JP4736371B2 - 電気光学装置、及び投射型表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電気光学装置、及び投射型表示装置に関するものである。
従来、液晶装置等の電気光学装置においては、画素のドット毎にTFT(Thin Film Transistor)等の駆動素子を備えるアクティブマトリクス型が知られている。このような電気光学装置においては、その周辺部に転送回路が設けられており、当該転送回路がデータ線に信号電圧を付与することにより、ドット毎の駆動素子が動作するようになっている。
ここで、転送回路においては、複数のデータ線に画像信号を供給するためのスイッチング素子を備えており、当該スイッチング素子が駆動することで、所定のデータ線に画像信号を付与することが可能となっている。
しかしながら、当該転送回路のスイッチング素子においては、ゲート配線とソース配線との間に寄生容量が生じることで、電位が変動し、所望の電位を画素に供給することが難しくなるという問題があった。
このような寄生容量を軽減する手段として、トランスミッション素子と呼ばれる回路構成が一般的に知られている。当該トランスミッション素子は、n型トランジスタとp型トランジスタを並列に配置した構成を有しており、正の寄生容量と負の寄生容量とが相殺し合うことにより、電位の変動を抑制することが可能となっている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平05−216441号公報
しかしながら、このようなトランスミッション素子を備える転送回路においては、n型及びp型のトランジスタの各々を駆動するためのゲート電極が必要になるため、ゲート配線の本数が増加してしまうという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、スイッチング素子の配線平面パターンの簡素化を実現できる電気光学装置、及び投射型表示装置を提供することを目的とする。
本発明者は、トランスミッション素子に代表されるような複数のスイッチング素子を備える回路において、配線数の増加に伴って回路の平面パターンが複雑化してしまうことに着目した。
また、近年の電気光学装置においては、画素の高精細化が要求されており、例えば、液晶ライトバルブにおいては10μm以下の画素ピッチが要求されている。本発明者は、このような高精細化に伴って、走査線や転送回路の配線幅やピッチの微細化が要求されると、上記のような複雑な回路パターンにおいては、配線抵抗の観点から良好な表示特性を有する電気光学装置を実現できないことを見出した。従って、配線が複雑となっても、良好な表示特性を得るための充分な線幅が必要となることを見出した。
そこで、本発明者は、上記に基づいて以下の手段を有する本発明を想到した。
即ち、本発明の電気光学装置は、ソース領域、ドレイン領域、及びチャネル領域を有する半導体層と、ゲート絶縁膜を介して前記半導体層に対向配置されたゲート電極と、からなるスイッチング素子を備えた電気光学装置であって、前記ソース領域、前記ドレイン領域、及び前記ゲート電極のうちの少なくともいずれかは、前記半導体層よりも下層側に設けられた下層配線に接続されていることを特徴としている。
本発明においては、「上層側」及び「下層側」とは、半導体層の鉛直方向における上下の位置関係を意味している。また、「上層側」及び「下層側」とは、半導体層を構成する層膜よりも上層側及び下層側を意味するものであり、半導体層の直上及び直下に位置する部位のみを意味するものではない。
また、本発明において、電気光学装置とは、電界により物質の屈折率が変化して光の透過率を変化させる電気光学効果を有するものの他、電気エネルギーを光学エネルギーに変換するもの等も含んで総称するものである。
このように、本発明においては、下層配線を介してゲート信号をゲート電極に付与することができる。また、下層配線を介してソース信号を半導体層に付与することができる。もしくは、下層配線を介して半導体層のドレイン信号を各種素子に付与することができる。また、スイッチング素子を構成する配線構造が立体化されるので、配線数や半導体層の数が増加した場合でも、当該配線を積層構造として配置することができる。従って、このような積層構造が形成されることにより、配線を配置するための平面面積が増加することなく、所定の平面面積内に配線を形成できる。また、平面的に配線を配置する場合では、配線の微細化に伴って配線幅やピッチが制限されてしまい、配線抵抗の上昇を招いてしまうが、本発明では、積層構造の中で各種配線の線幅やピッチの寸法を所望に設定できるので、当該寸法の自由度が大きくなり、配線抵抗の上昇を抑制できる。従って、充分な線幅でスイッチング素子が形成可能となるので、表示特性が優れた電気光学装置を実現できる。
また、上記の電気光学装置においては、前記ゲート電極は、前記下層配線に接続され、前記ソース領域及び前記ドレイン領域は、前記半導体層よりも上層側に設けられた上層配線に接続されていることを特徴としている。
ここで、「半導体層よりも上層側」とは、半導体層を構成する層膜よりも上層側を意味し、半導体層の直上に位置する部位のみを意味するものではない。
このようにすれば、下層配線を介してゲート信号をゲート電極に付与することができる。また、上層配線を介してソース信号を半導体層に付与することができる。もしくは、上層配線を介して半導体層のドレイン信号を各種素子に付与することができる。
従って、上記の電気光学装置と同様の効果が得られる。
また、上記の電気光学装置においては、前記ゲート電極は、前記半導体層よりも上層側に設けられた上層配線に接続され、前記ソース領域及び前記ドレイン領域は、前記下層配線に接続されていることを特徴としている。
このようにすれば、上層配線を介してゲート信号をゲート電極に付与することができる。また、下層配線を介してソース信号を半導体層に付与することができる。もしくは、下層配線を介して半導体層のドレイン信号を各種素子に付与することができる。
従って、上記の電気光学装置と同様の効果が得られる。
また、上記の電気光学装置においては、前記半導体層よりも下層側に遮光層が形成されていることを特徴としている。
このようにすれば、上記の電気光学装置と同様の効果が得られるだけでなく、半導体層に光が入射することに起因する光リークを抑制できる。
また、上記の電気光学装置においては、前記下層配線は、遮光層であることを特徴としている。
