JP4728373B2 - 無線通信システム、受信機、および送信機 - Google Patents

無線通信システム、受信機、および送信機 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信システムにおいて、基地局装置などの送信機から送信される同期信号を、携帯電話などの受信機が受信し、送信機内の基準クロックに対して受信機内の基準クロックを同期させる際に、受信機の受信回路の動作時間を短くすることができ、受信機における低消費電力化を図ることができる、無線通信システム、受信機、および送信機に関する。
図9は、TDMA方式の無線フレームにより通信を行う、従来の送信機と、受信機の構成例を示す図である。
図9において、送信機101Cは、アンテナ103を通して無線信号を送信する無線回路102と、送信データ制御部111Cを備えている。送信データ制御部111Cには、同期信号を作成するための同期信号生成部112Cを有し、また、送信データ113が記憶されている。送信信号生成部114は、同期信号生成部112Cで生成された同期信号と送信データ113とを基に、無線フレームで送信する送信信号を生成する。送信信号生成部114で生成された送信信号は、無線回路102により、アンテナ103を通して受信機201Cに対して送信される。
受信機201Cは、アンテナ203を通して無線信号を受信する無線回路202と、データ受信部211Cと、クロック誤差補正部213と、受信動作制御部214とを備えている。データ受信部211C中の同期信号検出部212は、送信機101Cから送信される無線フレーム中の同期信号を検出し、クロック誤差補正部213は、同期信号検出部212で検出された同期信号を基に、受信機201C内の基準クロックを、送信機101C側の基準クロックと同期するように補正する。受信動作制御部214では、補正された基準クロックを基に、データ受信部211Cにおけるデータ受信動作を制御する。
また、図10は、図9に示す従来の送信機と受信機におけるクロック補正動作について説明するための図である。図10に示すように、送信機101Cは、定期的に無線フレーム(基本フレーム)を送信しており、その先頭部分において同期信号が送信されている。
一方、送信機101Cと受信機201Cのそれぞれがカウントする基準クロックには誤差が発生する。また、このクロック誤差は時間の経過と共に拡大して行く。このため、受信機201Cは、定期的(例えば、15秒間隔)に同期信号のサーチを行ない、常時、自身の基準クロックを、送信機101Cの基準クロックに同期させている。
この同期信号を受信機201Cが受信する場合において、送信機101Cおよび受信機201Cが、それぞれカウントする基準クロックには誤差が発生しているため、受信機201Cが、同期信号を受信するためには、動作保証されているクロック誤差分(±Tm)の時間だけ、すなわち時間Tmだけ、早めに受信動作を開始し同期をとる必要がある。このため、受信機では、送信機側のクロックと同期をとるために余分な受信時間が発生することになる。これが受信機の省電力化の妨げになっており、この問題を解決することが望まれていた。
なお、従来の技術の移動無線通信におけるポーリング方式が開示されている(特許文献1を参照)。このポーリング方式では、ポーリングに要する時間を従来方法よりも長くすることなしに、誤動作の発生確率を減少せしめ、たとえ誤動作が発生しても、次のタイムスロットに悪影響を与えないポーリング方式を提供することを目的としており、上述したような、受信機におけるクロックの同期のために、余分な電力消費が発生する問題を解決しようとするものではない。
特開平2−65328号公報
上述したように、従来の送信機および受信機においては、受信機が、同期信号を受信するために、動作保証されているクロック誤差(±Tm)分の時間だけ、すなわち時間Tmだけ、早めに受信機を動作させ、受信機内のクロック誤差が時間Tmを越えないうちに同期をとる必要があった。このため、クロック同期をとるための余分な受信時間が発生し、これが受信機の省電力化の妨げになっており、この問題を解決することが望まれていた。
