JP4742181B2 - 新規フォトクロミック化合物 - Google Patents

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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Description

本発明は、各種の機能性材料として有用な新規フォトクロミック化合物に関する。
光照射により色が異なる2つの構造異性体を可逆的に生成する化合物はフォトクロミック化合物と呼ばれており、光記録材料(光メモリー)、表示材料、光センサー、調光材料、光発色材料などとしての用途がある。フォトクロミック化合物をこれらの材料に応用するためには、室温で一方の異性体が熱的に他方の異性体に変換しない性質、つまり、熱安定性を有することが望ましい。
熱安定性を有するフォトクロミック化合物として、フルギド誘導体(特開平6−345772号公報:特許文献1)、ジアリールエテン誘導体(特開昭63−024245号公報:特許文献2、特開昭63−077876号公報:特許文献3)、1−アリールブタジエン誘導体(特開2002−348285号公報:特許文献4)等が知られている。
これらの化合物のフォトクロミック反応は、光照射によるヘキサトリエン、シクロヘキサジエン構造の可逆な生成に基づく、開環体(無色)、閉環体(有色)間の相互変換である。
光ディスクをはじめとする光メモリ媒体では、それら2つの異性体の色調変化を0、1の情報として記録する。また、紫外線によって着色することから紫外線照射量を目視により計測可能な紫外線センサーへの応用が期待されている(特開平11−118602号公報:特許文献5)。
フォトクロミック化合物を上記のような各種の材料に応用するためには、(1)既述の熱安定性に加え、(2)フォトクロミック化合物のみ、あるいはフォトクロミック化合物を透明なポリマーに分散させたものを基板に塗布することにより、容易に薄膜の形成が可能であること、(3)有機溶媒中のみならず薄膜中においてもフォトクロミック反応性を示すこと、および(4)フォトクロミック反応において大きな色調(吸光度)の変化を伴うことが実用上重要である。
特に、(4)については、光照射時の開環体から閉環体への変換効率を高くすることが重要である(特開2002−069439号公報:特許文献6)。
特開平6−345772号公報 特開昭63−024245号公報 特開昭63−077876号公報 特開2002−348285号公報 特開平11−118602号公報 特開2002−069439号公報
本発明の目的は、上記(1)〜(4)の諸特性を具備し、情報の記録材料や表示材料などとして好適な新規のフォトクロミック化合物を提供することにある。
本発明者は、検討を重ねた結果、これまで知られていなかった(アリール)アリールエテン構造を有する化合物が優れたフォトクロミック反応を示し上記の諸特性を有することを見いだし、本発明を完成した。
かくして、本発明に従えば、下記の一般式(I)もしくはその閉環体(I)’、または(II)もしくはその閉環体(II)’で表されるフォトクロミック化合物が提供される。
Figure 0004742181
一般式(I)もしくは(I)’、または(II)もしくは(II)’のそれぞれにおいて、Xは硫黄原子、酸素原子、またはアルキル基置換窒素原子を表わし、R1、R2、R3、R4、R5およびR6はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基もしくはアルコキシ基、ハロゲン原子、または置換基を有していてもよい芳香族環を表わす。R2とR3、および/またはR4とR5は、それぞれ、互いに結合して環を形成しても良い。
上記の一般式(I)もしくは(I)’または(II)もしくは(II)’において、Xに含まれるアルキル基置換窒素原子とは、NRで表すことができるものであり、ここでRがアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基である。また、R、R、R、R、RおよびRに含まれる芳香族環(置換基を有していてもよい芳香族環)とは、一般的には、炭素数6〜18の芳香族環であり、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環、ナフタセン環、キノリン環、イソキノリン環、ジベンゾフラン環、カルバゾール環などが挙げられるが、好ましくはベンゼン環である。また、RとR、および/またはRとRが、互いに結合して形成する環とは、一般的には、5員環または6員環であり、好ましくは、ベンゼン環である。
