以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。ただし、本形態において例示される構成部品の寸法、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明がそれらの例示に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態のシステムの全体構成を示す図である。
図1において、100は撮像装置、200は記録媒体、300は画像処理装置である。
撮像装置100は通信回路110、アンテナ112を介して、画像処理装置300は通信回路330、アンテナ332を介して、無線通信により相互にコマンド、撮影画像を含むデータを送受している。
撮像装置100と画像処理装置300間の無線通信は、IEEE802.11b、IEEE802.11g等の無線LAN通信、Bluetooth等のスペクトラム拡散方式等により行われている。
撮像装置100は、レンズ310を通して撮像した画像データを通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して、画像処理装置300に送信する。画像処理装置300は受信した画像データを着脱可能な記録媒体200に記録すると共に、通信回路326、アンテナ328を介して、他の画像処理装置或いは通信基地局に送信することができる。
<撮像装置100の構成説明>
図2は、本第1の発明の実施形態における画像処理機能を有する撮像装置100の構成を示すブロック図である。なお撮像装置100としては、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、カメラ付き携帯端末(カメラ付き携帯電話を含む)等があり、何れであってもよい。
図2において、10は撮影レンズ、12は絞り機能を備えるシャッター、14は光学像を電気信号に変換する撮像素子、16は撮像素子14のアナログ信号出力をディジタル信号に変換するA/D変換器である。
18は撮像素子14、A/D変換器16、D/A変換器26にそれぞれクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路であり、メモリ制御回路22及びシステム制御回路50により制御される。
20は画像処理回路であり、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御回路22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。また、画像処理回路20は、A/D変換器16から出力される画像データを用いて所定の演算処理を行う。そして、得られた演算結果に基づいてシステム制御回路50が露光制御部40、測距制御部42に対して、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のオートフォーカス(AF)処理、自動露出(AE)処理、フラッシュプリ発光(EF)処理を行っている。さらに、画像処理回路20は、A/D変換器16から出力される画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のオートホワイトバランス(AWB)処理も行っている。
22はメモリ制御回路であり、A/D変換器16、タイミング発生回路18、画像処理回路20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、圧縮・伸長回路32を制御する。A/D変換器16から出力される画像データは、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはメモリ制御回路22のみを介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
24は画像表示メモリ、26はD/A変換器、28はTFT LCD等から成る画像表示部であり、画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器26を介して画像表示部28により表示される。画像表示部28を用いて、撮像した画像データを逐次表示することで、電子ビューファインダー(EVF)機能を実現することができる。また、画像表示部28は、システム制御回路50の指示により任意に表示をON/OFFすることが可能であり、表示をOFFにした場合には撮像装置100の電力消費を大幅に低減することができる。
30は撮影した静止画像や動画像を格納するための揮発性メモリ及び或いは不揮発性メモリからなるメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶容量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連写撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。また、メモリ30はシステム制御回路50の作業領域としても使用することが可能である。
32は適応離散コサイン変換(ADCT)等、公知の圧縮方法を用いて画像データを圧縮・伸長する圧縮・伸長回路である。圧縮・伸長回路32は、メモリ30に格納された画像を読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータを再びメモリ30に書き込む。
40は露光制御部であり、絞り機能を備えるシャッター12を制御する。露光制御部40は、フラッシュ48と連携することによりフラッシュ調光機能も有する。42は撮影レンズ10のフォーカシングを制御する測距制御部、44は撮影レンズ10のズーミングを制御するズーム制御部、46はバリア102の動作を制御するバリア制御部である。48はフラッシュであり、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。露光制御部40及び測距制御部42はTTL方式を用いて制御されている。上述の通り、A/D変換器16からの画像データを画像処理回路20によって演算した演算結果に基づき、システム制御回路50が露光制御部40及び測距制御部42を制御する。
50は撮像装置100全体を制御するシステム制御回路、52はシステム制御回路50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。
54はシステム制御回路50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声などを用いて動作状態やメッセージなどを外部に通知するための通知部である。通知部54としては、例えばLCDやLEDなどによる視覚的な表示を行う表示部や音声による通知を行う発音素子などが用いられるが、これらのうち1つ以上の組み合わせにより構成される。特に、表示部の場合には、撮像装置100の操作部70近辺の、視認しやすい、単数あるいは複数箇所に設置されている。また、通知部54は、その一部の機能が光学ファインダー104内に設置されている。
通知部54の表示内容の内、LCDなどに表示するものとしては以下のものがある。まず、シングルショット/連写撮影表示、セルフタイマー表示等、撮影モードに関する表示がある。また、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示等の記録に関する表示がある。また、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、フラッシュ表示、赤目緩和表示等の撮影条件に関する表示がある。その他に、マクロ撮影表示、ブザー設定表示、時計用電池残量表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、通信I/F動作表示、日付・時刻表示なども行われる。
また、通知部54の表示内容の内、光学ファインダー104内に表示するものとしては、合焦表示、手ぶれ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示などがある。
56は電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。
58は識別情報を記憶した識別情報記憶部で、通信回路110、アンテナ112を介して画像処理装置300と通信を行う際に、通信に先立って認証を行うための各種識別情報が格納されている。なお、識別情報記憶部58は不揮発性メモリ56や他のメモリの一部として構成しても良い。
60、62、64、66、70及び72は、システム制御回路50の各種の動作指示を入力するための操作手段であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。
ここで、これらの操作手段の具体的な説明を行う。
60はモードダイアルスイッチで、自動撮影モード、プログラム撮影モード、パノラマ撮影モード、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、PC接続モード等の各機能モードを切り替え設定することができる。
62はシャッタースイッチSW1で、不図示のシャッターボタンの第1ストローク(例えば半押し)によりONとなり、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理等の動作開始を指示する。
64はシャッタースイッチSW2で、不図示のシャッターボタンの第2ストローク(例えば全押し)によりONとなり、露光処理、現像処理、及び記録処理からなる一連の処理の動作開始を指示する。まず、露光処理では、撮像素子14から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御回路22を介して画像データをメモリ30に書き込み、更に、画像処理回路20やメモリ制御回路22での演算を用いた現像処理が行われる。更に、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮・伸張回路32で圧縮を行い、メモリ30に画像データを書き込む記録処理が行われる。
66は単写/連写スイッチで、シャッタースイッチSW2を押した場合に1駒の撮影を行って待機状態とする単写モードと、シャッタースイッチSW2を押している間は連続して撮影を行い続ける連写モードを設定することができる。
70は各種ボタンやタッチパネルなどから成る操作部である。一例として、メニューボタン、セットボタン、マクロボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、セルフタイマーボタン、メニュー移動+(プラス)ボタン、メニュー移動−(マイナス)ボタンを含む。また、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像移動−(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、日付/時間設定ボタン、マルチ画面再生・消去モード設定スイッチなども含む。更に、PC接続モード等の各機能モードを含む再生モードを設定するための再生スイッチと、ワンショットAFモードとサーボAFモードのいずれかを設定するためのAFモード設定スイッチを有する。ワンショットAFモードでは、シャッタースイッチSW1が押されるとオートフォーカス動作を開始し、一旦合焦したならばその合焦状態を保ち続ける。サーボAFモードでは、シャッタースイッチSW1を押している間は連続してオートフォーカス動作を続ける。更に、画像表示部28のON/OFFを設定する画像表示ON/OFFスイッチ、撮影直後に撮影した画像データを自動再生するクイックレビュー機能を設定するクイックレビューON/OFFスイッチ等がある。更に、JPEG圧縮の圧縮率を選択するため或いは撮像素子の信号をそのままディジタル化して記録媒体に記録するCCDRAWモードを選択する圧縮モードスイッチ等がある。また、画像処理装置300との通信開始を指示する通信開始ボタン、終了を指示する通信終了ボタン、記録モード/再生モードを切り替えるためのREC/PBスイッチ、接続先の登録(ペアリング)ボタンなども含む。更に、オートパワーオフモード(省電力モード)を設定/解除するためのオートパワーオフスイッチを有する。また、上記プラスボタン及びマイナスボタンの各機能は、回転ダイアルスイッチを備えることによって、より軽快に数値や機能を選択することが可能となる。