このようにすれば、上記の電気光学装置と同様の効果が得られるだけでなく、下層配線が光リークを抑制すると共に、当該下層配線を介してゲート信号、ソース信号、及びドレイン信号を付与することができる。
また、上記の電気光学装置においては、前記スイッチング素子は、前記ゲート電極を前記半導体層よりも下層側に備え、前記下層配線が延在することにより前記ゲート電極が形成されていることを特徴としている。
このようにすれば、上記の電気光学装置と同様の効果が得られるだけでなく、下層配線が延在することでゲート配線が構成されているので、当該下層配線を介してゲート信号をゲート電極に付与することができる。
また、下層配線は、屈曲部を有しつつ延在することでゲート電極を構成していることが好ましい。このように、屈曲部を有することで、一方向のみに延在することなく、限られた平面パターンの中で、所定の位置にゲート電極を配置することができる。例えば、下層配線をドレイン配線やソース配線に倣う方向に形成し、屈曲部を介して、ゲート電極のみのをチャネル領域に対向する位置に配置することができる。
また、上記の電気光学装置においては、前記スイッチング素子は、前記ゲート電極を前記半導体層よりも上層側に備え、前記下層配線は、コンタクトホールを介して前記ゲート電極と接続されていることを特徴としている。
このようにすれば、上記の電気光学装置と同様の効果が得られるだけでなく、下層配線とコンタクトホールを介して、ゲート信号をゲート電極に付与することができる。
また、上記の電気光学装置においては、前記スイッチング素子は、第1導電型の半導体層を有するスイッチング素子と、第2導電型の半導体層を有するスイッチング素子とを具備していることを特徴としている。
ここで、第1導電型の半導体層と第2導電型の半導体層においては、主キャリアが異なっているので、本発明は、上記の電気光学装置と同様の効果が得られるだけでなく、主キャリアが異なる半導体層を備えるスイッチング素子を実現できる。
また、上記の電気光学装置においては、前記スイッチング素子が、トランスミッション素子を構成することを特徴としている。
トランスミッションゲート素子の場合、逆導電型の2つのスイッチング素子を並列に接続する構成となっていることが一般に知られている。従って、必然的にゲート入力が2つ必要になる。これにより、スイッチング素子を1つのみ有する場合と比較して、配線の引き回しが混み合ってしまう。これを解消するために、配線の高精細化を図った場合では、配線抵抗が大きくなり、電気光学装置の表示特性に影響を与えてしまうという問題が顕著になる。
これに対し、本発明のスイッチング素子をトランスミッション素子に採用することにより、ゲート配線が増加した場合でも、当該ゲート配線が積層構造として構成されるので、積層構造の中でゲート配線、下層配線、上層配線の線幅や、ピッチの寸法を所望に設定できるので、当該寸法の自由度が大きくなり、配線抵抗の上昇を抑制できる。従って、制限された平面積内に充分な線幅でトランスミッション素子を形成することができる。従って、表示特性が優れた電気光学装置を実現できる。
また、上記の電気光学装置においては、前記トランスミッション素子は、サンプルホルダ回路又はデマルチプレクサ回路に設けられていることを特徴としている。
このようにすれば、スイッチング素子の構造が立体化されたサンプルホルダ回路やデマルチプレクサ回路を実現できる。また、配線数が増加した場合でも、当該配線を積層構造として配置された回路を実現できる。また、このように積層構造を形成することにより、配線を配置するための平面面積の増加が抑制された回路を実現できる。また、積層構造の中で配線の線幅やピッチの寸法を所望に設定することができ、当該寸法の自由度が大きくなり、充分な表示特性が得られる線幅でスイッチング素子を形成できる。
また、本発明の投射型表示装置は、先に記載の電気光学装置を光変調手段として備えたことを特徴としている。
このようにすれば、高精細な画像表示を実現できると共に、表示特性が優れた投射型表示装置を実現できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態では、電気光学装置の一形態である液晶装置について説明する。
なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
また、本明細書では、液晶装置の各構成部材における液晶層側を内側と呼び、その反対側を外側と呼ぶことにする。また、「非選択電圧印加時」および「選択電圧印加時」とは、それぞれ「液晶層への印加電圧が液晶のしきい値電圧近傍である時」および「液晶層への印加電圧が液晶のしきい値電圧に比べて十分高い時」を意味しているものとする。
(第1実施形態)
最初に、本発明の第1実施形態に係る液晶装置につき、図1〜図4を参照して説明する。第1実施形態に係る液晶装置は、一対の基板により液晶層が挟持された液晶パネルと、その液晶パネルの外側に各々配置された偏光板とを有するものである。なお、本実施形態では、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下TFTという)素子を用いたアクティブマトリクス方式の透過型液晶パネルを例にして説明する。
(液晶パネルの回路図)
図1は、液晶パネルの回路図である。
透過型液晶パネルの画像表示領域を構成すべくマトリクス状に配置された複数のドットには、画素電極9が形成されている。また、その画素電極9の側方には、当該画素電極9への通電制御を行うためのスイッチング素子であるTFT素子30が形成されている。このTFT素子30のソース領域には、データ線6aが電気的に接続されている。また、データ線6aは、サンプルホルダ回路70を介してデータ線駆動回路71に接続されている。
サンプルホルダ回路70は、各データ線6aに対応したトランスミッション素子(スイッチング素子)70aを備えている。トランスミッション素子70aの各々には、n型トランジスタ(スイッチング素子)とp型トランジスタ(スイッチング素子)とが設けられている。そして、当該トランジスタのソース領域に付与された画像信号S1、S2、…、Snは、データ線駆動回路71の駆動信号に応じて、各データ線6aに供給されるようになっている。
このようなトランスミッション素子70aを有するサンプルホルダ回路70は、n型トランジスタとp型トランジスタとを備えることにより、正の寄生容量と負の寄生容量を相殺させて、寄生容量に起因するデータ線6aの電位変動を抑制するようになっている。
