JP4745743B2 - 蛍光観察内視鏡システム - Google Patents

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本発明は、被検者の体腔内に挿入された内視鏡の体腔内挿入部に内蔵されているライトガイド光ファイババンドルを通じて、被検者の体腔内に励起光を導入して、この励起光によって励起された生体組織が発した蛍光による像を体腔内挿入部の先端に設けられた撮像装置によって撮像する蛍光観察内視鏡システムに、関する。
従来、生体組織に特定波長の光(励起光)を照射すると、この生体組織が励起されることによって蛍光(自家蛍光)を発するが、正常組織が発する蛍光の強度よりも異常組織が発する蛍光の強度の方が弱いことが、知られている。このような知見に基づいて、内視鏡を利用して体腔内の蛍光による像を観察可能にすることによって、異常部の発見に資することができる蛍光観察内視鏡システムが、提案されている。図12は、従来提案されている蛍光観察内視鏡システムの一態様を示す概略構成図である。
図12に示された蛍光観察装置は、被検者の体腔内に挿入される体腔内挿入部100aを備えた内視鏡100と、この内視鏡100に白色照明光及び励起光を選択的に供給するとともにこの内視鏡100が出力した画像信号を処理する光源プロセッサ装置110と、この光源プロセッサ装置110が上記画像信号を処理することによって生成したビデオ信号に基づいて、体腔内の蛍光による映像を表示するモニタ120とから、構成されている。
具体的には、内視鏡100の体腔内挿入部100aの基端には、術者が把持することによって各種操作を行うための操作部100bが取り付けられ、この操作部100bの側面からは、ライトガイド可撓管100cが取り付けられ、その基端には、コネクタ100dが取り付けられている。そして、体腔内挿入部100aの先端面には、対物光学系101及び一対の配光レンズ102,103が嵌め込まれており、対物光学系101の背後には、順番に、励起光の波長成分のみを除去する励起光カットフィルタ104及び撮像素子(カラーCCD)105が配置されている。また、コネクタ100d,ライトガイド可撓管100c,操作部100b及び体腔内挿入部100a内を通じてライトガイド106が引き通されている。このライトガイド106は、その先端部のみが二股となるように多数本の光ファイバを束ねてなり、二股に分けられた各先端部の先端面が、夫々、各配光レンズ102,103の背後に配置される。また、撮像素子105が出力する画像信号を伝達する信号ケーブルも、体腔内挿入部100a,操作部100b,ライトガイド可撓管100c及びコネクタ100d内を通じて引き通されている。
また、光源プロセッサ装置110内には、白色照明光を発するランプ111と、このランプ111から発した白色照明光を断続的に遮断するロータリーシャッタ112と、このロータリーシャッタ112が白色光を遮断している期間中のみ励起光を射出するLDモジュール113と、LDモジュール113から発散光として射出された励起光を平行光にするコリメータレンズ114と、ロータリーシャッタ112を通過した白色照明光を透過するとともにコリメータレンズ114を透過した励起光を反射するハーフミラー115と、このハーフミラー115を経た光をライトガイド106の基端面へ向けて収束する収束させるコンデンサレンズ116とが、内蔵されている。図13に示すように、上記LDモジュール113は、電源回路113dと、多数のレーザダイオード113aと、電源回路113dからの駆動電流を各レーザダイオード113aに分配して供給するLD出力コントロール部113bと、基端部が夫々各レーザダイオー1ド13aの発光点に接続されるように多数本に分岐した光ファイババンドル113cとから、構成されている。
さらに、光源プロセッサ装置110内には、撮像素子105から出力された画像信号を処理する信号処理回路121と、信号処理装置121が処理した画像信号を一時記憶するメモリ122と、メモリ122から画像信号を読み出してモニタ20に出力するためのNTSC信号にエンコードするエンコーダ123と、これら信号処理回路121,メモリ122及びエンコーダ123にタイミング信号を供給するタイミング回路124と、LDモジュール113(LD出力コントロール部113b)及びタイミング回路124を制御するシステムコントロール回路125とが、内蔵されている。
以上のような構成において、ロータリーシャッタ112がランプ111からの白色照明光を透過させることによって、被検者の体腔内における被検部がこの白色照明光によって照明されている間には、被検部の表面での反射光が対物レンズ104によって被検部の像を結び、この被検部の像が撮像素子105によって撮像され、この撮像によって撮像素子105から得られた画像信号(通常観察画像信号)が信号処理回路121に入力される。また、LDモジュール113から発した励起光が被検部に照射されると、この被検部の表面及び内部の生体組織が励起されて蛍光を発し、この蛍光による像が対物レンズ104によって形成されて、この像が撮像素子105によって撮像され、この撮像によって撮像素子105から得られた画像信号(蛍光観察画像信号)が信号処理回路121に入力される。信号処理回路121は、各画素毎に、両画像信号が示す輝度の比率を算出し、算出された比率が所定閾値以上である画素群からなる部位を、異常部位として特定し、通常観察画像信号中の当該異常部位に相当する画素の値を、特定色を表す値に変更する。その結果、モニタ120上には、異常部位のみが特定色で示された被検部のカラー画像が、表示される。
特開2001−8892号
励起光は元々微弱な光であるので、その全てを漏らすことなく内視鏡100のライトガイド106に入射させる必要がある。一方、白色光は、可視全域に均等に分布した多数の波長成分からなるので、ライトガイド106の射出端面の全域において白色光のまま射出されるには、このライトガイド106を構成する全光ファイバに対して、全波長成分が入射されなくてはならない。よって、コリメータレンズ114は、ライトガイド117の基端面において、白色光についてはその有効径(ライトガイド106を構成する各光ファイバが存在する部分の径)の外側までしか収束させないが、励起光についてはその有効径よりも小さく収束させる必要がある(そのような収束の区別は、励起光として紫外光を用いることによって可能となる)。その結果、コリメータレンズ114がたとえ励起光を、ライトガイド106と同心に収束させたとしても、一部の光ファイバには励起光が入射しなくなるのである。
しかしながら、通常、先端が二股に分岐したライトガイド光ファイババンドルは、一本のライトガイド光ファイババンドルの先端部をカットすることによって個々の光ファイバをバラバラにした後に、その先端のみを二本の束に束ねることによって形成される。従って、個々の光ファイバの基端面における位置と、先端部における位置(どちらの分岐に含まれるが)との関係には、殆ど規則性がない。その結果、励起光が入射する光ファイバが、ライトガイド106の先端の二つの分岐に均等に含まれている保証は全くないので、両配光レンズ102,103から射出される励起光の光量は、不可避的に、不均等となっている。このことは、たとえ、ライトガイド106の基端が挿入されるソケット(図示略)の機械的精度を高くして、コリメータレンズ114によって収束された励起光は、ライトガイド106の基端面に対して同心となるように精密調整をしたとしても、変わりがない。
以上の理由により、内視鏡100の左右の配光レンズ102,103から射出される励起光は不可避的に不均等になってしまうため、対物レンズ101を通じて撮像素子105によって撮像される画像中においても、画面の左右両側において蛍光の明るさが不均等になってしまう問題が生じていた。このように、蛍光の明るさが、被検部の状態に依存することなく不均等となると、正確な診断をすることができなくなる。
なお、LDモジュール113を構成する各レーザダイオード113aに供給する駆動電流を調整することによって左右の配光レンズ102,103から射出される励起光の光量を一致させることは不可能である。なぜならば、各レーザダイオード113aから発した励起光は、互いに混じり合って、ライトガイド106の基端面に入射するからである。