上記の一般式(I)〔もしくは(I)’〕または(II)〔もしくは(II)’〕から理解されるように、本発明のフォトクロミック化合物は、シクロペンテン環の両側にアリール基が結合した既知のジアリールエテン構造とは全く異なり、2量体化したアリール部位が、シクロペンテン環の一方に結合した構造〔(アリール)アリールエテン構造〕から成る新規化合物である。すなわち、本発明の新規フォトクロミック化合物は、チオフェン環、フラン環またはピロール環から成るアリール部位の2−位に、もう一つのアリール部位が、3’−位または2’−位で結合し、3−位に、二重結合を有し電子求引性であるパーフルオロシクロペンテン環が結合している特徴的な構造から成る。上記一般式(I)もしくは(II)またはその閉環異性体(I)’もしくは(II)’で表される本発明のフォトクロミック化合物に属するものの特に好ましい例は、下記の式(III)もしくは(IV)またはその閉環異性体(III)’もしくは(IV)’で表されるものである。
Figure 0004742181
一般式(III)もしくは(III)’または(IV)もしくは(IV)’のそれぞれにおいて、R1、R2、R3、およびR4はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基もしくはアルコキシ基、ハロゲン原子、または置換基を有していてもよい芳香族環を表わす。
ここで、芳香族環(置換基を有していてもよい芳香族環)とは、一般的には、炭素数6〜18の芳香族環であり、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環、ナフタセン環、キノリン環、イソキノリン環、ジベンゾフラン環、カルバゾール環などが挙げられるが、好ましくはベンゼン環である。R2とR3は互いに結合して環を形成しても良い。RとRが、互いに結合して形成する環とは、一般的には、5員環または6員環であり、好ましくは、ベンゼン環である。
本発明は、熱安定性に優れ、薄膜化が容易で、有機溶媒中のみならず薄膜中においてもフォトクロミック反応性を示し、しかも光変換効率が高く、フォトクロミック反応において大きな色調(吸光度)の変化を示す新規フォトクロミック化合物を提供するものである。
本発明の化合物においては、合成により得られる開環体(I)または(II)に紫外光を照射すると、光異性化により、ただちに鮮やかな赤色を呈する閉環体(I)’または(II)’が生成する。閉環体(I)’または(II)’に可視光を照射すると、ただちに開環体(I)または(II)へと光異性化する。このように、光による異性化は速やかに起こるが、閉環体(I)’または(II)’を室温で暗所下放置しておいても、開環体(I)または(II)への異性化は観測されず、高い熱的安定性を示す。
上記のフォトクロミック反応性は、ノルマルヘキサンをはじめとする有機溶媒中のみならずPMMA等のポリマー薄膜中あるいはバルクアモルファス薄膜中においても観測される。
紫外光及び可視光を交互に照射することにより、2つの異性体間の可逆的変化を繰り返し起こさせた場合において、100回以上繰り返した後でも開環体及び閉環体のスペクトルに変化が見られない。このように、本発明のフォトクロミック化合物は、熱的安定性に加え、高い化学的安定性及び繰り返し耐久性を有しており、光メモリや光センサー等への製品への応用を考えた場合、実用上極めて優れた特性を備える。
本発明の新規フォトクロミック化合物は、各種の反応を工夫して適用することにより合成することができる。一般的には、チオフェン誘導体、フラン誘導体またはピロール誘導体から成る前駆体化合物を適当な触媒の存在下にカップリング反応させてアリール/アリールのダイマー構造から成る中間体を調製し、これを臭素処理した後、その臭素部位を介してオクタフルオロシクロペンテンを結合させることにより合成する。例えば、一般式(III)で表される本発明のフォトクロミック化合物は、次に示すスキームに従い合成される。
Figure 0004742181
すなわち、2位にボロン酸基を有するベンゾチオフェン誘導体と3−ヨードチオフェン誘導体(V)について、パラジウム触媒存在下カップリング反応を行うことによって、チオフェンダイマー中間体(VI)を得た後、この(VI)をTHF等の溶媒中臭素で処理することにより、臭化物中間体(VII)が得られる。この臭化物チオフェンダイマー中間体(VII)と、オクタフルオロシクロペンテンとのカップリング反応によって、R位にフッ素原子を有する(III)が得られる。(III)のR4位に位置するフッ素原子は、アルキルリチウム、ナトリウムアルコキシドとの反応により、アルキル基、アルコキシ基に置換可能である。
