JP4736778B2 - 内燃機関及びそのクランク軸受構造 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の気筒が気筒列方向に沿って配置された多気筒の内燃機関に関し、特に、複リンク式のピストン−クランク機構を備える内燃機関に好適なクランクシャフトの軸受構造の改良に関する。
特許文献1や特許文献2には、直列4気筒内燃機関のシリンダブロックの構造が開示されている。乗用車用のシリンダブロックは、一般的に、一体鋳造で製作され、機関前後方向つまり気筒列方向に複数の気筒(シリンダボア)が並んで形成されるシリンダ部と、このシリンダ部の下方に気筒列方向に沿って配置されるクランクシャフト及びそのクランクピンに連結されるコネクティングロッドを覆うクランクケース部と、により大略構成されている。クランクシャフトのジャーナル部をシリンダブロック側へ回転可能に支持するクランク軸受部は、隣り合うシリンダボアの間をシリンダ部の下端からクランクケース内部へ向けて垂れ下がる隔壁状・膜状のバルクヘッドと、クランクシャフトのジャーナル部を挟んでバルクヘッドの下面に固定されるベアリングキャップと、により構成される。バルクヘッドの下面とベアリングキャップの上面にはクランクシャフトのジャーナル部を回転可能に支持するための半円形の溝が形成されている。バルクヘッドは、一般的にはシリンダブロックと一体的に形成され、その両側縁がクランクケース部の内壁と一体的に接続している。
直列4気筒内燃機関では、機関前後方向に沿って機関前側より順に1番〜4番気筒が配列され、クランク軸受部(バルクヘッド及びベアリングキャップ)は各気筒間の3箇所に加えて機関最前の1番シリンダの前側および機関最後尾の4番シリンダの後側の合計5ヶ所に設けられる。これら5箇所のクランク軸受部を機関前方から順に1番〜5番クランク軸受部と称する。これら1番〜5番クランク軸受部の厚さすなわち機関前後方向の寸法としては、内燃機関前端もしくは後端の1番,5番クランク軸受部がその他の中間の2〜4番クランク軸受部に比べて薄くされる例は存在するが、その他の3箇所、つまり隣り合う気筒間に配置される3つの2〜4番クランク軸受部は、通常、同一の寸法に揃えられる。
特開平8−128356号公報 実開昭63−164544号公報
特開2001−227367号公報、特開2002−61501号公報及び特開2002−47955号公報等には、本出願人が提案した複リンク式ピストン−クランク機構が開示されている。この機構は、ピストンのピストンピンとクランクシャフトのクランクピンとを複数のリンクにより連係し、そのリンクの一つの拘束条件を変化させることによって、ピストン上死点位置の変化を伴って機関圧縮比を変更することができるもので、機関運転条件によって最適な圧縮比に制御することにより内燃機関の高効率化や高出力化、低エミッション化に貢献することができる。また、リンク類の寸法・レイアウトを適切に設定することにより、ピストンピンとクランクピンとを一本のリンク(コネクティングロッド)により連結した単リンク式のものでは実現不可能な適切なピストンストローク特性に設定することが可能であり、具体的には、単リンク式の機構に比して、ピストン上死点近傍でのピストン加速度を小さくすることにより、回転二次振動の低減化等の効果を得ることができる。
しかしながら、このようなピストンストローク特性の変更によって、後述するように、クランク回転系からクランク軸受部へ作用する慣性力に起因して、特定のクランク軸受部に過大な荷重が作用し、軸受強度の確保が困難となったり、あるいは軸受強度を確保するために重量や寸法の増加を招くという新たな課題を生じることを知見した。本発明は、このような独自に知見した課題に鑑みてなされたものである。
ピストンが昇降可能に嵌合する複数の気筒が気筒列方向に沿って形成されたシリンダブロックと、上記複数の気筒の下方に気筒列方向に沿って配置されるクランクシャフトと、を有し、このクランクシャフトは、複数のクランク軸受部によってシリンダブロック側へ回転可能に支持される複数のジャーナル部と、隣り合うジャーナル部の間に設けられる複数のクランクピンと、を有し、かつ、上記クランクピンとピストンのピストンピンとを連係するピストン−クランク機構を有する。上記ピストン−クランク機構によって、ピストン上死点近傍での上向きの慣性力がピストン下死点近傍での下向きの慣性力よりも小さく設定されている。そして、複数のクランク軸受部の中で、一方の気筒のピストンが上死点近傍にあるときに他方の気筒のピストンが下死点近傍に位置する関係にある隣り合う気筒の間に配置されるクランク軸受部を、他のクランク軸受部よりも剛性の高い高剛性軸受部としている。
本発明によれば、高剛性軸受部の剛性を他のクランク軸受部よりも高くすることによって、各クランク軸受部に作用する荷重分担を適正化し、軸受強度の確保と重量・寸法の低減化との両立を図ることができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本明細書においては基本的に、「上」はピストンが上死点に向かう方向、「下」はピストンが下死点に向かう方向、「前後」は機関前後方向・気筒列方向についてのもである。
図6は、参考例に係る複リンク式ピストン−クランク機構を適用した内燃機関の断面図であり、図7は図6のA−A線に沿う断面図である。図7において左側が内燃機関前側であり、各気筒を機関前側から順に1番〜4番(#1〜#4)気筒と称する。この複リンク式ピストン−クランク機構(以下、単に複リンク機構とも呼ぶ)の基本的な構成や作用効果は上記の特開2002−61501号公報等にも開示されているように既に公知であるので、ここでは簡単な説明にとどめる。すなわち、複リンク機構は、ピストン1のピストンピン2に連結されるアッパリンク3と、このアッパリンク3とクランクシャフト4のクランクピン5とに連結されるロアリンク6と、一端がシリンダブロック12側の揺動支点に揺動可能に支持され、他端がロアリンク6に連結され、ロアリンク6の運動を拘束するコントロールリンク8と、を備えている。
