JP2018001051A - 安全キャビネット - Google Patents

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Abstract

【課題】オゾン水等の液体状除染剤による除染作業を容易に行うことができる安全キャビネットを提供する。
【解決手段】内部に作業室2を有するキャビネット本体1を備えている安全キャビネットにおいて、キャビネット本体1に設けられたオゾン水供給装置と、キャビネット本体1の作業室2の外部または内部に設けられ、オゾン水供給装置からオゾン水が供給される蛇口51を備えた流し台50が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、医療、再生医療、製薬などの産業分野において使用される安全キャビネットに関する。
安全キャビネットは、その内部に作業用の開口部を除き準密閉状態の作業室を形成するとともに、当該作業室内で発生する汚染エアロゾルを吸引し、作業者側に流出させないようにする一方、吸引回収した汚染空気はHEPAフィルタで無菌・清浄化して排気する機能を備えており、取り扱える病原体のレベルによって、クラスI、II、IIIに分類されている。
このような安全キャビネットの一例として特許文献1に記載のものが知られている。この安全キャビネットは、前面に開閉扉を有し、内部に作業室を形成するキャビネット本体と、前記作業室の一側に設けた給気用の高性能フィルタと、この給気用の高性能フィルタに空気を圧送する送風機と、前記作業室の他側に配置され、この作業室内の空気が通過する排気孔を有する作業台と、前記排気孔を通って前記作業室から流出した空気を前記送風機により吸引する連通路と、前記送風機の風下側に設けられ、排気用の高性能フィルタを介して前記キャビネット本体外に空気を排出する排出路とを備えている。
また、前記連通路にはオゾン発生器が設けられ、前記排出路にはオゾン除去部材が設けられ、前記開閉扉を閉じた状態でこのオゾン発生器を作動させ、かつ、前記送風機を定格回転数以下の低速で運転するとともに、前記オゾン発生器が停止した状態で前記送風機を定格回転数にて運転するようにしている。
このような安全キャビネットでは、作業終了後、開閉扉を閉じた状態でこのオゾン発生を作動させてオゾンガスを発生させると、この発生したオゾンガスは送風機により連通路内に循環されるので、これによって、作業室外の連通路の殺菌(除染)を行うことができる。特に、オゾン発生器の動作中、送風機は定格回転数以下の低速にて運転されるので、無駄なオゾンガス生成を抑制しつつ、比較的広い範囲の殺菌が可能となる。
また、オゾン発生器が停止してオゾンガスによる殺菌(除染)が終了した後は、送風機が定格回転数にて運転されるので、キャビネット本体内の空気に含まれるオゾンガスは排気用の高性能フィルタを介して排出されていくが、このときにも排出路にはオゾン除去部材が設けられているので、迅速にオゾンガスを除去することができ、排気とともにオゾンガスが外部に排出されることを未然に防止することができる。
このような安全キャビネットの作業室では、抗がん剤、ホルモン剤、抗生物質等の調整作業も行われる。そして調整作業が終了した後、作業室やその内壁面に、抗がん剤、ホルモン剤、抗生物質等が残留物として浮遊していたり、付着している虞があるため、残留物の再飛散防止のためにも、当該残留物を除染する必要がある。
ところで、オゾンガスには、抗がん剤等の分解除去効果があることは知られており、前記従来の安全キャビネットでは、オゾンガスによって作業室外の連通路の除染を行うことはできる。
しかし、オゾン発生器で発生したオゾンガスは作業室には供給されないので、作業室に浮遊している残留物や作業室の内壁面に付着している残留物を完全に除染するのは困難である。
そこで、オゾンガス等のガス状除染剤による除染中に作業室からのガス状除染剤の漏出を防止して、ガス状除染剤を作業室に循環させて当該ガス状除染剤によって作業室を除染することができる安全キャビネットが要望されている。
さらには、作業前あるいは作業後に、調整前の薬瓶やあるいは調整後の輸液バックやグローブ等を洗浄できる安全キャビネットが要望されている。
特開平7−8811号公報
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、オゾン水等の液体状除染剤による除染作業を容易に行うことができる安全キャビネットを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明に係る安全キャビネットは、内部に作業室を有するキャビネット本体を備えている安全キャビネットにおいて、
前記キャビネット本体の前記作業室の外部に設けられた液体状除染剤供給装置と、
前記キャビネット本体の前記作業室の外部または内部に設けられ、前記液体状除染剤供給装置から液体状除染剤が供給される蛇口を備えた流し台と、
を備えていることを特徴とする。
本発明においては、液体状除染剤供給装置から液体状除染剤が供給される蛇口を備えた流し台が設けられているので、調整前の薬瓶やあるいは調整後の輸液バックやグローブ等を容易に洗浄することができ、作業者等の暴露を防止することができる。
本発明の前記構成において、前記流し台は、前記キャビネット本体の前記作業室の外部に設けられ、前記キャビネット本体内に収納可能になっていることが好ましい。
このような構成によれば、不使用時に邪魔になるのを防ぐことができる。
また、本発明の前記構成において、前記蛇口は、引き出し可能に設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、作業室内でもあるいは作業室の隅々まで洗浄を行うことができる。
本発明によれば、オゾン水等の液体状除染剤による除染作業を容易に行うことができる。
本発明の実施の形態に係る安全キャビネットを示す図であって、概略正面図である。 同、概略側面図である。 同、作業室開口部の気密閉鎖装置の概略構成を示すもので、(a)はインフレートシールが収縮している状態を示す平断面図、(b)はインフレートシールが膨張している状態を示す平断面図、(c)はインフレートシールが膨張している状態を示す側断面図である。 同、気密閉鎖装置の電動構造を説明するための概略正面図である。 同、気密閉鎖装置の電動構造を説明するための概略側面図である。 同、オゾン水生成系統図である。 同、加湿器を示す概略側面図である。 同、加湿器の超音波震振動子の部分示す概略側面図である。 同、排気ファンの風量制御を説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1および図2は、本発明の実施の形態に係る安全キャビネットを示す概略正面図および概略側面図である。図2において、作業室等の部分は、一部切り欠いて示している。
図1および図2に示すように、この安全キャビネットは、内部に作業室2を有するキャビネット本体1と、このキャビネット本体1の前面に設けられて、作業室2に連通する開口部3を開閉可能とするシャッター(開閉部材)4と、作業室2から気体を排気する排気路6とを備えている。
なお、図示は省略するが、キャビネット本体1には、HEPAフィルタ等のフィルタが設けられ、排気路6を通って作業室から外部に排気される気体は、前記フィルタによって清浄化されるようになっている。
また、キャビネット本体1には給気兼循環用ファンP1が設けられている。この給気兼循環用ファンP1は、開口部3から作業室2に空気を吸引して供給するとともに、作業室2の気体を排気路6を通して外部に排気する機能を有している。
また、給気兼循環用ファンP1は、作業室2内の気体を内部循環させるような循環気流を発生させる機能も有している。
また、キャビネット本体1の内部には、隔壁11が設けられ、この隔壁11によってキャビネット本体1の内部には、作業室2が形成されている。前記排気路6は、作業室2の下側および裏側に連続して形成され、さらにキャビネット本体1の上側の外部に設けられた排気ダクト7内に形成されている。前記電磁弁は排気ダクト7内に設けられている。排気ダクト7内には、排気用の電動式の気密ダンパー8の下流側に排気ファンP2が設置されている。
また、作業室2の下側には、設置室12が設けられ、この設置室12には、オゾン発生器(除染剤導入装置)が設置されている(図6参照)。図6に示すように、ゾン発生器13は、酸素発生器13aとオゾナイザー13bとを備えており、酸素発生器13aが外気を取り入れて酸素を発生させるとともに、この酸素をオゾナイザー13bに供給して、オゾナイザー13bによってオゾンガス(ガス状除染剤)を発生させるようになっている。
オゾナイザー13bによって発生したオゾンガスは、オゾンガス供給路13Cを通って作業室2に導入されるようになっており、これにより作業室2に浮遊している残留物や作業室の内壁面に付着している残留物を除染できるようになっている。なお、このオゾン発生器13は、酸素発生器13aのコンプレッサを駆動させることで、作業室2に空気を導入可能な構成となっている。
また、キャビネット本体1には、作業室2のオゾンガスのオゾン濃度を検出する濃度センサと作業室2の温湿度を検出する温湿度センサが設けられている。これらの濃度センサおよび温湿度センサは制御部に電気的に接続されている。図2に示すように、制御部10は、キャビネット本体1の前面の上部の前側に設置された制御盤61に設けられている。図1および図2に示すように、制御盤61の前側には、キャビネット本体1の前面のほぼ上半分を覆う前面カバー62が設けられている。前面カバー12の下端部の中央部には、表示部63が設けられている。さらに、作業室2の側壁には、加湿器17が設けられ、この加湿器17は制御部10に電気的に接続されている。
また、キャビネット本体1には、作業室2内の内圧を検出する圧力センサが設けられている。この圧力センサは作業室2から外部に作業室2と連通して延出する延出管内の内圧を測定することによって、作業室2内の内圧を検出するようになっており、当該圧力センサは制御部10に電気的に接続されている。
延出管には、圧力センサより上流側において分解装置が設けられている。この分解装置はオゾンガス分解触媒を有するものであり、この分解装置によってオゾンガスを分解することで、オゾンガスが分解装置より下流側に流出しないようになっている。また、延出管には圧力センサより下流側において、電磁弁で構成された開閉弁が設けられ、この開閉弁は制御部10に電気的に接続されている。
また、キャビネット本体1の外側には、オゾン監視センサが設けられ、このオゾン監視センサは制御部10に電気的に接続されている。
さらに、前記排気ファンP2は制御部10に電気的に接続されている。そして、オゾン監視センサによってキャビネット本体1の外側において、オゾンガスが検出された場合に、制御部10が排気弁を開き、排気ファンP2を駆動して、当該オゾンガスを建屋外に排気するようになっている。
また、キャビネット本体1には、シャッター4によって開口部3を気密に開閉可能とする気密閉鎖装置30が設けられている。シャッター4は、例えば、透明な強化ガラス等から構成される。
すなわち、図3(a)〜(c)に示すように、略矩形状の開口部3の四周部のうち、左右辺に沿う側縁部と下辺に沿う下縁部には断面コ字形のシャッターレール31が設けられ、上辺に沿う上縁部には、図3(c)に示すように、シャッター4と平行離間する横桟34が設けられ、この横桟34には、押圧機構35が設けられている。この押圧機構35は横桟34の下面に取り付けられた断面L形のフレーム35aと、このフレーム35aに設けられたねじ孔に螺合されている軸部35bと、この軸部35bの先端部に設けられた当接部35cとを備え、軸部35bを作業者が軸回りに回すことによって、当接部35cがシャッター4に対して接離するようになっている。
そして、断面コ字形のシャッターレール31に、矩形板状のシャッター4の左右辺部と下辺部が挿入され、シャッター4の上辺部が当接部35cより内側に挿入されている。したがって、シャッター4は、左右側縁部に位置するシャッターレール31に沿って上下にスライド可能なっているとともに、当接部35cによってシャッター4の厚さ方向に当該シャッター4の下端部を支点として移動可能となっている。
そして、シャッター4の下辺部が下縁部に位置するシャッターレール31に挿入された状態で開口部3がシャッター4によって塞がれ、一方、シャッター4が上方に所定距離だけスライドすることで、開口部3が開くようになっている。
また、左右に対向するシャッターレール31,31間で、かつ、下側のシャッターレール31と上側の当接部35cとの間で、かつ、シャッター4より内側には、断面コ字形に形成され、かつ矩形枠状の保持枠32がその開口部をシャッター4側に向けて設けられている。この保持枠32には、当該保持枠32の周方向に延在するリング状のインフレートシール33が挿入されている。
このインフレートシール33はチューブ状のゴム製シールに低圧の空気を入れることにより膨張するものであり、膨張した状態では、図2(b)および(c)に示すように、インフレートシール33がシャッター4の裏面外周部に密着するとともに、インフレートシール33の膨張によって、シャッター4の表面外周部が断面コ字形のシャッターレール31の外側の片と、押圧機構35の当接部35cに緊密に圧接することによって、シャッター4によって開口部3を気密に閉鎖するようになっている。
また、インフレートシール33が膨張した際に、押圧機構35の軸部35bを回すことによって、当接部35cがシャッター4を押圧して、てこの原理により、当該シャッター4がその下端部を支点として上側の保持枠32に向けて移動して、シャッター4の裏面がインフレートシール33に密着する。
このように、シャッター4を、インフレートシール33を膨張させることによって、作業室2の開口部3が開放不能となるように保持することで、不意にシャッター4が開くのを防止することができる。
一方、インフレートシール33から空気を抜くことによって、当該インフレートシール33が収縮すると、図3(a)に示すように、インフレートシール33がシャッター4の裏面外周部から離れて、当該シャッター4のシャッターレールへの圧接状態も解除されるので、シャッター4は上方にスライド可能となる。
図4および図5に示すように、気密閉鎖装置30は電動式のものであって、電動モータによりシャッター4が上下移動するようになっている。手動式であると開閉の際に取っ手等から交差汚染が生じる虞があるが、電動式の場合、それを防止することができる。
すなわち、キャビネット本体1の前面の上端部に、モータにより正逆回転するモータローラ41が水平に設置されている。このモータローラ41の両端部にはそれぞれ、スプロケット42、42が固定されており、各スプロケット42にはチェーン43が巻回されている。各チェーン43の一端部にはそれぞれ、シャッター4の両側端部に設けられたシャッター支持部材4a、4aの上端部が固定されている。また、各チェーン43は、キャビネット本体1の上端部の前後の両端部に設けられたスプロケット44、45に巻回されて、キャビネット本体1の前面から裏面に延びており、各チェーン43の他端部は、キャビネット本体1の裏面に沿って下方に延びるバランスウェート46に連結されている。
したがって、モータによってモータローラ41を一方向または他方向に回転させると、シャッター4が下降または上昇してシャッター4が開口部3を開閉する。そして、本実施の形態では、シャッター4をスプロケット(転動体)44、45を介して下降および上昇させるチェーン(索状体)43の他端部にバランスウェート46が設けられているので、バランスシャッター4が下降または上昇する際に、シャッター4の重さをバランスウェート46の重さが打ち消すように作用している。したがって、モータローラ41を回転させるモータの負荷を軽減することができ、これによりモータを小型化することができる。また、停電の際には、シャッター4を手動で容易に上下させることができる。
なお、スプロケット44、45の間に設けられたスプロケット(転動体)47には、エンコーダが設置されており、これによりシャッター4の開閉位置を正確に制御することができる。
図1および図2に示すように、キャビネット本体1には、作業室2の下側には、オゾン発生器13が設置されている設置室12の横に並んで、流し台50が設けられている。この流し台50は、キャビネット本体1の前側に引き出せるようになっている。流し台50には、蛇口51が設けられている。この蛇口51からは高濃度のオゾン水が供給されるようになっている。蛇口51は、手等を差し出すと自動的に弁が開いてオゾン水が供給される自動式になっているが、必ずしも自動式でなくても良い。また、蛇口51は、引き延ばすことができるようになっており、これにより作業室2内にまで蛇口51を持っていき、作業室2内でオゾン水を供給できるようになっている。
なお、作業室2には、下壁を通して作業室の外部に液体を排出するためのドレインコック52が設置されている。また、前記設置室12は、上側に開口部を備えた箱体により構成されており、キャビネット本体1の前側に引き出せるようになっている。
オゾン水の生成は次にように行われる。
すなわち、図6に示すように、オゾン発生器13の酸素発生器13aが外気(空気)を取り入れて酸素を発生させ、この酸素をオゾナイザー13bに供給して、オゾナイザー13bによってオゾンガスを発生させる。このオゾナイザー13bによって発生したオゾンガスは、オゾンガス供給路13cを通って作業室2に供給される。導入されたオゾンガスにより、作業室2に浮遊している残留物や作業室の内壁面に付着している残留物を除染される。オゾンガス供給路13cには、供給弁13dが設けられている。
また、このオゾナイザー13bによって発生したオゾンガスは、オゾンガス供給路14aを通ってエジェクタ15eに供給される。オゾンガス供給路14aには、供給弁14bおよび逆止弁14cが上流側からこの順に設けられている。前記エジェクタ15eには、水供給路15aを通して水が供給される。水供給路15aには、給水口15bとエジェクタ15eとの間に供給弁15cとフロートスイッチ15dとが上流側からこの順に設けられている。エジェクタ15eに供給されたオゾンガスは、エジェクタ15e内を通過する水によるエジェクタ作用により吸引されて混合され、気液分離タンク15f内に送られる。この気液分離タンク15fで、水に溶け込まなかったオゾンガス等の気体は、エアベント15gを通してドレイン15hに送られ、このドレイン15hで水分が分離され、オゾン分離剤iを通して大気中に放出される。一方、気液分離タンク15f内のオゾン水は、蛇口51に供給される。このオゾン水は、例えば4ppm等の高濃度のオゾン水である。このような高濃度のオゾン水は、例えば抗がん剤等を分解する。
このように、酸素発生器13aとオゾナイザー13bとを備えたオゾン発生器(ガス状除染剤供給装置)13と、水(液体)とを混合するエジェクタ15e(混合装置)等により、オゾン水(液体状除染剤)を生成するオゾン水供給装置(液体状除染剤供給装置)が構成される。
前記加湿器17は、水分通過型の超音波振動子を用いたもので、次のように構成されている。
すなわち、図7に示すように、作業室2の側面に開口部71が設けられ、この開口部71に加湿タンク72の下端部に設けられた管状の水平突出部73が嵌入されている。この水平突出部73内に超音波振動子74が水平突出部73を塞ぐように設置されている。この超音波振動子74は、例えば、図8に示すように、2枚の微小孔付き板に超音波を加え、微小孔付き板の孔から加湿タンク72内の水を微量通過させ、作業室2内に噴霧し、これにより加湿するものである。微小孔付き板の孔径は例えば、約0.5μm程度で、孔の個数が約500個程度のものを用いることができる。
図7に示すように、加湿タンク72には、水供給路75を介して給水タンク76から給水できるようになっている。給水タンク76は、前面カバー62の内側に設置されており、前面カバー62の窓62aから給水タンク76の水位等が確認できるようになっている(図1参照)。給水タンク76は加湿タンク72よりも高い位置に配置されている。給水タンク76は、逆止弁付きの給水口77を備えており、前面カバー62の内側に設置されると逆止弁が開いて給水タンク76から加湿タンク72に水供給路75を通して水が流れるようになっている。加湿タンク72が上下に長いタンクであり、高い水位が得られるようになっている。したがって、加湿タンク72の水位を、密閉空間でかつ陽圧の作業室2の内圧よりも高く維持することにより、超音波振動子74に加湿タンク72の水を加圧状態で供給することができる。また、給水タンク76により加湿タンク72に水を給水するようにしているので、
このような加湿器17が設けられているので、作業室2内の湿度を高めて、オゾンガスによる除染効果を高めることができる。作業室2内は、例えば湿度80程度に加湿される。また、加湿器17を水位が得られる加湿タンク72と水分通過型の超音波振動子74で構成したので、密閉空間でかつ陽圧の作業室2に対して、簡単でかつ確実に加湿することができる。さらに、給水タンク76から加湿タンク72に水を給水するようにしたので、加湿器17を稼働中であっても簡単にかつ確実に給水作業を行うことができる。
次に、排気ダクト7内に設置された前記排気ファンP2について、説明する。
外気からの強い向かい風、建屋の排気用送風機の容量不足、あるいは同室内や同系統の他の排気装置の運転等により、排気ダクト7からの排気風量が不安定になり、安全キャビネットで作業中の作業者が暴露するのを防止するために、排気ファンP2による排気風量を一定にすることが望まれている。
本実施の形態では、次のようにして排気ファンP2の風量を制御して、排気風量が一定になるようにしている。
図9に示すように、まず、排気ファンP2の停止状態(ステップS1)から排気ファンP2を起動して調整モードにする(ステップS2)。次いで、安全キャビネットを運転状態にする(ステップS3)。次いで、排気ファンP2への流入風速vをセンサで監視する(ステップS4)。次いで、流入風速vと設定値を比較して、小さい場合は排気ファンP2のファン回転数を増加させ、一方大きい場合は排気ファンP2のファン回転数を減少させる(ステップS5)。このシーケンス制御を行い、排気ファンP2による排気風量の正常状態を保つ(ステップS6)。
このように、本実施の形態では、排気ファンP2を排気ダクト7内に設置するとともに、排気ファンP2への流入風速vをセンサで監視し、設定値と比較して排気ファンP2のファン回転数を制御するので、排気風量を排気ファンP2による排気風量を正常な一定の状態に保つことができ、したがって安全キャビネットで作業中の作業者が暴露するのを防止することができる。さらに、排気ファンP2が気密ダンパー8の下流側に設置されているので、オゾンガス除染時に腐食の影響を受けない。
以上のように、本実施の形態によれば、オゾン発生器13と、オゾンガスと水とを混合するエジェクタ15e等により構成されるオゾン水供給装置からオゾン水が供給される蛇口51を備えた流し台50が設けられているので、調整前の薬瓶やあるいは調整後の輸液バックやグローブ等を容易に洗浄することができ、これにより作業者等の暴露を防止することができる。
また、流し台50がキャビネット本体1内に収納可能になっているので、不使用時に邪魔になるのを防ぐことができる。
また、蛇口50が引き出し可能に設けられているので、作業室内でもあるいは作業室の隅々まで洗浄を行うことができる。
なお、本実施の形態では、ガス状除染剤として、オゾンガスを使用した場合を例にとって説明したが、本発明は、オゾンガスに限らず、例えば除染作用のある過酸化水素ガス、二酸化塩素ガス等のその他のガス状除染剤を使用してもよい。同様に、本実施の形態では、液体状除染剤として、オゾン水を使用した場合を例にとって説明したが、本発明は、オゾン水に限らず、その他の液体状除染剤を使用してもよい。
また、本実施の形態では、オゾン発生器(ガス状除染剤供給装置)13と、水(液体)とを混合するエジェクタ15e(混合装置)等により、オゾン水供給装置(液体状除染剤供給装置)を構成したが、他の構成要素により液体状除染剤供給装置を構成してもよい。
また、本実施の形態では、オゾン水が供給される蛇口を備えた流し台50を、作業室2の外部に設けたが、オゾン水(液体状除染剤)が供給される蛇口を備えた流し台50を、作業室2内にもうけるようにしてもよい。
このようにすると、作業者が気密が確保された作業室2内でオゾン水による洗浄作業を行うことができるので、汚染物を作業室2外に持ち出すことなく、オゾン水(液体状除染剤)にて洗浄中の作業者の暴露を確実に防止することができる。
さらに、蛇口を引き出し式にすると、作業室2内をオゾン水洗浄することができる。
また、作業室2内にダストボックス等を設けると、密閉空間の作業室2内でグローブ等の洗浄・廃棄準備作業等を行うことができる。
また、別途、乾燥装置を設けるようにすると、オゾン水洗浄後の輸液バッグ等の乾燥も行うことができる。
また、本発明は、全循環型、一部循環型あるいは全排気型のいずれの安全キャビネットにも適用することができる。
1 キャビネット本体
2 作業室
13 オゾン発生器(ガス除染剤供給装置)
15e エジェクタ(混合装置)
50 流し台
51 蛇口

Claims (3)

  1. 内部に作業室を有するキャビネット本体を備えている安全キャビネットにおいて、
    前記キャビネット本体の前記作業室の外部に設けられた液体状除染剤供給装置と、
    前記キャビネット本体の前記作業室の外部または内部に設けられ、前記液体状除染剤供給装置から液体状除染剤が供給される蛇口を備えた流し台と、
    を備えていることを特徴とする安全キャビネット。
  2. 前記流し台は、前記キャビネット本体の前記作業室の外部に設けられ、前記キャビネット本体内に収納可能になっていることを特徴とする請求項1に記載の安全キャビネット。
  3. 前記蛇口は、引き出し可能に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の安全キャビネット。
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