JP4736714B2 - ナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
そして、ユーザが出発地において目的地を入力することにより、当該目的地への推奨走行ルートを算出して設定し、その走行ルートの経路をディスプレイに表示する。また、中間経由地を入力することにより、出発地から各中間経由地、目的地を順次結んだ走行ルートを算出して設定し、その経路をディスプレイに表示することもできる。
また、算出した速度範囲が法定速度を超えることとなる場合は、その速度範囲はまったく利用できない情報となり、逆に、著しく低い速度範囲が算出される可能性もあって実用性に乏しい。
図1は、実施の形態の構成を示すブロック図である。
ナビゲーション装置1は、基本構成として、入力操作部2、GPS信号受信部3、車速検知部4、地図情報記憶部5、信号情報記憶部6、スピーカ7、ディスプレイ8、およびこれらに接続されたナビゲーション制御部10を備えている。
GPS信号受信部3は、GPS信号から得た緯度・経度情報および時刻情報をナビゲーション制御部10へ出力する。
地図情報記憶部5には、道路地図情報が格納されている。道路地図情報にはレーン情報、交差点情報、施設情報等が含まれ、また関連した道路リンク番号や交差点ノード番号、道路区間ごとの距離、法定速度などのデータも含まれる。
信号情報記憶部6には、道路上の信号機の青となる基準時刻と色変化の周期および時間配分の情報が信号データベースとして記憶されている。
ディスプレイ8にはさらに後述する最適速度も表示される。
現在位置検出部11は、GPS信号受信部3からの情報を基に地図上の自車両の現在位置を求める。
ルート探索部12は、出発地から入力操作部2により入力設定された目的地への地図上の推奨すべき走行ルートを、地図情報記憶部5から読み出した地図上で探索する。走行ルートの探索は種々の方法が公知である。
最適速度計算部15は信号情報記憶部6の情報を用いて、走行ルート上の各信号が青で通過できる最適速度を計算する。
迂回路判定部16は、計算された最適速度が著しく低下するときに、迂回路を探索し、迂回路のほうが速いか判定する。
ルートガイド部13はさらに、最適速度計算部15で求めた走行ルート上の各信号が青で通過できる最適速度をディスプレイ8に表示させ、あるいはスピーカ7から報知させる。
まず、信号情報記憶部6には、地図情報記憶部5に格納されている道路地図をカバーする範囲における交差点等の各信号機について、図2に示すように、信号の色が青となる基準時刻、信号の色が青→黄→赤と変化する周期、および周期内における時間配分の割合などの信号情報が信号データベースとして格納されている。
信号機SAでは終日この周期が繰り返され、01:40ごとに青となるから、青になる時刻をすべて記憶しておかなくても、上記9:00:00から55秒間点灯されたあと次に信号機S1の青が点灯しているのは、9:01:40〜9:02:35、9:03:20〜9:04:15、…であることが計算で求められる。
他の信号機SB、SC、…等においても同様である。
まずステップ100において、入力操作部2により目的地を設定すると、ステップ101でルート探索部12が、現在位置検出部11で求めた現在位置を出発地として、目的地までの地図上の推奨すべき走行ルートを探索する。
ステップ102において、最適速度計算部15は、探索された走行ルート上の現在位置から所定の計算対象範囲の信号機の信号情報を信号情報記憶部6から取得する。計算対象範囲は任意に設定できるが、例えば図5に示すように、現在位置Pから数えて走行ルートR上の第1番目から第3番目までの信号機S1〜S3を計算対象範囲Wとする。
ステップ103では、所要時間計算部14で、車速検知部4から読み込んだ現在の車速による現在位置Pから信号機S1の位置に到達するまでの所要時間を計算する。
ここでは、各周期ごとの青となっている時間の開始時刻と終了時刻をすべて算出する必要はなく、前ステップで計算した所要時間を用いて各信号機への到達予想時刻を求め、到達予想時刻からあらかじめ設定した所定時間範囲に絞って、現在時刻に近くかつ青となっている時刻を計算する。これにより、計算負荷が軽減される。
あるいは、各信号機への到達予想時刻を求める代わりに第1番目の信号機S1のみについて到達予想時刻を求め、第3番目の信号機S3への到達予想時刻がカバーされる程度の長さに上記の所定時間範囲Wを設定すれば、計算負荷がさらに軽減される。
ここでの速度の計算は、特開平5−128399号公報に開示された信号機の青色点灯時間帯に通過できる速度範囲の算出を基礎とする。
最適速度Vは青色点灯時間帯に通過できる速度範囲のうち最速のものが選択されるから、まず信号機S1が青になった瞬間の9:00:00に当該信号機を通過する速度線を引くと、図6中V1のように信号機S2、S3もその青の間に通過することができる。
