JP4734216B2 - 除染システム - Google Patents

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Description

本発明は、除染室(例えば、クリーンルーム、アイソレーター又はチャンバー等)内に過酸化水素ガス等の除染ガスを供給し、当該除染室内を除染する除染システムに関する。
従来、除染室(例えば、クリーンルーム、アイソレーター又はチャンバー等)内に過酸化水素ガス等の除染ガスを供給し、該除染室内、又は該除染室に内在するワークを除染する構成は、既に良く知られている(例えば、特許文献1参照。)。
かかる従来構成を図5に従ってさらに説明する。
クリーンルームaには、ワークWが配置されるワーク配置空間bが設けられている。また、このワーク配置空間bの天井部には、HEPAフィルターcが架設されている。さらに、ワーク配置空間bの側部には、上下方向の流通路dが形成されている。この流通路dの下端は、連通口eを介してワーク配置空間bと連通していると共に、これに対し上端は、HEPAフィルターcの上部空間と連通している。これによりクリーンルームa内に、周回路が形成されている。
さらに、HEPAフィルターcの上部空間には、送風機fが配置されると共に、該送風機fの近接位置に、過酸化水素ガスをクリーンルームa内に供給する過酸化水素ガス供給管gが配設されている。かかる構成にあって、送風機fが駆動すると、送風機f周辺の空気(過酸化水素ガス供給管gから排出された過酸化水素ガスを含む)が、まずHEPAフィルターcに向けて送風され、当該HEPAフィルタcを下方へ向けて通過する。そして、HEPAフィルタcの直下にあるワーク配置空間bに拡散状に放出される。そしてさらにこの空気は、ワーク配置空間bから連通口eを介して流通路dに進入し、当該流通路dを上昇してHEPAフィルターcの上部空間に到達する。このようにして、クリーンルームa内には、周回路を循環する一方向流が形成されている。なお、既設のクリーンルームa内に広く均一に過酸化水素ガスを拡散させるために、過酸化水素ガス供給管gはクリーンルームa内の最上部に配置されている。
特表2003−527211号公報
しかしながら、上記の従来構成にあっては、過酸化水素ガス供給管gから排出された過酸化水素ガスが、その直下にあるHEPAフィルターcを通過した際に当該HEPAフィルターcに吸着されてしまい、過酸化水素ガスの投入量に比してワーク配置空間bでの除染効果が減少してしまうという問題があった。また、このような吸着が原因でHEPAフィルターcの交換回数も増加してしまい、コスト高となることがあった。また、単に過酸化水素ガス供給管gをHEPAフィルターcの直下に配設した場合は、過酸化水素ガスの吸着は回避できるものの、過酸化水素ガスの拡散効果が低下してしまい、当該過酸化水素ガス供給管gから排出された過酸化水素ガスがクリーンルームa内に均等に行き渡り難いという問題が生じてしまう。
さらに、送風機fの送風機能には限界があるため、送風機fの仕様又は配設位置によっても、過酸化水素ガスが特定の部分に片寄ってしまってワーク配置空間bに均一にガスが行き渡らず、除染効果にムラが生じて当該クリーンルームa内でコールドスポットが発生してしまう場合があった。なお、送風機fを多数配置したり、特殊な送風機を新たに導入しようとすると、設備コストが高騰する問題が生じてしまう。
そこで本発明は、上記問題を解決することができる除染システムを提供することを目的とする。
本発明は、除染対象となる除染室内にフィルターが配設されていると共に、該フィルターを通過する一方向流を当該除染室内に形成し、かつ該除染室内に除染ガスを供給して当該除染室内を除染する除染システムにおいて、フィルターに空気を送風する空気送風手段と、除染室内に除染ガスを供給する除染ガス供給手段とを備え、前記フィルターの下流側に、空気の流通を可能とする貫通孔を面方向に複数具備してなる多孔性隔壁板を当該フィルターと離間させて配設し、フィルターと多孔性隔壁板との間隙にガス滞留空隙を形成すると共に、除染ガス供給手段からの除染ガスを、該ガス滞留空隙に供給するようにしたことを特徴とする除染システムである。
