JP4741439B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4741439B2
JP4741439B2 JP2006238909A JP2006238909A JP4741439B2 JP 4741439 B2 JP4741439 B2 JP 4741439B2 JP 2006238909 A JP2006238909 A JP 2006238909A JP 2006238909 A JP2006238909 A JP 2006238909A JP 4741439 B2 JP4741439 B2 JP 4741439B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pile
row
brush
piles
foremost
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006238909A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008058902A (ja
Inventor
康之 大原
博英 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsuchiya TSCO Co Ltd
Original Assignee
Tsuchiya TSCO Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tsuchiya TSCO Co Ltd filed Critical Tsuchiya TSCO Co Ltd
Priority to JP2006238909A priority Critical patent/JP4741439B2/ja
Publication of JP2008058902A publication Critical patent/JP2008058902A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4741439B2 publication Critical patent/JP4741439B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、例えばクリーナーレス方式の画像形成装置において、トナー均一化手段あるいは帯電量制御手段等として使用されるブラシを備えた画像形成装置に関するものである。
近年、電子写真方式の画像形成装置において、装置の小型化を図るために、画像転写工程後の感光ドラム上に残余するトナーを、現像手段において現像同時クリーニングで感光ドラム上から除去・回収し再利用するようにしてクリーニング装置を廃止したクリーナーレス方式が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1の画像形成装置においては、転写工程後の感光ドラム上に残留するトナーによる帯電ローラの転写残トナー付着汚れや転写残トナー像パターンのゴースト像の発生を防止するため、板状のブラシ部材である転写残トナー均一化手段とトナー帯電量制御手段とを備えている。
これらのブラシ部材は、相手部材たる感光ドラムが回転すると、複数の毛羽(パイル)からなるブラシ部の先端部が回転方向に沿って倒れるが、この先端部が回転方向と逆方向に倒れた状態で感光ドラムに当接してしまうと、感光ドラム上の転写残トナーを掻き落としてしまうおそれがある。また、感光ドラムの回転に伴ってブラシ部が根元から倒れる毛倒れが生じると、感光ドラムとの当接部において当接している毛羽の密度や当接圧が低くなって、機能を十分に発揮することができなくなってしまうという問題があった。こうした問題を解決するため、特許文献1におけるブラシ部材においては、感光ドラムの回転方向上流側となる位置にはブラシ部を感光ドラムの回転方向に傾斜させる傾斜リブを設け、また感光ドラムの回転方向下流側となる位置にはブラシ部が感光ドラムの回転方向に毛倒れしないように支える毛倒れ規制リブを設けるようにしている。
特開2003−162179号公報
しかし、こうした傾斜リブや毛倒れ規制リブをブラシ部材に設ける場合には、部品取付けのための位置合わせや取付け作業に手間がかかって作業性が悪いうえ、部材点数が増加するために装置全体の製造コストの上昇を招いてしまうという問題があった。
なお、上記クリーナーレス方式の画像形成装置において感光ドラムに当接するブラシ部材に限らず、ブラシ部の先端部が相手部材に当接した状態で使用される帯状のブラシにあっては、こうした実情も概ね共通したものとなっている。
