)を低下させた
後に、逆極性の電圧V3を第1、第2の吸着電極271
272間に印加している。
【0068】このように構成し、予め第1、第2の電圧
1、V2の電圧値、印加時間、移動開始時刻及び移動終
了時刻を適当な値に設定することにより、図10で説明
したと同様に、図11の曲線(D)に示すように、静電吸
着装置13の移動終了時刻t 3までの間で、吸着力が最
小吸着力f1以上になり、移動中に基板50が静電吸着
装置13から落下しないようにすることができる。ま
た、吸着力は過度に上昇せず、図中の符号f2に示す上
限吸着力を超えない。このため、時刻t4で逆極性の電
圧を第1、第2の吸着電極271、272間に短期間印加
して、残留電荷を短時間で消滅させる場合にも、第2の
電圧V2以下の電圧を印加(ここでは、第1、第2の吸着
電極271、272にそれぞれ−300V、+300Vを
印加している)することで、残留電荷を消滅させ、吸着
力をほぼ0にし、基板50を容易に静電吸着装置13か
ら離脱させることができる。
【0069】また、第1、第2の吸着電極271、272
にともに0Vを印加し、図12の曲線(E)に示すよう
に、第2の電圧V2を0Vとするように構成してもよ
い。このように構成することにより、同図の曲線(F)に
示すように、第2の電圧V2に変更した時刻th以降、短
期間で吸着力を減少させることができる。
【0070】さらに、図13の曲線(G)に示すように、
第2の電圧V2として、第1の電圧V1と逆極性の電圧を
第1、第2の吸着電極271、272間に印加してもよ
い。このように構成すると、図12に示し、第2の電圧
2を0Vとした場合に比して、図13の曲線(H)に示
すように吸着力をさらに短期間で大きく減少させること
ができる。
【0071】また、上述した実施形態では、第2の電圧
2を印加した後に、逆極性の電圧V3を印加して残留
電荷を短時間で消滅させているが、本発明はこれに限ら
れるものではなく、第1、第2の電圧V1、V2の電圧値
や、印加時間等の値を適当な値に設定することで、逆極
性の電圧V3を印加しなくとも、短時間で残留電荷が消
滅するように構成することも可能である。
【0072】以上説明した基板搬送処理が終了し、基板
50が静電チャックプレート40の表面に載置された
ら、アーム12を水平移動させて静電吸着装置13及び
アーム12を搬送室3内に退避させた後、処理室4内部
に配置された弁8を閉じ、処理室4内部を搬送室3内部
と遮断し、成膜処理に移行する。その状態を図9に示
す。
【0073】静電チャックプレート40は、例えばセラ
ミックス材料等から成る誘電体板からなる。この静電チ
ャックプレート40内には、導電性材料からなる第1、
第2の吸着電極43、44が配置されている。
【0074】第1、第2の吸着電極43、44は、静電
チャックプレート40内部の表面近傍に配置されてい
る。これら第1、第2の吸着電極43、44は、処理室
4の外部に配置されたチャック電源31に接続されてお
り、チャック電源31を起動すると、第1、第2の吸着
電極43、44の間に電圧を印加することができるよう
に構成されている。
【0075】静電チャックプレート40内部には、ヒー
タ45が配置されている。このヒータ45は、処理室4
外部に配置されたヒータ電源32に接続されており、ヒ
ータ電源32を起動すると、ヒータ45を発熱させ、静
電チャックプレート40を昇温させることができるよう
に構成されている。
【0076】処理室4内部の天井側には、静電チャック
プレート40と対向するように、例えばアルミなどの金
属材料から成るターゲット33が配置されている。この
ターゲット33は、処理室4の外部に配置された直流電
源34に接続されており、直流電源34を起動すると、
処理室4に対して負の電圧が印加されるように構成され
ている。
【0077】基板50が静電チャックプレート40上に
載置された状態では、予めヒータ45は発熱し、静電チ
ャックプレート40は昇温されている。この状態で、チ
ャック電源31を起動して、第1、第2の吸着電極4
3、44の間に、第1の電圧を印加(ここでは、第1、
第2の吸着電極43、44に、それぞれ+3000V、
−3000Vを印加)すると、基板50と静電チャック
プレート40との間に静電吸着力が発生する。この静電
吸着力は電圧印加とともに増大し、最小吸着力以上にな
ると基板50は静電チャックプレート40の表面に密着
する。密着すると基板50は静電チャックプレート40
からの熱伝導によって加熱される。
【0078】基板50が加熱され、所定の温度まで昇温
されたら、処理室4内に例えばアルゴンガス等のスパッ
タリングガスを導入する。静電チャックプレート40は
接地され、その上に載置された基板50は接地されてお
り、直流電源34を起動してターゲット33に負電圧を
印加すると、ターゲット33近傍に放電が生じ、処理室
4内にプラズマが生成されてターゲット33の材料がス
パッタリングされ、スパッタリングされたターゲット3
3材料からなる粒子が基板50の表面に付着し、薄膜が
成膜され始める。
【0079】薄膜の成膜が開始したら、第1、第2の吸
着電極43、44の間に印加する電圧を変更し、第1の