また、コントロールリンク8の揺動支点の位置を変更することによって、ロアリンク6の運動拘束条件を変化させて、ピストン1の上死点位置の変化を伴って機関圧縮比を変更可能な圧縮比変更手段を有している。この圧縮比変更手段は、クランクシャフト4の斜め下方に平行に配置され、シリンダブロック12側に回転可能に支持されるコントロールシャフト7と、各気筒に対応してコントロールシャフト7に設けられた複数(この例では4つ)の制御カム7Aと、コントロールシャフト7の回転角度を変更・保持する可変圧縮比アクチュエータ31(図3参照)と、を有しており、制御カム7Aの円形の外周面にコントロールリンク8の下端が回転可能に取り付けられている。
コントロールリンク8の揺動支点となる制御カム7Aの中心は、コントロールシャフト7の回転中心に対して偏心している。従って、コントロールシャフト7の回転位置に応じて、シリンダブロック12側に対するコントロールリンク8の揺動支点の位置が変化し、クランクピン5からピストンピン2までの距離が変化するようになっている。アッパリンク3とロアリンク6とはアッパピン9により連結され、コントロールリンク8とロアリンク6とはコントロールピン10により連結されている。
なお、複リンク機構に圧縮比変更機能を持たせない場合には、コントロールシャフト7を、その回転中心に対して偏心する制御カム7Aの無い簡素な構成とすることができ、このコントロールシャフト7にコントロールリンク8を回転可能に取り付ければ良い。
クランクシャフト4は、周知のように、5つのクランク軸受部11a〜11eによってシリンダブロック12側に回転可能に支持される合計5つの(メイン)ジャーナル部4Aと、隣り合うジャーナル部4Aの間に設けられる合計4つのクランクピン5と、を有しており、かつ、ジャーナル部4Aとクランクピン5の間にはバランスウエイト4Bがそれぞれ設けられている。
図13にも示すように、各クランク軸受部11は、シリンダブロック12に設けられたバルクヘッド26と、このバルクヘッド26の下面にボルト21〜23によって締結・固定されるラダーフレーム13の第1ベアリングキャップ部27と、により構成されている。バルクヘッド26の下面と第1ベアリングキャップ部27の上面には、クランクシャフト4を回転可能に支持する軸受面19を構成する半円筒状の軸受溝がそれぞれ形成されている。
シリンダブロック12は、一体鋳造で製作され、複数の気筒つまりシリンダボア28が機関前後方向つまり気筒列方向に並んで形成されている。バルクヘッド26は、シリンダブロック12と一体的に形成され、隣り合うシリンダボア28の間をシリンダボア28の下端部から下方へ向けて垂れ下がる隔壁状・膜状をなしており、その両側縁がシリンダブロック12の内壁と一体的に接続している。
ラダーフレーム13は、複数の第1ベアリングキャップ部27を一体的に連結した格子状・梯子状の強度的に優れた骨格形状をなしており、その両側壁13Aがシリンダブロック12の両側壁の下面に固定されている。すなわち、ラダーフレーム13はシリンダブロック12とともに内燃機関の外郭形状の一部を構成するものであり、従って、シリンダブロック12をブロックアッパ、ラダーフレーム13をブロックロアと称することもある。このラダーフレーム13の下端には、コントロールシャフト7を挟んで第2ベアリングキャップ14がボルト22,23によって締結・固定されている。これらラダーフレーム13の下面と第2ベアリングキャップ14の上面には、コントロールシャフト7を回転可能に支持するコントロールシャフト軸受面20を構成する半円筒状の溝がそれぞれ形成されている。
後述する高剛性ベアリングキャップ14aを除き、コントロールシャフト7から遠い一本のボルト21によってラダーフレーム13とシリンダブロック12とが締結されており、コントロールシャフト7の直ぐ両側に位置する2本のボルト22,23によってラダーフレーム13と第2ベアリングキャップ14の双方がシリンダブロック12に共締め固定されている。
図8及び図9は、直列4気筒内燃機関を高速高負荷にて運転した際に、クランク角に応じて、5箇所の1番〜5番クランク軸受部11a〜11e(バルクヘッド)にそれぞれ作用するベアリング荷重(Bearing Force)、つまりピストン上下方向(垂直方向)についての荷重の変化を示している。図8はピストンピンとクランクピンとを一本のリンクであるコネクティングロッドにより連結した単リンク式ピストン−クランク機構(以下、単リンク機構とも呼ぶ)を適用した内燃機関(以下、単リンク機関とも呼ぶ)、図9は上記参考例の複リンク機構を適用した内燃機関(以下、複リンク機関とも呼ぶ)の特性を示している。なお、単リンク機関及び複リンク機関ともに、排気量や運転条件等は同等で、ともにクランク角度で180度間隔で1番、3番、4番、2番気筒の順に点火が行われる。図8と図9を比較すると、以下のような違いが存在する。
各クランク軸受部へ入力されるベアリング荷重、特にその最大値は、各々の内燃機関の設計項目、例えば最大筒内圧の大きさや最高回転速度、運動部品の質量などによって変化する。しかしながら、乗用車用内燃機関に適用される範囲内であれば、一般的に、単リンク機関と複リンク機関とで以下のような差が生じる。図8の単リンク機関では、機関前方から2番目および4番目のクランク軸受部11b,11dが受ける荷重の最大値が、機関前方から3番目のクランク軸受部11cが受ける荷重の最大値と同程度又は小さいものであるのに対し、図9の複リンク機関では、機関前方から2番目及び4番目のクランク軸受部11b,11dが受ける荷重の最大値が、機関前方から3番目のクランク軸受部11cが受ける荷重の最大値よりも大きくなる。つまり、隣り合う2つの気筒の間に配置される2〜4番目のクランク軸受部11b〜11dのうちで、2番目と4番目のクランク軸受部11b,11dが受ける荷重の最大値が最も大きい。