本発明は、斯かる実情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、送信機と受信機との間にクロック誤差があっても、受信機の受信回路の動作時間を短くすることができ、低消費電力化が図れる、無線通信システム、受信機、および送信機を提供することにある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の無線通信システムは、所定の送信周期で同期信号を送信する送信機と、前記送信機の同期信号を受信する受信間隔が予め定められ、前記受信間隔で起動を行うと共に、前記送信機から送信される同期信号を検出して基準クロックの誤差を補正する受信機とを有する無線通信システムであって、前記送信機は、前記送信周期の開始時点から前記送信周期よりも短い間隔で複数回、連続して前記同期信号を送信する複数同期信号送信手段を備え、前記受信機は、起動後に、前記送信機から送信される複数の同期信号のいずれか1を受信する同期信号検出手段を備えることを特徴とする。
上記構成からなる本発明の無線通信システムでは、送信機から同期信号を短時間に複数回連続して送信し、受信機側は連続して送信される複数の同期信号のうち1つのみ受信する。そして、受信した同期信号を基にして、基準クロックの誤差を補正する。
これにより、従来のように所定の送信周期内で1回だけ送信される同期信号を受信するために、受信機が基準クロック誤差を見越して前もって受信動作を開始する場合に比べて、受信動作時間を短縮することができる。このため、受信機の低消費電力化が可能となり、受信機の電池の寿命を長くすることができる。
また、本発明の無線通信システムは、前記送信機は、前記複数個の同期信号のそれぞれに識別情報を付与する識別情報付与手段を備え、前記受信機は、受信した前記同期信号に含まれる識別情報に基づいて基準クロックの誤差を補正するクロック誤差補正手段を備えることを特徴とする。
上記構成からなる本発明の無線通信システムは、送信機から複数連続して送信される同期信号に、識別情報を付与し、受信機は、受信した同期信号中の識別情報を基にして、基準クロックの誤差の補正を行なう。
これにより、受信機は、受信した同期信号の識別情報から、先頭またはその他の任意の同期信号の時間的な位置を算出し、この同期信号の時間的な位置を基に、基準クロックの誤差を補正することができる。
また、本発明の無線通信システムは、前記識別情報は、シーケンス番号、あるいはタイムスタンプであることを特徴とする。
上記構成からなる本発明の無線通信システムは、送信機から複数連続して送信される同期信号に、シーケンス番号またはタイムスタンプまたは付与し、受信機は、受信した同期信号中のシーケンス番号またはタイムスタンプから、先頭またはその他の任意の同期信号の時間的な位置を算出し、この同期信号により基準クロックの補正を行う。
これにより、受信機の低消費電力化が図れる効果に加えて、受信機は、シーケンス番号またはタイムスタンプを基に、先頭またはその他の任意の同期信号の時間的な位置を算出し、この同期信号の時間的な位置を基に、基準クロックの誤差を補正することができる。
また、本発明の受信機は、所定の送信周期で同期信号を送信する送信機と、前記送信機の同期信号を受信する受信間隔が予め定められ、前記受信間隔で起動を行うと共に、前記送信機から送信される同期信号を検出して基準クロックの誤差を補正する受信機とを有し、前記送信機が前記送信周期の開始時点から前記送信周期よりも短い間隔で複数回連続して前記同期信号を送信する無線通信システムにおける前記受信機であって、起動後に、前記送信機から送信される複数の同期信号のいずれか1を受信する同期信号検出手段と、受信した前記同期信号に基づいて基準クロックの誤差を補正するクロック誤差補正手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成からなる本発明の受信機では、送信機から短時間に複数回連続して送信される同期信号のうちの1つのみ受信する。そして、受信した同期信号を基に、基準クロックの補正を行う。
これにより、従来のように所定の送信周期内で1回だけ送信される同期信号を受信するために、受信機がクロック誤差を見越して前もって受信動作を開始するのに比べて、受信動作時間を短縮することができる。このため、受信機の低消費電力化が可能となり、受信機の電池の寿命を長くすることができる。
