JP2007050913A - 流体供給容器及びこれを用いた燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 流体供給容器内に貯留された流体にかかる圧力を連続的に加えることが可能であると共に、当該流体の液体受容体への供給率を向上可能な流体供給容器、及びこの流体供給容器を用いた燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 流体貯留部20と、流体貯留部20を加圧する加圧機構30を備え、流体貯留部20に貯留されている流体を流体受容体に供給する流体供給容器であり、流体貯留部20は、第1の貯留室21と、可撓性部材23によって画定され且つ第1の貯留室21に連通した第2の貯留室22を備え、可撓性部材23は、加圧機構30による加圧に応じて、第1の貯留室21内に浸入するように反転され、流体貯留部20の流体が貯留される容積を減少させる流体供給容器1である。また、この流体供給容器1を用いた燃料電池システムである。
【選択図】 図2
【解決手段】 流体貯留部20と、流体貯留部20を加圧する加圧機構30を備え、流体貯留部20に貯留されている流体を流体受容体に供給する流体供給容器であり、流体貯留部20は、第1の貯留室21と、可撓性部材23によって画定され且つ第1の貯留室21に連通した第2の貯留室22を備え、可撓性部材23は、加圧機構30による加圧に応じて、第1の貯留室21内に浸入するように反転され、流体貯留部20の流体が貯留される容積を減少させる流体供給容器1である。また、この流体供給容器1を用いた燃料電池システムである。
【選択図】 図2
Description
本発明は、流体受容体に流体を供給する流体供給容器、及びこの流体供給容器を用いた燃料電池システムに関する。
従来から、例えば、燃料電池に液体燃料を供給する燃料カートリッジや、インクジェットプリンタのインク射出ヘッド部分にインクを供給するインクカートリッジ等に代表されるように、液体受容体(液体アクセプタ)に対して簡易かつ確実に液体を供給するための液体供給容器が利用されている。
このような液体供給容器には、当該容器内に貯留されている液体を、前記液体受容体に効率よく供給する目的で、通常、当該液体を加圧する液体加圧機構が設けられている。このような液体加圧機構としては、ばね等の付勢手段を用いて仕切板を移動させることで液体に圧力をかけ、当該液体を液体供給容器から液体受容体に送り出す機構が多く用いられている。
また、例えば、燃料電池機構のための燃料容器(液体供給容器)として、燃料室の容積を当該燃料室の内部圧力に関連して変化させる手段を備えており、当該手段が、燃料を消費する機構への燃料供給の目的で、ポンプを使用することなく燃料を前記燃料室から押し出すために、必要な圧力を生じさせるように構成されたものが紹介されている。(例えば、特許文献1参照)。
また、燃料電池用の燃料供給源(液体供給容器)として、燃料貯蔵領域と、前記燃料貯蔵領域から燃料溶液を送り出すように構成されている燃料溶液送出口と、廃棄物貯蔵領域と、前記廃棄物貯蔵領域に廃棄物を受け入れるように構成されている廃棄物受入口と、前記燃料貯蔵領域と前記廃棄物貯蔵領域を分離する可動障壁とを備え、前記可動障壁が、前記燃料溶液が前記燃料貯蔵領域から送り出され、前記廃棄物が前記廃棄物貯蔵領域に受け入れられる際に移動して、前記燃料貯蔵領域の前記容積を減少させるのと同時に、前記廃棄物貯蔵領域の前記容積を増加させるように構成されているものも紹介されている。(例えば、特許文献2参照)。
さらにまた、天地等の方向性に拘りなく液体の吐出を行うことのできる液体カートリッジ(液体供給容器)として、ケーシングに形成した出口に接続された第1室と前記出口に非接続の第2室とに前記ケーシング内を区画する区画部材と、前記区画部材を介して前記第1室内に貯留された燃料を加圧するための加圧手段とを備えたものがある。(例えば、特許文献3参照)。
特開2000−314376号公報
特開2003−142135号公報
特開2004−142831号公報
しかしながら、前述した従来の液体加圧機構が設けられている液体供給容器は、仕切板を移動させる際に、当該仕切板と、この仕切板を支持する筐体との間に摩擦が生じるが、当該仕切板が移動し始める際に生じる静摩擦力と、該仕切板が移動している際に生じる動摩擦力との差が大きく、液体にかかる圧力を連続的に均一に加えることが困難である。したがって、液体受容体への送液制御が困難である。このため、例えば、レギュレータ等を設けて液体にかかる圧力を制御する必要が生じる。また、仕切板と筐体との摺動によって生じる隙間から液漏れする虞もある。