このような荷重の差が生じる理由について説明する。前方から2番目のクランク軸受部11bが最大荷重を受けるタイミングの一つは、図8,9に示されるように1番気筒の燃焼のタイミング(圧縮上死点近傍)である。図10,11は、このようなタイミングでのクランクシャフトの#1気筒と#2気筒に対応するクランクスローを抜き出して図示し、#1気筒の燃焼のタイミングで、どのような荷重がクランクシャフト4に作用し、シリンダブロック12に伝達するかを示し、図10は単リンク機関、図11は複リンク機関についてのものである。なお、3つ図示されたクランクシャフト4のジャーナル部4Aのうちで、中央のジャーナル部4Aが2番クランク軸受部11bによって支承される。
1番気筒のクランクピン5#1には下向きの燃焼荷重15と、上向きの慣性荷重16が作用する。同時に、2番気筒のクランクピン5#2には下向きの慣性荷重17が作用する。なお、2番気筒にもシリンダ内圧に起因する上向きの荷重が作用するはずであるが、ここに図示された慣性力や燃焼圧と比較すると無視できるほど小さい。ここで、簡単のために各クランクピンに入力された荷重が前後のクランク軸受部に等しく伝達すると仮定すると、2番クランク軸受部11bには1番気筒の燃焼荷重15の半分の下向き荷重15a、1番気筒の慣性力16の半分の上向き荷重16a、2番気筒の慣性力17の半分の下向き荷重17aが作用する。ここで、慣性力とは、ピストン1やクランクシャフト4の他、アッパリンク3やロアリンク6等を含めたクランク回転質量系の慣性力であって、基本的にはピストンの加速度に逆向きに比例する。
図10に示すように、単リンク機関では、その構造上不可避的に、1番気筒の上向きの慣性力16が、2番気筒の下向きの慣性力17よりも大きくなる。したがって2番クランク軸受部11bに作用する1番及び2番気筒の慣性力の合計の力18は上向きの力となり、下向きの燃焼圧15aと打ち消しあうことになる。
一方、図11の複リンク機関では、後述するように回転二次振動低減等のためにピストン加速度をピストン上死点近傍でピストン下死点近傍よりも小さくなるように設定しているために、1番気筒の慣性力16と2番気筒の慣性力17の大きさの関係が図10に示す単リンク機関とは逆の関係となり、具体的には、1番気筒の上向きの慣性力16の大きさよりも2番気筒の下向きの慣性力17の大きさが大きいものとなる。したがって、2番クランク軸受部11bに作用する1番気筒と2番気筒の慣性力の合計の力18は下向きの力となり、下向きの燃焼荷重15と強めあう関係になっている。
このような慣性力と燃焼圧との関係の相違は、単リンク機構と複リンク機構の1気筒分の慣性力特性の違いに起因している。1気筒分のクランクスローを考慮した場合に、クランクシャフト4のメインジャーナル部4Aからシリンダブロック12のクランク軸受部11に伝達される慣性力(1気筒分の合計)を横軸クランクアングルで図12に示す。この図12は、単リンク機関と複リンク機関の1気筒分の慣性力の上下方向成分を示したものである。単リンク機関では、構造上不可避的に、ピストン上死点近傍での下向きのピストン加速度の大きさがピストン下死点近傍での上向きのピストン加速度の大きさよりも大きく、ピストン上死点の上向きの慣性力の大きさ、つまり上向き慣性力の最大値(図中A)が、ピストン下死点での下向き慣性力の大きさ、つまり下向き慣性力の最大値(図中B)より大きくなる。
これに対し、上記の複リンク機関では、特開2001−227367号公報等にも記載されているように、回転二次振動成分の低減化等を図るために、ピストン加速度がピストン上死点近傍で下死点近傍より小さくなるように設定しており、ピストン上死点近傍での上向きの慣性力の大きさ、つまり上向き慣性力の最大値(図中C)が、ピストン下死点近傍での下向きの慣性力の大きさ、つまり下向き慣性力の最大値(図中D)よりも小さくなる。このようなピストン−ストローク特性を、4サイクル・直列4気筒内燃機関に適用した場合には、上述したように、特定の第2,第4クランク軸受部11b,11dに対して、特に大きな最大荷重が作用という特有の課題が生じることとなるのである。
なお、2番クランク軸受部11bが最大荷重を受けるタイミングは内燃機関の1サイクル中にもう一回存在し、それは2番気筒の燃焼のタイミングである。この場合の2番クランク軸受部11bに加わる荷重の内訳は、上記の説明で第1気筒側と第2気筒側を入れ替えたものとなる。また、4番クランク軸受部11dの荷重特性も、各気筒の燃焼のタイミングの違いに応じて最大荷重のタイミング(クランク角)が異なるだけで、上記の2番クランク軸受部11bの荷重特性と同様である。
上述した荷重特性の違いの結果、単リンク機関では、機関前方から2番目、3番目、4番目のクランク軸受部11b〜11dの強度と剛性をほぼ同一とする設計で問題は無かったが、上記の複リンク機関では、これら2〜4番目のクランク軸受部11b〜11dの剛性を等しくすると、局部的に大きな荷重を受ける2番目および4番目のクランク軸受部11b,11dの軸受強度不足を招いたり、あるいは軸受強度を確保するための重量増加や大型化を招いてしまう。
そこで、後述する第1〜4実施例では、上記の2番目および4番目のクランク軸受部11b,11dを、他のクランク軸受部11a,11c,11eに比して剛性の高い高剛性軸受部としている。なお、下記の実施例において、複リンク式ピストン−クランク機構等の基本的な構成は図6,7の参考例と同様であり、重複する説明を適宜省略する。
