JP4742154B2 - 漏洩ケーブル - Google Patents

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    • H01Q13/203Leaky coaxial lines
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Description

本発明は漏洩ケーブルに係り、特に、捩れ防止のための機構を必要としない簡単な構成で、製造コストを抑制でき、外観的に平面形状として突出感の無く、しかも高品質な漏洩ケーブルに関する。
本明細書中では、伝送する電気信号エネルギーの一部が線路構造物の外側の空間を伝搬し、線路の周囲に電磁界を形成するようなものを漏洩伝送線路または漏洩ケーブルと称して使用する。この漏洩伝送線路または漏洩ケーブルの代表的なものとして漏洩同軸ケーブル(LCX:Leaky Coaxial Cable)がある。
この漏洩同軸ケーブルは、内部導体、絶縁体、外部導体および外被を備えて構成され、無線通信システムの送受信用アンテナとして利用されている。例えば、列車と地上との無線連絡を目的として新幹線沿いに布設され、また、地下鉄構内や地下街に布設されて地上との消防無線や警察無線の連絡用に使用されている。
各種漏洩同軸ケーブルの構造と放射原理については、岸本利彦、佐々木伸共著、「LCX通信システム」(非特許文献1)に示されている。基本的な漏洩同軸ケーブルの構造は、同軸ケーブルの外部導体に長さ方向に周期的にスロットと呼ばれる細長い開孔形状の電波漏れ機構を設け、ケーブル内部を伝送させる電気信号エネルギーの一部を電波として外部へ放射するようにしたものである。
このような漏洩同軸ケーブルにおいては、スロットを有する外部導体が捩れて布設されると放射方向が変化して、目的とする相手側への電力を無駄にしてしまい、また、十分な電力が到達せずに通信が途絶える危険もあった。この問題に対処するべく、例えば、特開2003−229716号公報に開示の「漏洩同軸ケーブル」(特許文献1)では、スロットと反対側に漏洩同軸ケーブルのシース(外被)に支持用隆起物を設け、漏洩同軸ケーブルの捩れを抑制し、スロット位置を定位置にしている。また、特開2003−168330号公報に開示の「漏洩ケーブル」(特許文献2)では、漏洩同軸ケーブルのシース上にスロットの位置を示す識別手段を設け、スロットからの放射方向を目的方向に向けて正確に設定できるようにしている。
また、(非特許文献1の16頁の図2.3にも示されるように、)スロットからの電磁波の放射はスロット方向に強いが、両側にも強い放射が存在し、通信相手がスロット方向のみの場合には無駄な放射波が存在することになる。これに対処すべく、特開平9−35547号公報に開示の「漏洩同軸ケーブル」(特許文献3)では、スロットを設けた外部導体の上をスリットを設けた外部導体で覆う構造として、スロットからの放射方向をスリット方向に集中させている。
また、漏洩同軸ケーブルは一般に断面形状が丸型で径方向に大きな寸法を有する構造であり、例えば、新幹線沿線に使用されている漏洩同軸ケーブルの外径は約50[mm]もある。特開昭63−260302号公報に開示の「放射形電波漏洩ケーブル」(特許文献4)では、建物内、特にホテルやオフィスや家屋などの人目につく所に漏洩ケーブルを設置する場合には、突出感があるので違和感があり美観上好ましくないという観点で、1対の平行の外部導体の間の中央付近に絶縁体を介して内部導体を配置し、外部導体の少なくとも一方に複数のスロットを所定間隔で配置した構造、並びに、外部導体を幅方向の端部で電気的に短絡する構造を提案している。つまり、外部導体の間隔を小さく且つ幅を大きくすることによって目立たずに設置可能な放射形電波漏洩ケーブルを実現するものである。
さらに、漏洩同軸ケーブルの送受信用アンテナとしての利用形態の観点から、中心導体を除去した伝送路としての導波管やアンテナについて見てみる。例えば特開2007−295396号公報に開示の「スロットアレイアンテナ」(特許文献5)では、導波管にスロットを設けてその中央から給電し、両側のスロット付き導波管を傾斜させた構造が提案されている。
また、特開2002−330024号公報に開示の「スロットアンテナ」(特許文献6)では、両面に導体が貼り付けられた両面プリント配線板の片面にスロットを構成し、別面に給電用ストリップラインを構成し、給電線側に使用波長の1/4間隔をあけた導体板を設けて放射指向性を強めたものが提案されている。
さらに、特開平6−61735号公報に開示の「平面アンテナ」(特許文献7)では、金属板に放射用の複数のスロットを設け、その下側から給電素子を持つプリント配線板を配置したものが提案されている。
特開2003−229716号公報 特開2003−168330号公報 特開平9−35547号公報 特開昭63−260302号公報 特開2007−295396号公報 特開2002−330024号公報 特開平6−61735号公報
岸本利彦、佐々木伸共著、「LCX通信システム」、コロナ社、初版 藤沢和男著、「マイクロ波回路」、コロナ社、改版
しかしながら、上述した非特許文献1に開示された技術においては、(1)外部導体上のスロットは支持線の反対側に正確に位置させる必要があり、また製造時に本体のケーブル部分が支持線に対して捩れないようにするために、複雑な機構が必要である、(2)漏洩同軸ケーブルは一般に断面形状が丸型で径方向に大きな寸法を有する構造である、(3)漏洩同軸ケーブルの製造には、絶縁体の押出し装置、シースの押出し装置などケーブルメーカにのみ装備されているような複雑で高価な製造装置を必要とし、製造コストが増大するといった各種課題があった。