また、特許文献1〜特許文献3に記載された液体供給容器は、貯留(収容)された液体を液体受容体に供給し終えた際に、当該液体供給容器内に残留する液体の量を少なくし、液体の液体受容体への供給率を向上することが望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、流体供給容器内に貯留された流体にかかる圧力を均一にすることが可能であると共に、当該流体の液体受容体への供給率を向上することが可能である流体供給容器、及びこの流体供給容器を用いた燃料電池システムを提供することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明は、流体貯留部と、当該流体貯留部を加圧する加圧機構と、を備え、前記流体貯留部に貯留されている流体を流体受容体に供給する流体供給容器であって、前記流体貯留部は、第1の貯留室と、可撓性部材によって画定され且つ当該第1の貯留室に連通した第2の貯留室と、を備えてなり、前記可撓性部材は、前記加圧機構による加圧に応じて、前記第1の貯留室内に浸入するように反転され、前記流体貯留部の流体が貯留される容積を減少させる流体供給容器を提供するものである。
この構成を備えた流体供給容器は、第2の貯留室を画定する可撓性部材が、加圧機構による加圧に応じて前記第1の貯留室内に浸入するように反転され、前記流体貯留部の流体が貯留される容積を減少させることで、流体貯留部に貯留されている流体を流体受容体に供給することができる。したがって、前記流体を流体受容体に供給する動作を行う際に、従来のように静摩擦力や動摩擦力の発生に起因して流体に不連続的に圧力がかかることがなく、当該流体にかかる圧力を容積変化に応じて均等に連続して加えることができる。このため、送液制御を簡単に行うことができる。
また、第2の貯留室を画定する可撓性部材が、前記第1の貯留室内に浸入するように反転されることになるため、当該可撓性部材を完全に反転させた際に、第1の貯留室内に、第2の貯留室が反転した状態で収容されることになる。したがって、流体貯留部の流体が貯留される容積を効率よく減少させることができ、当該流体のほぼ全てを放出させることができるため、液体受容体への供給率を向上することができる。
さらにまた、本発明にかかる流体供給容器は、前記流体貯留部及び前記加圧機構を収容するケースをさらに備え、前記第1の貯留室が、当該ケースの内壁によって画定されてなるよう構成することもできる。このように構成することで、前記利点に加え、さらに小型化を達成することができる。
また、本発明にかかる流体供給容器は、前記可撓性部材が反転する際に、当該可撓性部材と前記ケースの内壁との間に、隙間が形成される構成とすることもできる。このように構成することで、可撓性部材が反転する際に、当該可撓性部材がケースの内壁と接触することを防止することができ、前記可撓性部材とケースの内壁との間に摩擦が生じることを防止することができる。
そしてまた、前記加圧機構は、付勢部材を備えることができる。このように構成することで、付勢部材によって、前記可撓性部材を、第1の貯留室内に浸入させるように、凸状態から凹状体に一層効率よく反転させることができる。
また、前記加圧機構は、前記第2の貯留室の、第1の貯留室が配設されている側とは反対側の端面に配設された支持板を備えることもできる。このように構成することでも、前記可撓性部材を、第1の貯留室内に浸入させるように、凸状態から凹状体に一層効率よく反転させることができる。
また、前記付勢部材は、前記支持板と、前記流体貯留部及び前記加圧機構を収容するケースの当該支持板に対向する内壁との間に配設され、当該支持板及び当該内壁に密着して変形可能であるよう構成することもできる。このように構成することで、前記利点に加え、付勢部材をさらに狭い空間(スペース)に配設することができる。したがって、流体供給容器全体の容積に占める流体貯留部の容積の割合を大きく確保することができ、より一層小型化を達成することができる。
なお、前記付勢部材としては、例えば、円錐コイルばね、鼓コイルばね、竹の子ばね等を挙げることができる。これらのような付勢部材は、ばねが縮められている状態の際(すなわち、前記のように密着して変形している際)に、ばね線同士がお互いに干渉しない形状となるため、ばねの伸縮方向の高さを必要最小限にすることができるため、狭い空間(スペース)に配設することができる。
また、前記支持板は、該支持板と、前記流体貯留部及び前記加圧機構を収容するケースの内壁との間に、前記可撓性部材が反転するための折り返し部分を許容する隙間を形成可能であるよう構成することもできる。このようにすることで、前記可撓性部材をよりスムーズに反転させることができる。