図1及び図2を参照して、本発明の第1実施例について説明する。この第1実施例では、クランク軸受部(バルクヘッド26及び第1ベアリングキャップ部27)の剛性を異ならせるために、その機関前後方向の寸法つまり肉厚を異ならせている。すなわち、従来では5ヶ所のクランク軸受部11a〜11eが同一の肉厚であったのに対し、本実施例では図1に示すように、2番,4番のクランク軸受部である高剛性軸受部11b,11dの機関前後方向の寸法D1を、他の一番、3番及び5番のクランク軸受部11a,11c,11eの機関前後方向の寸法D2よりも大きく設定している。これにより、高剛性軸受部11b,11dが他のクランク軸受部11a,11c,11eに比して剛性の高いものとなり、高剛性軸受部11b,11dの軸受強度を向上しつつ、これら高剛性軸受部11b,11dへ作用する荷重を実質的に低減して、各クランク軸受部11a〜11eに作用する荷重のばらつきを低減つまり均一化することができる。
このように剛性の差を設けることによって、高剛性軸受部11b,11dへ作用する最大荷重を実質的に低減できるメカニズムを、図2を参照して説明する。図2は、図11に示す参考例と同様、直列4気筒複リンク機関の1番気筒と2番気筒に対応するクランクスローと、1番気筒が最大燃焼圧を発生するタイミング(ピストン上死点近傍)での各クランクスローに作用する荷重を図示したものである。基本的には図11の参考例と同様であるが、図11の参考例では、複数のクランク軸受部11a〜11cの剛性が均一であるために、2番気筒の慣性力17が隣接する2番と3番のクランク軸受部11b,11cへ均等な分力17a,17bとして分配されるのに対し、図2の本実施例では、複数のクランク軸受部11a〜11cの剛性を異ならせているために、2番気筒の慣性力17が隣接する2番と3番のクランク軸受部11b,11cへ不均等な分力17a,17bとして分配される。各クランクピン5に作用する燃焼荷重や慣性力は、隣接する2つのジャーナル部を経てクランク軸受部に分配されて伝達するが、その分担率は厳密には1:1つまり均等ではなく、クランクシャフトやクランク軸受部の剛性や変形量に依存して変動する。具体的には2番クランク軸受部11bよりも3番クランク軸受部11cの剛性、特に半径方向のラジアル剛性を低くすると、3番クランク軸受部11cの変形量が大きくなり、2番気筒のクランクピン5#2に入力される荷重の分担率は3番クランク軸受部11cのほうが大きくなる。このとき、2番クランク軸受部11bに入力される2番気筒の慣性力の成分17aは減少するため、2番クランク軸受部11bに入力される1番気筒と2番気筒の慣性力の合計の力18においては、1番気筒の上向きの慣性力16aの影響が相対的に大きくなり、つまり下向きの力が弱められて上向きの力が強められることとなる。したがって図11の参考例に比して、2番クランク軸受部11bに入力される1番気筒の燃焼圧と1番気筒・2番気筒の慣性力の合計の力18とが強めあう傾向が緩和され、2番クランク軸受部11bへの下向きの入力が減少するために、2番クランク軸受部11bへ作用する下向きの最大荷重を有効に軽減することができる。
上記の説明は1番気筒の燃焼タイミングでのメカニズムであったが、2番クランク軸受部11bの荷重は2番気筒の燃焼タイミングでも最大値を取る。その場合の荷重のメカニズムは図2において第1気筒側と第2気筒側とを逆にして考えれば同じように説明できる。すなわち、1番クランク軸受部11aの剛性を低減することにより、2番クランク軸受部11bに伝達される1番気筒の下向き慣性力が1番クランク軸受部11aに伝達される1番気筒の下向き慣性力よりも小さくなり、結果的に2番気筒の燃焼タイミングでの2番クランク軸受部11bの荷重を低減することができる。4番クランク軸受部11dの荷重低減のメカニズムについても上記の2番クランク軸受部11bの場合と同様である。
図3は、本発明の第2実施例の説明図であり、複リンク式内燃機関の高剛性軸受部11b,11dを示す断面図である。基本構成は図13と同様であるが、高剛性軸受部11b,11dに可変圧縮比アクチュエータ31のハウジング24が締結されている点が異なる。なお、本実施例において、1番・3番・5番クランク軸受部11a,11c,11eの構造は図13に示すものと同様である。可変圧縮比アクチュエータ31は、ハウジング24の内部に送りねじとロッドを備えており、ロッドが軸線24a上を図中左右斜め方向に移動することによって、このロッドの右端に接続されたコントロールシャフト7の回転角度が変化し、内燃機関の圧縮比を変化させることが出来るものである。そして、ハウジング24を高剛性軸受部11b,11dに締結することにより、このハウジング24を補強部材として利用することができ、高剛性軸受部11b,11dの剛性、特にピストン上下方向の剛性を著しく向上させることができる。この第2実施例では、第1実施例のように敢えてクランク軸受部の厚さに差を設けることなく、2番,4番クランク軸受部11b,11dの剛性を高めて、その入力荷重を効果的に低減することが可能になる。
図4は本発明の第3実施例の説明図であり、複リンク式内燃機関の高剛性軸受部11b,11dを示す断面図である。この第3実施例では、図3の第2実施例と同様、ラダーフレーム13の下面に締結される複数の第2ベアリングキャップ14の中で、高剛性軸受部11b,11dの下方に位置する第2ベアリングキャップ14aを、その他の第2ベアリングキャップ14(図13参照)に比して、機関幅方向寸法の長い高剛性ベアリングキャップ14aとしている。具体的には、高剛性ベアリングキャップ14aは、機関幅方向でクランクシャフト軸受面19の下方位置を横切るように延長しており、3本のボルト21、22、23にてラダーフレーム13とともにシリンダブロック12に締結されている。このように高剛性軸受部11b,11dの下方に位置する第2ベアリングキャップ14aの機関幅方向寸法を他の第2ベアリングキャップ14(図13参照)に比して延長することにより、高剛性軸受部11b,11dのラジアル方向(半径方向)の剛性、特にピストン上下方向の剛性を向上させることができ、第1実施例のようにクランク軸受部の厚さに敢えて差を設けることなく、2番クランク軸受部11bと4番クランク軸受部11dに入力される荷重を実質的に低減することが可能になる。なお、本実施例において1番・3番・5番クランク軸受部11a,11c,11eの構造は図13に示すものと同様である。