本発明は、このような課題に着目してなされたものである。その目的とするところは、部材点数を増加させることなく、毛倒れを抑制することのできるブラシ及びブラシの製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、先端部が相対移動する相手部材に当接した状態で使用される帯状のブラシを備えた画像形成装置において、前記ブラシは、帯状をなす基材上に複数のパイルが該パイルと当接する相手部材相対移動方向と交差する方向に平行に延びる複数のパイル列を形成するように立設され、前記各パイル列のうち、前記相手部材に対する相対移動方向に対して最前パイル列のパイルは、その後方パイル列のパイルよりも剛性の高い素材で形成されるとともに、熱処理によりその毛先が前記相対移動方向になびいた毛倒れ状態に保持され、前記最前パイル列のパイルとその後方パイル列のパイルとの間には、前記後方パイル列のパイルを一列分以上抜くことにより前記最前パイル列のパイルの後方パイル列側への毛倒れを許容する間隙が設けられていることを要旨とする。
上記構成によれば、最前パイル列のパイルが予め熱処理により所望の角度に毛倒れ状態とされていることから、ブラシと相手部材との当接時に、パイルが相手部材相対移動方向と逆方向に倒れた状態で当接することがなくなる。また、最前パイル列のパイルは剛性の高い素材で形成されているために、パイルが根元から倒れる毛倒れを抑制することができるとともに、後方パイル列のパイルを保護する形となり、パイル全体の毛倒れが抑制される。したがって、部品点数を増加させることなくブラシの毛倒れを抑制することができる。なお、最前パイル列のパイルは、その剛性により、熱処理による毛倒れ状態を確実に保持することができる。一方、後方パイル列のパイルには柔らかい素材を使用することにより、相手部材を傷つけることなくその表面を掃くことができる。
また、上記構成によれば、前記最前パイル列のパイルとその後方パイル列のパイルとの間には、最前パイル列のパイルの後方パイル列側への毛倒れを許容する間隙が設けられていることから、後方パイル列のパイルが最前パイル列のパイルに寄りかかられて該パイルとともに毛倒れ状態となることが抑制される。また、最前パイル列の毛倒し加工をする際に、後方パイル列が抵抗となって加工しにくくなることを回避できる。また、この間隙によって最前パイル列のみを毛倒れ状態に保持することができるため、最前パイル列の毛先高さは後方パイル列の毛先高さよりも低くなり、柔らかい後方パイル列の毛先のみを相手部材に当接させることも可能となる。さらに、このブラシが粉粒体を掃くために用いられた場合には、パイルの隙間に入った粉粒体が最前パイル列のパイルの背後に設けられた間隙から排出されるため、ブラシの目詰まりを抑制することができる。
さらに、上記構成によれば、最前パイル列のパイルとその後方パイル列のパイルとの間の間隙は後方パイル列のパイルを一列分以上抜くことにより設けるため、位置合わせなどの手間のかかる作業を行う必要がない。したがって、製造時の作業性を大きく悪化させることがなく、毛倒れを抑制することができる。
請求項2に記載の画像形成装置は、前記ブラシは、トナー均一化手段、帯電量制御手段、又は転写ベルトのクリーニングブラシであることを要旨とする。
上記構成によれば、請求項1に記載の画像形成装置のブラシを好適に適用した画像形成装置とすることができる。
本発明によれば、部材点数を増加させることなく、毛倒れを抑制することのできるブラシを備えた画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明をクリーナーレス方式の画像形成装置(以下、単に画像形成装置という)に用いられるブラシ部材に具体化した一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。
図1は、本実施形態における画像形成装置を模式的に示した図である。この画像形成装置内において、相手部材としての感光ドラム11は、支軸11aにより回転可能に支持され、その表面において帯電可能に構成されている。感光ドラム11の周囲には、その上方位置から回転方向に向かって順番に、帯電部12、露光装置13、現像装置14、転写ローラ15およびブラシユニット16が配設されている。なお、転写ローラ15は感光ドラム11の中心方向に付勢された態様で感光ドラム11の下側に配置されるとともに、転写ローラ15と感光ドラム11との間に挟まれるような態様で転写ベルト17が敷設されている。
また、ブラシユニット16を構成するハウジング16aは感光ドラム11に対向する側に開口部を有する四角箱状をなすとともに、その開口部には「く」の字状に形成された支持体16bが配設されている。そして、トナー均一化手段であるブラシ18および帯電量制御手段であるブラシ19が、感光ドラム11の中心方向へ向いたそれぞれの先端部が感光ドラム11の表面に当接するようにして、支持体16bに固定支持されている。
この画像形成装置で画像を形成する際には、感光ドラム11が回転して帯電部12でその表面全体が帯電された後、露光装置13により印字される部分にレーザー光が照射される。すると、光があたった部分の電圧が低下することで、感光ドラム11の表面に静電潜像が形成される。その後、現像装置14のハウジング14a内に回転可能に支持された現像スリーブ14bから帯電された粉粒体であるトナーが供給されると、感光ドラム11の表面における電圧の低下した部分にのみトナーが付着する。そして、転写ベルト17上に図示しない給紙装置により記録用紙Pが供給されるとともに、記録用紙Pが転写ローラ15により転写ベルト17を介してトナーと逆極性に帯電される。したがって、記録用紙Pが感光ドラム11と転写ローラ15との間を通過する際に、感光ドラム11の表面に付着したトナーが記録用紙Pに転写されることで、記録用紙P上に可視像が形成される。