上記非特許文献1の課題(1)に対処した特許文献1では、シースの複雑な押出し技術が要求され、加工コストが増大し、且つシース材料が大量に必要となるため材料コストが増大し、結果として製造コストが増大するという事情があった。また、特許文献2では、識別手段の具体例としてシースの色とは異なるラインを設けるが、識別手段を設ける必要上、製造工程の追加と複雑な製造技術が要求され、加工コストが増大するという事情があった。
また、無駄な放射波に対処した特許文献3では、通常の漏洩同軸ケーブルの製造工程に対して絶縁工程とシース工程とが追加されることとなり、加工コストが増大すると共に、絶縁材料、外部導体材料およびシース材料の材料コストも増大し、結果として製造コストが増大するという事情があった。
また、上記非特許文献1の課題(2)に対処した特許文献4では、(1)外部導体が幅方向の端部で電気的に短絡していない構造においては、1対の外部導体間における中心導体の厚さ方向の位置について制限が無く、中心導体が中央に位置していないときには、1対の外部導体を伝送路とする伝送モードが存在し、外部導体間から外への漏洩電磁波が生じて減衰量が増加してしまい、安定した放射を行うことができないという事情があった。
また(2)外部導体が幅方向の端部で電気的に短絡している構造においては、1対の外部導体の間隔に制限が無く、間隔が厚すぎる場合には高次モードが発生して安定した放射電力が得られないという事情、また幅方向の寸法にも制限が無く、幅方向に広すぎる場合にも高次モードが発生して安定した放射電力が得られないという事情があった。
また、特許文献5〜特許文献7の各種アンテナの構造を漏洩ケーブルに適用した場合に、特許文献5では、導波管構造であり、大きな厚みがあることから布設には広い空間を必要とする。また、一般に、導波管は金属板で構成されているので曲げにくいために布設工事がやりにくく、しかも寸法精度も要求されることから高価となるという事情がある。
また、特許文献6では、別の面に給電用ストリップラインが構成されているので、平板型で薄い構造である点では優れているが、いわゆるアンテナ型であるため、漏洩同軸ケーブルや導波管と異なり長い空間に電磁波を放射することはできないという事情がある。さらに、特許文献7でも同様に、アンテナ型であるため、長い空間に電磁波を放射することはできないという事情がある。
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、捩れ防止のための機構を必要としない簡単な構成で、製造コストを抑制でき、外観的に平面形状として突出感の無い漏洩ケーブルを提供することを目的としている。
また発明の他の目的は、電磁波の不要な漏洩や高次モードの発生を抑制して、安定して電磁波を放射し得る漏洩ケーブルを提供することにある。
本発明に係る漏洩ケーブルは、多角形状または円形状をその断面として持つ中心導体と、方形断面形状を持ち、該方形の長辺を形成する長さ方向の面に漏洩電磁界形成用の複数個のスロットが列状に設けられ、前記中心導体を囲む外部導体と、前記中心導体および前記外部導体間に充填される絶縁体と、を備えた漏洩ケーブルにおいて、伝送する電気信号の周波数が2.4GHzであり、TEモードまたはTMモードの発生を抑制するために、前記外部導体の方形断面における長辺の長さを伝送する電気信号の波長の半分未満とすることを特徴とする。本発明に係る漏洩ケーブルにおいて、前記漏洩ケーブルに周波数2.4GHzの電気信号を供給したときに、前記漏洩ケーブルから1.5m離れた位置における結合損失の振れ幅が15dB以内であることを特徴とする。
本発明に係る漏洩ケーブルにおいて、前記中心導体は、前記外部導体の方形断面における長辺間の中央に位置することを特徴とする。
本発明に係る漏洩ケーブルにおいて、前記中心導体は複数個設けられ、前記複数個の中心導体が前記外部導体の方形断面における長辺に沿って並列に位置することを特徴とする。
本発明に係る漏洩ケーブルにおいて、前記外部導体は、方形断面における長辺を形成する長さ方向の一方にのみ前記スロット列を備えることを特徴とする。
本発明に係る漏洩ケーブルにおいて、前記外部導体は、方形断面における長辺を形成する長さ方向の面の両方に前記スロット列を備えることを特徴とする。
本発明に係る漏洩ケーブルにおいて、前記外部導体は、前記スロット列が設けられている側から放射される電磁波の内、回折現象によって回り込む電磁波を反射して、回り込み放射を抑制するために、方形断面における長辺を形成する長さ方向の面の前記スロット列を備えない面について、該長辺の長さまたは幅の長さを前記スロット列を備えた面よりも長くしたことを特徴とする。
本発明に係る漏洩ケーブルにおいて、前記外部導体は、前記スロット列を複数列備えることを特徴とする。本発明に係る漏洩ケーブルにおいて、前記スロット列は、前記複数個のスロットが前記中心導体に沿って設けられ、前記スロットの傾斜角を交互に反転させたジグザグスロット配列形であることを特徴とする。