72はメインスイッチで、電源オン及び電源オフを切り替え設定することができる。
80は電源制御部で、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成されている。電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステム制御回路50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
82、84はコネクタ、86はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li−ion電池、Liポリマー電池等の二次電池、ACアダプター等からなる電源部である。
102は、撮像装置100のレンズ10を含む撮像部を覆う事により、撮像部の汚れや破損を防止する保護装置であるバリアである。
104は光学ファインダであり、画像表示部28による電子ファインダー機能を使用すること無しに、光学ファインダーのみを用いて撮影を行うことが可能である。また、光学ファインダー104内には、通知部54の一部の機能、例えば、合焦状態、手振れ警告、フラッシュ充電、シャッタースピード、絞り値、露出補正などが表示される。
110は通信回路で、IEEE802.11b、IEEE802.11g等の無線LAN通信、Bluetooth等のスペクトラム拡散通信、IrDA等の赤外線通信等の各種近距離高速データ通信機能を有する。
112は通信回路110により撮像装置100を他の機器と接続するアンテナである。
<画像処理装置300の構成説明>
図3は、本発明の第1の実施の形態における画像処理装置300の構成を示すブロック図である。
図3において、310は音声を電気信号に変換するマイク、312はマイクのアナログ出力信号をディジタル信号に変換するA/D変換器である。
314はメモリ制御回路であり、A/D変換器312の出力データがメモリ制御回路314を介してメモリ320に書き込まれ、また、メモリ320から読み出されたデータがD/A変換器316に入力される。
316はディジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器、318は電気信号を音声信号に変換するスピーカーである。
320はマイク310で入力した音声及び或いは撮像装置100から送信された静止画像や動画像を格納するためのメモリであり、所定時間の音声及び或いは所定枚数の静止画像、所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
322はメモリ320に格納された静止画像データや動画データをアナログ信号に変換するD/A変換器、324はD/A変換器322の出力画像信号を表示する画像表示部である。
326は通信回路で、TDMA、CDMA、W−CDMA等の各種遠距離無線通信機能を有する。328は通信回路326により画像処理装置300を他の画像処理装置及び或いは通信基地局と回線接続するアンテナである。
330は通信回路で、IEEE802.11b、IEEE802.11g等の無線LAN通信、Bluetooth等のスペクトラム拡散通信、IrDA等の赤外線通信等の各種近距離高速データ通信機能を有する。332は通信回路330により画像処理装置300を他の機器と接続するアンテナである。
350は画像処理装置300全体を制御するシステム制御回路、352はシステム制御回路350の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。354は電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。
356は識別情報を記憶した識別情報記憶部で、通信回路330、アンテナ332を介して撮像装置100と通信を行う際に、通信に先立って認証を行うための各種識別情報が格納されている。なお、識別情報記憶部356は不揮発性メモリ354や他のメモリの一部として構成しても良い。
360はシステム制御回路350でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージなどを外部に通知するための通知部である。通知部360としては、例えばLCDやLEDなどによる視覚的な表示を行う表示部や音声による通知を行う発音素子などが用いられるが、これらのうち1つ以上の組み合わせにより構成される。特に、表示部の場合には、画像処理装置300の操作部362近辺の、視認しやすい、単数あるいは複数箇所に設置されている。
362はシステム制御回路350の各種の動作指示を入力するための操作部であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。
操作部362によれば、画像処理装置300の電源オン/オフ、通話の実行(オフフック)/停止(オンフック)、電話番号入力、電話番号検索、通信モード切り替え、等の操作を行うことができる。
364は着信通知部で、他の画像処理装置や通信基地局から通話の着信があった場合に、呼出し音、発声音、音楽等の音声及び或いはアイコン、動画、静止画、発光等の画像及び或いは振動等により画像処理装置300の使用者に着信を通知することができる。
366はコネクタ392に記録媒体200が装着されているか否かを検知する記録媒体着脱検知回路である。
380は電源制御部で、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成されている。電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステム制御回路350の指示に基づいてDC-DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
382、384はコネクタ、386はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li−ion電池、Liポリマー電池等の二次電池、ACアダプター等からなる電源部である。
390はメモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインタフェース、392はメモリカードやハードディスク等の記録媒体と接続を行うコネクタである。
なお、本実施の形態では記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタを1系統持つものとして説明している。もちろん、記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成としても構わない。また、異なる規格のインタフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としても構わない。
インタフェース及びコネクタとしては、PCMCIAカードやCF(登録商標)カード、SDカード、MMCカード等の規格に準拠したものを用いて構成することが可能である。なお、本発明はこれらの規格に限られるものではなく、その他の規格に準拠するようにしても構わない。インタフェース390及びコネクタ392をPCMCIAカードやCF(登録商標)カード、SDメモリーカード等の規格に準拠したものを用いて構成した場合、各種通信カードを接続することが可能になる。通信カードとしては、例えば、LANカードやモデムカード、US2カード、IEEE1394カード、P1284カード、SCSIカード、PHS等の通信カード等であってもよい。これら通信カードを接続することで、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。
<記録媒体200の構成説明>
図3に示されるように、記録媒体200は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部202、画像処理装置300とのインタフェース204、画像処理装置300と接続を行うコネクタ206、識別情報を記憶する識別情報記憶部208を備えている。
なお、記録媒体200としては、PCMCIAカードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード、SD(セキュアデジタル)メモリーカード、MMC(マルチメディアカード)等のメモリカード、ハードディスク等を用いることができる。他に、マイクロDAT、光磁気ディスク、CD-RやCD-WR等の光ディスク、DVD等の相変化型光ディスク等で構成されていても勿論問題無い。
また、記録媒体200はメモリカードとハードディスク等が一体となった複合媒体であっても勿論問題無い。さらに、その複合媒体から一部が着脱可能な構成としても勿論問題無い。
<撮像装置100の動作説明>
次に、図4乃至図9を参照して、第1の実施形態の上記構成を有する撮像装置100の動作について説明する。
図4乃至図6は本第1の実施形態の撮像装置100の主ルーチンのフローチャートを示す。
図4において、メインスイッチ72によるON操作や電池交換等の電源投入により、システム制御回路50はフラグや制御変数等を初期化すると共に、撮像装置100各部の初期化処理を行う(ステップS101)。
次に、システム制御回路50はメインスイッチ72の状態を確認し(ステップS102)、電源OFFに設定されていたならば、オートパワーオフモードフラグをOFFにする(ステップS103)。
そして、ステップS104において、システム制御回路50は、各表示部の表示を終了状態に変更し、バリア102を閉じて撮像部を保護し、フラグや制御変数等を含む必要なパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ56に記録する。更に、システム制御回路50は、電源制御部80により画像表示部28を含む撮像装置100各部の不要な電源を遮断する等の所定の終了処理(パワーオフ処理)を行った後、ステップS102に戻る。
ステップS102でメインスイッチ72が電源ONに設定されていたならば、ステップS105に進む。そして、システム制御回路50は、操作部70に含まれるオートパワーオフモードスイッチによりオートパワーオフモード(省電力モード)が設定されているかどうかを判断する。設定されていればステップS106に進み、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたオートパワーオフモードフラグの状態を判断する。オートパワーオフモードフラグがON状態であれば、そのままステップS110に進む。一方、オートパワーオフモードフラグがOFF状態であれば、システム制御回路50は、オートパワーオフモードフラグをON状態に変更して、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する(ステップS107)。更に、システム制御回路50は、オートパワーオフ時間Mをリセットしてシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し(ステップS108)、ステップS110に進む。
一方、ステップS105で、オートパワーオフモードスイッチによりオートパワーオフモードが解除されていれば、オートパワーオフモードフラグをOFFにして(ステップS109)、ステップS110に進む。
ステップS110において、システム制御回路50は、電源制御部80により電池等により構成される電源86の残容量や動作情況が撮像装置100の動作に問題があるか否かを判断する。問題があるならば(ステップS110でNO)、通知部54や画像表示部28を用いて画像や音声により所定の警告を行った後に(ステップS111)、上述したステップS103及びS104の処理を行い、ステップS102に戻る。
一方、電源86に問題が無いならば(ステップS110でYES)システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶したオートパワーオフ時間Mリセット後の経過時間を取得し、オートパワーオフ動作を実行すべきか否かを判定する(ステップS112)。なお、ステップS112で行われるオートパワーオフ実行判定処理の詳細は図9を用いて後述する。
次に、ステップS113においてシステム制御回路50は、オートパワーオフ実行フラグの状態を判断する。オートパワーオフ実行フラグがONならば、上述したステップS103及びS104の処理を行い、ステップS102に戻る。