なお、画像信号S1、S2、…、Snは、各データ線6aに対してこの順に線順次で供給してもよく、相隣接する複数のデータ線6aに対してグループ毎に供給してもよい。
また、TFT素子30のゲートには、走査線3aが電気的に接続されている。また、走査線3aは、ゲート線駆動回路72に接続されている。当該ゲート線駆動回路72が駆動することにより、走査線3aには、所定のタイミングでパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmが供給される。なお、走査信号G1、G2、…、Gmは、各走査線3aに対してこの順に線順次で印加する。
また、TFT素子30のドレイン領域には、画素電極9が電気的に接続されている。そして、走査線3aから供給された走査信号G1、G2、…、Gmにより、スイッチング素子であるTFT素子30を一定期間だけオン状態にすると、データ線6aから供給された画像信号S1、S2、…、Snが、各画素の液晶に所定のタイミングで書き込まれる。
液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、画素電極9と後述する共通電極との間に形成される液晶容量で一定期間保持される。
また、画素電極9と容量線3bとの間には、液晶容量と並列に蓄積容量17が配置されており、液晶容量で保持された画像信号S1、S2、…、Snのリークを防止するようになっている。
このように、液晶に電圧信号が印加されると、印加された電圧レベルにより液晶分子の配向状態が変化する。これにより、液晶に入射した光が変調されて階調表示が可能となる。
(液晶パネルの平面構造)
図2は、液晶パネルの平面構造の説明図である。
本実施形態の液晶パネルでは、TFTアレイ基板上に、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide、以下ITOという)等の透明導電性材料からなる矩形状の画素電極9(破線9aによりその輪郭を示す)が、マトリクス状に配列形成されている。また、画素電極9の縦横の境界に沿って、データ線6a、走査線3aおよび容量線3bが設けられている。本実施形態では、各画素電極9の形成された領域がドットであり、マトリクス状に配置されたドット毎に表示を行うことが可能な構造になっている。
TFT素子30は、ポリシリコン膜等からなる半導体層1aを中心として形成されている。半導体層1aのソース領域(後述)には、コンタクトホール5を介して、データ線6aが電気的に接続されている。また、半導体層1aのドレイン領域(後述)には、コンタクトホール8を介して、画素電極9が電気的に接続されている。一方、半導体層1aにおける走査線3aとの対向部分には、チャネル領域1a’が形成されている。なお走査線3aは、チャネル領域1a’との対向部分においてゲート電極として機能する。
容量線3bは、走査線3aに沿って略直線状に伸びる本線部(すなわち平面的に見て、走査線3aに沿って形成された第1領域)と、データ線6aとの交点からデータ線6aに沿って前段側(図中上向き)に突出した突出部(すなわち平面的に見て、データ線6aに沿って延設された第2領域)とによって構成されている。また、図2中に右上がりの斜線で示した領域には、第1遮光層11aが形成されている。そして、容量線3bの突出部と第1遮光層11aとがコンタクトホール13を介して電気的に接続され、後述する蓄積容量が形成されている。
(液晶パネルの断面構造)
図3は、液晶パネルの断面構造の説明図であって、図2のA−A’線における側面断面図である。
図3に示すように、液晶パネル60は、TFTアレイ基板10と、これに対向配置された対向基板20と、これらの間に挟持された液晶層50とを主体として構成されている。TFTアレイ基板10は、ガラスや石英等の透光性材料からなる基板本体10A、およびその内側に形成されたTFT素子30や画素電極9、配向膜16などを主体として構成されている。一方の対向基板20は、ガラスや石英等の透光性材料からなる基板本体20A、およびその内側に形成された共通電極21や配向膜22などを主体として構成されている。
TFTアレイ基板10の表面には、後述する第1遮光層11aおよび第1層間絶縁膜12が形成されている。そして、第1層間絶縁膜12の表面に半導体層1aが形成され、この半導体層1aを中心としてTFT素子30が形成されている。半導体層1aにおける走査線3aとの対向部分にはチャネル領域1a’が形成され、その両側にソース領域およびドレイン領域が形成されている。なお、このTFT素子30はLDD(Lightly Doped Drain)構造を採用しているため、ソース領域およびドレイン領域に、それぞれ不純物濃度が相対的に高い高濃度領域と、相対的に低い低濃度領域(LDD領域)とが形成されている。すなわち、ソース領域には低濃度ソース領域1bと高濃度ソース領域1dとが形成され、ドレイン領域には低濃度ドレイン領域1cと高濃度ドレイン領域1eとが形成されている。
半導体層1aの表面には、ゲート絶縁膜2が形成されている。そして、ゲート絶縁膜2の表面に走査線3aが形成されて、その一部がゲート電極を構成している。また、ゲート絶縁膜2および走査線3aの表面には、第2層間絶縁膜4が形成されている。そして、第2層間絶縁膜4の表面にデータ線6aが形成され、第2層間絶縁膜4に形成されたコンタクトホール5を介して、データ線6aが高濃度ソース領域1dと電気的に接続されている。更に、第2層間絶縁膜4およびデータ線6aの表面には、第3層間絶縁膜7が形成されている。そして、第3層間絶縁膜7の表面に画素電極9が形成され、第2層間絶縁膜4および第3層間絶縁膜7に形成されたコンタクトホール8を介して、画素電極9が高濃度ドレイン領域1eと電気的に接続されている。更に、画素電極9を覆うように、ポリイミド等からなる配向膜16が形成されている。配向膜16の表面にはラビング等が施され、非選択電圧印加時における液晶分子の配向方向を規制しうるようになっている。
なお、本実施形態では、半導体層1aを延設して第1蓄積容量電極1fが形成されている。また、ゲート絶縁膜2を延設して誘電体膜が形成され、その表面に容量線3bが配置されて第2蓄積容量電極が形成されている。これらにより、上記の蓄積容量17が構成されている。