本発明は以上の問題点に鑑みて案出されたものであり、その課題は、各励起光光源から発した光を、ライトガイドを構成する多数の光ファイバのうち、予め対応付けられた何れか一方の配光レンズに至る光ファイバ群にのみ入射させることによって、各励起光光源の発光光量を調整することで、両配光レンズから射出される励起光の光量を等しくすることが可能な蛍光観察内視鏡システムの提供である。
上記の課題を解決するために案出された本発明による蛍光観察内視鏡システムは、被検者の体腔内に励起光を導入するとともに、この励起光によって励起した生体組織から発した蛍光による像を撮像する蛍光観察内視鏡システムであって、その先端に一つの対物光学系と一対の照明窓とを備えた長尺状の体腔内挿入部,各々の先端が夫々前記照明窓の何れかに対向するように前記体腔内挿入部に引き通されている一対の光ファイババンドルからなるライトガイド,前記対物光学系を通じて蛍光による像を撮像して画像信号に変換する撮像装置,及び、前記ライトガイドを構成する一対の光ファイババンドルの基端を互いに平行に並べて保持するコネクタを有する内視鏡と、前記コネクタが着脱自在に装着されるソケット,二つのグループに分けられた複数の励起光源,前記励起光源の各グループ毎に対応して設けられ、予め設定された電流値に従った駆動電流を自己に対応するグループの励起光源に供給する一対の電流供給回路,及び、前記励起光源の各グループに対応して設けられ、自己に対応するグループの励起光源から発した励起光を、前記ソケットに装着された前記コネクタに保持されている前記一対の光ファイババンドルのうち自己に対応したものの基端へ導光する一対の導光光学系を有する光源装置と、第1の前記電流供給回路に対してのみ前記励起光源へ駆動電流を供給させ、その間に前記撮像装置が変換した画像信号によって示される画像の輝度が所定の設定範囲内となるように当該第1の電流供給回路に設定した電流値を補正する第1ステップ,及び、第2の前記電流供給回路に対してのみ前記励起光源へ駆動電流を供給させ、その間に前記撮像装置が変換した画像信号によって示される画像の輝度が前記設定範囲内となるように当該第2の電流供給回路に設定した電
流値を補正する第2ステップを実行する制御回路とを備え、当該制御回路は、前記第1ステップの完了後に前記第2ステップを順次実行することを特徴とする。
以上のように構成された本発明の蛍光観察内視鏡システムによると、個々のグループに属する励起光源から発した励起光は、そのグループに対応した導光光学系を通じて、その導光光学系に対応した光ファイババンドルに導入され、その光ファイババンドルに対応した配光レンズからのみ射出される。従って、そのグループに対応した電流供給回路が供給する駆動電流の設定値が変化すると、それに対応した何れか一方の照明窓から照明される励起光の光量のみが変化する。そして、制御回路は、第1ステップ及び第2ステップを実行する際には、片方の照明窓から励起光を照明し、この励起光に基づいて撮像された画像の輝度値が設定範囲内となるように、その照明窓に対応した電流供給回路の設定値を変化させる。従って、仮に、励起光光源の特性にバラツキがあるが故に電流値に対する発光強度の比率が揃っていない場合であっても、また、各導光光学系に機械誤差があるために各光ファイババンドルの端面に入射する励起光の一部がケラれてしまう場合であっても、各光ファイババンドルを構成する一部の光ファイバに折れがあるが故にその伝送効率が落ちている場合であっても、各照明窓から射出される励起光の光量を、共に第1設定範囲内に追い込み、もって、両照明窓から射出される励起光の光量を等しくすることができる。
以下、添付図面に基づいて、本発明を実施するための形態を、説明する。
実施形態1
図1は、本発明による蛍光観察内視鏡システムの第1の実施の形態である内視鏡システムの概略構成図である。図1に示されるように、この内視鏡システムは、内視鏡10,光源プロセッサ装置20,光量調整用治具50及びモニタ60から、構成されている。
<内視鏡>
内視鏡10は、通常の電子内視鏡を蛍光観察用に改良したものであり、体腔内に挿入されるために長尺状に形成されている体腔内挿入部10a,その体腔内挿入部10aの先端部分を湾曲操作するためのアングルノブ等の操作部材(図示略)が設けられた操作部10b,操作部10bと光源プロセッサ装置20とを接続するためのライトガイド可撓管10e,及び、このライトガイド可撓管10eの基端に設けられたコネクタ10dを、備えている。
体腔内挿入部10aの先端面には、二つの配光レンズ11,12及び対物レンズ13が夫々嵌め込まれた一対の照明窓及び一つの撮影窓が、形成されている。そして、この体腔内挿入部10aの内部には、対物レンズ(対物光学系)13によって形成された被写体の像を撮影する撮像素子(カラーCCD,撮像装置に相当)14が、組み込まれている。なお、対物レンズ13と撮像素子14との間には、対物レンズ13を透過した光から励起光成分を除去するための励起光カットフィルタ15が、設けられている。
撮像素子14から出力された画像信号を伝送するための信号ケーブル18は、体腔内挿入部10a,操作部10b及びライトガイド可撓管10e内を引き通されて、コネクタ10dの端面に設けられた電気コネクタ31を構成する何れかの端子(図示略)に導通している。この信号ケーブル18と並行して、体腔内挿入部10a,操作部10b及びライトガイド可撓管10e内には、ライトガイド16が引き通されている。
このライトガイド16は、第1グループ及び第2グループに属する多数本の光ファイバからなり、その先端及び基端においてのみ、各光ファイバがグループ毎に分けられて、夫々段面が円形となるように束ねられてなる光ファイババンドルである。つまり、このライトガイド16は、二本の光ファイババンドルにおける中間部分(各光ファイバがばらけている部分)のみが共通のシリコンチューブで覆われたものであると、定義することもできる。そして、体腔内挿入部10aの先端部内において、このライトガイド16を構成する第1グループの光ファイババンドル16aの先端は、第1の配光レンズ11に対向し、第2グループの光ファイババンドル16bの先端は、第2の配光レンズ12に対向している。また、このライトガイド16を構成する各グループの光ファイババンドル16a,16bの基端は、夫々、コネクタ10dの端面から突出した金属製のパイプ10f内に挿入されて固定されている。この金属製のパイプ10fには、断面円形の二つの貫通孔が、互いに隣接して軸方向に向けて形成されており、二つの貫通孔の夫々に、各グループの光ファイラバンドル16a,16bの基端が、挿入されて固定されている。
さらに、コネクタ10d内には、この内視鏡10のシリアル番号であるスコープ番号が記録されているROM19が格納されている。このROM19の出力端子からの信号線も、電気コネクタ31を構成する何れかの端子(図示略)に導通している。
<光量調整用治具>
光量調整用治具50は、光源プロセッサ装置20が後述するFLセッティングを実行する際に用いられるものである。図3は、この光量調整用治具50の斜視図であり、図4は、その縦断面図である。これらの図に示されるように、この光量調整用治具50は、略有底円筒形状を有しており、軸方向中間において、その中心軸を中心として相互に回転可能に嵌合した第1部材51と第2部材52とに分割されている。
そして、第1部部材51の端面の中心には、外方から内視鏡10の体腔内挿入部10aを一定量挿入できるように、この体腔内挿入部10aの外径よりも僅かに内径が太い挿入孔51aが形成されている。この挿入孔51aの内端には、体腔内挿入部10aの最大挿入量を規制するための内方フランジ状のストッパー51bが形成されているが、このストッパー51bを除き、挿入孔51aは、光量調整用治具50の内部空間に貫通している。
一方、第2部材52の内面は、第1部材51の挿入孔51aに挿入されてストッパー51bによって位置決めされた内視鏡10の体腔内挿入部10aの先端面を中心とした反球面となっており、その内面には、励起光によって励起されて蛍光を発する蛍光塗料が均等に塗布されている。
また、第1部材51及び第2部材52の夫々の外周面における嵌合部の縁には、夫々、回転ストッパー51c,52aが一体形成され、第1部材51及び第2部材52の相対回転に伴って当接し合うことによって、両者の相対回転が規制される。具体的には、第1部材51の回転ストッパー51cは、中心軸に対して180度離れた二つの位置に夫々設けられているので、第1部材51及び第2部材52の相対回転量は180度に制限される。