なお、第2実施例と第3実施例の構造を折衷した実施例も可能である。すなわち、2番クランク軸受部11bと4番クランク軸受部11dの下方に取り付けられる第2ベアリングキャップを機関幅方向に延長した高剛性ベアリングキャップ14aとし、かつ、その一方の下方にのみアクチュエータ31のハウジング24を締結することで、第2実施例及び第3実施例とほぼ同様の効果を得ることも可能である。
図5は本発明の第4実施例の説明図であり、複リンク式内燃機関の1番・3番・5番クランク軸受部11a,11c,11eを図示した断面図である。基本構成は図13のものと同様であるが、クランク軸受部11a,11c,11eにおけるバルクヘッド26の機関前後方向の側面には、クランクシャフト軸受面19の上方に対応する位置に、部分的に窪んだ凹部25が凹設されている点が異なる。凹部25は、クランクシャフト軸受面19の機関前後方向寸法を確保するように、この軸受面19よりも所定間隔ΔSを介して上方に配置されており、かつ、軸受面19を中心とする扇状の範囲に形成されている。
なお、本実施例においては、高剛性軸受部11b,11dにおけるバルクヘッド26は、図13と同じように凹部のない構成、もしくは凹部が設けられてはいるが、その面積・深さが1番・3番・5番クランク軸受部11a,11c,11eに形成される凹部25よりも小さく設定される。凹部25が設けられることによって、機関前後方向の肉厚を薄くして、クランクシャフト軸受面19の剛性を低減させることにより、相対的に高剛性軸受部11b,11dの剛性を高めて、上記第1,第2実施例と同様、これらに入力される荷重を低減することが可能になる。
特に本実施例にあっては、クランクシャフト軸受面19の上方に凹部25が設けられているため、最大荷重の作用方向であるピストン上下方向についての剛性を局所的、集中的に低減することができる。従って、この凹部25が設けられるクランク軸受部11a,11c,11eに比して、2番・4番のクランク軸受部11b,11dのピストン上下方向についての剛性を効果的に高めることができ、軸受強度の確保と重量・寸法の低減化とをより高いレベルで実現できる。
しかも、上記の第2,第3実施例と同様、全てのクランク軸受部11a〜11eの機関前後方向寸法を均一化することにより、軸受メタル等の部品を共通化することができ、また、シリンダブロック12やクランクシャフト4の設計・製造が容易なものとなる。
なお、シリンダブロック12の後端の隔壁を兼ねる5番クランク軸受部11eを除いて、凹部25に代えてバルクヘッド26を機関前後方向に貫通する貫通孔としても良い。
以上の説明より把握し得る本発明の特徴的な構成及びその作用効果について以下に説明する。但し、本発明は参照符号を付した図示の構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形・変更を含むものである
ピストン1が昇降可能に嵌合する複数の#1〜#4気筒が気筒列方向に沿って形成されたシリンダブロック12と、複数の#1〜#4気筒の下方に気筒列方向に沿って配置されるクランクシャフト4と、を有し、このクランクシャフト4は、複数のクランク軸受部11a〜11eによってシリンダブロック12側へ回転可能に支持される複数のジャーナル部4Aと、隣り合うジャーナル部4Aの間に設けられる複数のクランクピン5と、を有し、かつ、上記クランクピン5とピストン1のピストンピン2とを連係するピストン−クランク機構を有する。
このピストン−クランク機構によって、回転二次振動成分等を低減するために、ピストン上死点近傍での上向きの慣性力Cがピストン下死点近傍での下向きの慣性力Dよりも小さく設定されている(図12参照)。すなわち、ピストンの下向きの加速度の最大値が、ピストンの上向きの加速度の最大値よりも小さく設定されている。
このようなピストン−ストローク特性は、図6等に示すように、ピストンピンとクランクピンとを実質的に2本のリンク3,6で連結した比較的簡素な構造の複リンク式ピストン−クランク機構により実現することができる。但し、このようなピストンストローク特性に設定された内燃機関では、複数のクランク軸受部11a〜11eの中で、一方の気筒のピストンが上死点近傍にあるときに他方の気筒のピストンが下死点近傍に位置する関係にある隣り合う気筒、例えば上記のようにクランク角で180度毎に第1,第3,第4及び第2気筒の順に点火が行われる4サイクル直列4気筒内燃機関においては第1,2気筒及び第3,4気筒の間に配置されるクランク軸受部11b,11dでは、一方の気筒の燃焼時に、隣接する2つの気筒の慣性力の合力が下向きの力となり、この力が燃焼圧に起因する下向きの力に上乗せされる形となる。従って、仮に全てのクランク軸受部11a〜11eの寸法・剛性が均一であれば、上記のクランク軸受部11b,11dには、局部的に大きな最大荷重、つまり一の気筒の燃焼圧に起因する荷重を上回る最大荷重が作用し、これらクランク軸受部11b,11dの軸受強度を確保することが困難であり、あるいは全てのクランク軸受部の剛性を高めようとすると、重量の増加や大型化を招くという特有の課題が存在する。
そこで、このようなクランク軸受部11b,11dを、他のクランク軸受部11a,11c,11eよりも剛性の高い高剛性軸受部とした。上述したように、隣接するクランク軸受部の荷重分担率は、大きく変形するクランク軸受部のほうが高くなる傾向がある。このため、大きな荷重が作用するおそれのある上記の高剛性軸受部11b,11dの剛性を高めることによて、その軸受強度を向上するとともに、その変形を緩和することによって、これらの高剛性軸受部11b,11dの荷重分担率を低くすることができ、このように荷重分担率を適正化することにより、高剛性軸受部11b,11dに実際に作用する荷重を軽減して、各クランク軸受部11a〜11eに作用する荷重のばらつきを低減・相殺することができるので、重量・寸法の増加を抑制しつつ軸受強度を効果的に向上することができる。
