JP2007220346A - 燃料容器システム及び燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の燃料を貯留し必要なときに当該燃料を排出でき、加えて燃料の貯留時における燃料の漏出を抑制できる安全かつ安価な燃料容器システムを提供する。
【解決手段】燃料容器システムは、燃料室を規定し、押圧部166が燃料室方向に付勢されると燃料室に貯留された燃料を排出する燃料容器104と、押圧部166を燃料室方向に付勢する付勢部160及びストッパ受け162と燃料容器104との間で付勢部160からの付勢力の伝達及び遮断を切換える切換手段とを含む。切換手段は、燃料容器104と付勢部160とを支持する容器取付容器100と、ストッパ受け162と押圧部166との間に挿入されたストッパ部材108とを含む。容器取付容器100には、スライド孔120が形成されており、ストッパ部材108のピン部178がその横孔142内にあるときには付勢力が遮断され、縦孔144内にあるときには付勢力が伝達される。
【選択図】図4

Description

本発明は、液体燃料を貯留する燃料容器システムに関し、特に直接メタノール型燃料電池(Direct Methanol Fuel Cell:DMFC)に供給すべき液体メタノール燃料を安全に貯留し、必要に応じて燃料電池に供給する燃料容器システムに関する。
燃料電池は、高効率で発電できる。そのため、携帯電話など携帯型の電子機器をはじめ様々な電気製品の電源として、燃料電池の使用が検討されている。その中には、燃料となるメタノールを水素ガスに改質せずに使用して発電を行なう方式のものがある。この方式の燃料電池はDMFCと呼ばれている。DMFCの燃料として検討されているものは、例えば液体メタノールと純水との混合液(以下、「メタノール水溶液」と呼ぶ。)である。
燃料電池を継続的に作動させるためには、燃料電池に絶えず燃料を供給する必要がある。DMFCにおいては、少なくとも液体メタノールを供給する必要がある。そのため、燃料を貯留したまま運搬可能で、かつ必要に応じて燃料電池に取付けて燃料を排出することができる燃料容器を用意し、容器から燃料電池に燃料を供給することが必要となる。
貯留された液体を排出する機構を備える容器は種々の用途で使用されており、DMFCの燃料となる液体メタノールの容器として、それらの容器を使用することが想定される。
例えば、開閉自在な液体の排出部を有し、液体を圧縮ガスとともに封入して排出部を閉じることにより、液体を貯留するようにした容器がある。このような容器は、排出部を開いたときに容器外から当該排出部を介して液体にかかる圧力(以下、この圧力を外圧と呼ぶ。)と、圧縮ガスのために高くなっている容器の内圧との圧力差を利用して、液体を排出する。
特許文献1及び特許文献2には、ピストンにより区切られた2室を有する2重構造の容器が開示されている。これらの容器は、開閉自在な液体の排出部、第1の隔壁、第1の隔壁を内包する第2の隔壁、及び第1の隔壁内を摺動するピストンを有する。排出部、第1の隔壁、及びピストンにより囲まれた空間(以下、「第1室」と呼ぶ。)には、貯留され排出されるべき液体が貯留される。第1室は、排出部を閉じると密閉状態になる。これに対し、第1の隔壁、第2の隔壁、及びピストンにより囲まれた空間(以下、「第2室」と呼ぶ。)は、密閉状態にあり、中には液体の噴射用の圧縮ガス、又は圧縮ガスを発生する噴射剤が封入される。排出部を開くと、ピストンを介して第2室内の圧縮ガスから受ける圧力と、外圧との差により第1室内の液体が排出部から第1室外へ排出される。第1室と第2室とがピストンにより区切られているため、このような容器には、液体と圧縮ガスとが混ざらないという利点がある。
特許文献3には、バネの付勢力を利用して液体燃料を排出する容器が開示されている。この容器は、特許文献1及び2に記載の容器と同様にピストンで区切られた2室からなる2重構造を有する。ただし、第2室には、圧縮ガスの代わりにバネが設けられる。バネは、ピストンの第2室側の面に当接し、その付勢力によってピストンを第1室側へ付勢する。また、特許文献4には、特許文献3と同様にバネの付勢力を利用した燃料電池用の燃料容器と燃料電池とを一体化したものが開示されている。
特公平5−20148号公報 特開平11−179250号公報 特開2005−228663号公報 特開2004−87222号公報
燃料容器に燃料を貯留した状態において、燃料電池に燃料を供給するまでの保管中、燃料容器の輸送中、燃料電池に容器を接続する際、又は燃料供給途中で燃料容器を取外す際に、容器の排出部が必ずしも確実に閉鎖されるとは限らない。特許文献1又は特許文献2に開示された容器を燃料容器に使用した場合、燃料室内は圧縮ガスにより絶えず高圧になる。そのため、排出部の閉鎖が不十分であれば、燃料が容器から漏れて噴出する。特許文献3又は特許文献4に開示された容器もまた、バネの付勢力により絶えずピストンが付勢された状態になるため、燃料室内は絶えず高圧になる。そのためこれらの容器によっても、上記した燃料漏れの問題は解決されない。したがって、これら従来の容器に燃料を貯留して安全に取扱うためには、燃料室の内外に絶えず圧力差が存在する条件下においても高度に閉鎖状態を確保できる高性能の接続部が必要となり、その分容器は高価なものとなる。
特許文献1〜特許文献4に開示された容器においてはさらに、燃料室の内外に絶えず圧力差が存在する条件下で、ピストンと第1の隔壁とが接触する部分の気密性及び液密性が保持されなければならない。そのためピストンのシール部に要求される性能は高くなり、容器はさらに高価なものとなる。
加えて特許文献1又は特許文献2に開示された容器は、液体燃料の貯留される第1室だけでなく圧縮ガスの封入される第2室もまた、高い気密性を保持しなければならない。すなわち、特許文献1又は特許文献2に開示された容器は、高度に密閉された2重の容器が必要となり、容器の構造が複雑になるため、容器はさらに高価なものとなる。
それゆえに本発明の目的は、容器内に液体燃料を貯留し必要なときに当該燃料を排出でき、加えて燃料の貯留時における燃料の漏出を抑制できる、安全かつ安価な燃料容器システム及び燃料電池システムを提供することである。
本発明の第1の局面に係る燃料容器システムは、液体燃料を貯留するための燃料室を規定し、所定部分が燃料室方向に付勢されると燃料室に貯留された液体燃料を排出する燃料容器と、所定部分を燃料室方向に付勢するための付勢手段と燃料容器との間で付勢手段からの付勢力の伝達及び遮断を切換えるための切換手段とを含む。
切換手段が付勢手段と燃料容器との間で付勢力を伝達するよう切換えると、付勢手段が燃料容器の所定部分を付勢するため、液体燃料は燃料室から排出される。切換手段が付勢力を遮断するよう切換えると、付勢手段が燃料容器の所定部分を付勢しなくなる。燃料室内の液体燃料に付勢力が作用することはないため、燃料室内が高圧になることはない。そのため燃料の貯留時における燃料の漏出を抑制でき、燃料を安全に貯留できる。また、燃料室内が絶えず高圧になるようなことがなく、その分燃料室の内外の閉鎖状態を確保するのが容易になる。したがって燃料容器に要求される性能の基準を緩和でき、燃料容器システムの低コスト化が可能になる。