一方、オートパワーオフ実行フラグがOFFならば、システム制御回路50は、通知部54及び或いは画像表示部28を用いて画像や音声により電池残容量やメモリ30の状態を含む撮像装置100の各種設定状態の表示を行う(ステップS114)。
ステップS114の処理後、ステップS115では、システム制御回路50は、操作部70に含まれる通信開始ボタンが押されているか否かを判断する。通信開始ボタンが押されていなければ、ステップS121に進む。
ステップS121では、操作部70に含まれる通信終了ボタンが押されているか否かを判断し、押されていなければ図5のステップS131に進む。通信終了ボタンが押されていれば、ステップS122において通知部54及び或いは画像表示部28を用いて画像や音声により警告表示を行い、通信していれば通信フラグをOFFにしてから図5のステップS131に進む。
通信開始ボタンが押されていたならば(ステップS115でYES)、システム制御回路50は、画像処理装置300との間の通信状態を確立するための通信開始処理を行う(ステップS116)。
通信開始処理を実行した結果、システム制御回路50は、撮像装置100と画像処理装置300との間で通信が確立したかどうかを判断する(ステップS117)。確立しなかったならば、システム制御回路50は、通知部54及び或いは画像表示部28を用いて画像や音声により所定の警告を行い(ステップS120)、図5のステップS131に進む。
一方、撮像装置100と画像処理装置300との間で通信が確立したならば(ステップS117でYES)、システム制御回路50は、画像処理装置300と通信を開始する(ステップS118)。更に、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶された通信フラグをONに設定して(ステップS119)、図5のステップS131に進む。
ステップS131において、システム制御回路50は、操作部70に含まれるREC/PBスイッチの設定状態を判断する。REC/PBスイッチがREC状態に設定されていたならば(ステップS131)、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたRECモードフラグをONに設定する(ステップS132)。そして、図6のステップS151に進む。
ステップS131でREC/PBスイッチがPB状態に設定されていたならば、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたPBモードフラグをONに設定して(ステップS133)、ステップS134に進む。なお、RECモードフラグとPBモードフラグは、いずれか一方がONの場合、他方が必ずOFFとなる。
ステップS134で、システム制御回路50は、モードダイアル60、シャッタースイッチ62、64、単写/連写スイッチ66、及び或いは、操作部70に含まれる各種操作ボタンやスイッチ類への操作入力を確認する。操作入力が無かったならば(ステップS134でNO)、図4のステップS102に戻る。
一方、操作入力があったならば(ステップS134でYES)、システム制御回路50は、オートパワーオフ時間Mをリセットしてシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する(ステップS135)。そして、操作入力に応じた再生動作を実行して(ステップS136)、ステップS137に進む。
ステップS137では、通信フラグの状態を確認し、OFFであれば図46のステップS102に戻り、ONであれば、ステップS138に進む。ステップS138において、再生画像を送信するか判断し、送信する場合にはステップS139で再生画像の送信を開始してから、送信しない場合には直接、図4のステップS102に戻る。
一方、REC/PBスイッチがREC状態に設定され、ステップS132でRECモードフラグをONした場合、図6のステップS151に進む。そして、システム制御回路50は、シャッタースイッチSW1の状態を確認し、シャッタースイッチSW1が押されていなければ、ステップS102に戻る。シャッタースイッチSW1が押されたならば(ステップS151でYES)、システム制御回路50は、オートパワーオフ時間Mをリセットしてシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し(ステップS153)、ステップS154に進む。
システム制御回路50は、測距処理を行って撮影レンズ10の焦点を被写体に合わせ、測光処理を行って絞り値及びシャッタ時間を決定し、ホワイトバランス処理を行って色温度を合わせる(ステップS154)。測光の結果、必要であればフラッシュ・フラグをセットし、フラッシュの設定も行う。なお、この測距・測光処理では、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶された撮影開始フラグ及び或いはAEロックフラグ及び/或いはホワイトバランスモード設定フラグの状態を確認する。そして、その状態に応じて、AE制御及び/或いはAWB制御の実行の可否を判断し、判断結果に応じて各々の処理を行う。このステップS154で行う測距・測光処理の詳細は図7を用いて後述する。
測距・測光処理(ステップS154)を終えたならば、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたフラッシュフラグの状態を判断する(ステップS155)。フラッシュフラグが設定されていたならば、フラッシュ48の充電を行い(ステップS156)、ステップS157に進む。フラッシュフラグが解除されていたならば、直接ステップS157に進む。
システム制御回路50は、シャッタスイッチSW2が押されずに(ステップS157でOFF)、更にシャッタスイッチSW1も解除されたならば(ステップS158でOFF)、ステップS102に戻る。シャッタースイッチSW1が押されたままであったならば(ステップS158でON)、オートパワーオフ時間Mをリセットしてシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し(ステップS159)、ステップS157に戻る。
シャッタースイッチSW2が押されたならば(ステップS157でON)、オートパワーオフ時間Mをリセットしてシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し(ステップS160)、ステップS161に進む。
次にステップS160において、システム制御回路50は撮影処理を実行する。この撮影処理では、撮像素子14、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器16から直接メモリ制御回路22を介して、メモリ30に撮影した画像データを書き込む。なお、このステップS161における撮影処理の詳細は図8を参照して後述する。
次に、システム制御回路50は、メモリ制御回路22そして必要に応じて画像処理回路20を用いて、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出して各種処理を行う現像処理を実行する(ステップS162)。更に、必要に応じて、圧縮・伸長回路32を用いて設定したモードに応じた画像圧縮処理を行った後(ステップS163)、メモリ30に確保したバッファ領域に、所定の処理を行った画像データを記憶する(ステップS164)。
次に、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶された通信フラグの状態を判断し(ステップS165)、通信フラグがOFFであればステップS168に進む。通信フラグがONであれば、システム制御回路50は、メモリ30に確保したバッファ領域に、撮像装置100から画像処理装置300に向けて未転送の画像データが有るかどうかを判断する(ステップS166)。未転送画像データが無いならば(ステップS166でNO)、ステップS168に進む。
未転送画像データがあるならば(ステップS166でYES)、システム制御回路50は、メモリ30に確保したバッファ領域から通信回路110、アンテナ111を介して未転送画像データの転送を開始し(ステップS167)、ステップS168に進む。
ステップS168では、システム制御回路50は、シャッタースイッチSW1の状態を確認する。押されていたならば、システム制御回路50は、オートパワーオフ時間Mをリセットしてシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し(ステップS169)、ステップS157に戻る。押されていないならば、図4のステップS102に戻る。
図7は、図6のステップS154における測距・測光処理の詳細なフローチャートを示す。システム制御回路50は、撮像素子14から電荷信号を読み出し、A/D変換器16を介して画像処理回路20に画像データを逐次読み込む(ステップS201)。この逐次読み込まれた画像データを用いて、画像処理回路20はTTL方式のAE処理、EF処理、AF処理に用いる所定の演算を行う。
なお、ここでの各処理は、撮影した全画素数のうちの必要に応じた特定の部分を必要個所分切り取って抽出し、演算に用いる。これにより、TTL方式のAE、EF、AWB、AFの各処理において、中央重点モード、平均モード、評価モードの各モード等の異なるモード毎に最適な演算を行うことが可能となる。
システム制御回路50は、画像処理回路20での演算結果を用いて露出(AE)が適正と判断されるまで(ステップS202でYESとなるまで)、露光制御部40を用いてAE制御を行う(ステップS203)。そしてステップS204に進み、システム制御回路50は、AE制御で得られた測定データを用いてフラッシュが必要か否かを判断する。フラッシュが必要ならば(ステップS204でYES)フラッシュ・フラグをセットし、フラッシュ48を充電する(ステップS205)。
露出(AE)が適正と判断したならば(ステップS202でYES)、測定データ及び/或いは設定パラメータをシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する。
次に、画像処理回路20での演算結果及びAE制御で得られた測定データを用いて、システム制御回路50はホワイトバランス(AWB)が適正かどうか判断する。適正であると判断されるまで(ステップS206でYESとなるまで)、画像処理回路20を用いて色処理のパラメータを調節してAWB制御を行う(ステップS207)。
AWBが適正と判断したならば(ステップS206でYES)、測定データ及び/或いは設定パラメータをシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する。
次に、画像処理回路20での演算結果及びAE制御及びAWB制御で得られた測定データを用いて、システム制御回路50は測距(AF)を行う。そして、その結果が合焦と判断されるまで(ステップS208でNOの間)、測距制御部42を用いてAF制御を行う(ステップS209)。
測距(AF)の結果、合焦と判断したならば(ステップS208でYES)、測定データ及び/或いは設定パラメータをシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し、測距・測光処理ルーチン(ステップS154)を終了する。
図8は、図6のステップS161における撮影処理の詳細なフローチャートを示す。
システム制御回路50は、ステップS301において、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される測光データを読み出す。そして、露光制御部40により、絞り機能を有するシャッター12を読み出した測光データに対応する絞り値に応じて開放して、撮像素子14の露光を開始する(ステップS302)。
ステップS303で、フラッシュ・フラグがセットされているかをチェックしてフラッシュ48が必要か否かを判断し、必要な場合にはフラッシュ48を発光させる(ステップS304)。システム制御回路50は、測光データに従って撮像素子14の露光終了を待ち(ステップS305)、シャッター12を閉じて(ステップS306)、撮像素子14から電荷信号を読み出す。そして、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器16から直接メモリ制御回路22を介して、メモリ30に撮影画像のデータを書き込む(ステップS307)。