電圧より低電圧である第2の電圧を印加(ここでは、第
1、第2の吸着電極43、44に、それぞれ+750
V、−750Vを印加)する。ここでは、第1の電圧を
5秒間印加した後に、印加電圧を第2の電圧に変更して
いる。こうして印加電圧を第2の電圧V2に変更するこ
とにより、吸着力は低下するが、静電チャックプレート
40と基板50の表面が密着し、熱伝導で加熱可能な程
度の吸着力は維持されている。そして、基板50の表面
に所定膜厚の薄膜が形成された後に直流電源4を停止さ
せ、プラズマを消滅させる。以上の工程を経て成膜処理
が終了する。
【0080】こうして成膜処理が終了したら、第1、第
2の吸着電極43、44の間に、成膜処理終了時に印加
されていた電圧と逆極性の電圧を印加(ここでは、第
1、第2の吸着電極43、44にそれぞれ−100V、
+100Vの電圧を印加)して、基板50と静電チャッ
クプレート40との間の残留電荷を消滅させ、残留吸着
力をほぼ0にし、基板50を、静電チャックプレート4
0の表面から容易に離脱出来る状態にした後、昇降ピン
61を上昇させ、静電チャックプレート40の表面から
基板50を離脱させ、その後上述した搬送ロボット10
を用い、上述した基板搬送処理と同様の手順で基板50
を処理室4外へと搬出する。
【0081】成膜処理が終了するまで、一定の高電圧を
第1、第2の吸着電極43、44の間に印加し続けた場
合には、静電チャックプレート40と基板50との間の
残留電荷が大量になり、吸着力が過度に大きくなるの
で、成膜処理終了後に、成膜処理終了時の電圧と逆極性
の電圧を印加して短時間で残留電荷を消滅させる際に、
成膜処理終了時の電圧よりも絶対値が大きい電圧を印加
しなければならない。
【0082】しかしながら、本実施形態の成膜処理で
は、第1、第2の吸着電極43、44に最初に第1の電
圧V1を所定時間(ここでは5秒間)印加して基板50と
静電チャックプレート40とを密着させた後、スパッタ
リングがなされている間に、印加する電圧を第2の電圧
2に変更しており、第2の電圧V2に変更した時刻以降
は吸着力が減少し、残留電荷の量も減少するので、成膜
処理が終了した時点では、基板50と静電チャックプレ
ート40との間の吸着力は、一定電圧を印加し続けた場
合に比して小さくなっている。
【0083】従って、成膜処理終了時の電圧よりも絶対
値が小さく、かつ逆極性の電圧を印加することで、短時
間で残留電荷を消滅させ、基板50を静電チャックプレ
ート40表面から容易に離脱させることができる。
【0084】これにより、チャック電源31を高圧出力
の電源で構成しなくともよいので、チャック電源31の
コストを低減し、真空処理装置1のコストを低減するこ
とができる。また、静電チャックプレート40とその周
辺装置との間で放電が生じたり、第1、第2の吸着電極
43、44間で放電が生じることで、装置の故障等が生
じることもない。
【0085】なお、上述した実施形態では、真空処理方
法として、基板を静電吸着した状態で基板を搬送する基
板搬送処理と、基板表面に薄膜を成膜する成膜処理につ
いて説明したが、本発明の真空処理方法はこれに限られ
るものではなく、真空雰囲気中で基板を静電吸着した状
態で、基板を処理する方法であれば、いかなる方法にも
適用可能である。
【0086】また、本実施形態では、基板としてソーダ
石灰ガラス基板を用いたが、本発明の真空処理方法で静
電吸着可能な基板はこれに限られるものではなく、例え
ばプラスチックや、シリコン酸化物や、窒化珪素等から
なる基板のように、絶縁性を有する基板であればいかな
る基板の静電吸着にも適用可能である。また、本発明の
方法は、シリコン等の半導体基板の静電吸着において
も、吸着力を適正に制御し、かつ残留吸着力を抑制する
方法として有効である。
【0087】
【発明の効果】静電吸着された基板を短時間で静電吸着
装置から離脱させることができる。また、静電吸着装置
用の電源を高圧出力の電源で構成する必要がないので、
装置のコストを低減でき、放電等による装置の故障を抑
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る真空処理方法を実施する真空処理
装置の一例を示す概略構成図
【図2】(a):本発明の真空処理方法に用いる静電吸
着装置の構成を説明する断面図(b):本発明の真空処
理方法に用いる静電吸着装置の構成を説明する平面図
【図3】本発明の真空処理方法を説明する第1の図
【図4】本発明の真空処理方法を説明する第2の図
【図5】本発明の真空処理方法を説明する第3の図
【図6】本発明の真空処理方法を説明する第4の図
【図7】本発明の真空処理方法を説明する第5の図
【図8】本発明の真空処理方法を説明する第6の図
【図9】本発明の真空処理方法を説明する第7の図
【図10】本発明の真空処理方法において、電極に印加
する電圧の時間変化及び吸着力の時間変化を説明する第
1のグラフ
【図11】本発明の真空処理方法において、電極に印加
する電圧の時間変化及び吸着力の時間変化を説明する第
2のグラフ
【図12】本発明の真空処理方法において、電極に印加
する電圧の時間変化及び吸着力の時間変化を説明する第
