JP4736321B2 - 鋼板の矯正方法 - Google Patents
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Description
このような工程で製造された鋼板は、圧延における鋼板の温度分布や圧延での伸び変形の不均一により、形状不良が発生することがある。温度分布の不均一の発生原因としては、加熱炉でのスラブの加熱むらやデスケーリングでの高圧水噴射の不均一、熱間圧延でのロール冷却水や制御圧延のための冷却の影響、さらには圧延後の加速冷却における冷却不均一などがあげられる。
鋼板に平坦度不良や残留応力が生じた場合、これを修正するために冷間でのローラレベラやプレスによる矯正が行われる。一般に能率やコストの面からローラレベラ(以下、矯正装置と称す)による矯正が多く用いられており、平坦度を良くするだけでなく、鋼板の内部に残存する残留応力の低減にも室温における矯正装置による矯正が有効であることが知られている。
上矯正ロール10Uはそれぞれ上バックアップロール20Uによって支持され、各上矯正ロール10Uの下端は同一平面内に位置している。一方、下矯正ロール10Dも同様に、それぞれ下バックアップロール20Dで支持され、各下矯正ロール10Dの頂点(上端)は同一平面内に位置し、矢印で示す鋼板の搬送面(以下、パスラインと称す)に平行になっている。
一方、下バックアップロール20Dは軸受けを介して下フレーム30Dに取り付けられている。
一方、これに準じて、鋼板の板厚(t)から、上i番ロールの下端と上(i+1)番ロールの下端とを結ぶ線から下(i+1)番ロールの上端が離れている距離(D)を、差し引いた量(t−d)を、下(i+1)番ロールの圧下量または「下(i+1)番圧下量」とする。このとき、両端に位置する下1番ロールおよび下5番ロールは、3点曲げ状態とならないので、圧下量は0である。
また、上矯正ロール10U相互間の距離、および下矯正ロール10D相互間の距離はそれぞれ等しく(以下、ロールピッチと称す)、上矯正ロールと至近の下矯正ロールとの距離は該ロールピッチの半分、すなわち、全ての矯正ロールはパスライン方向で等間隔に千鳥状に配置されている。
図9において、横軸は出側圧下量、縦軸は反り高さであって、円弧状に反っている鋼板の長さ1mの弦と鋼板(円弧)との最大距離である。なお、側面視で上に凹形状を上反りと称し、縦軸のプラスの範囲に、一方、側面視で下に凹形状を下反りと称し、縦軸のマイナスの範囲に記載する。
また、出側圧下量が0.5mmでは反り高さ−4mmの下反りが発生している。このとき、下4番圧下量が0.9mmと大きくなり、下4番ロールによる塑性曲げ(下反り)によって、上3番ロール(圧下量1.3mm)による塑性曲げ(上反り)が相殺される。しかし、最後の上4番ロールの圧下量が0.5mmと小さいため、この曲げの影響が残り下反りなる。
このように、出側圧下量を0.0mmから徐々に大きくしていくと、上3番ロール、下4番ロール、上4番ロールといった、出側近傍のロールでの塑性曲げの影響が変わり、上反り、下反りが繰返される。また、出側圧下量が大きくなりすぎると、最後の上4番ロールでの塑性曲げ(上反り)が矯正後に残るため、非常に大きな上反りが発生するようになる。
なお、矯正前の鋼板の反り高さの大小に関わらず、所望の平坦度に矯正された鋼板を得るためには、矯正の前半の上1番ロール、下2番ロールで大きな塑性曲げを与え、初期の反りを相殺する必要がある。
また、残留応力を低減させるためには、板厚方向に占める塑性域の割合(以下塑性変形率と称す)が80%を超えるような条件の曲げが有効であると言われている。なお、塑性変形率が80%とは、曲げの中立点から板厚方向の上下にそれぞれ10%が弾性範囲で、残りが降伏した状態を示す。
η=1−{(2σe)/(Et)}/{(mδ)/(L/2)/(L/2)}
η=1−1/K
K=κ/κe
