JP4728291B2 - 車体前部構造 - Google Patents
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Description
さらに、連結部材を利用してエンジン/トランスミッションユニットを支持することで、エンジン/トランスミッションユニットを好適に支持することが可能である(例えば、特許文献1参照。)。
このように、支持ブラケットが複数の部材に取り付けられているので、支持ブラケットの取付精度を確保するために比較的時間を要する。
このため、フロントサイドフレームの強度を確保することが難しく、強度を確保するための検討に時間がかかる。
ところで、連結部材には、エンジン/トランスミッションユニットを支える支持ブラケットが設けられている。このため、支持ブラケットをフロントサイドフレームに対して精度よく組み付ける必要がある。
よって、アッパメンバーおよびフロントサイドフレームに、分割した部材をそれぞれ分けて組み付けることが可能になる。
具体的には、アッパメンバーに外側連結部および内側上連結部を予め組み付けておき、一方、フロントサイドフレームに三角形外形部を予め組み付けておくことが可能になる。
そして、三角形外形部に支持ブラケットを3点で設け、支持ブラケットでエンジン/トランスミッションユニットを3点支持するようにした。
これにより、エンジン/トランスミッションユニットを支える支持位置の精度を簡単に確保することができ、さらには支持位置の精度を向上させることができる。
これにより、フロントサイドフレームに支持ブラケットを取り付けるための取付孔を開ける必要がないので、フロントサイドフレームの強度を簡単に確保することができる。
したがって、フロントサイドフレームに対して三角形外形部を容易に精度よく組み付けることができる。
これにより、組立ラインにおける部品の取り扱いが容易になり、組立工程の簡素化を図ることができる。
これにより、分岐部、ホイールハウスおよびフロントサイドフレームの閉断面でフロントサイドフレームを補強することができ、フロントサイドフレーム(車体前部構造)の強度を一層高めることができる。
これにより、分岐部を、支持ブラケットを取り付けるための部位として利用することで、三角形外形部に支持ブラケットを強固に取り付けることができる。
車体前部構造10は、車体前部に設けられた左フロントサイドフレーム(フロントサイドフレーム)12と、左フロントサイドフレーム12の外側上方に設けられた左アッパメンバー(アッパメンバー)13と、左アッパメンバー13の前端部近傍から車体前方に下り勾配で延出された左ロアメンバー14と、左フロントサイドフレーム12および左アッパメンバー13間に設けられた左ホイールハウス(ホイールハウス)15と、左フロントサイドフレーム12および左アッパメンバー13に架け渡された連結部材16と、連結部材16に設けられた支持ブラケット18とを備える。
左フロントサイドフレーム12および左アッパメンバー13でエンジンルーム20の骨格が形成されている。
左アッパメンバー13は、左フロントサイドフレーム12の上方で、かつ、左フロントサイドフレーム12の外側に設けられた部材である。
連結部材16は、左フロントサイドフレーム12および左アッパメンバー13に架け渡され、エンジンルーム20の外側に対向する外側連結部21と、外側連結部21の上面に沿って設けられ、エンジンルーム20に対向する内側連結部(エンジンルーム側に対向する部位)22とを有する。
外折曲接合片25は、傾斜プレート24の外端部から左アッパメンバー13の内壁13aに沿って折り曲げられ、内壁13aに接合された部位である。
後折曲接合片28は、傾斜プレート24の後辺から左ホイールハウス15の前壁15bに沿って上向きに折り曲げられ、前壁15bに接合された部位である。
内側上連結部31および三角形外形部32は、外側連結部21の上面に沿ってエンジンルーム20側に対向するように設けられている。
内側上連結部31および三角形外形部32は、内側上連結部31の下端部31aと三角形外形部32の上端部51bとがスポット溶接されている。
この内側上連結部31は、左アッパメンバー13から外側連結部21の略中央21aまで延出された上傾斜隆起部34と、上傾斜隆起部34の上端部を左アッパメンバー13に連結する外折曲接合片35と、上傾斜隆起部34の前下辺を傾斜プレート24の前接合片24aに連結する前張出接合片36と、上傾斜隆起部34の後下辺を左ホイールハウス15に連結する後折曲接合片38とを有する。
外折曲接合片35は、上傾斜隆起部34の外端部から左アッパメンバー13の内壁13aに沿って上向きに折り曲げられた部位である。
外折曲接合片35は、外側連結部21の外折曲接合片25に重ね合わされ、外折曲接合片25とともに左アッパメンバー13の内壁13aに接合されている。
前張出接合片36は、外側連結部21の前接合片24aに重ね合わされた状態で接合されている。
後折曲接合片38は、外側連結部21の後折曲接合片28に重ね合わされ、後折曲接合片28とともに左ホイールハウス15の前壁15bに接合されている。
三角形外形部32は、外形が末広がり状態で略三角形状に形成されるとともに中央に開口部41が形成された部材である。
三角形外形部32は、末広がり形状を呈し、外側連結部21の略中央21a(図3参照)から左フロントサイドフレーム12まで延出された下前連結部43と、下前連結部43の上端部から車体後方に分岐された分岐部44と、分岐部44および下前連結部43を連結する連結プレート45とを有する。
下張出接合部55は、左フロントサイドフレーム12の上壁12cに接合される水平部56と、左フロントサイドフレーム12の内壁12bに接合される鉛直部57とを有する。
下前隆起部51の下端部51cに、第2取付孔62および第2溶接ナット66が同軸上に設けられている。
図6に示すように、前張出部52が外側連結部21の前接合片24aに接合されている。
この分岐部44は、左ホイールハウス15および左フロントサイドフレーム12間に配置された分岐隆起部71と、分岐隆起部71の前下辺から車体前方に向けて張り出された前張出部72と、分岐隆起部71の上端部から張り出された上張出接合部73と、分岐隆起部71の下端部から張り出された下張出接合部74とを有する。
下張出接合部74は、左フロントサイドフレーム12の上壁12cに接合される水平部75と、左フロントサイドフレーム12の内壁12bに接合される鉛直部76とを有する。
分岐隆起部71に、第3取付孔63および第3溶接ナット67が同軸上に設けられている。
連結プレート45は、左フロントサイドフレーム12の上壁12cに接合される水平部78と、左フロントサイドフレーム12の内壁12bに接合される鉛直部79とを有する。
これにより、一部材である三角形外形部32に、支持ブラケット18を3点で設けることができる。
連結部材16は、外側連結部21の後折曲接合片28および内側上連結部31の後折曲接合片38が左ホイールハウス15の前壁15bにスポット溶接され、外側連結部21の前接合片24aおよび内側上連結部31の前張出接合片36がスポット溶接されている。
これにより、外側連結部21および内側上連結部31が一体化されて閉断面に形成されている。
連結部材16は、外側連結部21の前接合片24aおよび下前連結部43の前張出部52がスポット溶接されている。
これにより、外側連結部21および下前連結部43が一体化されて閉断面に形成されている。
これにより、閉断面状の連結部材16で左フロントサイドフレーム12や左アッパメンバー13を補強することができ、車体前部構造10の強度を高めることができる。
連結部材16は、下前連結部43の下張出接合部55が左フロントサイドフレーム12の上壁12cおよび内壁12bにスポット溶接されている。
これにより、下前隆起部51の下端部51cに支持ブラケット18の第2脚部87(後述する)をボルト止めした状態において、下前隆起部51の下端部51cで第2脚部87を十分に支持することができる。
なお、図4の8−8線断面では支持ブラケット18がボルト止めされていないが、図8では構成の理解を容易にするために支持ブラケット18をボルト止めした状態で示す。
連結部材16は、分岐部44の上張出接合部73が左ホイールハウス15の内壁15cにスポット溶接され、分岐部44の下張出接合部74が左フロントサイドフレーム12の上壁12cおよび内壁12bにスポット溶接されている。
これにより、分岐部44、左ホイールハウス15および左フロントサイドフレーム12の閉断面で左フロントサイドフレーム12を補強することができ、左フロントサイドフレーム12(すなわち、車体前部構造10)の強度を一層高めることができる。
これにより、分岐部44を、支持ブラケット18を取り付けるための部位として利用することが可能になり、支持ブラケット18を三角形外形部32に取り付ける部位を3箇所に増やすことができる。
このように、分岐部44を、支持ブラケット18を取り付けるための部位として利用することで、三角形外形部32に支持ブラケット18を強固に取り付けることができる。
ブラケット部81は、ラバー部材82を支える環状部84と、環状部84から放射状に突出させた第1〜第3の脚部86〜88とを有する。
第1〜第3の脚部86〜88には取付孔91〜93がそれぞれ形成されている。
第2脚部87の取付孔92および下前連結部43の第2取付孔62に第2ボルト96が差し込まれ、第2ナット66にねじ結合されている。
これにより、支持ブラケット18が三角形外形部32に第1〜第3のボルト95〜97で取り付けられている。