本発明によれば、方形断面形状を持つ外部導体において方形の長辺を形成する長さ方向の面に漏洩電磁界形成用の複数個のスロットを列状に設けた構成であるので、スロットの存在する面が捩れることはなく、捩れ防止のための機構を必要としない簡単な構成で、製造コストも抑制することができる。また、外観的に平面形状としているので突出感の無い漏洩ケーブルを実現することができる。さらに、外部導体の方形断面における長辺の長さを伝送する電気信号の波長の半分未満としているので、高次モードの発生を抑制し、安定して電磁波を放射し得る漏洩ケーブルを実現することができる。
本発明の実施例1に係る漏洩伝送線路(漏洩ケーブル)100の構成図である。 (a)導波管と(b)漏洩伝送線路における電磁界分布を説明する説明図である。 漏洩伝送線路100の斜視図である。 漏洩伝送線路100の製造方法を説明する説明図(その1)である。 漏洩伝送線路100の製造方法を説明する説明図(その2)である。 実施例1の漏洩伝送線路100における放射漏洩量の測定およびその結果を例示する説明図である。 実施例1の漏洩伝送線路100の適用例を例示する説明図である。 本発明の実施例2に係る漏洩伝送線路200の構成図である。 本発明の実施例3に係る漏洩伝送線路300の構成図である。 本発明の実施例4に係る漏洩伝送線路400の構成図である。 本発明の実施例5に係る漏洩伝送線路110の構成図である。 実施例5の漏洩伝送線路110における中心導体11の中心からの位置ずれによる電磁界分布を説明する説明図である。 実施例5の漏洩伝送線路110の斜視図である。
以下、本発明の漏洩ケーブルの実施例について、実施例1、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5の順に図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施例1に係る漏洩伝送線路(漏洩ケーブル)100の構成図であり、図1(a)は漏洩伝送線路100の長さ方向に対して垂直な方向の横断面図を、図1(b)は漏洩伝送線路100の長さ方向に対して平行な方向の縦断面図を、図1(c)は外部導体3に流れる電流の分布をそれぞれ示す。また、図2には(a)導波管と(b)漏洩伝送線路それぞれにおける電磁界分布を示し、図3には漏洩伝送線路100の斜視図を示す。
図1および図3において、本実施例の漏洩伝送線路(漏洩ケーブル)100は、方形形状をその断面として持つ中心導体1と、方形断面形状を持ち、該方形の長辺を形成する長さ方向の面に漏洩電磁界形成用の複数個のスロット5が列状に設けられ、中心導体1を囲む外部導体3と、中心導体1および外部導体3間に充填される絶縁体2と、外部導体3を覆うシース(外被)6と、を備えて構成されている。
外部導体3のスロット5は、方形断面における長辺を形成する長さ方向の面の一方または両方に周期的(スロット間隔Sp1)に設けられている。図1〜図3では、漏洩同軸ケーブル(LCX)で一般的に使用されているジグザグスロット配列形を例示しているが、これに限定されることなく、漏洩同軸ケーブル(LCX)に用いられている公知の電磁界漏れ機構の何れを使用しても良い。また、中心導体1の断面形状を方形としているが、これに限定されることなく、多角形状または円形状であっても良い。但し、以下の説明から推察できるように、断面形状を方形とした構造が、電磁界分布の観点から電気信号の伝送特性および電磁波の放射特性が最も優れている。
また、本実施例の漏洩伝送線路100では、外部導体3の形状寸法について、外部導体3の方形断面における長辺の長さ(Da1)を伝送する電気信号の波長λの半分未満に制限している。このような寸法限定を行う理由について図2を参照して説明する。図2(a)は導波管における電磁界分布を説明する説明図であり、それぞれ(a−1)は導波管の横断面、(a−2)は導波管の縦断面における電磁界分布である。また、図2(b)は漏洩伝送線路100における電磁界分布を説明する説明図であり、それぞれ(b−1)は漏洩伝送線路100の横断面、(b−2)は漏洩伝送線路100の縦断面における電磁界分布であり、また、(b−3)はスロット5の位置との対応を示す。
本実施例の漏洩伝送線路100では、中心導体1および外部導体3の2つの導体で構成される2導波体系であるので、伝送する電気信号の周波数は低周波から高周波まで使用することができ、TEM(Transverse Electro-Magnetic)モードを基本として伝送する。
漏洩伝送線路100のTEMモードにおける電磁界分布は図2(b−1):横断面および図2(b−2):縦断面に示す通りである。完全導体の表面では、ガウスの法則より電流は磁界に対して直角方向に流れるから、図2(b−2)に示すように、漏洩伝送線路100の長さ方向に平行して流れることとなる。なお、外部導体3の方形断面における長辺を形成する長さ方向の面上に流れる電流の分布は、磁界分布から想定して、図1(c)に示すように、外部導体3が中心導体1と対面する領域が電流密度の最も高い領域となり、中心導体1に対面しない領域では端方向に行くに従って電流密度が低くなると考えられる。
また、外部導体3のスロット5は図1(b)および図2(b−3)に示す位置に設けられており、外部導体3上を流れる電流は該スロット5近傍でスロットの長さ方向に対する傾きに沿って流れる。この電流分布の乱れによって輻射が起こり、当該漏洩伝送線路100から電磁波が放射されることとなる。