最適速度V1は、次のように求められる。
V1=700/{(9:00:00)−(8:59:30)}
=23.3m/sec
=84km/h
なお、信号機S2、S3の通過時刻はそれぞれ9:00:22、9:00:47である。
例えば法定速度が50km/hで、上述の計算例のように最適速度V(V1)が法定速度を超える場合はステップ107へ進み、最適速度Vが法定速度内であるときはステップ108へ進む。
例えば前述の計算例に対して、信号機S1を9:00:30に通過する速度線を引くと、図6中V2のように信号機S2、S3もその青の間に通過することができる。
新たな最適速度V2は、次のように求められる。
V2=700/{(9:00:30)−(8:59:30)}
=11.7m/sec
=42km/h
なお、信号機S2、S3の通過時刻はそれぞれ9:01:12、9:02:04である。
つぎのステップ109では、現在位置が進行して信号機の位置を通過したかどうかを、通過するまでチェックする。
信号機S1を通過した場合には、ステップ110において当該信号機S1にかかわる信号情報を内部メモリ17から消去する。
取得された信号情報に最後の信号機の信号情報が含まれていないときはステップ112へ進み、含まれているときは処理を終了する。
ステップ112では、走行ルート上の次の信号機を計算対象範囲に追加し、その信号機の信号情報を信号情報記憶部6から取得する。
すなわち、図7に示すように、信号機S1〜S3を計算対象範囲W1としていたときには、信号機S2〜S4が新たな計算対象範囲W2となる。
ステップ113、114は、ステップ104、105と同じである。
すなわち、信号機Snまでの最適速度Vnに対して、信号機Sn+1の信号情報を追加して求めた最適速度Vn+1が所定値以下に著しく低下していない場合は、ステップ106へ戻る。速度低下の判断基準はあらかじめ設定しておく。
一方、最適速度Vn+1が著しく低下する場合は、ステップ116へ進んで、迂回路判定部16で、計算対象範囲に追加した信号機位置を通らない迂回路を探索する。
迂回路Bとして例えば図8に示すように、信号機S3から信号機S4−SX−S6を通る経路が探索されると、最適速度計算部15はステップ117において、迂回路Bの信号機SXの信号情報を信号情報記憶部6から取得する。
そして、ステップ118で新たな計算対象範囲の信号機S3、S4、SXが青となっている時刻を各信号機の信号情報から算出し、ステップ119において、各信号機が青となっている時刻と、現在位置から各信号機までの距離に基づいて、各信号機が青で通過できる最適速度Vbを計算する。
ステップ118、119はステップ104、105と同じである。
最適速度Vbが法定速度を超える場合はステップ121へ進み、迂回路Bの信号機S3、S4、SXが青となっている時刻として、青になっている範囲内で上記法定速度を超える結果となった計算に用いた時刻から所定値だけ遅らせた時刻を設定して、ステップ119へ戻り、迂回路Bについて再度最適速度Vbを計算する。
迂回路Bの最適速度Vbが法定速度内であるときは、ステップ122へ進み、迂回路判定部16は迂回路Bの方が速いかどうかをチェックする。
図8の例では、所要時間計算部14で、現在位置から信号機S4、S5を通ってS6の位置に到達するまでの所要時間と迂回路Bの信号機S4−SXを通ってS6の位置に到達するまでの所要時間とをそれぞれの最適速度Vn+1、Vbを用いて計算して、信号機S6の位置への到達予想時刻を比較する。
迂回路Bの方が速いときは、ステップ124へ進んで、迂回路Bを通るように走行ルートを変更し、ルートガイド部13を通じて迂回路Bをディスプレイ8に表示させるとともに、ステップ125において当該迂回路Bでの最適速度Vbを提示する。このあと、ステップ109へ戻る。
この間、最適速度Vがもし法定速度内でないときは、ステップ107で信号機を通過する時刻を所定値だけ遅らせた時刻に変更してステップ105へ戻り、法定速度内の最適速度Vが得られるまで再計算が行われる。
この間、計算対象範囲Wの変化によって最適速度Vが著しく低下した場合には、ステップ116〜121において迂回路での法定速度内の最適速度Vbを求める。そして、ステップ122のチェックで迂回路による所要時間が短くならないときは、ステップ123へ進んで当初の最適速度が提示される。
一方、迂回路による方が速くて所要時間が短かければステップ124、125へ進んで、当該迂回路の最適速度Vbが提示される。
また、ステップ101がルート探索手段に対応し、ステップ108、123、125が提示手段に対応する。
そして、ステップ102〜107、109〜114、117〜121が最適速度計算手段を構成し、ステップ115、122が迂回路判定手段を構成している。