より具体的には図2に示すように、一方の#1気筒の燃焼時に、この#1気筒の上向きの慣性力16よりも他方の#2気筒の下向きの慣性力17が大きい関係にある隣り合う2つの#1,#2気筒間に配置されるクランク軸受部11bを、他のクランク軸受部11a,11cよりも剛性の高い高剛性軸受部とした。言い換えると、一の気筒による最大燃焼圧に起因する荷重よりも大きい荷重が作用するクランク軸受部を、他のクランク軸受部よりも剛性の高い高剛性軸受部とした。
好ましくは図3〜5の第2〜4実施例のように、高剛性軸受部11b,11dは、最大荷重が作用する方向であるピストン上下方向に関する剛性が局所的に高められている。従って、他方向について不必要に剛性を高めて重量や寸法の増加を招くことなく、効果的に高剛性軸受部11b,11dの剛性を高めることができる。
4サイクル直列4気筒内燃機関の場合、機関前後方向に4つの#1〜#4気筒と5つのクランク軸受部11a〜11eが配列される。そして、機関前側から2番目及び4番目のクランク軸受部11b,11dを、機関前側から1番目,3番目及び5番目のクランク軸受部11a,11c,11eよりも剛性の高い高剛性軸受部とする。
より詳細には、内燃機関前方から3番目のクランク軸受部11cのラジアル方向(径方向)の剛性が、内燃機関前方から2番目のクランク軸受部11bおよび4番目のクランク軸受部11dのラジアル方向剛性よりも低い。このため、2番気筒もしくは4番気筒の慣性力に起因する3番クランク軸受部11cのラジアル方向変形量が2番もしくは4番クランク軸受部11b,11dの変形量より大きくなる。したがって3番クランク軸受部11cの分担荷重が増え、2番気筒の慣性力による2番クランク軸受部11bの分担荷重、3番気筒の慣性力による4番クランク軸受部11dの分担荷重が減るため、2番および4番クランク軸受部11b,11dの荷重が過大になることを防止できる。
また、内燃機関前方から1番目のクランク軸受部11aのラジアル方向剛性が、内燃機関前方から2番目のクランク軸受部11bのラジアル方向剛性よりも低い。このため、1番気筒の慣性力に起因する1番クランク軸受部11aのラジアル方向変形量が2番クランク軸受部11bの変形量より大きくなる。したがって1番クランク軸受部11aの分担荷重が増え、1番気筒の慣性力による2番クランク軸受部11bの分担荷重が減るため、2番クランク軸受部11bの荷重が過大になることを防止できる。
更に、内燃機関前方から5番目のクランク軸受部11eのラジアル方向剛性が、内燃機関前方から4番目のクランク軸受部11dのラジアル方向剛性よりも低い。このため、4番気筒の慣性力に起因する5番クランク軸受部11eのラジアル方向変形量が4番クランク軸受部11dの変形量より大きくなる。したがって5番クランク軸受部11eの分担荷重が増え、4番気筒の慣性力による4番クランク軸受部11dの分担荷重が減るため、複リンク式内燃機関において4番クランク軸受部11dの荷重が過大になることを防止できる。
また、内燃機関前方から3番目もしくは1番目もしくは5番目のクランク軸受部11a,11c,11eの垂直方向(ピストン上下方向)の剛性が、内燃機関前方から2番目のクランク軸受部11bおよび4番目のクランク軸受部11dの垂直方向剛性よりも低いので、2番および4番クランク軸受部11b,11dの荷重低減効果が、該クランク軸受部11b,11dの最大荷重の方向である垂直方向において特に顕著に得られる。
図1,2に示す第1実施例では、内燃機関前方から3番目もしくは1番目もしくは5番目のクランク軸受部11a,11c,11eの機関前後方向の寸法D2が、内燃機関前方から2番目のクランク軸受部11bおよび4番目のクランク軸受部11dの機関前後方向の寸法D1よりも小さくすることにより、2番および4番クランク軸受部11b,11dの剛性を低くして、上記の荷重低減効果を得るようにしている。この場合、2番および4番クランク軸受部11b,11dと比較して低い荷重を受ける3番もしくは1番もしくは5番クランク軸受部11a,11c,11eの幅を薄くすることにより機関前後方向の寸法を短縮化することができる。
図3〜5に示す第2〜4実施例では、機関前側から2番目および4番目のクランク軸受部11b,11dを、機関前側から1番目,3番目及び5番目のクランク軸受部11a,11c,11eよりも、最大荷重が作用する方向であるピストン上下方向について剛性の高い高剛性軸受部としている。従って、他の方向についての剛性を不必要に高めることによる重量・寸法の増加を招くことなく、上述した高剛性軸受部の荷重低減効果を適切に得ることができる。
複リンク機関では単リンク機関に比してピストン上死点近傍での加速度が低く設定されている。従って、特回2001−227367号公報や特開2001−342859号公報等にも記載されているように、単リンク機構に比して、ピストン運動の回転二次振動成分を低減できるとともに、ピストンストローク速度を、上死点近傍で相対的に小さく、下死点近傍で相対的に大きくすることができる。ピストン上死点前後のピストンストローク速度を小さくすることは膨張行程前半のクランク角範囲における燃焼室容積の増大速度を小さくすることであるから、このクランク角範囲での燃焼室内の圧力低下幅が小さくなり、同時に燃焼室内の温度低下幅も小さくなる。従って、膨張行程前半での燃焼速度を大きく維持することが可能となり、燃焼期間を効果的に短縮させることができる。この結果、例えば過給機による過給によって多量の空気を燃焼室へ送り込む高負荷運転時でも、排気温度が大幅に上昇するのを回避することができる。また、膨張行程前半のクランク角範囲で燃焼する混合気量が増加するのであるから、機関出力に有効に変換される割合が増え、機関の熱効率を向上させることにもなる。
