以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。本発明に係る遊技用システム1は、図1に示すように、遊技機(ここではパチンコ機100)に対応して設けられ、遊技に使用可能な有価価値の大きさ(ここでは入金残額,カード残額)を使用して遊技媒体(ここではパチンコ玉)を貸与する貸与処理(ここでは玉貸処理)を行う遊技用装置(ここではカードユニット200)と、遊技場2に設けられ、複数の遊技用装置と通信可能であり、前記貸与処理に使用された有価価値の大きさである売上を管理する場内管理装置(ここではシステムコントローラ10)と、遊技場外に設置される第三者管理機関(ここではカード会社3)に設けられ、場内管理装置と通信可能であり、前記売上を各遊技場毎に管理するセンタ管理装置(ここではセンタサーバ20)と、からなり、特に中古の遊技機(以下「中古機」という。)を購入する遊技場2が、当該中古機が不正に改造されているおそれがあるか否かを把握できるように、センタ管理装置において、各遊技機の遊技関連情報を遊技用装置及び場内管理装置を介して取得して管理すると共に、該遊技関連情報を要求のあった端末装置(ここではパソコン30,携帯電話端末40)に対して配信することを特徴とするものである。
また本発明に係る遊技機は、該遊技機と遊技用装置との間を接続する既存の信号線に含まれる表示データ信号線を介して、該遊技機での遊技に関連して発生する前記遊技関連情報を遊技用装置に対して送信することにより、該遊技関連情報を送信するための新たな信号線を追加する必要がないことを特徴とするものである。
ここで本発明に係る遊技機は、図7(a)に示すように、パチンコ機100である。このパチンコ機100では、遊技領域110に、始動入賞口,大入賞口,一般入賞口等の複数の入賞口や、複数種類の識別情報である図柄を可変表示可能な可変表示装置等が設けられている。このパチンコ機100では、発射ハンドル130が操作されると、上皿120に貯留されているパチンコ玉が発射され、遊技領域110に打ち込まれて遊技が行われる。
ここで発射ハンドル130の操作により発射されたパチンコ玉は、図9に示すように、発射玉センサ154により検出され、該発射玉センサ154により発射玉が検出されると、主基板150から払出制御基板160に対して、発射玉の検出を示すパルス状の発射玉信号が送信され、払出制御基板160のRAM161cにおいて、該発射玉信号の受信数である発射玉数が、前記遊技関連情報として記憶される。
また遊技領域110に打ち込まれたパチンコ玉が始動入賞口に入賞すると、可変表示装置が変動を開始して所定時間の経過後に該変動が停止し、主基板150から払出制御基板160に対して、可変表示装置の変動を示すパルス状のスタート信号が送信され、払出制御基板160のRAM161cにおいて、該スタート信号の受信数であるスタート回数が、前記遊技関連情報として記憶される。
ここで可変表示装置の表示結果が予め定められた態様になると、遊技者にとって有利な遊技状態である大当り状態が発生し、主基板150から払出制御基板160に対して、大当り状態の発生を示す継続的な大当り信号が送信され、払出制御基板160のRAM161cにおいて、該大当り信号の受信数である大当り回数が、前記遊技関連情報として記憶される。
また可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の態様になると、大当り状態の終了後に、次の大当り状態が発生する確率が通常よりも向上する確率変動(以下「確変」という。)状態が発生し、主基板150から払出制御基板160に対して、確変状態の発生を示す継続的な確変信号が送信され、払出制御基板160のRAM161cにおいて、該確変信号の受信数である確変回数が、前記遊技関連情報として記憶される。
さらに遊技領域110に打ち込まれたパチンコ玉が各入賞口に入賞すると、主基板150から払出制御基板160に対して、各入賞口に対応する数の賞球の払出を指令する賞球払出信号が送信され、払出制御基板160のRAM161cにおいて、該賞球払出信号に基づいて払い出された賞球数が、前記遊技関連情報として記憶される。
以上に説明した遊技関連情報のうち、スタート回数,発射玉数,及び賞球数については、遊技中(即ち確変状態中以外の通常状態中と、確変状態中とを合わせた期間)における値と、確変状態中における値とが区別して記憶される。具体的には、遊技中におけるスタート信号,発射玉信号,及び賞球信号の受信に基づいて、遊技中スタート回数,遊技中発射玉数,及び遊技中賞球数が記憶されると共に、それと並行して、確変信号の受信中におけるスタート信号,発射玉信号,及び賞球信号の受信に基づいて、確変中スタート回数,確変中発射玉数,及び確変中賞球数が記憶される。これら払出制御基板160のRAM161cで記憶されている遊技関連情報は、後述する表示データ信号線を介して、当該パチンコ機100に対応するカードユニット200に対して送信される。
またパチンコ機100は、製造番号により個々に識別可能とされている。この製造番号は、図3に示すように、0〜9の数字とA〜Eのアルファベットで表される10桁の番号である。従って製造番号の各桁は、4ビットで表わされる。なお製造番号の10桁のうち、最初の2桁は、当該パチンコ機100を製造した遊技機メーカー4を表すメーカー識別コードであり、それに続く2桁は、当該パチンコ機100を製造した西暦年の下2桁を表す製造年識別コードであり、それに続く6桁は、パチンコ機100の製造順に付与される通し番号である。この製造番号は、パチンコ機100の表面に視認可能に表示されると共に、図9に示すように、払出制御基板160に備えられたワンチップマイコンである基本回路161に実装されているROM161bに記憶されている。
なお本発明は、前記遊技媒体の貸与に使用された有価価値の大きさ(玉貸使用額)に対して消費税を徴収することを考慮して、予め定められた単位有価価値の大きさ(1度数)に満たない端数有価価値の大きさ(端数金額)に相当する数の遊技媒体の貸与が可能なものでもあり、特に遊技機と遊技用装置との間を接続する既存の信号線に含まれる表示データ信号線を介して、後述するストローブ信号の非送信期間に、端数有価価値の大きさに相当する遊技媒体数(玉貸個数)を示す貸与個数指定信号(玉貸個数指定信号)を、遊技用装置から遊技機に対して送信することにより、該貸与個数指定信号を送信するための新たな信号線を追加する必要がないと共に、遊技機側において当該信号線に対応する新たなインターフェイスを追加する必要がないことも特徴とする。以下においては、消費税率が5%であり、単位有価価値の大きさである1度数が該消費税を含んだ105円である例について説明する。また、以下においては、発光ダイオードを「LED」,セグメントを「SEG」,データベースを「DB」,信号入出力部を「I/O」,及びリーダ/ライタを「R/W」と略記する。
まず、図1〜図17を参照して、本発明に係る遊技用システム1の構成について説明する。遊技用システム1は、図1に示すように、各遊技場2において、本発明に係る遊技機であるパチンコ機100に対応して設けられる遊技用装置であるカードユニット200と、各遊技場2に設けられ、当該遊技場2に設けられる複数のカードユニット200と通信可能な場内管理装置であるシステムコントローラ10と、遊技場外に設置される第三者管理機関であるカード会社3に設けられ、該システムコントローラ10と通信可能なセンタ管理装置であるセンタサーバ20と、からなる。この図1では、遊技場2として3つの遊技場A〜Cを示しているが、該遊技場2の数は特に限定されない。
ここでセンタサーバ20は、後述する会員カード9の発行や管理を行うカード会社3に設けられている。またセンタサーバ20は、パチンコ機100を製造する遊技機メーカー4(ここでは遊技機メーカーAA,及び遊技機メーカーBB)や、中古機の販売を行う中古機販売業者5(ここでは中古機販売業者XX,及び中古機販売業者YY)と通信可能に接続されている。さらにセンタサーバ20は、インターネットを介して、遊技場関係者が操作する端末装置であるパソコン30,及び携帯電話端末40とも通信可能に接続されている。これら端末装置は、インターネット接続機能を有するものである。
この遊技用システム1では、後述する図7に示すように、紙幣6,硬貨7,封入カード8,及び会員カード9が使用される。紙幣6は貨幣の一例であって、ここでは図7(b)に示すように、1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類の紙幣が使用可能である。硬貨7も貨幣の一例であって、ここでは図7(b)に示すように、500円硬貨である。ここで会員カード9がカードユニット200において受け付けられていないとき(即ち後述する図21に示すビジタ玉貸処理が行われるとき)には、1000円紙幣及び500円硬貨のみを受付可能であり、またカード残額が零又は端数金額である会員カード9がカードユニット200において受け付けられているとき(即ち後述する図22に示す入金処理が行われるとき)には、すべての種類の貨幣を受付可能であるが、カード残額が1度数に相当する金額以上である会員カード9がカードユニット200において受け付けられているときには、すべての種類の貨幣を受付不能である(即ち入金できない)。
封入カード8は遊技用記録媒体の一例であって、遊技に使用可能な有価価値の大きさを特定できる情報(ここでは入金残額)が記録されるものである。この入金残額は、カードユニット200において、会員カード9が受け付けられていない状態で貨幣を受け付けて、該受け付けた貨幣の金額が後述する紙幣識別機240又は硬貨識別機250により識別されたときに、該識別金額が入金残額として記録されたものである。この封入カード8は、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、入金残額が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICカードである。この封入カード8は、図7(b)に示すように、遊技者が指触不能な態様で遊技用装置内部に封入されている。
会員カード9も遊技用記録媒体の一例であって、遊技に使用可能な有価価値の大きさを特定できる情報(ここでは会員ID及びカード残額)が記録されるものである。この会員IDは、各会員遊技者を個々に特定できる情報であって、該会員カード9に予め記録されている。またカード残額は、会員カード9に対して入金された金額がカード残額として記録されたものである。この会員カード9も、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、会員ID及びカード残額が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICカードである。この会員カード9は、会員登録を行った会員遊技者に対して発行され、図7(c)に示すように、カードユニット200の外部から挿入されて使用される。
以下、遊技用システム1の各構成要素について説明する。まず図1〜図4を参照して、システムコントローラ10について説明する。システムコントローラ10は前記場内管理装置の一例であって、遊技場2内の所定箇所(例えば管理事務所等)に設けられ、図1に示すように接続される場外通信部11a,場内通信部11b,制御部12,ディスプレイ13,入力装置14,及びハードディスク15等を備えるコンピュータである。
場外通信部11aは、センタサーバ20の後述する通信部21と通信可能に接続され、システムコントローラ10とセンタサーバ20との間における通信を司るものであるが、その機能の詳細については後述する。場内通信部11bは、後述する図10に示すように、カードユニット200のカードR/W制御部230と通信可能に接続され、システムコントローラ10とカードユニット200との間における通信を司るものである。制御部12はCPU,RAM,ROM等を備え、ハードディスク15に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、システムコントローラ10に設けられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものであるが、その機能の詳細については後述する。ディスプレイ13は各種の情報を表示するものであり、入力装置14は各種の入力を受け付けるもの(例えばキーボードやマウス)である。
記憶装置であるハードディスク15は、図2に示す場内売上管理DB,及び残額管理DBを記憶している。場内売上管理DBは場内売上管理手段の一例であって、後述する装置売上送信手段(カードR/W制御部230)から送信されてきた遊技用装置売上情報から特定される売上を管理するものである。具体的には、場内売上管理DBでは、図2(a)に示すように、各カードユニット200を個々に特定可能な情報(ここでは各カードユニット200に対応するパチンコ機100の台番号)と対応付けて、前記売上として、各カードユニット200において玉貸処理に使用された玉貸使用額が、売上額と消費税額とに区別されて記憶・管理されていると共に、該玉貸使用額の合計も、売上額と消費税額とに区別されて記憶・管理されている。この場内売上管理DBの管理内容は、カードユニット200における玉貸処理でカードユニット200から玉貸使用額が送信されてくる毎に、該送信されてきた玉貸使用額,及びセンタサーバ20で後述する図5(a)に示すようにして設定された消費税率(ここでは5%)に基づいて算出された売上額と消費税額が加算更新される。
なお玉貸処理には、後述する図21に示すように、カードユニット200において会員カード9が受け付けられていない状態で貨幣が受け付けられたときに行われるビジタ玉貸処理と、図23に示すように、カードユニット200において受け付けられている会員カード9のカード残額が1度数(即ち105円)以上である状態で玉貸操作が有ったときに行われる会員単位玉貸処理と、図24に示すように、カードユニット200において受け付けられている会員カード9のカード残額が1度数(即ち105円)未満の端数金額である状態で玉貸操作が有ったときに行われる会員端数玉貸処理と、が含まれる。
残額管理DBでは、図2(b)に示すように、各会員遊技者及び各会員カード9を個々に特定できる会員IDと対応付けて、該会員IDが記録されている会員カード9に対して入金されたカード残額が記憶されて管理されている。この残額管理DBの管理内容は、後述する図22に示す入金処理でカードユニット200から入金情報が送信されてくる毎に、該入金情報に含まれる識別金額が前記記憶されているカード残額に加算更新されると共に、後述する図23に示す会員単位玉貸処理,又は図24に示す会員端数玉貸処理でカードユニット200から玉貸使用額が送信されてくる毎に、該送信されてきた玉貸使用額が前記記憶されているカード残額から減算更新される。
以上に説明したシステムコントローラ10では、遊技場2が遊技機メーカー4から新規の遊技機(以下「新台」という。)を購入,又は中古機販売業者5から中古機を購入して、該購入したパチンコ機100が遊技島(図示外)に配置されたときに、遊技場2の店員の操作により製造番号取得モードが実行されると、製造番号取得処理が行われる。この製造番号取得処理では、前記購入した各パチンコ機100に対応するカードユニット200に対して、製造番号取得要求が送信され、該製造番号取得要求に応じてカードユニット200から送信されてくる、当該パチンコ機100の台番号と製造番号を受信すると、制御部12の作用により、図3に示す製造番号リストが作成される。この製造番号リストでは、該受信した台番号と対応付けて、該受信した製造番号が記録される。なお該作成された製造番号リストは、場外通信部11aからセンタサーバ20に対して送信される。
またシステムコントローラ10では、センタサーバ20から遊技関連情報取得要求を受信したとき(予め設定されたタイミング,及び遊技場2の営業終了後)に、遊技関連情報取得処理が行われる。この遊技関連情報取得処理では、遊技場2に設置される各パチンコ機100に対応するカードユニット200に対して、遊技関連情報取得要求が送信され、該遊技関連情報取得要求に応じてカードユニット200から送信されてくる、当該パチンコ機100の台番号と遊技関連情報(大当り回数,確変回数,スタート回数,発射数,及び賞球数)を受信すると、次に述べる遊技関連情報集計手段として機能する制御部12の作用により、図4に示す遊技関連情報リストが作成される。
ここで前記制御部12は遊技関連情報集計手段の一例であって、後述する装置遊技関連情報送信手段(カードR/W制御部230)より送信されてきた遊技関連情報を各パチンコ機100毎に集計するものである。具体的には、前記受信した遊技関連情報(大当り回数,確変回数,スタート回数,発射数,及び賞球数)を各パチンコ機100毎に集計すると共に、該受信した遊技関連情報に基づいて、図4に示す式で、確変中以外の通常時におけるTS(大当り間スタート回数),確変中におけるTS,通常時におけるベース,及び遊技中における差玉数を各パチンコ機100毎に演算して、図4に示す遊技関連情報リストを作成する。この遊技関連情報リストでは、前記受信した台番号と対応付けて、前記受信した遊技関連情報と、前記演算した遊技関連情報が記録される。なお該作成された遊技関連情報リストは、後述する場内遊技関連情報送信手段として機能する場外通信部11aからセンタサーバ20に対して送信される。
また前記場外通信部11aは場内売上送信手段の一例であって、管理している売上を特定可能な遊技場売上情報を遊技場外部のセンタサーバ20に対して送信するものであり、ここでは遊技場2の営業終了後に、図2(a)に示す場内売上管理DBで管理されている玉貸使用額の合計(売上額及び消費税額)を送信する。
また前記場外通信部11aは、カードユニット200から送信されてきた製造番号をセンタサーバ20に対して送信するものであり、ここでは図3に示す製造番号リストが作成されたときに、台番号と製造番号とを含む該製造番号リストを送信する。
さらに前記場外通信部11aは場内遊技関連情報送信手段の一例であって、前記遊技関連情報集計手段(制御部12)により集計した各パチンコ機100の遊技関連情報をセンタサーバ20に対して送信するものであり、ここでは図4に示す遊技関連情報リストが作成されたときに、台番号と集計・演算された遊技関連情報とを含む該遊技関連情報リストを送信する。
次に図1,図5,及び図6を参照して、センタサーバ20について説明する。センタサーバ20は前記センタ管理装置の一例であって、カード会社3に設けられ、図1に示すように接続される通信部21,制御部22,ディスプレイ23,入力装置24,及びハードディスク25等を備えるコンピュータである。
通信部21は、システムコントローラ10の場外通信部11aと通信可能に接続されており、センタサーバ20とシステムコントローラ10との間における通信を司るものである。これにより、センタサーバ20からシステムコントローラ10に対しては、後述する図5(b)に示す遊技関連情報取得要求設定で設定されたタイミング,及び遊技場2の営業終了時になると、遊技関連情報の取得要求が送信される。またシステムコントローラ10からセンタサーバ20に対しては、前述の如く、図2(a)に示す場内売上管理DBで管理されている玉貸使用額の合計(売上額及び消費税額),図3に示す製造番号リスト,及び図4に示す遊技関連情報リストが送信されると共に、遊技場2が中古機販売業者5に対して中古機を払い下げた旨も送信される。
また通信部21は、インターネットを介して、遊技場関係者が操作する端末装置であるパソコン30,及び携帯電話端末40とも通信可能に接続されており、センタサーバ20と端末装置との間における通信を司るものである。この通信部21は遊技関連情報配信手段の一例であって、遊技場関係者が操作する端末装置から製造番号を含む遊技関連情報の送信要求を受信したときに、該受信した送信要求に含まれる製造番号と対応付けて後述する遊技関連情報記憶手段(ハードディスク25の遊技関連情報DB)に記憶されている遊技関連情報を当該端末装置に対して配信するものであるが、その機能の詳細については図28及び図29を参照して後述する。
制御部22はCPU,RAM,ROM等を備え、ハードディスク25に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、センタサーバ20に設けられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
ディスプレイ23は各種の情報を表示するものであり、入力装置24は各種の入力を受け付けるもの(例えばキーボードやマウス)である。このディスプレイ23には、図5に示すように、カード会社3の社員の操作によりセンタサーバ20において実行される各モードに応じた画面が表示される。
具体的には、カード会社3の社員の操作により、センタサーバ20において、消費税率設定モードが実行されると、図5(a)に示す消費税率設定画面がディスプレイ23に表示される。この消費税率設定画面において、カード会社3の社員が入力装置24を操作することにより、入力欄に消費税率(ここでは5%)を入力して、「設定」ボタンを操作すると、該入力された内容で消費税率が設定される。
そして該設定された消費税率(設定税率)は、システムコントローラ10に対して送信されて記憶され、さらにカードユニット200からの要求に応じて該カードユニット200に対して送信されて記憶される。そして該カードユニット200は、予め設定されている1度数に相当する金額(ここでは100円)と予め設定されているパチンコ玉1個の玉貸金額(ここでは4円)と、該記憶されている設定税率とに基づいて、消費税を含む1度数に相当する金額(ここでは105円)と消費税を含むパチンコ玉1個の玉貸金額(ここでは4.2円)を算出して記憶する。ここで記憶された算出値は、後述する残度数と端数金額の演算,及び後述する玉貸個数の特定に用いられる。