トナーが記録用紙Pに転写された後、感光ドラム11の表面にはいわゆる転写残トナーが不均一に付着している。この転写残トナーは、正極性のものや逆極性のもの、また帯電量が少ないものなどが混在しているため、ブラシユニット16に備えられたブラシ18によって均一化されるとともにブラシ19によって帯電極性が調整された後、現像装置14により現像同時回収される。
次に、ブラシユニット16に備えられたブラシ18およびブラシ19の構成について、図2および図3にしたがって説明する。なお、ブラシ18とブラシ19とは同様の構成からなるため、ここでは代表してブラシ18について説明する。
図2に示すように、ブラシ18は感光ドラム11の長手方向(軸方向)長さとほぼ同じ長さの帯状をなす基材としての基布20と、その基布20上に立設されたパイル21とから構成されている。基布20の裏面には合成樹脂製のコーティング剤によるコーティング層22が設けられることにより、パイル21の根元と基布20とが接合されている。コーティング層22の裏面には貼付層23が設けられており、この貼付層23によりブラシ18を支持体16bに対して貼り付けることができるようになっている。
基布20としては、耐久性、柔軟性が高い材料よりなる織布、フィルム等の材料が使用される。このような材料としては、ポリエステル、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリアミドおよびウレタン樹脂等が挙げられる。本実施形態における基布20は、図3に示すように、ポリエステル製の繊維よりなるタテ糸20aおよびヨコ糸20bを織りなすことによって構成されている。
パイル21は、支持体16bにブラシ18を取り付けた場合に感光ドラム11の移動方向である回転方向と交差する方向に平行に延びる複数のパイル列を形成している。この複数のパイル列のうち、感光ドラム11の回転方向に対して最前(回転方向上流側)に位置する最前パイル列24のパイル(最前列用パイル)21は、剛性が高く、耐久性、摺動性の良い繊維より形成されるとともに、熱処理によりその毛先が感光ドラム11の回転方向に対して所望の角度をなしてなびいた毛倒れ状態に保持されている。また、最前パイル列24よりも感光ドラム11の回転方向後方(回転方向下流側)に配置された後方パイル列25のパイル(後方列用パイル)21は、最前列用パイル21よりも柔軟性が高く、摺動性の良い導電性繊維より形成されている。なお、本実施形態において後方パイル列は3列形成されており、最前パイル列24に近い順から後方パイル列25a、25b、25cがそれぞれ感光ドラム11の回転方向と交差する方向に平行に列をなしている。
ここで、隣接する最前パイル列24と後方パイル列25aとの間には、最前パイル列24のパイル(最前列用パイル)21の後方列側への毛倒れ状態を許容する空隙が設けられている。この空隙は、後方パイル列を1列分抜くことにより設けられる。すなわち、本実施形態においては、パイル列5列分の幅を有する基布20に対して、間の一列を抜いた状態で合計4列のパイル列が形成されている。
なお、最前パイル列24及び後方パイル列25を形成するパイル21はいずれも同じ長さとなっているが、最前パイル列24は毛倒れ状態に保持されているため、後方パイル列25よりもその毛先高さが低くなっている。
最前列用パイル21を形成する繊維(以下、「最前列用繊維」という。)としては、レーヨン繊維、キュプラ繊維等の再生繊維、フッ素繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維等の合成繊維等が挙げられる。また、この最前列用繊維は、その見掛けヤング率が1000〜200000MPaの範囲内であるものが好ましい。これに対して、最前列用繊維の見掛けヤング率が1000MPa未満の場合には、最前列用パイル21が所望の角度での毛倒れ状態を保持できず、毛倒れが進んでしまうおそれがある。一方、最前列用繊維の最前列用繊維の見掛けヤング率が200000MPaより大きい場合には柔軟性が低下して毛倒し加工がしづらくなる上、相手部材たる感光ドラム11に最前列用パイル21が接触した場合に、感光ドラム11の表面を傷つけるおそれがある。
加えて、最前列用繊維は、画像形成装置内で正極性または逆極性に帯電されたトナー等の粉粒体が繊維表面に付着することを抑制するため、感光ドラム11等の相手部材に摩擦されて帯電されたとき、粉粒体と同じ極性となるものを使用することが好ましい。なお、最前列用繊維は必ずしも導電性を有している必要はなく、使用部位あるいは使用目的により導電性としたり、非導電性としたりして使い分けることができるが、導電性を有する繊維を使用する場合には、その比抵抗率を後方列用パイル21と同じ程度にすることが好ましい。
