JP4727937B2 - 塗布剤及びこれを用いた多孔質膜の形成方法 - Google Patents

塗布剤及びこれを用いた多孔質膜の形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、多孔質化剤を含む塗布剤及びこれを用いた多孔質膜の形成方法に関する。
従来、塗膜の表面積を広くすることにより気体や液状物質を塗膜に吸着させる方法がある。塗膜の表面積を広くする方法としては、例えば、(1)スプレーダストを利用して塗膜表面に凹凸を形成させる方法、(2)塗膜の硬化収縮を利用して塗膜に微細なワレを発生させる方法、及び(3)水不溶性塗膜に水溶性樹脂微粒子を分散させ塗膜を水に浸漬させることにより塗膜中に孔を形成させる方法等が挙げられる。
上記した(1)の方法は塗膜表面がざらざらとなるために耐汚染性、塗膜物性等が劣り、(2)の方法は塗膜の物性や耐久性等が劣り、また(3)の方法は顔料等を使用した場合には顔料と水溶性樹脂微粒子との比重差が大きいために水溶性樹脂微粒子が塗膜に均一分散されないこと、スプレー塗装の際に水溶性樹脂微粒子が変形や破壊されるために塗膜中に安定な粒子が分散されないこと、排水処理が面倒であること及びコストが高くなること等の問題点があった。
かかる問題点を解決する方法として、特許文献1には、塗料から形成された塗膜を浸水させることにより塗膜中の水溶性無機塩粒子を溶出させ、塗膜に多孔質で均一な孔を形成させる方法が記載されている。しかしながらこの方法では、水溶性無機塩粒子の種類によっては、塗料の貯蔵安定性が不十分であったり、形成塗膜が湿度の影響を受け易く、金属面に適用した場合においては金属腐食を起こすことがあった。
特開2001−179173号公報
本発明の目的は、塗料状態での貯蔵安定性が良好であり、湿度の影響をうけにくい塗膜を形成する塗布剤及び該塗布剤を用いた多孔質化膜の形成方法を提供することである。
本発明者等は、上記した課題を解決するために鋭意検討した結果、多孔質化剤として特定の化合物を使用することにより、塗料状態での貯蔵安定性が良好で、湿度等の影響によらず塗膜に多孔質で均一な孔が形成できることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、
1.
(A)被膜形成成分、(B)充填剤、(C)多孔質化剤及び(D)有機溶剤を含有する塗布剤であって、該被膜形成成分(A)が、テトラアルコキシシランを5〜95重量%含むアルコキシシラン混合物を縮合反応させることにより得られるポリオルガノシロキサン樹脂を含有し、充填剤(B)が、その成分の少なくとも一部として光触媒活性を有する酸化チタンを含有するものであり、該多孔質化剤(C)が、硫酸アルミニウム及び硫酸マグネシウムよリ選ばれる硫酸塩であり、(D)有機溶剤が疎水性有機溶剤を80重量%以上含有することを特徴とする多孔質膜形成用の塗布剤、
2.
基材に、1項に記載の塗布剤を塗布し、乾燥させた後、得られた塗膜を水により塗膜中の多孔質化剤(C)に起因する水溶物を溶出させることを特徴とする多孔質膜の形成方法、
に関する。
本発明の塗布剤は、現場環境等に左右されず容易に製造でき、顔料分散性、貯蔵安定性に優れる。該塗布剤から形成される多孔質膜は、外観が良好でありながら表面積が広いので、機能性物質を少量混ぜ込むだけでその機能を増大させることができる。例えば、光触媒活性を有する酸化チタンなどを含有させると空気中の汚染物質を分解させる等の性能を効率的に発揮させることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において被膜形成成分(A)に含まれる樹脂成分としては、従来から塗料分野で使用されている樹脂を使用することができ、非架橋タイプ及び架橋タイプ(自己架橋タイプや硬化剤による外部架橋タイプのもの)のいずれのものであってもよい。また、該樹脂から形成される塗膜は、水に溶解しないことが望ましい。
非架橋タイプとしては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂、繊維素樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ナイロン、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、シリコ−ン樹脂などを挙げることができる。これらの樹脂は1種もしくは2種以上混合して使用することができる。また、これらの樹脂は2種以上の変性樹脂であっても構わない。
架橋タイプとしては、例えば、アミノ硬化型アクリル樹脂、アミノ硬化型ポリエステル樹脂、(ブロック)ポリイソシアネート硬化型アクリル樹脂、(ブロック)ポリイソシアネート硬化型ポリエステル樹脂、(ブロック)ポリイソシアネート硬化型エポキシ樹脂、無水酸硬化型エポキシ樹脂、多酸硬化型エポキシ樹脂、ポリオルガノシロキサン樹脂、酸化硬化型アルキド樹脂、活性エネルギー線硬化型樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は1種もしくは2種以上混合して使用することができる。
本発明においては、上記塗布剤が、後述の充填剤(B)として光触媒活性を有する酸化チタンを含有する場合においては、該光触媒活性を有する酸化チタンによる膜劣化の影響から、該被膜形成成分(A)が、樹脂成分としてポリオルガノシロキサン樹脂を含有することが好適である。
本発明において好適な上記ポリオルガノシロキサン樹脂としては、例えば、テトラアルコキシシランを5〜95重量%含むアルコキシシラン混合物を縮合反応させることにより得られる樹脂を挙げることができる。テトラアルコキシシランの量が5重量%未満では、塗布剤の貯蔵安定性が不十分になることがあり、一方、95重量%を越えると形成塗膜の仕上がり性が不十分になることがある。