また、一般式(IV)で表される誘導体は、上述の反応スキームにおいて、3−ヨードチオフェン誘導体(V)の代わりに、2−ヨードチオフェン誘導体を用いることにより同様な方法で合成できる。
本発明のフォトクロミック化合物は容易に薄膜化することができ、PMMA等のポリマー媒体中に本発明のフォトクロミック化合物を分散させた薄膜は、THFやクロロホルム等の溶媒中で膨潤させたポリマーと本発明のフォトクロミック化合物を混合して得られる溶液を、スピンコート法やディップ法により基板上に塗布することで作製可能である。
また、本発明のフォトクロミック化合物のヘキサンまたはエーテル溶液を、スピンコート法やディップ法によって基板に塗布することで、該化合物のみからなるバルクアモルファス薄膜を作製することも可能である。アモルファス薄膜の生成は、偏光顕微鏡観察、X線回折スペクトルによって確認される。
本発明のフォトクロミック化合物を含む、PMMA等のポリマー媒体中の薄膜、アモルファス薄膜は、有機溶媒中と同様に、可視光照射と紫外光照射により可逆的に光異性化し、有機溶媒中と類似の吸収スペクトルを示す。
かくして、本発明のフォトクロミック化合物から形成された薄膜材料は、光照射により開環体(無色)と閉環体(有色)の2つの異性体間で可逆的に異性化するので、薄膜型光ディスクから成る光メモリや光センサーなどの材料への応用が期待される。また、本発明のフォトクロミック化合物は、閉環体が鮮やかな赤を示すことより、紙等に塗布することにより情報表示材料として適用も可能である。
以下に、本発明の特徴をさらに具体的に明らかにするために実施例を示すが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
以下の実施例は、本発明により得られるフォトクロミック化合物のうち、特に好ましい特性を有するものの例として(A)〜(E)及びそれらの閉環体(A)’〜(E)’(図1)について、合成、溶液および薄膜中における光異性化特性に関する検討を行ったものである。
なお、本明細書、特許請求の範囲および図面においてMeはメチル基、Buはブチル基を表す。
(1)1−(2−(2−メチルベンゾ[b]チエ−3−イル)ベンゾ[b]チエ−3−イル)ペルフルオロシクロペンテン)〔化合物(A)〕の合成
(i) 2−(2−メチルベンゾ[b]チエ−3−イル)ベンゾ[b]チオフェン〔以下、化合物(IX)と称する〕
200ml3つ口フラスコに2−メチル−3−ヨードベンゾ[b]チオフェン (5.51g、20.1mmol)、ベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸(5.20g、29.2mmol)、テトラキストリフェニルフォスフィンパラジウム塩(0.525g、0.446mmol)、を80mlTHFに溶かし、その溶液に2M炭酸ナトリウム中(40ml)を加え6時間加熱還流した。エチルエーテルを用いて生成物を抽出し、ジエチルエーテル相を無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー(関東化学:シリカゲル60、展開溶媒:ヘキサン)で精製し、2−(2−メチルベンゾ[b]チエ−3−イル)ベンゾ[b]チオフェン(IX)を得た。収量は3.62g(収率62%)であった。
この化合物(IX)の構造に関する分析データは以下の通りである。
融点113-114℃。1H
NMR(200MHz);δ2.65(s,3H)、7.34-7.43(m,4H)、7.45(s,1H)、7.72-7.83(m,4H)。Ms(質量分析)(EI) m/z 290(M+)。元素分析(C17H12S2として)計算値:C 72.82、H 4.31、実測値:C 72.83、H 4.35%。
(ii) 2−(2−メチルベンゾ[b]チエ−3−イル)−3−ブロモベンゾ[b]チオフェン〔以下、化合物(X)と称する〕
2−(2−メチルベンゾ[b]チエ−3−イル)ベンゾ[b]チオフェン(IX)(1.0g、3.56mmol)をTHF20mlに溶かし、室温で臭素(0.180ml、3.56mmol)を加え12時間攪拌した。チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルを用いて生成物を抽出し、ジエチルエーテル相を無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー(関東化学:シリカゲル60、展開溶媒:ヘキサン)で精製し、2−(2−メチルベンゾ[b]チエ−3−イル)−3−ブロモベンゾ[b]チオフェン(X)を得た。収量は0.934g(収率73%)であった。