また、TFT素子30の形成領域に対応するTFTアレイ基板10の表面に、第1遮光層11aが形成されている。第1遮光層11aは、液晶パネルに入射した光が、半導体層1aのチャネル領域1a'、低濃度ソース領域1bおよび低濃度ドレイン領域1cに侵入することを防止するものである。なお、第1遮光層11aは、第1層間絶縁膜12に形成されたコンタクトホール13を介して、前段あるいは後段の容量線3bと電気的に接続されている。これにより、第1遮光層11aは第3蓄積容量電極として機能し、第1層間絶縁膜12を誘電体膜として、第1蓄積容量電極1fとの間に新たな蓄積容量が形成されている。
一方、データ線6a、走査線3aおよびTFT素子30の形成領域に対応する対向基板20の表面には、第2遮光層23が形成されている。第2遮光層23は、液晶パネルに入射した光が、半導体層1aのチャネル領域1a’や低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1cに侵入するのを防止するものである。また、対向基板20および第2遮光層23の表面には、ほぼ全面にわたってITO等の導電体からなる共通電極21が形成されている。更に、共通電極21の表面には、ポリイミド等からなる配向膜22が形成されている。配向膜22の表面にはラビング等が施され、非選択電圧印加時における液晶分子の配向方向を規制しうるようになっている。
そして、TFTアレイ基板10と対向基板20との間には、ネマチック液晶からなる液晶層50が挟持されている。このネマチック液晶分子は、正の誘電率異方性を示すものであり、非選択電圧印加時に水平に配向し、選択電圧印加時に垂直配向するようになっている。また、ネマチック液晶分子は、正の屈折率異方性を示すものであり、その複屈折と液晶層厚との積(リタデーション)Δndは、例えば約0.40μm(60℃)となっている。
なお、TFTアレイ基板10の配向膜16による配向規制方向と、対向基板20の配向膜22による配向規制方向は、約90°ねじれた状態で配置されている。これにより、本実施形態の液晶パネル60は、ツイステッドネマチックモードで動作するようになっている。
なお、本実施形態においては、液晶層50としてネマチック液晶を採用しているが、これに替えて誘電異方性が負の液晶材料、即ち、垂直配向液晶を採用してもよい。この場合、配向膜22は酸化シリコン膜等の無機材料によって形成されることが好ましい。また、当該配向膜22は、例えば、斜方蒸着法によって形成されることにより、垂直配向液晶にプレチルトを付与させることが好ましい。
また、液晶パネル60における基板本体10A、20Aの外側には、不図示の偏光板が配置される。換言すれば、液晶パネル60の光入射側及び光出射側に偏光板が配置される。
偏光板は、その吸収軸方向の直線偏光を吸収し、透過軸方向の直線偏光を透過する機能を有する。液晶パネル60の両面に各々配置された偏光板は、各々の吸収軸及び透過軸が直交するように配置されている。
なお、液晶パネル60と偏光板との間には、サファイヤガラスや水晶等の熱伝導率が高い光透過性材料で構成された支持基板を配置してもよい。また、偏光板と液晶パネル60との間に位相差板等の光学補償板を配置してもよい。
(トランスミッション素子の構造)
次に、図4を参照し、トランスミッション素子の構造について説明する。
図4(a)は、トランスミッション素子の平面図である。図4(b)はトランスミッション素子の断面構造の説明図であって図4(a)のB−B’線における側面断面図である。
なお、図4(a)においては、トランスミッション素子を構成する各種配線の積層構造を説明するために、当該配線を透過した図となっている。
図4(a)に示すように、トランスミッション素子70aは、紙面上下方向に延在した配線構造を立体的に備えたものである。また、トランスミッション素子70aは、当該上下方向に倣って、n型トランジスタ75nとp型トランジスタ75pとを備えたものである。このようなトランジスタ75n、75pは、後述するように各種配線や半導体層によって立体的に構成されている。
ここで、n型トランジスタ75nは、第1半導体層(第1導電型の半導体層)80n及びゲート電極81nによって構成され、p型トランジスタ75pは、第2半導体層(第2導電型の半導体層)80p及びゲート電極81pによって構成されている。なお、第1半導体層80nとゲート電極81nとの間と、第2半導体層80pとゲート電極81pとの間には、ゲート絶縁膜が形成されている。
また、トランスミッション素子70aは、このようなn型トランジスタ75n及びp型トランジスタ75pに接続されたドレイン配線(上層配線)82と、ソース配線(上層配線)83と、ゲート下層引出線(下層配線)84と、ゲート上層引出線(上層配線)85とを具備し、更に遮光層90を備えた構成となっている。
また、図4(b)に示すように、トランスミッション素子70aは、下層側から上層側に向けた立体的な配線構造を有している。具体的には、最下層にゲート下層引出線84及び遮光層90が配置され、その上層側には半導体層80n、80pが配置され、更にその上層側にはゲート電極81n、81pが配置され、また、更にその上層側にはドレイン配線82、ソース配線83、及びゲート上層引出線85が配置されている。
また、このような積層構造においては、各種配線層や半導体層の上層及び下層に、層間絶縁膜が形成されている。また、層間絶縁膜にコンタクトホールが形成されることにより、各種配線同士の導通や、配線と半導体層との導通が得られている。
また、ドレイン配線82は、図1におけるデータ線6aに対応している。そして、ソース配線83の画像信号S1、S2、…、Snは、ゲート電極81n、81pのゲート信号に応じて、ドレイン配線82に付与されるようになっている。
また、ゲート電極81n、81pは、データ線駆動回路71の駆動信号が付与される配線である。
次に、トランスミッション素子70aにおける各構成要素について説明する。
第1半導体層80n及び第2半導体層80pは、シリコン原子を主成分とする材料とする層膜であり、各種真空成膜法によって形成されると共に、所定領域に不純物がドーピングされたものである。
ここで、第1半導体層80nは、リン原子等の5価の原子がシリコン層にドーピングされて形成されたソース領域及びドレイン領域と、当該ソース領域と当該ドレイン領域との間に位置するチャネル領域とからなる。そして、チャネル領域に対向する位置にゲート絶縁膜を介してゲート電極81nが配置されることで、n型トランジスタ80nが構成される。当該n型トランジスタ80nにおいては、主として電子をキャリアとするスイッチング素子として機能する。