また、コントロールリンク8の揺動支点(揺動カム7A)の位置を変化させることにより、上記の複リンク機構に対して、ピストン上死点位置の変化を伴って機関圧縮比を変更する機能を容易に付与することができる。具体的には図2及び図3に示すように、シリンダブロック12側に回転可能に支持されるコントロールシャフト7と、このコントロールシャフト7に偏心して設けられ、上記コントロールリンク8の一端が取り付けられる制御カム7Aと、上記コントロールシャフト7の回転角度を変更・保持する可変圧縮比アクチュエータ31と、を設ける。そして、コントロールシャフト7の回転位置を変更することにより、コントロールリンク8の揺動支点となる制御カム7Aがコントロールシャフト7の中心に対して回転変位し、機関圧縮比を変更することができる。
図3に示す第2実施例では、高剛性軸受部11b,11dの剛性を高めるように、高剛性軸受部に可変圧縮比アクチュエータ31のハウジング24を固定している。より具体的には、シリンダブロック12に一体的に形成される膜状の複数のバルクヘッド26と、このバルクヘッド26の下面に固定されるラダーフレーム13と、が設けられ、このラダーフレーム13には、バルクヘッド26とともにクランクシャフト4のジャーナル部4Aを回転可能に支持する複数の第1ベアリングキャップ部27が形成されている。更に、ラダーフレーム13の下面に固定され、このラダーフレーム13とともにコントロールシャフト7を回転可能に支持する第2ベアリンクキャップ14を有している。そして、高剛性軸受部11b,11dの下方に位置する第2ベアリングキャップ14aに、上記可変圧縮比アクチュエータ31のハウジング24を固定している。従って、ハウジング24を剛性補強部材として利用することにより、簡素な構造で高剛性軸受部の剛性、特にピストン上下方向についての剛性を有効に高めることができる。
図3及び図4に示す第2,第3実施例においては、高剛性軸受部11b,11dの下方に位置する第2ベアリングキャップを、他の第2ベアリングキャップ14よりも機関幅方向寸法の長い高剛性ベアリングキャップ14aとしている。これにより、コントロールシャフト7を回転可能に支持する高剛性ベアリングキャップ14aを利用した簡素な構成で、高剛性軸受部11b,11dの剛性、特にピストン上下方向の剛性を有効に高めることができる。
また、図3及び図4に示す第2,第3実施例においては、高剛性軸受部11b,11dの軸受強度をより一層高めるように、これら高剛性軸受部11b,11dに対応する部分では、クランクシャフト4のジャーナル部4Aの機関両側に配置される2本の固定ボルト21,22を含め、三本の固定ボルト21〜23によって、高剛性ベアリングキャップ14aをラダーフレーム13とともにバルクヘッド26に共締め固定している。
図5に示す第4実施例では、高剛性軸受部11b,11dを除く他のクランク軸受部11a,11c,11eには、その剛性を低くするために、機関前後方向の側面に凹部(又は貫通孔)25が形成されている。これによって、凹部25が設けられるクランク軸受部11a,11c,11eに比して高剛性軸受部11b,11dの剛性を相対的に高めることができる。この場合、クラン軸軸受部の剛性を適切に異ならせつつ、全てのクランク軸受部11a〜11eの機関前後方向寸法を同一に設定することができ、クランクシャフト4やシリンダブロック12の設計・製造が容易であるとともに、軸受メタル等の部品を共通化することができる。また、高剛性軸受部11b,11dの他のクランク軸受部11a,11c,11eに対し、凸部25や貫通孔を形成することによって、最大荷重が作用するピストン上下方向寸法を局所的に低下して、ピストン上下方向の荷重を低減することができるために、相対的に、高剛性軸受部11b,11dのピストン上下方向の剛性を有効に高めることができる。
本発明の第1実施例に係る直列4気筒複リンク式内燃機関の横断面図。 上記第1実施例の1番・2番気筒のクランクシャフトに作用する力を示す作用説明図。 本発明の第2実施例に係る内燃機関のクランク軸受構造を示す縦断面図。 本発明の第3実施例に係る内燃機関のクランク軸受構造を示す縦断面図。 本発明の第4実施例に係る内燃機関のクランク軸受構造を示す縦断面図。 本発明の参考例に係る複リンク式ピストン−クランク機構の一例を示す構成図。 図6のA−A線に沿う断面図。 単リンク式ピストン−クランク機構を備える直列4気筒内燃機関の各クランク軸受部に作用する力を示す説明図。 上記参考例に係る複リンク式ピストン−クランク機構を備える直列4気筒内燃機関の各クランク軸受部に作用する力を示す説明図。 図8の単リンク機関の1番・2番気筒のクランクシャフトに作用する力を示す説明図。 図9の複リンク機関の1番・2番気筒のクランクシャフトに作用する力を示す説明図。 上記単リンク機関と複リンク機関の1気筒あたりのクランク角に対する慣性力の変化を示す特性図。 内燃機関のクランク軸受構造を示す縦断面図。
符号の説明
1…ピストン
2…ピストンピン
3…アッパリンク
4…クランクシャフト
5…クランクピン
6…ロアリンク
7…コントロールシャフト
7A…制御カム
8…コントロールリンク
11a〜11e…クランク軸受部
11b,11d…高剛性軸受部
12…シリンダブロック
13…ラダーフレーム
14…第2ベアリングキャップ
24…ハウジング
25…凹部25
26…バルクヘッド
27…第1ベアリングキャップ部
31…可変圧縮比アクチュエータ

Claims (15)

  1. ピストンが昇降可能に嵌合する複数の気筒が気筒列方向に沿って形成されたシリンダブロックと、
    上記複数の気筒の下方に気筒列方向に沿って配置されるクランクシャフトと、を有し、このクランクシャフトは、複数のクランク軸受部によってシリンダブロック側へ回転可能に支持される複数のジャーナル部と、隣り合うジャーナル部の間に設けられる複数のクランクピンと、を有し、