一方、後方列用パイル21を形成する繊維(以下、「後方列用繊維」という。)としては、レーヨン繊維、キュプラ繊維等の再生繊維、フッ素繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維等の合成繊維等が挙げられる。前に挙げた繊維に導電性を付与する方法としては、原糸段階において導電性物質を練り込む、または溶融紡糸法等により1本の繊維中に導電性物質が練り込まれた導電性の部分と導電性物質を練り込まない非導電性の部分とを有する複層構造にする方法と、紡糸後に導電性物質を含む加工液によって繊維表面を被覆する方法とがある。このような導電性物質としては、銀、銅、ニッケル等の金属、酸化亜鉛、酸化錫等の金属化合物、炭素等の微粒子が挙げられる。
パイル21は、基布20に上述した各繊維を束ねてなる複数本のパイル糸をパイル織りすることによって得られる。パイル織りは、パイル21を形成するパイル糸を基布20のヨコ糸20bに絡ませるようにして織り込む方法であり、本実施形態においてはパイル21を形成するパイル糸は基布20のヨコ糸20bに対しU字状に絡ませるようにして織り込まれている。
なお、最前列用繊維を用いてパイル糸(最前列用パイル21)を形成する際、最前列用繊維は、単繊維当たりの太さを5〜50デシテックスの範囲内に設定することが好ましい。最前列用繊維の単繊維当たりの太さが5デシテックス未満の場合にはその剛性が低下して所望の角度での毛倒れ状態を保持できなくなり、毛倒れが進んでしまうおそれがある。一方、最前列用繊維の単繊維当たりの太さが50デシテックスより太い場合には柔軟性が低下して毛倒し加工がしづらくなる上、感光ドラム11に接触した場合に摺動抵抗が大きくなるおそれがある。加えて、最前列用繊維よりなるパイル糸(最前列用パイル21)は、後方列用繊維よりなるパイル糸(後方列用パイル21)と比較して、単糸当たりの太さが太くなるように形成することがより好ましい。本実施形態の最前列用繊維よりなるパイル糸(最前列用パイル21)は、太さが約11デシテックスの単繊維を撚り合わせ、その太さが560デシテックス/50フィラメントとなるように形成されている。
また、後方列用繊維を用いてパイル糸(後方列用パイル21)を形成する際、後方列用繊維は、単繊維当たりの太さを2〜20デシテックスの範囲内に設定することが好ましい。後方列用繊維の単繊維当たりの太さが2デシテックス未満の場合には強度が低下して毛切れを生じやすくなり、20デシテックスより太い場合には柔軟性が低下して摺動抵抗が大きくなるおそれがある。本実施形態の後方列用繊維よりなるパイル糸(後方列用パイル21)は、太さが約7デシテックスの単繊維を撚り合わせ、その太さが330デシテックス/48フィラメントとなるように形成されている。
コーティング層22を形成するコーティング剤としては、スチレン−ブタジエン共重合ゴム等のゴム系溶剤型接着剤、またはエチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリメタクリル酸メチル等の接着性樹脂が用いられる。これらのコーティング剤は基布20を形成するタテ糸20aおよびヨコ糸20bの間に合浸され、各糸20a,20bおよびパイル21の根元を強固に保持するとともに、各糸20a,20bのほつれを抑制している。なお、ブラシ18はパイル21のみでも十分な導電性を有してはいるが、このコーティング層22に導電性を付与することにより、パイル21の導電性をより良好に発揮することができるため、コーティング剤は導電性を有するものが好ましい。コーティング層22に導電性を付与する方法としては、コーティング剤に前述した導電性物質を練り込む方法が挙げられる。
貼付層23は、芯材を有しないもの、または芯材を有し、その両面に粘着剤を塗布した感圧接着剤が使用される。また、貼付層23はコーティング層22と同様に導電性を有するものが好ましい。本実施形態の貼付層23は、アルミニウム製の薄膜を芯材23aとし、この芯材23aの表面および裏面に導電性を有するアクリル系の感圧接着剤23bが塗布された両面粘着テープにより形成されている。
次に、以上のように構成されたブラシ18の作用を説明する。
ブラシ18は感光ドラム11の表面に付着した転写残トナーを均一化するために、その毛先が感光ドラム11の表面に軽く当接した状態でブラシユニット16に取り付けられる。このとき、ブラシ18の最前パイル列24を構成する最前列用パイル21は予め感光ドラム11の回転方向に対して所望の角度をなしてなびいた毛倒れ状態に保持されているため、感光ドラム11の回転方向と逆方向に倒れた状態で当接することが回避される。
また、最前パイル列24は毛倒れ状態に保持されることにより、後方パイル列25よりも毛先高さが低くなっているため、感光ドラム11へは後方パイル列25のみが接触するようにパイル21の毛先高さを調整することも可能である。この場合、柔軟性のある後方パイル列25のみが感光ドラム11に接触するため、摺動抵抗をより低減することができる。本実施形態においては、後方パイル列25のみが感光ドラム11に接触するように設定されている。