また遊技場2の営業開始前に、カード会社3の社員の操作により、センタサーバ20において、遊技関連情報要求設定モードが実行されると、図5(b)に示す遊技関連情報取得要求設定画面がディスプレイ23に表示される。この遊技関連情報取得要求設定画面では、システムコントローラ10に対して遊技関連情報取得要求を送信するタイミングを設定可能であり、該タイミングとして遊技場2の営業開始からの所定間隔を設定するための「間隔指定」チェックボックス及び間隔入力欄と、該タイミングとして任意の時刻を設定するための「時刻指定」チェックボックス及び時刻入力欄が表示される。
この遊技関連情報取得要求設定画面において、カード会社3の社員が入力装置24を操作することにより、前記間隔指定及び/又は前記時刻指定を行い、「設定」ボタンを操作すると、該指定された間隔及び/又は時刻(ここでは遊技場2の営業開始から3時間毎)が、遊技場2の営業中に遊技関連情報を取得するタイミングとして設定される。そして該設定されたタイミング(設定時刻)になると、システムコントローラ10に対して、遊技関連情報取得要求が送信される。なお図5(b)における設定に拘わらず、遊技場2の営業終了後にも、システムコントローラ10に対して、遊技関連情報取得要求が送信される。この遊技関連情報取得要求を受信したシステムコントローラ10においては、前述の如く遊技関連情報取得処理が行われて、図4に示す遊技関連情報リストが作成される。
記憶装置であるハードディスク25は、図6に示すセンタ売上管理DB,製造番号DB,及び遊技関連情報DBを記憶している。センタ売上管理DBはセンタ売上管理手段の一例であって、前記場内売上送信手段(場外通信部11a)から送信されてきた遊技場売上情報から特定される売上を各遊技場2毎に管理するものである。具体的には、センタ売上管理DBでは、図6(a)に示すように、各遊技場2毎のデータテーブルが設けられており、各データテーブルでは、日付と対応付けて、前記売上として、当該遊技場2において玉貸処理に使用された玉貸使用額が、売上額と消費税額とに区別されて記憶・管理されている。このセンタ売上管理DBの管理内容は、各遊技場2の営業終了後において当該遊技場2から玉貸使用額(売上額及び消費税額)の合計が送信されてきたときに更新される。
製造番号DBでは、図6(b)に示すように、各遊技場2毎のデータテーブルが設けられており、各データテーブルでは、当該遊技場に設置された各パチンコ機100の台番号と対応付けて、当該パチンコ機100の製造番号が記憶・管理されている。この製造番号DBの管理内容は、各遊技場2から図3に示す製造番号リストが送信されてきたときに更新される。
遊技関連情報DBは遊技関連情報記憶手段の一例であって、前記場内遊技関連情報送信手段(場外通信部11a)より送信されてきた各パチンコ機100の遊技関連情報を、当該パチンコ機100を個々に識別可能な識別情報である製造番号と対応付けて記憶するものである。具体的には、遊技関連情報DBでは、図6(c)に示すように、各製造番号毎のデータテーブルが設けられており、各データテーブルでは、後述する日付と対応付けて、移動履歴(所在地,及び状態),並びに遊技関連情報(大当り回数,確変回数,スタート回数,発射玉数,賞球数,TS,ベース,及び差玉数)が記憶・管理されている。この遊技関連情報DBの管理内容は、以下のようにして更新される。
まずセンタサーバ20においては、各遊技場2から図3に示す製造番号リストが送信されてきたときに、該製造番号リストに記録されている製造番号のデータテーブルが図6(c)に示す遊技関連情報DBに存在するか否か、即ち当該製造番号のパチンコ機100が新台であるか中古機であるかの判断が行われる。
ここで当該製造番号のデータテーブルが存在しない、即ち当該製造番号のパチンコ機100(例えば図3に示す製造番号リストに記録されている製造番号AA04024571のパチンコ機100)が新台であると判断された場合には、当該製造番号のデータテーブルが新規に作成されると共に、該作成されたデータテーブルにおいて、「日付」として前記製造番号リストが送信されてきた日付が記憶され、「所在地」として該製造番号リストの送信元である遊技場2が記憶され、かつ「状態」として新台購入と記憶される。
一方、当該製造番号のデータテーブルが存在する、即ち当該製造番号のパチンコ機100(例えば図3に示す製造番号リストに記録されている製造番号AA03143687のパチンコ機100)が中古機であると判断された場合には、当該製造番号のデータテーブルにおいて、「日付」として前記製造番号リストが送信されてきた日付が記憶され、「所在地」として該製造番号リストの送信元である遊技場2が記憶され、かつ「状態」として中古機購入と記憶される。
なお各遊技場2から中古機販売業者5に対して中古機を払い下げた旨が送信されてきたときには、当該中古機の製造番号のデータテーブルにおいて、「日付」としてその旨が送信されてきた日付が記憶され、「所在地」として中古機の払い下げ先である中古機販売業者5が記憶され、かつ「状態」として払い下げと記憶される。
次にセンタサーバ20においては、各遊技場2から図4に示す遊技関連情報リストが送信されてきたときに、該遊技関連情報リストに記録されている台番号と対応付けて図6(b)に示す製造番号DBで記憶・管理されている製造番号が特定される。具体的には、遊技場Aから送信されてきた遊技関連情報リストに記録されている台番号011に対応する製造番号はAA03143687であると特定される。
そして図6(c)に示す遊技関連情報DBで記憶・管理されているデータテーブルのうちの該特定された製造番号(ここではAA03143687)のデータテーブルにおいて、「日付」として前記遊技関連情報リストが送信されてきた日付が記憶され、「所在地」として該遊技関連情報リストの送信元である遊技場2が記憶され、かつ該遊技関連情報リストに記録されている遊技関連情報(大当り回数,確変回数,スタート回数,発射玉数,賞球数,TS,ベース,及び差玉数)が記憶される。従って各製造番号のデータテーブルにおける「日付」は、当該製造番号のパチンコ機100を遊技場2が新台として購入してから現在までの日付である。
次に図7〜図9を参照して、パチンコ機100について説明する。パチンコ機100は前記遊技機の一例であって、遊技場2における遊技島(図示外)において機種等に従って所定の位置に配置され、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技領域110に打ち込むことにより遊技を行うものであり、ここでは対応するカードユニット200と通信でき、該カードユニット200との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて玉貸処理(ビジタ玉貸処理,会員単位玉貸処理,及び会員端数玉貸処理)が行われる、いわゆるCR式のパチンコ機である。またパチンコ機100は、後述する製造番号送信処理,遊技関連情報送信処理,及び玉貸個数指定信号が示す数のパチンコ玉の貸与(即ち端数玉貸処理)ができる遊技機(以下「新遊技機」という。)である。
このパチンコ機100は、図7(a)に示すように、その前面に遊技領域110,発射ハンドル130,上皿120,及び下皿140等を備えると共に、残度数表示器121,玉貸ボタン122,玉貸可ランプ123,及び返却ボタン124を備え、図9に示すように、その内部に主基板150,発射玉センサ153,入賞口スイッチ154,払出制御基板160,玉払出装置170,玉確認センサ171,及び発射制御基板180等を備え、その背後に中継基板190を備えており、これらの各構成要素は図9に示すように接続されている。
発射ハンドル130は、パチンコ玉を遊技領域110に打ち込むための操作を受け付けるものであり、右に回すことによりパチンコ玉が発射されて遊技領域110に打ち込まれる。上皿120は、玉払出装置170から貸玉又は賞球として払い出されるパチンコ玉を貯留するものであり、下皿140は、上皿120に貯留しきれない余剰のパチンコ玉を貯留するものである。
残度数表示器121は有価価値表示器の一例であって、図8(a)に示すように、複数(ここでは3つ)のセグメント表示器121a〜121cからなり、封入カード8に記録されている入金残額から特定される遊技に使用可能な有価価値の大きさ,又は会員カード9に記録されているカード残額から特定される遊技に使用可能な有価価値の大きさを表示するものである。
ここで各セグメント表示器(1桁目のセグメント表示器121a,2桁目のセグメント表示器121b,及び3桁目のセグメント表示器121c)は、A〜Gの7つのセグメントからなる7セグメントLEDにより構成されており、該7つのセグメントのうちの所定のLEDが点灯することによって数字又は文字が表示される。この残度数表示器121は、後述する図11に示すように、ダイナミック点灯制御手段(LED駆動回路212)によりダイナミック点灯制御される。
この残度数表示器121に表示される前記有価価値の大きさは、残度数又は端数金額である。この残度数は、後述するユニット制御部220により、「入金残額又はカード残額÷消費税を含む1度数(即ち105円)」の式で演算された商の整数部分であり、端数金額は、同式で演算された商の余り部分である。具体的には、入金残額又はカード残額が1000円である場合には、1000円÷105円=残度数が9度数と端数金額が55円と演算される。
ここで残度数表示器121に残度数が表示される場合には、図8(b)に示すように、3桁目のセグメント表示器121c〜1桁目のセグメント表示器121aに前記演算された残度数(ここでは9度数)が表示される。また残度数表示器121に端数金額が表示される場合には、図8(c)に示すように、3桁目のセグメント表示器121cに「H」の文字が表示されると共に、2桁目のセグメント表示器121b〜1桁目のセグメント表示器121aに前記演算された端数金額(ここでは55円)が表示される。なお端数金額が100円を超えるときには、一律に「H99」と表示される。
図7に戻り、玉貸ボタン122は、カード残額を使用した玉貸操作を受け付けるためのボタンである。この玉貸ボタン122の操作は、後述する図10に示すように、検出回路213により検出される。この玉貸ボタン122が操作されて玉貸操作があると、後述する会員単位玉貸処理又は会員端数玉貸処理が行われる。なお後述するビジタ玉貸処理は、玉貸操作によらずに行われる。
玉貸可ランプ123は、玉貸ボタン122による玉貸操作が可能であるとき(即ちカードユニット200において会員カード9が受け付けられており、かつ該会員カード9のカード残額があるとき)に点灯して、該玉貸操作が可能である旨を報知するためのランプである。この玉貸可ランプ123は、LEDにより構成されており、後述する図10に示すように、LED駆動回路212により点灯制御される。
返却ボタン124は、カードユニット200において受け付けている会員カード9の返却操作を受け付けるためのボタンである。この返却ボタン124の操作は、後述する図10に示すように、検出回路213により検出される。この返却ボタン124が操作されて返却操作があると、後述する会員カードR/W290に挿入されている会員カード9が会員カード挿入口291から排出されて会員遊技者に返却される。
主基板150は前記遊技用演算処理装置の一例であって、当該パチンコ機100の遊技に関する制御を実行するものであり、図9に示すように、基本回路151,及び入力ドライバ回路152等を備えている。基本回路151は、CPU151a,ROM151b,RAM151c,及びI/O151d等を備えており、ROM151bに記録されている処理プログラムがRAM151cを作業領域としてCPU151aで実行されることにより、主基板150に接続される各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。即ち基本回路151は、CPU151a,ROM151b,RAM151c,及びI/O151dを一つのチップに集約して実装したワンチップマイコンである。この基本回路151は、I/O151dにより、払出制御基板160の後述する入力回路162及び出力回路163と接続されている。
入力ドライバ回路152は、前記発射玉センサ153から出力される発射玉信号,及び入賞口スイッチ154から出力される入賞検出信号を検出するための回路である。入賞口スイッチ154は、遊技領域110に設けられる各入賞口(始動入賞口,大入賞口,及び一般入賞口等)に対応して設けられ、該入賞口へのパチンコ玉の入賞を検出するものである。即ち、遊技領域110に打ち込まれたパチンコ玉が各入賞口に入賞すると、該入賞が入賞口スイッチ154により検出されて、該入賞を検出した旨を示す入賞検出信号が入力ドライバ回路152に出力され、該入賞検出信号が入力ドライバ回路152により検出されると、前記賞球払出信号が基本回路151から払出制御基板160に出力され、該賞球払出信号が示す数のパチンコ玉が賞球として後述する玉払出装置170から払い出される。
払出制御基板160は、パチンコ機100におけるパチンコ玉の払出を制御するものであり、図9に示すように、基本回路161,入力回路162,出力回路163,及びI/O164等を備えており、これらはバスにより接続されている。この払出制御基板160は、前述の如く入力回路162及び出力回路163により、主基板150のI/O154dと接続されており、またI/O164により、中継基板190を介して、カードユニット200の後述するユニット制御部220と接続されている。
基本回路161は、CPU161a,ROM161b,及びRAM161c等を備えており、ROM161bに記録されている処理プログラムがRAM161cを作業領域としてCPU161aで実行されることにより、払出制御基板160に接続される各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。即ち基本回路161は、CPU161a,ROM161b,及びRAM161cを一つのチップに集約して実装したワンチップマイコンである。
CPU161aは、後述する図16に示す単位玉貸処理が行われるときに、1度数分のパチンコ玉の払出を指令する信号を玉払出装置170に出力し、後述する図17に示す端数玉貸処理が行われるときに、後述する玉貸個数分のパチンコ玉の払出を指令する信号を玉払出装置170に出力し、主基板150から入力回路162に賞球払出信号が入力されたときに、該賞球払出信号が示す数のパチンコ玉の払出を指令する信号を玉払出装置170に出力する。
ROM161bは記憶装置の一例であって、主基板150とは別個にパチンコ機100に搭載され、当該パチンコ機100の識別情報を特定可能な識別情報特定情報を記憶するものであり、ここでは該識別情報特定情報として、識別情報自体である製造番号を記憶している。
RAM161cは遊技機側遊技関連情報記憶手段の一例であって、当該パチンコ機100での遊技に関連して発生する遊技関連情報を記憶するものであり、ここでは該遊技関連情報として、前述の如く、大当り回数,確変回数,スタート回数(遊技中及び確変中),発射玉数(遊技中及び確変中),及び賞球数(遊技中及び確変中)を記憶している。
I/O164は識別情報特定情報送信手段の一例であって、前記記憶装置(払出制御基板160のROM161b)で記憶している識別情報特定情報(ここでは製造番号)を後述する表示データ信号線を介して対応するカードユニット200に対して送信するもの(即ち製造番号送信処理を行うもの)であるが、その詳細については図15(a)を参照して後述する。
またI/O164は遊技機側遊技関連情報送信手段の一例であって、前記遊技機側遊技関連情報記憶手段(払出制御基板160のRAM161c)で記憶している遊技関連情報を後述する表示データ信号線を介して対応するカードユニット200に対して送信するもの(即ち遊技関連情報送信処理を行うもの)であるが、その詳細については図15(b)を参照して後述する。なお遊技機側遊技関連情報送信手段として機能するI/O164は、遊技場2の営業中には、後述するストローブ信号の非入力期間に、前記遊技関連情報を対応するカードユニット200に対して送信する。
なお払出制御基板160は、後述する図25に示す電源投入時処理が行われるときに新遊技機情報送信手段として機能し、後述する図26に示す玉貸制御が行われるときに単位貸与要求信号受信手段,単位貸与準備信号送信手段,単位貸与指令信号受信手段,貸与個数指定信号受信手段,端数貸与要求信号受信手段,端数貸与準備信号送信手段,端数貸与指令信号受信手段,及び貸与制御手段として機能するものであるが、これらの機能の詳細については後述する。
玉払出装置170は、玉貸処理が行われて遊技者に貸し出されたパチンコ玉である貸玉や、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉である賞球を払い出すものである。この玉払出装置170は、払出モータ(図示外)を備えており、玉タンク(図示外)からタンクレール(図示外)を介して供給されるパチンコ玉を、払出モータの駆動力を利用して払い出すものである。ここでタンクレールから玉払出装置170に到るパチンコ玉の供給経路途中には、玉確認センサ171が設けられていて、玉払出装置170に供給されるパチンコ玉が存在するか否かが確認できるように構成されている。この玉払出装置170及び玉確認センサ171は、払出制御基板160のI/O164と接続されている。
中継基板190は、パチンコ機100とカードユニット200との間を接続する信号線である玉貸可表示信号線,玉貸操作信号線,返却操作信号線,ストローブ信号線,表示データ信号線,PSI信号線,PRDY信号線,BRDY信号線,BRQ信号線,及びEXS信号線の間に介在され、パチンコ機100とカードユニット200との間で送受信される各種の信号を中継するための基板である。なお、これらの信号線の詳細については後述する。
次に図7及び図10を参照して、カードユニット200について説明する。カードユニット200は前記遊技用装置の一例であって、パチンコ機100に対応して(ここではパチンコ機100の左側に隣接して)設けられ、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図7(a)に示すように、その前面に多機能ランプ270,紙幣挿入口241,硬貨挿入口251,硬貨返却ボタン254,硬貨返却口256,封入カード確認窓281,及び会員カード挿入口291等を備え、図7(b)及び図7(c)に示すように、その内部にランプ駆動回路211,紙幣識別機240,LED駆動回路212,検出回路213,ユニット制御部220,硬貨識別機250,カードR/W制御部230,封入カードR/W280,及び会員カードR/W290等を備えており、これらの各構成要素は図10に示すように接続されている。
ランプ駆動回路211は、多機能ランプ270を発光制御するための回路であり、ユニット制御部220から発光制御用のコマンドが入力されたことに基づいて、該コマンドに応じた発光態様を指令する信号を多機能ランプ270に出力することにより、該多機能ランプ270を発光制御する。多機能ランプ270は、カードユニット200の動作状態を報知するためのランプであり、ここでは緑点灯することにより会員カード9を受付中でない旨を報知し、青点灯することにより会員カード9を受付中である旨を報知する。
LED駆動回路212は、前記玉貸可ランプ123を点灯制御するための回路である。このLED駆動回路212は、ユニット制御部220から点灯制御用のコマンドが入力されたことに基づいて、該コマンドに応じた点灯態様を指令する信号を、当該LED駆動回路212と玉貸可ランプ123との間を接続する信号線である玉貸可表示信号線を介して出力することにより、該玉貸可ランプ123を点灯制御する。なおLED駆動回路212は、後述する図11に示すように、前記残度数表示器121をダイナミック点灯制御するダイナミック点灯制御手段として機能するものであるが、該機能の詳細については後述する。
検出回路213は、前記玉貸ボタン122及び前記返却ボタン124の操作を検出するための回路である。この検出回路213は、玉貸ボタン122が操作されたときに出力される玉貸操作信号が、該玉貸ボタン122と当該検出回路213との間を接続する信号線である玉貸操作信号線を介して入力されたことに基づいて、玉貸操作が有った旨を示す信号をユニット制御部220に出力する。また検出回路213は、返却ボタン124が操作されたときに出力される返却操作信号が、該返却ボタン124と当該検出回路213との間を接続する信号線である返却操作信号線を介して入力されたことに基づいて、返却操作が有った旨を示す信号をユニット制御部220に出力する。
ユニット制御部220は、CPU221,ROM222,RAM223,及びI/O224等を備えており、ROM222に記録されている処理プログラムがRAM223を作業領域としてCPU221で実行されることにより、該ユニット制御部220に接続される各構成要素の動作を制御して各種の処理(後述する図18〜図24に示す各処理)を行うものである。
このユニット制御部220は識別情報特定情報取得手段の一例であって、対応するパチンコ機100の主基板150とは別個にパチンコ機100に搭載される前記記憶装置(払出制御基板160のROM161b)で記憶しており当該パチンコ機100の製造番号を特定可能な識別情報特定情報(ここでは製造番号)を取得するものであり、ここでは該製造番号を後述する表示データ信号線を介して対応するパチンコ機100から取得する処理(製造番号取得処理)を行うものであるが、その詳細については図15(a)を参照して後述する。