一方、第2半導体層80pは、ボロン原子等の3価の原子がシリコン層にドーピングされて形成されたソース領域及びドレイン領域と、当該ソース領域と当該ドレイン領域との間に位置するチャネル領域とからなる。そして、チャネル領域に対向する位置にゲート絶縁膜を介してゲート電極81pが配置されることで、p型トランジスタ80pが構成される。当該p型トランジスタ80pにおいては、主としてホールをキャリアとするスイッチング素子として機能する。
また、このような第2半導体層80p及び第1半導体層80nにおいては、その膜厚は約40nmであることが好ましい。
なお、このようなn型及びp型のソース領域とドレイン領域とにおいては、不純物濃度を異ならせた高濃度領域と低濃度領域を形成してもよい。
また、ゲート電極81n、81pは、第1半導体層80n及び第2半導体層80pの上層に設けられた配線であり、チャネル領域に対向する位置に形成されるものである。また、ゲート電極81n、81pと第1半導体層80n及び第2半導体層80pの間には、ゲート絶縁膜が形成されている。
また、平面パターンにおいて、ゲート電極81n、81pは、ドレイン配線82とソース配線83の間に位置していると共に、第1半導体層80n及び第2半導体層80pのチャネル領域に対向して位置している。また、ゲート電極81n、81pは、ドレイン配線82の端部近傍とソース配線83の端部近傍に屈曲部Kを有している。このような屈曲部Kを備えることにより、ゲート電極81nは、ゲート上層引出線85と対向配置することが可能となっている。また、ゲート電極81pは、ゲート下層引出線84と対向配置することが可能となっている。
そして、ゲート電極81nは、コンタクトホール88を介して、ゲート上層引出線85に接続されており、ゲート電極81pは、コンタクトホール89を介して、ゲート下層引出線84に接続されている。
ゲート電極81n、81pの材料としては、Al等の低抵抗金属材料を採用することが好ましい。また、当該ゲート電極81n、81pの形状はトランジスタ特性に影響を与えることから、良好なカバレッジ形状となるように形成されている。
また、図4(b)に示すように、ゲート電極81n、81pの線幅dは3.50μmとなっている。また、その膜厚は3500nmとなっている。
また、ドレイン配線82は、第1半導体層80n及び第2半導体層80pの上層に設けられた配線であり、コンタクトホール86n、86pを介して、第1半導体層80n及び第2半導体層80pにおける各々のドレイン領域に導通している。
また、ソース配線83は、第1半導体層80n及び第2半導体層80pの上層に設けられた配線であり、コンタクトホール87n、87pを介して、第1半導体層80n及び第2半導体層80pにおける各々のソース領域に導通している。
また、ドレイン配線82及びソース配線83は、各種真空成膜法によってAl等の低抵抗金属材料を全面成膜した後に、フォトリソグラフィ技術によってパターニングして形成されるものである。
また、図4(b)に示すように、ドレイン配線82及びソース配線83の各々の線幅bは4.0μmとなっている。また、両者の間隔cは1.0μmとなっている。従って、トランスミッション素子70aの総幅aは9.0μmとなる。また、ドレイン配線82及びソース配線83の膜厚は350nmとなっている。
また、コンタクトホール86n、87nとゲート電極81n、81pの間隔eは1.50μmとなっている。また、コンタクトホール86n、87nと、第1半導体層80n及び第2半導体層80pの端面との間隔fは0.25μmとなっている。
また、ゲート下層引出線84は、ソース配線83の線幅と同幅に形成され、その平面的な配置もソース配線83と同じになっている。また、ゲート下層引出線84は、上記のようにゲート電極81pとコンタクトホール89を介して接続されている。
また、遮光層90は、ドレイン配線82の線幅と同じになるように形成され、その平面的な配置もドレイン配線82と同じになっている。また、当該遮光層90によって、第1半導体層80n及び第2半導体層80pの光リークを抑制するようになっている。
このようなゲート下層引出線84及び遮光層90の材料としては、遮光性に優れた材料を採用することが好ましく、本実施形態ではWSiを採用している。従って、ゲート下層引出線84は、ゲート電極81pにゲート信号を付与するだけでなく、遮光層としての機能を有する。
また、WSi材料においては、ゲート下層引出線84が低抵抗配線となるように、所望の膜厚に調整されていることが好ましく、本実施形態では2000nmで形成されている。ここで、WSi材料は、一般的に低抵抗金属として知られているAlよりも電気抵抗が高いために、ゲート下層引出線84においてゲート信号の電圧降下が生じやすくなるが、上記のようにWSi材料の膜厚が所望に調整されることにより、ゲート下層引出線84における電圧降下の影響を受けにくく、ゲート電極81pに所定のゲート信号を付与することが可能となる。
また、ゲート下層引出線84及び遮光層90の線幅gは4.0μmとなっている。
また、ゲート上層引出線85は、ドレイン配線82の線幅と同じになるように形成され、その平面的な配置もドレイン配線82と同じになっている。また、ゲート上層引出線85は、上記のようにゲート電極81nとコンタクトホール88を介して接続されている。
また、ゲート上層引出線85は、ドレイン配線82及びソース配線83と同時に形成される。即ち、Al材料を成膜した後に、フォトリソグラフィ技術によってパターニング形成されるものである。従って、ゲート上層引出線85の膜厚もドレイン配線82及びソース配線83と同じである。
このように構成されたトランスミッション素子70aにおいては、上記のような積層構造が形成されていることから、幅10μm以下の平面パターンに形成することが可能となる。