そしてまた、本発明にかかる流体供給容器は、前記可撓性部材が完全に反転した際に、前記第2の貯留室の、前記第1の貯留室が配設されている側とは反対側の端面が、当該第1の貯留室の、当該第2の貯留室が配設されている側とは反対側の端面に接触可能であるように構成することもできる。このように構成することで、可撓性部材を完全に反転させた際に、第1の貯留室の流体が貯留される容積を、より一層効率よく減少させることができ、液体受容体への供給率をさらに向上することができる。
この場合、前記第1の貯留室と第2の貯留室は、当該両者の配設方向の長さが略同一となるように形成してもよい。また、第2の貯留室の前記配設方向の長さを、第1の貯留室の前記配設方向の長さよりも若干短くし、第2の貯留室を構成している可撓性部材を弾性により伸長させて、前記両者の接触を可能としてもよい。
そしてまた、前記可撓性部材は、加圧機構による加圧に応じて、前記第1の貯留室内に浸入するように反転され、前記流体貯留部の流体が貯留される容積を減少させることが可能であれば、特に限定するものではないが、例えば、ゴム、樹脂、あるいはこれらをラミネートした部材等、を挙げることができる。これらの材料の選択は、流体貯留部に貯留する流体に対する耐性等を考慮して適宜決定することができる。
また、本発明は、燃料電池と、前述した流体供給容器とを備え、前記流体供給容器内に収容された流体を前記燃料電池に供給する燃料電池システムを提供するものである。この構成を備えた燃料電池システムは、前述した利点を有する流体供給容器を備えているため、燃料電池に流体を安定して効率よく供給することができる。
また、本発明にかかる燃料電池システムにおいて、前記流体が、メタノールを含む場合には、前記可撓性部材は、EPDM(Ethylene Propylene Diene Methylene Linkage)によって形成された膜を含んで構成することもできる。EPDMは、エチレン、プロピレン、ブタジエン類を重合して得られる、いわゆるゴムエチレンプロピレンジエン三元共重合体によって形成している。このEPDMは、エチレンプロピレンゴムとも言われ、耐老化性、耐薬品性、耐オゾン性、耐寒性、熱安定性に優れる合成ゴムであり、例えば自動車を中心とした各種車両部品、ベルト、ガスケット、電線、防水材、ポリオレフィンの耐衝撃性改良材(バンパー)、さらには、カラー舗装用鉄蓋のパッキンやグレーチングのクッション材、リサイクルゴムチップ舗装材の表層材などとして広範囲に使用されているものである。
また、前記流体は、メタノールを含む液体燃料の他、例えば、水素等を含む気体等であってもよい。
本発明にかかる流体供給容器は、第2の貯留室を画定する可撓性部材が、加圧機構による加圧に応じて前記第1の貯留室内に浸入するように反転され、前記流体貯留部の流体が貯留される容積を減少させることで、流体貯留部に貯留されている流体を流体受容体に供給する構成を備えているため、当該流体にかかる圧力を連続的に加えることができ、送液制御を簡単に行うことができる。また、前記可撓性部材を完全に反転させた際に、第1の貯留室内に、第2の貯留室が反転した状態で収容されることになる。したがって、流体貯留部の流体が貯留される容積を効率よく減少させることができ、当該流体のほぼ全てを放出させることができる結果、液体受容体への供給率を向上することができる。
また、本発明にかかる燃料電池システムは、本発明にかかる流体供給容器を備えているため、燃料電池に流体を安定して効率よく供給することができる。
次に、本発明の好適な実施の形態にかかる流体供給容器及びこの流体供給容器を用いた燃料電池システムについて図面を参照して説明する。なお、以下に記載される実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこの実施の形態にのみ限定するものではない。したがって、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる流体供給容器の側面図、図2は、図1に示すII−II線に沿った断面図であって、流体供給容器の流体貯留部に液体が充填された状態を示す図、図3及び図4は、図1に示すII−II線に沿った断面図であって、流体供給容器の流体貯留部に貯留された液体が放出される過程を示す図、図5は、図1に示すII−II線に沿った断面図であって、流体供給容器の流体貯留部に貯留された液体が最後まで放出された状態を示す図である。