好ましくは、切換手段は、燃料容器と付勢手段とを、燃料容器の所定部分と付勢手段の付勢方向とが互いに対向するように、かつ常には付勢手段の所定部位が燃料容器の所定部分に当接するように支持する容器取付部材と、付勢手段の所定部位と燃料容器の所定部分との間に挿入され、所定部位を所定部分に当接しない位置まで移動させ、かつそこから移動しないよう所定部位の移動を規制することが可能なストッパ部材とを含む。容器取付部材には、ストッパ部材が係合可能な係合部が形成されており、ストッパ部材が係合部に係合しているときには所定部位の移動が規制されて付勢手段の付勢力が燃料容器から遮断され、ストッパ部材と係合部との係合が解除されたときには所定部位が移動して燃料容器の所定部分を付勢する。
ストッパ部材と容器取付容器の係合部とを係合すると、ストッパ部材は付勢力の作用方向には移動しなくなる。付勢手段の所定部位の移動は規制され、付勢手段の付勢力が燃料容器から遮断される。よって、液体燃料の貯留時において、燃料の漏出を抑制できる。ストッパ部材と係合部とを係合を解除すると、ストッパ部材及び付勢手段の所定部位は移動可能になる。燃料容器は容器取付手段により支持されているため、付勢力がストッパ部材を介して燃料容器の所定部分に伝達されるようになる。よって、ストッパ部材と係合部とを係合を解除するだけで必要なときに液体燃料を排出できる。
より好ましくは、容器取付部材は、燃料容器の所定部分と付勢手段の所定部位とが互いに対向するように、かつ常には所定部位が燃料容器の所定部分に当接するように、燃料容器と付勢手段とを内部に配置して収容する容器取付容器を含む。容器取付容器は、付勢手段の所定部位の移動方向に平行に形成された第1の開口と、第1の開口と連続するように、かつ所定部位の移動方向と交差する方向に形成された、係合部を構成する第2の開口とを有する。ストッパ部材は、所定部位と所定部分との間に挿入され、所定部位の移動方向に沿って容器取付容器内部を移動可能な形状を有する本体部分と、本体部分の外周から突出して形成されたピン部とを含み、当該ピン部は、本体部分が所定部位と所定部分との間に挿入されたときに第1及び第2の開口を介して容器取付容器の外部に突出する長さを有している。ピン部が第2の開口内にある状態のときには、第2の開口により所定部位の移動方向へのストッパ部材の移動が制限され、ピン部が第1の開口内にある状態のときには、所定部位の移動方向へのストッパ部材の移動が許容される。
第1の開口と第2の開口とは連続しており、ピン部は容器取付容器の外側に突出しているため、容器取付容器の外部からピン部に力を加えることによって、ピン部が第1の開口を介して突出する状態と第2の開口を介して突出する状態とを選択できる。ピン部が第1の開口を介して容器取付容器の外部に突出しているとき、ストッパ部材の本体部分及び付勢手段の所定部位は、第1の開口に沿って燃料容器の所定部分に向けて移動可能になり、燃料容器の所定部分を付勢する。ピン部が第2の開口を介して容器取付容器の外部に突出しているとき、ストッパ部材の本体部分及び付勢手段の所定部位の移動が第2の開口により制限され、付勢力が燃料容器から遮断される。よって、容器取付容器の外部からピン部を操作することによって、液体燃料の排出と漏出の抑制とを容易に選択できる。
燃料容器システムはさらに、ピン部が第2の開口内を介して容器取付容器外に突出しているときに、当該突出しているピン部先端の第1の開口方向への移動を規制するように、容器取付容器に着脱自在に取付けられる移動規制板を含んでもよい。
第2の開口内においてピン部が容器取付容器外に突出しているときに、移動規制板を燃料容器に取付けることにより、ピン部先端の第1の開口方向への移動が規制される。すなわちストッパ部材の本体部分及び付勢手段の所定部位は燃料容器の所定部分に向けて移動することも規制される。付勢手段の付勢力が燃料容器から遮断された状態を維持でき、燃料の漏出の抑制した状態を維持できる。したがって液体燃料を貯留した状態での燃料容器の運搬及び保管時における安全性が向上する。
燃料容器は、互いに液密に、燃料室を形成するように組合わされた第1及び第2の容器部材を含み、第1の容器部材には、常には液密で、所定の操作を受けると燃料室と外部とを連通させるように構成された接続部が形成されてもよい。第2の容器部材は、燃料室の内壁の一部を規定する表面と、裏面とを有し、かつ燃料室内を液密に摺動可能なピストンヘッドと、ピストンヘッドの裏面に連結された一端と、他端とを有し、ピストンヘッドと一体的に移動するシャフト部とを含む。当該シャフト部の他端が、燃料容器の所定部分を形成する。
接続部により、燃料室と外部とは常には液密となる。さらに、ピン部が容器取付容器の第2の開口を介して突出するようにしておけば、付勢手段の付勢力は第2の容器部材から遮断される。ピストンヘッドが液体燃料を押圧することはないため、燃料室の内外の圧力差は緩和される。その分接続部が液密を保つことは容易になる。接続部が所定の操作を受けると燃料室と外部とが連通する。この状態においても、ストッパ部材のピン部が第2の開口を介して突出していれば、燃料室の内外の圧力差は緩和されたままであるため、燃料の漏出は抑制される。燃料室の内外が連通した状態で、かつピン部が第1の開口を介して突出するようになると、ピストンヘッドが燃料室内の液体燃料を押圧するようになり、液体燃料が接続部を介して排出される。接続部から液体燃料が排出される状態を二つの操作で抑制できるため、燃料容器システムを使用する際の安全性が向上する。
第1の開口の、第2の開口と連続する部分から燃料容器側の端部までの長さは、ピストンヘッドのストローク以上であってもよい。
ピン部が第1の開口部を介して突出しているときに、付勢手段がピストンヘッドの全ストロークにわたって第2の容器部材を付勢することが可能になる。また、ピン部が第2の開口部を介して突出するようにしておけば、ピストンヘッドがどの位置にあっても、付勢力を第2の容器部材から遮断できる。よって、貯留されている液体燃料の量に関係なく、液体燃料の排出と、漏出及び排出の抑制とを選択できる。
燃料容器の第1の容器部材は、第2の容器部材のピストンヘッドの移動範囲にわたって、所定の透光性材料により形成された部分を有し、容器取付部材は、燃料容器を容器取付部材に取付けたときに、透光性材料により形成された部分を外部から視認するための窓部を有する。
窓部及び燃料容器の透光性材料により形成された部分を介して、ピストンヘッドの位置を視認でき、燃料容器内の液体燃料の残量が確認しやすくなる。
容器取付部材はステンレス鋼からなるものであってもよい。
ステンレス鋼は、耐腐食性に優れているため、耐久性の高い燃料容器システムを提供できる。また、付勢手段の付勢力をストッパ部が受けた状態で、係合部がストッパ部の移動を制限するのに十分な剛性を有するよう燃料容器取付部材を構成することが容易になる。
容器取付部材は、透光性のフッ素樹脂からなる。
フッ素樹脂は耐腐食性に優れているため、耐久性の高い燃料容器システムを提供できる。また、燃料容器を視認でき、燃料容器の様子が確認しやすくなる。
好ましくは、切換手段は、付勢手段と、燃料容器と付勢手段とを、燃料容器の所定部分と付勢手段の所定部位とが互いに対向するように、かつ常には付勢手段の所定部位が燃料容器の所定部分に当接するように支持する容器取付部材とを含み、燃料容器は、容器取付部材に対し着脱自在となっていることを特徴とする。
容器取付部材に燃料容器を取付けると、付勢手段の所定部位が燃料容器の所定部分に当接し、付勢手段の所定部位が燃料容器の所定部分を付勢する。これにより燃料室内の液体燃料が排出される。容器取付部材から燃料容器を取外すと、付勢手段の所定部位が燃料容器の所定部分に当接しなくなり、付勢力が燃料容器の所定部分から遮断される。燃料の貯留時における燃料の漏出を抑制でき、燃料を安全に貯留できる。