上述したように、本実施形態の液晶装置においては、トランスミッション素子70aが半導体層80n、80pよりも下層側にゲート下層引出線84を備えた構成を有しているので、ゲート下層引出線84を介してゲート信号をゲート電極81pに付与することができる。また、トランスミッション素子70aを構成する配線構造が立体化されるので、配線数や半導体層の数が増加した場合でも、当該配線を積層構造として配置することができる。従って、このような積層構造が形成されることにより、配線を配置するための平面面積が増加することなく、所定の平面面積内に配線を形成できる。一例として、幅10μm以内にトランスミッション素子70aを形成できる。また、このような積層構造を構成することにより、各種配線の線幅やピッチの寸法を所望に設定できるので、当該寸法の自由度が大きくなり、配線抵抗の上昇を抑制できる。従って、充分な線幅でトランスミッション素子70aを形成可能となるので、表示特性が優れた液晶装置を実現できる。
また、半導体層80n、80pにおけるドレイン領域及びソース領域は、半導体層80n、80pよりも上層側に設けられたドレイン配線82及びソース配線83に接続されているので、ソース配線83を介して画像信号を半導体層80n、80pに付与することができる。また、ドレイン配線82を介して半導体層80n、80pのドレイン信号、即ち、画像信号をデータ線6aに付与することができる。
また、ゲート電極81nは、半導体層80n、80pよりも上層側に設けられたゲート上層引出線85に接続されているので、当該ゲート上層引出線85を介してゲート信号をゲート電極81nに付与することができる。
また、ゲート電極81pは、半導体層80pよりも上層側に設けられ、コンタクトホール89を介してゲート下層引出線84とゲート電極81pとが接続されているので、コンタクトホール89を介して、ゲート下層引出線84からゲート電極81pにゲート信号を付与することができる。
また、半導体層80n、80pよりも下層側に、遮光層90を備えるので、半導体層80n、80pに光が入射することに起因する光リークを抑制できる。また、ゲート下層引出線84は遮光層90と同様に遮光性を有するので、ゲート信号をゲート電極81pに付与するだけでなく、光リークを抑制できる。
また、サンプルホルダ回路70において、上記のトランスミッション素子70aが形成されているので、上記の効果が得られるだけでなく、寄生容量を抑制でき、電位の変動が抑制された液晶装置を提供できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る液晶装置につき、図5を参照して説明する。
本実施形態と第1実施形態とは、トランスミッション素子の構造のみが相違している。
本実施形態においては、相違する部分についてのみ説明し、同一構成には同一符号を付して説明を簡略化する。
(トランスミッション素子の構造)
図5(a)は、トランスミッション素子の平面図である。図5(b)はトランスミッション素子の断面構造の説明図であって図5(a)のC−C’線における側面断面図である。
なお、図5(a)においては、トランスミッション素子を構成する各種配線の積層構造を説明するために、当該配線を透過した図となっている。
図5(a)に示すように、トランスミッション素子70a’は、紙面上下方向に延在した配線構造を立体的に備えたものである。また、トランスミッション素子70a’は、当該上下方向に倣って、n型トランジスタ75n’とp型トランジスタ75p’とを備えたものである。このようなトランジスタ75n’、75p’は、各種配線や半導体層によって立体的に構成されている。また、図5(b)に示すように、n型トランジスタ75n’及びp型トランジスタ75pは、ゲート電極81n、81pを半導体層80n、80pよりも下層側に備えたバックゲート構造を有している。更に、遮光層91と、ゲート下層引出線84n、84pとが設けられており、第1実施形態に示したようなゲート上層引出線85を備えていない構成となっている。ここで、遮光層91は、上記の遮光層90と同じように、半導体層80n、80pにおける光リークを抑制する機能を有するものである。
また、ゲート下層引出線84n、84pは、本発明の下層配線として機能すると共に、半導体層80n、80pの各々のチャネル領域に対向する位置に延在するゲート電極81n、81pを構成している。
具体的に説明すると、ゲート下層引出線84n、84pの各々は、屈曲部L1、L2を有しており、当該屈曲部L1、L2を介してゲート電極81n、81pが半導体層80n、80pの各々のチャネル領域に対向配置するようになっている。
このような屈曲部L1、L2を有することにより、ゲート下層引出線84pは、ソース配線83と同幅、同位置に配置することが可能となると共に、ゲート下層引出線84nは、ドレイン配線82が延在する一方向上において同幅で配置することが可能となっている。また、半導体層80n、80pの各々のチャネル領域に対向するようにゲート電極81n、81pが構成可能となっている。
また、トランジスタ75n’、75p’の幅は、上記の第1実施形態に記載したように、ドレイン配線82の線幅と、ソース配線83の線幅と、両配線の間隔との和の値となっており、例えば10μmとなっている。
従って、屈曲部L1、L2が形成されることにより、このような幅の中にトランジスタ75n’、75p’を形成することが可能となっている。
また、ゲート下層引出線84n、84pの各々は、ゲート電極81n、81pの線幅よりも太く形成されており、配線抵抗の低減化が施されている。
このようなトランスミッション素子70a’の積層構造について説明すると、最下層に遮光層90、91が配置され、その上層側にはゲート電極81n、81p、ゲート下層引出線84n、84pが配置され、更にその上層側には半導体層80n、80pが配置され、また、更にその上層側にはドレイン配線82及びソース配線83が配置されている。
また、このような積層構造においては、各種配線層や半導体層の上層及び下層に、層間絶縁膜が形成されている。また、層間絶縁膜にコンタクトホールが形成されることにより、ソース配線83と半導体層80n、80pのドレイン領域との導通や、ドレイン配線82と半導体層80n、80pのソース領域との導通が得られている。
上述したように、本実施形態においては、上述の第1実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、ゲート下層引出線84n、84pが延在することでゲート電極81n、81pが形成されているので、当該ゲート下層引出線84n、84pを介してゲート信号をゲート電極81n、81pに付与することができる。
また、ゲート上層引出線が不要となり、これと接続するコンタクトホールも不要となるので、配線パターンのレイアウトを簡素化できる。