また、本発明の受信機は、所定の送信周期で同期信号を送信する送信機と、前記送信機の同期信号を受信する受信間隔が予め定められ、前記受信間隔で起動を行うと共に、前記送信機から送信される同期信号を検出して基準クロックの誤差を補正する受信機とを有し、前記送信機が前記送信周期の開始時点から前記送信周期よりも短い間隔で複数回連続して、識別情報を付与した同期信号を送信する無線通信システムにおける前記受信機であって、起動後に、前記送信機から送信される複数の同期信号のいずれか1を受信する同期信号検出手段と、受信した前記同期信号に含まれる識別情報に基づいて基準クロックの誤差を補正するクロック誤差補正手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成からなる本発明の受信機では、送信機から短時間に複数回連続して送信される同期信号のうちの1つのみ受信する。そして、受信した同期信号中の識別情報から、先頭またはその他の任意の同期信号の時間的な位置を算出し、この同期信号の時間的な位置を基に、基準クロックの補正を行う。
これにより、従来のように所定の送信周期内で1回だけ送信される同期信号を受信するために、受信機がクロック誤差を見越して前もって受信動作を開始するのに比べて、受信動作時間を短縮することができる。このため、受信機の低消費電力化が可能となり、受信機の電池の寿命を長くすることができる。また、受信機は、同期信号の識別情報により、複数の同期信号中の任意の同期信号の時間的な位置を基に、自身の基準クロックの誤差を補正することができる。
また、本発明の受信機は、前記識別情報は、シーケンス番号、あるいはタイムスタンプであることを特徴とする。
上記構成からなる本発明の受信機では、送信機から複数連続して送信される同期信号に、シーケンス番号またはタイムスタンプまたは付与し、受信機は、受信した同期信号中のシーケンス番号またはタイムスタンプから、先頭またはその他の同期信号の時間的な位置を算出し、この同期信号により基準クロックの補正を行う。
これにより、受信機の低消費電力化が図れる効果に加えて、受信機は、シーケンス番号またはタイムスタンプを基に、複数の同期信号中の先頭またはその他の任意の同期信号の時間的な位置を算出し、この同期信号の時間的な位置を基に、基準クロックの誤差を補正することができる。
また、本発明の送信機は、所定の送信周期で同期信号を送信する送信機と、前記送信機の同期信号を受信する受信間隔が予め定められ、前記受信間隔で起動を行うと共に、前記送信機から送信される同期信号を検出して基準クロックの誤差を補正する受信機とを有する無線通信システムにおける前記送信機であって、前記送信機は、前記送信周期の開始時点から前記送信周期よりも短い間隔で複数回、連続して前記同期信号を送信する複数同期信号送信手段を、を備え、前記受信機において、前記送信機から送信される複数の同期信号のいずれか1を受信させ、該同期信号に基づいて基準クロックの誤差を補正させること、を特徴とする。
上記構成からなる本発明の送信機では、複数連続して同期信号を送信する。受信機は、送信機から複数回連続して送信される同期信号のうちの1つのみ受信する。そして、受信した同期信号を基に、基準クロックの補正を行う。
これにより、従来のように所定の送信周期内で1回だけ送信される同期信号を受信するために、受信機がクロック誤差を見越して前もって受信動作を開始するのに比べて、受信動作時間を短縮することができる。このため、受信機の低消費電力化が可能となり、受信機の電池の寿命を長くすることができる。
また、本発明の送信機は、所定の送信周期で同期信号を送信する送信機と、前記送信機の同期信号を受信する受信間隔が予め定められ、前記受信間隔で起動を行うと共に、前記送信機から送信される同期信号を検出して基準クロックの誤差を補正する受信機とを有する無線通信システムにおける前記送信機であって、前記送信機は、複数個の同期信号のそれぞれに識別情報を付与する識別情報付与手段と、前記送信周期の開始時点から前記送信周期よりも短い間隔で複数回、連続して前記識別情報を付与した同期信号を送信する複数同期信号送信手段と、を備え、前記受信機において、前記送信機から送信される複数の同期信号のいずれか1を受信させ、該同期信号に含まれる識別情報に基づいて基準クロックの誤差を補正させること、を特徴とする。
上記構成からなる本発明の送信機では、複数連続して送信する同期信号のそれぞれに識別情報を付与して、受信機に送信する。受信機は、送信機から複数回連続して送信される同期信号のうちの1つのみ受信する。そして、受信した同期信号中の識別情報から、先頭またはその他の任意の同期信号の時間的な位置を算出し、この同期信号の時間的な位置を基に、基準クロックの補正を行う。