またユニット制御部220は遊技関連情報取得手段の一例であって、対応するパチンコ機100での遊技に関連して発生する遊技関連情報を当該パチンコ機100から取得するものであり、ここでは該遊技関連情報を後述する表示データ信号線を介して対応するパチンコ機100から取得するものであるが、その詳細については図15(b)を参照して後述する。
なお遊技関連情報取得手段として機能するユニット制御部220は、遊技場2の営業中には、後述するストローブ信号の非送信期間に、遊技関連情報の送信を後述する表示データ信号線を介して対応するパチンコ機100に対して要求し、該要求に応じてストローブ信号の非送信期間に表示データ信号線を介して当該パチンコ機100から送信されてくる遊技関連情報を取得する。
また遊技関連情報取得手段として機能するユニット制御部220は、遊技用記録媒体(封入カード8,会員カード9)の記録情報から特定される有価価値の大きさ(入金残額,カード残額)を残度数表示器121に表示させるダイナミック点灯制御を前記ダイナミック点灯制御手段(LED駆動回路212)により行っていないことを条件として、遊技関連情報を後述する表示データ信号線を介して対応するパチンコ機100から取得する。
またユニット制御部220は貸与処理手段の一例であって、遊技に使用可能な有価価値の大きさを使用してパチンコ玉を貸与する貸与処理(玉貸処理)を行うものであり、ここでは遊技用記録媒体(封入カード8,会員カード9)の記録情報から特定される有価価値の大きさ(入金残額,カード残額)を使用して対応するパチンコ機100からパチンコ玉を貸与する貸与処理(玉貸処理)を行うものである。
またユニット制御部220は遊技媒体数特定手段の一例であって、会員カード9の記録情報から特定されるカード残額のうちの1度数に満たない端数金額に相当するパチンコ玉数である玉貸個数を特定するものである。この玉貸個数は、「端数金額÷消費税を含むパチンコ玉1個の玉貸金額(即ち4.2円)」の式で演算された商の1個未満のパチンコ玉数を切り上げて特定される(即ち4.2円未満の端数金額については、遊技場2の負担でパチンコ玉を貸し出す)。具体的には、端数金額が70円である場合には、70円÷4.2円=16.6…なので玉貸個数が17個と特定される。
またユニット制御部220は貸与個数指定信号送信手段の一例であって、前記遊技媒体数特定手段により特定された数のパチンコ玉の貸与をパチンコ機100に対して指令するときに、後述するストローブ信号の非送信期間に、後述する表示データ信号線を介して前記遊技媒体数特定手段により特定された玉貸個数を示す貸与個数指定信号(以下「玉貸個数指定信号」という。)を送信するものであるが、その詳細については図17を参照して後述する。
なおユニット制御部220は、後述する図18に示す電源投入時処理が行われるときに新遊技機情報受信手段として機能し、後述する図21に示すビジタ玉貸処理及び後述する図23に示す会員単位玉貸処理において単位玉貸処理(図16を参照)が行われるときに、貸与指令手段,単位貸与要求信号送信手段,単位貸与準備信号受信手段,及び単位貸与指令信号送信手段として機能し、後述する図21に示すビジタ玉貸処理及び後述する図24に示す会員端数玉貸処理において端数玉貸処理(図17を参照)が行われるときに、貸与指令手段,端数貸与要求信号送信手段,端数貸与準備信号受信手段,及び端数貸与指令信号送信手段として機能するものであるが、これらの機能の詳細については後述する。
カードR/W制御部230は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、該カードR/W制御部230に接続される封入カードR/W280及び会員カードR/W290の動作を制御して各種の処理を行うものである。このカードR/W制御部230は、前述の如く、システムコントローラ10の場外通信部11aと通信可能に接続されている。
このカードR/W制御部230は、会員カードR/W290により会員カード9が受け付けられたときに、該会員カード9から読み取った会員IDとカード残額を含む照合要求をシステムコントローラ10に対して送信する処理を行い、またカードユニット200において後述する図22に示す入金処理が行われたときに、会員カード9の会員IDと識別金額を含む入金情報をシステムコントローラ10に対して送信する処理を行い、さらに前記識別情報特定情報取得手段(ユニット制御部220)により識別情報特定情報(ここでは製造番号)が取得されたときに、対応するパチンコ機100の台番号と該取得した製造番号をシステムコントローラ10に対して送信する処理を行う。
またカードR/W制御部230は装置売上送信手段の一例であって、前記貸与処理(玉貸処理)に使用される有価価値の大きさである売上を特定可能な遊技用装置売上情報を外部のシステムコントローラ10に対して送信するものであり、具体的には、玉貸処理(ビジタ玉貸処理,会員単位玉貸処理,又は会員端数玉貸処理)が行われたときに、前記遊技用装置売上情報として、対応するパチンコ機100の台番号と該玉貸処理に使用された玉貸使用額をシステムコントローラ10に対して送信する処理を行う。
さらにカードR/W制御部230は装置遊技関連情報送信手段の一例であって、前記遊技関連情報取得手段(ユニット制御部220)により取得した遊技関連情報をシステムコントローラ10に対して送信するものであり、具体的には、対応するパチンコ機100の台番号と該取得した遊技関連情報をシステムコントローラ10に対して送信する処理を行う。また装置遊技関連情報送信手段として機能するカードR/W制御部230は、前記識別情報特定情報取得手段(ユニット制御部220)により取得した識別情報特定情報(ここでは製造番号)をシステムコントローラ10に対して送信するものである。
封入カードR/W280は、カードユニット200において会員カード9を受け付けていない状態で貨幣を受け付けて、該受け付けた貨幣の金額が後述する紙幣識別機240又は硬貨識別機250により識別されたときに、該識別金額を入金残額として、該封入カードR/W280の内部に封入されている封入カード8に対して記録する(書き込む)ものである。また封入カードR/W280は、後述する図21に示すビジタ玉貸処理が行われたときに、封入カード8の入金残額から1度数分の金額を減算した後の金額を順次封入カード8に対して記録する(書き込む)と共に、最終的に封入カード8の入金残額を0にする処理を行うものである。この封入カードR/W280は、前記ICカードである封入カード8に対応したICカードR/Wを備えている。なお封入カードR/W280の内部に封入されている封入カード8は、封入カード確認窓281を介して遊技者が視認可能であると共に指触不能である。
会員カードR/W290は、図7(c)に示すように、会員カード挿入口291から会員カード9の挿入を受け付けて、該受け付けた会員カード9から会員ID及びカード残額を読み取るものである。ここで読み取った会員IDとカード残額を含む照合要求が、前述の如くカードユニット200からシステムコントローラ10に対して送信され、該システムコントローラ10において、該送信されてきたカード残額と、該送信されてきた会員IDと対応付けて図2(b)に示す残額管理DBに記憶されているカード残額との照合が行われる。
また会員カードR/W290は、後述する図22に示す入金処理が行われたときに、会員カード9のカード残額に紙幣識別機240又は硬貨識別機250により識別された識別金額を加算した金額を新たなカード残額として会員カード9に対して記録する(書き込む)ものである。また会員カードR/W290は、後述する図23に示す会員単位玉貸処理が行われたときに、会員カード9のカード残額から該会員単位玉貸処理に使用された玉貸使用額である1度数分の金額を減算した後の金額を新たなカード残額として会員カード9に対して記録する(書き込む)ものである。さらに会員カードR/W290は、後述する図24に示す会員端数玉貸処理が行われたときに、会員カード9のカード残額を0にする処理を行うものである。この会員カードR/W290は、前記ICカードである会員カード9に対応したICカードR/Wを備えている。
紙幣識別機240は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図7(b)に示すように、会員カード9を受け付けていない状態で紙幣挿入口241から1000円紙幣を受け付け,又はカード残額が零若しくは端数金額である会員カード9を受け付けている状態で紙幣挿入口241から前記4種類の紙幣6を受け付けて、該受け付けた紙幣6を識別する識別機である。なお紙幣識別機240により受け付けられた紙幣6は、紙幣通路242を通じてカードユニット200の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた紙幣搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。
硬貨識別機250も貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図7(b)に示すように、会員カード9を受け付けていない状態,又はカード残額が零若しくは端数金額である会員カード9を受け付けている状態で硬貨挿入口251から500円硬貨を受け付けて、硬貨通路252を通じて搬送された硬貨7を識別する識別機である。なお硬貨識別機250により受け付けられた硬貨7も、硬貨通路253を通じてカードユニット200の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた硬貨搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。硬貨返却ボタン254は、硬貨通路252や硬貨識別機250において詰まった硬貨7の返却操作を受け付けるためのボタンであり、遊技者により硬貨返却ボタン254が操作されると、該詰まった硬貨7が硬貨通路255を通じて硬貨返却口256に戻る。
次に図9及び図10を参照して、パチンコ機100とカードユニット200との間を接続する信号線について説明する。なお玉貸可表示信号線,玉貸操作信号線,及び返却操作信号線については、前述したので、説明を省略する。
ストローブ信号線は、残度数表示器121をダイナミック点灯制御するためのストローブ信号をカードユニット200からパチンコ機100に対して送信するための(換言すればパチンコ機100において入力するための)信号線である。このストローブ信号線は、後述する図13及び図14に示すように、カードユニット200側においてLED駆動回路212に接続されると共に、パチンコ機100側においてセグメント表示器121aに接続されるDG1信号線,同セグメント表示器121bに接続されるDG2信号線,及び同セグメント表示器121cに接続されるDG3信号線の、合計3本の信号線である。
表示データ信号線は、残度数表示器121をダイナミック点灯制御するための表示データ信号をカードユニット200からパチンコ機100に対して送信するための(換言すればパチンコ機100において入力するための)信号線である。この表示データ信号線は、後述する図13及び図14に示すように、カードユニット200側においてLED駆動回路212に接続されると共に、パチンコ機100側において各セグメント表示器121a〜121cのセグメントAに接続されるSEGA信号線,同セグメントBに接続されるSEGB信号線,同セグメントCに接続されるSEGC信号線,同セグメントDに接続されるSEGD信号線,同セグメントEに接続されるSEGE信号線,同セグメントFに接続されるSEGF信号線,及び同セグメントGに接続されるSEGG信号線の、合計7本の信号線である。
この表示データ信号線のうちのSEGG信号線は、後述する図15(a)に示すように、カードユニット200における製造番号取得処理(換言すればパチンコ機100における製造番号送信処理)が行われるときに、カードユニット200からパチンコ機100に対して製造番号の送信を要求するための信号線である製造番号送信要求信号線として機能すると共に、パチンコ機100からカードユニット200に対して製造番号を送信するための信号線である製造番号信号線として機能する。
また表示データ信号線のうちのSEGG信号線は、後述する図15(b)に示すように、カードユニット200における遊技関連情報取得処理(換言すればパチンコ機100における遊技関連情報送信処理)が行われるときに、カードユニット200からパチンコ機100に対して遊技関連情報の送信を要求するための信号線である遊技関連情報送信要求信号線として機能すると共に、パチンコ機100からカードユニット200に対して遊技関連情報を送信するための信号線である遊技関連情報信号線として機能する。
また表示データ信号線は、前記ストローブ信号の非送信期間(換言すればパチンコ機100におけるストローブ信号の非入力期間)である後述する図11に示すT4’期間において、貸与個数指定信号線,端数貸与要求信号線,端数貸与準備信号線,及び端数貸与指令信号線として機能する。具体的には、後述する図17に示すように、SEGA信号線〜SEGD信号線が、前記ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間において前記玉貸個数指定信号をカードユニット200からパチンコ機100に対して送信するための(換言すればパチンコ機100において受信するための)信号線である貸与個数指定信号線として機能する。
またSEGE信号線が、前記玉貸個数指定信号が示す数のパチンコ玉の貸与を要求する端数貸与要求信号(以下「端数玉貸要求信号」という。)をカードユニット200からパチンコ機100に対して送信するための(換言すればパチンコ機100において受信するための)信号線である端数貸与要求信号線として機能する。また該SEGE信号線が、前記玉貸個数指定信号が示す数のパチンコ玉の貸与を指令する端数貸与指令信号(以下「端数玉貸指令信号」という。)をカードユニット200からパチンコ機100に対して送信するための(換言すればパチンコ機100において受信するための)信号線である端数貸与指令信号線として機能する。
さらにSEGF信号線が、前記玉貸個数指定信号が示す数のパチンコ玉を貸与する準備が整った旨を示す端数貸与準備信号(以下「端数玉貸準備信号」という。)をパチンコ機100からカードユニット200に対して送信するための(換言すればカードユニット200において受信するための)信号線である端数貸与準備信号線として機能する。なお該SEGF信号線は、前記玉貸個数指定信号が示す数のパチンコ玉の貸与が完了した旨を示す端数貸与完了信号(以下「端数玉貸完了信号」という。)をパチンコ機100からカードユニット200に対して送信するための(換言すればカードユニット200において受信するための)信号線である端数貸与完了信号線としても機能する。
PSI信号線は、カードユニット200とパチンコ機100との接続確認を行うための信号線である。このPSI信号線は、カードユニット200側においてユニット制御部220のI/O224に接続されると共に、パチンコ機100側において払出制御基板160のI/O164に接続される信号線である。このPSI信号線を介して接続確認信号が送信されることにより、パチンコ機100において発射ハンドル130の操作が可能となる。
PRDY信号線は、パチンコ機100とカードユニット200との間における通信が可能な状態(スタンバイ状態)である旨を示す払出可能信号をパチンコ機100からカードユニット200に対して送信するための信号線である。このPRDY信号線は、パチンコ機100側において払出制御基板160のI/O164に接続されると共に、カードユニット200側においてユニット制御部220のI/O224に接続される信号線である。
BRDY信号線は、カードユニット200が前記払出可能信号を受信しているスタンバイ状態において玉貸操作が有ったときに、玉貸可能信号をカードユニット200からパチンコ機100に対して送信するための信号線である。またBRDY信号線は、後述するセット度数分の玉貸処理が終了したときに、玉貸終了信号ををカードユニット200からパチンコ機100に対して送信するための信号線である。このBRDY信号線は、カードユニット200側においてユニット制御部220のI/O224に接続されると共に、パチンコ機100側において払出制御基板160のI/O164に接続される信号線である。
BRQ信号線は単位貸与要求信号線の一例であって、前記単位有価価値の大きさに相当する数(即ち1度数分)のパチンコ玉の貸与を要求する単位貸与要求信号(以下「単位玉貸要求信号」という。)をカードユニット200からパチンコ機100に対して送信するための(換言すればパチンコ機100において受信するための)信号線である。またBRQ信号線は単位貸与指令信号線の一例であって、前記1度数分のパチンコ玉の貸与を指令する単位貸与指令信号(以下「単位玉貸指令信号」という。)をカードユニット200からパチンコ機100に対して送信するための(換言すればパチンコ機100において受信するための)信号線である。このBRQ信号線は、カードユニット200側においてユニット制御部220のI/O224に接続されると共に、パチンコ機100側において払出制御基板160のI/O164に接続される信号線である。
EXS信号線は単位貸与準備信号線の一例であって、前記1度数分のパチンコ玉の貸与を準備する旨が整った旨を示す単位貸与準備信号(以下「単位玉貸準備信号」という。)をパチンコ機100からカードユニット200に対して送信するための(換言すればカードユニット200において受信するための)信号線である。またEXS信号線は単位貸与完了信号線の一例であって、前記1度数分のパチンコ玉の貸与が完了した旨を示す単位貸与完了信号(以下「単位玉貸完了信号」という。)をパチンコ機100からカードユニット200に対して送信するための(換言すればカードユニット200において受信するための)信号線である。このEXS信号線は、パチンコ機100側において払出制御基板160のI/O164に接続されると共に、カードユニット200側においてユニット制御部220のI/O224に接続される信号線である。
ここで前記LED駆動回路212はダイナミック点灯制御手段の一例であって、前記ストローブ信号線を介して残度数表示器121をダイナミック点灯制御するためのストローブ信号を送信すると共に前記表示データ信号線を介して残度数表示器121をダイナミック点灯制御するための表示データ信号を送信し、該送信するストローブ信号を表示データ信号との組み合わせによって複数のセグメント表示器121a〜121cを選択的に点灯制御することにより残度数表示器121をダイナミック点灯制御するものである。
このダイナミック点灯制御とは、1桁目のセグメント表示器121a,2桁目のセグメント表示器121b,及び3桁目のセグメント表示器121cの点灯を高速で繰り返すことにより、人間の目の残像現象を利用して、各桁があたかも連続して点灯しているように見えるような制御である。
具体的には、この残度数表示器121においては、各セグメント表示器121a〜121cにおける7セグメントのうちのどのセグメントを点灯させるかについては、該7セグメントの各々に対応するセグメント対応電極に電圧を印加する(即ち表示データ信号線であるSEGA信号線〜SEGG信号線を介して表示データ信号を送信する)ことにより制御されると共に、どの桁のセグメント表示器121a〜121cを点灯させるかについては、各桁のセグメント表示器121a〜121cに対応する共通電極に電圧を印加する(即ちストローブ信号線であるDG1信号線〜DG3信号線を介してストローブ信号を送信する)ことにより制御される。
そして、ある桁のセグメント表示器を短時間(例えば5.0ms)点灯させたら、所定期間(例えば2.5ms)の経過後に、次の桁のセグメント表示器を短時間(例えば5.0ms)点灯させるという制御を高速で繰り返すことにより、ある瞬間では1つの桁が点灯していることになるが、人間の目には残像現象があり、1度光を見ると約100ms程度のその光を連続して見ているように錯覚するので、上記の点灯制御を数十msの速さで繰り返すと、あたかも連続して各桁が点灯して見える。
このダイナミック点灯制御について、図11を参照して説明する。ここで図11(a)は営業中遊技関連情報取得処理時及び端数玉貸処理時以外の通常時におけるタイミングチャート,図11(b)は営業中遊技関連情報取得処理時及び端数玉貸処理時におけるタイミングチャートである。
ダイナミック点灯制御手段として機能する前記LED駆動回路212は、図11(a)に示す通常時には、ストローブ信号線のうちのDG1信号線に長さT1(例えば5.0ms)のストローブ信号を送信し、次に所定期間T2(例えば2.5ms)の経過後に、ストローブ信号線のうちのDG2信号線にT1長さ(例えば5.0ms)のストローブ信号を送信し、次に所定期間T2(例えば2.5ms)の経過後に、ストローブ信号線のうちのDG3信号線にT1長さ(例えば5.0ms)のストローブ信号を送信し、所定期間T2(例えば2.5ms)の経過後に、1周期であるT3期間が終了する制御を行うと共に、各長さT1の期間中に、表示データ信号線に表示データ信号を送信する処理を行う。
具体的には、図8(b)に示すように、残度数表示器121に「9」度数を表示する場合には、1桁目セグメント表示器121aに接続されるDG1信号線にストローブ信号を送信(即ち電圧を印加)している最中に、表示データ信号線のうちのSEGA信号線,SEGB信号線,SEGC信号線,SEGD信号線,SEGF信号線,及びSEGG信号線に表示データ信号を送信(即ち電圧を印加)することにより、残度数表示器121に9度数が表示され、残像現象により常時9度数が表示されているように見えるダイナミック点灯制御を行う。