一連の処理を終えたならば、撮影処理ルーチン(ステップS161)を終了する。
図9は、図4のステップS112におけるオートパワーオフ実行判定処理の詳細なフローチャートを示す。
システム制御回路50は、まず、オートパワーオフモードフラグの状態を確認する(ステップS400)。オートパワーオフモードフラグがOFFであれば、オートパワーオフモードが設定されていないので、ステップS407に進んでオートパワーオフ実行フラグをOFFに設定する。このように、オートパワーオフモードフラグがOFFの場合には、オートパワーオフ実行フラグがOFFに設定されるので、撮像装置100のパワーオフ処理は行われない。
一方、オートパワーオフモードフラグがONであれば、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶しているオートパワーオフ時間Mリセット後の経過時間を、システム制御回路50内部或いは外部のタイマーから取得する(ステップS401)。そして、取得したオートパワーオフ時間Mリセット後の経過時間からオートパワーオフ動作を実行すべき時間に到達しているか否かを判断する(ステップS402)。
オートパワーオフ動作を実行すべき時間に到達していないならば(ステップS402でNO)、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたオートパワーオフ実行フラグをOFFに設定する(ステップS407)。そして、オートパワーオフ実行判定ルーチン(ステップS112)を終了する。
一方、オートパワーオフ動作を実行すべき時間に到達していたならば(ステップS402でYES)、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶された通信フラグの状態を判断する(ステップS403)。そして、通信フラグが設定されていなかったならば、ステップS406に進む。
通信フラグが設定されていたならば(ステップS403でON)、システム制御回路50は、操作部70に含まれるREC/PBスイッチの設定状態を判断する(ステップS404)。REC/PBスイッチがREC状態に設定されていたならばステップS405に進み、REC/PBスイッチがPB状態に設定されていたならば、ステップS406に進む。
ステップS405において、撮像装置100から画像処理装置300に向けて画像データが転送中ならば、ステップS407に進んで、オートパワーオフ実行フラグをOFFに設定し、オートパワーオフ実行判定ルーチン(ステップS112)を終了する。
画像データが転送中でなければ、ステップS406に進む。ステップS406では、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたオートパワーオフ実行フラグをONに設定して、オートパワーオフ実行判定ルーチン(ステップS112)を終了する。
上記のように、撮影した画像を画像処理装置300に転送している間は、オートパワーオフ実行フラグをOFFすることにより、オートパワーモードが設定されている場合であっても、画像の転送中にパワーオフ処理が実行されないようにすることができる。また、画像の転送中であっても、オートパワーオフ時間Mをリセットしないので、画像の転送が終了時に、所定時間が経過していれば、すぐにオートパワーオフ実行フラグがONに設定されるため、電子カメラの電池を無駄に浪費せずにすむようになる。
<画像処理装置300の動作説明>
図10を参照して、第1の実施形態の画像処理装置300の動作を説明する。
図10は本実施形態の画像処理装置300の主ルーチンのフローチャートを示す。
図10において、電池交換等の電源投入により、システム制御回路350はフラグや制御変数等を初期化すると共に、画像処理装置300各部の初期化処理を行う(ステップS501)。
次に、システム制御回路350は、操作部362に含まれる電源スイッチの状態を確認する(ステップS502)。そして、電源OFFに設定されていたならば、システム制御回路350は、各表示部の表示を終了状態に変更し、フラグや制御変数等を含む必要なパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ354に記録する。システム制御回路350は、電源制御部380により画像表示部324を含む画像処理装置300各部の不要な電源を遮断する等の所定の終了処理(パワーオフ処理)を行った後(ステップS503)、ステップS502に戻る。ステップS502で操作部362に含まれる電源スイッチが電源ONに設定されていたならば、ステップS504に進む。
ステップS504において、システム制御回路350は、電源制御部380により電池等により構成される電源386の残容量や動作情況が画像処理装置300の動作に問題があるか否かを判断する。問題があるならば(ステップS504でNO)、通知部360及び或いは画像表示部324を用いて画像や音声により所定の警告を行った後に(ステップS505)、上述したステップS503の処理を行い、ステップS502に戻る。
一方、電源386に問題が無いならば(ステップS504でYES)、ステップS506に進む。そして、システム制御回路350は、通知部360及び或いは画像表示部324を用いて画像や音声により電池残容量やメモリ320の状態を含む画像処理装置300の各種設定状態の表示を行う。撮像装置100からの着信呼び出しを待つ待ち受け状態で待機する(ステップS507)。
撮像装置100からのコマンドやデータの受信が無かったならば(ステップS508でNO)、ステップS502に戻る。
撮像装置100からのコマンドやデータの受信があり(ステップS508でYES)、受信したコマンドやデータに応じて撮像装置100と画像処理装置300との間の通信を確立する処理を行う場合は(ステップS509でYES)、ステップS510に進む。ステップS510において、通信回路330、アンテナ332を介して通信確立処理を実行して、ステップS502に戻る。
撮像装置100からのコマンドやデータの受信があり(ステップS508でYES)、通信確立処理では無く(ステップS509でNO)、受信したコマンドやデータに応じて画像受信を行う場合は(ステップS511)、ステップS512に進む。ステップS512において、アンテナ332、通信回路330を介してメモリ320に画像データを格納する撮像装置100からの画像受信処理を行い、処理を終えたならばステップS502に戻る。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、撮像装置100により撮影した画像データを画像処理装置300に転送する場合に、再生(PB)モードであればオートパワーオフ等の省電力機能を優先する。そのため、省電力機能を実行する場合は、画像データの転送中であれば、転送を打ち切って省電力機能を実行させる。一方、撮影(REC)モードであれば画像データの転送を優先とし、撮影した画像データの転送が完了するまで待ってから省電力機能を実行させる。これにより、撮影した画像データの転送と省電力機能の実行を適切に両立させた利便性の高い撮像装置を提供することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、撮像装置100の動作、特に、図4のステップS112で行われるオートパワーオフ実行判定処理が図9に示すものと異なる。その他は第1の実施形態と同様であるので、説明を省略し、以下、撮像装置100の動作について説明する。
<撮像装置100の動作説明>
図11は、本第2の実施形態における図4のステップS112で行われるオートパワーオフ実行判定処理の詳細なフローチャートを示す。なお、図9と同様の処理には、同じステップ番号を付し、適宜説明を省略する。
第2の実施形態においては、ステップS403で通信フラグがONであると判断されると、システム制御回路50は、電波切れで画像処置装置300との通信が切断した状態か否かを判断する(ステップS414)。撮像装置100と画像処理装置300との通信が継続した状態であったならば(ステップS414でNO)、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたオートパワーオフ実行フラグをOFFに設定する(ステップS407)。
電波切れで画像処理装置300との通信が切断した状態であったならば(ステップS414でYES)、ステップS406に進む。ステップS406では、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたオートパワーオフ実行フラグをONに設定する。
ステップS406またはS407の処理後、オートパワーオフ実行判定ルーチン(ステップS112)を終了する。
以上説明したように、本第2の実施形態によれば、撮像装置100と画像処理装置300の間で画像データの転送を行う際に、電波状態が悪いなどの理由により通信接続が切断されてしまったならばオートパワーオフ等の省電力機能を許可する。また、通信接続が確立していたならばオートパワーオフ等の省電力機能を禁止する。これにより、画像データの転送ができないにも関わらず、所定の時間経過するまでは省電力機能が実行されないために撮像装置100の電池を浪費することを防止することができる。更に、画像データの転送中にオートパワーオフ等の省電力機能が実行されて画像データの転送が打ち切られることを防止することが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、第1の実施形態と比較して、撮像装置100の動作、特に、図4のステップS112で行われるオートパワーオフ実行判定処理が図9に示すものと異なる。その他は第1の実施形態と同様であるので、説明を省略し、以下、撮像装置100の動作について説明する。
<撮像装置100の動作説明>
図12は、本第3の実施形態における図4のステップS112で行われるオートパワーオフ実行判定処理の詳細なフローチャートを示す。なお、図9と同様の処理には、同じステップ番号を付し、適宜説明を省略する。
第3の実施形態においては、ステップS403で通信フラグがONであると判断されると、システム制御回路50は、撮像装置100と画像処理装置300との間で通信を行う際の撮像装置100の電波状態(電界強度状態)を判断する(ステップS424)。電波状態が所定の電界強度より悪かったならば、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたオートパワーオフ実行フラグをOFFに設定する(ステップS407)。
また、電波状態が所定の電界強度より良かったならば(ステップS424でYES)、ステップS406に進む。ステップS406では、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたオートパワーオフ実行フラグをONに設定する。
ステップS406またはS407の処理後、オートパワーオフ実行判定ルーチン(ステップS112)を終了する。
以上説明したように、本第3の実施形態によれば、撮像装置100と画像処理装置300の間で画像データの転送を行う際に、通信の電波状況に応じてオートパワーオフ等の省電力機能の許可/不許可を切り替える。通信の電波状況が悪いとデータ転送レートを低下させて通信を行う場合がある。そのような電波状況が悪いために画像データの転送時間が長くなって転送が終わらない状況であっても、電波状況が悪い場合に省電力機能の実施を禁止することによって、オートパワーオフ等の省電力機能が働いてしまうことを防止することが可能となる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態も、第1の実施形態と比較して、撮像装置100の動作、特に、図4のステップS112で行われるオートパワーオフ実行判定処理が図9に示すものと異なる。その他は第1の実施形態と同様であるので、説明を省略し、以下、撮像装置100の動作について説明する。
<撮像装置100の動作説明>
図13は、本第4の実施形態における図4のステップS112で行われるオートパワーオフ実行判定処理の詳細なフローチャートを示す。なお、図9と同様の処理には、同じステップ番号を付し、適宜説明を省略する。