ところで、本実施例の漏洩伝送線路100の外部導体3のみに注目すると、その形状は方形導波管と同等である。方形導波管では通常TE(Transverse Electro)モードを使用して伝送する。方形導波管の基本モードであるTE01モードにおける電磁界分布を図2(a−1):横断面および図2(a−2):縦断面に例示する。このTE01モードでは、図2(a−2)に示すように、電流は方形導波管の長さ方向中心軸と端との間を流れる分布となる。
従って、スロット5近傍での電流分布の乱れは少なく、このTE01モードにおける電磁波はあまり放射されないこととなる。換言すれば、漏洩伝送線路100の伝送においてTE01モードが存在する場合には、電流はスロット5からの電磁波の放射を乱すように外部導体3表面を複雑に流れて放射電力分布を不均一にし、電磁波の放射効率が低下することになる。
一方、方形導波管において、TE01モードのしゃ断波長はλc=2・Da1(Da1:外部導体3の方形断面における長辺の長さ)である。(非特許文献2の「5.2方形導波管」参照。)なお、方形導波管では、TE01モード以外にTE11,TE20,TM11等々、多数のTEmnやTMmnの伝送モードが発生するが、TE01モードは最低次の基本モードであり、高次モードやTM(Transverse Magnetic)モードでのしゃ断波長は上記TE01モードのしゃ断波長よりも小さい値である。
したがって、漏洩伝送線路100において、TEmnやTMmnの各伝送モードを発生させないためには、外部導体3の方形断面における長辺の長さDa1を伝送する電気信号の波長λgの半分未満とすれば良いこととなる。
具体的に、真空中の光速をC0、伝送する電気信号の周波数をf、伝送する電気信号の真空中の波長をλ0、絶縁体2の比誘電率をεrとそれぞれすれば、漏洩伝送線路100内の波長λgは次式で与えられる。
(数1)
λg=(C0/f)/(εr)1/2=λ0/(εr)1/2 …(1)
すなわち、外部導体3の方形断面における長辺の長さDa1を伝送する電気信号の波長λgの半分未満(Da1<λg/2)とすることにより、導波管モード(TEmnやTMmnの各伝送モード)を遮断することができる。
次に、本実施例の漏洩伝送線路100の製造方法について図4および図5を参照して説明する。図4および図5はそれぞれ漏洩伝送線路100の製造方法を説明する説明図である。
まず、図4(a)に示す漏洩伝送線路100の製造方法は、2枚の銅部材31a,31bで外部導体3を形成するものである。つまり、中心導体1を絶縁体2で覆ったものを、断面が凹形状の銅部材31aまたは31bで包み、他方の銅部材31bまたは31aでさらにそれを包み、端部の重ね合わせによって銅部材31a,31bが電気的に接続される。
また、図4(b)に示す漏洩伝送線路100の製造方法は、1枚の銅部材32で外部導体3を形成するものである。つまり、中心導体1を絶縁体2で覆ったものに、銅部材32で巻いて包み、銅部材32の端部の重ね合わせによって電気的に接続される。なお、図4(a)および(b)の製造方法において、電気的な接続をより確実にするために、電気溶接やレーザー溶接等を用いても良い。
また、図5に示す漏洩伝送線路100の製造方法は、銅管33のフォーミングおよび絞り加工により外部導体3を形成するものである。つまり、中心導体1を絶縁体2で覆ったものが挿入できる大きさの銅管33を用意して(図5(a)参照)、フォーミング(図5(b)参照)、並びに絞り加工(図5(c)参照)の工程を経て、漏洩伝送線路100を製造する。
次に、本実施例の漏洩伝送線路100における放射漏洩量の測定およびその結果を図6に例示して、本実施例の漏洩伝送線路100の有用性について説明する。測定に用いた漏洩伝送線路100は次のようにして試作した。すなわち、中心導体1として幅Ca1=3[mm]で厚さ0.1[mm]の銅テープを使用し、該銅テープ(中心導体1)を厚さ2[mm]で幅Da1=19[mm]のポリエチレン(絶縁体2)2個で両側から挟んだ。そして、その周囲に厚さ0.2[mm]の銅テープ(外部導体3)を巻いて貼り付け、これらが分解しないように熱を加えて溶着させ、その後、外部導体3を保護するためのシース6を施した。
試作品の漏洩伝送線路100の特性インピーダンスを50[Ω]として設計した。また、中心導体1の幅Ca1、中心導体1の厚さ、絶縁体2の厚さDb1などは、インピーダンス50[Ω]および誘電体2の比誘電率(ポリエチレン:2.3)を、非特許文献2(「4.3ストリップ線路」参照)で開示されている平衡形ストリップ線路の特性インピーダンスの計算値に適用して求めた。
なお、外部導体3には、周期的(スロット間隔Sp1)に幅Sw1=2[mm]で長さSl1=15[mm]のスロットが加工されているが、放射を効率的に行うために中心導体1に対面する位置に設定した。また、試作品では、漏洩伝送線路100の長さを3[m]とし、全体を固定するために、漏洩伝送線路100の長さ方向に対して垂直方向の端部分をネジ止め(図1(b)のネジ7参照)している。
放射漏洩量の測定系は図6(a)に示す通りである。床面に金属板58を敷き、該金属板58上に試作した漏洩伝送線路100を設置した。漏洩伝送線路100の入力端にはコネクタ59を取り付け、また反対側にインピーダンス50[Ω]の終端器60を取り付けて反射を防止した。漏洩放射波を受信する側には、周波数2.4[GHz]用の標準ダイポールアンテナ53を、漏洩伝送線路100から1.5[m]離して配置した。
