JP4743985B2 - 電池の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外装缶と封口蓋とをレーザー溶接により固定する電池の製造方法に関し、特にレーザー封口型角形イオン電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯用の小型密閉型電池においては、例えば特開平9−171809号公報にて本願出願人が開示しているがごとく、渦巻電極体が収納された外装缶の開口縁(端)部に封口蓋をレーザー溶接して封口する。具体的には、図9(a)に示すように、渦巻電極体106の最外周部分の正極板又は負極板に形成された略U字状の切込み(切断線)102を外装缶の開口側方向へ折り返して集電タブ103となし、同図(b)に示すように、上記集電タブ103を、共にアルミニウム又はアルミニウム合金成る外装缶104と封口蓋105との間に挟み込み、この状態でこれら三つをレーザ溶接することにより封口していた。
【0003】
ところで、アルミニウム等をレーザー溶接するには、アルミニウム等の反射率が高い(アルミニウムの場合には約80%)ため、実際にアルミニウム等を溶融させるのに必要なエネルギーよりも多くのエネルギーでレーザー溶接する必要がある。
【0004】
一方、アルミニウム等から成る外装缶104と封口蓋105をレーザー溶接するときには、以下の理由により、図10に示すごとく封口蓋105側の溶け込み量が小さくなる。即ち、図11に示すように、外装缶104と封口蓋105との間には隙間110が存在するために、レーザー光を外装缶104と封口蓋105との嵌合面に照射すると、上記隙間110から電池内部にレーザー光が照射され、電池内部にある電極体106(図9参照)に悪影響を及ぼす。したがって、外装缶104と封口蓋105との嵌合面にレーザー光を照射するのは好ましくなく、嵌合面近傍の外装缶104側或いは封口蓋105側へのレーザー光の中心を嵌合面からわずかにずらして(100分の数ミリ程度)照射する必要が生じる。
【0005】
この場合、封口蓋105は平面的に大きく広がり、しかも、その厚みL19も1mm程度と大きいのに対して、外装缶104の厚みL18は0.2〜0.4mm程度で平面的に大きく広がっていないので、外装缶104よりも封口蓋105の方が熱拡散が生じ易い。したがって、レーザー光の照射位置は封口蓋105側にわずかにずらすことが望ましい。ところが、封口蓋105における電池キャップ107(図9参照)近傍には、レーザー光の熱的影響を受けやすい樹脂部(図9では図示せず)があるため、封口蓋105にレーザー光を照射すると、当該樹脂部が溶融することがある。このため、熱拡散が生じ難い外装缶104側にわずかにずらしてにレーザー光を照射せざるを得ず、封口蓋105の溶け込み量が少なくなることになる。
【0006】
更に、通常、上記の如く外装缶104に比べて封口蓋105の方が熱拡散が大きくなり、熱溶融性が小さくなるため、封口蓋105の溶け込み量は少なくなる。以上より、外装缶104と封口蓋105とには溶け込み量に大きな差が生じるため、嵌合面を確実に塞ぐように溶接するには、更に大きなエネルギーのレーザー光照射が必要となる。
【0007】
このように、大きなエネルギーでレーザー光を照射すると、レーザー溶接装置の消費電力が増加すると共に、レーザー装置のレーザーランプ(光源)や、光源とレーザー照射口とを繋ぐファイバーケーブル等の負担が大きくなって、これら部品の寿命が短くなる。これらのことから、レーザー溶接装置のランニングコストやメンテナンス費用が高くなる。
【0008】
また、レーザーランプや、ファイバーケーブルを交換したときは、交換毎にレーザー装置の出力調整を行うが、出力調整前後で完全に一致させることは困難である。したがって、レーザーランプやファイバーケーブルを頻繁に交換すると、レーザー溶接の品質にバラツキが大きくなる。
【0009】
