JP2005230335A - 除染装置ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】 例えばクリーンルーム内に既に設置されている医薬品製造設備(除染対象物)を、クリーンルーム内に過酸化水素ガスを漏らすことなく除染することができる除染装置ユニットを提供する。
【解決手段】
除染装置ユニット1は、下底が開放された長方形状の組立て筐体2を備え、この組立て筐体2により除染対象物Xを囲繞する。前記組立て筐体2の筐壁は、内壁2a及び外壁2bとで構成され、組立て筐体内部9に供給した過酸化水素ガスを内壁2aに形成した排気口7を介して両壁の間隙であるガス案内間隙4に案内するようにした。そして、そのガスをガス案内間隙4を通じて送風装置3aに案内し、再度組立て筐体内部9に供給するようにした。このとき、外気用排気口8は開閉扉20により遮閉状態としておく。かかる構成とすることにより、送風装置3aと組立て筐体2との間で過酸化水素ガスを循環させることが可能となり、過酸化水素ガスを外界(クリーンルーム内)に漏らすことなく組立て筐体2に内在する除染対象物Xを除染することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、過酸化水素ガスなどの除染用ガスを除染対象物の外表面に接触させて、当該除染対象物を除染する除染装置ユニットに関する。
従来、医薬品製造設備の、特に高い除染処理が必要な部品(例えば、パーツフィーダのボウル部等)については、当該部品を一旦設備から取り外し、別途滅菌装置に搬送して除染し、その後、無菌状態を維持したまま元の位置に取り付けるようにしていた。しかし、部品の取り付け作業、及び無菌状態を維持したままの搬送作業は、非常に煩わしく面倒であって、多大な時間と労力をロスしてしまうという問題があった。また、搬送時に除染済みの部品が汚染されてしまう可能性もあった。
一方、かかる問題に鑑み、医薬品製造設備を、室内が気密遮閉されたアイソレータ内に設置し、過酸化水素ガス等の除染用ガスをこのアイソレータに供給することにより、当該医薬品製造設備全体を除染する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。かかる構成とすることにより、上記問題が解消されることとなる。
特開2001−54739号公報
しかしながら、上述のアイソレータに医薬品製造設備を設置する構成は、医薬品製造設備を新規に設置する場合は可能であるが、既にクリーンルーム等に設置されて操業を行っている医薬品製造設備については、適用することができなかった。
一方、医薬品製造設備のあるクリーンルーム全体を密閉状態として当該クリーンルーム内に過酸化水素ガスを投入し、室内全体を除染することにより設備を除染する構成が提案され得る。しかし、かかる構成は、室内の気密性を確保する等の別の作業負担が大きくなる問題があった。また、無駄な過酸化水素ガスを大量に投入しなければならず、極めて除染時間が長くなり、経済的にも大きな問題があった。
そこで、本発明は、これらの問題を解消し得る除染装置ユニットを提供することを目的とする。
本発明は、下底が開放され、所定位置に載置された除染対象物を囲繞する組立て筐体と、除染用ガスを発生させて該除染用ガスを組立て筐体内部に供給するガス供給手段と、組立て筐体の筐壁に形成された、組立て筐体内部のガスを排気する排気口と、排気口から排気されたガスを、ガス供給手段に案内するガス案内路とを備え、ガス供給手段が、ガス案内路により案内されたガスを再び組立て筐体内部に供給することにより、ガス供給手段と組立て筐体内部との間で除染用ガスを循環させ、組立て筐体内部にある除染対象物を除染するものであることを特徴とする除染装置ユニットである。