第4の実施形態においては、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶しているオートパワーオフ時間Mリセット後の経過時間を、システム制御回路50内部或いは外部のタイマーから取得後(ステップS401)、ステップS431に進む。
ステップS431では、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶された通信フラグの状態を判断する。そして、通信フラグがOFFに設定されていればステップS436に進み、ONに設定されていればステップS432に進む。
ステップS432では、システム制御回路50は、撮像装置100と画像処理装置300との間で通信を行う際の撮像装置100の電波状態(電界強度状態)を判断する。電波状態が所定の電界強度より悪かったならば、ステップS434に進んで、オートパワーオフ時間Mリセット後からの経過時間を比較する時間を所定時間延長して、ステップS436に進む。
また、電波状態が所定の電界強度より良かったならば(ステップS432でYES)、ステップS435に進んで、オートパワーオフ時間Mリセット後からの経過時間を比較する時間を所定時間に戻して、ステップS436に進む。
そして、取得したオートパワーオフ時間Mリセット後の経過時間からオートパワーオフ動作を実行すべき時間に到達しているか否かを判断する(ステップS436)。
オートパワーオフ動作を実行すべき時間に到達していれば(ステップS436でYES)、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたオートパワーオフ実行フラグをONに設定する(ステップS406)。一方、オートパワーオフ動作を実行すべき時間に到達していないならば(ステップS436でNO)、システム制御回路50はその内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたオートパワーオフ実行フラグをOFFに設定する(ステップS407)。
ステップS406またはS407の処理後、オートパワーオフ実行判定ルーチン(ステップS112)を終了する。
以上説明したように、本第4の実施形態によれば、撮像装置100と画像処理装置300の間で画像データの転送を行う際に、通信の電波状況に応じてオートパワーオフ時間Mリセット後の経過時間を比較する所定時間を変更する。通信の電波状況が悪いとデータ転送レートを低下させて通信を行う場合があるため、電波状況が悪い場合は省電力機能の実施までの待ち時間を延長し、電波状況が良い場合は省電力機能の実施までの待ち時間を短縮する。これにより、電波状況が悪いために画像データの転送時間が長くなって転送が終わらない場合に、途中で転送処理を打ち切ってしまうということを防止することが可能となる。
なお、上記第1〜第4の実施形態に於いては、撮像装置100の省電力モードを解除する、或いは設定を行うために、例えば、以下のような動作を行うようにしてもよい。撮像装置100のCPU及び/或いは各ブロックの動作クロックを上げる或いは下げる、撮像装置100の各部へ供給する電圧を上げる或いは下げる、撮像装置100の各部へ供給する電流及び或いは電力を増やす或いは減らすことで設定/解除できる。
また、撮像装置100の任意のブロックに対して上記省電力モードの解除或いは設定を行うようにしても良い。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。本第5の実施形態においては、動画/静止画の撮影を、モードを切り替えて実行する撮像装置を用いる。
図14は、本第5の実施形態におけるシステムの全体構成を示す図である。図14に示すように、第1の実施形態で説明した図1の構成とは、撮像装置500にも着脱可能な記録媒体200へのI/Fが備えられているところが異なる。更に、モードダイアルスイッチ60により切り替え設定できる内容が、上記第1の実施形態で説明した内容とは異なる。その他の構成は図1と同様であるため、同じ参照番号を付して説明を省略する。
<撮像装置500の構成説明>
図15は、本第5の実施形態における撮像装置500の構成を示すブロック図である。図15に示すように、第1の実施形態で説明した図2の構成に加えて、記録媒体200へのI/Fが備えられている。
図15において、90はメモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインタフェース、92はメモリカードやハードディスク等の記録媒体と接続を行うコネクタである。94はコネクタ92に記録媒体200が装着されているか否かを検知する記録媒体着脱検知回路である。
なお、本第5の実施形態では、記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタを1系統持つものとして説明しているが、記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成としても構わない。また、異なる規格のインタフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としても構わない。
インタフェース及びコネクタとしては、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)カードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード等の規格に準拠したものを用いて構成することが可能である。また、SD(セキュアデジタル)メモリーカード、MMC(マルチメディアカード)を用いて構成しても構わない。インタフェース90及びコネクタ92をPCMCIAカードやCF(登録商標)カード、SDカード等の規格に準拠したものを用いて構成した場合、各種通信カードを接続することが可能になる。通信カードとしては、例えば、LANカードやモデムカード、US(Universal Serial Bus)2カード、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394カード、P1284カード等がある。更に、例えば、SCSI(Small Computer System Interface)カード、PHS等の通信カード等であってもよい。これら通信カードを接続することで、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。
また本第5の実施形態におけるモードダイヤルスイッチ60は、少なくとも動画を記録する動画記録モードと、静止画を撮影する静止画記録モードと、記録された動画または静止画を再生する再生モードとを含む。
上記以外の構成は、図2と同様であるので同じ参照番号を付し、説明を省略する。
<撮像装置500の動作説明>
次に、図16乃至図22を参照して、第5の実施形態の上記構成を有する撮像装置500の動作について説明する。
図16及び図17は本第5の実施形態の撮像装置500の主ルーチンのフローチャートを示す。
図16において、メインスイッチ72によるON操作や電池交換等の電源投入により、システム制御回路50はフラグや制御変数等を初期化すると共に、撮像装置500各部の初期化処理を行う(ステップS1101)。
次に、システム制御回路50は、オートパワーオフモードフラグをON状態に設定して、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する(ステップS1102)。更に、システム制御回路50は、オートパワーオフ時間Mをリセットしてシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し(ステップS1103)、ステップS1104に進む。
ステップS1104では、システム制御回路50はメインスイッチ72の状態を確認する。電源OFFに設定されていたならば、各表示部の表示を終了状態に変更し、バリア102を閉じて撮像部を保護し、フラグや制御変数等を含む必要なパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ56に記録する。更に、システム制御回路50は、電源制御部80により画像表示部28を含む撮像装置500各部の不要な電源を遮断する等の所定の終了処理を行った後(ステップS1105)、ステップS1104に戻る。
一方、電源ONに設定されていたならば、ステップS1106において、システム制御回路50は、電源制御部80により電池等により構成される電源86の残容量や動作情況が撮像装置500の動作に問題があるか否かを判断する。問題があるならば(ステップS1106でNO)、通知部54や画像表示部28を用いて画像や音声により所定の警告を行った後に(ステップS1107)、上述したステップS1105の処理を行い、ステップS1104に戻る。
一方、電源86に問題が無いならば(ステップS1106でYES)、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたオートパワーオフモードフラグの状態を判断する(ステップS1108)。オートパワーオフモードフラグがOFFであればステップS1111に進む。
一方、オートパワーオフモードフラグがONであれば、ステップS1109に進む。ステップS1109では、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶したオートパワーオフ時間Mリセット後の経過時間を取得し、オートパワーオフ動作を実行すべきか否かを判定する。なお、ステップS1109で行われるオートパワーオフ実行判定処理の詳細は図22を用いて後述する。
次に、ステップS1110においてシステム制御回路50は、オートパワーオフ実行フラグの状態を判断する。オートパワーオフ実行フラグがONに設定されていたならば、上述したステップS1105の処理を行い、ステップS1104に戻り、オートパワーオフ実行フラグがOFFに設定されていたならば、ステップS1111に進む。
このように、本第5の実施形態では、オートパワーオフモードフラグがOFFの場合、即ち、オートパワーオフモードが設定されていない場合には、ステップS1109及びS1110の処理を行わないため、オートパワー処理が実行されることが無い。
ステップS1111において、システム制御回路50は、通知部54及び或いは画像表示部28を用いて画像や音声により電池残容量やメモリ30の状態を含む撮像装置500の各種設定状態の表示を行い、図17のステップS1121に進む。
ステップS1121において、システム制御回路50は、操作部70に含まれる接続先の登録(ペアリング)ボタンが押されているかどうかを判断する。押されていれば、システム制御回路50は、通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して、画像処理装置300との間で接続先の登録処理を実行し(ステップS1122)、押されていないならばステップS1123に進む。
接続先の登録処理(ステップS1122)においては、撮像装置500が画像処理装置300等の無線機能を備える機器と無線接続するために必要な接続相手の無線パラメータを事前に取得する。そして、取得した無線パラメータを撮像装置500内部のシステム制御回路50の内部メモリ及び或いはメモリ52及び或いは不揮発性メモリ56に記憶する。無線パラメータの取得に際しては、記録媒体200を介して情報のやりとりをすることが可能である。また、USB等の有線インターフェースにより、撮像装置500と画像処理装置300をケーブルを用いて接続し、無線パラメータの取得のやりとりを行うことも可能である。記憶した無線パラメータは、撮像装置500が、画像処理装置300等の無線機能を備える機器と無線接続を行う場合に使用する。接続先の登録処理を終えたならば、ステップS1104に戻る。
ステップS1123において、システム制御回路50は、無線接続を開始するために、操作部70に含まれる通信開始ボタンが押されているか否かを判断する。押されていればステップS1129に進み、押されていなければ、ステップS1124に進んでシステム制御回路50は、オートパワーオフモードフラグを設定してシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する。そして、無線接続を行わずに撮像装置500の各種動作を実行する(ステップS1125)。なお、ステップS1125で行う処理は、従来の撮像装置で行われる処理と同様であるため、ここでは説明を省略する。各種動作を終了すると、ステップS1104に戻る。