かかる構成にあって、除染ガスがガス滞留空隙に供給されると、当該ガス滞留空隙はフィルターと多孔性隔壁板とによって挟まれた空間であり、供給された除染ガスの拡散しようとする流動圧に対して背圧が作用するため、ガス滞留空隙には一時的に除染ガスが停滞してガスが滞留することとなる。すなわち、除染室内へ供給された除染ガスが、供給直後に分散してしまうことが抑制される。そして、ガス滞留空隙に滞留した除染ガスは、多孔性隔壁板の各貫通孔を介して徐々に除染室内に拡散されることとなる。すなわち、多孔性隔壁板の板面全域からほぼ均等に除染ガスが流出することとなる。これにより除染ガスは、除染室内の広い範囲にムラなく行き渡ることとなる。なお、除染ガスは、フィルターの下流側に供給されるため、供給直後に除染ガスがフィルターに吸着してしまうことがない。なお、上記構成にあっては、多孔性隔壁板に貫通孔が設けられているため、上述の背圧作用により前記一方向流の流動圧は減退するものの、一方向流の流動自体は妨げられることがない。ここで、除染には、化学T期除染、無菌、殺菌、滅菌等が含まれる。
また、空気送風手段を、空気を送風する空気送風状態、又は送風しない空気非送風状態とに間欠的に状態変換させると共に、除染ガス供給手段に、少なくとも空気送風手段が空気非送風状態でガス滞留空隙に除染ガスを供給させるようにする制御内容を具備する除染管理制御手段を備えた構成が提案される。
かかる構成にあって、空気送風状態では、除染室内における一方向流の流速が増加するためフィルターを通過する空気の流動圧が増加する。一方、空気非送風状態ではフィルターを通過する空気の流動圧が減退するため、ガス滞留空隙には空気(除染ガスを含む)が滞留しやすい状態となる。そして、かかる空気非送風状態で当該ガス滞留空隙に除染ガスが供給されると、効率良く短時間で当該空隙は除染ガスで充足されることとなる。そしてさらに、かかる充足状態で空気送風手段が空気送風状態に変換されて空気を送風開始すると、当該ガス滞留空隙に上流から下流に向けて流動する気流が発生するため、ガス滞留空隙に滞留していた除染ガスが多孔性隔壁板の貫通孔から一挙に流出することとなる。これにより、除染ガスは、除染室内に広い範囲でムラなく効果的に行き渡ることとなる。
また、除染ガスは、除染室内で凝縮するものである構成にあって、除染室内に、除染室内で除染ガスが凝縮したことにより形成された凝縮膜に係る凝縮量の変化を検出する凝縮センサーを備えた構成が提案される。
ここで、多孔性隔壁板を設けてガス滞留空隙を形成することにより、除染ガスが除染室内に均一に供給されることとなるため、除染室内におけるコールドスポットの発生が抑制される。これに伴い、除染室内における除染ガスの凝縮形成についてもムラがなくなり、除染室内の全域でほぼ一様の凝縮態様(例えば、ほぼ同程度の凝縮開始タイミング、凝縮量、凝縮層の膜厚)が形成される。このため、上記のように凝縮センサーを備えた構成にあっては、凝縮センサーによって信頼度の高い測定結果が得られ、除染室内の除染状況を凝縮量に基づいて正確に把握することが可能となる。
本発明に係る除染システムは、多孔性隔壁板をフィルターと離間させて配設してガス滞留空隙を形成すると共に、除染ガスを、該ガス滞留空隙に供給するようにしたため、ガス滞留空隙に一時的に除染ガスを滞留させることができ、除染室内の広い範囲にムラなく行き渡らせることが可能となる効果がある。また、除染ガスはフィルターの下流側で供給されるため、供給直後に除染ガスがフィルターに吸着してしまうことがないという効果もある。すなわち、本除染システムは、除染効率を向上させることができ、またフィルターの交換回数を減少させて保守管理コストを低減できる。
また、少なくとも空気送風手段が空気非送風状態で、ガス滞留空隙に除染ガスを供給させる構成とした場合は、効率良く短時間で除染ガスの滞留状態を形成することができる効果があると共に、空気送風手段が空気送風状態に変換されることにより、滞留した除染ガスに対して効果的に除染室内に広い範囲でムラなく除染ガスを一挙に行き渡らせることが可能となる効果がある。
また、除染室内に凝縮センサーを備えた構成とした場合は、除染室内でほぼ一様の凝縮態様が形成されるため、信頼度の高い凝縮量に関する測定結果が得られ、除染室内の除染状況を凝縮量に基づき正確に把握することが可能となる利点がある。
本発明に係る除染システム1の実施例を添付図面に従って説明する。
除染システム1は、図1に示されるように、クリーンルーム2を備え、該クリーンルーム2内を過酸化水素ガス(除染ガス)により除染するものである。なお、前記クリーンルーム2により、本発明に係る除染室が構成される。
また、前記クリーンルーム2の外には、過酸化水素ガス発生装置10が配置されている。この過酸化水水素ガス発生装置10は、過酸化水素水タンク26、過酸化水素水供給ポンプ27、蒸発器28、及び送風機29により構成されている。そして、過酸化水素水供給ポンプ27が駆動することにより、過酸化水素水タンク26内の過酸化水素水が加熱された蒸発器28に一定の割合で滴下され、過酸化水素ガスが生成される。そして、この過酸化水素ガスは送風機29で送風されて、過酸化水素ガス供給管21を介してクリーンルーム2へ導入される。なお、本実施例では、過酸化水素ガス供給管21は枝分かれ状となっており、複数の供給箇所から過酸化水素ガスをクリーンルーム2内に供給可能としている。
また、過酸化水素ガス供給管21の端部のうち、クリーンルーム2寄りの端部には、過酸化水素ガスの流量を調整する流量調整バルブ41が接続されている。
さらに、図1に示されるように、過酸化水素ガス供給管21には、送風機18とフィルター19とを備えた循環用送風装置11が配設されている。この循環用送風装置11は、循環用ガス管23を介してクリーンルーム2内の空気を一旦外に取り出し、再度クリーンルーム2内に過酸化水素ガス供給管21を介して投入する機能を有している。また、循環用ガス管23には、管内の流量を調整する流量調整バルブ43が接続されている。ここで、前記の過酸化水素ガス発生装置10、及び循環用送風装置11は、公知品が好適に採用される。
なお、過酸化水素ガスをクリーンルーム2内に供給する過酸化水素ガス発生装置10、循環用送風装置11及び過酸化水素ガス供給管21により、本発明に係る除染ガス供給手段が構成される。
また、前記クリーンルーム2の外には、排気装置13が配置されている。この排気装置13は、送風機31と触媒32とを具備し、クリーンルーム2内の空気をガス排気管24を介して外部に排出するものである。ここで、この空気に含まれる過酸化水素ガスは、前記触媒32によって分解されて外界に排気される。また、前記ガス排気管24には、管内の流量を調整する流量調整バルブ44が接続されている。なお、排気装置13は、公知品が好適に採用される。
また、前記クリーンルーム2の外には、外気供給装置14が配置されている。この外気供給装置14は、送風機33とフィルター34とを具備し、外気を空気供給管25を介してクリーンルーム2内に供給するものである。ここで、供給される外気は、前記フィルター34により清浄化される。また、空気供給管25には、管内の流量を調整する流量調整バルブ42が接続されている。なお、外気供給装置14は、公知品が好適に採用される。
次に、図2に従って、クリーンルーム2の内部構造について説明する。
クリーンルーム2は、ワークWが配置されるワーク配置空間12を備えている。さらに、このワーク配置空間12の天井部には、多数の貫通孔7が配設されてなる多孔性隔壁板6(スクリーン)が配設されている。さらに詳述すると、この多孔性隔壁板6は、薄板形状をなし、上下に貫通する貫通孔7が面方向に多数設けられてなるものである。
さらに、多孔性隔壁板6の上方位置には、当該多孔性隔壁板6と所定間隔を置いてHEPAフィルター5が配設されている。なお、HEPAフィルター5は、公知品が好適に用いられる。
また、ワーク配置空間12の側部には、上下方向の流通路16が形成されている。この流通路16とワーク配置空間12とは、上下方向の内部壁15により区画されていると共に、この内部壁15の下端に形成された連通口9を介して空気が流通可能に連通している。また、流通路16の上端部は、HEPAフィルター5の上部空間と連通している。このようにして、クリーンルーム2内には周回路が形成されている。
また、図2に示されるように、HEPAフィルター5の直上には、外気供給装置14に接続された空気供給管25の端部が配設されており、この端部に形成された複数の送風口から清浄化された外気が導入される構成となっている。なお、HEPAフィルター5に空気を送風する外気供給装置14、及び空気供給管25により、本発明に係る空気送風手段が構成される。
かかる構成にあって、外気供給装置14又は循環用送風装置11が駆動すると、例えばHEPAフィルター5上にある空気は、まずHEPAフィルター5を下方へ向けて通過し、さらに多孔性隔壁板6の貫通孔7を通過した後、ワーク配置空間12に到達する。そしてさらに、ワーク配置空間12から連通口9を介して流通路16に進入し、当該流通路16を上昇してHEPAフィルター5の上面に到達する。このように、クリーンルーム2内は、周回路を循環するようにして一方向流が形成されるように設定されている。
また、流通路16には、排気装置13に接続されたガス排気管24の端部が配設されている。かかる構成により、流通路16内の空気が、ガス排気管24に適宜流入可能となっている。
さらに、当該流通路16には、循環用送風装置11に接続された循環用ガス管23の端部が配設されている。かかる構成により、流通路16内の空気が、循環用ガス管23内に適宜流入可能となっている。
次に、本発明の特徴である過酸化水素ガス供給管21の配設位置について説明する。
図2に示されるように、前記過酸化水素ガス供給管21の端部は、HEPAフィルター5と多孔性隔壁板6との間に形成された挟間隙17に配設されている。具体的には、挟間隙17の左右両側から過酸化水素ガス供給管21を各々接続するようにしている。そして、各過酸化水素ガス供給管21から過酸化水素ガスが吐出されることにより、当該クリーンルーム2内に過酸化水素ガスが供給され、上述の一方向流に乗ってクリーンルーム2内に拡散され、クリーンルーム2内又はワークWを除染することとなる。ここで、過酸化水素ガスが、その供給過程で凝縮してしまうことを防止するため、各配管には加温のために保温材やヒーターが取り付けられる構成が好適である。
なお、除染システム1は、図3に示されるように、中央制御装置CPUを具備した除染管理制御基板60を備えている。この除染管理制御基板60には、過酸化水素ガス供給管21の流量調整バルブ41、空気供給管25の流量調整バルブ42、循環用ガス管23の流量調整バルブ43、及びガス排気管24の流量調整バルブ44がそれぞれ信号受信可能に接続されている。そして、各バルブ41〜44の開閉を制御することにより、空気(過酸化水素ガスを含む)の供給タイミング、流速、又は流量等の流動態様を制御するようにしている。例えば、空気供給管25の流量調整バルブ42を開放制御することにより、外気供給装置14をクリーンルーム2に空気を供給する空気送風状態とすることができ、閉鎖制御することにより、空気を供給しない空気非送風状態とすることができる。また、この開閉の切換えは適宜のタイミングで実行可能である。なお、この除染管理制御基板60、及び流量調整バルブ41,42により、本発明に係る除染管理制御手段が構成される。
次に、挟間隙17に過酸化水素ガスを供給した際のガス流動態様について再度説明する。
過酸化水素ガスが挟間隙17に供給されると、当該挟間隙17はHEPAフィルター5と多孔性隔壁板6とによって挟まれた空間であり、供給された過酸化水素ガスの下方へ拡散しようとする流動圧に対して背圧作用が生じるため、挟間隙17には一時的に過酸化水素ガスが滞留することとなる。そして、挟間隙17に滞留した過酸化水素ガスは、多孔性隔壁板6の貫通孔7から徐々にクリーンルーム2内のワーク配置空間12に拡散されることとなり、当該多孔性隔壁板6の板面に沿って過酸化水素ガスが排出される。これにより過酸化水素ガスは、ワーク配置空間12の広い範囲にムラなく行き渡ることとなる。なお、過酸化水素ガスは、HEPAフィルター5の下流側に供給されるため、供給直後に過酸化水素ガスがHEPAフィルター5に吸着してしまうことがない。なお、多孔性隔壁板6の貫通孔7は、一方向流の流動方向に沿って形成されているため、外気供給装置14の送風作用により形成されている一方向流の流動は妨げられることがない。なお、本実施例に係る挟間隙17により、本発明に係るガス滞留空隙が構成され、このような空気(ガス)が滞留する空隙を意図的に形成したことを大きな特徴としている。
ところで、これまでに述べた除染ガスとしての過酸化水素ガスは、クリーンルーム2内で凝縮する性質を有するものであるところ、ワーク配置空間12には、過酸化水素ガスの凝縮を検知する凝縮センサー50を配置し、この凝縮センサー50を用いてクリーンルーム2内の除染管理を行っても良い。さらに詳述すると、この凝縮センサー50は、例えば国際公開番号WO2003/095994で開示されているような公知の構成が好適に採用可能であり、クリーンルーム2の内壁、又はワークW表面に形成された凝縮膜に係る凝縮量を間接的に特定するものである。具体的には、凝縮センサー50は、レーザ光を照射する投光装置と、それを受光する受光装置と、両装置の間に配置されたガラス板とを備え、クリーンルーム2内における過酸化水素ガスの飽和によってガラス板上に形成された凝縮膜にレーザ光を照射し、その透過出力の変化をモニタリングして当該凝縮膜に係る凝縮量の変化を測定し、間接的にクリーンルーム2内の凝縮状況を把握するものである。ここで、凝縮センサー50を導入する構成にあっては、クリーンルーム2内で凝縮する除染ガスが採用される。
なお、凝縮センサー50の他、温度センサー、湿度センサー、過酸化水素ガス濃度センサー、内圧センサー、風速センサーなどをクリーンルーム2内に設置して、除染管理精度を高めるようにしても良い。
次に、変形例を図4に従って説明する。
変形例に係る構成は、外気供給装置14による外気(空気)の供給タイミングと、過酸化水水素ガス発生装置10による過酸化水素ガスの供給タイミングとを連動させた構成である。
すなわち、除染管理制御基板60により、空気供給管25の流量調整バルブ42を閉鎖制御して外気供給装置14を上述の空気非送風状態とした場合に、過酸化水素ガス供給管21の流量調整バルブ41を開放制御して過酸化水素ガスを挟間隙17に吐出するものである。そして、所定時間経過後に、当該空気供給管25の流量調整バルブ42を開放制御して、挟間隙17に、上流から下流に流れる気流を生成するようにする。
かかる構成にあって、空気非送風状態では、図4aに示されるように、HEPAフィルター5を通過する空気の流動圧が減退するため、挟間隙17には過酸化水素ガスが滞留しやすい状態となる。そして、所定時間だけかかる状態を維持すると、図4bに示されるように、効率良く短時間で当該挟間隙17に過酸化水素ガスが充足されることとなる。そしてさらに、図4cに示されるように、かかる状態で空気送風状態に変換してHEPAフィルター5に空気を送風すると、当該挟間隙17を空気が急激に下方へ流動することとなって、挟間隙17に滞留していた過酸化水素ガスが多孔性隔壁板6の貫通孔7から一挙に流出することとなる。これにより、過酸化水素ガスは、クリーンルーム2内のワーク配置空間12に広い範囲でムラなく効果的に行き渡ることとなる。そして、空気送風状態と空気非送風状態とを所定時間間隔で間欠的に実行すると共に、上記タイミングで過酸化水素ガスを供給することにより、効率的なクリーンルーム2の除染が可能となる。
なお、上記変形例にあっては、空気送風状態で過酸化水素ガスを供給するようにしても良いし、供給しないようにしても良い。
なお、これまでに述べた構成にあって、過酸化水素ガス供給管21の先端に、ガス噴出用のノズルを装着した構成としても良い。また、挟間隙17に過酸化水素ガス供給管21を配設する数は、適宜変更可能である。
また、HEPAフィルター5の上部空間に、公知の送風機を配置して、この送風機によってHEPAフィルター5へ向けて空気を送風するようにしても良い。
また、HEPAフィルター5及び多孔性隔壁板6は、クリーンルーム2内の上部に配設する構成のほか、クリーンルーム2内に設けられた壁部に配設する構成としても良い。
なお、本実施例では、クリーンルーム2を例にして説明したが、除染対象となる除染室としては、様々な構成が適用可能であり、例えばアイソレーターやチャンバー等であっても良い。また、除染に際して除染ガスの凝縮現象が不要である場合は、除染ガスは、過酸化水素ガスに限定されず、オゾンや二酸化塩素等の他の構成であっても勿論良い。また、本発明に係るフィルターとしては、HEPAフィルターに限定されず、同等の性能を有するフィルターが適宜採用されうる。また、本発明に係る多孔性隔壁板には、整流板(スクリーン)を用いても良い。
除染システム1の概略図である。 除染システム1のクリーンルーム2内を示す断面図である。 除染システム1に係るブロック回路図である。 挟間隙17における過酸化水素ガスの流動態様を示す説明図である。 従来構成のクリーンルームaを示す断面図である。
符号の説明
1 除染システム
2 クリーンルーム
5 HEPAフィルター
6 多孔性隔壁板
7 貫通孔
10 過酸化水水素ガス発生装置(除染ガス供給手段)
14 外気供給装置(空気送風手段)
17 挟間隙(ガス滞留空隙)
21 過酸化水素ガス供給管(除染ガス供給手段)
25 空気供給管(空気送風手段)
41 流量調整バルブ(除染管理制御手段)
42 流量調整バルブ(除染管理制御手段)
50 凝縮センサー
60 除染管理制御基板(除染管理制御手段)

Claims (2)

  1. 除染対象となる除染室内にフィルターが配設されていると共に、該フィルターを通過する一方向流を当該除染室内に形成し、かつ該除染室内に除染ガスを供給して当該除染室内を除染する除染システムにおいて、
    フィルターに空気を送風する空気送風手段と、
    除染室内に除染ガスを供給する除染ガス供給手段とを備え、
    前記フィルターの下流側に、空気の流通を可能とする貫通孔を面方向に複数具備してなる多孔性隔壁板を当該フィルターと離間させて配設し、フィルターと多孔性隔壁板との間隙にガス滞留空隙を形成すると共に、
    除染ガス供給手段からの除染ガスを、該ガス滞留空隙に供給するようにしたものであって、
    空気送風手段を、空気を送風する空気送風状態、又は送風しない空気非送風状態とに間欠的に状態変換させると共に、除染ガス供給手段に、少なくとも空気送風手段が空気非送風状態でガス滞留空隙に除染ガスを供給させるようにする制御内容を具備する除染管理制御手段を備えたことを特徴とする除染システム。
  2. 除染ガスは、除染室内で凝縮するものである構成にあって、
    除染室内に、除染室内で除染ガスが凝縮したことにより形成された凝縮膜に係る凝縮量の変化を検出する凝縮センサーを備えたことを特徴とする請求項1記載の除染システム。
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