これにより、従来のように所定の送信周期内で1回だけ送信される同期信号を受信するために、受信機がクロック誤差を見越して前もって受信動作を開始するのに比べて、受信動作時間を短縮することができる。このため、受信機の低消費電力化が可能となり、受信機の電池の寿命を長くすることができる。また、受信機は、同期信号の識別情報により、複数の同期信号中の任意の同期信号の時間的な位置を基に、自身の基準クロックの誤差を補正することができる。
また、本発明の送信機は、前記識別情報は、シーケンス番号、あるいはタイムスタンプであることを特徴とする。
これにより、受信機の低消費電力化が図れる効果に加えて、受信機は、シーケンス番号またはタイムスタンプを基に、複数の同期信号中の先頭またはその他の任意の同期信号の時間的な位置を算出し、この同期信号の時間的な位置を基に、基準クロックの誤差を補正することができる。
本発明においては、送信機と受信機との間のクロック誤差があっても、受信機の受信回路の動作時間を短くして、送信機から送信される同期信号を受信することができるので、受信機における低消費電力化が図れる。また、複数の同期信号を連続して送信することで、電波干渉の影響を受けにくくなるという効果もある。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態における送信機と受信機の動作を説明するための図である。図1(A)は、従来の方法の場合を示しており、図10に示した例と同じものであり、すなわち、従来方法の場合は、時間Tmだけ、早めに受信機を動作させ、受信機内のクロック誤差が時間Tmを越えないうちに同期を取っていた。このため、クロック同期をとるための余分な受信時間が発生し、これが受信機の省電力化の妨げになっていた。
そこで、本発明の第1の実施の形態では、図1(B)に示すように、送信機から同期信号を短時間に複数回連続して送信する。図1(B)に示す例では、同期信号送信周期(Tf)で、7個の同期信号を連続して送信する。
そして、受信機側では、連続して送信される同期信号のうち1つのみ受信する。これにより、受信機側では、時間Tm´(Tm´≦Tf)だけ早めに受信動作を開始するだけで、クロックの同期を取ることができる。なお、クロックの同期が取れた後は、受信動作を停止する。
これにより、受信機側では、時間Tm´(Tm´≦Tm)だけ早めに受信動作を開始するだけで、クロック同期を取ることが可能になり、従来のように、クロック誤差を見越しての時間Tmだけ早めに受信動作を開始するのに比べ、受信動作時間を短縮することができる。このため、受信機の低消費電力化が可能となる。
また、図2は、本発明の第2の実施の形態における送信機と受信機の構成を示す図であり、送信機と受信機の機能ブロックを示す図である。図2において、送信機101と受信機201とはTDMA方式の無線フレームにより通信を行う。
送信機101は、アンテナ103を通して無線信号を送受信する無線回路102と、送信データ制御部111とを備えている。送信データ制御部111には、複数の同期信号を生成するための同期信号複数生成部112を有し、また、送信データ113が記憶されている。送信信号生成部114は、同期信号複数生成部112で生成された同期信号と送信データ113とを基に、無線フレームで送信する送信信号を生成する。
送信信号生成部114で生成された複数の同期信号を含む送信信号は、無線回路102により、アンテナ103を通して受信機201に対して送信される。
受信機201は、アンテナ203を通して無線信号を送受信する無線回路202と、データ受信部211と、受信動作制御部214と、クロック誤差補正部213とを備えている。
データ受信部211中の同期信号検出部212は、送信機101から送信される複数の同期信号の内のいずれかの1の同期信号を検出する。クロック誤差補正部213は、同期信号検出部212により検出した同期信号の信号を基に、受信機201内の基準クロックを、送信機101側のクロックと同期するように補正する。受信動作制御部214では、補正された基準クロックを基に、データ受信部211におけるデータ受信動作を制御する。