図1は、実施の形態1にかかる流体供給容器の側面図、図2は、図1に示すII−II線に沿った断面図であって、流体供給容器の流体貯留部に液体が充填された状態を示す図、図3及び図4は、図1に示すII−II線に沿った断面図であって、流体供給容器の流体貯留部に貯留された液体が放出される過程を示す図、図5は、図1に示すII−II線に沿った断面図であって、流体供給容器の流体貯留部に貯留された液体が最後まで放出された状態を示す図である。
なお、実施の形態1では、流体として液体を使用した場合について説明する。また、便宜上、流体(液体)が放出される側(図1でいう左側)を「先端」、その反対側(図1でいう右側)を「基端」として説明する。
図1〜図5に示すように、実施の形態1にかかる流体供給容器1は、ケース10と、ケース10に内蔵された流体貯留部20と、ケース10に内蔵され且つ流体貯留部20を加圧する加圧機構30を備えて構成されている。
ケース10は、外観が略円筒形を有した中空のケース本体11と、ケース本体11の基端側に配設された蓋12を備えて構成されている。ケース本体11は、長手方向略中央部から先端側の壁厚が、長手方向略中央部から基端側の壁厚よりも厚く構成されており、この構成によって、長手方向略中央部には、周方向に沿って段部13が形成されている。
また、ケース本体11の先端面には、流体貯留部20に連通し、流体貯留部20に貯留されている液体を外部に放出する放出口14が配設されている。この放出口14は、流体貯留部20に貯留されている液体が供給される流体受容体の流体入口に接続可能となっている。
蓋12は、断面略コ字状を有しており、その先端は、ケース本体11の段部13近傍まで延出している。すなわち、蓋12は、ケース本体11の基端面17及びケース本体11の壁厚の薄い部分の内壁16と密接した状態で配設されている。
流体貯留部20は、第1の貯留室21と、可撓性部材23によって画定され且つ第1の貯留室21に連通した第2の貯留室22から構成されている。第1の貯留室21は、ケース本体11の壁厚の厚い部分の内壁15によって画定されている。
第2の貯留室22は、ケース本体11の段部13から基端側に延びた略円筒形の袋状に形成された可撓性部材23によって画定されている。この可撓性部材23は、その開口部先端が、段部13と蓋12の先端との間に挟持された状態でケース本体11に内設されている。また、可撓性部材23は、後に詳述する蓋12の内壁19との間に隙間を持って配設されている。そして、可撓性部材23は、段部13と蓋12との間に挟持されることによって、ケース本体11と蓋12との間をシールする役割も果たしている。
また、この可撓性部材23は、後に詳述する加圧機構30による加圧に応じて、第1の貯留室21内に浸入するように反転し(図3〜図5参照)、流体貯留部20に液体が貯留される容積を減少させることができる。なお、実施の形態1では、このような可撓性部材23として、EPDMによって形成された膜を使用した。
加圧機構30は、蓋12の底面18と、可撓性部材23の基端面24との間に配設されている。この加圧機構30は、可撓性部材23の基端面24に配設された支持板31と、一方の端部が支持板31に固定され、他方の端部が蓋12の底面18に固定された鼓コイルばね32を備えて構成されている。この鼓コイルばね32は、支持板31及び底面18に密着して変形可能、すなわち、ばね線同士がお互いに干渉しない形状となるため、図2に示すように、流体貯留部20に液体が充填されている(満タンに貯留されている)際であっても、狭いスペースに収容可能となっている。したがって、流体供給容器1全体の容積に占める流体貯留部20の容積と、加圧機構30を配設するための容積とを比較した際に、流体貯留部20の容積の割合を大きく確保することができ、小型化を達成することができる。
支持板31は、可撓性部材23の基端面24よりも若干小さな径を備えた円盤部材から形成されており、支持板31と蓋12の内壁19との間に、可撓性部材23が反転するための折り返し部分25(図3及び図4参照)を許容する(存在させる)ための隙間を形成可能となっている。
次に、実施の形態1にかかる流体供給容器1の具体的動作について図面を参照して説明する。
先ず、図2に示すように、流体供給容器1の流体貯留部20に液体が充填されている(満タンの状態で貯留されている)際は、可撓性部材23が、ケース本体11の基端側近傍まで延出した状態となっており、第2の貯留室22は、最大の容積を有する状態となっている。この時、流体貯留部20に貯留されている液体の液圧が、鼓コイルばね32の付勢力に打ち勝っており、鼓コイルばね32は、支持板31及び底面18に密着した状態で変形され(縮められ)ている。この流体供給容器1は、図示しない流体受容体(例えば、燃料電池やインクジェットプリンタ等の液体受容部)の流体入口に、放出口14を接続することで、当該流体受容体に液体を供給することになる。