ここでダイナミック点灯制御手段として機能する前記LED駆動回路212は、ユニット制御部220からの指令に基づいて、前記遊技関連情報取得手段(ユニット制御部220)が遊技場2の営業中に遊技関連情報取得処理を行うとき(図15(b1)を参照),及び前記貸与個数指定信号送信手段が玉貸個数指定信号を送信するとき(図17を参照)に、前記ストローブ信号の非送信期間を延長する制御を行い、ここでは図11(b)に示すように、1周期であるT3期間のうちの最後のT2期間(以下「T4期間」という。)をT4’期間に延長する制御を行う。なおT4’期間が延長されると、必然的に1周期であるT3期間も延長されてT3’期間となる。
また前記ユニット制御部220は新遊技機情報受信手段の一例であって、パチンコ機100が前記新遊技機(即ち製造番号送信処理,遊技関連情報送信処理,及び端数玉貸処理ができる遊技機)であるときに該パチンコ機100から送信されてくる、該新遊技機である旨を示す新遊技機情報を受信するものである。具体的には、前記ストローブ信号の非送信期間であるT4期間において、前記貸与個数指定信号線として機能しない表示データ信号線(例えばSEGG信号線)を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に新遊技機情報の送信を要求し、該要求に応じてパチンコ機100から送信されてくる新遊技機情報を、当該表示データ信号線(ここではSEGG信号線)を介して受信する。この新遊技機情報の送信要求は、例えばカードユニット200の電源投入から所定時間後に行われる。
また前記ユニット制御部220は新遊技機認識手段の一例であって、前記新遊技機情報受信手段により新遊技機情報を受信するか否かに基づいて、前記パチンコ機100が新遊技機であるか否かを認識するものである。具体的には、前述の如く新遊技機情報の送信を要求してから所定時間のタイマをセットし、該タイマがタイムアウトするまでの間にパチンコ機100から新遊技機情報を受信したときには、該パチンコ機100が新遊技機であると認識し、該タイマがタイムアウトするまでの間にパチンコ機100から新遊技機情報を受信しなかったときには、該パチンコ機100が新遊技機でないと認識する。
なお前記識別情報特定情報取得手段として機能するユニット制御部220は、該新遊技機認識手段によりパチンコ機100が新遊技機でないと認識されたときには、前記製造番号取得処理を行わず、該新遊技機認識手段によりパチンコ機100が新遊技機であると認識されたことを条件として、前記製造番号取得処理を行う。また前記遊技関連情報取得手段として機能するユニット制御部220は、該新遊技機認識手段によりパチンコ機100が新遊技機でないと認識されたときには、前記遊技関連情報取得処理を行わず、該新遊技機認識手段によりパチンコ機100が新遊技機であると認識されたことを条件として、前記遊技関連情報取得処理を行う。さらに前記貸与個数指定信号送信手段として機能するユニット制御部220は、該新遊技機認識手段によりパチンコ機100が新遊技機でないと認識されたときには、前記端数玉貸処理を行わず、該新遊技機認識手段によりパチンコ機100が新遊技機であると認識されたことを条件として、前記端数玉貸処理を行う。
また前記ユニット制御部220は貸与指令手段の一例であって、パチンコ機100に対してパチンコ玉の貸与を指令するものであり、単位貸与要求信号送信手段,単位貸与準備信号受信手段,単位貸与指令信号送信手段,端数貸与要求信号送信手段,端数貸与準備信号受信手段,及び端数貸与指令信号送信手段を有する。
ここで単位貸与要求信号送信手段として機能するユニット制御部220は、1度数分のパチンコ玉の貸与をパチンコ機100に対して指令するときに、前記単位玉貸要求信号を、前記BRQ信号線を介して送信する。また単位貸与準備信号受信手段として機能するユニット制御部220は、該単位玉貸要求信号に応じてパチンコ機100から送信されてくる前記単位玉貸準備信号を、前記EXS信号線を介して受信する。
また単位貸与指令信号送信手段として機能するユニット制御部220は、該単位貸与準備信号受信手段により単位玉貸準備信号を受信したことに基づいて、前記単位玉貸指令信号を、前記BRQ信号線を介して送信する。なおユニット制御部220は単位貸与完了信号受信手段としても機能し、該単位玉貸指令信号に応じてパチンコ機100から送信されてくる前記単位玉貸完了信号を、前記EXS信号線を介して受信する。
また端数貸与要求信号送信手段として機能するユニット制御部220は、前記端数玉貸要求信号を、前記ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間において前記端数貸与要求信号線として機能するSEGE信号線を介して送信する。また端数貸与準備信号受信手段として機能するユニット制御部220は、該端数玉貸要求信号に応じてパチンコ機100から送信されてくる前記端数玉貸準備信号を、前記ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間において前記端数貸与準備信号線として機能するSEGF信号線を介して受信する。
また端数貸与指令信号送信手段として機能するユニット制御部220は、前記端数玉貸指令信号を、前記ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間において前記端数貸与指令信号線として機能するSEGE信号線を介して送信する。なおユニット制御部220は端数貸与完了信号受信手段としても機能し、該端数玉貸指令信号に応じてパチンコ機100から送信されてくる前記端数玉貸完了信号を、前記ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間において前記端数貸与完了信号線として機能するSEGF信号線を介して受信する。
また前記払出制御基板160は新遊技機情報送信手段の一例であって、当該パチンコ機100が前記新遊技機(即ち製造番号送信処理,遊技関連情報送信処理,及び端数玉貸処理ができる遊技機)である旨を示す新遊技機情報をカードユニット200に対して送信するものである。具体的には、前記貸与個数指定信号線として機能しない表示データ信号線(例えばSEGG信号線)を介して、カードユニット200のユニット制御部220から新遊技機情報の送信要求が有ったときに、前記ストローブ信号の非入力期間であるT4期間において、当該表示データ信号線(ここではSEGG信号線)を介して、カードユニット200のユニット制御部220に新遊技機情報を送信する。
また前記払出制御基板160は単位貸与要求信号受信手段の一例であって、前記単位玉貸要求信号を、前記BRQ信号線を介して受信するものである。また前記払出制御基板160は単位貸与準備信号送信手段の一例であって、該単位貸与要求信号受信手段により単位玉貸要求信号を受信したことに基づいて、1度数分のパチンコ玉を貸与する準備が整っていることを条件として、前記単位玉貸準備信号を、前記EXS信号線を介して送信するものであり、具体的には、単位玉貸要求信号を受信したときに、玉確認センサ171により1度数分のパチンコ玉を貸与する準備が整っている(即ち玉払出装置170に供給されるパチンコ玉が存在する)と確認されたことを条件として、単位玉貸準備信号を送信する。
また前記払出制御基板160は単位貸与指令信号受信手段の一例であって、該単位玉貸準備信号に応じてカードユニット200から送信されてくる前記単位玉貸指令信号を、前記BRQ信号線を介して受信するものである。さらに前記払出制御基板160は単位貸与完了信号送信手段の一例であって、前記単位玉貸完了信号を、前記EXS信号線を介して送信するものである。
また前記払出制御基板160は貸与個数指定信号受信手段の一例であって、前記ストローブ信号の非入力期間であるT4’期間に、カードユニット200より表示データ信号線を介して送信される前記玉貸個数指定信号を受信するものであり、ここでは後述する図11に示すように、前記ストローブ信号の非入力期間であるT4’期間において前記貸与個数指定信号線として機能する表示データ信号線であるSEGA信号線〜SEGD信号線を介して送信される前記玉貸個数指定信号を受信する。
また前記払出制御基板160は端数貸与要求信号受信手段の一例であって、前記端数玉貸要求信号を、前記ストローブ信号の非入力期間であるT4’期間において前記端数貸与要求信号線として機能するSEGE信号線を介して受信するものである。また前記払出制御基板160は端数貸与準備信号送信手段の一例であって、該端数貸与要求信号受信手段により端数玉貸要求信号を受信したことに基づいて、前記玉貸個数指定信号が示す数のパチンコ玉を貸与する準備が整っていることを条件として、前記端数玉貸準備信号を、前記ストローブ信号の非入力期間であるT4’期間において前記端数貸与準備信号線として機能するSEGF信号線を介して送信するものであり、具体的には、端数玉貸要求信号を受信したときに、玉確認センサ171により玉貸個数分のパチンコ玉を貸与する準備が整っている(即ち玉払出装置170に供給されるパチンコ玉が存在する)と確認されたことを条件として、端数玉貸準備信号を送信する。
また前記払出制御基板160は端数貸与指令信号受信手段の一例であって、該端数玉貸準備信号に応じてカードユニット200から送信されてくる前記端数玉貸指令信号を、前記ストローブ信号の非入力期間であるT4’期間において前記端数貸与指令信号線として機能するSEGE信号線を介して受信するものである。さらに前記払出制御基板160は端数貸与完了信号送信手段の一例であって、前記端数玉貸完了信号を、前記ストローブ信号の非入力期間であるT4’期間において前記端数貸与完了信号線として機能するSEGF信号線を介して送信するものである。
さらに前記払出制御基板160は貸与制御手段の一例であって、前記単位貸与指令信号受信手段により単位玉貸指令信号を受信したときに、1度数分のパチンコ玉を貸与するための制御を行うと共に、前記貸与個数指定信号受信手段により玉貸個数指定信号を受信したときに、該受信した玉貸個数指定信号が示す数(玉貸個数)のパチンコ玉を貸与するための制御を行うものであり、ここでは前記端数貸与指令信号受信手段により端数玉貸指令信号を受信したときに、玉貸個数分のパチンコ玉を貸与するための制御を行う。
次に図12〜図14を参照して、パチンコ機100とカードユニット200との間におけるインターフェイスについて説明する。
図12は、パチンコ機100とカードユニット200との間での信号の送受信を行うための回路の一例を表す回路図である。この回路図に示されるように、パチンコ機100側に設けられる交流電源500から出力される交流電圧24Vが中継基板190を介してカードユニット200側の電源回路501に入力される。この電源回路501は、整流回路や平滑コンデンサを含み、整流回路によって交流電圧24Vを直流電圧(18V)に変換し、平滑コンデンサによってリップルを平滑化して、各種の回路や電子装置に印可するためのものである。この電源回路501からは直流電圧VL(DC+18V)が供給される。
ユニット制御部220のI/O224には、フォトカプラ401〜403が接続され、払出制御基板160のI/O164には、フォトカプラ302〜303が接続されている。そしてフォトカプラ401にはPSI信号線が接続され、フォトカプラ402とフォトカプラ302の間にはBRDY信号線が接続され、フォトカプラ403とフォトカプラ303の間にはBRQ信号線が接続されている。
ここでフォトカプラ401は、フォトトランジスタのコレクタ端子がI/O224と接続され、エミッタ端子は接地されている。また、フォトカプラ401のLEDのアノード側に前記VLが供給され、カソード側はPSI信号線の一端と接続されている。このPSI信号線の他端は、パチンコ機100のI/O164に備えられるアース回路と接続される。よってカードユニット200とパチンコ機100が接続されたときには、LEDのアノードからカソードに電流が流れて発光し、フォトトランジスタを照らし、その光でフォトトランジスタのコレクタ−エミッタ間に電流が流れる構成になっている。即ちこの電流(又はLEDに流れる電流)の確認(検出)によって、パチンコ機100とカードユニット200との間で接続確認が行われる。
次にフォトカプラ402は、LEDのカソード側がI/O224と接続され、アノード側にはVLが供給されている。また、フォトカプラ402のフォトトランジスタのコレクタ端子がBRDY信号線の一端と接続され、エミッタ端子は接地されている。このBRDY信号線の他端は、フォトカプラ302のLEDのカソード側と接続されており、このLEDのアノード側にはVLが供給されている。また、このフォトカプラ302のフォトトランジスタのコレクタ端子はI/O164と接続され、エミッタ端子は接地されている。従って、フォトカプラ402のLEDに電流を流すことで、フォトトランジスタのコレクタ−エミッタ間に電流が流れてコレクタ端子の電圧が降下し(即ちフォトカプラ302のLEDのカソード電圧が降下し)、この電圧降下によってフォトカプラ302のLEDに電流が流れて発光し、フォトトランジスタのコレクタ−エミッタ間に電流が流れる構成になっている。これによって、I/O224からI/O164に対して、BRDY信号線を介しての前記玉貸可能信号や前記玉貸終了信号の送信が行われる。即ちカードユニット200側のフォトカプラ402が送信回路、パチンコ機100側のフォトカプラ302が受信回路として機能する。
またフォトカプラ403及びフォトカプラ303も、上記と同様にして、BRQ信号線の各端と接続されており、I/O224からI/O164に対して、BRQ信号線を介しての前記単位玉貸要求信号や前記単位玉貸指令信号の送信が行われる。即ちカードユニット200側のフォトカプラ403が送信回路、パチンコ機100側のフォトカプラ303が受信回路として機能する。
またカードユニット200側のLED駆動回路212には、送信回路としてのフォトカプラ404が接続され、このフォトカプラ404のフォトトランジスタコレクタ側には、LEDである玉貸可ランプ123のカソード側が接続され、該玉貸可ランプ123のアノード側には、前記VLが供給されている。よってLED駆動回路212によりフォトカプラ404のLEDに電流が流されると、玉貸可ランプ123が点灯するように構成されている。
またカードユニット200側のI/O224には、上記BRDY信号線の一端に接続されるフォトカプラ402や上記BRQ信号線の一端に接続されるフォトカプラ403とは逆に、受信回路としてのフォトカプラ405及び406が接続され、パチンコ機100側のI/O164には、上記BRDY信号線の他端に接続されるフォトカプラ302や上記BRQ信号線の他端に接続されるフォトカプラ303とは逆に、送信回路としてのフォトカプラ305及び306が接続されている。なお、これら送信回路としてのパチンコ機側フォトカプラ305及び306のLEDのアノード側には、前記VLとは別の直流電圧VPが供給されている。そしてフォトカプラ405とフォトカプラ305との間にはPRDY信号線が接続され、フォトカプラ406とフォトカプラ306との間にはEXS信号線が接続されている。これによって、I/O164からI/O224に対して、PRDY信号線を介しての前記払出可能信号の送信が行われる。またI/O164からI/O224に対して、EXS信号線を介しての前記単位玉貸準備信号や前記単位玉貸完了信号の送信が行われる。
さらにカードユニット200側の検出回路213には、受信回路としてのフォトカプラ407が接続され、このフォトカプラ407のLEDのカソード側には、玉貸ボタン122が接続されている。この玉貸ボタン122が押圧操作されると、フォトカプラ407のLEDに電流が流れ、フォトトランジスタのコレクタ−エミッタ間に電流が流れる構成になっている。検出回路213は、この電流を検出することによって、玉貸ボタン122の押圧操作を検出する。
またカードユニット200側の検出回路213には、受信回路としてのフォトカプラ408が接続され、このフォトカプラ408のLEDのカソード側には、返却ボタン124が接続されている。この返却ボタン124押圧操作されると、フォトカプラ408のLEDに電流が流れ、フォトトランジスタのコレクタ−エミッタ間に電流が流れる構成になっている。検出回路213は、この電流を検出することによって、返却ボタン124の押圧操作を検出する。
次に図13及び図14を参照して、パチンコ機100とカードユニット200における7セグメントLED(残度数表示器121を構成するセグメント表示器121a〜121c)のインターフェイスについて説明する。
まず図13を参照して、従来のセグメント表示器121a〜121cのインターフェイスについて説明する。従来のインターフェイスにおいては、LED駆動回路212に、各セグメント表示器121a〜121cをダイナミック点灯制御するためのストローブ信号を送信するフォトカプラ411〜413が接続されている。これらのフォトカプラ411〜413のフォトトランジスタのエミッタ側は接地されており、コレクタ側には、トランジスタのベース端子とコレクタ端子が接続されており、このトランジスタのエミッタ端子からの出力信号(即ち正電圧のストローブ信号となる)をストローブ信号線(DG1信号線〜DG3信号線)を介してセグメント表示器121a〜121cに印可する構成となっている。ここで前記出力信号(ストローブ信号)は、セグメント表示器を構成する7セグメントLEDのアノード側(7つのLEDの共通電極となっている)に印可される。この出力信号(ストローブ信号)の印可は、図11に示すようにDG1信号線,DG2信号線,DG3信号線の順(即ちセグメント表示器121a,121b,121cの順)に繰り返し行われる。
またLED駆動回路212には、セグメント表示器121a〜121cの表示用の7つのLEDに表示データ信号を送信するフォトカプラ421〜427のLEDのカソード側が接続され、アノード側にはVLが供給されている。これらのフォトカプラ421〜427のフォトトランジスタのエミッタ側は接地され、コレクタ側は、各々表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)を介してセグメント表示器121a〜121cを構成するLED(A)〜LED(G)のカソード側と接続されている。これによって、LED駆動回路212がフォトカプラ421〜427のLEDに電流を流すことで、LED(A)〜LED(G)のカソード側の電圧が降下する。ここで前記ストローブ信号が印可されているセグメント表示器のLED(A)〜LED(G)では、アノード側に正電圧が印可されているので、アノード側からカソード側に電流が流れて点灯する。即ち、ストローブ信号が印可されているセグメント表示器121a〜121cにおいてのみ、表示データ信号に応じた表示が行われる。
即ち1桁目の表示(セグメント表示器121a)に対応する表示データ信号の送信は、DG1信号線によるストローブ信号の送信期間中に行い、2桁目の表示(セグメント表示器121b)に対応する表示データ信号の送信は、DG2信号線によるストローブ信号の送信期間中に行い、3桁目の表示(セグメント表示器121c)に対応する表示データ信号の送信は、DG3信号線によるストローブ信号の送信期間中に行う。
次に図14を参照して、本発明のセグメント表示器121a〜121cのインターフェイスについて説明する。前記図13に示す従来のインターフェイスでは、各セグメント(LED)に表示データ信号を出力するためのフォトカプラ421〜427は備えられているが、パチンコ側100から送信される情報を受信するための回路はなく、またパチンコ機100側にも、カードユニット200との情報の送受信を行うための回路が設けられていない。一方、図14に示す本発明のインターフェイスでは、カードユニット200側において、表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)に接続され、パチンコ機100からの情報の受信を可能とするフォトカプラ431〜437が設けられている。またパチンコ機100側において、表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)に接続され、カードユニット200からの情報の受信を可能とするフォトカプラ321〜327が設けられ、さらにカードユニット200への情報の送信を可能とするフォトカプラ331〜337が設けられている。
これらの表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線),及び該表示データ信号線に接続される各フォトカプラ(421〜427,431〜437,321〜327,331〜337)は、端数金額に相当する数(即ち前記玉貸個数)のパチンコ玉を貸与するための通信を行うインターフェイスとして機能するものであり、以下各機能について説明する。なお図14に示すフォトカプラ411〜413及びストローブ信号線(DG1信号線〜DG3信号線)の機能は、前記図13に示すそれらと同様であるため、説明は省略する。
LED駆動回路212には、前記図13と同様に、セグメント表示器121a〜121cの表示用の7つのLEDに表示データ信号を送信するフォトカプラ421〜427のLEDのカソード側が接続されていて、アノード側にはVLが供給されている。また、これらのフォトカプラ421〜427のフォトトランジスタのエミッタ側は接地され、コレクタ側は、各々表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)を介してセグメント表示器121a〜121cを構成するLED(A)〜LED(G)のカソード側と接続されている。またフォトカプラ421〜427の各々と並列に、パチンコ機100から表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)を介して送信されてくる信号を受信するためのフォトカプラ431〜437が設けられている。これらのフォトカプラ431〜437は、LEDのカソード側がフォトカプラ421〜427のフォトトランジスタのコレクタ側(表示データ信号線)と接続され、アノード側にはVLが供給されている。また、フォトカプラ431〜437のフォトトランジスタのエミッタ端子が接地され、コレクタ端子はユニット制御部220のI/O224に接続されている。即ちパチンコ機100から表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)を介して送信されてきた信号をユニット制御部220により受信する。