発振器51から周波数2.4[GHz]の電気信号を、電力供給用コード52を介して漏洩伝送線路100のコネクタ59に供給し、ダイポールアンテナ53を介して漏洩伝送線路100からの漏洩放射波をパワーメータ54で測定した。なお、ダイポールアンテナ53により漏洩伝送線路100の長さ方向の軸に直角な偏波を受信するように、ダイポールアンテナ53を漏洩伝送線路100の長さ方向と直角になるように配置した。
ダイポールアンテナ53を漏洩伝送線路100の長さ方向に3[m]移動させて、結合損失を測定した。結合損失Lは、漏洩伝送線路100の入力電力P1とダイポールアンテナ53の受信電力P2との比であり、次式で表される。
(数2)
L=10log(P1/P2) [dB] …(2)
結合損失L[dB]の測定結果を図6(b)に示す。漏洩伝送線路100に沿って、約80[dB]の結合損失が確認され、電磁波の漏洩が確認できた。
以上、漏洩伝送線路100の放射漏洩量の測定、即ち漏洩伝送線路100の送信特性について説明したが、図6(a)の測定系において送受信を逆にすることで、漏洩伝送線路100の受信特性を測定することができる。つまり、発振器51から周波数2.4[GHz]の電気信号をダイポールアンテナ53に供給し、漏洩伝送線路100のコネクタ59を介して漏洩伝送線路100からの受信信号をパワーメータ54で測定する構成である。この受信特性も図6(b)とほぼ同等の結果が得られ、漏洩伝送線路100の受信機能を確認できる。
次に、外部導体3の方形断面における長辺の長さDa1を伝送する電気信号の波長λgの半分未満(Da1<λg/2)とすることの有効性について、結合損失を測定して確認した。漏洩伝送線路100内の波長λgは、伝送する電気信号の周波数f=2.4[GHz]、絶縁体2の比誘電率εr=2.3としたので、λg=82.4[mm]となる。従って、外部導体3の方形断面における長辺の長さDa1はλg/2=41.2[mm]未満とすべきである。
測定では、図6(a)に示す放射漏洩量の測定系を使用し、長辺の長さDa1がλg/2より長い50[mm]の場合と、長辺の長さDa1がλg/2より短い30[mm]の場合と、について結合損失を測定した。その結果、Da1がλg/2より長い50[mm]の場合には結合損失の振れ幅が24[dB]であったのに対し、Da1がλg/2より短い30[mm]の場合には結合損失の振れ幅が15[dB]以内に納まっていた。これにより、外部導体3の方形断面における長辺の長さDa1を伝送する電気信号の波長λgの半分未満(Da1<λg/2)とすることにより、電磁波が安定して放射されることが確認できた。
次に、本実施例の漏洩伝送線路100の適用について、図7を参照して説明する。図7は漏洩伝送線路100の適用例を例示する説明図である。漏洩伝送線路100は、漏洩同軸ケーブルと同様に、主として地上波の不感地帯であるトンネルや地下街、或いはサービススポットなどに布設されることになる。
上述したように、外部導体3のスロット5は、方形断面における長辺を形成する長さ方向の面の一方または両方に設けられ、スロットを有する面側に放射指向性を持つことになる。
スロット5が外部導体3の一方の面のみに設けられる構成は、図7(a)に示すように、屋内またはトンネル内などの壁面に取り付けられ、例えば屋内側またはトンネル内側などへの電磁波の放射が必要なときに有益である。
また、スロット5が外部導体3の両方の面に設けられる構成は、図7(b)に示すように、屋内などの仕切り面に取り付けられ、例えば双方の屋内側への電磁波の放射が必要なときに有益である。
以上説明したように、本実施例の漏洩伝送線路100(漏洩ケーブル)では、方形断面形状を持つ中心導体1と、方形断面形状を持ち、該方形の長辺を形成する長さ方向の面に漏洩電磁界形成用の複数個のスロット5が列状に設けられ、中心導体1を囲む外部導体3と、中心導体1および外部導体3間に充填される絶縁体2と、を備えた漏洩伝送線路(漏洩ケーブル)において、外部導体3の方形断面における長辺の長さDa1を伝送する電気信号の波長λgの半分未満としている。これにより、導波管モード(TEmnやTMmnの各伝送モード)を遮断することができ、放射電力分布を均一なものとし、高い電磁波の放射効率を実現することができる。
また、本実施例の漏洩伝送線路100では、方形断面形状を持つことから厚さを薄くすることができる。例えば試作例では約6[mm]であったが、絶縁体の厚さを薄くするか、或いは中心導体1の幅を狭くするか、または絶縁体2の誘電率を低くすることで、さらに厚さを薄くすることができる。また、導体(金属)テープと絶縁体を重ね合わせた構造であることから、押出し装置などの高価な製造装置を必要とせず、製造コストを低減することができる。
また、本実施例の漏洩伝送線路100は、断面形状が方形であり、外部導体3の一平面にスロット5を形成する構造であるので、スロット5の存在する面が捩れることはない。また、平板状の漏洩電送線路となるのでスロット5の位置を極めて容易に固定することができる。さらに、断面形状が円形の従来の漏洩同軸ケーブルとは異なり、捩れ防止用の複雑な機構や付加工程が不要な簡単な構成であるので製造コストを抑制することができる。
次に、本発明の実施例2に係る漏洩伝送線路(漏洩ケーブル)について説明する。図8は本発明の実施例2に係る漏洩伝送線路200の構成図であり、図8(a)は漏洩伝送線路200の長さ方向に対して垂直な方向の横断面図を、図8(b)は漏洩伝送線路200の長さ方向に対して平行な方向の縦断面図をそれぞれ示す。なお、本実施例の漏洩伝送線路200は、漏洩伝送線路200の幅方向の軸に対して片側(図に向かって右側)のみに電磁波を放射するものである。