次に、流体供給容器1が接続された流体受容体に液体が供給され始めると、流体貯留部20に貯留されている液体の量が徐々に減少していく。これに伴って、鼓コイルばね32が支持板31を介して可撓性部材23を押圧し、図3及び図4に示すように、可撓性部材23は、凸状態から凹状態への反転しながら、基端面24が第1の貯留室21側に向けて移動し、第2の貯留室22の容積を減少させていく。
この時、蓋12の内壁19と、可撓性部材23との間には若干の隙間が形成されているため、可撓性部材23が凸状態から凹状態へ反転する際に、蓋12の内壁19に接触することを防ぐことができる。したがって、可撓性部材23と内壁19との間に摩擦による弊害を抑制することができる。さらに、可撓性部材23と第1の貯留室21の内壁15との間にも若干の隙間が形成されているため、可撓性部材23が凸状態から凹状態へ反転する際に、可撓性部材23と内壁15との間に摩擦が生じることを防止することができる。この結果、流体受容体に液体を供給する際に、当該液体に連続的に圧力をかけることができ、送液制御を簡単に行うことができる。
さらに流体受容体に液体を供給し続けると、図5に示すように、可撓性部材23が完全に反転し、第1の貯留室21の殆どの領域を埋め尽くし、可撓性部材23の基端面24が、第1の貯留室21の先端面に接触する。したがって、第1の貯留室21に液体が存在できる容量が殆ど無くなるため、流体貯留部20に貯留されている液体のほぼ全てを流体受容体に供給することができる。したがって、液体受容体への液体供給率を向上することができる。
次に、実施の形態1にかかる流体供給容器1を燃料電池に適用する場合について図8を参照して説明する。なお、図9は、本発明の実施の形態1にかかる燃料電池システムの概略図である。
実施の形態1にかかる燃料電池システムは、燃料電池100と、燃料電池100の燃料極に燃料(実施の形態1では液体燃料)を供給するための流体供給入口101に接続された流体供給容器1と、燃料電池100の空気極へ酸素ガス(通常は空気)を供給するための空気供給入口103に接続された酸素ガス供給源200を備えて構成されている。なお、符号102は、燃料電池100の燃料極から排出されるオフガスを外部に排出するためのオフガス排出口であり、符号104は、燃料電池100の空気極から排出されるオフガスを外部に排出するためのオフガス排出口、符号201は、酸素ガス供給源200の酸素ガス放出口である。
なお、図9では、便宜上、流体供給容器1の放出口14と、燃料入口101との間を矢印で繋げているが、放出口14と燃料入口101は直接接続してもよく、配管やチューブ等の連結部材を介して接続してもよい。なお、酸素ガス放出口201と酸素ガス入口103も同様である。また、酸素ガス供給源200は、例えば、酸素ガスを貯留したタンク等の収容容器等であってもよく、大気から直接空気を供給してもよい。
また、燃料電池100としては、種々のタイプのものを使用することが可能であるが、実施の形態1では、DMFC(ダイレクトメタノール型燃料電池)を使用し、流体供給容器1の流体貯留部20には、燃料電池100の液体燃料としてメタノールを貯留した。
この構成を備えた燃料電池システムは、実施の形態1にかかる流体供給容器1によって液体燃料が供給されるため、液体燃料供給時に、当該液体燃料にかかる圧力を連続的にすることができ、送液制御を簡単に行うことができる。また、燃料電池100への液体燃料の供給率を向上することができる。
なお、実施の形態1では、加圧機構30の構成要素として、鼓コイルばね32を使用した場合について説明したが、例えば、円錐コイルばね、竹の子ばね等、支持板31及び底面18に密着して変形可能、すなわち、ばね線同士がお互いに干渉しない形状となるものを好適に使用することができる。また、これに限らず、可撓性部材23を加圧して、可撓性部材23を第1の貯留室21内に浸入するように反転させ、流体貯留部20の流体が貯留される容積を減少させることが可能であれば、他の構成を備えた加圧機構を適用してもよい。
また、実施の形態1では、ケース10の形状を略円筒形状にした場合について説明したが、これに限らず、ケース10の形状、サイズ等は、液体受容体の条件等に応じ、所望により決定することができる。
そしてまた、実施の形態1では、流体として液体を流体貯留部20に貯留した場合について説明したが、これに限らず、流体貯留部20に貯留される流体は、液体の他、例えば、ガスや、乳液等のようなゾル等、流動可能であり、流体供給容器1から放出させることが可能であれば、特に限定されるものではない。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2にかかる流体供給容器について図面を参照して説明する。