更に、レーザー光の照射エネルギーが大きいと、封口蓋105や外装缶104の変形等が生じ易いため、封口蓋105と外装缶104との間に隙間が生じたり、或いはレーザー光照射面に異物が存在している場合に、異物も溶接されてしまうことがあるため、レーザー溶接部のシール性能が低下したり、レーザー溶接における歩留りが低下するといった課題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の課題を考慮してなされたものであって、レーザー光の照射エネルギーを低減しても、良好な外装缶及び封口蓋間の溶け込み状態を得ることができ、外装缶及び封口蓋とを確実に溶接することにより、レーザー溶接部のシール性能の低下や、レーザー溶接における品質のバラツキを低減し、且つ、レーザー溶接における歩留の向上を図りつつ、レーザー溶接装置のメンテナンス費用を低減できる電池の製造方法の提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明においては、外装缶の開口縁部に封口蓋を嵌合し、当該嵌合部分をレーザー溶接してなる電池の製造方法において、上記封口蓋の表面形状が平坦であり、上記外装缶のレーザー光照射面は、溝が形成されていない平坦面であり、上記封口蓋のレーザー光照射面には一定のピッチの溝が形成されていることを特徴とする。
上記目的を達成するため、請求項2記載の発明においては、外装缶の開口縁部に封口蓋を嵌合し、当該嵌合部分をレーザー溶接してなる電池の製造方法において、上記封口蓋の周縁には、電池外側に向かって突出した凸部が設けられ、上記凸部の幅は、上記外装缶の厚みよりも小さく、上記外装缶のレーザー光照射面には、一定のピッチの溝が形成され、上記凸部のレーザー光照射面は、溝が形成されていない平坦面であることを特徴とする。
上記目的を達成するため、請求項3記載の発明においては、外装缶の開口縁部に封口蓋を嵌合し、当該嵌合部分をレーザー溶接してなる電池の製造方法において、上記封口蓋の周縁には、電池外側に向かって突出した凸部が設けられ、上記凸部の幅は、上記外装缶の厚みよりも大きく、上記凸部のレーザー光照射面には、一定のピッチの溝が形成され、上記外装缶のレーザー光照射面は、溝が形成されていない平坦面であることを特徴とする。
【0012】
上記構成であれば、熱溶融性に劣る厚みや幅の大きい方の被溶接部材(外装缶又は封口蓋)におけるレーザー光の反射率を、熱溶融性に優れる厚みや幅の小さい方の被溶接部材におけるレーザー光の反射率よりも低くすることができる。このように、熱溶融性に劣る被溶接部材におけるレーザー光の反射率を、熱溶融性に優れる被溶接部材におけるレーザー光の反射率よりも低くなるように規制すれば、熱溶融性に劣る被溶接部材の方が熱溶融性に優れる被溶接部材よりも溶融し易くなる。したがって、小さなエネルギーでのレーザー光照射で、良好な溶け込み状態を得ることができるので、レーザー溶接部のシール性能が低下したり、レーザー溶接における歩留りが低下したりすることがない。
【0013】
また、レーザーエネルギーを小さくすることができるので、レーザー溶接装置における消費電力が減少すると共に、レーザー装置のレーザーランプやファイバーケーブル等の負担が小さくなるので、これら部品の寿命が長くなる。これらのことから、レーザー溶接装置のランニングコストやメンテナンス費用を低減できる。
加えて、レーザーランプや、ファイバーケーブルの交換頻度が減少するので、レーザー装置の出力調整回数が減少し、レーザー溶接の品質のバラツキが小さくなる。
【0014】
また、請求項4記載の発明は、請求項1、2又は3に記載の発明において、上記溝のピッチが、0.2〜0.3mmであることを特徴とする。
【0016】
また、請求項5記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の発明において、上記外装缶及び封口蓋がアルミニウムを主体とした合金から成ることを特徴とする。
外装缶及び封口蓋がアルミニウムを主体とした合金から成っていれば、アルミニウムは反射率が高く、熱拡散が大きい材料であるので、特に本発明の効果がある。
【0017】
また、請求項6記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の発明において、上記溝の深さが0.1mm以下であることを特徴とする。