ここで前記フォトカプラ421〜427は信号出力回路の一例であって、表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)に接続され、前記製造番号送信要求,遊技関連情報送信要求,表示データ信号,玉貸個数指定信号,端数玉貸要求信号,及び端数玉貸指令信号を出力するものである。また前記フォトカプラ431〜437は信号入力回路の一例であって、表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)に信号出力回路(フォトカプラ421〜427)とパラレルに接続され、パチンコ機100から後述する送信用のフォトカプラ331〜337を介して送信される信号をユニット制御部220に入力するものである。これによれば、表示データ信号を表示データ信号線を介してパチンコ機100に出力するだけでなく、パチンコ機100から送信される様々な信号を表示データ信号線を介して入力することができる。特に本発明では、フォトカプラ437により、パチンコ機100から送信される製造番号や遊技関連情報を表示データ信号線を介して入力(取得)することができる。
なお前記信号出力回路(フォトカプラ421〜427)からの信号の出力中には、前記信号入力回路(フォトカプラ431〜437)のLEDのカソード側の電圧が降下して電流が流れるため、ユニット制御部220のI/O224に信号が入力される。このときユニット制御部220は、該入力された信号について何ら処理を行わない。即ちユニット制御部220は、信号出力回路(フォトカプラ421〜427)からの信号の出力中には、信号入力回路(フォトカプラ431〜437)に対する信号の入力を無効とする。これによれば、表示データ信号線に信号出力回路(フォトカプラ421〜427)と信号入力回路(フォトカプラ431〜437)をパラレルに接続することにより、表示データ信号の出力中に信号入力回路に信号が入力されてしまうことによる不都合を回避できる。
また各表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)のパチンコ機100側には、カードユニット200から送信されてくる信号を受信するためのフォトカプラ321〜327が設けられている。これらのフォトカプラ321〜327は、フォトトランジスタのエミッタ端子は接地され、コレクタ端子は払出制御基板160のI/O164に接続されている。またフォトカプラ321〜327のLEDのカソード側は表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)にそれぞれ接続され、アノード側にはVLが供給されている。即ちフォトカプラ321〜327は、カードユニット200において送信用のフォトカプラ421〜427により出力され、表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)を介して送信されてきた信号を払制御基板160により受信するための回路である。またフォトカプラ321〜327の各々と並列に、カードユニット200に対して信号を送信するためのフォトカプラ331〜337が設けられ、フォトカプラ331〜337のフォトトランジスタのコレクタ側は、フォトカプラ321〜327のLEDのカソード側(さらには表示データ信号線)と接続され、エミッタ側は接地されている。また、フォトカプラ331〜337のLEDのアノード側には、前記VPが供給されており、カソード側は払出制御基板160のI/O164に接続されている。即ちフォトカプラ331〜337は、払出制御基板160からカードユニット200のユニット制御部220に対して、表示データ信号線(SEGA〜SEGG)を介して信号を送信するための回路である。
ここで前記フォトカプラ331〜337は信号出力回路の一例であって、表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)に接続され、ユニット制御部220(フォトカプラ431〜437)に対して信号を出力するものである。これによれば、カードユニット200から送信される信号を表示データ信号線を介して入力するだけでなく、カードユニット200に対しても様々な信号を表示データ信号線を介して出力することができる。特に本発明では、フォトカプラ337により、カードユニット200に対して製造番号や遊技関連情報を表示データ信号線を介して出力することができる。また前記フォトカプラ321〜327は信号入力回路の一例であって、表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)に前記信号出力回路(フォトカプラ331〜337)とパラレルに接続され、前記製造番号送信要求,遊技関連情報送信要求,玉貸個数指定信号,端数玉貸要求信号,及び端数玉貸指令信号が入力されるものである。
なお前記信号出力回路(フォトカプラ331〜337)からの信号の出力中には、前記信号入力回路(フォトカプラ321〜327)のLEDのカソード側の電圧が降下して電流が流れるため、払出制御基板160のI/O164に信号が入力される。このとき払出制御基板160は、該入力された信号について何ら処理を行わない。即ち払出制御基板160は、信号出力回路(フォトカプラ331〜337)からの信号の出力中には、信号入力回路(フォトカプラ321〜327)に対する信号の入力を無効とする。これによれば、表示データ信号線に信号出力回路(フォトカプラ331〜337)と信号入力回路(フォトカプラ321〜327)をパラレルに接続することにより、信号の出力中に信号入力回路に信号が入力されてしまうことによる不都合を回避できる。
以上に説明したように、本発明では表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)に、カードユニット200側の信号出力回路(カードユニット側のフォトカプラ421〜427)と信号入力回路(カードユニット側のフォトカプラ431〜437)が接続されていると共に、パチンコ機100側の信号出力回路(パチンコ機側のフォトカプラ331〜337)と信号入力回路(パチンコ機側のフォトカプラ321〜327)が接続されていることから、カードユニット200とパチンコ機100との間で双方向の信号のやり取りが可能である。
次に図15(a)は、製造番号取得処理の一例を表すタイミングチャートである。カードユニット200における製造番号取得処理(換言すればパチンコ機100における製造番号送信処理)が行われる場合には、両者の間で以下のような信号のやり取りが行われる。まずカードユニット200のユニット制御部220は、SEGGをLOWとすることにより、製造番号送信要求信号線として機能するSEGG信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に対して、製造番号の送信を要求する。次にパチンコ機100の払出制御基板160は、製造番号信号線として機能するSEGG信号線を介して、カードユニット200のユニット制御部220に対して、ROM161bに記憶されている製造番号を送信する。ここで送信される製造番号は、該製造番号の1桁目から10桁目までの各桁毎に送信され、該送信される各桁は、スタートビットとストップビットの間に挟まれた4ビットで表される。このように、パチンコ機100の製造番号を特定可能な識別情報特定情報(ここでは製造番号自体)がパチンコ機100からカードユニット200を介してシステムコントローラ10に対して送信されるので、該システムコントローラ10において製造番号を入力する手間が省ける。
次に図15(b)は、遊技関連情報取得処理の一例を表すタイミングチャートである。カードユニット200における遊技関連情報取得処理(換言すればパチンコ機100における遊技関連情報送信処理)が行われる場合には、両者の間で以下のような信号のやり取りが行われる。
まず図15(b1)に示すように、遊技場2の営業中に遊技関連情報取得処理が行われる場合について説明する。この場合には、残度数表示器121による表示が行われているので、該表示に影響を与えないように、遊技関連情報の送信要求及び遊技関連情報の送信が前記T4’期間において行われる。
具体的には、カードユニット200のLED駆動回路212は、ユニット制御部220からの指令に基づいて、前記T4期間をT4’期間に延長する制御を行い、カードユニット200のユニット制御部220は、該T4’期間(即ちストローブ信号の非送信期間)において、SEGGをLOWとすることにより、遊技関連情報送信要求信号線として機能するSEGG信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に対して、遊技関連情報の送信を要求する。ここで送信される遊技関連情報送信要求のパルス幅は、前記図15(a)に示す製造番号送信要求のパルス幅と異なるので、該遊技関連情報送信要求又は前記製造番号送信要求を受信したパチンコ機100は、いずれを受信したかを区別することができる。
次にパチンコ機100の払出制御基板160は、前記T4’期間(即ちストローブ信号の非入力期間)において、遊技関連情報信号線として機能するSEGG信号線を介して、カードユニット200のユニット制御部220に対して、RAM161cに記憶されている遊技関連情報を送信する。ここで送信される遊技関連情報には、該遊技関連情報の種類毎に、当該遊技関連情報の種類を識別可能なヘッダが付されて送信される。具体的には、大当り回数には該大当り回数である旨を示すヘッダが付され、確変回数には該確変回数である旨を示すヘッダが付され、スタート回数には該スタート回数である旨を示すヘッダが付され、発射玉数には該発射玉数である旨を示すヘッダが付され、賞球数には該賞球数である旨を示すヘッダが付されて、遊技関連情報が送信される。
次に図15(b2)に示すように、遊技場2の営業終了後に遊技関連情報取得処理が行われる場合について説明する。この場合には、残度数表示器121による表示が行われていないので、前記T4’期間によらず、遊技関連情報送信要求信号線及び遊技関連情報信号線として機能するSEGG信号線を介して、図15(b1)に示す遊技関連情報の送信要求及び遊技関連情報の送信が行われる。
次に図16は、単位玉貸処理の一例を表すタイミングチャートである。カードユニット200及びパチンコ機100において単位玉貸処理が行われる場合には、両者の間で以下のような信号のやり取りが行われる。
まずパチンコ機100及びカードユニット200の電源投入時に、両者の間における接続確認が行われると、パチンコ機100の払出制御基板160は、PRDYをLOWとすることにより、PRDY信号線を介して、カードユニット200のユニット制御部220に払出可能信号を送信して(S1)、スタンバイ状態となる。
次にカードユニット200のユニット制御部220は、PRDYのLOW(払出可能信号)を受信しているスタンバイ状態において検出回路213により玉貸ボタン122の操作を検出すると、BRDYをLOWとすることにより、BRDY信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に玉貸可能信号を送信する(S2)。なおビジタ玉貸処理においては、玉貸ボタン122の操作によらずに単位玉貸処理が行われるので、検出回路213により玉貸ボタン122の操作を検出したときではなく、入金残額を封入カード8に記録し、該記録した入金残額を読み出したときに、該S2の制御が行われる。
この状態において、カードユニット200のユニット制御部220は、BRQをLOWとすることにより、BRQ信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に単位玉貸要求信号を送信する(S3)。次にパチンコ機100の払出制御基板160は、BRDYのLOW(玉貸可能信号)を受信した状態においてBRQのLOW(単位玉貸要求信号)を受信すると、玉確認センサ171により1度数に相当する数のパチンコ玉を貸与する準備(玉貸準備)が整っているか否かを確認し、該玉貸準備が整っていることを条件として、EXSをLOWとすることにより、EXS信号線を介して、カードユニット200のユニット制御部220に単位玉貸準備信号を送信する(S4)。
次に該EXSのLOW(単位玉貸準備信号)を受信したカードユニット200のユニット制御部220は、BRQをHIGHとすることにより、BRQ信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に単位玉貸指令信号を送信する(S5)。次に該BRQのHIGH(単位玉貸指令信号)を受信したパチンコ機100の払出制御基板160は、玉払出装置170に対して払出信号を出力し、これに基づいて1度数に相当する数のパチンコ玉(例えば25個)の払出が行われると共に、該払出の完了に基づいて、EXSをHIGHとすることにより、EXS信号線を介して、カードユニット200のユニット制御部220に単位玉貸完了信号を送信する(S6)。
そして該EXSのHIGH(単位玉貸完了信号)を受信したカードユニット200のユニット制御部220は、封入カード8に記録されている入金残額又は会員カード9に記録されているカード残額から1度数分の金額(ここでは105円)を減算した後の金額を記録する処理を行うと共に、残度数表示器121の表示を1度数減算して表示する処理を行う。カードユニット200のユニット制御部220は、これらS3〜S6の制御をセット度数分だけ繰り返し、これらの制御の終了に基づいて、BRDYをHIGHとすることにより、BRDY信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に玉貸終了信号を送信し(S7)、単位玉貸処理を終了する。
図17は、端数玉貸処理の一例を表すタイミングチャートである。カードユニット200及びパチンコ機100において端数玉貸処理が行われる場合には、両者の間で以下のような信号のやり取りが行われる。
まずカードユニット200のユニット制御部220は、前記PRDYのLOW(払出可能信号)を受信しているスタンバイ状態において検出回路213により玉貸ボタン122の操作を検出すると、BRDYをLOWとすることにより、BRDY信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に玉貸可能信号を送信する(S2)。なおビジタ玉貸処理においては、玉貸ボタン122の操作によらずに端数玉貸処理が行われるので、検出回路213により玉貸ボタン122の操作を検出したときではなく、前記単位玉貸処理が終了したときに、該S2の制御が行われる。
この状態で、カードユニット200のLED駆動回路212は、ユニット制御部220からの指令に基づいて、ストローブ信号の非送信期間であるT4期間をT4’期間に延長する制御を行い、カードユニット200のユニット制御部220は、該T4’期間において貸与個数指定信号線として機能するSEGA信号線〜SEGD信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に玉貸個数指定信号を送信する。
ここで表示データ信号線が貸与個数指定信号線として機能するときには、SEGA信号線が2の0乗=1個の玉貸個数を指定するための信号線として機能し、SEGB信号線が2の1乗=2個の玉貸個数を指定するための信号線として機能し、SEGC信号線が2の2乗=4個の玉貸個数を指定するための信号線として機能し、SEGD信号線が2の3乗=8個の玉貸個数を指定するための信号線として機能する。
従ってSEGA信号線〜SEGD信号線を介して送信する玉貸個数指定信号を組み合わせることにより、1+2+4+8=15個までの任意の数の玉貸個数を1周期で指定可能である。例えば玉貸個数として6個を指定するときには、図示しないが、1周期目にSEGB信号線,及びSEGC信号線を介して玉貸個数指定信号を送信することにより、2+4=6個の玉貸個数が指定される。
なお玉貸個数が16個以上であるときには、2周期に分けて玉貸個数を指定する。例えば玉貸個数として17個を指定するときには、図17に示すように、1周期目のT4’期間にSEGA信号線,SEGB信号線,SEGC信号線,及びSEGD信号線を介して玉貸個数指定信号を送信すると共に、2周期目のT4’期間にSEGB信号線を介して玉貸個数指定信号を送信することにより、(1+2+4+8)+2=17個の玉貸個数が指定される。
次にカードユニット200のユニット制御部220は、この状態においてSEGEをLOWとすることにより、T4’期間において端数玉貸要求信号線として機能するSEGE信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に端数玉貸要求信号を送信する(S3)。次にパチンコ機100の払出制御基板160は、BRDYのLOW(玉貸可能信号)を受信した状態においてSEGEのLOW(端数玉貸要求信号)を受信すると、玉確認センサ171により前記玉貸個数指定信号が示す数のパチンコ玉を貸与する準備(玉貸準備)が整っているか否かを確認し、該玉貸準備が整っていることを条件として、SEGFをLOWとすることにより、T4’期間において端数玉貸準備信号線として機能するSEGF信号線を介して、カードユニット200のユニット制御部220に端数玉貸準備信号を送信する(S4)。
次に該SEGFのLOW(端数玉貸準備信号)を受信したカードユニット200のユニット制御部220は、SEGEをHIGHとすることにより、T4’期間において端数玉貸指令信号線として機能するSEGE信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に端数玉貸指令信号を送信する(S5)。次に該SEGEのHIGH(端数玉貸指令信号)を受信したパチンコ機100の払出制御基板160は、玉払出装置170に対して払出信号を出力し、これに基づいて前記玉貸個数指定信号が示す数のパチンコ玉の払出が行われると共に、該払出の完了に基づいて、SEGFをHIGHとすることにより、T4’期間において端数玉貸完了信号線として機能するSEGF信号線を介して、カードユニット200のユニット制御部220に端数玉貸完了信号を送信する(S6)。これらS3〜S6の制御は、1周期のT4’期間内に行われる。なお図17では、T4’期間の長さが異なるように示されているが、これは作図上の都合であって、本実施形態におけるT4’期間の長さは同一である。
そして該SEGFのHIGH(端数玉貸完了信号)を受信したカードユニット200のユニット制御部220は、封入カード8に記録されている入金残額又は会員カード9に記録されているカード残額を0にする処理を行うと共に、残度数表示器121の表示を0にする処理を行う。カードユニット200のユニット制御部220は、これらの制御の終了に基づいて、BRDYをHIGHとすることにより、BRDY信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に玉貸終了信号を出力し(S7)、カードユニット200のLED駆動回路212が、前記延長したT4’期間を通常時のT4期間に戻す制御を行って、端数玉貸処理を終了する。
次に、図18〜図24を参照してカードユニット200の作用を説明し、図25〜図26を参照してパチンコ機100の作用を説明し、図27を参照して遊技用システム1の作用を説明する。
まず図18は、カードユニット200における電源投入時処理の一例を表すフローチャートである。カードユニット200においては、該カードユニット200の電源が投入され、かつ電源が投入されたパチンコ機100から供給されたAC24V電源をDC18V電源(VL)に整流した後に、ステップSa(以下単に「Sa」という。)1〜10により、電源投入時処理が行われる。
具体的には、まずSa1で、PSI信号線を介して、パチンコ機100との間で接続確認が行われると、Sa2で、PRDY信号線を介してパチンコ機100の払出制御基板160から送信されてくる払出可能信号の受信を待機する。このSa2で払出可能信号の受信が有る(YES)と判断された場合には、Sa3で、ストローブ信号の非送信期間であるT4期間において、表示データ信号線(ここではSEGG信号線)を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に新遊技機情報の送信を要求し、Sa4で所定時間のタイマをセットして、Sa5に進む。
Sa5では、ストローブ信号の非送信期間であるT4期間において、前記新遊技機情報の送信要求に応じて表示データ信号線(ここではSEGG信号線)を介してパチンコ機100の払出制御基板160から送信されてくる新遊技機情報の受信が有るか否かの判断を行う。このSa5で新遊技機情報の受信が有る(YES)と判断された場合には、該新遊技機情報を受信したことに基づいて、新遊技機認識手段であるユニット制御部220により、パチンコ機100が新遊技機であると認識して、Sa6に進む。
一方、Sa5で新遊技機情報の受信が無い(NO)と判断された場合には、Sa9で、前記Sa4でセットしたタイマがタイムアウトであるか否かの判断を行う。このSa9でタイムアウトでない(NO)と判断された場合には、前記Sa5に戻って新遊技機情報の受信を待機する。一方、Sa9でタイムアウトである(YES)と判断された場合には、該新遊技機情報を受信しなかったことに基づいて、新遊技機認識手段であるユニット制御部220により、パチンコ機100が新遊技機でないと認識し、Sa10で、製造番号取得処理,遊技関連情報取得処理,及び端数玉貸処理を行わない旨をセットして、Sa6に進む。このように、パチンコ機100が新遊技機でないと認識されたときには、製造番号取得処理における製造番号送信要求を送信する処理,遊技関連情報取得処理における遊技関連情報送信要求を送信する処理,及び端数玉貸処理における玉貸個数指定信号を送信する処理が行われないので、新遊技機でないパチンコ機100が該製造番号送信要求,遊技関連情報送信要求,及び玉貸個数指定信号を受信することによるパチンコ機100側の影響を完全に排除できる。
Sa6では、システムコントローラ10に対して、設定税率の送信を要求し、Sa7で、センタサーバ20からシステムコントローラ10に対して送信されて該システムコントローラ10において記憶されており、該送信要求に応じてシステムコントローラ10から送信されてくる設定税率の受信を待機する。このSa7で設定税率の受信が有る(YES)と判断された場合には、Sa8で、該受信した設定税率をユニット制御部220のRAM223に記憶して、電源投入時処理を終了する。
次に図19は、カードユニット200における営業中処理の一例を表すフローチャートである。カードユニット200においては、遊技場2の営業中に、ステップSb(以下単に「Sb」という。)1〜31により、営業中処理が行われる。
具体的には、まずSb1で、多機能ランプ270を緑点灯することにより会員カード9を受付中でない旨を報知して、Sb2に進む。Sb2では、会員カード9の受付が有るか否かの判断を行う。このSb2で会員カード9の受付が無い(NO)と判断された場合には、Sb14で貨幣の受付が有るか否かの判断を行う。このSb14で貨幣の受付が有る(YES)と判断された場合には、Sb15で、後述する図21に示すビジタ玉貸処理を行ってから、前記Sb2に戻る。一方、Sb14で貨幣の受付が無い(NO)と判断された場合には、Sb25で、前記図5(b)で設定されたタイミングにセンタサーバ20からシステムコントローラ10を介して送信されてくる遊技関連情報取得要求の受信が有るか否かの判断を行う。
このSb25で、遊技関連情報取得要求の受信が有る(YES)と判断された場合には、Sb26で、後述する図20に示す遊技関連情報取得処理を行ってから、前記Sb2に戻る。これによれば、残度数を残度数表示器121に表示させる制御を行っていないことを条件として遊技関連情報の取得が行われるので、該遊技関連情報を取得するための処理が玉貸処理の妨げとなることがない。具体的には、前記図17に示すように、端数玉貸処理においては玉貸個数指定信号の送信に表示データ信号線が使用されるので、遊技関連情報の取得に表示データ信号線が使用されると該端数玉貸処理の妨げになるおそれがあるが、残度数を残度数表示器121に表示させる制御を行っていなければ、玉貸処理が行われることもないので、遊技関連情報を取得するための処理が玉貸処理の妨げになることがない。なお、このようにすれば、遊技関連情報を取得するための表示データ信号線として、前記SEGG信号線だけではなく、他のSEGA信号線〜SEGF信号線も使用可能となる。一方、Sb25で遊技関連情報取得要求の受信が無い(NO)と判断された場合にも、前記Sb2に戻る。
前記Sb2で会員カード9の受付が有る(YES)と判断された場合には、Sb3で、多機能ランプ270を青点灯することにより会員カード9を受付中である旨を報知し、Sb4で、会員カードR/W290により、前記受け付けた会員カード9から会員ID及びカード残額を読み取り、Sb5で、システムコントローラ10に対して、該読み取った会員IDとカード残額を含む照合要求を送信して、Sb6に進む。
Sb6では、前記照合要求に応じてシステムコントローラ10から送信されてくる照合OKの受信が有るか否かの判断を行う。このSb6で照合OKの受信が無い(NO)と判断された場合には、Sb16で、前記照合要求に応じてシステムコントローラ10から送信されてくる照合NGの受信が有るか否かの判断を行う。このSb16で照合NGの受信が無い(NO)と判断された場合には、前記Sb6に戻って照合OK又は照合NGの受信を待機する。一方、Sb16で照合NGの受信が有る(YES)と判断された場合には、Sb30で、前記受け付けた会員カード9を返却し、Sb31で、多機能ランプ270を緑点灯することにより会員カード9を受付中でない旨を報知して、RETURNする。
前記Sb6で照合OKの受信が有る(YES)と判断された場合には、Sb7で、前記読み取ったカード残額が零であるか否かの判断を行う。このSb7でカード残額が零である(YES)と判断された場合には、Sb17で、ダイナミック点灯制御手段により残度数表示器121に0を表示して、Sb18に進む。Sb18では、貨幣の受付が有るか否かの判断を行う。このSb18で貨幣の受付が無い(NO)と判断された場合には、Sb27で、返却操作(即ち返却ボタン124の押圧操作)が有るか否かの判断を行う。このSb27で返却操作が無い(NO)と判断された場合には、前記Sb18に戻って貨幣の受付,又は返却操作を待機する。一方、Sb27で返却操作が有る(YES)と判断された場合には、前記Sb30〜Sb31を経て、RETURNする。前記Sb18で貨幣の受付が有る(YES)と判断された場合には、Sb24で、後述する図22に示す入金処理を行ってから、Sb9に進む。
前記Sb7でカード残額が零でない(NO)と判断された場合には、Sb8で、該カード残額に基づいて残度数と端数金額を演算して、Sb9に進む。Sb9では、該演算した残度数が1以上であるか否かの判断を行う。このSb9で残度数が1以上である(YES)と判断された場合には、Sb19で、ダイナミック点灯制御手段により残度数表示器121に該残度数を表示し、Sb20で、玉貸可ランプ123を点灯することにより玉貸操作を受付可能である旨を報知して、Sb21に進む。Sb21では、玉貸操作(即ち玉貸ボタン122の押圧操作)が有るか否かの判断を行う。このSb21で玉貸操作が無い(NO)と判断された場合には、Sb28で、返却操作(即ち返却ボタン124の押圧操作)が有るか否かの判断を行う。このSb28で返却操作が無い(NO)と判断された場合には、前記Sb21に戻って玉貸操作,又は返却操作を待機する。一方、Sb28で返却操作が有る(YES)と判断された場合には、前記Sb30〜Sb31を経て、RETURNする。前記Sb21で玉貸操作が有る(YES)と判断された場合には、Sb22で、後述する図23に示す会員単位玉貸処理を行ってから、前記Sb7に戻る。
前記Sb9で残度数が1以上でない(NO)、即ちカード残額が端数金額であると判断された場合には、Sb10で、ダイナミック点灯制御手段により残度数表示器121に該端数金額を表示し、Sb11で、玉貸可ランプ123を点灯することにより玉貸操作を受付可能である旨を報知して、Sb12に進む。Sb12では、玉貸操作(即ち玉貸ボタン122の押圧操作)が有るか否かの判断を行う。このSb12で玉貸操作が無い(NO)と判断された場合には、Sb23で、貨幣の受付が有るか否かの判断を行う。このSb23で貨幣の受付が無い(NO)と判断された場合には、Sb29で、返却操作(即ち返却ボタン124の押圧操作)が有るか否かの判断を行う。このSb29で返却操作が無い(NO)と判断された場合には、前記Sb12に戻って玉貸操作,貨幣の受付,又は返却操作を待機する。一方、Sb29で返却操作が有る(YES)と判断された場合には、前記Sb30〜Sb31を経て、RETURNする。前記Sb23で貨幣の受付が有る(YES)と判断された場合には、Sb24で、後述する図22に示す入金処理を行ってから、Sb9に進む。前記Sb12で玉貸操作が有る(YES)と判断された場合には、Sb13で、後述する図24に示す会員端数玉貸処理を行ってから、前記Sb18に戻る。
次に図20は、カードユニット200における遊技関連情報取得処理の一例を表すフローチャートである。カードユニット200においては、前記図5(b)で設定されたタイミングにセンタサーバ20からシステムコントローラ10を介して送信されてくる遊技関連情報取得要求を受信したときに、前記図19のSb26で、ステップSc(以下単に「Sc」という。)1〜5により、遊技関連情報取得処理のサブルーチンが行われる。
具体的には、まずSc1で、ストローブ信号の非送信期間であるT4期間をT4’期間に延長する制御を行い、Sc2で、ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間に、遊技関連情報送信要求信号線として機能する表示データ信号線(ここではSEGG信号線)を介して、対応するパチンコ機100に対して、遊技関連情報の送信を要求し、Sc3に進む。
Sc3では、前記図15(b1)に示すように、ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間に、遊技関連情報の送信要求に応じて遊技関連情報信号線として機能する表示データ信号線(ここではSEGG信号線)を介して対応するパチンコ機100から送信されてくる遊技関連情報の受信を待機する。これによれば、残度数表示器121を備える従来のパチンコ機100と該パチンコ機100に対応する従来のカードユニット200との間を接続する信号線に含まれる表示データ信号線を介して、カードユニット200がパチンコ機100から遊技関連情報を取得する(換言すればパチンコ機100がカードユニット200に対して遊技関連情報を送信する)ことにより、該遊技関連情報を取得・送信するための新たな信号線を追加する必要がないので、遊技関連情報を送信する機能を有さない従来のパチンコ機100との互換性も担保できる。また、カードユニット200から見てストローブ信号の非送信期間(換言すればパチンコ機100から見てストローブ信号の非入力期間)に、カードユニット200からパチンコ機100に対する遊技関連情報の送信要求,及びパチンコ機100からカードユニット200に対する遊技関連情報の送信が行われることにより、残度数表示器121の表示に影響を与えることがないので、遊技関連情報を取得する時期的制限が緩和される。例えば該遊技関連情報の送信を、遊技場2の営業開始前や営業終了後に限らず、遊技場2の営業中(遊技中)にも行うことができる。
このSc3で、遊技関連情報の受信が有る(YES)と判断された場合には、Sc4で、システムコントローラ10に対して、対応するパチンコ機100の台番号と前記受信した遊技関連情報を送信し、Sc5で、ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間をT4期間に戻す制御を行って、遊技関連情報取得処理を終了する。
以上に説明した図20では、カードユニット200において遊技場2の営業中に遊技関連情報取得処理が行われる場合について説明したが、カードユニット200において遊技場2の営業終了後に遊技関連情報取得処理が行われる場合(図15(b2)を参照)には、Sc1は行われず、Sc2では、前述したのとは異なりT4’期間によらずに、遊技関連情報送信要求信号線として機能する表示データ信号線(ここではSEGG信号線)を介して、対応するパチンコ機100に対して、遊技関連情報の送信を要求し、Sc3では、前述したのとは異なりT4’期間によらずに、遊技関連情報の送信要求に応じて遊技関連情報信号線として機能する表示データ信号線(ここではSEGG信号線)を介して対応するパチンコ機100から送信されてくる遊技関連情報の受信を待機し、Sc4では、前述したのと同様に、システムコントローラ10に対して、対応するパチンコ機100の台番号と前記受信した遊技関連情報を送信し、Sc5は行われない。
次に図21は、カードユニット200におけるビジタ玉貸処理の一例を表すフローチャートである。カードユニット200においては、会員カード9が受け付けられていない状態で貨幣が受け付けられたときに、前記図19のSb15で、ステップSd(以下単に「Sd」という。)1〜31により、ビジタ玉貸処理のサブルーチンが行われる。
具体的には、まずSd1で、貨幣受付手段により、前記Sb14で受け付けた貨幣を識別し、Sd2に進む。Sd2では、該識別結果が正常であるか否かの判断を行う。このSd2で識別結果が正常でない(NO)と判断された場合には、Sd18で、前記受け付けた貨幣を返却して、ビジタ玉貸処理を終了する。一方、Sd2で識別結果が正常である(YES)と判断された場合には、Sd3で、封入カードR/W280により、前記Sd1における識別金額を入金残額として封入カード8に記録し、Sd4で、封入カードR/W280により、該封入カード8から入金残額を読み取り、Sd5で、該読み取った入金残額に基づいて残度数を演算し、Sd6で、ダイナミック点灯制御手段により残度数表示器121に該演算した残度数を表示して、Sd7〜Sd17の単位玉貸処理に進む。
Sd7では、玉貸度数として前記演算した残度数をセットし、Sd8で、BRDY信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に玉貸可能信号を送信し、Sd9で、BRQ信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に単位玉貸要求信号を送信し、Sd10で、EXS信号線を介してパチンコ機100の払出制御基板160から送信されてくる単位玉貸準備信号の受信を待機する。
このSd10で所定時間内に単位玉貸準備信号の受信が無い(NO)と判断された場合には、玉貸処理を終了する。一方、Sd10で、単位玉貸準備信号の受信が有る(YES)と判断された場合には、Sd11で、BRQ信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に単位玉貸指令信号を送信し、Sd12で、EXS信号線を介してパチンコ機100の払出制御基板160から送信されてくる単位玉貸完了信号の受信を待機する。このSd12で所定時間内に単位玉貸完了信号の受信が無い(NO)と判断された場合には、玉貸処理を中断して、多機能ランプ270によりエラーである旨を報知する。一方、Sd12で単位玉貸完了信号の受信が有る(YES)と判断された場合には、Sd13に進む。
Sd13では、封入カードR/W280により、封入カード8の入金残額から1度数分の金額(ここでは105円)を減算した後の金額を封入カード8に記録し、Sd14で、ダイナミック点灯制御手段により残度数表示器121に1度数減算した残度数を表示して、Sd15に進む。
Sd15では、前記Sd7でセットしたセット度数分の玉貸が終了したか否かの判断を行う。このSd15でセット度数分の玉貸が終了していない(NO)と判断された場合には、前記Sd9に戻り、セット度数分の玉貸が終了するまでSd9〜Sd14のループを繰り返す。一方、Sd15でセット度数分の玉貸が終了した(YES)と判断された場合には、Sd16で、ダイナミック点灯制御手段により残度数表示器121に前記Sd5で演算した端数金額を表示し、Sd17で、BRDY信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に玉貸終了信号を送信して、単位玉貸処理を終了し、玉貸操作によらずに、Sd19〜Sd30の端数玉貸処理に進む。
Sd19では、前記Sd5で演算した端数金額に基づいて玉貸個数を特定し、Sd20で、ストローブ信号の非送信期間であるT4期間をT4’期間に延長する制御を行い、Sd21で、BRDY信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に玉貸可能信号を送信し、Sd22で、ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間に、前記図17に示すように、表示データ信号線のうちの貸与個数指定信号線として機能するSEGA信号線〜SEGD信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に玉貸個数指定信号を送信して、Sd23に進む。
これによれば、表示データ信号線を介して、ストローブ信号の非送信期間に玉貸個数指定信号を送信するので、該玉貸個数指定信号を送信するための新たな信号線を追加する必要がないと共に、パチンコ機100側のインターフェイスの変更が不要となり、端数玉貸処理が可能な新遊技機において該玉貸個数指定信号が示す数のパチンコ玉の貸与が可能となるだけでなく、従来の遊技機との互換性も担保できる。しかもストローブ信号の非送信期間に玉貸個数指定信号を送信するので、残度数表示器121の表示に影響を与えることがない。また玉貸個数指定信号を送信するときに、ストローブ信号の非送信期間であるT4期間をT4’期間に延長する制御が行われるので、パチンコ機100側において該玉貸個数指定信号の取りこぼしが発生するおそれが低減される。
Sd23では、表示データ信号線のうちの端数玉貸要求信号線として機能するSEGE信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に端数玉貸要求信号を送信し、Sd24で、表示データ信号線のうちの端数玉貸準備信号線として機能するSEGF信号線を介してパチンコ機100の払出制御基板160から送信されてくる端数玉貸準備信号の受信を待機する。
このSd24で所定時間内に端数玉貸準備信号の受信が無い(NO)と判断された場合には、玉貸処理を終了する。そして玉貸操作があったときに、玉貸処理を再開する。一方、Sd24で端数玉貸準備信号の受信が有る(YES)と判断された場合には、Sd25で、表示データ信号線のうちの端数玉貸指令信号線として機能するSEGE信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に端数玉貸指令信号を送信し、Sd26で、表示データ信号線のうちの端数玉貸完了信号線として機能するSEGF信号線を介してパチンコ機100の払出制御基板160から送信されてくる端数玉貸完了信号の受信を待機する。このSd26で所定時間内に端数玉貸完了信号の受信が無い(NO)と判断された場合には、玉貸処理を中断して、多機能ランプ270によりエラーである旨を報知する。一方、Sd26で端数玉貸完了信号の受信が有る(YES)と判断された場合には、Sd27に進む。これらSd23〜Sd26の処理は、1周期のT4’期間内に行われる。
このようにして端数玉貸要求信号,端数玉貸準備信号,及び端数玉貸指令信号の送受信(いわゆるハンドシェイク)が行われるので、パチンコ機100側において玉貸個数指定信号が示す数のパチンコ玉を貸与する準備が整っていない状態で貸与指令がなされることが無くなり、しかもそのための信号の送受信が表示データ信号線を介して行われるので、新たな信号線を追加する必要がないと共に、遊技機側において当該信号線に対応する新たなインターフェイスを追加する必要がなく、従来の遊技機との互換性を担保できる。
Sd27では、封入カードR/W280により、封入カード8の入金残額を0にし、Sd28で、ダイナミック点灯制御手段により残度数表示器121の表示を0にし、Sd29で、BRDY信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に玉貸終了信号を送信し、Sd30で、ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間をT4期間に戻す制御を行って、端数玉貸処理を終了し、Sd31で、システムコントローラ10に対して、玉貸使用額(即ち前記Sd3における入金残額)を送信して、ビジタ玉貸処理を終了する。
次に図22は、カードユニット100における入金処理の一例を表すフローチャートである。カードユニット200においては、会員カード9のカード残額が零又は端数金額である状態で貨幣が受け付けられたときに、前記図19のSb24で、ステップSe(以下単に「Se」という。)1〜7により、入金処理のサブルーチンが行われる。
具体的には、まずSe1で、貨幣受付手段により、前記Sb18又はSb23で受け付けた貨幣を識別し、Se2に進む。Se2では、該識別結果が正常であるか否かの判断を行う。このSe2で識別結果が正常でない(NO)と判断された場合には、Se7で、前記受け付けた貨幣を返却して、入金処理を終了する。一方、Se2で識別結果が正常である(YES)と判断された場合には、Se3で、システムコントローラ10に対して、前記Sb4で読み取った会員IDと前記Se1における識別金額を含む入金情報を送信し、Se4で、該入金情報の送信に応じてシステムコントローラ10から送信されてくる入金完了情報の受信を待機する。このSe4で入金完了情報の受信が有る(YES)と判断された場合には、Se5で、会員カードR/W290により、会員カード9のカード残額に前記Se1における識別金額を加算した金額を記録し、Se6で、該加算後のカード残額に基づいて残度数及び端数金額を演算して、入金処理を終了する。
次に図23は、カードユニット200における会員単位玉貸処理の一例を表すフローチャートである。カードユニット200においては、会員カード9のカード残額が1度数以上である状態で玉貸操作が有ったときに、前記図19のSb22で、ステップSf(以下単に「Sf」という。)1〜13により、会員単位玉貸処理のサブルーチンが行われる。
具体的には、まずSf1で、前記Sb8で演算した残度数が予め設定された玉貸設定度数(例えば5度数)以上であるか否かの判断が行われる。このSf1で残度数が玉貸設定度数以上である(YES)と判断された場合には、Sf2で、玉貸度数として該玉貸設定度数(ここでは5度数)をセットして、Sf3〜Sf11の単位玉貸処理に進む。一方、Sf2で残度数が玉貸設定度数以上でない(NO)と判断された場合には、玉貸度数として該残度数(端数金額を含まない整数部分の残度数)をセットして、Sf3〜Sf11の単位玉貸処理に進む。