κe=(2σe)/(Et)
κ=mδ/(L*L/4)
ここで、 σe:鋼板の降伏応力
E:鋼板のヤング率
t:鋼板の板厚
δ:圧下量
L:ロールピッチ
m:経験的に決まる定数(m=6が提案されている)
入側圧下量2.9mmのときが塑性変形率80%に、
入側圧下量2.3mmのときが塑性変形率75%に、
入側圧下量1.7mmのときが塑性変形率67%に、
入側圧下量1.1mmのときが塑性変形率50%に相当する。
しかし、充分な矯正効果を得るためには、入側圧下量を大きくして、塑性変形率を大きくすると、出側の反りが満足しない場合が多々生じてくる。図9の場合であれば、入側圧下量を2.9mmとした場合に、出側圧下量を約0.55mm〜0.75mmの範囲に設定する必要があるが、矯正機本体の弾性変形によるロールの逃げや、鋼板降伏応力、板厚のばらつき等で、出側圧下量が許容範囲を超えているためと考えられる。
さらに、バックアップロールやフレームが設けられているため、矯正装置の外から、直接ロールを見ることができないため、ロールの変位量を正確に測定することが非常に困難であるという問題がある。
また、ロールの磨耗に合せて変化する剛性マトリックスを適宜補正するために、参照試験片を用いた測定を頻繁に行う必要があり、現実的ではないという問題がある。
さらに、最終的な設定は、各ロール反力の予測式に基づいてなされるが、ロール反力の予測に必要な鋼板の降伏応力には5%程度のばらつきがみられるため、常に最適な設定となっているとは言い難いという問題がある。
図1は本発明に係る鋼板の矯正方法の実施形態1を説明するものであって、これを実行する矯正装置を模式的に示す側面図である。
図1において、鋼板の矯正機100(以下、矯正機と称す)は、図8に示す鋼板の矯正機900の出側に上追加フレーム130Uを設け、上追加フレーム130Uに矯正ロール5U(以下、上追加ロールと称す)を配置したものである。上追加ロール5Uは上追加圧下装置140Uによって、上フレーム30U(一群の上矯正ロール10Uが設置されている)とは独立に圧下位置が調整可能である。また、その下流側にはテーブルロール800が設けられている。
なお、上バックアップローラ20Uに準じて、上追加ロール5Uに上追加バックアップロールを配置してもよい。
このとき、下5番ロール5Dの圧下量(下5番圧下量)は、鋼板の厚さ(t)から、上4番ロール4Uの頂点と、上追加ロール5Uの下端を結ぶ線から、下5番ロールの頂点までの距離(d)を、差し引いた量(t−d)となる。
また、上追加ロール5Uの変位量は、矯正ロールの圧下量と同様に、鋼板の厚さ(t)から、下5番ロール5Dの頂点と、さらに下流に位置するテーブルロール800のうち、最も矯正機に近いロールの頂点を結ぶ平面と上追加ロール5Uの下端との距離(h)を、引いた値(t−h)、すなわち、鋼板の厚さを0.0mmとした場合に、前記平面から上追加ロール5Uの下端が下方に突出する量をプラスの圧下量とする。
(a)矯正後の反り高さ(上反り)が大きい入側圧下量が2.9mm(塑性変形率80%)で出側圧下量が0.9mmの場合(図9における「位置a」参照)と、
(b)矯正後に平坦になる、入側圧下量が2.9mmで出側圧下量が0.7mmの場合(図9における「位置b」参照)と、
(c)矯正後の反り高さ(下反り)が小さい入側圧下量が2.9mmで出側圧下量が0.5mmの場合(図9における「位置C」参照)の3水準を示している。
また、上反りの許容高さ3.0mm、下反りの許容高さ−3.0mmをそれぞれ記載している。
すなわち、上追加ロール5Uを設けたことで、上4番ロール4Uと下5番ロール5Dと上追加ロール5Uとで3点曲げ(下反り)が鋼板に加えられることになる。つまり、上追加ロール5Uの変位量が増加するに従って、下5番圧下量が増加し、下5番ロール5Dによる塑性曲げ(下反り)が大きくなり、上4番ロールによる塑性曲げ(上反り)を打ち消すことで、上4番ロール4Uにおける塑性曲げの影響が小さくなっている。
このとき、下5番圧下量および、上追加ロール5Uの変位量が、他のロールでの圧下量よりも、大きくなっているのは、ロールピッチが広いためであり、圧下量δと曲げ曲率κの関係式
κ=mδ/(L*L/4)
ここで、m:実験的に定まる定数、
L:ロールピッチ
からわかるように、付与される曲率が、特に大きいわけではない。
このとき、上追加ロール5Uの変位量を5.8mm未満としておけば、有害な下反りが発生することなく、矯正後の鋼板の反り高さは許容範囲内(+3.0mm〜−3.0mm)にある。
同様に、出側圧下量が1.0mmのとき上追加ロール5Uの変位量を3.5〜4.7mmの範囲(下5番圧下量が1.8〜4.7mmの範囲に同じ)に設定すれば、さらに、出側圧下量が1.1mmのとき上追加ロール5Uの変位量を3.0〜4.2mm(下5番圧下量が1.7〜2.0mmの範囲に同じ)の範囲に設定すれば、それぞれ所望の矯正効果が得られる。
なお、出側圧下量が0.75mm以下の範囲では、矯正ロール群のみにおいて、許容値以上の上反りが発生しない(図9参照)から、上追加ロール5Uを設置した実質的な効果は出側圧下量が0.75mm〜1.1mmの範囲において奏されたといえる。
矯正機100において、板厚25mm、板幅3000mm、降伏応力の平均値400MPaの鋼板を、入側圧下量(上1番圧下量)2.9mm(塑性変形率80%)、出側圧下量0.8mm、上追加ロール5Uの変位量4.5mmと設定した矯正機にて、矯正を行った。なお、矯正機100の諸元は次の通りである。
上矯正ロール10Uの本数:4本
上矯正ロール10Uのロール径:280mm
下矯正ロール10Uの本数:5本
下矯正ロール10Dのロール径:280mm
ロールピッチ:300mm
上追加ロール5Uのロール径:440mm
上追加ロール5Uと下5番ロール5Dとのパスライン方向の中心間距離:350mm
上追加ロール5Uとテーブルロール800の最も矯正機に近いロールの中心間距離:950mm
このとき、成分や製造条件の変動量により、降伏応力に±20MPaの変動(ばらつき)があったため、矯正反力は±800kN(キロニュートン)変動し、
入側圧下量(上1番圧下量)は2.6mm〜3.2mm(2.9mm±0.3mm)
出側圧下量(上4番圧下量)は0.5mm〜1.1mm(0.8mm±0.3mm) の範囲で変動した。
特に、降伏応力が低い鋼板では、矯正反力が小さいので、出側圧下量が設定値よりも大きくなっており、図9に示したように、大きな上反りの発生が予想されるが、上追加ロール5Uの作用によって、上反りが抑制されている。一方、降伏応力が高い鋼板では、矯正反力が大きいために、出側圧下量が小さくなりすぎて、下反りの発生が見られた。
図4は、本発明に係る鋼板の矯正方法の実施形態2を説明するものであって、これを実行する矯正装置を模式的に示す側面図である。
図4において、鋼板の矯正機200(以下、矯正機と称す)は、図8に示す鋼板の矯正機900の出側に下追加フレーム130Dを設け、下追加フレーム130Dに矯正ロール6D(以下、下追加ロールと称す)を配置したものである。下追加ロール6Dは下追加圧下装置140Dによって圧下位置が調整可能である。また、その下流側にはテーブルロール800が設けられている。
なお、下バックアップロール20Dに準じて、下追加ロール6Dに下追加バックアップロールを配置してもよい。
ここで、下追加ロール6Dの変位量は、下矯正ロール10Dの頂点を結ぶ平面(下4番ロールの頂点と下5番ロールの頂点を結ぶ平面に同じ)から、下追加ロール6Dの頂点が上方に突出する量である。また、下追加ロール6Dの中心と、下5番ロールの中心のパスライン方向の距離は500mmである。
さらに、下追加ロール6Dの変位量を大きくしていくと、上4番ロールでの塑性曲げ(上反り)が大きくなりすぎるため、上反りが発生する結果となっている。
下追加ロール6Dを用いない場合は、出側圧下量0.5mmのときには許容範囲を超える下反りが発生するため(図9参照)、適正な出側圧下量の領域が、0.3〜0.4mmもしくは、0.6〜0.7mmに分断されていた。しかし、下追加ロール6Dの変位量を0.5mm〜1.0mmの範囲にすることで、出側圧下量の許容範囲が連続し0.3〜0.6mmと、2倍程度に広がる。
矯正機200において、板厚25mm、板幅3000mm、降伏応力の平均値400MPaの鋼板を、入側圧下量(上1番圧下量)2.9mm(塑性変形率80%)、出側圧下量0.5mm、下追加ロール6Dの設定量0.5mmと設定した矯正機にて、矯正を行った。なお、矯正機200の諸元は、次の通りである。
上矯正ロール10Uの本数:4本
上矯正ロール10Uのロール径:280mm
下矯正ロール10Uの本数:5本
下矯正ロール10Dのロール径:280mm
ロールピッチ:300mm
下追加ロール6Dのロール径:440mm
下追加ロール6Dと下5番ロール5Dとのパスライン方向の中心間距離:500mm
すなわち、充分な残留応力低減効果が得られるよう塑性変形率を80%とし、出側圧下量および下追加ロール6Dの設定量は、図5の相関図において最も効果が大きくなる条件にしている。
入側圧下量(上1番圧下量)は2.6mm〜3.2mm(2.9mm±0.3mm)
出側圧下量(上4番圧下量)は0.2mm〜0.8mm(0.5mm±0.3mm)
の範囲で変動した。
そして、70枚の鋼板について矯正を実施した結果、49枚(70%)の鋼板で矯正後の反り高さが基準範囲内におさまったが、15枚は出側圧下量が大きかったため上反りに、6枚は出側圧下量が小さかったため上反りになり、反り高さの許容範囲を外れた。
図6は、本発明に係る鋼板の矯正方法の実施形態3を説明するものであって、これを実行する矯正装置を模式的に示す側面図である。
図6において、鋼板の矯正装置300(以下、矯正機と称す)は、下フレーム30Dの出側に下追加フレーム130Dを設け、下追加フレーム130Dに矯正ロール6D(以下、下追加ロールと称す)を配置したものである。下追加ロール6Dは上追加ロール5Uの出側に位置し、下圧下装置140Dによって、上フレーム30U(一群の上矯正ロール10Uが設置されている)や、上追加ロール5Uとは、独立に圧下位置が調整可能である。また、上追加ロール5Uの中心と下追加ロール6Dの中心のパスライン方向の距離は950mmであり、その下流側にはテーブルロール800が設けられている。
このとき、鋼板の板厚(t)から、下4番ロールの頂点と下5番ロールの頂点を結ぶ線から、上追加ロール5Uの下端が離れている距離(d1)を差し引いた値(t−d1)が上追加ロール5Uの変位量となる。
また、下追加ロール6Dについては、実施形態2と同様に、鋼板の板厚(t)から、下4番ロール4Dの頂点と下5番ロール5Dの頂点を結ぶ線から、下追加ロール6Dの頂点が突き出ている距離(d3)を差し引いた値(t−d3)を下追加ロールの変位量となる。
このとき、下追加ロール6Dは、下矯正ロール群よりも下方に位置しているが、上追加ロール5Uの変位量が上4番ロールの圧下量よりも大きく、鋼板の板厚(t)から、下5番ロール5Dと下追加ロール6Dの頂点を結ぶ線から、上追加ロール5Uの下端が離れている距離d5を差し引いた値(t−d5)が正の値(+の値)となるので、上追加ロール5Uでの上反りの曲げは与えられている。
例えば、出側圧下量が0.5mmの場合で比較すると、上追加ロール5Uの変位量が2.5mmと小さい場合は、上追加ロール5Uでの曲げが小さいために、下反りが残存するが、3.0mm以上と大きくなると、上追加ロール5Uで塑性曲げが生じるため、下反りが押えられる。
また、出側圧下量が1.0mmの場合で比較すると、上追加ロール5Uの変位量が3.5mm以下と小さい場合は、もともと上反りとなっていたため、下追加ロールの効果は全く見られない。
このように、上追加ロール5Uのみでみられた、下反りの矯正効果が得られるので、その設定許容範囲は大幅に拡大し、図7に示した範囲では、出側圧下量0.3mm〜0.9mm、上追加ロール5U変位量4.0mm〜6.5mmの設定が許容されることになり、上追加ロール5Uのみの場合に比べてほぼ3倍程度の面積になっている。
矯正機300において、板厚25mm、板幅3000mm、降伏応力の平均値400MPaの鋼板を、入側圧下量(上1番圧下量)2.9mm(塑性変形率80%)、出側圧下量0.7mm、上追加ロール5Uの変位量4.5mm、下追加ロール6Dの圧下量−2.0mmと設定した矯正機にて、矯正を行った。なお、矯正機300の諸元は次の通りである。
上矯正ロール10Uの本数:4本
上矯正ロール10Uのロール径:280mm
下矯正ロール10Uの本数:5本
下矯正ロール10Dのロール径:280mm
ロールピッチ:300mm
上追加ロール5Uのロール径:440mm
上追加ロール5Uと下5番ロール5Dとのパスライン方向の中心間距離:350mm
下追加ロール6Dのロール径:440mm
下追加ロール6Dと上追加ロール5Uとのパスライン方向の中心観距離:950mm
このとき、成分や製造条件の変動により、降伏応力に±20MPaの変動(ばらつき)があったため、矯正反力は±800kN変動し、
入側圧下量(上1番圧下量)は2.6mm〜3.2mm(2.9mm±0.3mm)
出側圧下量(上4番圧下量)は0.4mm〜1.0mm(0.7mm±0.3mm)
の範囲で変動した。120枚の鋼板について矯正を実施した結果、全ての鋼板(100%)で矯正後の反り高さが基準範囲内におさまった。
矯正機300において、板厚25mm、板幅3000mm、降伏応力の平均値400MPaの鋼板を、入側圧下量(上1番圧下量)2.9mm(塑性変形率80%)、出側圧下量0.7mmとし、上追加ロール5Uおよび下追加ロール6Dを充分に退避させた状態で、矯正を行った。
このとき、成分や製造条件の変動により、降伏応力に±20MPaの変動(ばらつき)があったため、矯正反力は±800kN変動し、
入側圧下量(上1番圧下量)は2.6mm〜3.2mm(2.9mm±0.3mm)
出側圧下量(上4番圧下量)は0.4mm〜1.0mm(0.7mm±0.3mm)
の範囲で変動した。70枚の鋼板について矯正を実施した結果、わずか30枚(42.9%)の板しか反り高さが基準範囲内におさまらなかった。
また、例えば下矯正ロール10Dにて圧下量を設定する場合や、上矯正ロール10Uおよび下矯正ロール10Dそれぞれを移動して圧下量を設定できる場合でも、隣り合う3本のロールの位置関係で定まる圧下量の考え方が異なるのみであり、追加する矯正ロールのその変位設定方法は前記に同じである。
10D 下矯正ロール 10U 上矯正ロール
20U 上バックアップロール 20D 下バックアップローラ
30U 上フレーム 30D 下フレーム
41 入側圧下装置 42 出側圧下装置
100 矯正機
130U 上追加フレーム 130D 下追加フレーム
140U 上追加圧下装置 140D 下追加圧下装置
200 矯正装置 300 矯正装置
Claims (1)
- 所定の最大塑性変形率となるように、一体で圧下位置が設定される複数の矯正ロール群の圧下位置を調整するとともに、これら複数の矯正ロール群の出側に配置された矯正ロールの圧下位置を、前記矯正ロール群の出側圧下量および前記矯正ロールの変位量と鋼板の反り高さとの相関に基づいて求めた、前記矯正ロール群の出側圧下量が変動しても、前記鋼板の反り高さが許容範囲になる前記矯正ロールの変位量の範囲内に予め設定し、矯正中は前記矯正ロールの圧下設定を調整することなく矯正を行うことを特徴とする鋼板の矯正方法。
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