かかる構成にあっては、所定の部品群からなる組立て筐体により、床面等に固定された不動の除染対象物を囲繞することが可能となる。したがって、除染が必要な部品を取り外すことなく、既設の設備や装置全体を除染対象物として除染できる。しかも、除染用ガスは、除染装置ユニット内で循環して外部、すなわち既設設備のある室内に放出されないため、除染不要な周囲に除染用ガスを漏らすことがない。なお、本発明にかかる組立て筐体は、除染対象物を容易に囲繞できるように下底の他にも適宜開放部を設けた構成としても良い。これにより、所定位置に様々な形態で固定された設備や装置に対して幅広く対応可能となる。なお、除染とは、化学T期除染、無菌、殺菌、滅菌等が含まれる。
ここで、ガス供給手段が、除染用ガスを発生させるガス発生装置と、該ガス発生装置と連通し、かつ組立て筐体に装架された、ガス発生装置が発生させた除染用ガスを組立て筐体内部に供給する送風装置とからなると共に、組立て筐体の筐壁が、互いに離間する内壁及び外壁とで構成された除染装置ユニットにあって、前記両壁間に形成されたガス案内間隙と送風装置とを連通する循環用連通口が設けられ、かつガス案内間隙と内壁に形成された排気口とが接続され、当該ガス案内間隙がガス案内路とされた構成が提案される。ここで、組立て筐体内部とは、ガス案内間隙を含まず、内壁に囲繞される空間をいう。
このように、二重構造である組立て筐体に送風装置を装架し、かつガス案内間隙を介して除染用ガスを循環させる構成とすることにより、全体として装置が一体的に構成され、配管構造も不要となり、装置全体がコンパクトとなる。
また、内壁に形成された排気口と対向するように外壁に形成された、ガス案内間隙と外界とを連通する外気用排気口と、組立て筐体に装架された、外界及び組立て筐体内部に比してガス案内間隙を陰圧とする内圧制御手段、及び外気を清浄化して組立て筐体内部に清浄外気を供給する外気供給装置とを備え、除染用ガス供給時は、内圧制御手段によりガス案内間隙を陰圧とし、除染用ガスを供給せず清浄外気を供給する時は、ガス案内間隙を陰圧としない構成が提案される。
かかる構成にあっては、除染時は、除染用ガスを含む組立て筐体内部のガスが負圧作用によりガス案内間隙に吸引されることとなる。このため、供給された除染用ガスが外界に漏れることがない。一方、清浄外気供給時は、当該外気が外気用排気口から外界に排出されるため、組立て筐体内部に一方向流が形成され、汚染物質の侵入を防止でき、除染済みの内部空間を好適に清浄維持できる。
一方、内壁に形成された排気口と対向するように外壁に形成された、ガス案内間隙と外界とを連通する外気用排気口と、外気用排気口に配設された、外界と組立て筐体内部とを連通する開放状態又は外界と組立て筐体内部とを遮断する遮閉状態のいずれかに変換する開閉扉と、組立て筐体に装架された、外気を清浄化して組立て筐体内部に清浄外気を供給する外気供給装置とを備え、除染用ガス供給時は、開閉扉を遮閉状態とし、除染用ガスを供給せず清浄外気を供給する時は、開閉扉を開放状態とする構成としても良い。
かかる構成にあっては、除染時は、組立て筐体内部は閉じた空間になるため、除染用ガスが外界に漏れることがない。また、清浄外気供給時は、組立て筐体内部から外気用排気口へ流れる一方向流を形成でき、除染済みの内部空間を好適に清浄維持できる。
また、組立て筐体に、ガス発生装置が装架された構成が提案される。
かかる構成とすることにより、除染用ガスを供給するための配管構造等が不要となり、装置全体がコンパクトとなる。
本発明の除染装置ユニットは、所定位置に載置された除染対象物を囲繞する組立て筐体により構成し、当該組立て筐体内部に除染用ガスを供給し、かつ循環させて除染対象物を除染するものとしたため、既設された除染対象物について除染できることとなり、無菌状態維持したまま除染が必要な部品を無菌庫に搬送等する必要がなくなり、簡便性・有用性が飛躍的に向上すると共に、搬送時の汚染のおそれも解消できる優れた利点がある。しかも、除染不要な周囲に除染用ガスを漏らすことがないため、安全面、又は経済的な観点からも優れた効果がある。
また、送風装置を組立て筐体に装架すると共に、組立て筐体の筐壁を内外壁で構成し、内外壁間に形成されたガス案内間隙を介してガスを循環させる構成とした場合は、複雑かつ煩雑な配管構造が省かれ、全体として装置がコンパクトとなる効果がある。また、ガス案内路として配管を用いた構成に比して、循環させるガス流量を飛躍的に増大させることが可能となる。さらに、送風装置の取付けが、組立て筐体のあらゆる部分で可能となるため、設計の自由度が増す効果もある。