一方、ステップS1129において、システム制御回路50は、モードダイアルスイッチ60の設定状態を判断する。動画撮影モードに設定されていたならば、システム制御回路50は、通知部54及び或いは画像表示部28を用いて画像や音声により所定の警告を行い(ステップS1130)、ステップS1104に戻る。この処理は、以下の理由による。即ち、通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して撮像装置500から画像処理装置300に撮影中の動画を無線伝送するには伝送レートが不足することがある。従って、動画撮影モードで無線接続を行おうとした時に所定の警告を行う。このように制御することにより、動画転送できないにも関わらず撮像装置500の使用者が誤って動画モードで無線接続を行い、動画撮影を行うことを防止することができる。これにより、フレーム落ちしたり、途中で打ち切られたり、或いは一時停止したりする不完全な動画データの転送を行うことを防止することができる。
一方、モードダイヤルスイッチ60が静止画撮影モード或いは再生モードに設定されていたならば(ステップS1129でNO)、以下の動作を行う。即ち、システム制御回路50は、通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して、画像処理装置300との間の通信状態を確立するための接続確立処理を行う(ステップS1131)。接続確立処理を実行した結果、撮像装置500と画像処理装置300との間で通信が確立しなかったならば(ステップS1132でNO)、ステップS1133に進む。そして、システム制御回路50は、通知部54及び或いは画像表示部28を用いて画像や音声により所定の警告を行った後、ステップS1142に進む。
接続確立処理を実行した結果、撮像装置500と画像処理装置300との間で通信が確立したならば(ステップS1132でYES)、システム制御回路50は、モードダイアルスイッチ60の設定状態を判断する(ステップS1134)。
モードダイアルスイッチ60が静止画撮影モードに設定されていたならば、通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して、画像処理装置300に動作モードが静止画撮影モードであることを通知する。そして、撮影同時転送処理(ステップS1136)を実行する。なお、この撮影同時転送処理(ステップS1136)の詳細は、図18及び図19を用いて後述する。
撮影同時転送処理を終えたならば、ステップS1142に進む。
一方、モードダイアルスイッチ60が再生モードに設定されていたならば(ステップS1134でNO)、システム制御回路50は、オートパワーオフモードフラグをONに設定して内部メモリ或いはメモリ52に記憶する(ステップS1137)。更に、通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して、画像処理装置300に動作モードが再生モードであることを通知し、画像処理装置300にPC制御モードの問い合わせを行う(ステップS1138)。
問い合わせの結果、画像処理装置300において、PCダイレクト転送モード(DT)が選択されていたならば(ステップS1139でDT)、システム制御回路50は、PCダイレクト転送処理(ステップS1140)を実行する。なお、このPCダイレクト転送処理(ステップS1140)の詳細は、図20を用いて後述する。
PCダイレクト転送処理を終えたならば、ステップS1142に進む。
ステップS1138の問い合わせの結果、画像処理装置300において、リモートキャプチャーモード(RC)が選択されていたならば(ステップS1139でRC)、システム制御回路50は、リモートキャプチャー処理(ステップS1141)を実行する。なお、このリモートキャプチャー処理(ステップS1141)の詳細は、図21を用いて後述する。
リモートキャプチャー処理を終えたならば、ステップS1142に進む。
ステップS1142において、システム制御回路50は、無線接続を切断するために、操作部70に含まれる通信終了ボタンが押されているか否かを判断する。通信終了ボタンが押されていなければ、ステップS1104に戻る。
通信終了ボタンが押されていたならば、システム制御回路50は、通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して、画像処理装置300との間の無線を切断する処理を行う(ステップS1143)。そして、システム制御回路50は、オートパワーオフモードフラグを設定してシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し(ステップS1144)、ステップS1104に戻る。
図18及び図19は、図17のステップS1136における撮影同時転送処理の詳細を示すフローチャートである。
ステップS1201において、システム制御回路50は、通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して、画像処理装置300との間の通信状態を確認する。電波の状態が悪くなったり、操作部70に含まれる通信終了ボタンの押下などの理由により確立していた接続が切断され、画像処理装置300との無線接続がされていなかったならば、ステップS1202に進む。そして、システム制御回路50は、通知部54及び/或いは画像表示部28を用いて画像や音声により所定の警告を行ってから、図19のステップS1235へ進む。
画像処理装置300との無線接続がされていればステップS1203に進み、シャッタースイッチSW1の状態を確認する。シャッタースイッチSW1が押されていなければ、図19のステップS1235へ進む。
シャッタースイッチSW1が押されたならば(ステップS1203でON)、システム制御回路50は、オートパワーオフ時間Mをリセットしてシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する(ステップS1204)。
システム制御回路50は、測距処理を行って撮影レンズ10の焦点を被写体に合わせ、測光処理を行って絞り値及びシャッタ時間を決定し、ホワイトバランス処理を行って色温度を合わせる(ステップS1208)。測光の結果、必要であればフラッシュの設定も行う。なお、この測距・測光処理では、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶された撮影開始フラグ及び/或いはAEロックフラグ及び/或いはホワイトバランスモード設定フラグを確認する。そして、その状態に応じて、AE制御及び/或いはAWB制御の実行の可否を判断し、判断結果に応じて各々の処理を行う。なお、ここで行われる測距・測光処理は、図7に示す処理と同様であるので、ここでは説明を省略する。
測距・測光処理(ステップS1208)を終えたならば、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたフラッシュフラグの状態を判断する(ステップS1209)。フラッシュフラグが設定されていたならば、フラッシュ48の充電を行い(ステップS1210)、ステップS1211に進む。フラッシュフラグが解除されていたならば、直接ステップS1211に進む。
システム制御回路50は、シャッタースイッチSW2が押されずに(ステップS1211でOFF)、更にシャッタースイッチSW1も解除されたならば(ステップS1212でOFF)、図19のステップS1235へ進む。シャッタースイッチSW1が押されたままであったならば(ステップS1212でON)、オートパワーオフ時間Mをリセットしてシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し(ステップS1213)、再びステップS1211に戻る。
シャッタースイッチSW2が押されたならば(ステップS1211でON)、オートパワーオフ時間Mをリセットしてシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し(ステップS1214)、図19のステップS1221に進む。
ステップS1221において、システム制御回路50は撮影処理を実行する。この撮影処理では、撮像素子14、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器から直接メモリ制御回路22を介して、メモリ30に撮影した画像データを書き込む。なお、ここで行われる撮影処理は、図8に示す処理と同様であるので、ここでは説明を省略する。
次に、システム制御回路50は、メモリ制御回路22そして必要に応じて画像処理回路20を用いて、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出して各種処理を行う現像処理を実行する(ステップS1222)。更に、必要に応じて、圧縮・伸長回路32を用いて設定したモードに応じた画像圧縮処理を行った後(ステップS1223)、画像表示部28によりステップS1222で現像処理を行った撮影画像のレビュー表示を行う(ステップS1224)。そして、メモリ30に確保したバッファ領域に、現像処理、圧縮処理等の所定の処理を行った画像データを記憶して(ステップS1225)、ステップS1226に進む。
ステップS1226では、オートパワーオフモードフラグをOFFに設定してシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し、ステップS1227に進む。
ステップS1227において、システム制御回路50は、記録媒体200が装着されているかどうかの判断を行い、記録媒体200に記録された画像データの管理情報を取得する。そして、記録媒体200の動作状態が撮像装置500の動作、特に記録媒体に対する画像データの記録再生動作に問題があるか否かの判断を行う。判断の結果、問題があるならば(ステップS1227でNO)、ステップS1231に進む。
一方、記録媒体200の動作状態に問題が無いならば(ステップS1227でYES)、システム制御回路50は、バッファ領域に記憶した画像データをインターフェース90、コネクタ92を介して記録媒体200に記録する(ステップS1228)。ステップS1229で、記録処理が正常に終了し、画像データが記録媒体200に記録されたことを確認すると、ステップS1230においてオートパワーモードフラグをONに設定してから、ステップS1231に進む。一方、記録処理に失敗した場合には、そのままステップS1231に進む。
ステップS1231において、システム制御回路50は、メモリ30に確保したバッファ領域から通信回路110、アンテナ112を介して画像処理装置300に向けて画像データの転送を開始する。
次に、システム制御回路50は、シャッタースイッチSW1の状態を確認する(ステップS1232)。シャッタースイッチSW1が押されていたならば、オートパワーオフ時間Mをリセットしてシステム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し(ステップS1233)、ステップS1201に戻る。
また、シャッタースイッチSW1が押されていないならば、ステップS1235において、画像データをまだ転送中であるかどうかを判断する。転送中であればそのまま、転送中でなければ、オートパワーオフモードフラグをONに設定してから、撮影同時転送処理ルーチン(ステップS1136)を抜ける。
以上のように、撮像装置500により撮影した画像データを記録媒体200に記録すると共に画像処理装置300に転送する場合に、画像データを記録媒体200に記録可能と判断したならば、オートパワーオフ等の省電力機能の実行を許可する。そして、その状態で、画像データを記録した後にオートパワーオフ等の省電力機能を実行可能とすることにより、撮像装置500の電池駆動時間を延ばすことができる。また、例え画像データの転送中に途中で転送処理が打ち切られてしまっても、撮影した画像データが消失してしまうことを防止することが可能となる。
一方、撮像装置500により撮影した画像データを記録媒体200に記録すると共に画像処理装置300に転送する場合に、画像データを記録媒体200に記録不可能と判断したならば、オートパワーオフ等の省電力機能の実行を禁止する。そして、その状態で画像データの転送を行うことにより、画像データの転送中に途中でオートパワーオフ等の省電力機能の実行のために転送処理を打ち切って撮影した画像データが消失してしまうことを防止することが可能となる。