図8において、本実施例の漏洩伝送線路200は、方形形状をその断面として持つ中心導体201と、電気信号の伝送路について方形断面形状を持ち、該方形の長辺を形成する長さ方向の一方の面に漏洩電磁界形成用の複数個のスロット205が列状に設けられ、中心導体201を囲む外部導体203と、中心導体201および外部導体203間に充填される絶縁体202と、外部導体203を覆うシース(外被)206と、を備えて構成されている。
ここで、外部導体203のスロット列を備えない他方の面の幅については、スロット列を備えた一方の面よりも長くしてある。このように、スロット(電波漏れ機構)による電磁波放射をしない側の外部導体203の幅を長くすることで、スロットが設けられている側から放射される電磁波の内、回析現象によって(図に向かって右から左方向へ)回り込む電磁波を反射して、回り込み放射を抑制することができる。このように簡単な構造で放射波の放射方向を狭く(先鋭なものと)することができ、また製造コストも抑制することができる。
次に、本発明の実施例3に係る漏洩伝送線路(漏洩ケーブル)について説明する。図9は本発明の実施例3に係る漏洩伝送線路(漏洩ケーブル)300の構成図であり、図9(a)は漏洩伝送線路300の長さ方向に対して垂直な方向の横断面図を、図9(b)は外部導体303に流れる電流の分布を、図9(c)は漏洩伝送線路300の長さ方向に対して平行な方向の縦断面図をそれぞれ示す。なお、同図では、漏洩伝送線路300の幅方向の軸に対して片側(図に向かって右側)のみに電磁波を放射しているが、実施例1と同様に両側に放射する構成としても良い。
図9において、本実施例の漏洩伝送線路300は、方形形状をその断面として持つ2個の中心導体301と、電気信号の伝送路について方形断面形状を持ち、該方形の長辺を形成する長さ方向の一方の面に漏洩電磁界形成用の複数個のスロット305が列状に設けられたスロット列を2つ備え、中心導体301を囲む外部導体303と、中心導体301および外部導体303間に充填される絶縁体302と、外部導体303を覆うシース(外被)306と、を備えて構成されている。
本実施例の漏洩伝送線路300の特徴は、中心導体301を複数個(図9では2個)設けたことである。実施例1(図1(c)参照)と同様に、外部導体303の方形断面における長辺を形成する長さ方向の面上に流れる電流の分布は、図9(b)に示す通り、外部導体303が中心導体301と対面する領域が電流密度の最も高い領域である。この電流密度の最も高い領域にスロット305を加工する。つまり、図9(c)に示すように、スロット列をAおよびBの2列備えた構成となる。
このように、複数個の中心導体301に対面したそれぞれの領域にスロット305を設け、複数個のスロット列を備えた構造により放射波の放射範囲を広くすることができる。通信の相手側の位置が広範囲に存在する場合などに適用することで、より好適な通信環境を実現することができる。
次に、本発明の実施例4に係る漏洩伝送線路(漏洩ケーブル)について説明する。図10は本発明の実施例4に係る漏洩伝送線路(漏洩ケーブル)400の構成図であり、図10(a)は漏洩伝送線路400の長さ方向に対して垂直な方向の横断面図を、図10(b)は外部導体403に流れる電流の分布を、図10(c)は漏洩伝送線路400の長さ方向に対して平行な方向の縦断面図をそれぞれ示す。なお、同図では、漏洩伝送線路400の幅方向の軸に対して片側(図に向かって右側)のみに電磁波を放射しているが、実施例1と同様に両側に放射する構成としても良い。
図10において、本実施例の漏洩伝送線路400は、方形形状をその断面として持つ幅の広い中心導体401と、電気信号の伝送路について方形断面形状を持ち、該方形の長辺を形成する長さ方向の一方の面に漏洩電磁界形成用の複数個のスロット405が列状に設けられたスロット列を2つ備え、中心導体401を囲む外部導体403と、中心導体401および外部導体403間に充填される絶縁体402と、外部導体403を覆うシース(外被)406と、を備えて構成されている。
本実施例の漏洩伝送線路400の特徴は、中心導体401の幅を広くしたことである。外部導体403の方形断面における長辺を形成する長さ方向の面上に流れる電流の分布は、図10(b)に示す通り、外部導体403が中心導体401と対面する領域が電流密度の最も高い領域である。この電流密度の高い広い領域に複数のスロット列を加工する。つまり、図10(c)に示すように、スロット列をAおよびBの2列備えた構成となる。
このように、広い面積を持つ中心導体401に対面した領域に複数のスロット列を設けた構造により放射波の放射範囲を広くすることができる。つまり、1個の中心導体401のみで実施例3と同等の効果を得ることができる。実施例3と同様に、通信の相手側の位置が広範囲に存在する場合などに適用することで、より好適な通信環境を実現することができる。
次に、本発明の実施例5に係る漏洩伝送線路(漏洩ケーブル)について説明する。図11は本発明の実施例5に係る漏洩伝送線路(漏洩ケーブル)110の構成図であり、図11(a)は漏洩伝送線路110の長さ方向に対して垂直な方向の横断面図を、図11(b)は漏洩伝送線路110の長さ方向に対して平行な方向の縦断面図を、図11(c)は外部導体13に流れる電流の分布をそれぞれ示す。また、図12は中心導体11の中心からの位置ずれによる電磁界分布を説明する説明図であり、図13は漏洩伝送線路110の斜視図である。なお、同図では、漏洩伝送線路110の幅方向の軸に対して片側(図に向かって右側)のみに電磁波を放射しているが、実施例1と同様に両側に放射する構成としても良い。