より好ましくは、燃料容器は、互いに液密に、かつ燃料室を形成するように組合わされた第1及び第2の容器部材を含む。第1の容器部材には、常には液密で、所定の操作を受けると燃料室と外部とを連通させるように構成された接続部が形成されており、第2の容器部材は、燃料室の内壁の一部を規定する表面と、裏面とを有し、かつ燃料室内を液密に摺動可能なピストンヘッドと、ピストンヘッドの裏面に連結された一端と、他端とを有し、ピストンヘッドと一体的に移動するシャフト部とを含む。容器取付部材は、燃料容器が装着される際には、シャフト部の他端が付勢手段の所定部位に対向するように、第1の容器部材を保持することを特徴とする。
接続部により、燃料室と外部とは常には液密となる。さらに、燃料容器を容器取付部材から取外しておけば、付勢手段の付勢力は第2の容器部材から遮断される。ピストンヘッドが液体燃料を押圧することはないため、燃料室の内外の圧力差は緩和される。その分接続部が液密を保つことは容易になる。燃料容器を容器取付部材に取付けた状態になり、さらに接続部が所定の操作を受けると、燃料室と外部とが連通し、ピストンヘッドが燃料室内の液体燃料を押圧するようになり、液体燃料が接続部を介して排出される。接続部から液体燃料が排出される状態を二つの操作で抑制できるため、燃料容器システムを使用する際の安全性が向上する。
第1の容器部材と第2の容器部材とは、第2の容器部材が第1の容器部材から脱落しないように互いに組合わされており、燃料容器システムはさらに、シャフト部が所定の位置から第1の容器部材側に向けて移動するのを規制するように、第1の容器部材とシャフト部材との間に着脱可能に装着されるシャフト移動規制手段を含んでもよい。
燃料容器が容器取付容器から取外された状態においても、シャフト移動規制手段により第2の容器部材の第1の容器部材に対する移動を規制でき、燃料の漏出を抑制できる。したがって、燃料容器単体を、燃料を貯留した状態で運搬又は保管する際の安全性が向上する。
容器取付容器は、燃料電池システムの液体燃料の注入口と一体化されてもよい。
燃料容器に燃料電池システムの液体燃料を貯留し、容器取付容器に取付けることにより、燃料電池システムの注入口を介して当該液体燃料を燃料電池システムに供給することができる。また、燃料容器を容器取付容器から取外せば、燃料容器からの液体燃料の漏出が抑制される。よって、燃料電池システムの液体燃料の保管、輸送、供給、及び供給の中断を安全に行なうことができる。
好ましくは、燃料容器は、透光性のフッ素樹脂からなる。
フッ素樹脂は耐腐食性に優れているため、耐久性の高い燃料容器システムを提供できる。また、燃料容器内部を視認でき、燃料室内の様子が確認しやすくなる。
付勢手段は、切換手段に一端が連結され、他端が燃料容器側に配置され、圧縮されると伸長方向への付勢力を生じる弾性部材を含んでもよい。
燃料を排出するのに必要な付勢力を得るのに、噴射剤も高圧ガスを封入するための高価な耐圧容器も必要ない。したがって、燃料容器システムの製造コストを低く抑えることが容易になる。
弾性部材は、切換手段に一端が固定された圧縮バネを含んでもよい。
本発明の第2の局面に係る燃料電池システムは、第1の局面に係るいずれかの燃料容器システムを用いた燃料供給部と、燃料供給部より排出される液体燃料を用いる発電部とを含む。発電部が発電に使用する液体燃料を必要なときに排出でき、加えて当該液体燃料の貯留時における燃料の漏出を抑制できる。よって、燃料電池用の液体燃料を安全に扱うことができる。
本発明の第1の局面によれば、液体燃料を貯留し必要なときに当該液体燃料を排出でき、加えて液体燃料の貯留時における燃料の漏出を抑制できる、安全性の高い燃料容器システムを、低コストで提供することができる。
本発明の第2の局面によれば、発電に必要な液体燃料を安全に扱うことができる燃料電池システムを、低コストで提供することができる。
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照しつつ、本発明の第1の実施の形態について説明する。なお、以下の説明に用いる図面では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
〈概要〉
以下に示す本実施の形態に係る燃料容器システムは、ピストンを有する燃料の押圧部が燃料室の内壁の一部を規定する燃料容器と、燃料容器を収容する容器取付容器とを含むシステムである。この燃料容器システムは、容器取付容器に燃料容器とともに収容される弾性体の付勢部がピストンを付勢する。押圧部はこの付勢力を受けて、燃料室内に貯留された燃料を押圧し燃料室外へ排出する。この燃料容器システムはさらに、押圧部への付勢力の伝達と遮断とを切換えることにより、燃料の貯留と排出とを選択可能にする機構を有する。本実施の形態においては、当該機構として、押圧部と付勢部との間にストッパ部材を設け、さらに容器取付容器にストッパ部材の移動方向を制限するスライド孔を設ける。
〈構成〉
(燃料電池システム40)
図1に、本実施の形態に係る燃料容器システム50を含む燃料電池システム40の正面図を示す。図1を参照して、この燃料電池システム40は、液体メタノールの貯留及び排出を選択的に行なう燃料容器システム50と、燃料容器システム50から液体メタノールの供給を受けて内部で所定濃度のメタノール水溶液を調製し、当該メタノール水溶液を用いて発電を行なうDMFC60と、燃料容器システム50及びDMFC60を格納する筐体80とを含む。なお以下の説明では、液体メタノールを単に燃料と呼ぶことがある。
(DMFC60)
DMFC60は、燃料容器システム50に接続される燃料の注入口62及び第1圧力調整弁66を有し、注入口62より供給される燃料を一時的に貯留し第1圧力調整弁66を介してこれを排出する燃料タンク64と、水供給管70及び第2圧力調整弁74を有し、第1圧力調整弁66を介して燃料タンク64に接続され、水供給管70より供給される水及び燃料タンク64より供給される燃料を混合することによりメタノール水溶液を調製し、第2圧力調整弁74を介して当該メタノール水溶液を排出する燃料混合タンク72と、第2圧力調整弁74から排出されるメタノール水溶液を用いて発電を行なう発電部76と、発電部76による発電の副産物として生成される水を回収して貯留し、水供給管70を介してその水を燃料混合タンク72に供給する水回収タンク68と、第1圧力調整弁66及び第2圧力調整弁74をはじめ、DMFC60の各部の動作を制御する制御部78とを含む。
図2に注入口62の断面を示す。図2を参照して、注入口62は、燃料タンク64の隔壁を貫通する供給管90と、燃料容器システム50を接続した際に燃料容器システム50を支持するように、供給管90の周囲を囲むように、燃料タンク64の隔壁より燃料タンクの外側へ向けて突出するよう設けられた注入口リング92とを含む。
(燃料容器システム50)
図3に、燃料を満載した状態の燃料容器システム50の外観を斜視図にて示す。図4に、燃料容器システム50の内部構造を示す。図4右側は、後述の容器取付容器100の上端面と側面の一部とを切除した状態の燃料容器システム50を示す。図4中央は、容器取付容器100の図4右側において切除された部分を示す。図4左側は、後述の移動規制板106を示す。図5(A)は、図3に示す燃料容器システム50の平面図であり、図5(B)は正面図である。