ここでSf3〜Sf10の処理は、前記図21におけるSd9〜Sd15の処理と略同様であるため説明を省略する。ただし前記図21におけるSd13に対応するSf8では、会員カードR/W290により、会員カード9のカード残額から1度数分の金額(ここでは105円)を減算した後の金額を会員カード9に記録する。
次のSf11では、BRDY信号線を介して、パチンコ機100の払出制御基板160に玉貸終了信号を送信して、単位玉貸処理を終了し、Sf12で、システムコントローラ10に対して、玉貸使用額(即ち前記Sf2又はSf13におけるセット度数に相当する金額)を送信して、会員単位玉貸処理を終了する。
次に図24は、カードユニット200における会員端数玉貸処理の一例を表すフローチャートである。カードユニット200においては、会員カード9のカード残額が端数金額である状態で玉貸操作が有ったときに、前記図19のSb13で、ステップSg(以下単に「Sg」という。)1〜13により、会員端数玉貸処理のサブルーチンが行われる。
ここでSg1〜Sg13の処理は、前記図21におけるSd19〜Sd31の処理と略同様であるため説明を省略する。ただし前記図21におけるSd27に対応するSg9では、会員カードR/W290により、会員カード9のカード残額を零にする。また前記図21におけるSd31に対応するSg13では、システムコントローラ10に対して、玉貸使用額として前記Sb8で演算した端数金額を送信する。
次に図25は、パチンコ機100における電源投入時処理の一例を表すフローチャートである。パチンコ機100においては、該パチンコ機100の電源が投入された後に、ステップSh(以下単に「Sh」という。)1〜4により、電源投入時処理が行われる。
具体的には、まずSh1で、PSI信号線を介して、カードユニット200との間で接続確認が行われると、Sh2で、PRDY信号線を介して、カードユニット200のユニット制御部220に払出可能信号を送信し、Sh3で、ストローブ信号の非入力期間であるT4期間において、表示データ信号線を介してカードユニット200のユニット制御部220から送信されてくる新遊技機情報の送信要求を待機する。このSh3で新遊技機情報の送信要求がある(YES)と判断された場合には、Sh4で、ストローブ信号の非入力期間であるT4期間において、表示データ信号線を介して、カードユニット200のユニット制御部220に新遊技機情報を送信して、電源投入時処理を終了する。このようにして新遊技機情報を送信することにより、当該パチンコ機100が新遊技機であるか否かをカードユニット200に認識させることができるので、該カードユニット200において新遊技機でないと認識されたパチンコ機100に対しては製造番号送信要求,遊技関連情報送信要求,及び玉貸個数指定信号を送信しないことで、新遊技機でないパチンコ機100がそれらを受信することによるパチンコ機100側の影響を完全に排除できる。
次に図26は、パチンコ機100における玉貸制御の一例を表すフローチャートである。パチンコ機100においては、遊技場2の営業中に、ステップSi(以下単に「Si」という。)1〜16により、玉貸制御が行われる。
具体的には、まずSi1で、BRDY信号線を介してカードユニット200のユニット制御部220から送信されてくる玉貸可能信号の受信を待機する。このSi1で玉貸可能信号の受信が有る(YES)と判断された場合には、Si2で、ストローブ信号の非入力期間であるT4’期間に、前記図17に示すように、表示データ信号線のうちの貸与個数指定信号線として機能するSEGA信号線〜SEGD信号線を介してカードユニット200のユニット制御部220から送信されてくる玉貸個数指定信号の受信が有るか否かの判断を行う。
このSi2で玉貸個数指定信号の受信が無い(NO)と判断された場合には、Si3で、BRQ信号線を介してカードユニット200のユニット制御部220から送信されてくる単位玉貸要求信号の受信が有るか否かの判断を行う。このSi3で単位玉貸要求信号の受信が無い(NO)と判断された場合には、Si9で、前記セット度数分の玉貸が終了した後にBRDY信号線を介してカードユニット200のユニット制御部220から送信されてくる玉貸終了信号の受信が有るか否かの判断を行い、このSi9で玉貸終了信号の受信が無い(NO)と判断された場合には、Si2に戻って玉貸個数指定信号の受信,単位玉貸要求信号の受信,又は玉貸終了信号の受信を待機し、Si9で玉貸終了信号の受信が有る(YES)と判断された場合には、RETURNする。
前記Si3で単位玉貸要求信号の受信が有る(YES)と判断された場合には、Si4で、玉確認センサ171により、1度数分のパチンコ玉を貸与する準備が整っているか否か(即ち玉払出装置170に供給されるパチンコ玉が存在するか否か)を確認し、該準備が整っていることを条件として、Si5で、EXS信号線を介して、カードユニット200のユニット制御部220に単位玉貸準備信号を送信して、Si6に進む。なお、該準備が整っていないときには、単位玉貸準備信号は送信しない。
Si6では、BRQ信号線を介してカードユニット200のユニット制御部220から送信されてくる単位玉貸指令信号の受信を待機する。このSi6で単位玉貸指令信号の受信が有る(YES)と判断された場合には、Si7で、玉払出装置170により、1度数分のパチンコ玉(ここでは25個)を払い出して貸与し、Si8で、EXS信号線を介して、カードユニット200のユニット制御部220に単位玉貸完了信号を送信して、前記Si3に戻る。そして前記セット度数分の玉貸が終了すると、カードユニット200のユニット制御部220から単位玉貸要求信号ではなく玉貸終了信号が送信されてくるので、前記Si3でNOと判断され、前記Si9でYESと判断されて、RETURNする。
前記Si2で、ストローブ信号の非入力期間であるT4’期間に、表示データ信号線を介して、玉貸個数指定信号の受信が有る(YES)と判断された場合には、Si10に進む。これによれば、表示データ信号線を介して、ストローブ信号の非入力期間に玉貸個数指定信号を受信するので、該玉貸個数指定信号を受信するための新たな信号線を追加する必要がないと共に、パチンコ機100側において当該信号線に対応する新たなインターフェイスを追加することなく、端数玉貸処理が可能な新遊技機において該玉貸個数指定信号が示す数のパチンコ玉の貸与が可能となるだけでなく、従来の遊技機との互換性も担保できる。しかもストローブ信号の非入力期間に玉貸個数指定信号を受信するので、残度数表示器121の表示に影響を与えることがない。
Si10では、表示データ信号線のうちの端数玉貸要求信号線として機能するSEGE信号線を介してカードユニット200のユニット制御部220から送信されてくる端数玉貸要求信号の受信を待機する。このSi10で所定時間内に端数玉貸要求信号の受信が無い(NO)と判断された場合には、玉貸処理を終了する。一方、Si10で端数玉貸要求信号の受信が有る(YES)と判断された場合には、Si11で、玉確認センサ171により、玉貸個数指定信号が示す数のパチンコ玉を貸与する準備が整っているか否か(即ち玉払出装置170に供給されるパチンコ玉が存在するか否か)を確認し、該準備が整っていることを条件として、Si12で、表示データ信号線のうちの端数玉貸準備信号線として機能するSEGF信号線を介して、カードユニット200のユニット制御部220に端数玉貸準備信号を送信して、Si13に進む。なお、該準備が整っていないときには、端数玉貸準備信号は送信しない。
Si13では、表示データ信号線のうちの端数玉貸指令信号線として機能するSEGE信号線を介してカードユニット200のユニット制御部220から送信されてくる端数玉貸指令信号の受信を待機する。このSi13で所定時間内に端数玉貸指令信号の受信が無い(NO)と判断された場合には、玉貸処理を終了する。一方、Si13で端数玉貸指令信号の受信が有る(YES)と判断された場合には、Si14で、玉払出装置170により、玉貸個数指定信号が示す数のパチンコ玉を払い出して貸与し、Si15で、表示データ信号線のうちの端数玉貸完了信号線として機能するSEGF信号線を介して、カードユニット200のユニット制御部220に端数玉貸完了信号を送信して、Si16に進む。これらSi10〜Si15の処理は、1周期のT4’期間内に行われる。
このようにして端数玉貸要求信号,端数玉貸準備信号,及び端数玉貸指令信号の送受信(いわゆるハンドシェイク)が行われるので、パチンコ機100側において玉貸個数指定信号が示す数のパチンコ玉を貸与する準備が整っていない状態で貸与指令を受けることが無くなり、しかもそのための信号の送受信が表示データ信号線を介して行われるので、新たな信号線を追加する必要がないと共に、遊技機側において当該信号線に対応する新たなインターフェイスを追加する必要がなく、従来の遊技機との互換性も担保できる。
Si16では、BRDY信号線を介してカードユニット200のユニット制御部220から送信されてくる玉貸終了信号の受信を待機する。このSi16で玉貸終了信号の受信が有る(YES)と判断された場合には、RETURNする。
次に図27は、遊技用システム1の作用の一例を表す図である。まず遊技用システム1においては、パチンコ機100の納入時に、図27に示すS10〜S17の処理が行われる。具体的には、まずシステムコントローラ10は、遊技場2の店員の操作により、製造番号取得操作を受け付けると(S10)、前記製造番号取得モードを実行し、各カードユニット200に対して、製造番号取得要求を送信する(S11)。
該製造番号取得要求を受信したカードユニット200は、前記図15(a)に示すように、対応するパチンコ機100に対して、表示データ信号線(SEGG信号線)を介して、製造番号の送信を要求する(S12)。該製造番号送信要求を受信したパチンコ機100は、対応するカードユニット200に対して、表示データ信号線(SEGG信号線)を介して、払出制御基板160のROM161bで記憶している製造番号を送信する(S13)。該製造番号を受信したカードユニット200は、システムコントローラ10に対して、対応するパチンコ機100の台番号と該受信した製造番号を送信する(S14)。
該台番号と製造番号を受信したシステムコントローラ10は、図3に示す製造番号リストを作成し(S15)、センタサーバ20に対して、該作成した製造番号リストを、当該遊技場2を特定可能な情報と共に送信する(S16)。該製造番号リストを受信したセンタサーバ20は、前述のようにして図6(b)に示す製造番号DBを更新する(S17)。
次に遊技用システム1においては、遊技場2の営業中に、図27に示すS20〜S27の処理が行われる。具体的には、まずセンタサーバ20は、前記5(b)で設定された時刻になると、システムコントローラ10に対して、遊技関連情報取得要求を送信する(S20)。該遊技関連情報取得要求を受信したシステムコントローラ10は、各カードユニット200に対して、遊技関連情報取得要求を送信する(S21)。
該遊技関連情報取得要求を受信したカードユニット200は、前記図15(b1)に示すように、対応するパチンコ機100に対して、表示データ信号線(SEGG信号線)を介して、ストローブ信号の非送信期間(T4’期間)に、遊技関連情報の送信を要求する(S22)。該遊技関連情報送信要求を受信したパチンコ機100は、対応するカードユニット200に対して、表示データ信号線(SEGG信号線)を介して、ストローブ信号の非送信期間(T4’期間)に、払出制御基板160のRAM161cで記憶している遊技関連情報を送信する(S23)。該遊技関連情報を受信したカードユニット200は、システムコントローラ10に対して、対応するパチンコ機100の台番号と該受信した遊技関連情報を送信する(S24)。
該台番号と遊技関連情報を受信したシステムコントローラ10は、図4に示す遊技関連情報リストを作成し(S25)、センタサーバ20に対して、該作成した遊技関連情報リストを送信する(S26)。該遊技関連情報リストを受信したセンタサーバ20は、前述のようにして図6(c)に示す遊技関連情報DBを更新する(S27)。
次に遊技用システム1においては、遊技場2の営業終了後に、図27に示すS30〜S41の処理が行われる。ここでS31〜S37の処理は、前記S21〜S27の処理と略同様であるので、説明は省略する。ただしS32では、前記S22とは異なりT4’期間によらずに、対応するパチンコ機100に対して、表示データ信号線(SEGG信号線)を介して、遊技関連情報の送信を要求する。またS33では、前記S23とは異なりT4’期間によらずに、対応するカードユニット200に対して、表示データ信号線(SEGG信号線)を介して、遊技関連情報を送信する。またシステムコントローラ10は、センタサーバ20に対して、図2(a)に示す場内売上管理DBで記憶・管理している玉貸使用額(売上額,消費税額)の合計を送信し(S40)、該玉貸使用額の合計を受信したセンタサーバ20は、前述のようにして図6(a)に示すセンタ売上管理DBを更新する(S41)。
そして遊技用システム1においては、センタサーバ20が、遊技場関係者が操作する端末装置(パソコン30,携帯電話端末40)から製造番号を含む遊技関連情報の送信要求を受信すると(S50)、制御部22の作用により、後述する図29に示すようにして、該受信した送信要求に含まれる製造番号と対応付けて図6(c)に示す遊技関連情報DBに記憶されている遊技関連情報を抽出・加工し(S51)、当該端末装置に対して、該抽出・加工した遊技関連情報を送信する(S52)。
次に、図28〜図29を参照して、端末装置(パソコン30,携帯電話端末40)の作用を説明する。遊技場関係者が端末装置を操作して、センタサーバ20が提供するウェブサイトにアクセスすると、図28(a)に示す遊技関連情報送信要求画面が端末装置のディスプレイに表示される。この遊技関連情報送信要求画面では、パチンコ機100の製造番号を入力するための入力欄が表示される。
この遊技関連情報送信要求画面において、遊技場関係者が、前記入力欄に所望の中古機(例えば購入を検討している中古機や、購入後に不正に改造されているおそれがある中古機)の製造番号を入力して「要求」ボタンを操作すると、端末装置からセンタサーバ20に対して、該入力欄に入力された製造番号を含む遊技関連情報の送信要求が送信され、該センタサーバ10において、前記図27に示すS50〜S52の処理が行われて、図28(b)に示す遊技関連情報表示画面が端末装置のディスプレイに表示される。この遊技関連情報表示画面では、図28(a)で入力された製造番号と対応付けて図6(c)に示す遊技関連情報DBに記憶されている遊技関連情報が、センタサーバ20の制御部22の作用により、図29に示すように加工された形態で表示される。
即ちセンタサーバ20の制御部22は、前記図27に示すS50で、遊技場関係者が操作する端末装置から製造番号(ここではAA03143687)を含む遊技関連情報の送信要求を受信すると、同S51で、該受信した送信要求に含まれる製造番号と対応付けて図6(c)に示す遊技関連情報DBに記憶されている遊技関連情報を抽出し、該抽出した遊技関連情報を加工して、図29に示す月毎データ,週毎データ,及び日毎データを作成する。
ここで月毎データでは、図29(a)に示すように、各月毎に、当該月における当該パチンコ機100の所在地,及び稼働日数が示されると共に、前記抽出した遊技関連情報が一ヶ月毎に集計されて示される。ここで遊技関連情報としては、1日あたりの大当り回数,1日あたりの確変回数,通常時TS,及び確変中TSが示される。
また週毎データでは、図29(b)に示すように、各週毎に、当該週における当該パチンコ機100の所在地,及び稼働日数が示されると共に、前記抽出した遊技関連情報が一週間毎に集計されて示される。ここで遊技関連情報としては、1日あたりの大当り回数,1日あたりの確変回数,通常時TS,及び確変中TSが示される。
さらに日毎データでは、図29(c)に示すように、各日毎に、当該日における当該パチンコ機100の所在地,及び稼働日数が示されると共に、前記抽出した遊技関連情報が示される。ここで遊技関連情報としては、当該日における大当り回数,確変回数,通常時TS,確変中TS,ベース,及び差玉数が示される。
以上のようにして作成された月毎データ,週毎データ,及び日毎データは、前記図27のS52で、前記端末装置に対して送信され、該端末装置において、まず月毎データが図29(a)に示すように表示される。ここで遊技場関係者が、中古機が不正に改造されたおそれがあると思われる所望の月(この例では通常時TSが極端に減少している2004年2月)をクリックすると、該クリックされた月の週毎データが図29(b)に示すように表示される。ここで遊技場関係者が、中古機が不正に改造されたおそれがあると思われる所望の週(この例では通常時TSが極端に減少している2004年第4週)をクリックすると、該クリックされた週の日毎データが図29(c)に示すように表示される。遊技場関係者は、この日毎データを参照することで、中古機が不正に改造されたおそれがあると思われる日(ここでは大当り回数に対する確変回数の割合が極端に増加しており、通常時TSが極端に減少しており、かつベースが極端に増加している2004年2月21日)を把握できる。
以上に説明したように、本発明に係る遊技用システム1によれば、センタサーバ20で管理されているパチンコ機100の遊技関連情報が、遊技場関係者が操作する端末装置(パソコン30,携帯電話端末40)に対して配信されるので、中古機を購入する遊技場は、当該中古機の購入前や購入後に当該中古機の過去の遊技関連情報を参照することで、当該中古機が不正に改造されているおそれがあるか否かを把握できる。これにより、購入前であれば購入を取り止めることが可能になるし、購入後であれば不正に改造されたパチンコ機100での営業を中止することにより、損害を最小限に留めることができる。しかもセンタサーバ20における遊技関連情報の収集が、各遊技場2の売上を第三者管理するために既に構築されて実用化されているシステムを利用して行われるので、システムの構築コストを低減できる。
最後に、本発明の変形例について説明する。
上記の実施形態では、図1に示すように、遊技機がパチンコ機100である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、例えば遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン,遊技媒体としてパチンコ玉を使用するスロットマシンであるパチロット,遊技媒体であるパチンコ玉が指触不能に封入された封入式のパチンコ機,パチンコ玉やメダルを用いることなく得点データを使用して遊技可能なパチンコ機やスロットマシン,遊技領域やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機,リールが画像にて表示される画像式のスロットマシン等であっても良い。
上記の実施形態では、図1に示すように、遊技用装置が、CR式のパチンコ機100に対応するカードユニット200である例について説明したが、これに限らず、該遊技用装置は、いわゆる現金式のパチンコ機に対応して設けられ、遊技用装置に設けられた玉払出装置からパチンコ玉を払い出して貸与処理を行う玉貸ユニットであっても良い。この場合には、現金式のパチンコ機と該玉貸ユニットとの間には表示データ信号線が設けられていないので、現金式のパチンコ機から該玉貸ユニットに対して遊技関連情報を送信する信号線を設ければ良い。
上記の実施形態では、図1に示すように、端末装置がパソコン30及び携帯電話端末40である例について説明したが、これに限らず、該端末装置は、例えば場内管理装置(システムコントローラ10)であっても良い。即ち端末装置は、遊技場関係者が操作するものであれば良い。
上記の実施形態では、図4に示すように、遊技関連情報集計手段(制御部12)が、遊技関連情報の集計及び遊技関連情報の演算を行う例について説明したが、これに限らず、該遊技関連情報集計手段は、遊技関連情報の集計のみを行うものであっても良い。この場合には、該集計された遊技関連情報(即ち演算されていない遊技関連情報)がセンタ管理装置(センタサーバ20)に対して送信されるが、該センタ管理装置においては、該送信されてきた遊技関連情報に基づいて演算を行ってから、該送信されてきた遊技関連情報(即ち前記集計された遊技関連情報)及び該演算された遊技関連情報を記憶し、遊技関連情報の送信要求に応じて、該記憶している遊技関連情報を送信するようにしても良く、また前記送信されてきた遊技関連情報(即ち前記集計された遊技関連情報)を記憶しておき、遊技関連情報の送信要求に応じて、該記憶している遊技関連情報に基づいて演算を行って、該記憶している遊技関連情報及び該演算された遊技関連情報を送信するようにしても良い。
上記の実施形態では、遊技機(パチンコ機100)の識別情報が製造番号である例について説明したが、これに限らず、該識別情報は、遊技機を個々に識別可能な情報であれば良い。
上記の実施形態では、遊技機側遊技関連情報記憶手段(払出制御基板160のRAM161c)において、遊技関連情報として、履歴を考慮しない通算の値を記憶している例について説明したが、これに限らず、該遊技関連情報として、履歴を考慮した値を記憶する(例えば大当り状態の発生毎に、確変状態が発生したか否かや、前回の大当り状態の発生から今回の大当り状態の発生までに要したスタート回数,発射玉数,賞球数を記憶する)ようにしても良い。
上記の実施形態では、貸与処理が、パチンコ玉を貸与する玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該貸与処理は、前記メダルを貸与するメダル貸出処理や、前記画像式のパチンコ機やスロットマシンにおいて有価価値の大きさを遊技媒体としての得点に変換して遊技に使用させる処理等でも良い。