図11および図13において、本実施例の漏洩伝送線路(漏洩ケーブル)110は、方形形状をその断面として持つ中心導体11と、長さ方向に漏洩電磁界形成用の複数個のスロット15が列状に設けられ、中心導体11を挟む1対の平板形状の外部導体13,14と、中心導体11および外部導体13間に充填される絶縁体12と、外部導体13を覆うシース(外被)16と、を備えて構成されている。
外部導体13のスロット15は、方形断面における長辺を形成する長さ方向の面の一方または両方に周期的(スロット間隔Sp2)に設けられている。図11〜図13では、漏洩同軸ケーブル(LCX)で一般的に使用されているジグザグスロット配列形を例示しているが、これに限定されることなく、漏洩同軸ケーブル(LCX)に用いられている公知の電磁界漏れ機構の何れを使用しても良い。
また、本実施例の漏洩伝送線路110では、実施例1のように外部導体3の形状寸法(方形断面における長辺の長さ(Da1)を伝送する電気信号の波長λの半分未満に制限しないが、中心導体11を1対の外部導体13,14間の中央に配置するという制限を設けている。このように中心導体11および1対の外部導体13,14間の相対的位置関係に制限を設けている理由について、図12を参照して説明する。
図12(a)は中心導体11が1対の外部導体13,14間の中央(中心導体11および外部導体13間の距離と中心導体11および外部導体14間の距離とが等しい)に配置されている場合の電磁界分布を説明する説明図である。同図に示すように、電気力線は中心導体11から上下の外部導体13,14に向かうが、互いに反対向きで同一の分布であることからキャンセルされるので、漏洩伝送線路110の幅方向(長さ方向に直角となる方向)に向かっての電磁波の漏洩はない。
しかしながら、中心導体11が1対の外部導体13,14間の中央ではなく、例えば図12(b−1)に示すように外部導体14側寄りに配置されている場合には、中心導体11から上下の外部導体13,14に向かう電気力線は互いに反対向きであるが、同一の分布とはならない。つまり、中心導体11から上下の外部導体13,14に向かう電気力線の分布は図12(b−2)に示す通りであるが、中心導体11が外部導体14側寄りにあるので、図12(b−3)に示すように、中心導体11および外部導体14から外部導体13に向かう電気力線が存在する。
また、磁力線の分布も中心導体11周囲に存在する(図12(b−2)参照)他に、上下の外部導体13,14それぞれの周囲にも発生する(図12(b−3)参照)こととなり、上下の外部導体13,14それぞれを伝送路とするモードが発生する。その結果、図12(b−1)に示すように、絶縁体12から漏洩伝送線路110の幅方向に向かって外部への電磁波の漏洩が生じて伝送する電気信号の減衰量が増大してしまう。また、減衰量が増大すると共に、スロット15からの放射電力も減少するので、漏洩伝送線路としての品質が劣化することとなる。
つまり、中心導体11を1対の外部導体13,14間の中央に配置することにより、漏洩伝送線路110の幅方向に向かっての電磁波の漏洩を防ぐことができる。ただし、中心導体11を外部導体13,14間の厳密な中央位置に配置することは、絶縁体2の寸法精度や比誘電率の不均等性、並びに外部導体13,14の平坦度の点から難しい。
なお、実施例1で説明した漏洩伝送線路100においても、本実施例のように、外部導体3の方形断面における長辺間の中央に位置させることが望ましいが、厳密な中央位置に配置する必要性はない。つまり、実施例1の漏洩伝送線路100では、外部導体13,14間を側面で電気的に短絡して一体化した外部導体3を構成しているので、漏洩伝送線路100の幅方向に向かっての電磁波の無駄な漏洩を防ぐことができる。
次に、本実施例の漏洩伝送線路110における放射漏洩量の測定およびその結果について説明する。測定に用いた漏洩伝送線路110は次のようにして試作した。すなわち、中心導体1として幅Ca2=3[mm]で厚さ0.1[mm]の銅テープを使用し、該銅テープ(中心導体11)を厚さ2[mm]で幅Da2=19[mm]のポリエチレン(絶縁体2)2個で両側から挟んだ。そしてその外側に幅Da2=19[mm]で厚さ0.2[mm]の銅テープ(外部導体13,14)を貼り付け、これらが分解しないように熱を加えて溶着させ、その後、外部導体13,14を保護するためのシース16を施した。
また、実施例1と同様に、試作品の漏洩伝送線路110の特性インピーダンスを50[Ω]として設計した。また、中心導体11の幅Ca2、中心導体11の厚さ、絶縁体12の厚さDb2などは、インピーダンス50[Ω]および誘電体12の比誘電率(ポリエチレン:2.3)を、非特許文献2に開示されている計算値に適用して求めた。
なお、外部導体13には、周期的(スロット間隔Sp2)に幅Sw2=2[mm]で長さSl2=15[mm]のスロットが加工されているが、放射を効率的に行うために中心導体11に対面する位置に設定した。また、試作品では、漏洩伝送線路110の長さを3[m]とし、全体を固定するために、漏洩伝送線路110の長さ方向に対して垂直方向の端部分をネジ止め(図11(b)のネジ17参照)している。
実施例1で説明した放射漏洩量の測定系(図6(a)参照)を用いて測定したところ、実施例1の漏洩伝送線路100の放射漏洩量(図6(b)参照)とほぼ同等の結果が得られた。