図3〜図5を参照して、燃料容器システム50は、おおむね円筒の両端を塞いだ形状の壁面を有する容器取付容器100を含む。以下、容器取付容器100の壁のうち円筒の上端を塞ぐ壁を上端面壁と呼び、下端を塞ぐ壁を下端面壁と呼ぶ。図4中央及び図5(A)に示すように、容器取付容器100の上端面壁の中央には円形の開口部140が形成されている。容器取付容器100の側壁の下部には、側壁の所定部分を逆L字型に切除して形成されたスライド孔120が設けられる。容器取付容器100の側壁上部には、縦長の残量確認窓122が形成されている。
燃料容器システム50はさらに、注入口62(図2参照)への接続部102を有し、接続部102が容器取付容器100の開口部140から突出した状態で容器取付容器100に収容される透明な燃料容器104と、一部が容器取付容器100のスライド孔120から突出した状態で容器取付容器100の内部に収容されるストッパ部材108とを含む。
容器取付容器100の側壁の外面には、ストッパ部材108の移動を規制することにより燃料容器104からの燃料漏れを防止するための、湾曲した板状の移動規制板106が、容器取付容器100を挟むように着脱自在に取付けられる。移動規制板106には孔124が設けられている。移動規制板106は容器取付容器100に対し、ストッパ部材108の突出部分が移動規制板106の孔124を貫通するように取付けられる。
図4右側を参照して、燃料容器システム50はさらに、一端が容器取付容器100の下端面壁の内側面に接続された圧縮バネからなり、他端側に接続された部品を容器取付容器100の上端面壁側に付勢するための付勢部160と、付勢部160の他端に接続されたストッパ受け162とを含む。ストッパ受け162の上面中央部には、突部が形成されている。
容器取付容器100内に収容される燃料容器104は、容器取付容器100内部に装着される透明な円筒形の容器本体164を含む。容器本体164の上端面には接続部102が形成されており、容器本体164の内部の中空部分は、接続部102を介して外部と連通可能となっている。燃料容器104はさらに、容器本体164の内部を液密に摺動可能な部分を有し、かつ付勢部160からの付勢力を受けて、容器本体164内部の燃料を押圧するための押圧部166を含む。燃料容器104の詳細については後述する。
ストッパ部材108は、ストッパ受け162の上面に載置されたディスク部分177と、ディスク部分177の外周部より外側に突出して設けられたピン部178とを含む。ディスク部分177の上面には、押圧部166の下端が載置される。ピン部178は、燃料容器104が容器取付容器100の内部に収容された際に、スライド孔120から容器取付容器100の側壁の外側に突出することができる程度の長さを有する。
図4中央を参照して、容器取付容器100の側壁下部に形成されるスライド孔120は、容器取付容器100の外壁の周方向に伸びる横孔142と、横孔142の一端と連続して形成され、容器取付容器100の軸方向に伸びる縦孔144とからなる。スライド孔120は、ピン部178がその内部を摺動可能な大きさの幅を持つように形成されている。残量確認窓122は、容器取付容器100の側壁の、容器本体164の側壁に対向する部分に形成される。
容器取付容器100は、付勢部160の付勢力と同程度の力に対し剛体であるとみなすことができる程度の剛性を有する。加えて容器取付容器100は、液体メタノールに対し十分な耐腐食性を有することが望ましい。容器取付容器100の構造材料には、例えばステンレス鋼が使用される。燃料容器104の各部には、液体メタノールに対し耐腐食性を有するシリコーン樹脂又はフッ素樹脂が使用される。特に容器本体164は、透光性のシリコーン樹脂又はフッ素樹脂が使用される。そのため容器本体164の内部を、残量確認窓122越しに視認することが可能である。
図4左側に示す移動規制板106は、おおよそ半円形の弧をなす断面形状を持つ板状の弾性体である。移動規制板106は、その弧の曲率が容器取付容器100の側面の曲率とほぼ一致するように形成される。この移動規制板106の取付位置は、スライド孔120の容器取付容器100の横孔142を覆う位置である。移動規制板106及び容器取付容器100の側壁にはそれぞれ、この取付位置に移動規制板106を取付けるための滑り止め126及び128が形成される。移動規制板106の孔124は、ピン部178を横孔142の最も奥まで押込んだ状態で移動規制板106を取付けた際に、その孔をピン部178の先端が通るような位置に設けられる。
(燃料容器104)
燃料容器104は、接続部102、容器本体164の上面壁及び側壁、並びに押圧部166により囲まれた空間に燃料を貯留する。以下、この空間を燃料室と呼ぶ。図6に、燃料容器システム50の図5(A)に示す6−6面での断面図を示す。図6を参照して、容器本体164は、上面壁及び側壁に加えて、側壁の下端面側に接合された下面壁を有する。
図7は、図5(B)の7−7面での断面を示す。図7を参照して、容器本体164の下面壁は、中央部に形成された方形の開口180を有する円盤状である。
図8に、接続部102の、図5(A)の6−6断面における拡大図を示す。図8(A)は接続部102が注入口62に接続される前(又は引抜かれた後)に気密・液密の燃料室が形成された状態での断面図であり、図8(B)は接続部102が注入口62に接続された状態での断面図である。
図5(A)、図5(B)、及び図8を参照して、容器本体164の上面壁のほぼ中央には開口196が形成され、接続部102は、この開口196の周囲を覆うように、容器本体164の上部に突出するように形成された円筒形の形状を有する接続部外壁190と、接続部外壁190により囲まれた空間内に充填された弾力性のある充填樹脂192とを含む。特に図5(A)に示されるように、接続部外壁190により囲まれた空間に充填された充填樹脂192の中央部には、予め十字の切込194が施されている。図8(A)ではこの切込194についてはハッチングを施していないが、後述するように通常はこの切込194の両側は密着している。
図8(A)を参照して、充填樹脂192の切込194は、燃料室の内側に達している。ただし、充填樹脂192自体の弾力性により、この切込194が塞がれた状態となり、燃料室の気密・液密が保たれる。さらに、後述するように、本実施の形態では、ストッパ部材108により付勢部160の付勢力を遮断することが可能であり、付勢力が遮断されている状態では、燃料容器104内部が特に高圧になることはない。したがって付勢力が遮断されかつ充填樹脂192により切込194が塞がれた状態では、切込194から燃料が流出することはない。
図8(B)を参照して、接続部102が注入口62に接続された状態において、充填樹脂192の切込194は供給管90により押し広げられる。充填樹脂192は、自体の弾力性により図8(A)に示す状態に戻ろうとする。そのため、押し広げられた部分が塞がり、供給管90と密着する。供給管90を充填樹脂192から引抜くと、充填樹脂192は、図8(A)に示す状態に戻り、再び燃料室は密閉される。なお、燃料容器104への燃料の充填も、供給管90と同様の管で充填樹脂192を貫通させた状態で、その管から燃料を燃料室内に注入することによって行なわれる。
再び図6を参照して、押圧部166は、容器本体164内に設けられ、容器本体164の内部を気密・液密に保ちながら摺動可能なピストンヘッド172と、ピストンヘッド172の下面に連結された連結シャフト174とを含む。
ピストンヘッド172は、表面(上面)及び裏面(下面)を有する円盤状のシール部材168と、シール部材168の外周に取付けられた環状のシール材170とを含む。シール材170は、容器本体164の側壁の内側に摺動可能に当接し、シール部材168と容器本体164の側壁との間を気密・液密の状態に保つ。
連結シャフト174は、一端及び他端を有する、断面が方形の角柱状部材からなり、容器本体164の下面壁の方形の開口180(図7参照)を貫通して一端がシール部材168の下面に取付けられたシャフト部175と、シャフト部の他端に設けられ、ストッパ部材108のディスク部分177の上面上に載置される円盤状の基部176とを含む。
付勢部160の伸縮により、付勢部160が連結シャフト174をピストンの円周方向に回転させようとする力を発生しうる。連結シャフト174の断面の形状を開口180の形状に合わせて方形にしておけば、この力に抵抗し、連結シャフト174がピストンの円周方向に回転することを防止できる。
図6に示すように燃料室に燃料が貯留されている状態では、ピストンヘッド172は容器本体164の下端付近に位置することになる。このときシャフト部175の大部分は容器本体164外に突出した状態である。押圧部166の各部は、付勢部160による付勢力により、燃料室に貯留される燃料の量に応じて一体となって燃料容器104内部を上方に移動する。燃料室が空の状態では、ピストンヘッド172は容器本体164の上端付近に位置する。このときシャフト部175の大部分が容器本体164内に挿入された状態となる。
(スライド孔120)
付勢部160は、ピストンヘッド172のストローク以上の圧縮ストロークを有するものが選ばれる。スライド孔120の縦孔144の、横孔142と連続する部分から燃料容器側の端部までの長さは、ピストンヘッド172のストローク以上である。そのため、ストッパ部材108は、連結シャフト174の基部176とストッパ受け162とに挟まれたまま、押圧部166と一体となって移動することができる。なお、縦孔144は、ストッパ部材108が押圧部166と一体となって上下方向に移動する際のピン部178の、容器取付容器100外周の円周方向への移動を制限する。
スライド孔120(図4中央参照)の横孔142が形成された位置は、燃料容器104に燃料が充満している状態で燃料容器104が容器取付容器100内部に挿入された際の押圧部166の位置に対応する。ピン部178が横孔142より突出しているため、この位置ではピン部178は横孔142に沿って移動可能である。ピン部178が横孔142内に存在している場合、ピン部178の上方への移動は横孔142の上側壁により規制される。付勢部160の付勢力によりストッパ部材108が上方に移動しようとすると、ピン部178が横孔142の上側壁に当接し、さらに上方への移動が規制される。ピン部178が縦孔144の位置まで移動すると上方への移動が規制されなくなり、ピン部178は縦孔144の上側壁付近まで移動できる。
<動作>
本実施の形態に係る燃料容器システム50は以下のように動作する。燃料容器104の燃料室には、燃料が一杯に貯留されているものとする。この状態では、図6に示すように、ピストンヘッド172は、容器本体164の下面壁側に接する位置となる。連結シャフト174の大部分が容器本体164から突出する。ストッパ部材108は、連結シャフト174の基部176に当接している。またピン部178は、スライド孔120の横孔142と同じ高さにある。この状態で横孔142内にピン部178をスライドさせておくことにより、ストッパ部材108の上下方向への移動は規制される。ピン部178を横孔142の最も奥までスライドさせ(図4中央参照)、横孔142から突出させた状態で、移動規制板106(図4左側参照)に容器取付容器100をはめ込む。ストッパ部材108のピン部178は、移動規制板106の開口124を貫通して燃料容器システム50の外側に突出する。移動規制板106によりピン部178の横方向への移動が規制される。移動規制板106が容器取付容器100から外れない限り、ピン部178が横孔142内を移動して縦孔144まで達しえない。ストッパ部材108の上下方向への移動が可能になることもない。
付勢部160の付勢力は、ストッパ受け162を介してストッパ部材108に伝達される。ストッパ部材108は、その力を受けて上方に移動しようとする。しかしストッパ部材108のピン部178が横孔142の上側壁に当接する。容器取付容器100は付勢力に相当する力に対し剛体であるとみなすことができる程度の剛性を有する。そのため、ストッパ部材108には容器取付容器100から付勢力とほぼ同じ大きさの下向きの力が加わり、ストッパ部材108が上方にそれ以上移動することはない。したがって、付勢部160の付勢力は、ストッパ部材108及び容器取付容器100によりほぼ遮断されることになる。押圧部166に作用する上方への付勢力はごくわずかとなる。この状態では、燃料容器104内部が特に高圧になることはない。燃料が燃料容器104の外部に漏出するおそれはごく小さい。燃料容器システム50は、燃料を貯留したままこの状態で保管され、運搬される。
以下に、燃料容器システム50を用いて燃料をDMFC60(図1参照)に供給する動作について説明する。図9(A)〜(D)に、燃料を供給する各工程における燃料容器システム50の外観を正面図で示す。
燃料を供給する際には、まず、移動規制板106を取外す。図9(A)は、移動規制板106を取外した状態での容器取付容器100を示す。この状態においては、ストッパ部材108のピン部178は横孔142側にスライドしている。そのため、ストッパ部材108は上下方向に移動しない。この状態では燃料は接続部102から流出しない。
この状態で、図1に示す注入口62に燃料容器システム50を取付ける。図8(B)に示すように供給管90が容器本体164内部と燃料タンク64の内部とを連通させる。
ピン部178を横孔142に沿って移動させて図9(B)に示すように縦孔144の位置までスライドさせる。この状態では、ストッパ部材108は縦孔144内を上下方向に移動可能となる。付勢部160の付勢力は、ストッパ受け162、ストッパ部材108、及び連結シャフト174を介してピストンヘッド172に伝達される。この力はそのまま燃料を押圧する力としてピストンヘッド172から容器本体164内の燃料に作用する。その結果、燃料室の内圧が高くなる。接続部102において燃料室と燃料タンク64(図1参照)とが連通しているため、燃料室の内圧が燃料タンク64の内圧より高くなるので、燃料は燃料室から燃料タンク64へと排出される。
図10に、燃料を排出中の燃料容器システム50の、図5(A)に示す6−6断面に相当する断面での断面図を示す。図10を参照して、付勢部160の付勢力が、ストッパ受け162、ストッパ部材108、及び連結シャフト174を介してピストンヘッド172に伝達された結果、ストッパ受け162、ストッパ部材108、連結シャフト174、及びピストンヘッド172は、一体となって接続部102に向けて移動する。それにともない容器本体164及びピストンヘッド172で囲まれる燃料室の容量は減少し、減少した容量分の燃料が燃料室から排出される。ストッパ部材108の上下方向への移動は、図10に示されるように容器取付容器100によっては縦孔144の上側壁の位置に達するまで規制されない。
図9(C)は、燃料排出中の燃料容器システム50の外観を示す。燃料の排出に伴いピン部178は、図9(B)に示す位置から、スライド孔120に沿って上方に向かって移動する。ピストンヘッド172は、ストッパ部材108と一体となって、接続部102に向けて摺動する。残量確認窓122からは、ピストンヘッド172の位置が視認できる。