また、画像形成装置が稼働され、ブラシ18が回転する感光ドラム11に当接した状態が続くと、パイル21は経時劣化等により、感光ドラム11の回転方向に毛倒れしようとする。このとき、最前列用パイル21は剛性の高い繊維から形成されるとともに、予め所望の角度で毛倒れ状態に保持されているため、最前パイル列24のパイル21が根元から倒れてしまう毛倒れが抑制される。また、最前列用パイル21が毛倒れした場合には、その後方に位置する後方パイル列25の後方列用パイル21に寄りかかる形となり、後方列用パイル21の毛倒れをも招いてしまうが、本実施形態においては、最前パイル列24によって後方パイル列25の根元が保護される形となり、パイル21全体の毛倒れが抑制される。一方、感光ドラム11へは良好な柔軟性を有する細い後方列用繊維から形成された後方パイル列25のみが接触するようになっているため、感光ドラム11の表面を傷付けることなく、トナーを均一化することができる。
さらに、ブラシ18が粉粒体であるトナーを掃くうちに、トナーがブラシ18の根元の隙間などに入り込んでしまい、こうした隙間にトナーが溜まってしまうとブラシ18の機能低下を招くおそれがある。ここで、最前パイル列24と後方パイル列25aとの間には間隙が設けられているため、パイル21の隙間に入ったトナーがこの間隙から速やかに排出されることで、ブラシ18の目詰まりが抑制される。
以上説明したように、本実施形態によっては以下のような効果が発揮される。
(1)最前パイル列24を構成する最前列用パイル21が予め熱処理により所望の角度に毛倒れ状態とされていることから、ブラシ18と感光ドラム11との当接時に、この最前列用パイル21が感光ドラム11の回転方向と逆方向に倒れた状態で当接することがなくなる。また、最前列用パイル21は剛性の高い素材で形成されているために、根元から倒れる毛倒れを抑制することができるとともに、最前列用パイル21によって後方パイル列25を構成する後方列用パイル21の根元が保護される形となり、パイル21全体の毛倒れが抑制される。したがって、部品点数を増加させることなくブラシ18の毛倒れを抑制することができる。
(2)最前列用パイル21は、その剛性により、熱処理による毛倒れ状態を確実に保持することができる。一方、後方列用パイル21は柔軟性の高い素材で形成することにより、感光ドラム11を傷つけることなくトナーを均一化したり、帯電量を調整したりすることができる。
(3)最前パイル列24と後方パイル列25aとの間には、最前列用パイル21の毛倒れを許容する間隙が設けられていることから、後方列用パイル21が最前列用パイル21とともに毛倒れ状態となることが抑制される。また、この間隙によって最前パイル列24のみが毛倒れ状態に保持され、その毛先高さが後方パイル列25よりも低くなっているため、剛性の高い素材で形成される最前パイル列24が感光ドラム11に接触してその表面を傷つけることが抑制される。
(4)パイル21の隙間に入ったトナーが最前パイル列24の背後に設けられた間隙から排出されるため、ブラシ18の目詰まりを抑制することができる。
(5)最前パイル列24と後方パイル列25aとの間の間隙は後方パイル列25を一列分抜くことにより設けるため、位置合わせなどの手間のかかる作業を行う必要がない。したがって、製造時の作業性を大きく悪化させることがなく、毛倒れを抑制することができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・最前パイル列24と後方パイル列25aの間だけでなく、各後方パイル列25の列間にも間隙を設けてもよい。こうした空隙をトナーが溜まりやすい箇所に設けることによって、ブラシ18の目詰まりを効果的に抑制することができる。
・ブラシの用途に応じて、後方パイル列を2列または4列以上としてもよい。
・ブラシ全体で良好な柔軟性が確保できる場合には、最前パイル列24を2列以上としてもよい。
・最前パイル列24と後方パイル列25aとの間に設けられる間隙は、後方パイル列1列分に限らず、2列以上を抜くことによって間隙を広くしてもよい。なお、間隙をどの程度広くするかは、最前パイル列パイル24をどの程度の角度で倒したいかによって適宜設定することができる。
・最前パイル列24は、最前パイル列24又は後方パイル列25を形成するパイル21の長さを変化させたり毛倒れの角度を変化させたりすることにより、毛倒れ状態において感光ドラム11に接触するような毛先高さに設定してもよい。なお、この場合には、感光ドラム11の表面を傷つけないような繊維により最前パイル列24を形成することが好ましい。
・ブラシは転写残トナーの均一化や帯電量調整に用いられる場合に限らず、例えば転写ベルトのクリーニングブラシ等として具体化してもよい。また、画像形成装置以外に用いられるブラシとして具体化してもよい。
・ブラシが移動する相手部材と当接するように固定支持されて使用される場合に限らず、ブラシが移動して相手部材を摺動する態様で使用された場合にも、同等の効果を奏することができる。
さらに、上記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1)帯状をなす基材上に複数のパイルが該パイルと当接する相手部材の移動方向と交差する方向に平行に延びる複数のパイル列を形成するように立設され、
前記各パイル列のうち、各列の延びる方向と交差する方向で両端に位置する外側列のパイルは、その内側に位置する列のパイルよりも剛性の高い素材で形成されるとともに、熱処理によりその毛先が内側になびいた毛倒れ状態に保持されることを特徴とするブラシ。
このように構成すれば、相手部材が逆方向に移動する場合においても、ブラシを付け替えることなく使用することができるので、汎用性が向上する。
(2)帯状をなす基材上に複数のパイルが該パイルと当接する相手部材の移動方向と交差する方向に平行に延びる複数のパイル列を形成するように立設され、
前記各パイル列のうち、各列の延びる方向と交差する方向で内側に位置する列のパイルを1列分以上抜くことにより、前記各パイル列間に間隙が設けられたことを特徴とするブラシ。
このように構成すれば、トナーが溜まりやすい任意の箇所に空隙を設けることができるので、ブラシの目詰まりを効果的に抑制することができる。
実施形態のブラシを画像形成装置に取り付けた状態を示す模式図。 実施形態のブラシを示す斜視図。 実施形態のブラシを示す断面図。
符号の説明
11…相手部材としての感光ドラム、18,19…ブラシ、20…基材としての基布、21…パイル、24…最前パイル列、25,25a,25b,25c…後方パイル列。

Claims (2)

  1. 先端部が相対移動する相手部材に当接した状態で使用される帯状のブラシを備えた画像形成装置において、
    前記ブラシは、
    帯状をなす基材上に複数のパイルが該パイルと当接する相手部材相対移動方向と交差する方向に平行に延びる複数のパイル列を形成するように立設され、
    前記各パイル列のうち、前記相手部材に対する相対移動方向に対して最前パイル列のパイルは、その後方パイル列のパイルよりも剛性の高い素材で形成されるとともに、熱処理によりその毛先が前記相対移動方向になびいた毛倒れ状態に保持され、
    前記最前パイル列のパイルとその後方パイル列のパイルとの間には、前記後方パイル列のパイルを一列分以上抜くことにより前記最前パイル列のパイルの後方パイル列側への毛倒れを許容する間隙が設けられている
    ことを特徴とする画像形成装置
  2. 前記ブラシは、トナー均一化手段、帯電量制御手段、又は転写ベルトのクリーニングブラシである請求項1に記載の画像形成装置。
JP2006238909A 2006-09-04 2006-09-04 画像形成装置 Expired - Fee Related JP4741439B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006238909A JP4741439B2 (ja) 2006-09-04 2006-09-04 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006238909A JP4741439B2 (ja) 2006-09-04 2006-09-04 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008058902A JP2008058902A (ja) 2008-03-13
JP4741439B2 true JP4741439B2 (ja) 2011-08-03

Family

ID=39241650

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006238909A Expired - Fee Related JP4741439B2 (ja) 2006-09-04 2006-09-04 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4741439B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5238470B2 (ja) * 2008-12-15 2013-07-17 槌屋ティスコ株式会社 ベロア材及びベロア材の製造方法
JP5325599B2 (ja) * 2009-02-16 2013-10-23 キヤノンファインテック株式会社 ブラシ体及びそれを用いたブラシローラ並びに画像形成装置
US9086660B2 (en) * 2012-12-11 2015-07-21 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus with modified transfer brush
JP7149581B2 (ja) * 2018-10-30 2022-10-07 株式会社コーワ ベルトブラシ、清掃装置及び洗浄装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08502909A (ja) * 1992-11-02 1996-04-02 ジレット、カナダ、インコーポレーテッド 歯ブラシ
JP2002209634A (ja) * 2001-01-22 2002-07-30 Tsuchiya Tsco Co Ltd 導電性ベロア材
JP2002345562A (ja) * 2001-05-25 2002-12-03 Tsuchiya Tsco Co Ltd ブラシ及びその製造方法
JP2003053277A (ja) * 2001-08-10 2003-02-25 Tsuchiya Tsco Co Ltd 微細粉粒体のクリーニング材及びシール材
JP2004170530A (ja) * 2002-11-18 2004-06-17 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2006154155A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Ricoh Co Ltd 電圧印加部材、転写装置及び電子写真装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08502909A (ja) * 1992-11-02 1996-04-02 ジレット、カナダ、インコーポレーテッド 歯ブラシ
JP2002209634A (ja) * 2001-01-22 2002-07-30 Tsuchiya Tsco Co Ltd 導電性ベロア材
JP2002345562A (ja) * 2001-05-25 2002-12-03 Tsuchiya Tsco Co Ltd ブラシ及びその製造方法
JP2003053277A (ja) * 2001-08-10 2003-02-25 Tsuchiya Tsco Co Ltd 微細粉粒体のクリーニング材及びシール材
JP2004170530A (ja) * 2002-11-18 2004-06-17 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2006154155A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Ricoh Co Ltd 電圧印加部材、転写装置及び電子写真装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008058902A (ja) 2008-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4932438B2 (ja) ブラシローラ及びその製造方法
JP4741439B2 (ja) 画像形成装置
EP1113339B1 (en) Developer unit
JP2007034258A (ja) 画像形成装置
US7769315B2 (en) Cleaning device, charger unit using the same, image forming assembly and image forming apparatus
US4660962A (en) Cleaning device
JP4691259B2 (ja) 導電性ベロア材
JP2007199414A (ja) クリーニング装置
JP5238470B2 (ja) ベロア材及びベロア材の製造方法
CN104380211B (zh) 充电设备
JP5125186B2 (ja) クリーニング装置
JP4508292B2 (ja) 潤滑剤塗布装置および画像形成装置
JP4857637B2 (ja) 感光体用のクリーニング部材とそれを有する感光体カートリッジ及び画像形成装置
JPH01116677A (ja) クリーニング装置
US20070065172A1 (en) Cleaning system for removing dendrites from a charging device in a xerographic printer
JP4522172B2 (ja) コロナ放電装置およびそれを備えた画像形成装置
JP3904200B2 (ja) クリーニング装置及び画像形成装置
JP3888675B2 (ja) クリーニング装置及び該クリーニング装置を有する画像形成装置
JPH0611947A (ja) 帯電装置
JPH0863074A (ja) 脱トナー・ロールの寿命を増加させる非一様なスクレーパ・ブレード負荷
JP7352944B2 (ja) 除電体
JP3648215B2 (ja) クリーニング装置及び画像形成装置
JP5454193B2 (ja) 画像形成装置
JP2520078Y2 (ja) クリーニング装置
JP5825868B2 (ja) 帯電装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080704

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101102

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110118

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110426

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110506

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4741439

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees