JP4733351B2 - 燃料電池用燃料容器 - Google Patents

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Description

本発明は、直接メタノール型燃料電池(DMFC)などの燃料電池に供給するメタノール水溶液などの液体燃料を収容し、この燃料を燃料電池に供給する燃料電池用燃料容器に関するもので、特に燃料貯蔵室に収容した液体燃料と、気室に封入した噴出用圧縮ガスとを区画するピストン状の隔壁部材の確実な圧縮ガス封入作動を得るための構造に関するものである。
従来の液体を収容する容器としては、例えば、エアゾール容器、化粧品容器などがあるが、その容器本体には、ガラス、金属、プラスチックが使用されている。これら容器内は加圧されることで、ノズルを開作動した際に、内部の溶液が噴霧状に流出して使用に供される。
これら容器では薬剤となる原液と容器内部を加圧するための噴射材を混合して収容されるが、原液と噴射材が混合された状態で噴出されるため、原液のみを噴出させたい用途にはピストン等を備えた二重構造の容器が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
ピストンを用いた二重構造容器では、ピストン駆動力を得るために圧縮ガスを封じる必要があり、製造工程において簡単に圧縮ガスを封入する技術として、ピストンヘッドの底面の一部に突起を設け、ピストンを最底面まで移動させるとピストンが傾くことにより、原液が収まる第1室と圧縮ガスが収まる第2室が連通するような構造が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特公平5−20148号公報 特開平11−179250号公報
ところで、例えば携帯用パソコン(ノートパソコン、PDA等)その他の機器の小型電源として燃料電池の使用が検討されているが、この燃料電池に燃料を供給するための燃料容器(例えば燃料カートリッジ)が必要とされ、その燃料としては例えば直接メタノール型燃料電池(DMFC)にはメタノールと純水またはエタノールと純水の混合溶液が検討されている。
上記燃料容器の形状は、燃料電池本体もしくは燃料電池を搭載しているノートパソコン等の機器における燃料容器収容部の形状等に応じて設定される。この点から、外形が円筒状のものでは、形状自由度が低いと共に、設置スペースの関係で収容燃料の容積効率が低く、また、前記特許文献のように燃料を吐出するための圧縮ガスを収容する気室を燃料貯蔵室と二重構造に設けたものでは大きな円筒形状となり、機器のコンパクト化の障害となる問題がある。また、ノートパソコン等の小型機器はその大きさの制約から、燃料供給用ポンプ、調圧機構、燃料残量検知機構などの省略が望ましく、利用者側の利便性向上のため、燃料容器は安価、小型軽量が望ましい。
一方、上述の燃料容器より液体燃料を噴出供給するには、ピストン状の隔壁部材の確実な作動を得る必要がある。特に、吐出圧力が最大0.3MPa以下のように低く設定して、機器側には燃料供給用ポンプ、調圧機構を設置しないようにする場合には、この低い圧力で確実に隔壁部材の移動が確保できるように構成する必要がある。特に、隔壁部材の背部に圧縮ガス圧力を作用させるために、気室に圧縮ガスを初期注入する際に、隔壁部材の上下を連通する作動が確実に得られるように構成する必要がある。
初期の圧縮ガス注入においては、前記特許文献2の方式ではピストンを大きく傾ける必要があり、製造の簡便さから見た場合、その分設計が難しくなるのと、溶液を収容する体積が減少してしまう問題がある。また、予めどの方向に傾くのかが予測できず、圧縮ガス封入時における確実な隔壁部材の作動を確保する必要がある。
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、ピストン状の隔壁部材の確実な圧縮ガス封入時の作動を確保し、自力で液体燃料のみを噴出できる燃料電池用燃料容器を提供することを目的とするものである。
本発明の燃料電池用燃料容器は、外面に開口し液体燃料を供給するための接続口を有する容器本体と、該容器本体内部に形成され、燃料電池に供給する液体燃料を収容する燃料貯蔵室と、前記容器本体内部に形成され、端部において前記燃料貯蔵室と相互に連通し、燃料を押し出すための応力を生じさせる圧縮ガスを封入する気室と、前記燃料貯蔵室に移動自在に配設され、前記液体燃料と圧縮ガスとを区画するピストン状の隔壁部材と、前記燃料貯蔵室と前記接続口の間を連通遮断するバルブとからなり、
前記燃料貯蔵室の底面に、この底部にまで移動した前記隔壁部材の一部に接触して該隔壁部材を傾斜させる突起を備えたことを特徴とするものである。
前記燃料貯蔵室の下端部内壁面に、前記隔壁部材が傾斜した際に該隔壁部材の上部と下部とを連通する凹部をさらに形成するのが好適である。
また、本発明の他の燃料電池用燃料容器は、外面に開口し液体燃料を供給するための接続口を有する容器本体と、該容器本体内部に形成され、燃料電池に供給する液体燃料を収容する燃料貯蔵室と、前記容器本体内部に形成され、端部において前記燃料貯蔵室と相互に連通し、燃料を押し出すための応力を生じさせる圧縮ガスを封入する気室と、前記燃料貯蔵室に移動自在に配設され、前記液体燃料と圧縮ガスとを区画するピストン状の隔壁部材と、前記燃料貯蔵室と前記接続口の間を連通遮断するバルブとからなり、
前記燃料貯蔵室を圧縮ガスで加圧して前記隔壁部材を該燃料貯蔵室の底部に移動させた際に、該隔壁部材と前記燃料貯蔵室の底面との間で押圧変形する弾性体を配置すると共に、前記燃料貯蔵室の下端部内壁面に該隔壁部材の上部と下部とを連通する凹部を形成したことを特徴とするものである。
前記隔壁部材と燃料貯蔵部のシールを2カ所以上で行うように構成するのが好ましい。また、前記隔壁部材を樹脂製本体部とOリングで構成してもよい。
上記のような本発明の燃料電池用燃料容器によれば、接続口を有する容器本体と、液体燃料を収容する燃料貯蔵室と、燃料貯蔵室と連通し圧縮ガスを封入する気室と、燃料貯蔵室に移動自在に配設された隔壁部材と、連通遮断するバルブとからなり、燃料貯蔵室の底面に、この底部にまで移動した隔壁部材の一部に接触して該隔壁部材を傾斜させる突起を備えたことにより、隔壁部材の安定した傾斜動作が行え、気室に圧縮ガスを初期注入して隔壁部材の背部に圧縮ガス圧力を作用させる際の隔壁部材の上下を連通する作動が確実に得られ、自力で液体燃料を噴出供給することができる。
また、燃料貯蔵室の下端部内壁面に隔壁部材が傾斜した際にその上部と下部とを連通する凹部をさらに形成すると、より隔壁部材の傾斜が小さくできて良好な動作が確保できる。
さらに、本発明の他の燃料電池用燃料容器によれば、燃料貯蔵室を圧縮ガスで加圧して隔壁部材を燃料貯蔵室の底部に移動させた際に、隔壁部材と燃料貯蔵室の底面との間で押圧変形する弾性体を配置すると共に、燃料貯蔵室の下端部内壁面に隔壁部材の上部と下部とを連通する凹部を形成したことにより、隔壁部材を傾斜させることなく隔壁部材の上下を連通する作動が確実に得られる。
上記のように本発明の燃料電池用燃料容器によれば、ピストン状の隔壁部材の確実な作動を得ることができ、自力で燃料単体を噴出でき、簡便な機構により安価でかつ小型軽量化によって使用者側の利便性を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は一つの実施の形態における燃料電池用燃料容器の平面図(a)および中央断面正面図(b)、図2は図1のII−II断面図、図3は他の実施形態の燃料電池用燃料容器の同断面図である。図4は一つの実施の形態における気室への圧縮ガス封入時における燃料貯蔵室の底部構造を示す要部断面図、図5は他の実施形態における同要部断面図、図6はさらに他の実施形態における同要部断面図である。
図1の実施形態の燃料電池用燃料容器1は、所定濃度のメタノールと純水またはエタノールと純水の混合液などによる燃料電池用の液体燃料Fを収容し、直接メタノール型燃料電池(DMFC)などに燃料を供給するためのものであり、不図示の燃料電池本体に装着される。
前記燃料容器1は、外形を構成する容器本体2の内部に、ピストン状の隔壁部材5が嵌挿されて液体燃料Fが封入された燃料貯蔵室3と、圧縮ガスGが封入された気室4とを独立して平行に備える。容器本体2は樹脂成形のため本体部21と、その底部を密閉する底蓋22とで密閉構造に構成され、本体部21に燃料貯蔵室3と気室4とが底部に開口して上下方向に空洞状に形成され、両室3,4の間に内部壁23が形成されている。
容器本体2は、全体の外形としては、非円筒形状の扁平な断面小判形状であり、前後面が平坦で両側部は円弧面に湾曲形成され、その上端面には外面に開口し液体燃料Fを供給するための接続口24を有し、燃料電池に対して接続される。
燃料貯蔵室3は図2に示すような断面円形の円筒形状、もしくは図3に示すような断面が小判形状の筒形状の燃料貯蔵室3’に構成される。また、気室4は外側に容器本体2の外壁厚さと燃料貯蔵室3との内壁厚さを持って両側部が湾曲し、前後面が平坦に形成されてなる。さらに、本体部21に底蓋22を接合して容器本体2を形成した際に、上記燃料貯蔵室3の底部と気室4の底部とが端部で連通するように、内部壁23の下端部が底蓋22に接合することなく切り欠かれた連通路25が形成されている。
上記構造により、前記燃料貯蔵室3が、容器本体2の中心からオフセットされた位置に配置され、燃料貯蔵室3と気室4が容器本体2の正面から見て並んで配置されている。これにより、形状自由度が高く燃料容器の形状を燃料電池本体もしくは燃料電池を搭載しているノートパソコン等の機器における燃料容器収容部の形状等に応じて設定することが容易にでき、収容燃料の容積効率も高く、全体の寸法の高さが小さくでき、機器のコンパクト化の実現が図れる。
燃料貯蔵室3は、上部がバルブ6を介して上端面の接続口24に連通し、バルブ6の連通遮断動作に応じて液体燃料Fの排出供給が行えるようになっている。このバルブ6の詳細は後述する。
また、燃料貯蔵室3に摺動可能に嵌挿されたピストン状の隔壁部材5は、弾性シール材51と支持部材52とで構成され、シール材51の外周の特に上部周面と下部周面の2箇所のシール部が、シリンダ状の燃料貯蔵室3の内壁に気密に接触してその上部空間に液体燃料Fが封入される。シール材51は支持部材52に保持されることで、安定した姿勢で燃料貯蔵室3を移動するようになっている。
この隔壁部材5の形状は、前述の燃料貯蔵室3の断面形状に対応して形成され、図2のような円形の燃料貯蔵室3の場合には円形に、図3のような小判形状の燃料貯蔵室3’の場合には小判形状に形成されてなる。
上記隔壁部材5は、燃料貯蔵室3に収容した液体燃料Fと気室4に収容した圧縮ガスとを区画する移動隔壁として機能し、背面に作用する圧縮ガスの圧力によって前面の液体燃料Fを加圧し、前記バルブ6が連通作動した際に、この液体燃料Fを接続口24より押し出すように作用する。
なお、残留する液体燃料Fの貯蔵容積に応じて隔壁部材5の位置が変化し、それに応じて圧縮ガスGの体積が変化するとともに圧力が変化するが、液体燃料Fの貯蔵量が無くなるまで押し出すことができるように隔壁部材5を移動させる圧力を確保する。
一方、圧縮ガスの圧力は、最大0.3MPa以下となるよう設定するのが好適である。つまり、燃料電池に供給する液体燃料Fの圧力としては、この燃料電池または機器側に燃料供給用ポンプ、調圧機構を備えていない場合には、上限圧力は、例えば、0.3MPaに規制する必要があり、燃料貯蔵量が最大の状態(圧縮ガスの体積が最小の状態)において、この上限圧力以下となるように、圧縮ガスの最大圧力および気室4の容積が設定される。特に、圧力変動を極力低減するために、気室4の容積は可及的に大きく設けることが好ましい。
前記バルブ6(図1)の機構例を説明する。このバルブ6は容器本体2の接続口24の開口部分(燃料電池との接続部位)に、容器本体2への固定部材としての止着ネジ61、燃料の供給を開閉する弁体としてのガスケット62、開閉のための作動部材としてのバルブステム63、閉方向への付勢部材としてのスプリング64などで構成され、好ましくは非金属材料で形成されてなる。
そして、容器本体2の接続口24に対し、底部にスプリング64が挿入され、その上にバルブステム63が挿入され、このバルブステム63の外周にガスケット62が嵌着され、バルブステム63の上方より止着ネジ61が容器本体2に螺合されて組み付けられる。上記バルブステム63が外方よりスプリング64に抗して押し込まれると、ガスケット62が変形してバルブステム63の外周の連通細口が開口し、このバルブステム63の上端噴出口より内部の液体燃料Fを噴出供給するようになっている。
気室4に封入する圧縮ガスは、窒素、炭酸ガス、脱酸素空気などの酸素を含まないガスを用いることが、燃料電池での反応に悪影響を及ぼす酸素が液体燃料Fへ混入するのを、もしくは液体燃料Fが酸化するのを防止する点で好ましい。
なお、上記隔壁部材5のシール表面または燃料貯蔵室3の内壁面に、さらには両方に、液体燃料Fに対して非溶出性の低摩擦係数コーティングを施して、シリコンオイルによらずに隔壁部材5の移動抵抗を低減し、圧縮ガスGの圧力が低くても確実で良好な作動を確保するのが好ましい。
上記低摩擦係数コーティングとしては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)コーティング、または、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングなどが挙げられる。DLCコーティングは、例えば高周波プラズマCVDによりメタンガスを原料にしてゴム等のシール材51の表面に成膜される。表面にDLCコーティングを行った場合、DLCコーティングが均一な処理が可能であることから厚み精度が高く、シール性を損なわずに摩擦係数を低減させることができる。表面にPTFEコーティング(商標名:テフロン(登録商標)コーティング)を行った場合、PTFEコーティングは特に摩擦係数が低いため、隔壁部材5の移動抵抗が低減する。
次に、図4は、前記気室4への圧縮ガスGの封入構造の第1の実施形態を示す要部断面図である。
この実施形態では、燃料貯蔵室3の底面つまり底蓋22の内面に、隔壁部材5に当接可能な突起11が形成されている。この突起11は、内部壁23すなわち連通路25から離れた位置に立設され、この底部にまで移動した隔壁部材5の支持部材52の中心からオフセットした一部に接触して、この隔壁部材5を傾斜させる。その傾斜方向は、図4(a)のように、燃料貯蔵室3の底部にまで下降移動した隔壁部材5に対し、連通路25から離れた位置に突起11の先端が当接し、さらに燃料貯蔵室3に注入された圧縮ガスの圧力によって隔壁部材5が下降すると、図4(b)のように、隔壁部材5は、突起11と反対側の内部壁23側の部分が下がるように傾斜し、その外周の燃料貯蔵室3の内壁とのシールが開放して、隔壁部材5の上部と下部とが連通した状態となる。この動作によって気室4へ圧縮ガスを封入するものである。
つまり、燃料貯蔵室3に液体燃料Fを注入していない空の状態で、接続口24よりバルブ6を通して圧縮ガスを燃料貯蔵室3に注入し、隔壁部材5を燃料貯蔵室3の最底部にまで移動させ、前記突起11の当接によって隔壁部材5を傾けることにより、燃料貯蔵室3と気室4とを連通させて、図4(b)のように圧縮ガスを気室4の内部に注入する。そして、気室4内が所定圧力となった際に、圧縮ガスの注入を停止した後、バルブ6を開作動して燃料貯蔵室3のガスを排出すると、隔壁部材5が平坦状態に復帰して燃料貯蔵室3のシール状態に戻り、その背部に気室4の圧縮ガスの圧力が作用した状態で隔壁部材5が上端にまで上昇移動して燃料貯蔵室3のガスを全て排出し、気室4に圧縮ガスGが封入されることになる。その後、接続口24よりバルブ6を開いて燃料貯蔵室3へ液体燃料を注入することによって燃料電池用燃料容器1が構成できるものである。
なお、図1の例においても、前記気室4への圧縮ガスGの封入は、上記と同様に、隔壁部材5が燃料貯蔵室3の最底部にまで移動したときに隔壁部材5の支持部材52の端部が底蓋22の外周部の突起26に係合して、該隔壁部材5が傾くことにより、そのシールを解放して燃料貯蔵室3と気室4とを連通させるようになっている。
次に、図5は気室4への圧縮ガスGの封入構造の第2の実施形態を示す要部断面図である。この実施形態は、図4の構造に対して、燃料貯蔵室3の下端部内壁面に凹部12が付加されたもので、隔壁部材5および突起11は同様に構成され、同一符号を付している。
前記凹部12は、燃料貯蔵室3の下端部内周面における前記突起11と反対位置の連通路25の近傍に、縦方向に延びて形成されている。
そして、隔壁部材5が、図5(a)の下端部位置から、図5(b)のように、突起11との当接によって傾斜した際に、凹部12の近傍で隔壁部材5が下がることによって、凹部12の上端部が隔壁部材5のシール位置より上方となる。この凹部12の下端部は隔壁部材5より下部に開口し、該凹部12によって隔壁部材5の上部と下部とが連通するため、図4の場合より、少ない傾斜で燃料貯蔵室3と気室4との連通を得ることができ、より確実にかつ容易に気室4に圧縮ガスを注入することができる。
次に、図6は気室4への圧縮ガスGの封入構造の第3の実施形態を示す要部断面図である。この実施形態は、図5の構造に対して、燃料貯蔵室3の下端部内壁面に凹部12を有するが、隔壁部材7の構造が異なり、非傾斜方式となっている。
隔壁部材7は、上壁部と周壁部とによるキャップ状の樹脂製本体部71と2本のOリング72とで構成されている。Oリング72は、本体部71の外周の上下に設置された周溝に装着保持され、2カ所でシールしている。
さらに、燃料貯蔵室3の底面すなわち底蓋22の内面には、下降移動した隔壁部材7に当接可能な弾性体14が設置されている。この弾性体14は、クッションまたはスプリングで構成され、上部が隔壁部材7の内部に挿入され上壁部の底面に当接して圧縮変形可能である。なお、この弾性体14は隔壁部材7に固着してもよいが、移動重量が増加することになる。
燃料貯蔵室3の下端部内壁面の凹部12は、隔壁部材7が、図6(a)の下端部位置から、燃料貯蔵室3に注入された圧縮ガスの圧力で加圧されることによって、図6(b)のように、さらに燃料貯蔵室3の底部に移動した際に、隔壁部材7と底蓋22の底面との間で弾性体14が押圧変形される。この最下降状態において、凹部12の上端部が隔壁部材7の上Oリング72より上方となり、凹部12の下端部は隔壁部材7より下部に開口し、該凹部12によって隔壁部材7の上部と下部とが連通して、燃料貯蔵室3より気室4へ圧縮ガスを注入することができる。注入後は、隔壁部材7は弾性体14の反発力によって図6(a)の位置に上昇することで、凹部12の連通を閉塞し、後は前述と同様に、燃料貯蔵室3の圧縮ガスを抜いてから液体燃料Fを注入するものである。
上記のようなOリング72によるシール構造の隔壁部材7の場合には、このOリング72の表面または燃料貯蔵室3の内壁面に、前述のような低摩擦係数コーティングを形成すればよいもので、シリコンオイルによらずに隔壁部材7の移動抵抗を低減する。なお、図4または図5の実施形態においても、Oリング72による隔壁部材7を適用してもよいが、突起11が当接する箇所を確保する必要があるとともに、傾斜させるために十分なOリング72の変形量を設定しておく必要がある。
上記のような燃料容器1では、所定範囲の圧力を持って液体燃料Fを噴出させ、かつ燃料以外の不純物が混入しないよう容器本体2の内部で燃料貯蔵室3と気室4とを分離形成したため、落下等の衝撃に対する燃料漏れの防止機能がより高まる。また、ノートパソコン、PDAにおいては高いスペース効率の要求に対応でき、小型で収容量が多い燃料容器が構成できる。
なお、前記燃料電池用燃料容器1は、燃料電池に装着して該燃料電池に直接燃料を供給するものであるが、内圧を高めて、再注入可能な燃料電池用燃料容器に対して、液体燃料Fを注入するための注入用燃料容器としても使用可能である。
本発明の一つの実施の形態における燃料電池用燃料容器の平面図および中央断面正面図 図1のII-II断面図 他の実施形態の燃料電池用燃料容器の同断面図 一つの実施の形態における気室への圧縮ガス封入時における燃料貯蔵室の底部構造を示す要部断面図 他の実施形態における気室への圧縮ガス封入時における燃料貯蔵室の底部構造を示す同要部断面図 さらに他の実施形態における気室への圧縮ガス封入時における燃料貯蔵室の底部構造を示す同要部断面図
符号の説明
1 燃料電池用燃料容器
2 容器本体
3 燃料貯蔵室
4 気室
5,7 隔壁部材
6 バルブ
11 突起
12 凹部
14 弾性体
21 本体部
22 底蓋
23 内部壁
24 接続口
25 連通路
71 本体部
72 Oリング
F 液体燃料
G 圧縮ガス

Claims (5)

  1. 外面に開口し液体燃料を供給するための接続口を有する容器本体と、
    該容器本体内部に形成され、前記容器本体の中心からオフセットされた位置に配置され、燃料電池に供給する液体燃料を収容する上下方向に空洞状に形成される燃料貯蔵室と、
    前記容器本体内部に形成され、燃料を押し出すための応力を生じさせる圧縮ガスを封入する上下方向に空洞状に形成されるものであって、前記燃料貯蔵室に平行に備えられる気室と、
    前記燃料貯蔵室及び前記気室が並んで配置され、その間に内部壁が形成されて、前記燃料貯蔵室の底部と前記気室の底部とを端部で連通するものであって、前記内部壁の下端部が底蓋に接合することなく切り欠かれた連通路と、
    前記燃料貯蔵室に上昇及び下降移動自在に配設され、前記液体燃料と圧縮ガスとを区画するピストン状の隔壁部材と、
    前記燃料貯蔵室と前記接続口の間を連通遮断するバルブとからなり、
    前記燃料貯蔵室の底面に前記連通路から離れた位置に立設され、この底部にまで移動した前記隔壁部材の一部に接触して該隔壁部材を傾斜させる突起を備え、
    傾斜させられた前記隔壁部材は、接触する前記突起と反対側の部分が下るように傾斜し、前記燃料貯蔵室の内壁とのシールが開放して、前記隔壁部材の上部と下部とが連通することを特徴とする燃料電池用燃料容器。
  2. 前記燃料貯蔵室の下端部内壁面に、前記隔壁部材が傾斜した際に該隔壁部材の上部と下部とを連通する凹部をさらに形成したことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用燃料容器。
  3. 外面に開口し液体燃料を供給するための接続口を有する容器本体と、
    該容器本体内部に形成され、燃料電池に供給する液体燃料を収容する燃料貯蔵室と、
    前記容器本体内部に形成され、端部において前記燃料貯蔵室と相互に連通し、燃料を押し出すための応力を生じさせる圧縮ガスを封入する気室と、
    前記燃料貯蔵室に移動自在に配設され、前記液体燃料と圧縮ガスとを区画するピストン状の隔壁部材と、
    前記燃料貯蔵室と前記接続口の間を連通遮断するバルブとからなり、
    前記燃料貯蔵室を圧縮ガスで加圧して前記隔壁部材を該燃料貯蔵室の底部に移動させた際に、該隔壁部材と前記燃料貯蔵室の底面との間で押圧変形する弾性体を配置すると共に、前記燃料貯蔵室の下端部内壁面に該隔壁部材の上部と下部とを連通する凹部を形成したことを特徴とする燃料電池用燃料容器。
  4. 前記隔壁部材と燃料貯蔵部のシールを2カ所以上で行うことを特徴とする請求項1,2または3に記載の燃料電池用燃料容器。
  5. 前記隔壁部材が樹脂製本体部とOリングで構成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料容器。
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