このようにして燃料の供給を受ける燃料タンク64(図1参照)は、注入口62より注入される燃料を貯留し第1圧力調整弁66を介して燃料混合タンク72へ排出する。水回収タンク68は、水を一時的に貯留し水供給管70を介して燃料混合タンク72へ排出する。燃料混合タンク72は、流入する燃料と水とを受けて貯留する。その結果、燃料混合タンク72において燃料と水とが混合され、メタノール水溶液になる。燃料混合タンク72は、第2圧力調整弁74を介して発電部76へこのメタノール水溶液を供給する。制御部78は、第1圧力調整弁66の開度を制御して、このメタノール水溶液のメタノール濃度が一定になるよう燃料の流量を調整する。制御部78はまた、第2圧力調整弁74の開度を制御することにより、メタノール水溶液の発電部76への流量を調整する。発電部76は、供給されたメタノール水溶液を用いて発電を行ない、副産物として水を排出する。水回収タンク68は、発電部76が排出する水を回収する。回収された水は再び燃料混合タンク72に供給される。
燃料容器システム50は、燃料の排出を中断することも可能である。図9(D)は、燃料の排出を中断させた状態での燃料容器システム50の外観を示す。図9(D)を参照して、ストッパ部材108を、図9(A)に示す位置と同じの位置まで戻す。さらに移動規制板106を容器取付容器100に取付ける。
図11に、図9(D)に示す状態での、図5(A)の6−6断面に相当する位置での容器取付容器100の断面を示す。図11を参照して、押圧部166の位置は、図10に示す状態での位置と同じ位置にある。付勢部160は図6に示す状態と同じ状態になるまで圧縮されている。この状態において、付勢部160の付勢力は、ストッパ受け162を介してストッパ部材108に伝達される。ストッパ部材108は、横孔142の上側壁に当接し、この位置で止まる。この状態ではストッパ部材108と押圧部166の下部とは完全に分離されるため、付勢部160の付勢力が押圧部166に伝達されることはない。そのため押圧部166が燃料室内の燃料を押圧する力はなくなり、押圧部166は、押圧部166に作用するそのほかの力によって移動しようとする。そのほかの力とは、例えば押圧部166の自重、燃料室内の燃料の重量、押圧部166の外周及び容器本体164の内周の間の摩擦力、容器本体、燃料室外の空間から押圧部166にかかる圧力、並びに燃料室内から押圧部166にかかる圧力である。これらの力は、いずれも押圧部166に付勢力が伝達されるか否かに関わらず押圧部166に作用する力である。押圧部166は、これらの力がバランスする位置で停止する。結果として、燃料室の内圧は図9(C)に示す状態にあるときより低くなる。したがってこの状態で燃料容器システム50をDMFC60(図1参照)から取外しても、燃料が漏出することはない。
以上のように、本実施の形態に係る燃料容器システム50は、付勢部160の付勢力が燃料を押圧する力として燃料室のピストンに伝達される第1の状態と、付勢力のピストンへの伝達が抑止される第2の状態とを、スライド孔120を有する容器取付容器100及びストッパ部材108の組合せによって選択できる。燃料の運送時、保管時、燃料供給途中で容器を取外す時などに第2の状態を選択すれば、燃料室の内圧が高くなることはなく、燃料漏れを抑制でき、安全性が向上する。
また、本実施の形態に係る燃料容器システムにおいては、燃料室の内圧が常時高圧になることはない。そのためピストンのシーリング部に要求される性能は、その分緩和される。また、容器取付容器100は気密・液密である必要はない。すなわち本実施の形態に係る燃料容器システムにおいては、燃料の貯留及び排出を行なうために、高圧ガスの封入された第2室を用意する必要もなければ、密閉された2重構造の容器を必要とすることもない。したがって燃料容器を安価で提供できる。
[第2の実施の形態]
<構成>
図12に、本発明の第2の実施の形態に係る燃料容器システムを含む燃料電池システム300の正面図を示す。図12を参照して、この燃料電池システム300は、第1の実施の形態に係る燃料電池システム40のものと同一のDMFC60及び筐体80、燃料容器104と、DMFC60の注入口62と一体化された状態で筐体80に収容され、燃料容器104を着脱自在に収容して注入口62に接続させるための容器取付容器312と、容器取付容器312の内面の、注入口62とは反対側の底面に一端が接続された圧縮バネからなる付勢部324と、燃料容器104のシャフト部175の容器本体164外部に突出した部分に着脱自在なシャフトガイド322とを含む。
図13に、容器取付容器312及びそれと一体化された注入口62の正面図を示す。図13を参照して、容器取付容器312は、蓋のない箱型の形状を有しており、その壁面のうち一つが注入口62の周囲に形成された注入口リング92と一体的に接合されている。
図14は、容器取付容器312及びこれと接合された注入口62の、図13に示す14−14面での断面図である。図14を参照して、容器取付容器312の壁面は、注入口リング92と一体化されている。この壁面のうち、注入口リング92と接合する部分の内側は開口している。したがって、供給管90により容器取付容器312の内部と燃料タンク64の内部とは連通している。
図15にシャフトガイド322の外観を示す。図15を参照して、シャフトガイド322は、断面がほぼC字型の、側面の一つに開口が形成された中空の角柱状である。シャフトガイド322の長さは、押圧部166の容器本体164に対する最大移動距離とほぼ一致するように選ばれる。本実施の形態では、シャフトガイド322断面の大きさ及び形状は、シャフト部175に取付けたときに容器本体164の外周からシャフトガイド322が飛び出さない程度の大きさに選ばれる。またシャフトガイド322の端部の大きさ及び形状は、図7に示す容器本体164の下端面壁開口部180内にシャフトガイド322の端部が入り込まないようなものに選ばれる。シャフトガイド322に形成された溝の幅は、概ねシャフト部175の太さ以上である。なお、シャフトガイド322は、長手方向にかかる、少なくとも付勢部324の付勢力と同程度の圧縮力に対し、剛体であるとみなすことができる程度の剛性を有するものであることが望ましい。
本実施の形態において、燃料容器104は、燃料を貯留した状態で、かつシャフトガイド322がシャフト部175に装着された状態で単独に保管され運搬される。そして必要に応じて容器取付容器312に取付けられる。燃料容器104が容器取付容器312から分離された状態においては、燃料容器104の押圧部166と付勢部324ともまた完全に分離される。したがってこの状態では、押圧部166に付勢部324の付勢力が伝達することはない。
ただし、燃料容器104を単体で保管・運搬する際に、何らかの外力が連結シャフト174の基部176に作用するおそれがある。そのような外力は基部176を介してシャフトガイド322とシャフト部175とに伝達される。しかしシャフトガイド322がこの力に対して剛体であるとみなすことができる程度の剛性を有しているため、シャフトガイド322がこの力をほとんど負担することになり、かつシャフトガイド322のこの外力による変形量は微小である。したがって連結シャフト174の基部176は、容器本体164に対してほとんど移動しない。その結果、押圧部166が燃料室内の燃料を押圧することもない。
<動作>
図16(A)〜(D)に、本実施の形態に係る燃料容器システムを用いた燃料の供給工程を模式的に示す。これらの図は、図12の16−16面における断面を示す。なおこの図において、簡単のために燃料タンク64及び筐体80の断面は図示を省略してある。