なお、上記処理によれば、例えば、以下のような撮影した画像データの消失を防止するための一連の動作を連続的に実行することが可能となる。まず、撮像装置500が撮影した画像データを記録媒体200に記録しつつ画像処理装置300に転送している撮影同時転送処理状態においてはオートパワーオフ処理を実行可能として電池駆動時間を延ばす。画像データの記録媒体200への記録途中で記録媒体200が満杯になってしまった後は、画像処理装置300への画像データ転送中のオートパワーオフ処理の実行を禁止する。
図20は、図17のステップS1140におけるPCダイレクト転送処理の詳細なフローチャートを示す。
ステップS171において、システム制御回路50は、通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して、画像処理装置300との間の通信状態を確認する。電波の状態が悪くなったり、操作部70に含まれる通信終了ボタンの押下などの理由により確立していた接続が切断され、画像処理装置300との無線接続がされていなかったならば、ステップS172に進む。そして、システム制御回路50は、通知部54及び/或いは画像表示部28を用いて画像や音声により所定の警告を行ってから、PCダイレクト転送処理ルーチン(ステップS1140)を終了する。
画像処理装置300との無線接続がされているならば、ステップS173に進む。
ステップS173において、システム制御回路50は、記録媒体200及び/或いはメモリ30に確保したバッファ領域に、撮像装置500から画像処理装置300に向けて転送する画像データ等のファイルが有るかどうかを判断する。転送する画像データ等のファイルが無いならば、PCダイレクト転送処理ルーチン(ステップS1140)を終了する。一方、転送する画像データ等のファイルがあるならば、ステップS174に進む。
ステップS174において、システム制御回路50は、記録媒体200及び/或いは、メモリ30に確保したバッファ領域から画像処理装置300に向けて転送すべき画像データ等のファイルの転送を行う。このとき、記録媒体200からであれば、コネクタ92、インターフェース90、通信回路110、アンテナ112を介して、また、メモリ30のバッファ領域からであれば通信回路110、アンテナ112を介して、ファイルの転送を開始する。そして、PCダイレクト転送処理ルーチン(ステップS1140)を抜けて、ステップS1142に戻る。
図21は、図17のステップS1141におけるリモートキャプチャー処理の詳細なフローチャートを示す。
ステップS181において、システム制御回路50は、通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して、画像処理装置300との間の通信状態を確認する。電波の状態が悪くなったり、操作部70に含まれる通信終了ボタンの押下などの理由により確立していた接続が切断され、画像処理装置300との無線接続がされていなかったならば、ステップS182に進む。そして、システム制御回路50は、通知部54及び/或いは画像表示部28を用いて画像や音声により所定の警告を行ってから、リモートキャプチャー処理ルーチン(ステップS1141)を終了する。
画像処理装置300との無線接続がされていればステップS183に進み、システム制御回路50は、通信回路330、アンテナ332、アンテナ112、通信回路110を介して、画像処理装置300からコマンドを受信したかどうかを判断する。
画像処理装置300からコマンドを受信していなかったならば(ステップS183でNO)、ステップS195に進む。画像処理装置300からコマンドを受信したならば(ステップS183でYES)、システム制御回路50はコマンドの内容を判断する。受信したコマンドが撮影に関するコマンド以外であったならば(ステップS184でNO)、システム制御回路50は、コマンドに応じた処理を実行し(ステップS185)、ステップS195に進む。一方、受信したコマンドが撮影コマンドであったならば(ステップS184でYES)、ステップS186に進む。
システム制御回路50は、測距処理を行って撮影レンズ10の焦点を被写体に合わせ、測光処理を行って絞り値及びシャッタ時間を決定し、ホワイトバランス処理を行って色温度を合わせる(ステップS186)。測光の結果、必要であればフラッシュの設定も行う。なお、この測距・測光処理では、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶された撮影開始フラグ及び/或いはAEロックフラグ及び/或いはホワイトバランスモード設定フラグを確認する。そして、その状態に応じて、AE制御及び/或いはAWB制御の実行の可否を判断し、判断結果に応じて各々の処理を行う。なお、ここで行われる測距・測光処理は、図7に示す処理と同様であるので、ここでは説明を省略する。
測距・測光処理(ステップS186)を終えたならば、システム制御回路50は、撮影処理を実行する(ステップS187)。この撮影処理では、撮像素子14、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器から直接メモリ制御回路22を介して、メモリ30に撮影した画像データを書き込む。なお、ここで行われる撮影処理は、図8に示す処理と同様であるので、ここでは説明を省略する。
次に、システム制御回路50は、メモリ制御回路22そして必要に応じて画像処理回路20を用いて、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出して各種処理を行う現像処理を実行する(ステップS188)。更に、必要に応じて、圧縮・伸長回路32を用いて設定したモードに応じた画像圧縮処理を行った後(ステップS189)、ステップS190に進む。
ステップS190において、システム制御回路50は、メモリ30に確保したバッファ領域に、現像処理及び圧縮処理等の所定の処理を行った画像データを記憶して、ステップS191に進む。
ステップS191では、システム制御回路50は、記録媒体200が装着されているかどうかの判断を行い、記録媒体200に記録された画像データの管理情報の取得する。そして、記録媒体200の動作状態が撮像装置500の動作、特に記録媒体に対する画像データの記録再生動作に問題があるか否かの判断を行う。問題があるならば、直接ステップS193に進む。問題が無いならば、メモリ30に確保したバッファ領域からインターフェース90、コネクタ92を介して記録媒体200に対して画像データの記録を開始し(ステップS192)、ステップS193に進む。
ステップS193では、システム制御回路50は、メモリ30に確保したバッファ領域から通信回路110、アンテナ112を介して画像処理装置300に向けて撮影してバッファに記憶した画像データの転送を行う。画像処理装置300への画像転送が確実に終了したならば(ステップS194でYES)、ステップS195に進む。
システム制御回路50は、撮像装置500側の都合でリモートキャプチャー処理を中断する必要が発生した場合は(ステップS195でYES)、リモートキャプチャー処理ルーチン(ステップS1141)を終了する。
撮像装置500側の都合でリモートキャプチャー処理を中断する必要が発生していないならば(ステップS195でNO)、ステップS181に戻り、無線接続中であればステップS183において画像処理装置300から新たなコマンドによる指示を待つ。
図22は、図16のステップS1109におけるオートパワーオフ実行判定処理の詳細なフローチャートを示す。
システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶しているオートパワーオフ時間M設定後の経過時間をシステム制御回路50内部或いは外部のタイマーから取得する(ステップS1501)。そして、取得したオートパワーオフ時間M設定後の経過時間からオートパワーオフ動作を実行すべき時間に到達しているか否かを判断する(ステップS1502)。
オートパワーオフ動作を実行すべき時間に到達していないならば(ステップS1502)、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたオートパワーオフ実行フラグを解除する(ステップS1504)。これにより、オートパワーオフ実行判定ルーチン(ステップS1109)を終了する。
一方、オートパワーオフ動作を実行すべき時間に到達していたならば(ステップS1502)、システム制御回路50は、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたオートパワーオフ実行フラグを設定する(ステップS1503)そして、オートパワーオフ実行判定ルーチン(ステップS1109)を終了する。
<画像処理装置300の動作説明>
次に、図23を参照して、第5の実施形態における画像処理装置300の動作を説明する。
図23において、電池交換等の電源投入により、システム制御回路350はフラグや制御変数等を初期化すると共に、画像処理装置300各部の初期化処理を行う(ステップS2001)。
次に、システム制御回路350は、操作部362に含まれる電源スイッチの状態を確認する(ステップS2002)。そして、電源OFFに設定されていたならば、システム制御回路350は、各表示部の表示を終了状態に変更し、フラグや制御変数等を含む必要なパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ354に記録する。システム制御回路350は、電源制御部380により画像表示部324を含む画像処理装置300各部の不要な電源を遮断する等の所定の終了処理を行った後(ステップS2003)、ステップS2002に戻る。ステップS2002で電源ONに設定されていたならば、ステップS2004に進む。
ステップS2004において、システム制御回路50は、電源制御部380により電池等により構成される電源386の残容量や動作情況が画像処理装置300の動作に問題があるか否かを判断する。問題があるならば(ステップS2004でNO)、通知部360及び或いは画像表示部324を用いて画像や音声により所定の警告を行った後に(ステップS2005)、上述したステップS2003の処理を行い、ステップS2002に戻る。
一方、電源386に問題が無いならば(ステップS2004でYES)、ステップS2006に進む。そして、システム制御回路350は、通知部360及び或いは画像表示部324を用いて画像や音声により電池残容量やメモリ320の状態を含む画像処理装置300の各種設定状態の表示を行った後、ステップS2007に進む。
システム制御回路350は、操作部362に含まれる接続先の登録(ペアリング)ボタンが押されているかどうかを判断する(ステップS2007)。接続先の登録(ペアリング)ボタンが押されていたならば、システム制御回路350は、通信回路330、アンテナ332、アンテナ112、通信回路110を介して、撮像装置500との間で、接続先の登録処理を実行する(ステップS2008)。
ステップS2008においては、画像処理装置300が撮像装置500等の無線機能を備える機器と無線接続するために必要な接続相手の無線パラメータを事前に取得する。そして、画像処置装置300内部のシステム制御回路350の内部メモリ及び或いはメモリ352及び或いは不揮発性メモリ354に記憶する。無線パラメータの取得に際しては、記録媒体200を介して情報のやりとりをすることが可能である。また、不図示のUSB等の有線インターフェースにより、画像処理装置300と撮像装置500をケーブルを用いて接続し、無線パラメータの取得のやりとりを行うことも可能である。記憶した無線パラメータは、画像処理装置300が撮像装置500等の無線機能を備える機器と無線接続を行う場合に使用する。
接続先の登録処理を終えたならば、ステップS2002に戻る。
一方、接続先の登録(ペアリング)ボタンが押されていないならば(ステップS2007でNO)、ステップS2009に進む。ステップS2009では、システム制御回路350は、無線接続を開始するために、操作部362に含まれる通信開始ボタンが押されているか否かを判断する。通信開始ボタンが押されていないならば、ステップS2002に戻る。