この化合物(X)の構造に関する分析データは以下の通りである。
融点122-123℃。1H
NMR(200MHz);δ2.53(s,3H)、7.29-7.58(m,4H)、7.78-7.92(m,4H)。Ms(EI)m/z358(M+)。元素分析(C17H11BrS2として)計算値:C 56.83、H 3.09%。実測値:C 56.62、H 3.13%。
(iii) 1−(2−(2−メチルベンゾ[b]チエ−3−イル)ベンゾ[b]チエ−3−イル)ペルフルオロシクロペンテン)〔化合物(A)〕
100ml3つ口フラスコに、2−(2−メチルベンゾ[b]チエ−3−イル)−3−ブロモベンゾ[b]チオフェン(X)(0.934g、2.60mmol)、THF20mlを加え、−78℃に冷却した後、n−ブチルリチウムヘキサン溶液(1.70ml、2.73mmol)を−78℃に保ちながらゆっくり滴下した。滴下終了5分後、−78℃でオクタフルオロシクロペンテン0.295mlを加え、30分攪拌後自然昇温した。チオ硫酸ナトリウムナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルを用いて生成物を抽出し、ジエチルエーテル相を無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー(関東化学:シリカゲル60、展開溶媒:ヘキサン)で精製した後、ゲル濾過クロマトグラフィー(日本分析工業)で精製を行った。収量は0.430g(収率35%)であった。
この化合物(A)の構造に関する分析データは以下の通りである。
融点84-85℃。1H
NMR(200MHz)δ2.43(s,3H)、7.62-7.66(m,2H)、7.99-8.03(m,1H)、8.64-8.67(m,1H)。Ms(EI)m/z472(M+)。元素分析(C22H11F7S2として)計算値:C 55.93、H 2.35%。実測値:C 55.97、H 2.41%。
(2)1−(2−(2−メチルベンゾ[b]チエ−3−イル)ベンゾ[b]チエ−3−イル)−2−メチルペルフルオロシクロペンテン)〔化合物(B)〕の合成
100ml3つ口フラスコに、化合物(A)(0.401g、0.849mmol)、ジエチルエーテル25mlを加え、−70℃に冷却した後、メチルリチウムジエチルエーテル溶液(0.43ml、0.934mmol)を滴下し加えた。室温に昇温後、4時間攪拌した。チオ硫酸ナトリウムナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルを用いて生成物を抽出し、ジエチルエーテル相を無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルのTLC(1.05715 Merck、展開溶媒:ヘキサン)で精製した。収量は0.224g(収率56%)であった。
この化合物(B)の分析データは以下の通りである。
融点121-122℃。1H
NMR(200MHz)δ1.64(s,1.5H)、1.89(s,1.5H)、2.47(s,1.5H)、2.69(s,1.5H)、7.23-7.35(m,3H)、7.43-7.47(m,3H)、7.75-7.79(m,1H)、7.93-7.96(m,1H)。Ms(EI)m/z468(M+)。元素分析(C23H14F6S2として)計算値:C 59.04、H 3.05%。実測値:C 58.97、H 3.01%。
(3) 1−(2−(2−メチルベンゾ[b]チエ−3−イル)ベンゾ[b]チエ−3−イル)−2−メトキシペルフルオロシクロペンテン)〔化合物(C)〕の合成
100ml3つ口フラスコに、化合物(A)(0.455g、0.963mmol)、テトラヒドロフラン20mlを加え、室温にて、ナトリウムメトキシド(0.057g、1.1mmol)を滴下し、4時間室温にて攪拌した。チオ硫酸ナトリウムナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルを用いて生成物を抽出し、ジエチルエーテル相を無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルのTLC(1.05715 Merck、展開溶媒:ヘキサン)で精製した。収量は0.201g(収率43%)であった。
この化合物(C)の分析データは以下の通りである。
融点127-128℃。1H NMR(200MHz)δ2.43(s,3H)、3.64(s,3H)、7.24-7.35(m,3H)、7.43-7.47(m,3H)、7.75-7.79(m,1H)、7.93-7.96(m,1H)。Ms(EI)m/z484(M+)。元素分析(C23H14F6OS2として)計算値:C 57.03、H 2.92%。実測値:C 57.02、H 2.91%。
(4) 1−(2−(3−メチルベンゾ[b]チエ−2−イル)ベンゾ[b]チエ−3−イル)−2−メチルペルフルオロシクロペンテン)〔化合物(D)〕の合成
(i) 2−(3−メチルベンゾ[b]チエ−2−イル)ベンゾ[b]チオフェン〔以下、化合物(XI)と称する〕
化合物(XI)は、化合物(IX)の合成で用いた2−メチル−3−ヨードベンゾ[b]チオフェンの代わりに、3−メチル−2−ヨードベンゾ[b]チオフェンを用い、化合物(IX)と同様の方法により合成した。
この化合物(XI)の分析データは以下の通りである。
1H
NMR(200MHz)δ2.45(s,3H)、7.32-7.43(m,4H)、7.45(s,1H)、7.73-7.92(m,4H)。Ms(EI)m/z280(M+)。
(ii) 2−(3−メチルベンゾ[b]チエ−2−イル)−3−ブロモベンゾ[b]チオフェン〔以下、化合物(XII)と称する〕
化合物(XII)は、化合物(X)の合成と同様な方法により、化合物(IX)の代わりに化合物(XI)を用いて合成した。
この化合物(XII)の分析データは以下の通りである。
1H
NMR(200MHz)δ2.53(s,3H)、7.25-7.58(m,4H)、7.74-7.94(m,4H)。Ms(EI)m/z358(M+)。
(iii) 1−(2−(3−メチルベンゾ[b]チエ−2−イル)ベンゾ[b]チエ−3−イル)−2−メチルペルフルオロシクロペンテン)〔化合物(D)〕
100 ml3つ口フラスコに、2−(3−メチルベンゾ[b]チエ−2−イル)−3−ブロモベンゾ[b]チオフェン(XII)(1.08g、3.01mmol)、THF20mlを加え、−78℃に冷却した後、n−ブチルリチウムヘキサン溶液(2.07ml、3.32mmol)を−78℃に保ちながらゆっくり滴下した。滴下終了5分後、−78℃でオクタフルオロシクロペンテン(0.434ml、3.32ml)を加え、30分攪拌後自然昇温した。チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルを用いて生成物を抽出し、ジエチルエーテル相を無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー(関東化学:シリカゲル60、展開溶媒:ヘキサン)で精製した。粗収量は0.206gであった。このようにして得られた中間体を用いて次の反応を行った。
100ml3つ口フラスコに、原料0.206g、ジエチルエーテル25mlを加え、−70℃に冷却した後、メチルリチウムジエチルエーテル溶液(0.24ml、0.52mmol)を滴下し加えた。室温に昇温後、4時間攪拌した。チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルを用いて生成物を抽出し、ジエチルエーテル相を無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルのTLC(1.05715 Merck、展開溶媒:ヘキサン)で精製した。収量は0.028g(収率2%)であった。
この化合物(D)の分析データは以下の通りである。融点mp.127-128℃。1H NMR(200MHz)δ2.43(s,3H)、3.64(s,3H)、7.24-7.35(m,3H)、7.43-7.47(m,3H)、7.75-7.79(m,1H)、7.93-7.96(m,1H)。Ms(EI)m/z468(M+)。
(5) 1−(2−(2,4,5−トリメチルチエ−3−イル)ベンゾ[b]チエ−3−イル)−2−メチルペルフルオロシクロペンテン)〔化合物(E)〕の合成
(i) 2−(2,4,5−トリメチルチエ−3−イル)ベンゾ[b]チオフェン〔以下、化合物(XIII)〕と称する〕
化合物(XIII)は、化合物(IX)の合成で用いた2−メチル−3−ヨードベンゾ[b]チオフェンの代わりに、2,4,5−トリメチル−3−ヨードチオフェンを用いて(IX)と同様の合成法に従い合成した。
この化合物(XIII)の分析データは以下の通りである。
1H
NMR(200MHz)δ2.05(s,3H)、2.38(s,3H)、2.43(s,3H)、7.32-7.43(m,3H)、7.77-7.92(m,2H)。Ms(EI)m/z258(M+)。
(ii) 2−(2,4,5−トリメチルチエ−3−イル)−3−ブロモベンゾ[b]チオフェン〔以下、化合物(XIV)と称する〕
化合物(XIV)は、化合物(X)と同様の合成法により、化合物(IX)の代わりに化合物(XIII)を用いて合成した。
この化合物(XIV)の分析データは以下の通りである。
1H
NMR(200MHz)δ1.95(s,3H)、2.27(s,3H)、2.35(s,3H)、7.35-7.52(m,2H)、7.76-7.87(m,2H)。Ms(EI)m/z336(M+)。
(iii) 1−(2−(2,4,5−トリメチルチエ−3−イル)ベンゾ[b]チエ−3−イル)−2−メチルペルフルオロシクロペンテン)〔化合物(E)〕
100ml3つ口フラスコに、2−(2、4,5−トリメチルチエ−3−イル)−3−ブロモベンゾ[b]チオフェン(XIV)(0.587g、1.74mmol)、THF20mlを加え、−78℃に冷却した後、n−ブチルリチウムヘキサン溶液(1.19ml、1.91mmol)を−78℃に保ちながらゆっくり滴下した。滴下終了5分後、−78℃でオクタフルオロシクロペンテン(0.253ml、1.91mmol)を加え、30分攪拌後自然昇温した。チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルを用いて生成物を抽出し、ジエチルエーテル相を無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー(関東化学:シリカゲル60、展開溶媒:ヘキサン)で精製した。粗収量は0.226gであった。このようにして得られた中間体を用いて次の反応を行った。
100 ml3つ口フラスコに、原料0.226g、ジエチルエーテル25mlを加え、−70℃に冷却した後、メチルリチウムジエチルエーテル溶液(0.502ml、0.60mmol)を滴下し加えた。室温に昇温後、4時間攪拌した。チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルを用いて生成物を抽出し、ジエチルエーテル相を無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルのTLC(1.05715 Merck、展開溶媒:ヘキサン)で精製した。収量は0.018gであった。
この化合物(E)の分析データは以下の通りである。1H NMR(200MHz)δ1.88(s,3H)、2.18(s,3H)、2.24(s,3H)、7.38-7.98(m,4H)。Ms(EI)m/z446(M+)。
化合物(C)および(C)’の結晶構造解析
実施例1の化合物(C)、またはその閉環体(C)’から単結晶を作製し、X線結晶構造解析を試みた。図2にORTEP図を示す。各楕円球は、炭素、または、フッ素、またはイオウ原子が50%の確率で見出される座標を表わしている。また、小さな球は水素原子をあらわしている。
(C)の解析結果:単斜晶系、空間群P21/n。単位格子の長さa=15.459(3)Å、b=7.6854(16)Å、c=18.589(4)Å。α=90°、β=105.080(3)°、γ=90°。単位格子の体積2132.58(8)Å3。単位格子中に含まれる分子数z=4。密度(計算値)1.509。F値1.087。R値(I/2σ(I))R1=0.0464、R2=0.1179。
(C)’の解析結果:三斜晶系、空間群I41/a。単位格子の長さa=25.580(6)Å、b=25.580(6)Å、c=12.455(4)Å。α=90°、β=90°、γ=90°。単位格子の体積8150(4)Å3。単位格子中に含まれる分子数z=16。密度(計算値)1.579。F値1.047。R値(I/2σ(I))R1=0.0499、R2=0.1221。R値(全データ)。
図2に、(C)のX線結晶構造解析の結果を示す。この図より、ベンゾチオフェン部位が直接連結しているダイマー構造をしており、ダイマーの1つの環上にメトキシ基を有するヘキサフルオロシクロペンテン部位が連結していることが確認された。
溶液中およびアモルファス薄膜中でのスペクトル変化
実施例1の化合物(A)〜(E)は、ヘキサン溶液中で光照射(313nm)することにより吸収スペクトルが変化する。開環体(A)〜(E)は全て、ヘキサン中では無色である。また、閉環体(A)’〜(E)’は、全てヘキサン中で赤色である。