このように規制するのは、溝の深さが0.1mmを越えると、レーザー光の焦点がレーザー光照射面と合わない部分が生じるため、レーザー溶接が不十分な部位が発生して、レーザー溶接の品質が低下することがあるからである。
【0018】
また、請求項7記載の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の発明において、上記溝をローレット加工法により形成することを特徴とする。
このようにローレット加工法により溝を形成すれば、溝を形成するための二次的な加工工程が不要となるので、製造コストを低減することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
〔第1の形態〕
以下、本発明の第1の形態を、図1〜図3に基づいて、以下に説明する。
図1は第1の形態の電池の製造方法におけるレーザー光照射前の状態を示す断面斜視図、図2は外装缶と封口蓋とにおける寸法を説明するための断面図、図3は封口蓋に形成された溝を示す斜視図である。
【0020】
図1に示すように、内部に電極体(図示せず)が設けられた外装缶1の開口端には、表面形状が平坦な封口蓋2が嵌合されており、この封口蓋2の上面における周縁(外装缶1との嵌合部近傍)には、ローレット加工法により形成した直線状の溝3…が並設されている。この溝3…の形状は、図3に示すように、断面V字状を成し、封口蓋2のプレス成形時に同時に形成される。また、上記溝の大きさ、溝形成方向、及び溝間のピッチは、以下のようになっている。
【0021】
・溝の大きさ
溝幅L1 :0.1mm
溝長さL2 0.5mm
溝深さL3 :0.05mm
・溝形成方向
上記溝と封口蓋の端面との成す角度θ:90°
・溝間のピッチ
溝間のピッチL4 :0.2mm
尚、図2に示すように、上記外装缶1の厚みL5 は0.3mm、上記封口蓋2の厚みL6 は1.0mmとなるように構成されている。
【0022】
ここで、第1の形態では、封口蓋2の周縁に溝3…を形成し、外装缶1の周縁に溝3…を形成しないのは、以下に示す理由による。即ち、封口蓋2は平面的に大きく広がり、しかも、その厚みL6 も1.0mm程度と大きいのに対して、外装缶1の厚みL5 は0.3mmであり平面的に大きく広がっていないので、外装缶1よりも封口蓋2の方が熱拡散が生じ易い。そこで、このような熱拡散が生じ易い封口蓋2の周縁に溝3…を形成することにより、当該溝3…でレーザー光を乱反射させ、溝3…の近傍におけるレーザー光の吸収効率を高めることにより、封口蓋2においても十分な溶け込みを達成するためである。
【0023】
〔第2の形態〕
以下、本発明の第2の形態を、図4及び図5に基づいて、以下に説明する。尚、第1の形態と同様の部分については、その説明を省略する。
図4は第2の形態の電池の製造方法におけるレーザー光照射前の状態を示す断面斜視図、図5は外装缶と封口蓋とにおける寸法を説明するための断面図である。
【0024】
図4に示すように、第2の形態の封口蓋2の周縁には凸部2aが形成されており、また、上記第1の形態とは異なり、封口蓋2の周縁には溝3…が形成されていない。一方、外装缶1の上端面1aには直線状の溝3…が形成されている。この溝3…は断面V字状を成し、溝の大きさ、溝形成方向、及び溝間のピッチ(共に、図3参照)は、以下のようになっている。
【0025】
・溝の大きさ
溝幅L1 :0.1mm
溝長さL2 0.5mm
溝深さL3 :0.1mm
・溝形成方向
上記溝と外装缶の端面との成す角度θ:90°
・溝間のピッチ
溝間のピッチL4 :0.3mm
尚、図5に示すように、上記外装缶1の厚みL7 は0.6mm、上記封口蓋2の厚みL8 は1.0mm、凸部2aの高さL9 は0.3mm、凸部2aの幅L10は0.4mmとなるように構成されている。
【0026】