すなわち、三角形外形部32に支持ブラケット18を3点で設け、支持ブラケット18でエンジン/トランスミッションユニットを3点支持することができる。
これにより、エンジン/トランスミッションユニット100を支える支持位置の精度を簡単に確保することができ、さらには支持位置の精度を向上させることができる。
よって、左フロントサイドフレーム12に支持ブラケット18を取り付けるための取付孔を開ける必要がない。
これにより、左フロントサイドフレーム12の強度を簡単に確保することができる。
よって、三角形外形部32は、外側連結部21の略中央21aおよび左フロントサイドフレーム12間に、エンジンルーム20側に臨むように下り勾配で配置されている。
この支持ブラケット18のラバー部材82に、エンジン/トランスミッションユニット100の取付ブラケット102がボルト104・ナット105で取り付けられている。
支持ブラケット18を傾斜状態にすることで、例えば、エンジン/トランスミッションユニット100の取付高さを低く抑えることができる。
図9(a),(b)は本発明に係る連結部材の外側連結部および内側上連結部をアッパメンバーに溶接する例を説明する図である。
(a)において、まず、左ホイールハウス15に左ロアメンバー14をスポット溶接する。
つぎに、連結部材16の外側連結部21を左ホイールハウス15の前壁15bにスポット溶接する。ついで、外側連結部21の上面に内側上連結部31をスポット溶接する。
その後、左ホイールハウス15および左ロアメンバー14の上端部に左アッパメンバー13を矢印Aの如く重ね合わせる。
よって、連結部材16の外側連結部21および内側上連結部31を左アッパメンバー13側に予め一体に組み付けておくことができる。
これにより、外側連結部21および内側上連結部31を単体で個別に取り扱う(搬送する)必要がなくなる。
(a)において、左フロントサイドフレーム12に連結部材16の三角形外形部32をスポット溶接する。
よって、連結部材16の三角形外形部32を左フロントサイドフレーム12に予め一体に組み付けておくことができる。
これにより、三角形外形部32を単体で個別に取り扱う(搬送する)必要がなくなる。
同時に、内側上連結部31の下端部31aを三角形外形部32に矢印Dの如くスポット溶接するとともに、外側連結部21の上面を三角形外形部32にスポット溶接する。
その後、図1に示すように、三角形外形部32に支持ブラケット18をボルト95〜97で取り付ける。
よって、左アッパメンバー13側に外側連結部21および内側上連結部31を予め組み付けておき、左フロントサイドフレーム12に三角形外形部32を予め組み付けておくことが可能になる。
したがって、左フロントサイドフレーム12に対して三角形外形部32を容易に精度よく組み付けることができる。
三角形外形部32を精度よく組み付けることで、三角形外形部32に支持ブラケット18(図1参照)を容易に精度よく組み付けることができる。
これにより、組立ラインにおける部品の取り扱いが容易になり、組立工程の簡素化を図ることができる。
Claims (1)
- 車体前部に車体前後方向に向けてフロントサイドフレームが設けられ、このフロントサイドフレームの外側上方にアッパメンバーが設けられ、前記フロントサイドフレームおよび前記アッパメンバーでエンジンルームの骨格が形成され、前記フロントサイドフレームおよび前記アッパメンバー間にホイールハウスが設けられた車体前部構造であって、
前記フロントサイドフレームおよび前記アッパメンバーに架け渡され、前記エンジンルーム側に対向する部位に、末広がり状態で略三角形に形成された三角形外形部を有する閉断面状の連結部材と、
前記三角形外形部に3点で設けられることにより、エンジン/トランスミッションユニットを3点支持で支える支持ブラケットとを備え、
前記連結部材は、
前記フロントサイドフレームおよび前記アッパメンバーに架け渡された外側連結部と、
前記外側連結部の上面に沿って前記エンジンルーム側に対向させて設けられ、前記外側連結部に一体化されて閉断面を形成する内側連結部とを有し、
内側連結部は、
前記アッパメンバーから前記外側連結部の上面に沿って前記外側連結部の略中央まで延出された内側上連結部と、
前記外側連結部の略中央から前記外側連結部の上面に沿って前記フロントサイドフレームまで延出された前記三角形外形部とに2分割され、
前記三角形外形部は、前記ホイールハウスおよび前記フロントサイドフレームに渡って取り付けられた分岐部を有し、
前記分岐部、前記ホイールハウスおよび前記フロントサイドフレームで閉断面を形成したことを特徴とする車体前部構造。
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