そしてとくに、あらかじめ設定された信号データベースの信号情報を最適速度Vの算出に用いるので、信号情報を得るために路側ビーコンなどの施設を必要とすることなく、目的地までのすべての信号機について、停止しないで通過できる最適速度Vを求めることができる。
そしてこの際、最適速度計算部15は計算対象範囲Wの信号機の信号情報を信号情報記憶部6から読み出して内部メモリ17に格納するが、信号機を通過するごとに当該通過した信号機の信号情報を内部メモリ17から消去するので、内部メモリ17の容量が少なくて済む。
また、最適速度の計算対象範囲Wとして、現在位置Pから数えて第1番目から第3番目までの3つの信号機としたが、信号機の数はこれに限定されない。さらには、信号機の数で規定する代わりに、現在位置から所定の距離範囲とすることもできる。
2 入力操作部
3 GPS信号受信部
4 車速検知部
5 地図情報記憶部
6 信号情報記憶部
7 スピーカ
8 ディスプレイ
10 ナビゲーション制御部
11 現在位置検出部
12 ルート探索部
13 ルートガイド部
14 所要時間計算部
15 最適速度計算部
16 迂回路判定部
17 内部メモリ
P 現在位置
R 走行ルート
B 迂回路
S1、S2、S3、S4、S5、S6、SX 信号機
V、Vb 最適速度
W 計算対象範囲
Claims (5)
- 自車両の現在位置を検出する現在位置検出手段を備え、ディスプレイに自車両周辺の地図を表示して走行ルートの案内を行うナビゲーション装置において、
信号機ごとの信号情報からなる信号データベースと、
前記信号情報に基づいて走行ルート上の所定の計算対象範囲の信号機が青で通過できる最適速度を計算する最適速度計算手段と、
該最適速度計算手段で計算された最適速度を提示する提示手段と、
目的地への走行ルートを探索するルート探索手段と、
迂回路を探索する迂回路判定手段と、を有し、
前記所定の計算対象範囲が、前記目的地までの走行ルート上における現在位置に続く所定数の信号機であり、
前記最適速度計算手段は、前記所定数の信号機の1番目の信号機を通過するごとに、2番目の信号機から前記所定数の信号機の次の信号機までを新たな計算対象範囲として、前記最適速度の計算を繰り返し行い、
前記迂回路判定手段は、前記新たな計算対象範囲についての最適速度が、所定値以下に低下するとき、迂回路を探索して、前記最適速度計算手段に前記迂回路における最適速度を計算させて、当初の走行ルートの経路と迂回路の通過時間を比較し、
前記提示手段は、迂回路の通過時間の方が短いときは、前記ディスプレイに迂回路を表示するとともに、前記迂回路における最適速度を提示することを特徴とするナビゲーション装置。 - 前記信号データベースの信号情報が、信号機の色変化の周期、時間配分および基準時刻から構成されていることを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
- 前記信号データベースが信号情報記憶部に格納され、
前記最適速度計算手段は、計算対象範囲の信号機の信号情報を前記信号情報記憶部から読み出して内部メモリに格納し、該内部メモリに格納した信号情報を前記最適速度の計算に用いるものであり、信号機を通過するごとに当該通過した信号機の信号情報を前記内部メモリから消去することを特徴とする請求項1または2記載のナビゲーション装置。 - 前記最適速度計算手段は、計算した最適速度が法定速度を超えるときは、計算対象範囲の信号機が青で通過できる速度範囲で法定速度内に収まる最適速度を再計算することを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載のナビゲーション装置。
- 自車両の現在位置を検出する現在位置検出手段と目的地への走行ルートを探索するルート探索手段を有し、ディスプレイに目的地への走行ルートの案内を行うナビゲーション装置において、
信号機の色変化の周期、時間配分および基準時刻を含む信号情報からなる信号データベースを備え、
前記信号情報に基づいて走行ルート上における現在位置に続く所定数の信号機が青で通過できる最適速度を計算するとともに、前記所定数の信号機の1番目の信号機を通過するごとに、2番目の信号機から前記所定数の信号機の次の信号機までを新たな計算対象範囲として、前記最適速度の計算を繰り返すことにより、現在位置の進行にしたがって前記最適速度を逐次提示し、
前記新たな計算対象範囲についての最適速度が所定値以下に低下するときは、迂回路を探索して当該迂回路における最適速度を計算し、
当初の走行ルートの経路と迂回路の通過時間を比較して、迂回路の通過時間の方が短いときは、ディスプレイに当該迂回路を表示するとともに、迂回路における最適速度を提示することを特徴とするナビゲーション装置における最適速度の提示方法。
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