また、ゲート下層引出線84n、84pが屈曲部L1、L2を有することで、当該ゲート下層引出線84n、84pが一方向のみに延在することなく、限られた平面パターンの中で、ゲート電極81n、81pをチャネル領域に対向配置することができる。
なお、上記の第1及び第2実施形態においては、トランスミッション素子70a、70a’は、サンプルホルダ回路70において設けられているが、当該トランスミッション素子70a、70a’は、サンプルホルダ回路70以外にも、デマルチプレクサ回路において設けられていてもよい。
このようにすれば、トランスミッション素子70aの構造が立体化されたデマルチプレクサ回路を実現できる。また、デマルチプレクサ回路における配線数が増加した場合でも、当該配線を積層構造として配置された回路を実現できる。また、デマルチプレクサ回路において、配線の線幅やピッチの寸法を所望に設定することができ、当該寸法の自由度が大きくなり、充分な表示特性が得られる線幅でトランスミッション素子70aを形成できる。
また、上記の第1及び第2実施形態においては、半導体層80n、80pにおけるドレイン領域及びソース領域が、上層配線としてのドレイン配線82とソース配線83に接続された構成を採用しているが、当該ドレイン領域及びソース領域は、半導体層80n、80pよりも下層側に位置する引出線に接続された構成を採用してもよい。
なお、上記の第1及び第2実施形態においては、トランスミッション素子70a、70a’の構造について説明したが、当該素子を限定することなく、他のスイッチング素子の構成において、上述の積層構造を採用してもよい。このようにすれば、配線数が多い場合であっても、所定の平面面積内に当該スイッチング素子を形成することができる。
このようなスイッチング素子は、液晶装置の駆動回路に用いるだけでなく、画素を構成する各ドットのスイッチング素子として用いてもよい。
なお、本実施形態においては、電気光学装置として液晶装置を例示して説明したが、当該液晶装置を限定することなく、他の電気光学装置におけるスイッチング素子において適用できる。
このような電気光学装置としては、有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置、電気泳動表示装置、プラズマ発光や電子放出による蛍光等を用いた装置(例えば、PDP、FED、SED)、等を例示できる。
(投射型表示装置)
次に、図6を参照し、上記の液晶装置を備えた投射型表示装置について説明する。
図6は、投射型表示装置の要部を示す概略構成図である。この投射型表示装置は、上述した実施形態に係る液晶装置を光変調手段として備えたものである。
図6において、810は光源、813、814はダイクロイックミラー、815、816、817は反射ミラー、818は入射レンズ、819はリレーレンズ、820は出射レンズ、822、823、824は本発明の液晶装置からなるライトバルブ(光変調手段)、825はクロスダイクロイックプリズム、826は投射レンズである。光源810は、メタルハライド等のランプ811とランプの光を反射するリフレクタ812とからなる。
ダイクロイックミラー813は、光源810からの白色光に含まれる赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー817で反射されて、赤色光用ライトバルブ822に入射される。また、ダイクロイックミラー813で反射された緑色光は、ダイクロイックミラー814によって反射され、緑色光用ライトバルブ823に入射される。さらに、ダイクロイックミラー813で反射された青色光は、ダイクロイックミラー814を透過する。青色光に対しては、長い光路による光損失を防ぐため、入射レンズ818、リレーレンズ819および出射レンズ820を含むリレーレンズ系からなる導光手段821が設けられている。この導光手段821を介して、青色光が青色光用ライトバルブ824に入射される。
各ライトバルブにより変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム825に入射する。このクロスダイクロイックプリズム825は4つの直角プリズムを貼り合わせたものであり、その界面には赤光を反射する誘電体多層膜と青光を反射する誘電体多層膜とがX字状に形成されている。これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ826によってスクリーン822上に投写され、画像が拡大されて表示される。
このように、投射型表示装置のライトバルブ822,823,824として、上述した実施形態に係る液晶装置を使用すれば、高精細な画像表示を実現できると共に、寄生容量に起因する電位変動が抑制されているので、表示特性が優れた投射型表示装置を実現できる。
また、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。たとえば、実施形態ではスイッチング素子としてTFTを備えた液晶ライトバルブを例にして説明したが、スイッチング素子として薄膜ダイオード(Thin Film Diode)等の二端子型素子を採用してもよい。また、実施形態では透過型液晶ライトバルブを備えた3板式の投射型表示装置を例にして説明したが、単板式の投射型表示装置や直視型表示装置に適用することも可能である。
本発明の電気光学装置の液晶装置における液晶パネルの回路図。 本発明の電気光学装置の液晶装置における液晶パネルの平面構造の説明図。 本発明の電気光学装置の液晶装置における液晶パネルの断面構造の説明図。 本発明の電気光学装置の液晶装置におけるトランスミッション素子の構造図。 本発明の電気光学装置の液晶装置におけるトランスミッション素子の構造図。 本発明の投射型表示装置の要部を示す概略構成図。
符号の説明
70 サンプルホルダ回路、70a、70a’ トランスミッション素子(スイッチング素子)、80n 第1半導体層(半導体層)、80p 第2半導体層(半導体層)、81n、81p ゲート電極、82 ドレイン配線(上層配線)、83 ソース配線(上層配線)、84、84n、84p ゲート下層引出線(下層配線)、85 ゲート上層引出線(上層配線)、86n、86p、87n、87p コンタクトホール、90、91 遮光層、822、823、824 ライトバルブ(光変調手段)


Claims (13)

  1. 平面視で一方向に配置された第1導電型トランジスタと第2導電型トランジスタからなるトランスミッション素子を備えた電気光学装置であって、