次に、本発明の実施の形態2にかかる流体供給容器について図面を参照して説明する。
図6は、本発明の実施の形態2にかかる流体供給容器の側面図、図7は、図6に示すVII−VII線に沿った断面図であって、流体供給容器の流体貯留部に液体が充填された状態を示す図、図8は、図6に示すVII−VII線に沿った断面図であって、流体供給容器の流体貯留部に貯留された液体が最後まで放出された状態を示す図である。
図6〜図8に示すように、実施の形態2にかかる流体供給容器2は、ケース50と、ケース50に内蔵された流体貯留部60と、ケース50に内蔵され且つ流体貯留部60を加圧する加圧機構72を備えて構成されている。
ケース50は、外観が略半球状を有した中空のケース本体51と、ケース本体51の基端側に配設され且つ外観が略半球状を有した中空の蓋52を備えて構成されている。そして、ケース本体51と蓋52を組み合わせる(連結する)ことで、外観が略球状のケース50を構成している。
なお、ケース本体51の先端面には、流体貯留部60に連通し、流体貯留部60に貯留されている液体を外部に放出する、実施の形態1と同様の放出口14が配設されている。また、蓋52は、その開口部先端に、後に詳述する可撓性部材63の開口部先端を固定するための溝57が内周面に沿って形成されている。
流体貯留部60は、第1の貯留室61と、可撓性部材63によって画定され且つ第1の貯留室61に連通した第2の貯留室62から構成されている。可撓性部材63は、蓋52に形成された溝57から基端側に延びた略半球形の袋状に形成されている。この可撓性部材63は、その開口部先端が、溝57に配設され、固定された状態でケース50に内設されている。また、可撓性部材63は、蓋52の内壁58との間に隙間を持って配設されており、溝57に配設されることによって、ケース本体51と蓋52との間をシールする役割も果たしている。
また、この可撓性部材63は、実施の形態1で説明した可撓性部材23と同様に、加圧機構72による加圧に応じて、第1の貯留室61内に浸入するように反転し、流体貯留部60に液体が貯留される容積を減少させることができるようになっている。
加圧機構72は、一端が蓋52の頂面付近64に固定され、他端が可撓性部材63の内壁58の頂面付近に固定された鼓コイルばねから構成されており、実施の形態1と同様に小型化に貢献している。
次に、実施の形態2にかかる流体供給容器2の具体的動作について図面を参照して説明する。
先ず、図7に示すように、流体供給容器2の流体貯留部60に液体が充填されている(満タンの状態で貯留されている)際は、実施の形態1と同様に、可撓性部材63が、蓋52の基端側近傍まで延出した状態となっており、第2の貯留室62は、最大の容積を有する状態となっている。
次に、流体供給容器2が接続された流体受容体に液体が供給され始めると、加圧機構72によって可撓性部材63が押圧され、流体貯留部60に貯留されている液体の量が徐々に減少していく。そして、可撓性部材63が凸状態から凹状態へ反転し、さらに流体受容体に液体を供給し続けると、図8に示すように、可撓性部材63が完全に反転する。この場合も、実施の形態1と同様に、流体受容体に液体を供給する際に、当該液体に連続的に圧力をかけることができ、送液制御を簡単に行うことができると共に、液体受容体への液体供給率を向上することができる。
実施の形態2にかかる流体供給容器2は、実施の形態1のように支持板を配設する必要がないため、さらに構成を簡略化することができる。
また、実施の形態1と同様に、加圧機構72は、鼓コイルばねの代わりに、例えば、円錐コイルばね、竹の子ばね等、ばね線同士がお互いに干渉しない形状となるものを好適に使用することができるが、他の構成を備えた加圧機構を適用してもよい。
1、2 流体供給容器
10、50 ケース
11、51 ケース本体
12、52 蓋
13 段部
14 放出口
20、60 流体貯留部
21、61 第1の貯留室
22、62 第2の貯留室
23、63 可撓性部材
30、57 加圧機構
31 支持板
57 溝
100 燃料電池
10、50 ケース
11、51 ケース本体
12、52 蓋
13 段部
14 放出口
20、60 流体貯留部
21、61 第1の貯留室
22、62 第2の貯留室
23、63 可撓性部材
30、57 加圧機構
31 支持板
57 溝
100 燃料電池
Claims (11)