代表例として、(C)の開環体、閉環体の吸収スペクトル変化を図3に示す。鮮やかな赤色を呈することは、吸収スペクトル上500nm付近に1つの鋭い吸収帯を有することから明らかである。このサンプルに313nmの光を3分間照射すると、閉環体が59%の割合で着色した異性体が生成する。また、480nm以上の光を3分間照射すると無色体へと変化する。
化合物(A)〜(E)のヘキサン中で測定したデータを以下に示す。
化合物(A)のヘキサン中での分光学的データは以下の通りである。開環体の吸収極大波長300nm(ε:1.04x104)、258nm(ε:1.55x104)。313nm光照射時の閉環体への変換率:74%。
化合物(B)のヘキサン中での分光学的データは以下の通りである。開環体の吸収極大波長:300nm(ε:1.17x104)、292nm(ε:1.11x104)、259nm(ε:1.72x104):閉環体の吸収極大波長:504nm(ε:7.85x103)、302nm(ε:2.80x104)。313nm光照射時の閉環体への変換率:59%。光閉環の量子収率(313nm)0.41。光開環の量子収率(517nm)0.15。
化合物(C)のヘキサン中での分光学的データは以下の通りである。開環体の吸収極大波長:300nm(ε:1.18x104)、292nm(ε:1.15x104):閉環体の吸収極大波長:510nm(ε:7.58x103)、303nm(ε:2.81x104)。313nm光定常状態時の閉環体への変換率:59%。光閉環の量子収率(313nm)0.40。光開環の量子収率(517nm)0.085。
化合物(D)のヘキサン中での分光学的データは以下の通りである。開環体の吸収極大波長:306nm、259nm:閉環体478nm、264nm。
化合物(E)のヘキサン中での分光学的データは以下の通りである。開環体の吸収極大波長:302nm、292nm:閉環体の吸収極大波長528nm、300nm。
化合物(A)〜(E)は熱安定なフォトクロミック反応性を示した。ヘキサン溶液中の(A)〜(E)の異性体とも室温で24時間放置したが、着色体は安定であった。また、ヘキサン中の化合物(B)に関しては、空気存在下において着色、消色のサイクルを100回以上繰り返すことが出来た。
アモルファス薄膜は、化合物(A)〜(E)の結晶(0.1 g)をヘキサン(10ml)に溶かし、スピンコート法、あるいはディップ法によって石英板やガラス板に塗布することにより作製した。(A)の薄膜の吸収スペクトルを図4に示す。ガラス板上の薄膜の(A)は、直交ニコルの偏光顕微鏡による観察、X線回折スペクトルよりアモルファス性を示すことがわかった。アモルファス膜において、紫外光(313nm)光照射により、可視領域の吸収は増大し、480nm以上の光を照射するともとの無色な膜へと戻った。
ポリマー媒体中に本発明のフォトクロミック化合物を分散した薄膜(ポリマー薄膜)は、PMMA(ポリメチルメタクリレート)やPVA(ポリビニルアルコール)等の透明ポリマー(0.1g)のTHF(クロロホルム、酢酸エチル等でもよい。)溶液(10ml)と、化合物(A)〜(E)0.05gのTHF(クロロホルム、酢酸エチル等でもよい。)溶液(10ml)を混合して得た塗布溶液をスピンコート法によって石英板やガラス板に塗布することにより作製した。作成したポリマー膜における吸収スペクトル変化は、図3に示す変化と同様であった。ポリマー膜において、紫外光(313nm)光照射により、可視領域の吸収は増大し、480nm以上の光を照射するともとの無色な膜へと戻った。
以上の記述から明らかなように、本発明のフォトクロミック化合物は、記録材料や表示材料などとして用いられるのに必要な諸特性を有するので、産業のいろいろな分野での利用が期待される。
本発明のフォトクロミック化合物の好ましい例である開環体(A)〜(E)とその閉環体(A)’〜(E)’(実施例1、実施例3)の化学構造を示す。 本発明の開環構造の化合物(C)、または閉環構造の化合物(C)’の単結晶X線構造解析の図(実施例2)を示す。 本発明の化合物(C)の有機溶媒(ヘキサン中)における吸収スペクトル変化(実施例3)を示す。 本発明の化合物(A)アモルファス薄膜中における吸収スペクトル変化(実施例3)を示す。

Claims (1)

  1. 下記の式(A)もしくはその閉環体(A)’、式(B)もしくはその閉環体(B)’、式(C)もしくはその閉環体(C)’、式(D)もしくはその閉環体(D)’、または式(E)もしくはその閉環体(E)’で表わされるフォトクロミック化合物。
    Figure 0004742181
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