ここで、上記のように、第2の形態では、外装缶1の上端面1aに溝3…を形成し、封口蓋2の周縁に溝3…を形成しないのは、以下に示す理由による。即ち、第2の形態の電池では、外装缶1の厚みL7 は0.6mm程度と大きいのに対して、封口蓋2の凸部2aの幅L10は0.4mmと小さいので、封口蓋2よりも外装缶1の方が熱拡散が生じ易い。そこで、このような熱拡散が生じ易い外装缶1の上端面1aに溝3…を形成することにより、当該溝3…でレーザー光を乱反射させ、溝3…の近傍におけるレーザー光の吸収効率を高めることにより、外装缶1においても十分な溶け込みを達成するためである。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は何もこれらに限定されるものでないのは勿論である。すなわち、例えば以下のようにしてもよい。
【0027】
(1)溝3…の形成方法としてはローレット加工法に限定するものではない。但し、ローレット加工法を用いた場合には、プレス成形時に同時に溝3…を形成でき、2次的な追加加工が不要となるので、製造コストの上昇を招くことがないという利点がある。
(2)溝3…の形状としては、上記のように直線状の溝を並設する構造に限定するものではなく、例えば、図6に示すように、網目状の構造としても良い。
(3)溶接する金属の種類に関して、アルミニウム又はアルミニウム合金同士に限定するものではなく、例えばアルミニウムとその他の金属等、反射率が異なる金属間であっても良い。
【0028】
【実施例】
〔第1実施例〕
(実施例)
実施例としては、上記第1の形態に示した外装缶と封口蓋とを用いてレーザー溶接を行った電池を用いた。
このようにして作製した電池を、以下、本発明電池Aと称する。
【0029】
(比較例)
従来の技術の図11に示した外装缶と封口蓋とを用いてレーザー溶接を行った電池を用いた。
このようにして作製した電池を、以下、比較電池Xと称する。
【0030】
(実験1)
上記本発明電池A及び比較電池Xにおいて、図7における溶融部6の溶け込み深さL11と、封口蓋側のビード幅L12と、外装缶側のビード幅L13とを調べたので、その結果を表1に示す。
尚、レーザー溶接は、下記の2つのレーザー条件〔(1)の条件は従来と同様のレーザーパワーで溶接する条件であり、(2)の条件は従来の80%のレーザーパワーで溶接するという条件〕で実施し、また試料数は、各レーザー条件毎に各電池10個とした。
・条件(1)
加工点でのレーザーエネルギー=2.6J(パルス幅:1.6ms)
・条件(2)
加工点でのレーザーエネルギー=2.1J(パルス幅:1.6ms)
【0031】
【表1】
【0032】
表1から明らかなように、外装缶側のビード幅L13に関しては、いずれのレーザー条件でも、本発明電池Aは比較電池Xとの間に余り差異は見られないが、溶け込み深さL11と封口蓋側のビード幅L12とに関しては、いずれのレーザー条件でも、本発明電池Aは比較電池Xに比べて、大きくなっていることが認められる。
【0033】
更に詳しく考察すると、本発明電池Aを従来の80%のレーザーパワーでレーザー溶接するという条件〔(2)の条件〕で行ったものは、比較電池Xを従来と同様のレーザーパワーで溶接する条件〔(1)の条件〕で行ったものと比べて、溶け込み深さL11と封口蓋側のビード幅L12とに関し同等以上の大きさであることが認められた。
このことから、本発明の固定方法を用いた場合には、従来に比べてレーザーパワーを20%以上低減できるということが分かる。
【0034】
〔第2実施例〕
(実施例)
実施例としては、上記第2の形態に示した外装缶と封口蓋とを用いてレーザー溶接を行った電池を用いた。
このようにして作製した電池を、以下、本発明電池Bと称する。
【0035】
(比較例)
図4において、外装缶1に溝3…を形成しない他は、上記実施例と同様の外装缶と封口蓋とを用いてレーザー溶接を行った電池を用いた。
このようにして作製した電池を、以下、比較電池Yと称する。
【0036】
(実験1)
上記本発明電池B及び比較電池Yにおいて、図8における溶融部6の溶け込み深さL14と、封口蓋側のビード幅L15と、外装缶側のビード幅L16とを調べたので、その結果を表2に示す。
尚、レーザー溶接は、前記第1実施例の実験で示した条件と、同様の条件で実施し、また試料数も、前記第1実施例の実験で示した個数と同様とした。
【0037】
【表2】
【0038】