    前記トランスミッション素子は、下層側から上層側へ、下層配線、前記第1導電型トランジスタの第1導電型半導体層及び前記第2導電型トランジスタの第2導電型半導体層、並びに上層配線、がこの順に設けられ、
    前記上層配線は、前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層のソース領域に接続されたソース配線と、前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層のドレイン領域に接続されたドレイン配線と、を有し、
    前記ソース配線及び前記ドレイン配線は、平面視で前記一方向に沿って設けられ、
    前記下層配線は、前記ソース配線又は前記ドレイン配線と平面的に重なるように前記一方向に延在して設けられ、前記第1導電型トランジスタ及び前記第2導電型トランジスタのゲート電極の一方に電気的に接続されており、
    前記第1導電型トランジスタ及び前記第2導電型トランジスタのゲート電極は、それぞれ前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層と前記上層配線との間に形成されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 平面視で一方向に配置された第1導電型トランジスタと第2導電型トランジスタからなるトランスミッション素子を備えた電気光学装置であって、
    前記トランスミッション素子は、下層側から上層側へ、下層配線、前記第1導電型トランジスタの第1導電型半導体層及び前記第2導電型トランジスタの第2導電型半導体層、並びに上層配線、がこの順に設けられ、
    前記上層配線は、前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層のソース領域に接続されたソース配線と、前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層のドレイン領域に接続されたドレイン配線と、を有し、
    前記ソース配線及び前記ドレイン配線は、平面視で前記一方向に沿って設けられ、
    前記下層配線は、前記ソース配線又は前記ドレイン配線と平面的に重なるように前記一方向に延在して設けられ、前記第1導電型トランジスタ及び前記第2導電型トランジスタのゲート電極に電気的に接続されており、
    前記第1導電型トランジスタ及び前記第2導電型トランジスタのゲート電極は、それぞれ前記下層配線と同層に形成されていることを特徴とする電気光学装置。
  3. 前記第1導電型トランジスタ及び前記第2導電型トランジスタの前記ゲート電極は、前記上層配線の下層側に前記一方向に延在して設けられ、前記第1導電型トランジスタ及び前記第2導電型トランジスタのチャネルの方向は前記一方向と直交していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 前記第1導電型トランジスタ及び前記第2導電型トランジスタの前記ゲート電極は、前記上層配線又は前記下層配線と平面的に重なる領域に向けて屈曲する屈曲部を有していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記一方向と直交する方向の前記トランスミッション素子の総幅は、前記一方向と直交する方向の前記ソース配線及び前記ドレイン配線の線幅と、前記ソース配線と前記ドレイン配線の間隔との和に等しいことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記下層配線の前記一方向と直交する方向の線幅が、前記下層配線と平面的に重なる前記ソース配線又は前記ドレイン配線の前記一方向と直交する方向の線幅と等しいことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 前記第1導電型トランジスタ及び前記第2導電型トランジスタの前記ゲート電極は、前記一方向と直交する方向の線幅が前記ソース配線と前記ドレイン配線の間隔よりも大きく、一部が前記ソース配線及び前記ドレイン配線と平面的に重なるように設けられていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  8. 前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層は、それぞれ前記ソース配線、前記ドレイン配線及びこれらの間の領域と平面的に重なるように配置されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  9. 前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層の下層側で、前記ソース配線又は前記ドレイン配線と平面的に重なる領域に遮光層が形成されており、
    前記遮光層は前記下層配線と同層に形成されることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  10. 前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層の下層側で、前記ソース配線又は前記ドレイン配線と平面的に重なる領域に遮光層が形成されており、
    前記遮光層は前記下層配線の下層に形成されることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  11. 前記下層配線は、遮光層であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気光学装置。
  12. 前記上層配線は、前記第1導電型トランジスタ又は前記第2導電型トランジスタの前記ゲート電極の他方に接続されたゲート上層引出線を有し、
    前記ゲート上層引出線は前記ソース配線又は前記ドレイン配線の前記一方向に隣接し、前記一方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  13. 請求項1から請求項1のいずれか一項に記載の電気光学装置を光変調手段として備えたことを特徴とする投射型表示装置。
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