<光源プロセッサ装置>
光源プロセッサ装置20は、内視鏡10のライトガイド16を構成する各グループの光ファイバ16a,16bの基端面に白色光及び励起光を選択的に導入するとともに、内視鏡10の電気コネクタ31を通じて受信した画像信号(可視画像の画像信号又は蛍光観察画像の画像信号)に対して画像処理を行うことによってビデオ信号を生成してモニタ60へ出力することを、主たる機能とする装置である。
この光源プロセッサ装置20の筐体の正面のパネルには、内視鏡10のパイプ10fがその外面側から挿入される筒であるソケット20aが、設けられている。このソケット20aに穿たれた貫通孔は、光源プロセッサ装置20の内部空間に通じている。この光源プロセッサ装置20の内部空間内には、ソケット20aの中心軸(即ち、ソケット20aに挿入されたパイプ10fの中心軸)の延長線に沿って順番に、一対の集光レンズ21,22,ビームスプリッタ29,ロータリーシャッタ23,コリメータレンズ24,及び、ランプ25が、配置されている。
一対の集光レンズ21,22は、夫々、ソケット20aに挿入された金属パイプ中に固定される各グループの光ファイババンドル16a,16bの中心軸の延長線上に、夫々、同軸に固定されている。一方、コリメータレンズ24は、両集光レンズ21,22を内包する円以上の有効径を有する正レンズであり、その光軸の延長線が、両集光レンズ21,22の配置上の対称軸を通過するように、設置されている。このコリメータレンズ24は、その光軸上に存在するランプ25から発散光として発した白色光を、平行光に変換する。なお、各集光レンズ21,22は、励起光(紫外光)が平行光として入射してきた場合には、対応する光ファイババンドル16a,16bの基端面において、当該励起光を当該光ファイババンドルよりも小径となるように収束するが、白色光が平行光として入射してきた場合には、対応する光ファイババンドル16a,16bの基端面において、当該白色光を構成する紫域の波長成分を当該光ファイババンドルの有効径よりも僅かに大径となるように収束する屈折力を、有している。
ロータリーシャッタ23は、コリメータレンズ24によって平行にされた白色光の光路の断面よりも幅広で中心角が180度の扇形のスリット(図示略)が同心に形成された円板である。このロータリーシャッタ23の中心には、モータ28の回転軸の先端が固定されている。このモータ28は、その回転に伴うスリットの軌跡に白色光の光路が垂直に交わる位置に、ロータリーシャッタ23を支持している。その結果、モータ28は、ロータリーシャッタ23を回転させることによって、スリットを間欠的に白色光の光路に挿入し、白色光を断続的に遮断する。
ビームスプリッタ29は、白色光の光路に対して45度傾けて挿入されたハーフミラー又はダイクロイックミラーであり、コリメータレンズ24から射出された白色光を透過させるとともに、この白色光の光路に直交する方向から入射した励起光を反射させ、ともに、両集光レンズ21,22へ導光する。
このビームスプリッタ29の表面において90度折り曲げられた第1及び第2の集光レンズ21,22の光軸上には、夫々、第1及び第2のコリメータレンズ26,27,及び、LD(Laser Diode)モジュール30が、配置されている。
このLDモジュール30は、図2に示すように、電源回路31と、4個のレーザダイオード34と、二つのLD出力コントロール部32,33と、2系統の中継光ファイババンドル36a,36bとから、構成されている。このLDモジュール30内において、夫々励起光を発する励起光源である4個のレーザダイオード34は、二個づつの二つのグループ(レーザダイオード34−1及び34−2からなる第1グループ、34−3及び34−4からなる第2グループ)に分けられている。
各中継光ファイババンドル36a,36bは、夫々、基端が二股に分岐されて夫々各レーザダイオード34の発光点に接続された光ファイババンドルである。具体的には、第1の中継光ファイババンドル36aの基端は、第1グループのレーザダイオオード34−1,34−2に接続され、第2の中継光ファイババンドル36bの基端は、第2グループのレーザダイオオード34−3,34−4に接続されている。両中継光ファイババンドル36a,36bの先端は、夫々、各コリメータレンズ26,27の物体側焦点に配置されている。従って、各グループのレーザーダイオード34−1,34−2又は34−3,34−4から夫々発し、対応する中継光ファイババンドル36a,36bによって中継され集約された励起光は、この中継光ファイババンドル36a,36bの先端から発散光として射出されると、対応するコリメータレンズ26,27によって平行光に変換され、ビームスプリッタ29によって反射された後に、対応する集光レンズ21,22によって、対応する光ファイババンドル16a,16bの基端面に入射する(更に、各励起光は、対応する光ファイババンドル16a,16bを通じて導光され、対応する配光レンズ11,12を通じて被検部に照射される)。即ち、中継光ファイババンドル36a,コリメータレンズ26,ビームスプリッタ29,集光レンズ21,光ファイババンドル16aが一方の導光光学系を構成し、中継光ファイババンドル36b,コリメータレンズ27,ビームスプリッタ29,集光レンズ22,光ファイババンドル16bが他方の導光光学系を構成する。
夫々電流供給回路に相当する各LD出力コントロール回路32,33は、レーザーダイオード34−1〜4の各グループに対応して用意されており、対応するグループのレーザーダイオード34−1,34−2又は34−3,34−4に接続され、電源31から受けた電力に起因した駆動電流を、システムコントロール回路44から指示されたタイミングで自己に接続されているレーザダイオード34−1,34−2又は34−3,34−4に供給する。なお、各LD出力コントロール回路32,33が各レーザダイオード34に供給する駆動電流の値(即ち、各レーザーダイオード34の発光強度)は、システムコントロール回路44が後述するFLセッティングを実行することによって、予め、他方のLD出力コントロール回路33,32から独立して設定され、設定が変更されるまでは一定となる。以上が、光源プロセッサ装置20のうち、光源装置に相当する構成である。
なお、両集光レンズ26,27及びビームスプリッタ29並びにそれらの間における励起光の光路は、白色光の光路と干渉する部分のみが切り欠かれた有底円筒状の不透明部材からなるシールドケース34によって、覆われている。よって、励起光が、本来の光路から外れて迷光となることが防止される。
一方、光源プロセッサ装置20の筐体の正面側パネルには、ライトガイド16の基端がソケット20aに挿入された状態において電気コネクタ31を構成する各端子と夫々導通する多数の電極からなる電気ソケット35,多数のスイッチを含むスイッチパネル37,及び、液晶やLEDアレイ等からなる表示パネル36が、設けられている。これら電気コネクタ31及び電気ソケット35とを通じて、内視鏡10の撮像素子14から出力された画像信号が光源プロセッサ装置20内の信号処理回路40に入力され、ROM19から読み出されたスコープ番号がシステムコントロール回路44に入力される。また、スイッチパネル37の各スイッチへの操作に応じた信号が、システムコントロール回路44に入力される。
この信号処理回路40の出力端は、メモリ41の入力端に接続されている。また、メモリ41の出力端は、エンコーダ42の入力端に接続されている。また、エンコーダ42の出力端は、モニタ60に接続されている。さらに、これら信号処理回路40,メモリ41,エンコーダ42及び後述するシステムコントロール回路44には、夫々、タイミング回路43が接続されている。このタイミング回路43は、さらに、上述したシステムコントロール回路44にも接続されている。このシステムコントロール回路44は、信号処理回路40及び表示パネル36の他、上述したモータ28,ランプ25及びLDモジュール30の各LD出力コントロール回路32,33に接続されている。
タイミング回路43は、信号処理回路40,メモリ41,エンコーダ42及びシステムコントロール回路44に対して、個々のフレームの先頭を示すタイミング信号(垂直同期信号)を入力する。