表2から明らかなように、封口蓋側のビード幅L15に関しては、いずれのレーザー条件でも、本発明電池Bは比較電池Yとの間に余り差異は見られないが、溶け込み深さL14と外装缶側のビード幅L16とに関しては、いずれのレーザー条件でも、本発明電池Bは比較電池Yに比べて、大きくなっていることが認められる。
更に詳しく考察すると、本発明電池Bを従来の80%のレーザーパワーでレーザー溶接するという条件で行ったものは、比較電池Yを従来と同様のレーザーパワーで溶接する条件で行ったものと比べて、溶け込み深さL14と外装缶側のビード幅L16とに関し同等以上の大きさであることが認められた。
このことから、本発明の固定方法を用いた場合には、従来に比べてレーザーパワーを20%以上低減できるということが分かる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本説明によれば、レーザー光の照射エネルギーを低減しても、良好な外装缶と封口蓋間の溶け込み状態を得ることができ、外装缶と封口蓋とを確実に溶接することができるので、レーザー溶接部のシール性能の低下や、レーザー溶接における品質のバラツキを低減し、且つ、レーザー溶接における歩留の向上を図りつつ、レーザー溶接装置のメンテナンス費用を低減できるといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の形態におけるレーザー光照射前の状態を示す断面斜視図。
【図2】第1の形態における外装缶と封口蓋との寸法を説明するための断面図。
【図3】封口蓋に形成された溝を示す斜視図。
【図4】第2の形態におけるレーザー光照射前の状態を示す断面斜視図。
【図5】第2の形態における外装缶と封口蓋との寸法を説明するための断面図。
【図6】本発明の変形例を示す断面斜視図。
【図7】第1の形態におけるレーザー光照射後の状態を示す断面図。
【図8】第2の形態におけるレーザー光照射後の状態を示す断面図。
【図9】従来の電池の製造方法を示す製造工程説明図。
【図10】従来の電池におけるレーザー光照射後の状態を示す断面図。
【図11】従来の電池における外装缶と封口蓋との寸法を説明するための断面図。
【符号の説明】
1:外装缶
2:封口蓋
2a:凸部
3:溝
Claims (7)
- 外装缶の開口縁部に封口蓋を嵌合し、当該嵌合部分をレーザー溶接してなる電池の製造方法において、
上記封口蓋の表面形状が平坦であり、
上記外装缶のレーザー光照射面は、溝が形成されていない平坦面であり、
上記封口蓋のレーザー光照射面には一定のピッチの溝が形成されている、
ことを特徴とする電池の製造方法。 - 外装缶の開口縁部に封口蓋を嵌合し、当該嵌合部分をレーザー溶接してなる電池の製造方法において、
上記封口蓋の周縁には、電池外側に向かって突出した凸部が設けられ、
上記凸部の幅は、上記外装缶の厚みよりも小さく、
上記外装缶のレーザー光照射面には、一定のピッチの溝が形成され、
上記凸部のレーザー光照射面は、溝が形成されていない平坦面である、
ことを特徴とする電池の製造方法。 - 外装缶の開口縁部に封口蓋を嵌合し、当該嵌合部分をレーザー溶接してなる電池の製造方法において、
上記封口蓋の周縁には、電池外側に向かって突出した凸部が設けられ、
上記凸部の幅は、上記外装缶の厚みよりも大きく、
上記凸部のレーザー光照射面には、一定のピッチの溝が形成され、
上記外装缶のレーザー光照射面は、溝が形成されていない平坦面である、
ことを特徴とする電池の製造方法。 - 上記溝のピッチが、0.2〜0.3mmである、
請求項1、2又は3に記載の電池の製造方法。 - 上記外装缶及び封口蓋がアルミニウムを主体とした合金から成る、請求項1ないし4のいずれか1項記載の電池の製造方法。
- 上記溝の深さが0.1mm以下である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電池の製造方法。
- 上記溝をローレット加工法により形成する、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電池の製造方法。
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