なお、前述の送信機は、送信機101が相当し、前述の受信機は、受信機201が相当する。また、前述の複数同期信号送信手段は、同期信号複数生成部112と、送信信号生成部114と、無線回路102により、その機能が実現されるものである。また、前述の同期信号検出手段は、データ受信部211内の同期信号検出部212が相当する。また、前述のクロック誤差補正手段は、クロック誤差補正部213が相当する。
また、図3は、図2に示す送信機101および受信機201のハードウェア構成を示す図である。図に示すように、送信機101は、CPU(Central Processing Unit)121、ROM(Read Only Memory)122、RAM(Random Access Memory)123からなるコンピュータシステムを有している。
そして、送信データ制御部111、送信データ制御部111内の同期信号複数生成部112、および送信信号生成部114等における処理は、CPU121がROM122等からプログラムを読み出して実行することにより、その機能が実現されるものである(もちろん、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよい)。
同様にして、受信機201は、CPU221、ROM222、RAM223らなるコンピュータシステムを有している。そして、同期信号検出部212、クロック誤差補正部213、および受信動作制御部214における処理は、CPU221がROM222等からプログラムを読み出して実行することにより、その機能が実現されるものである(もちろん、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよい)。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態においては、受信機内のクロックを、送信機のクロックと同期させることができるが、送信機から送信される複数の同期信号のうちのどの同期信号を使用したかが不明であり、同期信号の先頭位置を検知して同期を取ることはできなかった。すなわち、無線信号の先頭位置または所望の同期信号の位置にあわせてクロックの同期を取ることはできなかった。
本発明の第2の実施の形態においては、複数の同期信号のうちの先頭または所望の同期信号に合わせてクロック誤差を補正する例について説明する。
図4は、本発明の第2の実施の形態における送信機と受信機の動作を説明するための図である。
図4に示す例は、図1(B)に示す第1の実施の形態と比較して、複数の同期信号にシーケンス番号を付加した点が異なる。
図4(A)に示すように、送信機は、シーケンス番号(1)、(2)、・・・・(7)が付与された複数の同期信号を送信する。そして、図4(B)に示すように、受信機は、Tm´だけ早めに同期信号の受信を開始し、図の例では、6番目の同期信号(6)を受信する。
同期信号(6)を受信した受信機は、このシーケンス番号を基に、図4(C)に示す補正前のクロックを、図4(D)に示すように、複数の同期信号中の中心の同期信号(4)のタイミングに合わせて補正することができる。もちろん、先頭の同期信号(1)のタイミングに合わせて補正することもできる。
このように、送信機から複数連続して送信される同期信号に、シーケンス番号を付与することにより、受信機は、受信した同期信号中のシーケンス番号から、所望の同期信号を基にしてクロック誤差を検出し、基準クロックの補正を行うことができる。
図5は、本発明の第2の実施の形態における送信機と受信機の構成を示す図であり、送信機と受信機の機能ブロックを示す図である。
図5に示す送信機101Aが、図2に示す送信機101と構成上異なるのは、図4に示す送信機101Aには、送信データ制御部111A内に同期信号シーケンス番号生成部115を新たに追加した点であり、他の構成は図2に示す送信機101と同様である。このため、同一の構成部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
この同期信号シーケンス番号生成部115では、同期信号複数生成部112で生成される同期信号に対し、それぞれのシーケンス番号を付与する処理を行なう。
また、図5に示す受信機201Aが、図2に示す受信機201と構成上異なるのは、図4に示す受信機201Aには、データ受信部211A内にシーケンス番号検出部215と、同期位置検出部216とが新たに追加された点であり、他の構成は図2に示す受信機201と同様である。このため、同一の構成部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