- 流体貯留部と、当該流体貯留部を加圧する加圧機構と、を備え、前記流体貯留部に貯留されている流体を流体受容体に供給する流体供給容器であって、
前記流体貯留部は、第1の貯留室と、可撓性部材によって画定され且つ当該第1の貯留室に連通した第2の貯留室と、を備えてなり、
前記可撓性部材は、前記加圧機構による加圧に応じて、前記第1の貯留室内に浸入するように反転され、前記流体貯留部の流体が貯留される容積を減少させる流体供給容器。 - 前記流体貯留部及び前記加圧機構を収容するケースを備え、前記第1の貯留室は、当該ケースの内壁によって画定されてなる請求項1記載の流体供給容器。
- 前記可撓性部材が反転する際に、当該可撓性部材と前記ケースの内壁との間に、隙間が形成されてなる請求項2記載の流体供給容器。
- 前記加圧機構は、付勢部材を備えてなる請求項1ないし請求項3記載のいずれか一項に記載の流体供給容器。
- 前記加圧機構は、前記第2の貯留室の、第1の貯留室が配設されている側とは反対側の端面に配設された支持板を備えてなる請求項1ないし請求項4記載のいずれか一項に記載の流体供給容器。
- 前記付勢部材は、前記支持板と、前記流体貯留部及び前記加圧機構を収容するケースの当該支持板に対向する内壁との間に配設され、当該支持板及び当該内壁に密着して変形可能である請求項5記載の流体供給容器。
- 前記付勢部材は、円錐コイルばね、鼓コイルばね、竹の子ばね、いずれかである請求項4または請求項6記載の流体供給容器。
- 前記支持板は、該支持板と、前記流体貯留部及び前記加圧機構を収容するケースの内壁との間に、前記可撓性部材が反転するための折り返し部分を許容する隙間を形成可能である請求項5または請求項6記載の流体供給容器。
- 前記可撓性部材が完全に反転した際に、前記第2の貯留室の、前記第1の貯留室が配設されている側とは反対側の端面が、当該第1の貯留室の、当該第2の貯留室が配設されている側とは反対側の端面に接触可能である請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の流体供給容器。
- 燃料電池と、
請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の流体供給容器と、
を備え、前記流体供給容器内に収容された流体を前記燃料電池に供給する燃料電池システム。 - 前記流体が、メタノールを含み、前記可撓性部材は、EPDMによって形成された膜を含んでなる請求項10記載の燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005237927A JP2007050913A (ja) | 2005-08-18 | 2005-08-18 | 流体供給容器及びこれを用いた燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005237927A JP2007050913A (ja) | 2005-08-18 | 2005-08-18 | 流体供給容器及びこれを用いた燃料電池システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007050913A true JP2007050913A (ja) | 2007-03-01 |
Family
ID=37915638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005237927A Withdrawn JP2007050913A (ja) | 2005-08-18 | 2005-08-18 | 流体供給容器及びこれを用いた燃料電池システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007050913A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009048812A (ja) * | 2007-08-16 | 2009-03-05 | Seiko Instruments Inc | 液体供給装置 |
-
2005
- 2005-08-18 JP JP2005237927A patent/JP2007050913A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009048812A (ja) * | 2007-08-16 | 2009-03-05 | Seiko Instruments Inc | 液体供給装置 |
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