以上説明したように、本実施例の漏洩伝送線路110(漏洩ケーブル)では、方形形状をその断面として持つ中心導体11と、長さ方向に漏洩電磁界形成用の複数個のスロット15が列状に設けられ、中心導体11を挟む1対の平板形状の外部導体13,14と、中心導体11および外部導体13間に充填される絶縁体12と、外部導体13を覆うシース(外被)16と、を備えた漏洩伝送線路(漏洩ケーブル)において、中心導体11を1対の外部導体13,14間の中央に配置するようにしている。
中心導体11が中央に位置していないときには、1対の外部導体13,14を伝送路とする伝送モードが存在し、外部導体13,14間から外への漏洩電磁波が生じて減衰量が増加してしまい、安定した放射を行うことができないが、本実施例の漏洩伝送線路110では、中心導体11を1対の外部導体13,14間の中央に配置する構造としているので、漏洩伝送線路110の幅方向に向かっての電磁波の漏洩を防ぐことができ、スロット15からの放射電力の減少を抑制できるので、高品質な漏洩伝送線路を実現することができる。
また、本実施例の漏洩伝送線路110では、方形断面形状を持つことから厚さを薄くすることができる。例えば試作例では約6[mm]であったが、絶縁体の厚さを薄くするか、或いは中心導体11の幅を狭くするか、または絶縁体12の誘電率を低くすることで、さらに厚さを薄くすることができる。また、導体(金属)テープと絶縁体を重ね合わせた構造であることから、押出し装置などの高価な製造装置を必要とせず、製造コストを低減することができる。
また、本実施例の漏洩伝送線路110は、断面形状が方形であり、外部導体13の一平面にスロット5を形成する構造であるので、スロット15の存在する面が捩れることはない。また、平板状の漏洩電送線路となるのでスロット15の位置を極めて容易に固定することができる。さらに、断面形状が円形の従来の漏洩同軸ケーブルとは異なり、捩れ防止用の複雑な機構や付加工程が不要な簡単な構成であるので製造コストを抑制することができる。
1,11,201,301,401 中心導体
2,12,202,302,402 絶縁体
3,13,14,203,303,403 外部導体
5,15,205,305,405 スロット
6,16,206,306,406 シース
7,17 ネジ
33 銅管
51 発振器
52 電力供給用コード
53 ダイポールアンテナ
54 パワーメータ
58 金属板
59,359,459 コネクタ
60 終端器
100,110,200,300,400 漏洩伝送線路(漏洩ケーブル)

Claims (9)

  1. 多角形状または円形状をその断面として持つ中心導体と、
    方形断面形状を持ち、該方形の長辺を形成する長さ方向の面に漏洩電磁界形成用の複数個のスロットが列状に設けられ、前記中心導体を囲む外部導体と、
    前記中心導体および前記外部導体間に充填される絶縁体と、
    を備えた漏洩ケーブルにおいて、
    伝送する電気信号の周波数が2.4GHzであり、
    TEモードまたはTMモードの発生を抑制するために、前記外部導体の方形断面における長辺の長さを伝送する電気信号の波長の半分未満とすることを特徴とする漏洩ケーブル。
  2. 前記漏洩ケーブルに周波数2.4GHzの電気信号を供給したときに、前記漏洩ケーブルから1.5m離れた位置における結合損失の振れ幅が15dB以内であることを特徴とする請求項1に記載の漏洩ケーブル。
  3. 前記中心導体は、前記外部導体の方形断面における長辺間の中央に位置することを特徴とする請求項1または2に記載の漏洩ケーブル。
  4. 前記中心導体は複数個設けられ、前記複数個の中心導体が前記外部導体の方形断面における長辺に沿って並列に位置することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の漏洩ケーブル。
  5. 前記外部導体は、方形断面における長辺を形成する長さ方向の一方にのみ前記スロット列を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の漏洩ケーブル。
  6. 前記外部導体は、方形断面における長辺を形成する長さ方向の面の両方に前記スロット列を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の漏洩ケーブル。
  7. 前記外部導体は、前記スロット列が設けられている側から放射される電磁波の内、回折現象によって回り込む電磁波を反射して、回り込み放射を抑制するために、方形断面における長辺を形成する長さ方向の面の前記スロット列を備えない面について、該長辺の長さまたは幅の長さを前記スロット列を備えた面よりも長くしたことを特徴とする請求項に記載の漏洩ケーブル。
  8. 前記外部導体は、前記スロット列を複数列備えることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の漏洩ケーブル。
  9. 前記スロット列は、前記複数個のスロットが前記中心導体に沿って設けられ、前記スロットの傾斜角を交互に反転させたジグザグスロット配列形であることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の漏洩ケーブル。
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