また、組立て筐体に内圧制御手段及び外気供給装置を装架し、除染用ガス供給時はガス案内間隙を陰圧とし、清浄外気を供給する時はガス案内間隙を陰圧としない構成とした場合は、内圧制御機能及び外気供給機能を有する装置がユニット化されて取り扱いが容易となると共に、除染時に、除染用ガスを含む組立て筐体内部のガスをガス案内間隙に吸引して外界に漏れることを防止できる利点がある。一方、清浄外気供給時には、組立て筐体内部に一方向流を形成することができ、外界から汚染物質が侵入することを防止できる利点がある。
さらに、外気用排気口に開閉扉を設け、除染用ガス供給時は開閉扉を遮閉状態とし、清浄外気供給時は開放状態とする構成とした場合は、除染時に組立て筐体内部を閉じた空間として、除染用ガスの漏れを確実に防ぐことができる。また、清浄外気供給時には、組立て筐体内部に一方向流を形成できるため、外界から汚染物質が侵入することを防止できる利点がある。
また、組立て筐体に、ガス発生装置が装架された構成とした場合は、装置全体がコンパクトとなり、除染用ガスを供給するための配管構造等が不要となる利点がある。
<第一実施形態例>
本発明にかかる除染装置ユニット1は、例えばクリーンルーム内(クラスBの無菌管理区域)の床面等に着脱不能に載置された医薬品製造設備等を除染対象物として除染するものである。この除染装置ユニット1によれば、クリーンルーム内に除染用ガスとしての過酸化水素ガスを漏らすことなく、また、除染を要する部品等を取り外す作業をすることなく、除染処理できる。
具体的な構成としては、図1に示されるように、床面Gに載置された除染対象物Xを囲繞する組立て筐体2を備えている。この組立て筐体2は、所定の部品(壁用パネル等)群を組み立てることによりなるものであって、本実施形態例にあっては直方体形状としている。また、図2に示されるように、組立て筐体2の下底は開放した構成としている。これにより、床面Gに固定された除染対象物Xを囲繞できる。なお、この除染対象物Xが内在する空間が組立て筐体内部9となる。
また、組立て筐体2の筐壁は、所定間隔を置いて一体的に固定された内壁2a及び外壁2bとで構成されている。すなわち、組立て筐体2は、二重構造となっている。そして、両壁2a,2b間に形成された間隙を、後述するガス案内間隙4としている。
一方、組立て筐体内部9の天井位置には、HEPAフィルタ11と整流板12とがそれぞれ上下の位置関係となるように、各々ほぼ水平に架けわたされている。
また、図1,2に示されるように、組立て筐体2の外壁2bには、送風装置3aが外方に張り出して装架されている。この送風装置3aは、ボックス13とその内部に備えられた循環ファン10、排気用ファン25、外気導入用ダンパー14、排気用ダンパー26、及び供給管15等で構成されている。さらに、この送風装置3aには、当該クリーンルームの外に置かれたガス発生装置3bが接続されている。
かかる構成にあって、予め外気導入用ダンパー14を閉鎖しておき、ガス発生装置3bに過酸化水素ガスを発生させると、当該過酸化水素ガスは管路(図示省略)を通じてボックス13内に供給される。そして、循環ファン10を駆動させることにより、内外壁2a,2bを貫く供給管15を介して、過酸化水素ガスが組立て筐体内部9に供給される。ここで、供給管15は組立て筐体内部9の最上位置に配設することとし、最上位置から流入した過酸化水素ガスは、HEPAフィルタ11と整流板12とによりそれぞれ清浄化及び整流化されて下方へ流れ、除染対象物Xの周囲に放出される。
ここで、前記ガス発生装置3bは、フラッシュ蒸発技術を利用した公知のものが好適に採用される。また、ガス発生装置3bをクリーンルームの外に置くことにより、作業者が過酸化水素水の残量を常時管理でき、過酸化水素ガスを組立て筐体内部9に継続して供給できる。なお、本実施形態例にかかるガス発生装置3b及び送風装置3aにより、本発明にかかるガス供給手段が構成される。
一方、送風装置3aは、過酸化水素ガスの供給を中止し、前記外気導入用ダンパー14を開放操作し、かつ循環ファン10を駆動することにより、上記と同様の経路に従って組立て筐体内部9に清浄化かつ整流化された清浄外気を導入することもできる。なお、本実施形態例にかかる送風装置3aとHEPAフィルタ11とにより、本発明にかかる外気供給装置が構成される。
また、組立て筐体2の内壁2aの下端部には、組立て筐体内部9のガスを外へ排気するための排気口7が開口している。なお、本実施形態例にあっては、正面対向位置にも設けている。
さらに、外壁2bの下端部のうち、前記排気口7と対向する位置には、排気口7とほぼ同じ大きさの外気用排気口8が開口している。すなわち、排気口7及び外気用排気口8により、組立て筐体内部9、ガス案内間隙4、及び外界(すなわちクリーンルーム内)とがそれぞれ連通することとなる。
さらに、外気用排気口8には、当該開口部を開放・遮閉する開閉扉20が配設されている。さらに詳述すると、図3に示されるように、開閉扉20は、アルミ材からなる平板状のシャッタ21と、水平方向に伸縮可能に設置されたシリンダ22とで構成されている。そして、シリンダ22の可動先端部にシャッタ21が接続され、シリンダ22の可動に従ってシャッタ21と外気用排気口8とが離間して外界と組立て筐体2とが連通する開放状態、又はシャッタ21が外気用排気口8を塞いで外界と組立て筐体2とを遮断する遮閉状態のいずれかに変換可能としている。なお、シリンダ22は、排気口7の周囲に配設された支持台23により、その開口を塞がないように支持されている。また、シャッタ21が当接する外壁2b表面部にはパッキン24が配設されており、確実に遮閉し得るようにしている。
また、前記ガス案内間隙4は、上述のように、組立て筐体2を構成する内壁2a及び外壁2bとの間に形成され、図2に示されるように、外壁2bと送風装置3aとの接続面に形成された循環用連通口6を介して前記送風装置3aと連通している。なお本実施形態例にかかるガス案内間隙4により、本発明にかかるガス案内路が構成される。なお、ガス案内間隙4(ガス案内路)には、オリフィスなどの絞りを設け、当該間隙4(ガス案内路)の負圧を増加させる内圧調整手段を設けることもできる。
かかる構成にあって、除染対象物Xの除染は、以下のように実行される。
所定の生産現場或いは設置現場で組み立てられた組立て筐体2に、前記所要の装置3a等を装架して除染装置をユニット化し、クリーンルーム内にある除染対象物Xを囲繞した後、開閉扉20を遮閉状態とする。そして、組立て筐体内部9を閉鎖状態とする。
そして次に、外気導入用ダンパー14を閉鎖した状態で、循環用ファン10を駆動させて、過酸化水素ガスを組立て筐体内部9に供給する。過酸化水素ガスは、順に供給管15、HEPAフィルタ11、及び整流板12を介して除染対象物Xの周囲に放出され、除染対象物Xの除染が開始される。なお、除染前に、乾燥エアーを組立て筐体内部9に供給し、内部空間を除湿処理しておく構成としても良い。
ここで、組立て筐体内部9に供給された過酸化水素ガスを含むガスは、その後排気口7を介してガス案内間隙4内に流出して排気されることとなる。そして、排気口7からガス案内間隙4に案内されたガスは、循環用連通口6を介して再び送風装置3aのボックス13内に供給される。
そして、送風装置3aに案内されたガスは、再び循環ファン10により組立て筐体内部9に供給される。すなわち、送風装置3aと組立て筐体2との間で過酸化水素ガスを含むガスが循環することとなる。この過酸化水素ガスの循環を所定時間継続することにより、除染対象物Xを除染することが可能となる。ここで、除染態様としては、除染対象物Xの外表面に過酸化水素ガスを凝縮させる構成が好適である。このように、除染対象物X外表面に凝縮液層を形成することにより、除染効果が向上する。
除染が完了したと判断した場合は、次にエアレーションを実行する。すなわち、過酸化水素ガスの供給を中止し、送風装置3a内に備えられた排気用ファン25を駆動し、過酸化水素ガスを水と酸素に分解する分解フィルタ27を介して排気用ダンパー26からガスを排気する。
次に、エアレーション実行後、除染後の無菌状態を維持しながら、除染対象物X(医薬品製造設備)を操業する際の態様を説明する。
組立て筐体内部9を清浄維持するために、除染装置ユニット1は、外気導入用ダンパー14、及び開閉扉20を開放すると共に、かかる状態で循環ファン10を駆動させる。かかる構成とすることにより、組立て筐体内部9に供給された清浄外気が外気用排気口8を介して外界(クリーンルーム内)に放出されることとなる。すなわち、組立て筐体内部9に上方から下方への一方向流が形成され、汚染物質が組立て筐体内部9に侵入することなく、除染対象物Xを清浄維持することができる。なお、勿論、排気されるガスに、過酸化水素ガス成分は含まれていない。
<第二実施形態例>
また、別の実施形態が提案される。
第二実施形態例にかかる除染装置ユニット1aは、図4,5に示されるように、上記開閉扉20に代えて、ガス案内間隙4にあって、排気口7及び外気用排気口8に臨む位置に内圧制御機構23を設置した構成である。なお、本実施形態例にかかる内圧制御機構23により、本発明にかかる内圧制御手段が構成される。
ガス案内間隙4の床面Gに立設した内圧制御機構23は、床面Gに固定された本体25と、上下動する可動頭部24とからなる。かかる構成にあって、可動頭部24は、排気口7の上縁と可動頭部24との距離が可及的に小さくなる位置を最高位置とし(図4参照)、これに対し、排気口7と外気用排気口8とが十分に連通する位置を最低位置としている(図5参照)。
ここで、除染対象物Xを除染する際は、内圧制御機構23を駆動して可動頭部24を最高位置にする。すなわち、可動頭部24と排気口7の上縁との間にわずかな隙間を生じさせるようにすると、組立て筐体内部9の内圧との関係ではガス案内間隙4が陰圧状態となり、そのわずかな隙間から組立て筐体内部9のガスがガス案内間隙4内に吸引されることとなる。これにより、ガス案内間隙4をガス案内路として、過酸化水素ガスを循環させることが可能となる。なお、厳密に言えば、可動頭部24が最高位置にあっても組立て筐体内部9と外界(クリーンルーム内)とは連通していることになるが、上記のような負圧作用により、過酸化水素ガスを外界に漏らすことなく、除染対象物Xを除染することが可能となる。
一方、除染対象物X(医薬品製造設備)を操業する時は、可動頭部24を最低位置に移動させ、可動頭部24と排気口7上縁との隙間を拡大し、排気口7及び外気用排気口8とを十分に連通させる。このようにしてガス案内間隙4を陰圧とする負圧作用が生じないようにし、かかる状態で清浄外気を組立て筐体内部9に導入する。これにより、組立て筐体内部9に上方から供給された清浄外気は、排気口7,8を介して外に放出されることとなり、組立て筐体内部9に一方向流を形成することが可能となる。これにより、汚染物質が組立て筐体内部9に侵入することを防止できる。
<第三実施形態例>
また、簡易に移動可能とした除染装置ユニット1bが提案される。
図6に示されるように、組立て筐体2を床面Gに対して脱着可能な構成とし、組立て筐体2の下端にキャスター32を複数配設し、除染装置ユニット1b本体を容易に移動させることができる構成としても良い。かかる構成にあって、組立て筐体2の側壁部に除染対象物X(医薬品製造設備)が通過可能な搬入用開口部30と、この搬入用開口部30を遮閉する搬入用扉31とを設けた構成が好適である。かかる構成とすることにより、除染装置ユニット1を手押しして除染対象物Xが設置された位置まで移動させ、搬入用開口部30を介して除染対象物Xを組立て筐体内部9に位置させて、除染対象物Xを囲繞した状態とすることが可能となる。かかる構成によれば、組立て筐体2を持ち上げることなく、簡便かつ迅速に組立て筐体2に除染対象物Xを内在させ、除染を実行することが可能となる。
<第四実施形態例>
また、図7に示されるように、一重構造の組立て筐体2’を用いた構成も提案され得る。かかる構成にあっては、ガス案内路を、組立て筐体2aの外部に設けられたガス案内管4aにより構成する。このガス案内管4aは、筐壁2cに形成された排気口7と送風装置3aに形成された循環用連通口6aとにそれぞれ接続されている。
なお、これまで述べたように、本発明にかかる組立て筐体2は、特定の除染対象物Xを囲繞した状態で所定期間使用されるものであるが、所定位置に固定的に載置された除染対象物Xに対して転々と移動し得る移動組立て筐体としたものを排除するものではない。
なお、各実施形態例にあって、ガス発生装置3bも、組立て筐体2,2’に装架させた構成としても良い。また、組立て筐体2,2’の外形は様々に変更できる。
また、除染用ガスとしては、ホルムアルデヒド、エチレンオキサイド、過酢酸水溶液、オゾン水等の除染剤をガス化したものが例示される。
第一実施形態例にかかる除染装置ユニット1の正面図である。 除染装置ユニット1の縦断面図である。 開閉扉20の開閉態様を示す説明図である。 第二実施形態例にかかる除染装置ユニット1aの縦断面図である。 内圧制御機構23の駆動態様を示す説明図である。 第三実施形態例にかかる除染装置ユニット1bの使用態様図である。 第四実施形態例にかかる除染装置ユニット1cの縦断面図である。
符号の説明
1,1a,1b,1c 除染装置ユニット
2,2’ 組立て筐体
2a 内壁
2b 外壁
2c 筐壁
3a 送風装置
3b ガス発生装置
4 ガス案内間隙
4a ガス案内管
6,6a 循環用連通口
7 排気口
8 外気用排気口
9 組立て筐体内部
20 開閉扉
23 内圧制御機構
X 除染対象物

Claims (5)

  1. 下底が開放され、所定位置に載置された除染対象物を囲繞する組立て筐体と、
    除染用ガスを発生させて該除染用ガスを組立て筐体内部に供給するガス供給手段と、
    組立て筐体の筐壁に形成された、組立て筐体内部のガスを排気する排気口と、
    排気口から排気されたガスを、ガス供給手段に案内するガス案内路とを備え、
    ガス供給手段が、ガス案内路により案内されたガスを再び組立て筐体内部に供給することにより、ガス供給手段と組立て筐体内部との間で除染用ガスを循環させ、組立て筐体内部にある除染対象物を除染するものであることを特徴とする除染装置ユニット。
  2. ガス供給手段が、除染用ガスを発生させるガス発生装置と、該ガス発生装置と連通し、かつ組立て筐体に装架された、ガス発生装置が発生させた除染用ガスを組立て筐体内部に供給する送風装置とからなると共に、組立て筐体の筐壁が、互いに離間する内壁及び外壁とで構成された除染装置ユニットにあって、
    前記両壁間に形成されたガス案内間隙と送風装置とを連通する循環用連通口が設けられ、かつガス案内間隙と内壁に形成された排気口とが接続され、当該ガス案内間隙がガス案内路とされたことを特徴とする請求項1記載の除染装置ユニット。
  3. 内壁に形成された排気口と対向するように外壁に形成された、ガス案内間隙と外界とを連通する外気用排気口と、
    組立て筐体に装架された、外界及び組立て筐体内部に比してガス案内間隙を陰圧とする内圧制御手段、及び外気を清浄化して組立て筐体内部に清浄外気を供給する外気供給装置とを備え、
    除染用ガス供給時は、内圧制御手段によりガス案内間隙を陰圧とし、除染用ガスを供給せず清浄外気を供給する時は、ガス案内間隙を陰圧としないものであることを特徴とする請求項2記載の除染装置ユニット。
  4. 内壁に形成された排気口と対向するように外壁に形成された、ガス案内間隙と外界とを連通する外気用排気口と、
    外気用排気口に配設された、外界と組立て筐体内部とを連通する開放状態又は外界と組立て筐体内部とを遮断する遮閉状態のいずれかに変換する開閉扉と、
    組立て筐体に装架された、外気を清浄化して組立て筐体内部に清浄外気を供給する外気供給装置とを備え、
    除染用ガス供給時は、開閉扉を遮閉状態とし、除染用ガスを供給せず清浄外気を供給する時は、開閉扉を開放状態とするものであることを特徴とする請求項2記載の除染装置ユニット。
  5. 組立て筐体に、ガス発生装置が装架されたことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の除染装置ユニット。
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