このシーケンス番号検出部215では、送信機101Aから受信した同期信号に含まれるシーケンス番号の情報を検出する。また、同期信号位置検出部216は、シーケンス番号検出部215により検出したシーケンス番号を基に、例えば、中心に位置する同期信号(4)(図4を参照)の時間的な位置を判定する。
なお、図5において、前述の識別情報付与手段は、同期信号シーケンス番号生成部115が相当する。また、前述の同期信号検出手段は、データ受信部211A内の同期信号検出部212、シーケンス番号検出部215、および同期信号位置検出部216が相当する。
なお、図5に示す送信機および受信機のハードウェア構成は、図3に示した第1の実施の形態におけるハードウェア構成と同様である。
また、図6は、上述した第2の実施の形態の受信機におけるクロック誤差修正処理の流れをフローチャートで示したものである。以下、図6を参照して、その処理の流れについて説明する。
受信機は、同期信号の受信処理を開始し(ステップS1)、送信機から送信される複数の同期信号を検出すると共に、検出した同期信号の時間的な位置と、シーケンス番号を検出する(ステップS2)。
そして、検出した同期信号の時間的な位置と、シーケンス番号とを基に、同期信号の位置(図4の例では中心に位置する同期信号(4)の位置)と、受信機内の基準クロックの位置とを比較し、クロック誤差があるかどうかを判定する(ステップS3)。クロック誤差がある場合は(ステップS4:Yes)、クロック誤差の修正処理を行なう(ステップS4)。クロック誤差がない場合は(ステップS3:No)、クロック誤差の修正処理を行なわない。
このようにして、受信機では、送信機から送信される複数の同期信号のいずれかを検出して、自身のクロック誤差を補正することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、第2の実施の形態と同様に、送信機から送信される複数の同期信号のうちの、先頭またはその他の任意の同期信号に合わせて基準クロックの同期を取る例である。
図7は、本発明の第3の実施の形態における送信機と受信機の動作を説明するための図である。
図7に示す例は、図1(B)に示す第1の実施の形態と比較して、複数の同期信号にタイムスタンプの情報を付加した点が異なる。
図7(A)に示すように、送信機は、タイムスタンプT1、T2、・・・・T7が付与された複数の同期信号を送信する。そして、図7(B)に示すようには、受信機は、Tm´だけ早めに同期信号の受信を開始し、図の例では、6番目の同期信号T6を受信する。
同期信号T6を受信した受信機は、このタイムスタンプを基に、図7(C)に示す補正前のクロックを、図7(D)に示すように、複数の同期信号中の中心の同期信号T4のタイミングに合わせて基準クロックを補正することができる。
このように、送信機から複数連続して送信される同期信号に、タイムスタンプを付与することにより、受信機は、受信した同期信号中のタイムスタンプの情報から送信機との間のクロック誤差を検出し、基準クロックの補正を行うことができる。
図8は、本発明の第3の実施の形態における送信機と受信機の構成を示す図であり、送信機と受信機の機能ブロックを示す図である。
図8に示す送信機101Bが、図2に示す第1の実施の形態における送信機101と構成上異なるのは、図4に示す送信機101Bには、送信データ制御部111B内に同期信号タイムスタンプ生成部116を新たに追加した点であり、他の構成は図2に示す送信機101と同様である。このため、同一の構成部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
この同期信号タイムスタンプ生成部116では、同期信号複数生成部112で生成される同期信号に対し、それぞれのタイムスタンプを付与する処理を行なう。このタイムスタンプは、RTC(Real Time Clock)を基に生成される相対時間か、またはRTC自身の絶対時間の情報が使用される。
また、図8に示す受信機201Bが、図2に示す受信機201と構成上異なるのは、図8に示す受信機201Bには、データ受信部211B内にタイムスタンプ検出部217と、同期位置検出部218とが新たに追加された点であり、他の構成は図2に示す受信機201と同様である。このため、同一の構成部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