上記の実施形態では、図7に示すように、貨幣として、紙幣6及び硬貨7の双方を使用可能である例について説明したが、これに限らず、紙幣6又は硬貨7のいずれか一方のみを使用可能としても良い。また上記の実施形態では、紙幣6として、会員遊技者のみが高額紙幣(2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣)を使用可能であり、ビジタ遊技者は1000円紙幣のみを使用可能である例について説明したが、これに限らず、ビジタ遊技者も高確紙幣を使用可能としても良く、逆に会員遊技者が1000円紙幣のみを使用可能としても良い。
上記の実施形態では、図7に示すように、硬貨7として500円硬貨のみを使用可能である例について説明したが、これに限らず、該硬貨7として100円硬貨を使用可能としても良い。この場合において、会員カード9が受け付けられていない状態で100円硬貨が入金されたときには、該100円は1度数(即ち105円)未満であるため、図21に示すビジタ玉貸処理においては、Sd6〜Sd15,及びSd17を介さずにSd16に進む。
上記の実施形態では、図7に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機240,硬貨識別機250)により受け付けられた貨幣(紙幣6,硬貨7)が遊技用装置(カードユニット200)外部に排出されて、紙幣搬送機構,硬貨搬送機構により搬送される例について説明したが、これに限らず、該受け付けられた貨幣は、遊技用装置内部に貯留されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図7に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機240,硬貨識別機250)において、有体物である貨幣(紙幣6,硬貨7)の入金を受け付ける例について説明したが、これに限らず、無体物である貨幣(例えば電子マネー等の貨幣金額に相当する金額データや、クレジットカードから特定される与信金額や、デビットカードから特定される預金金額等)の入金を接触又は非接触で受け付けるようにしても良い。
上記の実施形態では、図7に示すように、遊技用装置(カードユニット200)において受け付けられる遊技用記録媒体が会員カード9である例について説明したが、これに限らず、該遊技用記録媒体は、遊技に使用可能な有価価値の大きさを特定できる情報が記録されたプリペイドカードであっても良い。
上記の実施形態では、図8(c)に示すように、残度数表示器121において、端数金額(ここでは55円)が表示される例について説明したが、これに限らず、該残度数表示器121において、遊技媒体数特定手段(ユニット制御部220)により特定された、端数金額に相当する遊技媒体数(例えば14個)が表示されるようにしても良く、さらに端数金額の表示と遊技媒体数の表示とを切り替えできるように構成しても良い。
上記の実施形態では、図9に示すように、識別情報特定情報を記憶する記憶装置が、払出制御基板160のROM161bである例について説明したが、これに限らず、該記憶装置は、遊技用演算処理装置(主基板150)とは別個に遊技機(パチンコ機100)に搭載される専用の基板であっても良い。
上記の実施形態では、図9に示すように、記憶装置(払出制御基板160のROM161b)に記憶される識別情報特定情報が識別情報自体(製造番号)である例について説明したが、これに限らず、該識別情報特定情報は識別情報とは別個の情報とし、該情報から識別情報が特定されるようにしても良い。例えば場内管理装置(システムコントローラ10)やセンタ管理装置(センタサーバ20)において、払出制御基板160のCPU161aを個々に識別可能なチップIDと製造番号とを対応付けて把握しているならば、前記識別情報特定情報は該チップIDであっても良い。
上記の実施形態では、図9に示すように、遊技関連情報を記憶する遊技機側遊技関連情報記憶手段が、払出制御基板160のRAM161cである例について説明したが、これに限らず、該遊技機側遊技関連情報記憶手段は、遊技用演算処理装置(主基板)のRAM151cであっても良く、また払出制御基板160や主基板150とは別個に遊技機(パチンコ機100)に搭載される専用の基板に設けられたRAMであっても良い。
上記の実施形態では、図10に示す遊技媒体数特定手段(ユニット制御部220)において、端数金額に基づいて演算された1個未満の遊技媒体数を切り上げて遊技媒体数を特定する(即ち4.2円未満の端数金額については、遊技場2の負担でパチンコ玉を貸し出す)例について説明したが、これに限らず、端数金額に基づいて演算された1個未満の遊技媒体数を切り捨てて遊技媒体数を特定する(即ち4.2円未満の端数金額については、遊技者の負担としてパチンコ玉を貸し出さない)ようにしても良い。また該4.2円未満の端数金額を、遊技場2の負担とするか,又は遊技者の負担とするかを、システムコントローラ10にて設定して遊技用装置(カードユニット200)に送信して記憶し、該記憶内容に基づいて遊技媒体数の特定が行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、遊技媒体数特定手段(ユニット制御部220)が遊技用装置(カードユニット200)に設けられ、該遊技用装置において玉貸個数の特定が行われる例について説明したが、これに限らず、遊技媒体数特定手段をシステムコントローラ10に設け、該システムコントローラ10において玉貸個数を特定し、該特定した玉貸個数を遊技用装置に対して通知するように構成しても良い。
上記の実施形態では、図11(b)に示すように、ストローブ信号の非送信期間であるT4期間を延長する制御として、T4期間をT4’期間に延長する制御が行われる例について説明したが、これに限らず、例えば1周期であるT3期間におけるT1期間とT2期間とのデューティー比を変更することによりT4期間を延長する制御を行うようにしても良く、また1周期であるT3期間自体を延長するようにしても良い。
上記の実施形態では、図11(b)に示すように、端数玉貸処理が行われている間において、ストローブ信号の非送信期間であるT4期間をT4’期間に延長する制御が行われる例について説明したが、図17において、玉貸個数指定信号を送信する際のT4’期間と、端数玉貸要求信号,端数玉貸準備信号,端数玉貸指令信号,及び端数玉貸完了信号を送受信する際(即ちS3〜S6)のT4’期間とを異ならせるような制御が行われるようにしても良い。即ちストローブ信号の非送信期間を延長したT4’期間は、遊技機側において該T4’期間中に送受信される信号の取りこぼしが発生するおそれを低減できる期間であれば良い。
上記の実施形態では、図12に示すように、単位玉貸要求信号線と単位玉貸指令信号線が同一の信号線(BRQ信号線)である例について説明したが、これに限らず、該単位玉貸要求信号線と単位玉貸指令信号線は別個の信号線であっても良い。
上記の実施形態では、図14に示すように、遊技用装置(カードユニット200)側に信号入力回路(受信用のフォトカプラ431〜437)が設けられ、遊技機(パチンコ機100)側に信号出力回路(送信用のフォトカプラ331〜337)及び信号入力回路(受信用のフォトカプラ321〜327)が設けられ、表示データ信号線を介していわゆるハンドシェイクを行う例について説明したが、これに限らず、該ハンドシェイクを行わないならば、製造番号送信要求,遊技関連情報送信要求,及び玉貸個数指定信号を送信するための遊技用装置側の信号出力回路と、製造番号,及び遊技関連情報を受信するための遊技用装置側の信号入力回路と、製造番号,及び遊技関連情報を送信するための遊技機側の信号出力回路と、製造番号送信要求,遊技関連情報送信要求,及び玉貸個数指定信号を受信するための遊技機側の信号入力回路があれば足り、遊技用装置側における他の信号出力回路及び信号入力回路や、遊技機側における他の信号出力回路及び信号入力回路は不要である。即ち遊技用装置側の信号出力回路及び信号入力回路や、遊技機側の信号出力回路及び信号入力回路は、7本の表示データ信号線(SEGA信号線〜SEGG信号線)のすべてに設ける必要はなく、送受信する信号の数に応じて必要な数を設ければ良い。
上記の実施形態では、図15(a)に示すように、製造番号送信要求信号線,及び製造番号信号線として機能する表示データ信号線がSEGG信号線である例について説明したが、これに限らず、該製造番号送信要求信号線,及び製造番号信号線として機能する表示データ信号線は、SEGA信号線〜SEGF信号線のいずれか,又はSEGA信号線〜SEGG信号線の組み合わせであっても良い。
上記の実施形態では、図15(b)に示すように、遊技関連情報送信要求信号線,及び遊技関連情報信号線として機能する表示データ信号線がSEGG信号線である例について説明したが、これに限らず、該遊技関連情報送信要求信号線,及び遊技関連情報信号線として機能する表示データ信号線は、SEGA信号線〜SEGF信号線のいずれか,又はSEGA信号線〜SEGG信号線の組み合わせであっても良く、また送信する遊技関連情報の種類毎に別個の表示データ信号線(例えば大当り回数はSEGA信号線,確変回数はSEGB信号線,スタート回数はSEGC信号線,発射玉数はSEGD信号線,及び賞球数はSEGE信号線)であっても良い。
上記の実施形態では、図15(b1)に示すように、遊技関連情報の送信が、1回のT4’期間で行われる例について説明したが、これに限らず、該遊技関連情報の送信は、複数回のT4’期間に分割して行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、図17に示すように、ストローブ信号の非送信期間であるT4’期間において貸与個数指定信号線として機能する表示データ信号線が、SEGA信号線〜SEGD信号線の4本である例について説明したが、これに限らず、該貸与個数指定信号線として機能する表示データ信号線を5本としても良く、これによれば、玉貸個数が16個以上であっても、1周期で玉貸個数を指定することができる。なお、該貸与個数指定信号線として機能する表示データ信号線を3本以下としても良い。
上記の実施形態では、図17に示すように、玉貸個数が16個以上であるときには2周期で玉貸個数を指定し、玉貸個数が15個以下であるときには1周期で玉貸個数を指定する例について説明したが、これに限らず、玉貸個数が15個以下であるときであっても、玉貸個数指定信号を2周期に分けて送信し、該玉貸個数指定信号を組み合わせることにより、2周期で玉貸個数を指定するようにしても良い。
上記の実施形態では、図17に示すように、端数玉貸要求信号線と端数玉貸指令信号線が同一の信号線(SEGE信号線)である例について説明したが、これに限らず、該端数玉貸要求信号線と端数玉貸指令信号線は別個の信号線であっても良い。
上記の実施形態では、図15(b2)に示す遊技場2の営業中に行われる遊技関連情報取得処理,及び図17に示す端数玉貸処理において、信号の取りこぼしが発生するおそれを低減するために、ストローブ信号の非送信期間がT4期間からT4’期間に延長される例について説明したが、前記各処理において信号の取りこぼしの問題がないならば、該ストローブ信号の非送信期間は必ずしも延長しなくても良い。
上記の実施形態では、図18のSa1及び図25のSh1に示すように、遊技機(パチンコ機100)及び遊技用装置(カードユニット200)の電源投入時に自動的に接続確認が行われる例について説明したが、これに限らず、遊技機又は遊技用装置のいずれか一方からの要求に基づいて接続確認が行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、図18のSa3〜Sa5,及び図25のSh3〜Sh4に示すように、遊技用装置(カードユニット200)から遊技機(パチンコ機100)に対する新遊技機情報の送信要求,及び遊技機から遊技用装置に対する新遊技機情報の送信が、表示データ信号線を介して行われる例について説明したが、これに限らず、それらの送受信は、表示データ信号線以外の信号線を介して行われるようにしても良い。また上記の実施形態では、それらの送受信が、表示データ信号線のうちの貸与個数指定信号線として機能しない線(ここではSEGG信号線)を介して行われる例について説明したが、該送受信は、例えば表示データ信号線のうちの同時に信号が送信されることがない線(例えばSEGA信号線とSEGF信号線)を介して行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、図18のSa10に示すように、新遊技機認識手段(ユニット制御部220)により遊技機(パチンコ機100)が新遊技機でないと認識されたときには、端数玉貸処理を行わない旨がセットされる例について説明したが、この場合には、該遊技機での遊技の結果として端数金額が残った会員カードを、新遊技機での遊技に使用できるようにしても良く、また精算機に挿入して該端数金額を会員遊技者に返却できるようにしても良い。
上記の実施形態では、図19のSb6に示すように、会員カード9に記録されているカード残額と、該会員カード9の会員IDと対応付けてシステムコントローラ10で管理されているカード残額との照合が行われ、照合OKであるときに、会員カード9に記録されているカード残額に基づいて会員単位玉貸処理や会員端数玉貸処理が行われる例について説明したが、これに限らず、例えば会員カード9にはカード残額を記録せずに、該会員カード9の会員IDと対応付けてシステムコントローラ10で管理されているカード残額に基づいて会員単位玉貸処理や会員端数玉貸処理が行われるようにしても良く、逆にシステムコントローラ10ではカード残額を管理せずに、会員カード9に記録されているカード残額に基づいて会員単位玉貸処理や会員端数玉貸処理が行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、図19のSb21〜Sb22に示すように、玉貸操作により、会員端数玉貸処理が行われる例について説明したが、これに限らず、玉貸操作によらずに、自動的に会員端数玉貸処理が行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、図21に示すように、玉貸操作によらずにビジタ玉貸処理が行われる例について説明したが、これに限らず、会員単位玉貸処理及び会員端数玉貸処理と同様に、玉貸操作によりビジタ玉貸処理が行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、図21のSd3に示すように、入金残額が封入カード8に記録され、該封入カード8に記録された入金残額に基づいてビジタ玉貸処理が行われる例について説明したが、これに限らず、例えば入金残額をユニット制御部220のRAM223に記憶し、該ユニット制御部220のRAM223に記憶された入金残額に基づいてビジタ玉貸処理が行われるように構成しても良い。この場合には、ユニット制御部220のRAM223が遊技用記録媒体に相当する。これによれば、遊技用装置(カードユニット200)に封入カード8及び封入カードR/W280を設ける必要がなくなる。
上記の実施形態では、遊技媒体数特定手段(ユニット制御部220)による玉貸個数の特定が、図21のSd20又は図24のSg4に示す玉貸個数指定信号の送信の直前に行われる例について説明したが、これに限らず、該玉貸個数の特定は、図19のSb8又は図22のSe6に示す端数金額の演算が行われた後の任意のタイミングで行われれば良い。
上記の実施形態では、図17に示すように、端数玉貸処理において、端数玉貸要求信号,端数玉貸指令信号,及び端数玉貸準備信号の送信(いわゆるハンドシェイク)が表示データ信号線を介して行われる例について説明したが、これに限らず、図30に示すように、端数玉貸要求信号及び端数玉貸指令信号をBRQ信号線を介して送信し、端数玉貸準備信号をEXS信号線を介して送信することにより、ハンドシェイクを行うようにしても良い。
上記の実施形態では、図25に示すように、遊技用装置からの要求(Sh3)に応じて、遊技機から遊技用装置に対して新遊技機情報が送信される(Sh4)例について説明したが、これに限らず、遊技用装置からの要求が無くても、例えば遊技機及び遊技用装置の電源が投入されたときに、遊技機から遊技用装置に対して自動的に新遊技機情報が送信されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図18及び図25に示すように、遊技機と遊技用装置との間で新遊技機情報の送受信が行われる例について説明したが、これに限らず、例えば場内管理装置(システムコントローラ10)において、各遊技機が新遊技機であるか否かを把握しておき、各遊技機に対応する遊技用装置に対して、当該遊技用装置に対応する遊技機が新遊技機であるか否かを示す情報を配信し、当該遊技用装置は、該配信された情報に基づいて、対応する遊技機が新遊技機であるか否かを新遊技機認識手段により認識するようにしても良い。
上記の実施形態では、図27に示すように、遊技用装置(カードユニット200)において、遊技機(パチンコ機100)の製造番号を取得し、該取得した製造番号を場内管理装置(システムコントローラ10)に対して送信することにより、場内管理装置に製造番号が入力される例について説明したが、これに限らず、場内管理装置において、遊技場2の店員による入力装置14の操作により、遊技機の表面に視認可能に表示されている製造番号が入力されるようにしても良く、また製造番号を特定可能なバーコードが遊技機の表面に表示されている場合には、遊技場2の店員によるバーコードリーダ(図示外)の操作により、該バーコードを読み取り、該読み取ったバーコードから特定される製造番号が入力されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図27に示すように、遊技用装置(カードユニット200)から場内管理装置(システムコントローラ10)に対して,及び場内管理装置からセンタ管理装置(センタサーバ20)に対して、遊技機(パチンコ機100)の台番号と共に遊技関連情報が送信され、センタ管理装置において、該送信されてきた台番号に対応する製造番号が特定される例について説明したが、これに限らず、製造番号と共に遊技関連情報が送信されるようにしても良く、これによれば、センタ管理装置において、台番号に対応する製造番号を特定する必要が無くなる。
上記の実施形態では、図27に示すように、設定時刻になると、センタ管理装置(センタサーバ20)から場内管理装置(システムコントローラ10)を介して遊技用装置(カードユニット200)に対して遊技関連情報取得要求が送信され、該要求に応じて遊技用装置が遊技関連情報を取得する例について説明したが、これに限らず、センタ管理装置から場内管理装置に対して予め設定時刻を送信しておき、設定時刻になると、場内管理装置から遊技用装置に対して遊技関連情報取得要求が送信され、該要求に応じて遊技用装置が遊技関連情報を取得するようにしても良く、またセンタ管理装置から遊技用装置に対して予め設定時刻を送信しておき、設定時刻になると、遊技用装置が遊技関連情報を取得するようにしても良い。
上記の実施形態では、図27に示すように、センタ管理装置(センタサーバ20)が行う遊技関連情報取得要求に応じて、遊技用装置(カードユニット200)が遊技関連情報の取得を行う例について説明したが、これに限らず、センタ管理装置からの要求ではなく、場内管理装置(システムコントローラ10)からの要求に応じて、遊技用装置が遊技関連情報の取得を行うようにしても良く、またセンタ管理装置や場内管理装置からの要求ではなく、遊技用装置が独自に遊技関連情報の取得を行うようにしても良い。
上記の実施形態では、図27に示すように、センタ管理装置(センタサーバ20)から場内管理装置(システムコントローラ10)に対して遊技関連情報取得要求が送信される毎に、場内管理装置において遊技用装置(カードユニット200)から取得された遊技関連情報に基づいて遊技関連情報リストが作成され、該作成された遊技関連情報リストがセンタ管理装置に対して送信される例について説明したが、これに限らず、場内管理装置において遊技関連情報リストを記憶しておき、センタ管理装置から場内管理装置に対して遊技関連情報取得要求が送信される毎に、場内管理装置において遊技用装置(カードユニット200)から取得された遊技関連情報に基づいて前記記憶している遊技関連情報リストが更新され、遊技場2の営業終了後に、該更新された遊技関連情報リストがセンタ管理装置に対して送信されるようにしても良い。
上記の実施形態において、図30に示すように、表示データ信号線を介してストローブ信号の非入力期間(T4’期間)に玉貸個数指定信号を受信した遊技機(パチンコ機100)が、遊技用装置(カードユニット200)に対して、表示データ信号線を介して、ストローブ信号の非入力期間に、該受信した玉貸個数指定信号により示されたパチンコ玉数を示す玉貸個数確認信号(ここでは玉貸個数指定信号と同一波形の信号)を、前記表示データ信号線を介して送信するようにしても良い。この場合には、図21に示すビジタ玉貸処理を行う遊技用装置においては、Sd22の処理が行われた後に、Sd22’で玉貸個数確認信号の受信を待機し、該玉貸個数指定信号の受信が有る(YES)と判断された場合に、Sd23の処理に進むようにすれば良い。また図24に示す会員端数玉貸処理を行う遊技用装置においては、Sg4の処理が行われた後に、Sg4’で玉貸個数確認信号の受信を待機し、該玉貸個数指定信号の受信が有る(YES)と判断された場合に、Sg5の処理に進むようにすれば良い。さらに図26に示す玉貸制御を行う遊技機においては、Si2でYESの処理が行われた後に、Si2’で玉貸個数確認を送信して、Si10の処理に進むようにすれば良い。