JP4740095B2 - 車両用led灯具 - Google Patents

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Description

本発明はLEDを光源とする車両用LED灯具に関する。
LEDは温度上昇によって発光効率が低下するという特性を有している。LEDの温度上昇の要因は、点灯時の自己発熱や高温環境下に晒された場合等が考えられる。
一方、LEDは各種ランプに比較して一般的に小型、低消費電力、長寿命等の利点を有しており、従来この利点を利用してハイマウントストップランプ、ストップアンドテールランプ、方向指示灯等の車両用灯具の光源として使用され、近年ではLEDを光源とする車両用前照灯の提案もなされている。
車両用灯具は一般的に前面レンズとハウジングとによって灯室が形成され、その灯室内に光源となるLEDが支持される。そしてLEDを点灯すると、LEDの自己発熱によってLED自体の温度が上昇し、その結果、LEDの発光効率が低下して灯具の照射光量が低減すると共に、配光性能の悪化によって極端な場合には灯具に要求される配光規格を満足しなくなる可能性も有している。
そこで、上記問題の発生を阻止するような車両用前照灯の提案がなされている。それは図13に示すように、透明カバー51と、ランプボディ52と、鉛直パネル部53およびユニット支持部54およびヒートシンク部55が一体化された支持ブラケット56と、ソケットカバー57とで車両用前照灯50の灯室58を形成し、前照灯50の灯室58内には支持ブラケット56の鉛直パネル部53及びユニット支持部54が位置し、ヒートシンク部55は前照灯50の灯室58外に延出している。
そして、前照灯50の灯室58内に位置した支持ブラケット56のユニット支持部54には半導体発光素子59とリフレクタ60と光制御部材61とが固定され、光制御部材61は投影レンズ62を支持している。
半導体発光素子59を光源とする上記構成の車両用前照灯50においては、半導体発光素子59の点灯時の自己発熱は、熱の良導体である材料によって形成された支持ブラケット56のユニット支持部54からヒートシンク部55まで伝導されて移動し、ヒートシンク部55で灯室58外に放散される。これにより、半導体発光素子59点灯時の半導体発光素子59自体の温度上昇を抑制するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−141917号公報
上記従来の車両用前照灯50においては、半導体発光素子59で発生した熱のほとんどは該半導体発光素子59が載設された支持ブラケット56のユニット支持部54からヒートシンク部55まで伝導されてヒートシンク部55で灯室58外に放散される。
ところで、ヒートシンク部55は、ヒートシンク部55の外気(空気)と接する部分の全表面の放熱面積が大きいほど放熱効率が高くなり、放熱効果も良好となる。換言すると、ヒートシンク部55の大きさが放熱効率に関係することになるが、ヒートシンク部55が大きくなると車両用前照灯50全体が大きくなると共に、重量も増すことになる。そのため、車両用前照灯50の取り付け空間ならびに重量の制約によってヒートシンク部50の寸法の設計自由度が確保できず、十分な放熱効率が得られないことが考えられる。
そこで、本発明は上記問題に鑑みて創案なされたもので、その目的とするところは、LEDを光源とする車両用LED灯具において、小型・軽量を維持しつつLEDの自己発熱の放熱性を高めることによってLEDの温度上昇を抑制し、よってLEDの発光効率の低下が抑制されて所定の照射光量を確保することが可能となる車両用LED灯具を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載された発明は、少なくとも前面レンズとハウジングによって形成された灯室の内部に、少なくともLED光源と、前記LED光源が実装基板を介して載置される前記マウントプレートと、前記LED光源から発せられた光を前記前面レンズ方向に反射させる光反射面を有するリフレクタと、前記マウントプレートと連接され前記LED光源で発生した熱を放熱するヒートシンクを備えた灯具ユニットが支持されてなる車両用LED灯具であって、前記リフレクタ、前記マウントプレート及び前記ヒートシンクはAl、Al合金、Cu、およびCu合金のうちいずれかの金属からなり、前記リフレクタが、サーマル・インタフェース・マテリアルを介して前記マウントプレートと連接する面を有し、当該リフレクタと当該マウントプレートが熱移動可能なように接統されたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載された発明は、請求項1において、前記リフレクタに放熱フィンおよび放熱ピンのうちいずれかが設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載された発明は、請求項1または2のいずれか1項において、前記リフレクタと前記放熱部材は熱伝導シートおよび熱伝導コンパウンドオイルのうちいずれかのTIM(サーマル・インタフェース・マテリアル)を介して接続されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に記載された発明は、請求項2または3のいずれか1項において、前記リフレクタに前記放熱フィンおよび放熱ピンのうちいずれかがロウ付けまたはカシメにより接合されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に記載された発明は、請求項1から4のいずれか1項において、前記リフレクタと前記放熱部材がヒートパイプにより連結されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項6に記載された発明は、請求項1から5のいずれか1項において、前記リフレクタの光学的に作用しない部分の少なくとも一部に、前記リフレクタを貫通する通気孔が設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7に記載された発明は、請求項1から6のいずれか1項において、前記リフレクタの前記光反射面の反対側の面の少なくとも一部にアルマイト処理が施されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項8に記載された発明は、請求項1から6のいずれか1項において、前記リフレクタの前記光反射面の反対側の面の少なくとも一部にセラミック塗装が施されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項9に記載された発明は、請求項1から8のいずれか1項において、前記灯具ユニットは、熱伝導シートおよび熱伝導コンパウンドオイルのうちいずれかのTIM(サーマル・インタフェース・マテリアル)を介して、Al、Al合金、Cu、およびCu合金のうちいずれかの金属からなるブラケットに取り付けられ、前記灯具ユニットが前記ブラケットを介して前記灯室内に支持されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項10に記載された発明は、請求項9において、前記ブラケットが放熱フィンおよび放熱ピンのうちいずれかを有していることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項11に記載された発明は、請求項9または10のいずれか1項において、前記ブラケットの表面の少なくとも一部にアルマイト処理が施されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項12に記載された発明は、請求項9または10のいずれか1項において、前記ブラケットの表面の少なくとも一部にセラミック塗装が施されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項13に記載された発明は、請求項9から12のいずれか1項において、前記灯具ユニットと前記ブラケットがヒートパイプにより連結されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項14に記載された発明は、請求項9から13のいずれか1項において、前記灯具ユニットが前記ブラケットを介して前記灯室の内部に回動自在に支持されていることを特徴とするものである。
本発明の車両用LED灯具は、灯室内に収納する灯具ユニットの構成部材の多くを熱伝導率の高い材料で形成すると共に、当該構成部材に更に放熱フィンあるいは放熱ピンを設けるようにした。
そのため、灯具ユニット全体としての放熱面積が増加して灯具ユニットの放熱性が向上する。その結果、LED光源の温度上昇が抑制されるためにLED光源の発光効率の低下が低減されて所定の照射光量を確保することが可能となる。
また、従来ヒートシンクが担っていた放熱量の一部をヒートシンク以外の他の構成部材に分担させることができるため、ヒートシンクを従来よりも小さくしてヒートシンクからの放熱量が少なくなっても、灯具ユニット全体としては十分な放熱性を確保することが可能となる。
そのため、ヒートシンク部の小型化によって車両用LED灯具の小型化、特に車両に搭載したときに車両の前後方向となる奥行きを短くすることが可能となると共に、車両用LED灯具の軽量化を図ることができる。
よって、灯具全体としての放熱効率を確保しながらヒートシンク部の寸法を小さくすることができ、灯具の取付け空間に制約が加えられたとしても放熱性能を維持しながら寸法の設計自由度を確保することが可能となる。
小型・軽量を維持しつつLEDの自己発熱の放熱性を高めることによってLEDの温度上昇を抑制し、よってLEDの発光効率の低下が抑制されて所定の照射光量を確保することが可能となる車両用LED灯具を実現するという目的を、灯室内に収納する灯具ユニットの構成部材の多くを熱伝導率の高い材料で形成すると共に、当該構成部材に更に放熱フィンあるいは放熱ピンを設けるようにすることで実現した。
以下、この発明の好適な実施例を図1〜図12を参照しながら、詳細に説明する(同一部分については同じ符号を付す)。尚、以下に述べる実施例は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施例に限られるものではない。
図1は本発明の車両用LED灯具に係わる実施例1の断面図である。車両用LED灯具1は前面レンズ2とハウジング3によって灯室4が形成され、灯室4内に灯具ユニット5が支持されている。
灯具ユニット5は光学系と放熱系を備えており、光学系はLED光源6、LED光源6の実装基板が載置されたマウントプレート7、マウントプレート7に連接されたリフレクタ8、リフレクタ8に連接されたレンズホルダ9、レンズホルダ9内底面から上方に延びる遮蔽体10およびレンズホルダ9に支持された投影レンズ11で構成され、プロジェクタランプを形成している。
一方、放熱系はLED光源6の実装基板が載置されたマウントプレート7、マウントプレート7に固定されたヒートシンク12、およびマウントプレート7とヒートシンク12が一体化された放熱部材13に接続されたリフレクタ8で構成されている。
なお、マウントプレート7、ヒートシンク12、およびリフレクタ8はいずれもAl、Al合金、Cu、およびCu合金のうちいずれかの金属からなっている。
次に、光学系における光について説明する。本実施例の灯具ユニット5の光学系は図2に示すように、LED光源6が点灯して光を発するとLED光源6からリフレクタ8の光反射面14に向かう光は光反射面14で反射されて前方の投影レンズ11方向に向かい、その一部は遮蔽体10によって光路が遮られる。一方、リフレクタ8の光反射面14で反射された光のうち遮蔽体10に遮られることのない光はレンズホルダ9内を導光されて投影レンズ11に至り、投影レンズ11で所望の配光に制御されて前面レンズ2を介して車両用LED灯具1の前方に照射される。
また、放熱系における熱にいては、図3に示すようにLED光源6が点灯するとLED光源6は光を発すると共に熱も発生する。そこで、LED光源6で発生した熱(自己発熱)はLED光源6が実装された基板(図示せず)に移動し、LED光源6実装基板を伝導されて該基板が載置されたマウントプレート7に移動する。
マウントプレート7に移った熱はその一部がマウントプレート7を伝導されてマウントプレート7に固定されたヒートシンク12に移動すると共に、同様にその一部がマウントプレート7とヒートシンク12が一体化された放熱部材13に熱伝導シートまたは熱伝導コンパウンドオイル等のTIM(サーマル・インタフェース・マテリアル)を介して接続されたリフレクタ8に移動する。
ヒートシンク12に移り、ヒートシンク12内を伝導されて該ヒートシンク12の表面に達した熱は該表面近傍の空気に熱伝達されて移動し、空気を媒体としてヒートシンク12外に放散される。
また、リフレクタ8に移り、リフレクタ8内を伝導されて該リフレクタ8の表面に達した熱は該表面近傍の空気に熱伝達されて移動し、空気を媒体としてリフレクタ8外に放散される。
その結果、LED光源6の点灯時に発生する熱は、灯具ユニットを構成する多くの部材(LED光源6、マウントプレート7、ヒートシンク12、およびリフレクタ8)で放熱されることになり、灯具ユニット5が放熱性の高いものとなる。
図4および図5は実施例2に係わる灯具ユニットの断面図である。図4は上記実施例1の灯具ユニット5のリフレクタ8の光反射面14の反対面側にAl、Al合金、Cu、およびCu合金のうちいずれかの金属からなる放熱フィン15を設けたものであり、図5は同様に上記実施例1の灯具ユニット5のリフレクタ8の光反射面14の反対面側にAl、Al合金、Cu、およびCu合金のうちいずれかの金属からなる放熱ピン16を設けたものである。
なお、放熱フィン15および放熱ピン16はいずれもロウ付けまたはカシメによって夫々リフレクタ8に接合されている。この場合、放熱フィン15のカシメはリフレクタ8の光反射面14の反対面側に凹状のスリットを設け、該スリットに板材からなる放熱フィン15を圧入して嵌合する構造となっており、放熱ピン16のカシメはリフレクタ8の光反射面14の反対面側に凹状の穴を設け、該穴に棒材からなる放熱ピン16を圧入して嵌合する構造となっている。
本実施例においては、LED光源6で発生し、リフレクタ8に移動した熱のうち一部は放熱フィン15あるいは放熱ピン16に移動し、放熱フィン15あるいは放熱ピン16内を伝導されて夫々の表面に達した熱は表面近傍の空気に熱伝達されて移動し、空気を媒体として放熱フィン15あるいは放熱ピン16の外に放散される。
その結果、本実施例は実施例1に対して放熱に係わる部材(放熱フィンあるいは放熱ピン)が増えているため、その分放熱性の向上が図られ、LED光源の温度上昇を抑制する効果も高まっている。
図6は実施例3に係わる灯具ユニットの断面図である。本実施例は上記実施例2の灯具ユニット5のリフレクタ8に接合された放熱フィン15と放熱部材13をヒートパイプ17で連結した構造となっている。
この場合、LED光源6で発生した熱が放熱フィン15に移動するための熱伝導路が2系統存在することになり、その一つは、LED光源6から放熱部材13およびリフレクタ8を経て放熱フィン15に至る経路であり、もう一つは、LED光源6から放熱部材13およびヒートパイプ17を経て放熱フィン15に至る経路である。そのうち、特にヒートパイプ17を経て放熱フィン15に至る熱伝導路は、該ヒートパイプ17の熱伝導率が、同じ形状・寸法の銅の数百倍に相当するくらい高いために熱の輸送効率が高く、放熱フィン15からの熱の放散が格段に促進される。
なお、一方を放熱部材13に連結されたヒートパイプ17の他方の連結先を上記放熱フィン15ではなく、リフレクタ8とすることも可能である。この場合は、LED光源6で発生した熱が効率良くリフレクタ8に伝導され、リフレクタ8からの熱の放散を促進させることになる。また、ヒートパイプ17に連結されたリフレクタ8に放熱フィンあるいは放熱ピンを設けておくと、ヒートパイプ17によって伝導された熱がリフレクタ8および放熱フィンあるいは放熱ピンのいずれによって外部に放散されることになり、高い放熱効果を得ることができる。
図7は実施例4に係わる灯具ユニットの断面図である。本実施例はリフレクタ8に該リフレクタ8を貫通する通気孔18を設けたものである。この通気孔18はリフレクタ8からリフレクタ8の内側19(光反射面14の側)に放散された熱がリフレクタ8の内側19に篭らないように熱をリフレクタ8の外側20に逃がす役割を担っている。
この通気孔18はリフレクタ8の光学的に作用しない部分に設けられ、光学系に影響を与えないように配慮されている。そして、この通気孔18を設けることによってリフレクタ8の光反射面側からの放熱効果を期待することができる。
なお、上記リフレクタ8に通気孔18を設ける構成は、本発明に係わる全ての実施例に対して適応が可能である。
図8は本発明の車両用LED灯具に係わる実施例5の断面図である。なお、本実施例を含めて以下に示す実施例は上記実施例1〜4に係わる灯具ユニット5がブラケット21に取り付けられた構成となっている。以下、詳細に説明する。
ブラケット21はAl、Al合金、Cu、およびCu合金のうちいずれかの金属からなり、略コ字形状を呈しており、該コ字形状の対向する一対の面の夫々には外面から外側に延びるシャフト部22が設けられている。そして、2つのシャフト部22は夫々の中心軸Yを共有する位置に位置している。
そして、灯具ユニット5が熱伝導シートまたは熱伝導コンパウンドオイル等のTIMを介してブラケット21に取り付けられていると共に、灯具ユニット5の光軸Xはブラケット21の2つのシャフト部22の共通中心軸Yに対して略直角の方向を向いている。
そこで、ブラケットに取り付けられた灯具ユニット5をブラケット21を介して灯室4内に収納し、ブラケット21のシャフト部22を回動することによって、シャフト部22の共通中心軸Yを回動中心として該共通中心軸Yに垂直な方向に対するエイミングが行なわれる。なお、シャフト部22を回動および傾動自在に支持すると、一方向のみならず多方向に対するエイミングが可能となる。
そして、LED光源6の点灯時にLED光源6で発生した熱のうちマウントプレート7とヒートシンク12が一体化された放熱部材13に伝導された熱は熱伝導シートまたは熱伝導コンパウンドオイル等のTIMを介して接続されたブラケット21に移動する。
ブラケット21に移った熱はブラケット21内を伝導されてブラケット21の表面に至り、該表面近傍の空気に熱伝達されて移動し、空気を媒体としてブラケット21外に放散される。
その結果、LED光源6の点灯時に発生する熱は、灯具ユニットを構成する多くの部材(LED光源6、マウントプレート7、ヒートシンク12、リフレクタ8およびブラケット21)で放熱されることになり、灯具ユニット5が放熱性の高いものとなる。
図9および図10は実施例6に係わる断面図である。図9は上記実施例5のブラケット21の灯具ユニット5が取り付けられた面の反対面側にAl、Al合金、Cu、およびCu合金のうちいずれかの金属からなる放熱フィン15を設けたものであり、図10は同様に上記実施例5のブラケット21の灯具ユニット5が取り付けられた面の反対面側にAl、Al合金、Cu、およびCu合金のうちいずれかの金属からなる放熱ピン16を設けたものである。
なお、放熱フィン15および放熱ピン16はいずれもロウ付けまたはカシメによって夫々リフレクタ8に接合されている。この場合、放熱フィン15のカシメはブラケット21の灯具ユニット5が取り付けられた面の反対面側に凹状のスリットを設け、該スリットに板材からなる放熱フィン15を圧入して嵌合する構造となっており、放熱ピン16のカシメはブラケット21の灯具ユニット5が取り付けられた面の反対面側に凹状の穴を設け、該穴に棒材からなる放熱ピン16を圧入して嵌合する構造となっている。
本実施例においては、LED光源6で発生し、ブラケット21に移動した熱のうち一部は放熱フィン15あるいは放熱ピン16に移動し、放熱フィン15あるいは放熱ピン16内を伝導されて夫々の表面に達した熱は表面近傍の空気に熱伝達されて移動し、空気を媒体として放熱フィン15あるいは放熱ピン16の外に放散される。
その結果、本実施例は実施例5に対して放熱に係わる部材(放熱フィンあるいは放熱ピン)が増えているため、その分放熱性の向上が図られ、LED光源の温度上昇を抑制する効果も高まっている。
図11は実施例7に係わる灯具ユニットの断面図である。本実施例は上記実施例6の灯具ユニット5とブラケット21をヒートパイプ17で連結した構造となっている。
そして、LED光源6で発生し、ヒートパイプ17を経てブラケット21に移動した熱はブラケット21内を伝導されて放熱フィン15あるいは放熱ピン16(図示せず)に移動し、放熱フィン15あるいは放熱ピン16内を伝導されて夫々の表面に達した熱は表面近傍の空気に熱伝達されて移動し、空気を媒体として放熱フィン15あるいは放熱ピン16の外に放散される。
この場合、ヒートパイプ17は上述したように熱伝導率が、同じ形状・寸法の銅の数百倍に相当するくらい高いために熱の輸送効率が高く、放熱フィン15からの熱の放散が格段に促進され、高い放熱効果を得ることができる。
なお、上記実施例1〜7において、灯具ユニットを構成するリフレクタの光反射面の反対面にアルマイト処理およびセラミック塗装のうちいずれかの表面処理を施すことによってリフレクタの放熱性を高めることができる。例えば、リフレクタの材質がアルミの場合、素地の放射率は0.4〜0.6程度、鏡面においては0.05〜0.01程度であるのに対し、アルマイト処理あるいはセラミック塗装を施すことによって放射率を0.9〜0.98程度まで向上させることができる。この値は黒体放射に近い放射率であり、そのためLED光源の温度を5℃〜10℃程度下げることが可能となる。
同様に、上記実施例5〜7において、ブラケットの表面にアルマイト処理およびセラミック塗装のうちいずれかの表面処理を施すことによってブラケットの放熱性を高めることができる。
次に、本発明の車両用LED灯具の構成と放熱効果との関係を熱シミュレーションによって検証した結果を下記に示す。
シミュレーション条件として、前面レンズとハウジングによって形成される灯室の体積を0.01mとし、灯室内に9Wの発熱源となるLED光源を備えた灯具ユニットを5個収納すると仮定した。そして、図12に示すように車両用LED灯具の周囲温度を前面レンズ側とハウジング側に分けて設定した。
表1は、シミュレーション結果である。
Figure 0004740095
上記シミュレーション結果より、ヒートシンクがLEDのTj(ジャンクション温度)を115℃〜130℃低下させ、灯具全体として130℃〜140℃の温度低下が図られることが分かる。つまり、LED光源の下方に位置するヒートシンクがLEDのTjを大きく下げると同時に、灯具ユニットの構成部材をAl、Al合金、Cu、Cu合金等の熱伝導率の高い材料で形成することより、更なる温度低下が期待できることが検証された。
上述したように、本発明の車両用LED灯具は、灯具ユニットの放熱系がLED光源の実装基板が載置されたマウントプレート7、マウントプレート7に連接されたリフレクタ8、同様にマウントプレート7に固定されたヒートシンク12、およびマウントプレート7とヒートシンク12が一体化された放熱部材13に接続されたブラケット21で構成されており、夫々がAl、Al合金、Cu、Cu合金等の熱伝導率の高い材料で形成されている。
更に、リフレクタ8およびブラケット21の夫々にはAl、Al合金、Cu、Cu合金等の熱伝導率の高い材料で形成された放熱フィンあるいは放熱ピンが設けられている。
そのため、LED光源の点灯時にLED光源から発生した熱は、放熱系を構成する上記夫々の構成部材を経て外部に放散される。その結果、LED光源を有する灯具ユニットの放熱性が極めて優れたものとなり、LED光源の温度上昇が抑制されるによってLED光源の発光効率の低下が低減されて所定の照射光量を確保することが可能となる。
また、従来ヒートシンクが担っていた放熱量の一部をヒートシンク以外の他の構成部材に分担させることができるため、ヒートシンクを従来よりも小さくしてヒートシンクからの放熱量が少なくなっても、灯具ユニット全体としては十分な放熱性を確保することが可能となる。
そのため、ヒートシンクの小型化によって車両用LED灯具の小型化が可能となると共に、車両用LED灯具の軽量化を図ることができる。
そこで、灯具全体としての放熱効率を確保しながら小型化、軽量化を実現することができ、灯具の取付け空間および重量に制約が加えられたとしても設計自由度を確保することが可能となる。
なお、LED光源はLEDのベアチップ(LEDチップ)でもよいし、LEDチップをパッケージに実装したLED装置でもよい。
本発明に係わる実施例1の断面図である。 本発明に係わる実施例1の灯具ユニットの断面図である。 同じく、本発明に係わる実施例1の灯具ユニットの断面図である。 本発明に係わる実施例2の断面図である。 同じく、本発明に係わる実施例2の断面図である。 本発明に係わる実施例3の灯具ユニットの断面図である。 本発明に係わる実施例4の断面図である。 本発明に係わる実施例5の断面図である。 本発明に係わる実施例6の灯具ユニットの断面図である。 同じく、本発明に係わる実施例6の灯具ユニットの断面図である。 同じく、本発明に係わる実施例7の灯具ユニットの断面図である。 本発明に係わる熱シミュレーションの条件を表す説明図である。 従来例を示す断面図である。
符号の説明
1 車両用LED灯具
2 前面レンズ
3 ハウジング
4 灯室
5 灯具ユニット
6 LED光源
7 マウントプレート
8 リフレクタ
9 レンズホルダ
10 遮蔽体
11 投影レンズ
12 ヒートシンク
13 放熱部材
14 光反射面
15 放熱フィン
16 放熱ピン
17 ヒートパイプ
18 通気孔
19 内側
20 外側
21 ブラケット
22 シャフト部

Claims (14)

  1. 少なくとも前面レンズとハウジングによって形成された灯室の内部に、少なくともLED光源と、前記LED光源が実装基板を介して載置される前記マウントプレートと、前記LED光源から発せられた光を前記前面レンズ方向に反射させる光反射面を有するリフレクタと、前記マウントプレートと連接され前記LED光源で発生した熱を放熱するヒートシンクを備えた灯具ユニットが支持されてなる車両用LED灯具であって、
    前記リフレクタ、前記マウントプレート及び前記ヒートシンクはAl、Al合金、Cu、およびCu合金のうちいずれかの金属からなり、
    前記リフレクタが、サーマル・インタフェース・マテリアルを介して前記マウントプレートと連接する面を有し、当該リフレクタと当該マウントプレートが熱移動可能なように接統されたことを特徴とする車両用LED灯具。
  2. 前記リフレクタに放熱フィンおよび放熱ピンのうちいずれかが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用LED灯具。
  3. 前記リフレクタと前記放熱部材は熱伝導シートおよび熱伝導コンパウンドオイルのうちいずれかのTIM(サーマル・インタフェース・マテリアル)を介して接続されていることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の車両用LED灯具。
  4. 前記リフレクタに前記放熱フィンおよび放熱ピンのうちいずれかがロウ付けまたはカシメにより接合されていることを特徴とする請求項2または3のいずれか1項に記載の車両用LED灯具。
  5. 前記リフレクタと前記放熱部材がヒートパイプにより連結されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用LED灯具。
  6. 前記リフレクタの光学的に作用しない部分の少なくとも一部に、前記リフレクタを貫通する通気孔が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の車両用LED灯具。
  7. 前記リフレクタの前記光反射面の反対側の面の少なくとも一部にアルマイト処理が施されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の車両用LED灯具。
  8. 前記リフレクタの前記光反射面の反対側の面の少なくとも一部にセラミック塗装が施されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の車両用LED灯具。
  9. 前記灯具ユニットは、熱伝導シートおよび熱伝導コンパウンドオイルのうちいずれかのTIM(サーマル・インタフェース・マテリアル)を介して、Al、Al合金、Cu、およびCu合金のうちいずれかの金属からなるブラケットに取り付けられ、前記灯具ユニットが前記ブラケットを介して前記灯室内に支持されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の車両用LED灯具。
  10. 前記ブラケットが放熱フィンおよび放熱ピンのうちいずれかを有していることを特徴とする請求項9に記載の車両用LED灯具。
  11. 前記ブラケットの表面の少なくとも一部にアルマイト処理が施されていることを特徴とする請求項9または10のいずれか1項に記載の車両用LED灯具。
  12. 前記ブラケットの表面の少なくとも一部にセラミック塗装が施されていることを特徴とする請求項9または10のいずれか1項に記載の車両用LED灯具。
  13. 前記灯具ユニットと前記ブラケットがヒートパイプにより連結されていることを特徴とする請求項9から12のいずれか1項に記載の車両用LED灯具。
  14. 前記灯具ユニットが前記ブラケットを介して前記灯室の内部に回動自在に支持されていることを特徴とする請求項9から13のいずれか1項に記載の車両用LED灯具。
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