信号処理回路40は、撮像素子14から送られてくる画像信号に対して所定の処理を施すための回路である。この信号処理回路40が画像信号に施す処理は、例えば、高周波成分除去,増幅,ブランキング,クランピング,ホワイトバランス,ガンマ補正,アナログデジタル変換,色分離,蛍光観察画像の生成等である。
メモリ41は、信号処理回路40による処理が施された画像信号をフレーム毎に記憶する画像メモリである。
エンコーダ42は、メモリ41から画像信号を読み出して、モニタ60上に画像を表示させるためのNTSC信号にエンコードする回路である。
表示パネル36は、システムコントロール44からの指示に応じた情報の表示を行う。
システムコントロール回路44は、信号処理回路40,モータ28,ランプ25及びLDモジュールの各LD出力コントロール回路32、33に接続されており、これらの各回路の制御を実行する。具体的には、このシステムコントロール回路44は、スイッチパネル35b中の何れかのスイッチへの操作がある毎に、当該光源プロセッサ装置20の動作モードを通常観察モードと蛍光観察モードとの間で切り換える。
そして、通常観察モードにおいては、システムコントロール回路44は、ランプ25から常時白色光を射出させるとともに、スリットが白色光の光路に挿入される回転位置へロータリーシャッタ23を回転させてから停止させるようにモータ28を制御し、各LD出力コントロール回路32,33に対して各レーザーダイオード34の発光を停止させる。すると、上述したように、内視鏡10の両配光レンズ11,12からは、白色光のみが常時照射されるようになる。従って、撮像素子14から信号処理回路40に入力される画像信号は、被検部表面での白色光の反射光による像(通常白色光画像)を表す画像信号である。この場合、信号処理回路40は、蛍光観察画像の生成は行わないので、モニタ60上には、被検部のカラー画像がそのまま表示される。
一方、蛍光観察モードにおいては、システムコントロール回路44は、ランプ25から常時白色光を射出させるとともに、各フレームの第1フィールドに相当する期間中スリットが白色光の光路に挿入されるとともに第2フィールドに相当する期間中白色光を遮断するような位相でロータリーシャッタ23を定速回転させるようにモータ28を制御し、各LD出力コントロール回路32,33に対して各フレームの第2フィールドに相当する期間中のみ各レーザーダイオード34を発光させる。すると、上述したように、内視鏡10の両配光レンズ11,12からは、各フレームの第1フィールドに相当する期間中白色光が照射され、第2フィールドに相当する期間中励起光が照射される。このように被検物に照射された白色光は、被検物の表面で反射された後に、対物レンズ13に入射して、撮像素子14の撮像面に被検物の可視像を結像させる。一方、励起光は、被検物の生体組織を励起して蛍光を発光させる他、蛍光ととともに対物レンズ13に入射するが、励起光カットフィルタ15によって遮断されるために、撮像素子14の撮像面上には、蛍光による像のみが形成される。従って、撮像素子14から信号処理回路40に入力される画像信号は、各フレームの第1フィールドが通常白色光画像を表す画像信号となり、第2フィールドが、被検部の蛍光による像(蛍光画像)を表す画像信号となる。この場合、信号処理回路40は、各フレームおける第1フィールドの画像信号の輝度値と第2フィールドの画像信号の輝度値との比率を画素毎に比較して、算出された比率が所定閾値以上である画素群からなる部位(即ち、通常白色光画像においては明部であるが蛍光画像においては暗部である箇所)を、異常部位として特定し、通常観察画像信号中の当該異常部位に相当する画素の値を、特定色を表す値に変更する。その結果、モニタ60上には、異常部位のみが特定色で示された被検部のカラー画像が表示される。
さらに、システムコントロール回路44は、これら各LD出力コントロール回路32,33に対するFLセッティングを、内視鏡10がソケット20aに装着される毎に実行する実行する。このFLセッティングの過程において、システムコントロール回路44は、信号処理回路40から蛍光画像信号を取り込む。但し、各LD出力コントロール回路32,33に夫々設定された設定値は、その内視鏡10のスコープ番号に対応付けられて、システムコントロール回路44の内部メモリ44aに記録されるので、その内視鏡10が再度装着された場合にはこの内部メモリ44aから各設定値を読み出すことによって、FLセッティングを簡略化することができる。なお、この内部メモリ44aには、他に、内視鏡10の種類如何を問わず、片側の配光レンズ11,12のみから励起光が照射された場合における蛍光画像信号の平均輝度値の標準値,左側の配光レンズ12のみから励起光が照射された場合における蛍光画像信号中片側(励起光が照射されている側)の平均輝度値の標準値(以下、「片側画面標準値」という),両配光レンズ11,12から励起光が同時に照射された場合における蛍光画像信号の平均輝度値の標準値(以下、「全画面標準値」という)が、格納されている。
以下、図5乃至7に従って、このFLセッティングのためにシステムコントロール回路44が実行する制御を説明する。
図5に示す制御は、何れかの内視鏡10が光源プロセッサ装置20に接続され、電気コネクタ31及び電気ソケット35を通じて、その内視鏡10のROM19に記録されているスコープ番号がシステムコントロール回路44によって検出されることによって、スタートする。スタート後最初のS001において、システムコントロール回路44は、入力されたスコープ番号を認識する。
次のS002では、システムコントロール回路44は、S001にて認識したスコープ番号が内部メモリ44aに登録されているか否かをチェックする。そして、未だ登録済みでなければ、処理をS003へ進める。
S003では、システムコントロール回路44は、表示パネル36上に、励起光のセッティング警告,即ち、FLセッティングを実行する必要がある旨,及び、FLセッティングを実行する場合にはスイッチパネル35b上の特定のスイッチを操作せよとの指示を、
表示する。この警告を見た操作者は、通常、内視鏡10の体腔内挿入部10aの先端を光量調整用治具50の貫通孔51aに挿入した上で、FLセッティングの実行に対応したスイッチを操作することになる。
次のS004では、システムコントロール回路44は、スイッチパネル35bの各スイッチに対する操作を待ち、FLセッティングの実行に対応したスイッチ操作がなされた場合には、処理をS006へ進め、それ以外のスイッチ操作がなされた場合には、S005において、そのスイッチ操作に対応した制御を実行する。
S006では、システムコントロール回路44は、内部メモリ44aから、片側画面標準値及び全画面標準値を、呼び出す。
次のS007では、システムコントロール回路44は、左側の配光レンズ11からのみ励起光を照射すべく、発光ダイオード34−1及び34−2のみを発光させる様、LD出力コントロール回路32を制御する。この際、システムコントロール回路44は、駆動電流についての所定の初期値をLD出力コントロール回路32に設定する。これにより、光量調整用治具50の内面に塗布された蛍光塗料に対して、内視鏡10の左側の配光レンズ11のみから励起光が射出され、この励起光によって励起された光量調整用治具50内の蛍光塗料から発した蛍光が、対物レンズ13を通じて撮像素子14の撮像面に入射し、それに基づく励起光画像信号が信号処理回路40に入力される。
次のS008では、システムコントロール回路44は、信号処理回路40から、画像信号(即ち、左側の配光レンズ11のみから励起光が照射された場合における蛍光画像信号)を取り込む。そして、その画像信号中、画面の左半分に該当する全画素の平均輝度値(以下、「左画面測定値」という)を算出する。
次のS009では、システムコントロール回路44は、左画面測定値と片側画面標準値とを比較し、前者が後者の上下に設定された所定の許容範囲(以下、「設定範囲」という)内に入っているか、設定範囲外であるかをチェックする。そして、前者が設定範囲外であれば、システムコントロール回路44は、処理をS010へ進める。