まず、図16(A)に示すように、燃料容器104の連結シャフト174にシャフトガイド322を取付けたままの状態で、連結シャフト174の基部176を付勢部324の自由端に当接させる。そして、燃料容器104又はシャフトガイド322に付勢部324の方向への力を加え、付勢部324を圧縮する。この際、付勢部324から連結シャフト174の基部176に付勢力がかかるが、シャフトガイド322が取付けられているため、押圧部166が燃料室内の燃料を押圧することはない。
付勢部324を所定の長さだけ圧縮させた後、図16(B)に示すように、燃料容器104及びシャフトガイド322を、容器取付容器312内に収容する。この状態で、燃料容器104の接続部102と供給管90の先端とが対向する。
続いて、燃料容器104又はシャフトガイド322に力を加えるのをやめると、付勢部324の付勢力により、燃料容器104がシャフトガイド322とともに、供給管90の方向に移動する。その結果、図16(C)に示すように、燃料容器104と容器取付容器312の供給管90が形成された側の内面とが当接する。この際、供給管90が燃料容器104の接続部102に挿入され、供給管90によって容器本体164の内部と燃料タンク64の内部とが連通する。ただし、シャフトガイド322が取付けられているため、押圧部166が燃料室内の燃料を押圧することはない。したがって、このままでは、燃料室内の燃料が排出されることはない。
最後に、図16(D)に示すように、シャフトガイド322を燃料容器104から取外すと、付勢部324の付勢力は、押圧部166を介してそのまま燃料容器104の燃料室内の燃料に伝達される。すなわち押圧部166により燃料室内の燃料が押圧される。この結果、燃料室の内圧と燃料タンク64内の内圧との差により、燃料室内の燃料は、供給管90を介して燃料タンク64に排出される。
燃料の供給を中止したい場合には、シャフトガイド322の端部で付勢部324を縮める方向に押込みながら、シャフトガイド322をシャフト部175にはめ込む。この状態で燃料容器104をさらに付勢部324の側に移動させることにより、接続部102を注入口62から取外す。そして燃料容器104を容器取付容器312から取除く。取除かれた燃料容器104は付勢部324とは完全に分離されるため、押圧部166に付勢部324の付勢力が加わることがない。燃料容器104の燃料室内が高圧になることもない。その結果、燃料容器104内に残った燃料を安全に取扱うことができる。
以上のように、本実施の形態に係る燃料容器システムは、付勢部324の付勢力が燃料を押圧する力として燃料容器104の押圧部166に伝達される第1の状態と、付勢力の伝達が抑止される第2の状態とを、燃料容器104の容器取付容器312への着脱、及び燃料容器104へのシャフトガイド322の着脱によって選択可能にしている。そのため、燃料の運送時、保管時、燃料供給途中で容器を取外す時などに第2の状態を選択すれば、燃料室の内圧が高くなることはなく、燃料漏れを抑制でき、安全性が向上する。
また、本実施の形態に係る燃料容器システムにおいては、燃料室の内圧が常時高圧になることがない。そのためピストンに要求される性能は、その分緩和される。また、容器取付容器100は気密・液密である必要はない。すなわち本実施の形態に係る燃料容器システムにおいては、燃料の貯留及び排出を行なうために、高圧ガスの封入された第2室を用意する必要もなく、また密閉された2重構造の容器を必要とすることもない。したがって燃料容器システムを安価で提供できる。
[変形例]
第1の実施の形態において、容器取付容器100は、付勢部160の付勢力と同等の力に対しおおむね剛体であるとみなすことができる程度の剛性を有する必要がある。そのために、第1の実施の形態ではステンレス鋼を使用する。しかしこの条件が満たされる限り、その構造材料には何を試用してもよい。例えば容器本体164と同様に透明のシリコーン樹脂又はフッ素樹脂を選択してもよい。この場合、容器取付容器100に残量確認窓122を設ける必要はない。
上記第1の実施の形態において、接続部102は、切込を入れた弾力性のある充填樹脂により密閉状態と連通状態とを選択的に形成した。しかし接続部102はこのようなものに限らない。例えばクイックカップリングであってもよい。ただし、接続部102と注入口62とは、燃料室の内圧が最大になった状態においても外れない程度の引抜き抵抗を有する必要がある。
上記第1の実施の形態では、容器取付容器100には、逆L字型のスライド孔120が形成されていた。しかしスライド孔120の形状は、このようなものには限定されない。燃料の排出時におけるストッパ部材108のピン部178の動きを妨げず、かつ燃料容器104に燃料が満載されている状態でのストッパ部材108の位置において、ストッパ部材108の上方への移動を拘束するような形状の孔であればどのような形状でもよい。また、移動規制板106などのようなストッパ部材108の移動を規制する手段によるストッパ部材108の固定が信頼のおけるものであれば、横孔142のような部分を設ける必要もない。ただし、横孔142を設けておく方が安全のためには好ましい。
上記実施の形態では、付勢部160又は324の伸縮により、付勢部160又は324が連結シャフト174をピストンの円周方向に回転させようとする力が発生しうるため、連結シャフト174の断面の形状を、この力に抵抗するように方形とした。しかし連結シャフト174の断面形状はこのようなものには限定されない。連結シャフト174の断面の形状は、連結シャフト174が容器本体164の下面壁の開口180を通過すべき全ての範囲にわたって、開口180を通過可能な形状であればよい。
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含む。
本発明の第1の実施の形態に係る燃料電池システム40の構成を示す図である。 注入口62の断面図である。 燃料容器システム50の外観を示す斜視図である。 燃料容器システム50の構成を示す図である。 燃料容器システム50の上面図及び正面図である。 燃料が充填されているときの、燃料容器システム50の図5(A)に示す6−6面での断面図である。 燃料容器システム50の、図5(B)の7−7面での断面図である。 接続部102の図5(A)に示す6−6面での断面拡大図である。 燃料容器システム50を用いた燃料の供給工程を示す概略図である。 燃料供給途中の燃料容器システム50の、図5(A)に示す6−6面に相当する面での断面図である。 燃料供給を中断した状態の燃料容器システム50の、図5(A)に示す6−6面に相当する面での断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 容器取付容器312の正面図である。 容器取付容器312と注入口62との図13に示す14−14面での断面図である。る。 シャフトガイド322の外観を示す斜視図である。 第2の実施の形態に係る燃料容器システムを用いた燃料の供給工程を示す概略図である。
符号の説明
40,300 燃料電池システム、50 燃料容器システム、60 DMFC、62 注入口、64 燃料タンク、66 第1圧力調整弁、68 水回収タンク、70 水供給管、72 燃料混合タンク、74 第2圧力調整弁、76 発電部、78 制御部、80 筐体、90 供給管、92 注入口リング、100,312 容器取付容器、102 接続部、104 燃料容器、106 移動規制板、108 ストッパ部材、120 スライド孔、122 残量確認窓、126,128 滑り止め、142 横孔、144 縦孔、160,324 付勢部、162 ストッパ受け、164 容器本体、166 押圧部、168 シール部材、170 シール材、172 ピストンヘッド、174 連結シャフト、175 シャフト部、176 基部、177 ディスク部分、178 ピン部、190 接続部外壁、192 充填樹脂、194 切込、322 シャフトガイド

Claims (17)

  1. 液体燃料を貯留するための燃料室を規定し、所定部分が前記燃料室方向に付勢されると前記燃料室に貯留された液体燃料を排出する燃料容器と、
    前記所定部分を前記燃料室方向に付勢するための付勢手段と前記燃料容器との間で前記付勢手段からの付勢力の伝達及び遮断を切換えるための切換手段とを含む、燃料容器システム。
  2. 前記切換手段は、
    前記燃料容器と前記付勢手段とを、前記燃料容器の前記所定部分と前記付勢手段の付勢方向とが互いに対向するように、かつ常には前記付勢手段の所定部位が前記燃料容器の前記所定部分に当接するように支持する容器取付部材と、
    前記付勢手段の前記所定部位と前記燃料容器の前記所定部分との間に挿入され、前記所定部位を前記所定部分に当接しない位置まで移動させ、かつそこから移動しないよう前記所定部位の移動を規制することが可能なストッパ部材とを含み、
    前記容器取付部材には、前記ストッパ部材が係合可能な係合部が形成されており、
    前記ストッパ部材が前記係合部に係合しているときには前記所定部位の移動が規制されて前記付勢手段の付勢力が前記燃料容器から遮断され、前記ストッパ部材と前記係合部との係合が解除されたときには前記所定部位が移動して前記燃料容器の前記所定部分を付勢する、請求項1に記載の燃料容器システム。
  3. 前記容器取付部材は、前記燃料容器の所定部分と前記付勢手段の前記所定部位とが互いに対向するように、かつ常には前記所定部位が前記燃料容器の前記所定部分に当接するように、前記燃料容器と前記付勢手段とを内部に配置して収容する容器取付容器を含み、
    前記容器取付容器は、前記付勢手段の所定部位の移動方向に平行に形成された第1の開口と、前記第1の開口と連続するように、かつ前記所定部位の移動方向と交差する方向に形成された、前記係合部を構成する第2の開口とを有し、
    前記ストッパ部材は、
    前記所定部位と前記所定部分との間に挿入され、前記所定部位の移動方向に沿って前記容器取付容器内部を移動可能な形状を有する本体部分と、
    前記本体部分の外周から突出して形成されたピン部とを含み、当該ピン部は、前記本体部分が前記所定部位と前記所定部分との間に挿入されたときに前記第1及び第2の開口を介して前記容器取付容器の外部に突出する長さを有しており、
    前記ピン部が前記第2の開口内にある状態のときには、前記第2の開口により前記所定部位の移動方向への前記ストッパ部材の移動が制限され、前記ピン部が前記第1の開口内にある状態のときには、前記所定部位の移動方向への前記ストッパ部材の移動が許容される、請求項2に記載の燃料容器システム。
  4. さらに、前記ピン部が前記第2の開口を介して前記容器取付容器外に突出しているときに、当該突出しているピン部先端の前記第1の開口方向への移動を規制するように、前記容器取付容器に着脱自在に取付けられる移動規制板を含む、請求項3に記載の燃料容器システム。
  5. 前記燃料容器は、
    互いに液密に、前記燃料室を形成するように組合わされた第1及び第2の容器部材を含み、
    前記第1の容器部材には、常には液密で、所定の操作を受けると前記燃料室と外部とを連通させるように構成された接続部が形成されており、
    前記第2の容器部材は、
    前記燃料室の内壁の一部を規定する表面と、裏面とを有し、かつ前記燃料室内を液密に摺動可能なピストンヘッドと、
    前記ピストンヘッドの前記裏面に連結された一端と、他端とを有し、前記ピストンヘッドと一体的に移動するシャフト部とを含み、
    当該シャフト部の前記他端が、前記燃料容器の前記所定部分を形成する、請求項3又は請求項4に記載の燃料容器システム。
  6. 前記第1の開口の、前記第2の開口と連続する部分から前記燃料容器側の端部までの長さは、前記ピストンヘッドのストローク以上である、請求項5に記載の燃料容器システム。
  7. 前記燃料容器の前記第1の容器部材は、前記第2の容器部材の前記ピストンヘッドの移動範囲にわたって、所定の透光性材料により形成された部分を有し、
    前記容器取付部材は、前記燃料容器を前記容器取付部材に取付けたときに、前記透光性材料により形成された部分を外部から視認するための窓部を有する、請求項5又は請求項6に記載の燃料容器システム。
  8. 前記容器取付部材はステンレス鋼からなる、請求項2〜請求項7のいずれかに記載の燃料容器システム。
  9. 前記容器取付部材は、透光性のフッ素樹脂からなる、請求項2〜請求項6のいずれかに記載の燃料容器システム。
  10. 前記切換手段は、
    前記付勢手段と、
    前記燃料容器と前記付勢手段とを、前記燃料容器の前記所定部分と前記付勢手段の所定部位とが互いに対向するように、かつ常には前記付勢手段の前記所定部位が前記燃料容器の前記所定部分に当接するように支持する容器取付部材とを含み、
    前記燃料容器は、前記容器取付部材に対し着脱自在となっていることを特徴とする、請求項1に記載の燃料容器システム。
  11. 前記燃料容器は、
    互いに液密に、かつ前記燃料室を形成するように組合わされた第1及び第2の容器部材を含み、
    前記第1の容器部材には、常には液密で、所定の操作を受けると前記燃料室と外部とを連通させるように構成された接続部が形成されており、
    前記第2の容器部材は、
    前記燃料室の内壁の一部を規定する表面と、裏面とを有し、かつ前記燃料室内を液密に摺動可能なピストンヘッドと、
    前記ピストンヘッドの前記裏面に連結された一端と、他端とを有し、前記ピストンヘッドと一体的に移動するシャフト部とを含み、
    前記容器取付部材は、前記燃料容器が装着される際には、前記シャフト部の前記他端が前記付勢手段の前記所定部位に対向するように、前記第1の容器部材を保持することを特徴とする、請求項10に記載の燃料容器システム。
  12. 前記第1の容器部材と前記第2の容器部材とは、前記第2の容器部材が前記第1の容器部材から脱落しないように互いに組合わされており、
    前記燃料容器システムはさらに、前記シャフト部が所定の位置から前記第1の容器部材側に向けて移動するのを規制するように、前記第1の容器部材と前記シャフト部材との間に着脱可能に装着されるシャフト移動規制手段を含む、請求項11に記載の燃料容器システム。
  13. 前記容器取付容器は、燃料電池システムの前記液体燃料の注入口と一体化される、請求項10に記載の燃料容器システム。
  14. 前記燃料容器は、透光性のフッ素樹脂からなる、請求項1〜請求項13のいずれかに記載の燃料容器システム。
  15. 前記付勢手段は、前記切換手段に一端が連結され、他端が前記燃料容器側に配置され、圧縮されると伸長方向への付勢力を生じる弾性部材を含む、請求項1〜請求項14のいずれかに記載の燃料容器システム。
  16. 前記弾性部材は、前記切換手段に一端が固定された圧縮バネを含む、請求項15に記載の燃料容器システム。
  17. 請求項1〜請求項16のいずれかに記載の燃料容器システムを用いた燃料供給部と、
    前記燃料供給部より排出される液体燃料を用いる発電部とを含む、燃料電池システム。
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