3のグラフ
【図13】本発明の真空処理方法において、電極に印加
する電圧の時間変化及び吸着力の時間変化を説明する第
4のグラフ
【図14】(a):従来の真空処理方法を説明する第1
の図(b):従来の真空処理方法を説明する第2の図
(c):従来の真空処理方法を説明する第3の図
【図15】(d):従来の真空処理方法を説明する第4
の図(e):従来の真空処理方法を説明する第5の図
(f):従来の真空処理方法を説明する第6の図
【図16】従来の真空処理方法において、電極に印加す
る電圧の時間変化及び吸着力の時間変化を説明する第1
のグラフ
【図17】従来の真空処理方法において、電極に印加す
る電圧の時間変化及び吸着力の時間変化を説明する第2
のグラフ
【符号の説明】 1…真空処理装置 2…搬出入室 3…搬送室 4…処
理室 13…静電吸着装置 40…静電チャックプレー
ト(静電吸着装置) 50…基板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空雰囲気中に配置された静電吸着装置に
    基板を接触させ、前記静電吸着装置が有する電極に電圧
    を印加し、前記基板と前記静電吸着装置との間に静電吸
    着力を生じさせ、真空中で前記基板の処理を行う真空処
    理方法であって、 前記電極に第1の電圧を印加して、前記静電吸着力を最
    小吸着力以上の大きさにする工程と、 前記電極に印加する電圧を第2の電圧に変更して、前記
    静電吸着力を減少させる工程と、 前記静電吸着力が前記最小吸着力以上の期間に前記基板
    の処理を行う工程とを有する真空処理方法。
  2. 【請求項2】前記電極に印加する電圧を第2の電圧に変
    更して、前記静電吸着力を減少させる工程は、 前記第1の電圧を印加した後、静電吸着力が前記最小吸
    着力よりも大きい上限吸着力以上になる前に行われるこ
    とを特徴とする請求項1記載の真空処理方法。
  3. 【請求項3】前記基板の処理は、前記基板を移動させる
    処理であって、 前記静電吸着力が前記最小吸着力以上の大きさである期
    間に、前記基板の移動の開始と終了を行うことを特徴と
    する請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の真空処
    理方法。
  4. 【請求項4】前記静電吸着装置が有する電極は、2個の
    電極からなり、該2個の電極に、互いに極性の異なる電
    圧を印加するように構成された請求項1乃至請求項3の
    いずれか1項記載の真空処理方法。
  5. 【請求項5】前記電極に印加する電圧を前記第2の電圧
    に変更して、前記静電吸着力を減少させる工程では、前
    記2個の電極の間の電位差を、前記第1の電圧が印加さ
    れた工程における前記2個の電極の電位差よりも小さく
    することを特徴とする請求項4記載の真空処理方法。
  6. 【請求項6】前記電極に印加する電圧を前記第2の電圧
    に変更して、前記静電吸着力を減少させる工程では、前
    記2個の電極の間の電位差を、0ボルトにすることを特
    徴とする請求項4記載の真空処理方法。
  7. 【請求項7】前記電極に印加する電圧を前記第2の電圧
    に変更して、前記静電吸着力を減少させる工程では、前
    記第1の電圧が印加された工程において、前記2個の電
    極に印加された電圧と逆極性の電圧を、前記2個の電極
    にそれぞれ印加することを特徴とする請求項4記載の真
    空処理方法。
  8. 【請求項8】前記電極に印加する電圧を前記第2の電圧
    に変更して、前記静電吸着力を減少させる工程の後に、 前記2個の電極に、前記2個の電極の間の電位差が段階
    的に変化する電圧を印加することを特徴とする請求項4
    記載の真空処理方法。
JP2001078108A 2001-03-19 2001-03-19 真空処理方法 Expired - Fee Related JP4647122B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001078108A JP4647122B2 (ja) 2001-03-19 2001-03-19 真空処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001078108A JP4647122B2 (ja) 2001-03-19 2001-03-19 真空処理方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010030679A Division JP2010135834A (ja) 2010-02-15 2010-02-15 真空処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002280438A true JP2002280438A (ja) 2002-09-27
JP4647122B2 JP4647122B2 (ja) 2011-03-09

Family

ID=18934767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001078108A Expired - Fee Related JP4647122B2 (ja) 2001-03-19 2001-03-19 真空処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4647122B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006003880A1 (ja) * 2004-06-30 2006-01-12 Ulvac, Inc. 真空処理装置
WO2011055822A1 (ja) * 2009-11-09 2011-05-12 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置、基板搬送装置及び基板処理装置の制御方法
US8673166B2 (en) 2008-05-30 2014-03-18 Panasonic Corporation Plasma processing apparatus and plasma processing method
JP2014060366A (ja) * 2012-09-19 2014-04-03 Panasonic Corp プラズマダイシング方法及びプラズマダイシング装置
JP2019099912A (ja) * 2017-11-29 2019-06-24 キヤノントッキ株式会社 成膜装置、成膜方法、及び有機el表示装置の製造方法
KR20190140156A (ko) * 2018-06-11 2019-12-19 캐논 톡키 가부시키가이샤 정전척 시스템, 성막장치, 흡착방법, 성막방법 및 전자 디바이스의 제조방법
CN110938805A (zh) * 2018-09-21 2020-03-31 佳能特机株式会社 静电吸盘系统、成膜装置、吸附及分离方法、成膜方法及电子器件的制造方法
JP2020072193A (ja) * 2018-10-31 2020-05-07 株式会社プロセス・ラボ・ミクロン ワーク運搬装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010141352A (ja) * 2010-02-26 2010-06-24 Ulvac Japan Ltd 真空処理方法

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01112745A (ja) * 1987-10-27 1989-05-01 Fujitsu Ltd 半導体製造装置におけるウエハ離脱方法
JPH04230051A (ja) * 1990-12-27 1992-08-19 Kyocera Corp 静電チャックの制御装置
JPH0685045A (ja) * 1992-08-31 1994-03-25 Fujitsu Ltd ウェーハ離脱方法
JPH0831918A (ja) * 1994-07-19 1996-02-02 Hitachi Ltd プラズマ処理装置および静電チャックの保持力解除方法
JPH0864664A (ja) * 1994-04-28 1996-03-08 Applied Materials Inc 静電チャックとウェハの間の残留静電力を無効にするチャック開放電圧を決定する方法
JPH08191098A (ja) * 1995-01-09 1996-07-23 Hitachi Ltd 静電吸着装置
JPH08316297A (ja) * 1995-05-24 1996-11-29 Sony Corp 静電チャック及びその制御方法
JPH1092917A (ja) * 1996-09-11 1998-04-10 Metsukusu:Kk 半導体ウエハ搬送用ロボットのハンド
JP2000514247A (ja) * 1996-06-28 2000-10-24 ラム リサーチ コーポレイション ウェーハ処理システムにおける半導体ウェーハを着脱するための方法および装置
JP2001044262A (ja) * 1999-07-30 2001-02-16 Ulvac Japan Ltd 基板搬送装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01112745A (ja) * 1987-10-27 1989-05-01 Fujitsu Ltd 半導体製造装置におけるウエハ離脱方法
JPH04230051A (ja) * 1990-12-27 1992-08-19 Kyocera Corp 静電チャックの制御装置
JPH0685045A (ja) * 1992-08-31 1994-03-25 Fujitsu Ltd ウェーハ離脱方法
JPH0864664A (ja) * 1994-04-28 1996-03-08 Applied Materials Inc 静電チャックとウェハの間の残留静電力を無効にするチャック開放電圧を決定する方法
JPH0831918A (ja) * 1994-07-19 1996-02-02 Hitachi Ltd プラズマ処理装置および静電チャックの保持力解除方法
JPH08191098A (ja) * 1995-01-09 1996-07-23 Hitachi Ltd 静電吸着装置
JPH08316297A (ja) * 1995-05-24 1996-11-29 Sony Corp 静電チャック及びその制御方法
JP2000514247A (ja) * 1996-06-28 2000-10-24 ラム リサーチ コーポレイション ウェーハ処理システムにおける半導体ウェーハを着脱するための方法および装置
JPH1092917A (ja) * 1996-09-11 1998-04-10 Metsukusu:Kk 半導体ウエハ搬送用ロボットのハンド
JP2001044262A (ja) * 1999-07-30 2001-02-16 Ulvac Japan Ltd 基板搬送装置

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006003880A1 (ja) * 2004-06-30 2006-01-12 Ulvac, Inc. 真空処理装置
KR100808820B1 (ko) * 2004-06-30 2008-03-03 가부시키가이샤 알박 진공처리 장치
JPWO2006003880A1 (ja) * 2004-06-30 2008-04-17 株式会社アルバック 真空処理装置
US7682481B2 (en) 2004-06-30 2010-03-23 Ulvac, Inc. Vacuum processing apparatus
JP4673308B2 (ja) * 2004-06-30 2011-04-20 株式会社アルバック 真空処理装置
US8673166B2 (en) 2008-05-30 2014-03-18 Panasonic Corporation Plasma processing apparatus and plasma processing method
JP5314765B2 (ja) * 2009-11-09 2013-10-16 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置及び基板処理装置の制御方法
WO2011055822A1 (ja) * 2009-11-09 2011-05-12 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置、基板搬送装置及び基板処理装置の制御方法
JP2014060366A (ja) * 2012-09-19 2014-04-03 Panasonic Corp プラズマダイシング方法及びプラズマダイシング装置
JP2019099912A (ja) * 2017-11-29 2019-06-24 キヤノントッキ株式会社 成膜装置、成膜方法、及び有機el表示装置の製造方法
JP7010800B2 (ja) 2017-11-29 2022-01-26 キヤノントッキ株式会社 成膜装置、成膜方法、及び有機el表示装置の製造方法
KR20190140156A (ko) * 2018-06-11 2019-12-19 캐논 톡키 가부시키가이샤 정전척 시스템, 성막장치, 흡착방법, 성막방법 및 전자 디바이스의 제조방법
KR102427823B1 (ko) * 2018-06-11 2022-07-29 캐논 톡키 가부시키가이샤 정전척 시스템, 성막장치, 흡착방법, 성막방법 및 전자 디바이스의 제조방법
CN110938805A (zh) * 2018-09-21 2020-03-31 佳能特机株式会社 静电吸盘系统、成膜装置、吸附及分离方法、成膜方法及电子器件的制造方法
JP2020072193A (ja) * 2018-10-31 2020-05-07 株式会社プロセス・ラボ・ミクロン ワーク運搬装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4647122B2 (ja) 2011-03-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010141352A (ja) 真空処理方法
TWI457987B (zh) Transport chamber and particle attachment prevention method
JP4847909B2 (ja) プラズマ処理方法及び装置
WO2010038487A1 (ja) ウェハ接合装置およびウェハ接合方法
US7782591B2 (en) Methods of and apparatus for reducing amounts of particles on a wafer during wafer de-chucking
CN110720138A (zh) 用于晶粒接合应用的静电载具
JP4647122B2 (ja) 真空処理方法
JP2004014868A (ja) 静電チャック及び処理装置
JPH09120988A (ja) プラズマ処理方法
JP4226101B2 (ja) 静電チャックプレート表面からの基板離脱方法
JP4330737B2 (ja) 真空処理方法
JP4640876B2 (ja) 基板搬送装置
JP4490524B2 (ja) 静電吸着ステージ及び基板処理装置
JP4416911B2 (ja) 真空処理方法
JP2010135834A (ja) 真空処理方法
JP2006049852A (ja) 静電チャック
JP2009164620A (ja) スパッタリング装置
JP4073657B2 (ja) 処理方法
KR100319468B1 (ko) 플라즈마 처리 방법
JP2002367967A (ja) プラズマ処理方法及びその装置
WO2020026549A1 (ja) 基板リフト装置及び基板搬送方法
JP4746167B2 (ja) 基板搬出入方法
JPH11145266A (ja) 静電吸着装置および静電吸着方法、ならびにそれを用いた基板搬送装置および基板搬送方法
JPH11233600A (ja) 静電吸着装置、及びその静電吸着装置を用いた真空処理装置
JP4166379B2 (ja) 基板搬送装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100215

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100525

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100715

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100715

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101208

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131217

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4647122

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees