JP4737681B2 - 作業車両のテンションクラッチ装置 - Google Patents

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本願発明は、芝刈機、コンバイン等の農作業機やクレーン車等の特殊作業機のような作業車両において、駆動側のプーリと従動側のプーリとに巻き掛けられた伝動ベルトを緊張・弛緩させることにより、駆動側から従動側への動力伝達を継断するように構成したテンションクラッチ装置に関するものである。
従来から、農作業機等の作業車両においては、刈取部や耕耘部等の作業部に対してエンジンからの動力伝達を継断するためのクラッチ装置として、テンション式のものを採用していることが多い。
特許文献1には、この種のテンションクラッチ装置の一例が開示されている。特許文献1のテンションクラッチ装置は作業車両としてのコンバインに適用されたものであり、駆動側であるPTO軸の駆動プーリと、従動側であるカウンタ軸の従動プーリと、これら両プーリに巻き掛けられた伝動ベルトと、先端部のテンションプーリが伝動ベルトの中途部に接離するように回動可能に構成されたアームと、当該アームに連係ワイヤを介して連動連結された操作レバーとを備えている。
この場合、操作レバーを手動で入り切り操作すると、アームが回動して先端部のテンションプーリが伝動ベルトの中途部に接離し、伝動ベルトを緊張・弛緩させる。この伝動ベルトの緊張・弛緩によって、PTO軸からカウンタ軸への動力伝達が継断される。
実開平4−100326号公報
ところで、前記従来のテンションクラッチ装置は、テンションアームと操作レバーとを連係ワイヤにて連動連結するという機械的な構成であるから、操作レバーを入り操作(引張り操作)したときに、テンションアームと連係ワイヤとの連結箇所、及び連係ワイヤと操作レバーとの連結箇所に、大きな引張り力が集中的に作用し易い。
しかし、前記各連結箇所の構造は、テンションアームや操作レバーのブラケットに形成された係合穴に連係ワイヤの端部を引っ掛けて固定するという単純なものであるため、連係ワイヤの端部が係合穴に片当りしたりして前記各連結箇所が磨耗し易く、これら部品の寿命が短い傾向にあるという問題があった。
そこで、本願発明は、以上の問題を解消した作業車両のテンションクラッチ装置を提供することを技術的課題とするものである。
この技術的課題を達成するため、請求項1の発明は、走行機体に搭載されたエンジンの動力を駆動側から従動側に伝達するためのベルトプーリ式の伝動手段と、クラッチレバーと、このクラッチレバーと一体回動する操作プレートと、操作プレートにテンションプーリを連結する連係ワイヤとを備え、クラッチレバーをクラッチ入り位置またはクラッチ切り位置に支持するストッパーが配置され、テンションプーリがベルトを押圧するベルト緊張状態、またはテンションプーリによるベルトの押圧が解除されるベルト緩み状態に、クラッチレバーを切換えるように構成する作業車両のテンションクラッチ装置において、外向きに突出する片持ち状の第1枢軸にて操作プレートの一側面に回動可能に枢支されている第1連結リンクと、第1連結リンクに第2枢軸を介して回動可能に枢支する第2連結リンクとを設け、第2連結リンクは、第1連結リンクを挟む二股部と、二股部を一体的に接続する連設部とでコ字状に形成され、連係ワイヤ77の頭部が連設部に取り付けられ、第1連結リンクに第2枢軸にて二股部を連結したものである。
請求項1の構成によると、断面コ字の二股状に形成された第2連結リンクの二股部とこれらの間に挟み込まれた板状の第1連結リンクの他端部とが、操作手段の回動軸及び第1枢軸第2枢軸にて回動可能に枢支されているから、こじれや引っ掛かりを確実に防止できる。
また、こじれや引っ掛かり等のせいで回動操作不能に陥るおそれは少なく、テンションクラッチ装置の作動安定性が高まるという効果を奏する。
その上、前記連結リンクの連結部分の磨耗を前記従来の場合より確実に軽減できるという効果も奏する。
以下、本願発明を具体化した実施形態を図面(図1〜図11)に基づいて説明する。図1は芝刈機の側面図、図2は芝刈機の平面図、図3は動力伝達系統の一部を示す走行機体前部の側面図、図4は動力伝達系統の一部を示す走行機体後部の側面図、図5はモア装置の側面図、図6はモア装置の平面図、図7はテンションクラッチ装置の作動態様を示す正面図、図8は図7のVIII−VIII視断面図、図9はPTOクラッチレバーの操作態様を示す側面図、図10は図9のX−X視断面図、図11は連結リンクの別例を示す断面図である。
(1).芝刈機の概要
まず、主として図1及び図2を参照しながら、作業車両としての芝刈機の概要について説明する。
図1及び図2に示すように、実施形態における芝刈機の走行機体1は、平面視略門型の機体フレーム2を備えている。機体フレーム2は、その左右両側の前後に配置された左右の前輪3及び左右の後輪4にて支持されている。
走行機体1の上面前部を覆うフロントカウル5上に設けられたボンネット6には、動力源としてのエンジン7が内蔵されている。ボンネット6の上面後部には、操向丸ハンドル9を有する操縦コラム部8が搭載されている。この場合、操向丸ハンドル9を回動操作することにより、その操作量(回動量)に応じて左右両前輪3のかじ取り角(操向角度)が変わるように構成されている。操縦コラム部8の裏面(後面)側には、走行機体1の車速を適宜調節するための変速ペダル10と、走行機体1を制動操作するためのブレーキペダル11とが設けられている。
走行機体1の上面後部を覆うリヤカウル12上には運転座席13が設けられている。運転座席13の左側には、後述するモア装置20を昇降操作するためのモア昇降レバー14が前後回動可能に設けられている。運転座席13の右側には、後述するPTO軸46からモア装置20への動力伝達を継断操作するためのPTOクラッチレバー15が前後回動可能に設けられている。PTOクラッチレバー15の後方には、後述する集草ボックス29の姿勢を切り替え操作するための姿勢切り替えレバー16が前後回動可能に設けられている。
リヤカウル12内には、静油圧式無段変速機等を有するミッションケース17が配置されている。ミッションケース17は、エンジン7からの動力を適宜変速して左右両後輪4に伝達するためのものである。ミッションケース17の後方には燃料タンク18が搭載されている。
機体フレーム2の下面のうち左右両前輪3と左右両後輪4との間には、モア装置20が前後一対のリンク杆21,22を介して昇降動可能に装着されている。モア装置20は、下向き開口椀状のモアケース23内に、水平回転可能な左右一対のロータリ刈刃24を備えている(図5及び図6参照)。また、モアケース23における左右両側の前後には、下降時にモア装置20の刈高さを微調節するためのゲージ車輪25が取り付けられている(計4つ)。
モアケース23の上面には、後ろ向きに延びていて上方及び後方に向けて開口したダクト部26が一体的に設けられている。ダクト部26における上向きの開口26aは、断面下向きコ字状に形成された上カバー体27にて覆われている。ダクト部26の後端部及び上カバー体27の後端部は、機体フレーム2の下面のうち左右両後輪4の間に配置された排出ダクト28の前面開口内に差し込まれており、当該ダクト部26における後ろ向きの開口26bを排出ダクト28の内部に臨ませている。従って、モア装置20のダクト部26は、排出ダクト28を介して走行機体の後部に配置された集草ボックス29に連通している。
モア装置20を地面に這わせた状態でロータリ刈刃24を後述のように回転させた場合は、地面に植立した芝草が適宜高さに刈り取られる。刈り取られた芝草は、ロータリ刈刃24の回転で生じた搬送風に乗って、モア装置20から排出ダクト28を経由して集草ボックス29に収容される。
排出ダクト28は断面下向きコ字状に形成されており、当該排出ダクト28内の底部には、断面上向きコ字状の底カバー体53が取り付けられている。底カバー体53の後端部は排出ダクト28の左右側板に対して枢着ピン54にて上下回動可能に枢着されている。底カバー体53の前端部は、モア装置20の昇降動に連動して底カバー体53が枢着ピン54回りに上下回動するように、左右一対の連杆55を介してモアケース23上に立設された支持ブラケット52に連結されている。底カバー体53の左右巾寸法は、上カバー体27の左右巾寸法よりも大きく、且つ排出ダクト28の左右巾寸法よりも小さくなるように設定されている。
なお、排出ダクト28の底部のうち底カバー体53の後方には、当該箇所を塞ぐための固定板56が設けられている(図1参照)。従って、排出ダクト28の後半部はほぼ筒状の形態になっている。
集草ボックス29は前面を開口した略箱型のものであり、前面の受け入れ口を除く周囲は網又は布製の袋体30で覆われている。集草ボックス29の上面には、袋体30の網目を通り抜ける塵埃が走行機体1側へ回り込むのを防ぐための防塵カバー体31が取り付けられている。
集草ボックス29の上面のうち受け入れ口寄りの部位は、機体フレーム2の後端部に回動可能に軸支された左右長手の回動支軸32に固着されている。集草ボックス29は、姿勢切り替えレバー16の前後回動操作にて油圧シリンダ(図示せず)を伸縮駆動させることにより、受け入れ口が排出ダクト28の後端口に対面する集草姿勢(図1の実線状態参照)と、受け入れ口が地面に対面する放出姿勢(図1の二点鎖線状態参照)とに切り替わるように、回動支軸32回りに上下回動する構成となっている。
(2).動力伝達系統
次に、図1〜図6を参照しながら、芝刈機の動力伝達系統について説明する。実施形態の芝刈機では、エンジン7の回転動力の一部を左右両後輪4に配分する二輪駆動方式が採用されている。
すなわち、エンジン7の回転動力の一部は、このエンジン7に前後外向きに突設された出力軸34の後端部から、前後両端に自在継手を有する推進軸35、ミッションケース17の前方に配置された走行用ギヤケース36、無端入力ベルト37及び伝動プーリ38,39を介して、ミッションケース17に伝達される。そして、ミッションケース17に左右外向きに突設された後輪駆動軸40から、無端チェーン41及びスプロケット42,43を介して、走行機体1の後部に設けられた左右長手の後車軸44に伝達される。その結果、後車軸44の左右両端に取り付けられた後輪4が回転駆動する。
他方、エンジン7の他の回転動力は、出力軸34の前端部から、PTO用無端ベルト45を介して、機体フレーム2の下面前部に軸支されたPTO軸46に伝達される。次いで、このPTO軸46から、前後両端に自在継手を有していて伸縮可能な中間軸47、モアケース23の上面のうち機体フレーム2より右側の箇所に配置されたモア用ギヤボックス48及びモア用無端ベルト49を介して、モアケース23のうち平面視でダクト部26を挟んだ左右両側に回転可能に軸支された縦長のロータリ軸50に動力伝達される。その結果、左ロータリ刈刃24は平面視で時計方向に回転駆動し、右ロータリ刈刃24は平面視で反時計方向に回転駆動する。
左右両ロータリ刈刃24の回転により、モアケース23から集草ボックス29に向けて後ろ向きに流れる搬送風が形成される。この搬送風がロータリ刈刃24にて刈り取られた芝草を集草ボックス29にまでスムーズに搬送する。
なお、モアケース23の上面に位置したモア用ギヤボックス48やモア用無端ベルト49等はモア用カバー体51にて覆われている(図5及び図6参照)。このモア用カバー体51は、圃場にこぼれ落ちた刈り取り後の芝草やほこり等がモア用ギヤボックス48等に付着(堆積)することを防止するためのものである。
(3).テンションクラッチ装置の構造
次に、図7〜図10を参照しながら、本願発明に係るテンションクラッチ装置の構造について説明する。
図7に詳細に示すように、実施形態では、エンジン7の動力を駆動側から従動側に伝達するためのベルトプーリ式の伝動手段60として、エンジン7から前後外向きに突出する出力軸34の前端部に固着された駆動プーリ61と、エンジン7の下方に位置するPTO軸46の前端部に固着された従動プーリ62と、これら両プーリ61,62に巻き掛けられた伝動ベルトとしてのPTO用無端ベルト45とを備えている。
駆動プーリ61の外側には、当該駆動プーリ61の外周に対峙する押さえバー部を有する正面視略y字状の駆動用ベルトガイド体63が配置されている。また、従動プーリ62の外側には、当該従動プーリ62の外周を囲う正面視略つ字状の従動用ベルトガイド体64が配置されている。これらベルトガイド体63,64は、PTO用無端ベルト45が弛緩状態で各プーリ61,62から過度に浮き上がって外れるのを規制するためのものである。両ベルトガイド体63,64はいずれも、機体フレーム2のうちエンジン7の前方に設けられた正面視略C字状のブラケット板65の前面にボルト締結されている。
ブラケット板65のうち駆動プーリ61と従動プーリ62との間には、PTO用無端ベルト45を緊張・弛緩させるためのテンション手段66が配置されている。
テンション手段66は、先端部(上端部)のテンションプーリ70がPTO用無端ベルト45の中途部に接離するように移動可能なアーム部材67と、正面視で伝動手段60を挟んでアーム部材67の反対側に位置していてアーム部材67と同じ方向に移動可能な中継部材68と、これら両部材67,68を連動して移動させるための連動杆69とを備えている。
実施形態では、アーム部材67の基端部(下端部)が、出力軸34やPTO軸46と平行に延びるアーム軸71にてブラケット板65の前面に回動可能に枢着されている。テンションプーリ70はアーム部材67の先端部(上端部)に回転可能に枢支されており、アーム部材67のアーム軸71回りの回動にてPTO用無端ベルト45の中途部に接離するように構成されている。テンションプーリ70がPTO用無端ベルト45に接離すると、PTO用無端ベルト45は緊張・弛緩することになり、その結果、出力軸34からPTO軸46への動力伝達が継断される。
中継部材68は正面視略L字の板状に形成されており、その上端部が出力軸34やPTO軸46と平行状に延びる枢支軸72にてブラケット板65に回動可能に枢着されている。実施形態では、枢支軸72がブラケット板65に対して前向きに突出するように固着されている一方、中継部材68の上端部には、当該中継部材68から後ろ向きに突出した筒状の軸受け部73が固着されている。この軸受け部73が枢支軸72に対して回動可能に被嵌されている。そして、枢支軸72における突端側の外周面に形成された雄ねじ部(図示せず)にナット74を締結することにより、中継部材68の軸受け部73は枢支軸72から抜け(外れ)不能に保持されている(図8参照)。
連動杆69は、その一端部がアーム部材67の長手中途部に回動可能に枢着されている一方、他端部が中継部材68のコーナ部に回動可能に枢着されている。なお、連動杆69における両端の枢着部では、その回動軸線の方向が出力軸34やPTO軸46と平行状に設定されている。連動杆69の存在にて、アーム部材67と中継部材68とは互いに連動し、回動方向として見れば逆だが、移動方向として見れば同じ方向に動くように構成されている。
すなわち、中継部材68が枢支軸72を中心に図7の反時計回りに回動して走行機体1の進行方向左側に動くと、アーム部材67はアーム軸71を中心に時計回りに回動して走行機体1の進行方向左側に動く。逆に、中継部材68が時計回りに回動して走行機体1の進行方向右側に動くと、アーム部材67は反時計回りに回動して走行機体1の進行方向右側に動くのである。
中継部材68と従動用ベルトガイド体64との間には、ばね部材としての戻しばね75が装架されている。この戻しばね75の弾性付勢力により、中継部材68は、枢支軸72を中心に図7の時計回りに回動する(走行機体1の進行方向右側に移動する)ように引張り付勢されている。その結果、アーム部材67のテンションプーリ70は、戻しばね75にて常時PTO用無端ベルト45から離れる方向に付勢されている。
実施形態の戻しばね75は、その先端部(一端部)が中継部材68に形成された係合穴に引っ掛けられている一方、基端部(他端部)が従動用ベルトガイド体64のうち中継部材68寄りの自由端部に取り付けられている。
中継部材68は、ワイヤ手段76を介して操作手段81を構成するPTOクラッチレバー15に連動連結されている。ワイヤ手段76は、操作用の連係ワイヤ77と当該連係ワイヤ77の先端部に取り付けられたクラッチばね78とを備えている。
クラッチばね78は、PTOクラッチレバー15を入り操作したときに、その弾性付勢力にてPTOクラッチレバー15の後ろ向き回動(引張り力)を補助し、PTOクラッチレバー15が入り状態のときに、中継部材68の回動姿勢ひいてはテンションプーリ70の押圧当接姿勢を維持する機能を有するものである。
実施形態では、中継部材68の下端部に、当該中継部材68の移動方向(回動方向)と交差する後ろ方向(ブラケット板65に向かう方向)に突出した丸軸状の係止ピン79が溶接等にて固着されている。一方、クラッチばね78の下端部には、係合手段としてのフック部80が形成されている。フック部80は係止ピン79の外周(円周)に対応するように略円弧鉤状に形成されており、かかる形状のフック部80が係止ピン79の外周に沿って引っ掛けられている。なお、係止ピン79は中継部材68に対して回動可能に枢着してもよい。
図9に詳細に示すように、操作手段81は、機体フレーム2の門型フレーム82に軸支された左右横向きの回動軸83回りに前後回動可能なPTOクラッチレバー15と、このPTOクラッチレバー15と共に回動軸83回りに一体回動する操作プレート84とを備えている。
操作プレート84の外側面と連結ワイヤ77の基端部との間には、PTOクラッチレバー15の回動軸83回りの回動操作に伴って屈曲回動可能な一対の連結リンク85,86が介設されている。
第1連結リンク85は板状の小片に形成されており、その一端部が回動軸83と平行状に延びる第1枢軸87にて操作プレート84の外側上部に回動可能に枢支されている。実施形態では、第1枢軸87が操作プレート84に対して左右外向きに突出するように固着されている一方、第1連結リンク85の一端部には、操作プレート84に向けて突出した筒状の軸受け部88が固着されている。この軸受け部88が第1枢軸87に対して回動可能に被嵌されている。第1枢軸87のうち軸受け部88を貫通した突端部には、抜け止め用の止めピン89が装着されている(図10参照)。なお、第1枢軸87は第1連結リンク85側に固着してもよい。
第2連結リンク86は、第1連結リンク85の他端部を挟む二股部90と、これら二股部90を一体的に接続する連設部91とで断面コ字状に形成されており、連設部91に対して連係ワイヤ77の基端部が取り付けられている。
実施形態では、第2連結リンク86の連設部91に形成された貫通穴91aを連係ワイヤ77のワイヤ部が貫通しており、連設部91のうち二股部90の間の箇所において、連係ワイヤ77の基端に固着された太鼓状頭部77aが抜け不能に保持されている。
二股部90とその間に挟まれた第1連結リンク85の他端部とは、回動軸83及び第1枢軸87と平行状に延びる頭付きの第2枢軸(ピン)92にて回動可能に枢支されている。第2枢軸92のうち第2連結リンク86の二股部90及び第1連結リンク85とを貫通した突端部には、抜け止め用の止めピン93が装着されている(図10参照)。
なお、PTOクラッチレバー15の前方には、当該PTOクラッチレバー15の前向き回動を規制するための前ストッパー94が配置されている。また、PTOクラッチレバー15の後方には、当該PTOクラッチレバー15の後ろ向き回動を規制するための後ろストッパー95が配置されている。これら両ストッパー94,95は門型フレーム82の上端部に固定されている。
図9の二点鎖線状態のように、PTOクラッチレバー15を前ストッパー94に当接するまで回動軸83回りに後ろ向き回動させて入り操作すると、ワイヤ手段76が引っ張られ、戻しばね75の弾性付勢力に抗して、中継部材68を枢支軸72回りに反時計方向に回動させる(図7の二点鎖線状態参照)。この場合、PTOクラッチレバー15における回動操作の操作力に対して、クラッチばね78の弾性付勢力が付加されるため、オペレータはPTOクラッチレバー15を軽い操作力で回動操作できる。
次いで、連動杆67を介してアーム部材67がアーム軸71回りに時計方向に回動して、テンションプーリ70がPTO用無端ベルト45の中途部を押圧する(同じく図7の二点鎖線状態参照)。その結果、PTO用無端ベルト45が緊張して、出力軸34からPTO軸46に動力が伝達される。
PTOクラッチレバー15が入り位置にある状態では、ワイヤ手段76におけるクラッチばね78の弾性付勢力と、支点(回動軸83)越えしたPTOクラッチレバー15の作用とにより、中継部材68が図7に二点鎖線で示す回動姿勢に保持され、その結果、テンションプーリ70も図7に二点鎖線で示す押圧当接姿勢に保持される。
図9の実線状態のように、PTOクラッチレバー15を後ろストッパー95に当接するまで回動軸83回りに前向き回動させて切り操作すると、ワイヤ手段76が緩められ、戻しばね75の弾性付勢力にて中継部材68が枢支軸72回りに時計方向に回動する(図7の実線状態参照)。そうすると、連動杆69を介してアーム部材67がアーム軸71回りに反時計方向に回動して、テンションプーリ70によるPTO用無端ベルト45の押圧が解除される(同じく図7の実線状態参照)。その結果、PTO用無端ベルト45が緩んで、出力軸34からPTO軸46への動力伝達が遮断されるのである。
(4).作用効果
以上の構成によると、テンション手段66を構成する中継部材68に、丸軸状の係止ピン79が設けられている一方、ワイヤ手段76におけるクラッチばね78の下端部に、係止ピン79の外周に沿って引っ掛かる係合手段としてのフック部80が形成されているから、係止ピン79とフック部80との係合面積(接触面積)を前記従来の場合より広く確保できることになる。このため、PTOクラッチレバー15を入り操作したときの引張り力が係止ピン79、フック部80及びその周辺部分において局所的に集中するのを抑制でき、これらの部分の磨耗を軽減できる。
また、係止ピン79が中継部材68に対してその移動方向と交差する方向に突設されており、中継部材68の枢支軸72と係止ピン79とが平行状になっているから、中継部材68を枢支軸72回りに回動させても、係止ピン79の突出姿勢が変わることはない。
このため、中継部材68側の係止ピン79にワイヤ手段76側のフック部80を引っ掛けたという単純な構成であっても、中継部材68の枢支軸72回りの回動にてフック部80が係止ピン79から外れるおそれが少なく、テンションクラッチ装置の作動安定性を高められる。
更に、中継部材68と従動用ベルトガイド体64との間に、アーム部材67をPTO用無端ベルト45から離間する方向に付勢するためのばね部材としての引張りばね75が装架されているから、エンジン7やブラケット板65等に引張りばね75用の取り付け部を別途設ける必要はなく、従動用ベルトガイド体64を利用して、引張りばね75の取り付け構造を簡単にできる。
実施形態では、第2連結リンク86の二股部90とこれらの間に挟まれた板状の第1連結リンク85の他端部とが、回動軸83及び第1枢軸87に平行な第2枢軸92にて回動可能に枢支されているから、第2連結リンク86と第2枢軸92との連結幅を十分に確保できる。このため、第2連結リンク86が第2枢軸92に対して倒れ込むように傾くことはなく、第2連結リンク86と第2枢軸92との間におけるこじれや引っ掛かりを確実に防止できる。特に実施形態では、第1連結リンク85の板厚を、第2連結リンク86の二股部90間にほぼきっちりと嵌まる程度の大きさに設定しているから、第1連結リンク85が第2枢軸92に対してこじれたり引っ掛かったりするおそれも少ない。
何らかの理由で板状の第1連結リンク85が少なくとも一方の枢軸87,92に対してこじれたり引っ掛かったりしたとしても、第2連結リンク86の第2枢軸92に対する円滑な回動は確保されるので、第2連結リンク86とワイヤ手段76とはPTOクラッチレバー15の回動操作時に生ずる応力の作用力線方向に沿って直列状に並ぶことになり、PTOクラッチレバー15の回動操作によるワイヤ手段76の押し引き移動が可能である。従って、かかる構成を採用すると、PTOクラッチレバー15がこじれや引っ掛かり等のせいで回動操作不能に陥るおそれは少なく、テンションクラッチ装置の作動安定性が高いのである。
その上、操作手段81とワイヤ手段76とを連結する構成として、一対の連結リンク85,86を採用しているから、この連結部分の磨耗を前記従来の場合よりも確実に軽減できる。
更に、第1連結リンク85の一端部には、第1枢軸87に回動可能に被嵌される筒状の軸受け部88が設けられているから、当該軸受け部88の存在により、第1連結リンク85と第1枢軸87との連結幅を十分に確保できる。従って、第1連結リンク85と第1枢軸87との間でもこじれや引っ掛かり等を確実に防止でき、PTOクラッチレバー15の入り切り操作(回動操作)をより一層スムーズに行えるのである。
なお、実施形態では、第1枢軸87の軸径(直径)を第2枢軸92の軸径よりも大きい寸法に設定しており、PTOクラッチレバー15の操作にて第1枢軸87に掛かるせん断力に対して、第1枢軸87の耐久性を高めている。
(5).連結リンクの別例
図11は操作手段とワイヤ手段との間に配置される連結リンクの別例である。この例では、操作手段81とワイヤ手段76との間に、断面コ字の二股状に形成された連結リンク100が1つだけ介設されている点で、前述の実施形態と相違している。連結リンク100のうち二股部101を接続する連設部102には、ワイヤ手段76を構成する連係ワイヤ77の一端部が取り付けられており、二股部101には、これらを貫通し且つ回動軸83と平行な枢軸103にて、操作手段81を構成する操作プレート84にワッシャ104を介して回動可能に枢支されている。
この場合、連結リンク100の連設部102に形成された貫通穴102aを連係ワイヤ77のワイヤ部が貫通しており、連設部102のうち二股部101の間の箇所において、連係ワイヤ77の基端に固着された太鼓状頭部77aが抜け不能に保持されている。枢軸103のうち連結リンク100の二股部101を貫通した突端部には、抜け止め用の止めピン105が装着されている。その他の構成は前述の実施形態と同様である。
以上のように構成した場合も、連結リンク100と枢軸103との連結幅は十分に確保されるから、連結リンク100が枢軸103に対して倒れ込むように傾くことはなく、連結リンク100と枢軸103との間におけるこじれや引っ掛かりを確実に防止できる。従って、PTOクラッチレバー15の入り切り操作(回動操作)をスムーズに行えるのである。
(6).その他
本願発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。例えば丸軸状の係止ピンと係合手段との配置態様としては、係止ピンをワイヤ手段側に設け、係合手段をテンション手段側に設けるようにしてもよい。係合手段は円弧鉤状のフックに限らず、係止ピンに被嵌されるリング状のものであってもよい。連結リンクは3つ以上にすることも可能ではあるが、操作力の伝搬性や屈曲回動の円滑性を考慮すると、上述の実施形態のものが効果的であった。その他、各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
芝刈機の側面図である。 芝刈機の平面図である。 動力伝達系統の一部を示す走行機体前部の側面図である。 動力伝達系統の一部を示す走行機体後部の側面図である。 モア装置の側面図である。 モア装置の平面図である。 テンションクラッチ装置の作動態様を示す正面図である。 図7のVIII−VIII視断面図である。 PTOクラッチレバーの操作態様を示す側面図である。 図9のX−X視断面図である。 連結リンクの別例を示す断面図である。
1 走行機体
7 エンジン
15 PTOクラッチレバー
34 出力軸
46 PTO軸
60 伝動手段
61 駆動プーリ
62 従動プーリ
63 駆動側ベルトガイド体
64 従動側ベルトガイド体
66 テンション手段
67 アーム部材
68 中継部材
69 連動杆
70 テンションプーリ
71 アーム軸
72 枢支軸
75 引張りばね
76 ワイヤ手段
77 連係ワイヤ
78 クラッチばね
79 係止ピン
80 フック部
81 操作手段
83 回動軸
84 操作プレート
85 第1連結リンク
86 第2連結リンク
87 第1枢軸
88 軸受け部
90 二股部
91 連設部
92 第2枢軸

Claims (1)

  1. 走行機体1に搭載されたエンジン7の動力を駆動側から従動側に伝達するためのベルトプーリ式の伝動手段60と、クラッチレバー15と、このクラッチレバー15と一体回動する操作プレート84と、操作プレート84にテンションプーリ70を連結する連係ワイヤ77とを備え、クラッチレバー15をクラッチ入り位置またはクラッチ切り位置に支持するストッパー94,95が配置され、テンションプーリ70がベルト45を押圧するベルト45緊張状態、またはテンションプーリ70によるベルト45の押圧が解除されるベルト45緩み状態に、クラッチレバー15を切換えるように構成する作業車両のテンションクラッチ装置において、
    外向きに突出する片持ち状の第1枢軸87にて操作プレート84の一側面に回動可能に枢支されている第1連結リンク85と、第1連結リンク85に第2枢軸92を介して回動可能に枢支する第2連結リンク86とを設け、第2連結リンク86は、第1連結リンク85を挟む二股部90と、二股部90を一体的に接続する連設部91とでコ字状に形成され、連係ワイヤ77の頭部77aが連設部91に取り付けられ、第1連結リンク85に第2枢軸92にて二股部90を連結したことを特徴とする作業車両のテンションクラッチ装置。
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