S010では、システムコントロール回路44は、左画面測定値と片側画面標準値とのズレに応じて、LD出力コントロール回路32に対して、レーザザダイオード34−1,34−2に供給すべき駆動電流の設定値を補正する。具体的には、システムコントロール回路44は、片側画面標準値を参照標準値とし、左画面測定値を参照測定値とし、LD出力コントロール回路32を制御対象として、図7に示すサブルーチンを実行する。
図7のサブルーチンに入って最初のS101では、システムコントロール回路44は、図5及び図6のメインルーチンをスタート後して以来、メインルーチンにおける同一のステップから当該サブルーチンが実行された総回数(即ち、上記ステップでの駆動電流の補正回数)が、未だ3回以下であるか、既に4回以上であるかを、チェックする。そして、上記回数が4回以上であると、S105において、励起光調整が成功しなかった旨のエラーメッセージを表示パネル36上に表示した後に、全処理を終了する。
これに対して、上記回数が3回以下であるとS101にて判定した場合には、システムコントロール回路44は、次のS102において、参照測定値と参照標準値とを比較し、参照測定値が参照標準値よりも低ければ処理をS103へ進め、参照測定値が参照標準値よりも高ければ処理をS104へ進める。
S103では、システムコントロール回路44は、制御対象LD出力コントロール回路32又は33に対して、そこに接続されたレーザダイオード34への駆動電流を一定量増加させる様に設定する。他方、S104では、システムコントロール回路44は、制御対象LD出力コントロール回路32又は33に対して、そこに接続されたレーザダイオード34への駆動電流を一定量減少させる様に設定する。何れのステップが完了した場合であっても、システムコントロール回路44は、このサブルーチンを終了して、処理を図6のメインルーチンに戻す。
図6のメインルーチンにおいて、S010を完了すると、システムコントロール回路44は、処理をS008へ戻す。以上のS007乃至S010の処理が、第1ステップに相当する。
以上に対して、左画面測定値が設定範囲内であるとS009にて判定した場合には、システムコントロール回路44は、処理をS011へ進める。S011では、システムコントロール回路44は、右側の配光レンズ12からのみ励起光を照射すべく、発光ダイオード34−3及び34−4のみ発光させる様、LD出力コントロール回路33を制御する。この際、システムコントロール回路44は、駆動電流についての所定の初期値をLD出力コントロール回路33に設定する。これにより、光量調整用治具50の内面に塗布された蛍光塗料に対して、内視鏡10の右側の配光レンズ12のみから励起光が射出され、この励起光によって励起された光量調整用治具50内の蛍光塗料から発した蛍光が、対物レンズ13を通じて撮像素子14の撮像面に入射し、それに基づく励起光画像信号が信号処理回路40に入力される。
次のS012では、システムコントロール回路44は、信号処理回路40から、画像信号(即ち、右側の配光レンズ12のみから励起光が照射された場合における蛍光画像信号)を取り込む。そして、その画像信号中、画面の右半分に該当する全画素の平均輝度値(以下、「右画面測定値」という)を算出する。
次のS013では、システムコントロール回路44は、右画面測定値と片側画面標準値とを比較し、前者が上記設定範囲内に入っているか、設定範囲外であるかをチェックする。そして、前者が設定範囲外であれば、システムコントロール回路44は、処理をS014へ進める。
S014では、システムコントロール回路44は、右画面測定値と片側画面標準値とのズレに応じて、LD出力コントロール回路33に対して、レーザザダイオード34−3,34−4に供給すべき駆動電流の設定値を補正する。具体的には、システムコントロール回路44は、片側画面標準値を参照標準値とし、右画面測定値を参照測定値とし、LD出力コントロール回路33を制御対象として、図7に示すサブルーチンを実行する。S014を完了すると、システムコントロール回路44は、処理をS012へ戻す。以上のS011乃至S014の処理が、第2ステップに相当する。
以上に対して、右画面測定値が設定範囲内であるとS013にて判定した場合には、システムコントロール回路44は、処理をS015へ進める。S011では、システムコントロール回路44は、両配光レンズ11,12から励起光を照射すべく、全発光ダイオード34−1〜4を発光させる様、両LD出力コントロール回路32,33を制御する。これにより、光量調整用治具50の内面に塗布された蛍光塗料に対して、内視鏡10の両配光レンズ11,12から励起光が射出され、この励起光によって励起された光量調整用治具50内の蛍光塗料から発した蛍光が、対物レンズ13を通じて撮像素子14の撮像面に入射し、それに基づく励起光画像信号が信号処理回路40に入力される。
次のS016では、システムコントロール回路44は、信号処理回路40から、画像信号(即ち、両配光レンズ11,12から励起光が同時に照射された場合における蛍光画像信号)を取り込む。そして、その画像信号の全画素の平均輝度値(以下、「全画面測定値」という)を算出する。
次のS017では、システムコントロール回路44は、全画面測定値と全画面標準値とを比較し、前者が後者の上下に設定された所定の許容範囲(以下、「第2設定範囲」という)内に入っているか、第2設定範囲外であるかをチェックする。そして、前者が第2設定範囲外であれば、システムコントロール回路44は、処理をS018へ進める。
S018では、システムコントロール回路44は、全画面測定値と全画面標準値とのズレに応じて、両LD出力コントロール回路32,33に対して、レーザザダイオード34−1〜4に供給すべき駆動電流の設定値を、互いに同量づつ補正する。具体的には、システムコントロール回路44は、全画面標準値を参照標準値とし、全画面測定値を参照測定値とし、両LD出力コントロール回路32,33を共に制御対象として、図7に示すサブルーチンを実行する。S018を完了すると、システムコントロール回路44は、処理をS016へ戻す。以上のS015乃至S018の処理が、第3ステップに相当する。
以上に対して、全画面測定値が設定範囲内であるとS017にて判定した場合には、システムコントロール回路44は、処理をS019へ進める。S019では、システムコントロール回路44は、最終的に各LD出力コントロール回路32,33に設定した駆動電流の設定値を、S001にて認識した当該内視鏡10のスコープ番号に対応付けて、内部メモリ44aに記憶する。
このようにして一旦自己のスコープ番号が設定値と関連付けて内部メモリ44aに記憶された内視鏡10が、再度当該光源プロセッサ装置20に接続された場合には、S002では、S001にて認識したスコープ番号が内部メモリ44aに登録されていると判断されて、処理がS020へ進められる。
S020では、システムコントロール回路44は、内部メモリ44aから、S001にて認識したスコープ番号に対応した各LD出力コントロール回路32,33への駆動電流の設定値を、読み出す。
次のS021では、システムコントロール回路44は、S020にて読み出した各設定値を、夫々、対応する各LD出力コントロール回路32,33に設定することによって、これら各LD出力コントロール回路32,33に対して、夫々、設定された電流値にて各レーザダイオード34へ駆動電流を供給開始させる。
以上のように構成された本実施形態の蛍光観察内視鏡システムによると、術者が或る内視鏡10を光源プロセッサ装置20に対して初めて装着しようとする際には(S002:NO)、表示パネル36上に蛍光光のセッティング警告が表示される(S003)。そこで、術者が、スイッチパネル37を通じてFLセッティングを選択すると(S004:YES)、最初に、左側の配光レンズ11から射出される励起光の光量(即ち、LD出力コントロール回路32がレーザーダイオード34−1,34−2に対して供給する駆動電流の電流値)が自動調整され、撮像素子14から得られる画像信号中左半分の平均輝度が標準値(片側画面標準値)の前後に設定された設定範囲に追い込まれる(S007〜S010)。次に、右側の配光レンズ12から射出される励起光の光量(即ち、LD出力コントロール回路33がレーザーダイオード34−3,34−4に対して供給する駆動電流の電流値)が自動調整され、撮像素子14から得られる画像信号中右半分の平均輝度が標準値(片側画面標準値)の前後に設定された設定範囲に追い込まれる(S011〜S014)。以上により画像信号の左右の輝度のバランスが合致する。
但し、内視鏡の先端面のレイアウト次第では、各照明窓から射出された励起光が撮影範囲内における他方の側に回り込んでいる可能性がある。その場合には、画像信号の左右の輝度のバランスが合っていたとしても、画像信号全体の輝度値が高くなりすぎていることもありうる。そこで、最後に、両配光レンズ11,12から同時に照射される励起光の全体としての光量を、左右のバランスを崩すことなく調整するために、左右のLD出力コントロール回路32,33が夫々レーザーダイオード34−1〜4に対して供給する駆動電流の電流値が自動調整される(S015〜S018)。以上により画像信号全体の平均輝度値が標準値(全画面標準値)の前後に設定された設定範囲に追い込まれる。
このようにして最終的に確定した設定駆動電流値に従って、各LD出力コントロール回路32,33は、以後における蛍光観察モード下での各レーザーダイオード34−1〜4に対する駆動電流の供給を行う。なお、最終的に確定した設定駆動電流値は、当該内視鏡10のスコープ番号に対応付けて内部メモリ44aに記録されるので、当該内視鏡10を次回以降に使用する場合には、この内部メモリ44aから駆動電流値が読み取られて、各LD出力コントロール回路32,33に設定される。
次に、術者は、光量調整用治具50から体腔内挿入部10aの先端を抜き、スイッチパネル37を通じて光源プロセッサ装置20の動作モードを通常白色光モードに切り換える。すると、ランプ25からの白色光が、コリメータレンズ24,ロータリーシャッタ23のスリット(図示略)一対の集光レンズ21,22を通じて内視鏡10のライトガイド16に導入され、このライトガイド16を通じて両配光レンズ11,12から射出される。なお、各集光レンズ21,22から外れた白色光,及び、ライトガイド16の各光ファイババンドル16a,16bから外れた白色光は無駄になるが、白色光は元々十分な光量を有しているので、各配光レンズ11,12から射出される白色光の光量が不足することはない。このようにして白色光が射出されている状態で、術者は、内視鏡10を操作して、その体腔内挿入部10aを体腔内に挿入し、悪性部位と思しき被検部にその先端を到達させる。
そこで、術者は、スイッチパネル37を通じて光源プロセッサ装置の動作モードを蛍光観察モードに切り換える。すると、ロータリーシャッタ23が各フレームの第1フィールドに相当する期間のみ白色光を通過させ、第2フィールドに相当する期間には白色光を遮断する。一方、各LD出力コントロール部23,33は、各フレームの第2フィールドに相当する期間のみ、夫々予め設定されていた駆動電流値に従って各レーザダイオード34−1〜4を発光させる。
その結果、内視鏡10の両配光レンズ11,12から被検部に対して、各フレームの第1フィールドに相当する期間には白色光が照射され、第2フィールドに相当する期間には励起光が射出される。被検部に白色光が照射されている間には、被検部の表面での反射光が対物レンズ13によって被検部の像を結び、この被検部の像が撮像素子14によって撮像され、この撮像によって撮像素子14から得られた画像信号(通常観察画像信号)が信号処理回路40に入力される。また、被検部に励起光が照射されている間には、この被検部の表面及び内部の生体組織が励起されて蛍光を発し、この蛍光による像が対物レンズ13によって形成されて、この像が撮像素子14によって撮像され、この撮像によって撮像素子14から得られた画像信号(蛍光観察画像信号)が信号処理回路40に入力される。信号処理回路40は、各画素毎に、両画像信号が示す輝度の比率を算出し、算出された比率が所定閾値以上である画素群からなる部位を、異常部位として特定し、通常観察画像信号中の当該異常部位に相当する画素の値を、特定色を表す値に変更する。このような処理によって得られた画像信号は、メモリ41を経て、エンコーダ42に入力される。エンコーダ42は、この画像信号をビデオ信号に変換して、モニタ60に出力する。その結果、モニタ60上には、異常部位のみが特定色で示された被検部のカラー画像が、表示される。
術者は、モニタ60に表示された画像中特定色で示された箇所を、病変部であるとして、生検その他の処理を施術することができる。
以上のように本実施形態によれば、仮に各レーザダイオード34の個体差により、発光効率に差がある場合であっても、レーザダイオード34からライトガイド16の各光ファイババンドル16a,16bの基端面に至る光路上における各光学素子の機械誤差に因って各光ファイババンドル16a,16bの端面に入射する励起光がケラれた場合であっても、更に、各光ファイババンドル16a,16bを構成する光ファイバの折れ等に起因して両者の間で導光効率に差がある場合であっても、両配光レンズ11,12から照射される励起光の光量を等しくすることができるので、照明光量の左右でのアンバランスに起因した画像信号中の輝度分布の発生を防止でき、正確な蛍光観察画像を得ることができる。しかも、各内視鏡10よって得られた画像信号の輝度に基づいて制御を行っているので、内視鏡10の種類に依存せずに、同じ明るさの画像信号を得ることができる。
実施形態2
本発明の第2の実施形態は、システムコントロール回路44が実行するFLセッティングのための制御のみが異なり、他の構成を上述した第1の実施形態と共通にする。
以下、図8乃至13に従って、このFLセッティングのためにシステムコントロール回路44が実行する制御を説明する。
図8に示す制御は、何れかの内視鏡10が光源プロセッサ装置20に接続され、電気コネクタ31及び電気ソケット35を通じて、その内視鏡10のROM19に記録されているスコープ番号がシステムコントロール回路125によって検出されることによって、スタートする。スタート後S201乃至S206の処理は、第1実施形態におけるS001乃至S006の処理と同じである。但し、本実施形態においては、S203での警告を見た術者は、光量調整用治具50の第2部材52を何れかの方向に回転させて回転ストッパー51c,52a同士を当接させた状態で、その貫通孔51aに内視鏡10の体腔内挿入部10aの先端を挿入する。
S206の次に実行されるS207では、システムコントロール回路44は、左側の配光レンズ11からのみ励起光を照射すべく、発光ダイオード34−1及び34−2のみを発光させる様、LD出力コントロール回路32を制御する。この際、システムコントロール回路44は、駆動電流についての所定の初期値をLD出力コントロール回路33に設定する。これにより、光量調整用治具50の内面に塗布された蛍光塗料に対して、内視鏡10の左側の配光レンズ11のみから励起光が射出され、この励起光によって励起された光量調整用治具50内の蛍光塗料から発した蛍光が、対物レンズ13を通じて撮像素子14の撮像面に入射し、それに基づく励起光画像信号が信号処理回路40に入力される。
次のS208では、システムコントロール回路44は、信号処理回路40から、画像信号(即ち、左側の配光レンズ11のみから励起光が照射された場合における蛍光画像信号)を取り込む。そして、その画像信号中、画面の左半分に該当する全画素の平均輝度値(以下、「左画面測定値」という)を算出し、内部メモリ44aに一時記憶する。
次のS209では、システムコントロール回路44は、右側の配光レンズ12からのみ励起光を照射すべく、発光ダイオード34−3及び34−4のみ発光させる様、LD出力コントロール回路33を制御する。この際、システムコントロール回路44は、駆動電流についての所定の初期値をLD出力コントロール回路33に設定する。これにより、光量調整用治具50の内面に塗布された蛍光塗料に対して、内視鏡10の右側の配光レンズ12のみから励起光が射出され、この励起光によって励起された光量調整用治具50内の蛍光塗料から発した蛍光が、対物レンズ13を通じて撮像素子14の撮像面に入射し、それに基づく励起光画像信号が信号処理回路40に入力される。
次のS210では、システムコントロール回路44は、信号処理回路40から、画像信号(即ち、右側の配光レンズ12のみから励起光が照射された場合における蛍光画像信号)を取り込む。そして、その画像信号中、画面の右半分に該当する全画素の平均輝度値(以下、「右画面測定値」という)を算出し、内部メモリ44aに一時記憶する。
次のS211では、システムコントロール回路44は、表示パネル36上に、光量調整用治具50の第2部材52を180度回転させよとの指示と、回転後に、スイッチパネル35b上の調整再開に対応したスイッチを操作せよとの指示とを、表示する。この警告を見た操作者が、光量調整用治具50の第2部材52を180度回転させた後に、調整再開に対応したスイッチを操作すると、システムコントロール回路44は、処理を次のS212からS213へ進める。
S213では、システムコントロール回路44は、再度、左側の配光レンズ11からのみ励起光を照射すべく、発光ダイオード34−1及び34−2のみを発光させる様、LD出力コントロール回路32を制御する。この際、システムコントロール回路44は、再度、駆動電流についての所定の初期値をLD出力コントロール回路32に設定する。これにより、光量調整用治具50の内面に塗布された蛍光塗料に対して、内視鏡10の左側の配光レンズ11のみから励起光が射出され、この励起光によって励起された光量調整用治具50内の蛍光塗料から発した蛍光が、対物レンズ13を通じて撮像素子14の撮像面に入射し、それに基づく励起光画像信号が信号処理回路40に入力される。
次の214では、システムコントロール回路44は、信号処理回路40から、画像信号(即ち、左側の配光レンズ11のみから励起光が照射された場合における蛍光画像信号)を取り込む。そして、その画像信号中、画面の左半分に該当する全画素の平均輝度値(以下、「左画面測定値」という)を算出し、内部メモリ44aに一時記憶する。
次のS215では、システムコントロール回路44は、再度、右側の配光レンズ12からのみ励起光を照射すべく、発光ダイオード34−3及び34−4のみ発光させる様、LD出力コントロール回路33を制御する。この際、システムコントロール回路44は、再度、駆動電流についての所定の初期値をLD出力コントロール回路33に設定する。これにより、光量調整用治具50の内面に塗布された蛍光塗料に対して、内視鏡10の右側の配光レンズ12のみから励起光が射出され、この励起光によって励起された光量調整用治具50内の蛍光塗料から発した蛍光が、対物レンズ13を通じて撮像素子14の撮像面に入射し、それに基づく励起光画像信号が信号処理回路40に入力される。
次のS216では、システムコントロール回路44は、信号処理回路40から、画像信号(即ち、右側の配光レンズ12のみから励起光が照射された場合における蛍光画像信号)を取り込む。そして、その画像信号中、画面の右半分に該当する全画素の平均輝度値(以下、「右画面測定値」という)を算出し、内部メモリ44aに一時記憶する。
次のS217では、システムコントロール回路44は、S208にて内部メモリ44aに記憶した左画面測定値とS214にて内部メモリ44aに記憶した左画面測定値との平均値(以下、「左画面測定平均値」という),及び、S210にて内部メモリ44aに記憶した右画面測定値とS216にて内部メモリ44aに記憶した右画面測定値との平均値(以下、「右画面測定平均値」という)を算出する。
次のS218では、システムコントロール回路44は、左画面測定平均値及び右画面測定平均値と片側画面標準値とを夫々比較し、左画面測定平均値及び右画面測定平均値の双方が夫々片側画面標準値の上下に設定された所定の許容範囲(以下、「設定範囲」という)内に入っているか、設定範囲外であるかをチェックする。そして、左画面測定平均値及び右画面測定平均値の何れかが設定範囲外であれば、システムコントロール回路44は、処理をS219へ進める。
S219では、システムコントロール回路44は、左画面測定平均値及び右画面測定平均値のうち設定範囲外と判定したものについても、夫々、図7に示す駆動電流の補正処理を実行する。具体的には、システムコントロール回路44は、左画面測定平均値及び右画面測定平均値のうち設定範囲外と判定したものを一つ選んで参照測定値とし、この参照測定値に対応したLD出力コントロール部(左画面測定平均値を参照測定値とした場合にはLD出力コントロール回路32,右画面測定平均値を参照測定値とした場合にはLD出力コントロール回路33)を制御対象とし、片側画面標準値を参照標準値として、図11に示すサブルーチンを実行する。
図11のサブルーチンに入って最初のS301では、システムコントロール回路44は、図5及び図6のメインルーチンをスタート後して以来、メインルーチンにおける同一のステップから当該制御対象LD出力コントロール回路32又は/及び33に関して当該サブルーチンが実行された総回数(即ち、上記ステップでの駆動電流の補正回数)が、未だ3回以下であるか、既に4回以上であるかを、チェックする。そして、上記回数が4回以上であると、S305において、励起光調整が成功しなかった旨のエラーメッセージを表示パネル36上に表示した後に、全処理を終了する。
これに対して、上記回数が3回以下であるとS301にて判定した場合には、システムコントロール回路44は、次のS302において、参照測定値と参照標準値とを比較し、参照測定値が参照標準値よりも低ければ処理をS303へ進め、参照測定値が参照標準値よりも高ければ処理をS304へ進める。
S303では、システムコントロール回路44は、制御対象LD出力コントロール回路32又は/及び33に対して、そこに接続されたレーザダイオード34への駆動電流を一定量増加させる様に設定する。他方、S304では、システムコントロール回路44は、制御対象LD出力コントロール回路32又は/及び33に対して、そこに接続されたレーザダイオード34への駆動電流を一定量減少させる様に設定する。何れのステップが完了した場合であっても、システムコントロール回路44は、このサブルーチンを終了する。システムコントロール回路44は、左画面測定平均値及び右画面測定平均値の双方が設定範囲外であるとS218にて判定した場合には、他方の画面測定平均値に関しても、図11のサブルーチンを実行する。左画面測定平均値及び右画面測定平均値のうち設定範囲外であるとS218にて判定したもの全てについて図11のサブルーチンを実行すると、システムコントロール回路44は、処理をメインルーチンに戻す。
メインルーチンにおいて、S219を完了すると、システムコントロール回路44は、処理をS207へ戻す。
以上に対して、左画面測定平均値及び右画面測定平均値の双方が設定範囲内であるとS218にて判定した場合には、システムコントロール回路44は、処理をS220へ進める。
S220では、システムコントロール回路44は、両配光レンズ11,12から励起光を照射すべく、全発光ダイオード34−1〜4を発光させる様、両LD出力コントロール回路32,33を制御する。これにより、光量調整用治具50の内面に塗布された蛍光塗料に対して、内視鏡10の両配光レンズ11,12から励起光が射出され、この励起光によって励起された光量調整用治具50内の蛍光塗料から発した蛍光が、対物レンズ13を通じて撮像素子14の撮像面に入射し、それに基づく励起光画像信号が信号処理回路40に入力される。
次のS221では、システムコントロール回路44は、信号処理回路40から、画像信号(即ち、両配光レンズ11,12から励起光が同時に照射された場合における蛍光画像信号)を取り込む。そして、その画像信号の全画素の平均輝度値(以下、「全画面測定値」という)を算出し、内部メモリ44aに一時記憶する。
次のS222では、システムコントロール回路44は、表示パネル36上に、光量調整用治具50の第2部材52を180度回転させよとの指示と、回転後に、スイッチパネル37上の調整再開に対応したスイッチを操作せよとの指示とを、表示する。この警告を見た操作者が、光量調整用治具50の第2部材52を180度回転させた後に、調整再開に対応したスイッチを操作すると、システムコントロール回路44は、処理を次のS223からS224へ進める。
S224では、システムコントロール回路44は、信号処理回路40から、画像信号(即ち、両配光レンズ11,12から励起光が同時に照射された場合における蛍光画像信号)を取り込む。そして、その画像信号の全画素の平均輝度値(以下、「全画面測定値」という)を算出し、内部メモリ44aに一時記憶する。
次のS225では、システムコントロール回路44は、S221にて内部メモリ44aに記憶した全画面測定値とS224にて内部メモリ44aに記憶した全画面測定値との平均値(以下、「全画面測定平均値」という)を算出する。
次のS226では、システムコントロール回路44は、全画面測定平均値と全画面標準値とを比較し、全画面測定平均値が全画面標準値の上下に設定された所定の許容範囲(以下、「設定範囲」という)内に入っているか、設定範囲外であるかをチェックする。そして、全画面測定平均値が設定範囲外であれば、システムコントロール回路44は、処理をS227へ進める。
S227では、システムコントロール回路44は、全画面測定平均値と全画面標準値とのズレに応じて、両LD出力コントロール回路32,33に対して、レーザザダイオード34−1〜4に供給すべき駆動電流の設定値を、互いに同量づつ補正する。具体的には、システムコントロール回路44は、全画面標準値を参照標準値とし、全画面測定平均値を参照測定値とし、両LD出力コントロール回路32及び33を共に制御対象として、図11に示すサブルーチンを実行する。S227を完了すると、システムコントロール回路44は、処理をS221へ戻す。
以上に対して、全画面測定平均値が設定範囲内であるとS226にて判定した場合には、システムコントロール回路44は、処理をS228へ進める。S228では、システムコントロール回路44は、最終的に各LD出力コントロール回路32,33に設定した駆動電流の設定値を、S201にて認識した当該内視鏡10のスコープ番号に対応付けて、内部メモリ44aに記憶する。
このようにして一旦自己のスコープ番号が設定値と関連付けて内部メモリ44aに記憶された内視鏡10が再度、当該光源プロセッサ装置20に接続された場合には、S202では、S201にて認識したスコープ番号が内部メモリ44aに登録されていると判断されて、処理がS229へ進められる。
S229では、システムコントロール回路44は、内部メモリ44aから、S201にて認識したスコープ番号に対応した各LD出力コントロール回路32,33への駆動電流の設定値を、読み出す。
次のS230では、システムコントロール回路44は、S229にて読み出した各設定値を、夫々、対応する各LD出力コントロール回路32,33に設定することによって、これら各LD出力コントロール回路32,33に対して、夫々、設定された電流値にて各レーザダイオード34へ駆動電流を供給開始させる。
本第2実施形態によると、上述した第1実施形態と比較して、光量調整用治具50の第2部材52(従って、蛍光塗料が塗布された内面)が180度回転される前後に夫々取得された測定平均値の平均が設定範囲と比較されるので、仮にこの蛍光塗料塗布が均一でなかったり、平坦でなかったりしても、それらによる影響をキャンセルした精度の高い光量調節が可能となる。
本第2実施形態におけるその他の構成及び作用は、上述した第1実施形態のものと全く同じであるので、その説明を省略する。
本発明の第1実施形態による蛍光観察内視鏡システムの内部構成を示す概略図 LDモジュール内部の内部構成を示す概略図 治具の斜視図 治具の縦断面図 システムコントロール回路44が実行するFLセッティング制御を示すフローチャート システムコントロール回路44が実行するFLセッティング制御を示すフローチャート 図6のS010,S014,S018にて夫々実行されるサブルーチンを示すフローチャート 本発明の第2実施形態によるFLセッティング処理を示すフローチャート 本発明の第2実施形態によるFLセッティング処理を示すフローチャート 本発明の第2実施形態によるFLセッティング処理を示すフローチャート 図10のS219,S227にて夫々実行されるサブルーチンを示すフローチャート 従来の蛍光観察内視鏡システムの内部構成を示す概略図 図11のLDモジュール内部の内部構成を示す概略図
符号の説明
10 内視鏡
11 配光レンズ
12 配光レンズ
13 対物レンズ
14 撮像素子
16 ライトガイド
16a 光ファイババンドル
16b 光ファイババンドル
30 LDモジュール
32 LD出力コントロール部
33 LD出力コントロール部
34 レーザーダイオード
40 信号処理回路
44 システムコントロール回路
50 治具

Claims (6)

  1. 被検者の体腔内に励起光を導入するとともに、この励起光によって励起した生体組織から発した蛍光による像を撮像する蛍光観察内視鏡システムであって、
    その先端に一つの対物光学系と一対の照明窓とを備えた長尺状の体腔内挿入部,各々の先端が夫々前記照明窓の何れかに対向するように前記体腔内挿入部に引き通されている一対の光ファイババンドルからなるライトガイド,前記対物光学系を通じて蛍光による像を撮像して画像信号に変換する撮像装置,及び、前記ライトガイドを構成する一対の光ファイババンドルの基端を互いに平行に並べて保持するコネクタを有する内視鏡と、
    前記コネクタが着脱自在に装着されるソケット,二つのグループに分けられた複数の励起光源,前記励起光源の各グループ毎に対応して設けられ、予め設定された電流値に従った駆動電流を自己に対応するグループの励起光源に供給する一対の電流供給回路,及び、前記励起光源の各グループに対応して設けられ、自己に対応するグループの励起光源から発した励起光を、前記ソケットに装着された前記コネクタに保持されている前記一対の光ファイババンドルのうち自己に対応したものの基端へ導光する一対の導光光学系を有する光源装置と、
    第1の前記電流供給回路に対してのみ前記励起光源へ駆動電流を供給させ、その間に前記撮像装置が変換した画像信号によって示される画像の輝度が所定の設定範囲内となるように当該第1の電流供給回路に設定した電流値を補正する第1ステップ,及び、第2の前記電流供給回路に対してのみ前記励起光源へ駆動電流を供給させ、その間に前記撮像装置が変換した画像信号によって示される画像の輝度が前記設定範囲内となるように当該第2の電流供給回路に設定した電流値を補正する第2ステップを実行する制御回路と
    を備え
    当該制御回路は、前記第1ステップの完了後に前記第2ステップを順次実行することを特徴とする蛍光観察内視鏡システム。
  2. 前記制御回路は、前記第1ステップ及び第2ステップの完了後に、前記両電流供給回路に対して同時に前記励起光源へ駆動電流を供給させ、その間に前記撮像装置が変換した画像信号によって示される画像の輝度が所定の第2の設定範囲内となるように当該両電流供給回路に夫々設定した電流値を同量づつ補正する第3ステップ実行する
    ことを特徴とする請求項1記載の蛍光観察内視鏡システム。
  3. 前記制御回路は、前記第1ステップ及び前記第2ステップを実行する際には、前記画像中、励起光を射出している照明窓に近い側における輝度が、前記第1設定範囲内になるように、前記設定値を補正し、前記第3ステップを実行する際には、前記画像全体の輝度が、前記第2設定範囲内になるように、前記設定値を補正する
    ことを特徴とする請求項2記載の蛍光観察内視鏡システム。
  4. 前記制御回路は、前記第1ステップ及び前記第2ステップを実行する際には、前記画像中、励起光を射出している照明窓に近い側半分の輝度平均が、前記第1設定範囲内になるように、前記設定値を補正し、前記第3ステップを実行する際には、前記画像全体の輝度平均が、前記第2設定範囲内になるように、前記設定値を補正する
    ことを特徴とする請求項2記載の蛍光観察内視鏡システム。
  5. 白色光を発する白色光光源を更に備えるとともに、
    前記両導光光学系は、夫々、前記励起光を自己に対応する前記光ファイババンドルの基端面へ集光する集光レンズを有するとともに、これら一対の集光レンズよりも前記励起光光源側において、前記白色光光源から発した白色光の光路を前記一対の集光レンズへ向けて前記励起光の各光路と合成する共通の光路合成素子を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の蛍光観察内視鏡システム。
  6. 前記内視鏡の体腔内挿入部(100a)の先端が挿入される貫通孔(符号なし)と、この貫通孔(符号なし)を通じてのみ外部と通じるとともに当該貫通孔(符号なし)に挿入された体腔内挿入部(100a)の先端に対向する内面に前記励起光によって蛍光を発する蛍光物質が均等に塗布されている内部空間(符号なし)とを有する治具を
    更に備えたことを特徴とする請求項1記載の蛍光観察内視鏡システム。
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