このタイムスタンプ検出部217では、送信機101Bから受信した同期信号に含まれるタイムスタンプの情報を検出する。同期位置検出部218は、タイムスタンプ検出部217により検出されたタイムスタンプの情報を基に、例えば、中心に位置する同期信号T4(図7を参照)の時間的な位置を判定する。
なお、図8において、前述の識別情報付与手段は、同期信号タイムスタンプ生成部116が相当する。また、前述の同期信号検出手段は、データ受信部211B内の同期信号検出部212、タイムスタンプ検出部217、および同期信号位置検出部218が相当する。
また、図8に示す送信機および受信機のハードウェア構成は、図3に示した第1の実施の形態におけるハードウェア構成と同様であり、また、図6に示したフローチャートも、同様に適用できるものである。
以上説明したように本発明においては、送受信機間のクロック誤差があっても、受信機の受信回路の動作時間を短くすることが出来るので、低消費電力化が可能となる。また、受信機の動作時間が短くても、同期信号を受信でき、送受信機間の基準クロック誤差の補正が可能となる。さらに、複数の同期信号を連続して送信することで、電波干渉の影響を受けにくくなる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の無線通信システム、受信機、および送信機は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の第1の実施の形態における送信機と受信機の動作を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態における送信機と受信機の構成を示す図である。 送信機と受信機のハードウェア構成を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における送信機と受信機の動作を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態における送信機と受信機の構成を示す図である。 第2の実施の形態の受信機におけるクロック誤差補正処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態における送信機と受信機の動作を説明するための図である。 本発明の第3の実施の形態における送信機と受信機の構成を示す図である。 従来の送信機と受信機の構成例を示す図である。 従来の送信機と受信機におけるクロック補正動作について説明するための図である。
符号の説明
101、101A、101B、101C・・・送信機、102・・・無線回路、103・・・アンテナ、111、111A、111B、111C・・・送信データ制御部、112・・・同期信号複数生成部、112C・・・同期信号生成部、113・・・送信データ、114・・・送信信号生成部、115・・・同期信号シーケンス番号生成部、116・・・同期信号タイムスタンプ生成部、201、201A、201B、201C・・・受信機、202・・・無線回路、203・・・アンテナ、211、211A、211B、211C・・・データ受信部、212・・・同期信号検出部、213・・・クロック誤差補正部、214・・・受信動作制御部、215・・・シーケンス番号検出部、216・・・同期信号位置検出部、217・・・タイムスタンプ検出部、218・・・同期信号位置検出部

Claims (6)

  1. 所定の送信周期で同期信号を送信する送信機と、前記送信機の同期信号を受信する受信間隔が予め定められ、前記受信間隔で起動を行うと共に、前記送信機から送信される同期信号を検出して基準クロックの誤差を補正する受信機とを有する無線通信システムであって、
    前記送信機は、
    前記複数個の同期信号のそれぞれにシーケンス番号を付与する識別情報付与手段と、
    前記送信周期の開始時点から前記送信周期よりも短い間隔で複数回、連続して前記同期信号を送信する複数同期信号送信手段と、
    備え、
    前記受信機は、
    起動後に、前記送信機から送信される複数の同期信号のいずれか1を受信する同期信号検出手段と、
    前記受信した同期信号に含まれるシーケンス番号に基づいて基準クロックの誤差を補正するクロック誤差補正手段と、
    備えていることを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記複数個の同期信号は奇数個であり、
    前記クロック誤差補正手段は、
    前記受信した同期信号に含まれるシーケンス番号に基づいて基準クロックの誤差を補正する場合、前記受信した同期信号に含まれるシーケンス番号に基づいて、前記複数個の同期信号のうち、中心に位置する同期信号の時間的な位置を判定し、当該判定した中心に位置する同期信号の時間的な位置に基づいて、基準クロックの誤差を補正する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 所定の送信周期で同期信号を送信する送信機と、前記送信機の同期信号を受信する受信間隔が予め定められ、前記受信間隔で起動を行うと共に、前記送信機から送信される同期信号を検出して基準クロックの誤差を補正する受信機とを有し、前記送信機が、前記複数個の同期信号のそれぞれにシーケンス番号を付与し、前記送信周期の開始時点から前記送信周期よりも短い間隔で複数回連続して前記同期信号を送信する無線通信システムにおける前記受信機であって、
    起動後に、前記送信機から送信される複数の同期信号のいずれか1を受信する同期信号検出手段と、
    前記受信した同期信号に含まれるシーケンス番号に基づいて基準クロックの誤差を補正するクロック誤差補正手段と、
    を備えることを特徴とする受信機。
  4. 所定の送信周期で同期信号を送信する送信機と、前記送信機の同期信号を受信する受信間隔が予め定められ、前記受信間隔で起動を行うと共に、前記送信機から送信される同期信号を検出して基準クロックの誤差を補正する受信機とを有し、前記送信機が、前記複数個かつ奇数個の同期信号のそれぞれにシーケンス番号を付与し、前記送信周期の開始時点から前記送信周期よりも短い間隔で複数回連続して、識別情報を付与した同期信号を送信する無線通信システムにおける前記受信機であって、
    起動後に、前記送信機から送信される複数の同期信号のいずれか1を受信する同期信号検出手段と、
    受信した前記同期信号に含まれるシーケンス番号に基づいて、前記複数個の同期信号のうち、中心に位置する同期信号の時間的な位置を判定し、当該判定した中心に位置する同期信号の時間的な位置に基づいて、基準クロックの誤差を補正するクロック誤差補正手段と、
    を備えることを特徴とする受信機。
  5. 所定の送信周期で同期信号を送信する送信機と、前記送信機の同期信号を受信する受信間隔が予め定められ、前記受信間隔で起動を行うと共に、前記送信機から送信される同期信号を検出して基準クロックの誤差を補正する受信機とを有する無線通信システムにおける前記送信機であって、
    前記送信機は、
    前記複数個の同期信号のそれぞれにシーケンス番号を付与する識別情報付与手段と、
    前記送信周期の開始時点から前記送信周期よりも短い間隔で複数回、連続して前記同期信号を送信する複数同期信号送信手段と、
    を備え、
    前記受信機において、起動後に、前記送信機から送信される複数の同期信号のいずれか1を受信させ、前記受信した同期信号に含まれるシーケンス番号に基づいて基準クロックの誤差を補正させる、
    ことを特徴とする送信機。
  6. 所定の送信周期で同期信号を送信する送信機と、前記送信機の同期信号を受信する受信間隔が予め定められ、前記受信間隔で起動を行うと共に、前記送信機から送信される同期信号を検出して基準クロックの誤差を補正する受信機とを有する無線通信システムにおける前記送信機であって、
    前記送信機は、
    前記複数個かつ奇数個の同期信号のそれぞれにシーケンス番号を付与する識別情報付与手段と、
    前記送信周期の開始時点から前記送信周期よりも短い間隔で複数回、連続して前記同期信号を送信する複数同期信号送信手段と、
    を備え、
    前記受信機において、起動後に、前記送信機から送信される複数の同期信号のいずれか1を受信させ、前記受信した同期信号に含まれるシーケンス番号に基づいて、前記複数個の同期信号のうち、中心に位置する同期信号の時間的な位置を判定し、当該判定した中心に位置する同期信号の時間的な位置に基づいて、基準クロックの誤差を補正させる、
    ことを特徴とする送信機。
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