通信開始ボタンが押されていたならば、システム制御回路350は、通信回路330、アンテナ332、アンテナ112、通信回路110を介して、撮像装置500との間の通信状態を確立するための接続確立処理を行う(ステップS2010)。撮像装置500との通信が確立しなかったならば(ステップS2011でNO)、システム制御回路350は、通知部360及び或いは画像表示部324を用いて画像や音声により所定の警告を行い(ステップS2012)、ステップS2020に進む。
一方、撮像装置500との通信が確立したならば(ステップS2011でYES)、システム制御回路350は、通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して、撮像装置500の動作モードを受信する(ステップS2013)。
ステップS2014において、受信した撮像装置500の動作モードが静止画撮影モードであったならば、システム制御回路350は、撮影同時受信処理(ステップS2015)を実行する。なお、ステップS2015で行われる撮影同時受信処理の詳細は、図24を用いて後述する。撮影同時受信処理を終えたならば、ステップS2020に進む。
一方、ステップS2014において、受信した撮像装置500の動作モードが再生モードであったならば、ステップS2016に進む。ステップS2016において、システム制御回路350は、通知部360により撮像装置500を操作するための表示(カメラウィンドウ)を行い、操作部362により撮像装置500を制御する制御モードの選択を受け付ける。
そして、ステップS2017において、操作部362により入力された制御モードが「PCダイレクト転送モード(DT)」であったならば、システム制御回路350は、PCダイレクト受信処理(ステップS2018)を実行する。このステップS2018におけるPCダイレクト受信処理の詳細は、図25を用いて後述する。PCダイレクト受信処理を終えたならば、ステップS2020に進む。
一方、操作部362により入力された制御モードが「リモートキャプチャーモード(RC)」であったならば、システム制御回路350は、リモートキャプチャー制御処理(ステップS2019)を実行する。このステップS2019におけるリモートキャプチャー制御処理の詳細は、図26を用いて後述する。リモートキャプチャー制御処理を終えたならば、ステップS2020に進む。
ステップS2020において、システム制御回路350は、無線接続を切断するために、操作部362に含まれる通信終了ボタンが押されているか否かを判断する。通信終了ボタンが押されていないならば、ステップS2002に戻る。通信終了ボタンが押されていたならば、システム制御回路350は、通信回路330、アンテナ332、アンテナ112、通信回路110を介して、撮像装置500との間の無線を切断する処理を行い(ステップS2021)、ステップ2002に戻る。
図24は、図23のステップS2015における撮影同時受信処理の詳細なフローチャートを示す。
まず、システム制御回路350は、通信回路330、アンテナ332、アンテナ112、通信回路110を介して、撮像装置500との間の通信状態を確認する(ステップS2101)。撮像装置500との無線接続がされていなかったならば、システム制御回路350は、通知部360及び或いは画像表示部324を用いて画像や音声により所定の警告を行う(ステップS2102)。そして、撮影同時受信処理ルーチン(ステップS2015)を終了する。一方、撮像装置500との無線接続がされているならば(ステップS2101でYES)、ステップS2103に進む。
ステップS2103では、システム制御回路350は、通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して、撮像装置500から画像処置装置300に画像が送信されるかどうかを判断する。受信する画像が無いならば(ステップS2103でNO)、撮影同時受信処理ルーチン(ステップS2015)を終了する。
受信する画像があるならば(ステップS2103でYES)、システム制御回路350は、通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して、撮像装置500から画像を受信してメモリ320に保存する(ステップS2104)。撮像装置500からの画像受信が終了したならば(ステップS2105でYES)、ステップS2106に進む。そして、システム制御回路350は、メモリ320に記憶した撮像装置500から受信した画像を、インターフェース390、コネクタ392を介して、記録媒体200に記録し、記録を終えたならば、撮影同時受信処理ルーチン(ステップS2015)を終了する。
次に、図23のステップS2018で行われるPCダイレクト受信処理の詳細について、図25のフローチャートを参照して説明する。
まず、システム制御回路350は、通信回路330、アンテナ332、アンテナ112、通信回路110を介して、撮像装置500との間の通信状態を確認する(ステップS2201)。撮像装置500との無線接続がされていなかったならば、システム制御回路350は、通知部360及び或いは画像表示部324を用いて画像や音声により所定の警告を行う(ステップS2202)。そして、PCダイレクト受信処理(ステップS2018)を終了する。一方、撮像装置500との無線接続がされているならば、ステップS2203に進む。
ステップS2203では、システム制御回路350は、通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して、撮像装置500から画像処置装置300に画像データ等のファイルが送信されるかどうかを判断する。受信する画像データ等のファイルが無いならば(ステップS2103でNO)、PCダイレクト受信処理ルーチン(ステップS2018)を終了する。
受信する画像データ等のファイルがあるならば(ステップS2203でYES)、ステップS2204に進む。ステップS2204において、システム制御回路350は、通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して、撮像装置500から画像データ等のファイルを受信してメモリ320に保存する。撮像装置500からの画像データ等のファイル受信が終了したならば(ステップS2205でYES)、ステップS2206に進む。ステップS2206において、システム制御回路350は、メモリ320に記憶した撮像装置500から受信した画像データ等のファイルを、インターフェース390、コネクタ392を介して、記録媒体200に記録する。記録を終えたならば、PCダイレクト受信処理ルーチン(ステップS2018)を終了する。
次に、図23のステップS2019で行われるリモートキャプチャー制御処理の詳細について、図26のフローチャートを参照して説明する。
まず、システム制御回路350は、通信回路330、アンテナ332、アンテナ112、通信回路110を介して、撮像装置500との間の通信状態を確認する(ステップS2301)。撮像装置500との無線接続がされていなかったならば、システム制御回路350は、通知部360及び或いは画像表示部324を用いて画像や音声により所定の警告を行う(ステップS2302)。そして、リモートキャプチャー制御処理(ステップS2019)を終了する。一方、撮像装置500との無線接続がされているならば、ステップS2303に進む。
ステップS2303では、システム制御回路350は、通知部360により撮像装置500を操作するための表示(カメラウィンドウ)を行い、操作部362により撮像装置500でリモートキャプチャー撮影を実行する指示が入力されたか否かを判断する。リモートキャプチャー撮影を実行する指示が入力されていなければ、ステップS2310に進む。
リモートキャプチャー撮影を行う指示が入力されたならば、通信回路330、アンテナ332、アンテナ112、通信回路110を介して、撮像装置500に撮影コマンドを送信して(ステップS2304)、ステップS2305に進む。
ステップS2305では、システム制御回路350は、通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して、撮像装置500から画像処置装置300に画像が送信されるかどうかを判断する。受信する画像が無いならば(ステップS2305でNO)、ステップS2310に進む。
受信する画像があるならば(ステップS2305でYES)、システム制御回路350は、通信回路110、アンテナ112、アンテナ332、通信回路330を介して、撮像装置500から画像を受信してメモリ320に保存する(ステップS2306)。撮像装置500からの画像受信が終了したならば(ステップS2307でYES)、システム制御回路350は、メモリ320に記憶した撮像装置500から受信した画像を、画像表示部324に表示する(ステップS2308)。
更に、システム制御回路350は、メモリ320に記憶した撮像装置500から受信した画像を、インターフェース390、コネクタ392を介して、記録媒体200に記録し(ステップS2309)、記録を終えたならば、ステップS2310に進む。
ステップS2310では、システム制御回路350は、操作部362によりリモートキャプチャー処理を終了する指示が入力されたかどうかを判断する。入力されていなければステップS2301に戻り、入力されたならば、リモートキャプチャー制御処理ルーチン(ステップS2019)を終了する。
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態の説明に於いては、単数の撮像装置100または500と単数の画像処理装置300との組み合わせとして説明を行った。しかしながら、本発明はこれに限るものではなく、単数或いは複数の任意の数の撮像装置と、単数或いは複数の任意の数の画像処理装置を組み合わせた撮像システムとして構成しても問題無い。
また、記録媒体200は画像処理装置300と分離していて任意に接続可能なものとして説明したが、記録媒体200が画像処理装置300に固定したままとなっていても勿論問題無い。
また、本発明の目的は、以下の様にして達成することも可能である。まず、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、以下のようにして達成することも可能である。即ち、読み出したプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合である。ここでプログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、CD−ROM、CD−R、DVD、光ディスク、光磁気ディスク、MOなどが考えられる。また、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)やWAN(ワイド・エリア・ネットワーク)などのコンピュータネットワークを、プログラムコードを供給するために用いることができる。
10:撮影レンズ、12:シャッター、14:撮像素子、16:A/D変換器、18:タイミング発生回路、20:画像処理回路、22:メモリ制御回路、24:画像表示メモリ、26:D/A変換器、28:画像表示部、30:メモリ、32:圧縮・伸長回路、40:露光制御部、42:測距制御部、44:ズーム制御部、46:バリア制御部、48:フラッシュ、50,350:システム制御回路、52,352:メモリ、54,360:通知部、56:不揮発性メモリ、58:識別情報記憶部、60:モードダイアルスイッチ、62:シャッタースイッチSW1、64:シャッタースイッチSW2、66:単写/連写スイッチ、70,362:操作部、72:メインスイッチ、80,380:電源制御部、82,84,382,384:コネクタ、86,386:電源、90,390:入出力I/F、92,392:コネクタ、94,366:記録媒体着脱検知回路、100,500:撮像装置、102:バリア、104:光学ファインダ、110,326,330:通信回路、112,328,332:アンテナ、200:記録媒体、202:記録部、204:インタフェース、206:コネクタ、208:識別情報記憶部、300:画像処理装置、310:マイク、312:A/D変換器、314:メモリ制御回路、316:D/A変換器、318:スピーカー、320:メモリ、322:D/A変換器、324:画像表示部、354:不揮発性メモリ、356:識別情報記憶部、364:着信通知部、370:印刷部