    かつ、上記クランクピンとピストンのピストンピンとを複数のリンクにより連係する複リンク式のピストン−クランク機構を有する内燃機関において、
    上記複リンク式のピストン−クランク機構によって、ピストン上死点近傍での上向きの慣性力がピストン下死点近傍での下向きの慣性力よりも小さく設定されており、
    かつ、複数のクランク軸受部の中で、一方の気筒のピストンが上死点近傍にあるときに他方の気筒のピストンが下死点近傍に位置する関係にある隣り合う気筒の間に配置されて、上記一方の気筒の燃焼時に上記隣り合う気筒から受ける慣性力の合力が下向きの力となって燃焼圧に起因する下向きの力に上乗せされる形となるクランク軸受部を、他のクランク軸受部よりも剛性の高い高剛性軸受部としたことを特徴とする内燃機関。
  2. 上記ピストン−クランク機構によって、ピストンの下向きの加速度の最大値が、ピストンの上向きの加速度の最大値よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 上記高剛性軸受部は、ピストン上下方向に関する剛性が局所的に高められていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関。
  4. 上記高剛性軸受部は、他のクランク軸受部に比してピストン上下方向の剛性が高められていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関。
  5. 機関前後方向に4つの気筒と5つのクランク軸受部が配列されており、
    機関前側から2番目及び4番目のクランク軸受部を、機関前側から1番目,3番目及び5番目のクランク軸受部よりも剛性の高い高剛性軸受部としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関。
  6. 上記ピストン−クランク機構が、ピストンのピストンピンに連結されるアッパリンクと、このアッパリンクとクランクシャフトのクランクピンとに連結されるロアリンクと、一端がシリンダブロック側に揺動支点を中心として揺動可能に支持され、他端がロアリンク又はアッパリンクに連結されるコントロールリンクと、を備える複リンク式ピストン−クランク機構であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関。
  7. 上記複リンク式ピストン−クランク機構は、ピストンピンとクランクピンとを一本のリンクにより連結した単リンク式ピストン−クランク機構に比して、ピストン上死点近傍での加速度が低く設定されていることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関。
  8. 上記揺動支点の位置を変化させることにより、ピストン上死点位置の変化を伴って機関圧縮比を変更する圧縮比変更手段を有することを特徴とする請求項6又は7に記載の内燃機関。
  9. 上記圧縮比変更手段が、シリンダブロック側に回転可能に支持されるコントロールシャフトと、このコントロールシャフトに偏心して設けられ、上記コントロールリンクの一端が取り付けられる制御カムと、上記コントロールシャフトの回転角度を変更・保持する可変圧縮比アクチュエータと、を有することを特徴とする請求項8に記載の内燃機関。
  10. 上記高剛性軸受部の剛性を高めるように、この高剛性軸受部に上記可変圧縮比アクチュエータのハウジングを固定したことを特徴とする請求項9に記載の内燃機関。
  11. 上記シリンダブロックに一体的に形成される膜状の複数のバルクヘッドと、
    このバルクヘッドの下面に固定されるラダーフレームと、を有し、
    このラダーフレームには、バルクヘッドとともにクランクシャフトのジャーナル部を回転可能に支持する複数の第1ベアリングキャップ部が形成されており、
    かつ、上記ラダーフレームの下面に固定され、このラダーフレームとともにコントロールシャフトを回転可能に支持する第2ベアリンクキャップを有し、
    上記高剛性軸受部の下方に位置する第2ベアリングキャップに、上記可変圧縮比アクチュエータのハウジングを固定したことを特徴とする請求項9に記載の内燃機関。
  12. 上記シリンダブロックに一体的に形成される膜状の複数のバルクヘッドと、
    このバルクヘッドの下面に固定されるラダーフレームと、を有し、
    このラダーフレームには、バルクヘッドとともにクランクシャフトのジャーナル部を回転可能に支持する複数の第1ベアリングキャップ部が形成されており、
    かつ、上記ラダーフレームの下面に固定され、このラダーフレームとともにクランクシャフトの斜め下方に配置されたコントロールシャフトを回転可能に支持する第2ベアリンクキャップを有し、
    上記高剛性軸受部の下方に位置する第2ベアリングキャップを、他の第2ベアリングキャップよりも機関幅方向寸法が長い高剛性ベアリングキャップとしたことを特徴とする請求項9又は10に記載の内燃機関。
  13. 上記クランクシャフトのジャーナル部の機関両側に配置され、高剛性ベアリングキャップをラダーフレームとともにバルクヘッドに共締め固定する少なくとも2本の固定ボルトを有することを特徴とする請求項12に記載の内燃機関。
  14. 上記高剛性軸受部は、他のクランク軸受部よりも機関前後方向の寸法が大きく設定されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の内燃機関。
  15. 上記高剛性軸受部を除く他のクランク軸受部には、その剛性を低くするために、機関前後方向の側面に凹部又は貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項14に記載の内燃機関。
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