上記テトラアルコキシシランとしては、例えば、珪素原子に結合する置換基が同一又は異なって炭素数が1〜6のアルコキシ基であるオルガノシラン化合物を挙げることができ、具体的にはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン及びこれらの低縮合物などが挙げられる。ここで低縮合物とは重合度が10以下のオリゴマーを意味する。
上記ポリオルガノシロキサン樹脂として、さらに好適なものとしては、テトラアルコキシシランを5〜95重量%、好ましくは20〜80重量%、トリアルコキシシランを5〜95重量%、好ましくは20〜80重量%含むアルコキシシラン混合物を縮合反応させることにより得られる樹脂を挙げることができる。
上記トリアルコキシシランとしては、例えば、珪素原子に結合する置換基であるアルコキシ基が同一又は異なって炭素数が1〜6のオルガノシラン化合物を挙げることができ、具体的には、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリフェノキシシラン及びこれらの低縮合物等の1〜6のアルキル基を有するトリアルコキシシランを挙げることができる。
また、上記アルコキシシラン混合物には、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン等のジアルコキシシランやトリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、ジメチルエチルエトキシシラン等のモノアルコキシシラン及びこれらの低縮合物を含んでいてもよい。
上記アルコキシシラン混合物を縮合せしめるに際しては、例えば、該混合物を有機溶剤及び酸の存在下に、20〜100℃程度で30分〜10時間程度撹拌下に反応せしめ、次いで水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基類、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどの脂肪族アミン類、アンモニアなどを添加して系のpHを7以上にして縮合反応を進行せしめることができる。反応終了後、蒸留、共沸などにより残存する水を除去することによって製造することができる。
上記のようにして製造されるポリオルガノシロキサン樹脂の重量平均分子量は、形成塗膜の塗膜物性、硬化性、厚塗り性の点から、1000〜6000、好ましくは2000〜4000の範囲内であることが望ましい。尚、本明細書において、重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した重量平均分子量をポリスチレンの重量平均分子量を基準にして換算した値である。
上記のようにして得られる組成物は三次元縮合物であることができ、塗料の被膜形成成分として充分な機能を有している。この際テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、トリブチルアミン等の塩基触媒や有機金属触媒を添加することによりさらに硬化性を向上させることができる。有機金属触媒としては、ジアセチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート、ジアセチル錫ジオクトエート、オクチル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクチレートなどの有機錫化合物;アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリ−n− ブトキシド、アルミニウムトリス(アセチルアセトン)、アルミニウムトリス(アセトアセテートエチル)、アルミニウムジイソプロポキシ(アセトアセテートエチル)、アルミニウムアセチルアセトナート等の有機アルミニウム化合物;チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノメチルエーテル)、チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノエチルエーテル)、チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノブチルエーテル)、テトラノルマルブチルチタネート等の有機チタン化合物;ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノメチルエーテル)、ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノエチルエーテル)、ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノブチルエーテル)、ジルコニウムノルマルプロピレート、ジルコニウムノルマルブチレート、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトナート)等の有機ジルコニウム化合物;ナフテン酸亜鉛等の有機亜鉛化合物;オクチル酸コバルト、ナフテン酸コバルト等の有機コバルト化合物;等を挙げることができる。中でも有機アルミニウム化合物が好適である。
本発明に使用される充填剤(B)としては、従来から使用されている着色顔料、体質顔料、防食顔料、金属顔料等の顔料であれば特に制限なしに使用することができる。着色顔料としては、例えば、二酸化チタン、亜鉛華、鉛白、塩基性硫酸鉛、硫酸鉛、リトポン、硫化亜鉛、アンチモン白などの白色顔料;ベンガラなどの赤色顔料;フタロシアニンブルーなどの青色顔料;フタロシアニングリーンなどの緑色顔料などが挙げられる。
体質顔料としては、バリタ粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシム、石膏、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、珪藻土、タルク、炭酸マグネシウム、アルミナホワイト、グロスホワイト、サチン白、マイカ粉などが挙げられる。防錆顔料としては、例えば、鉛酸カルシウム、リン酸亜鉛などが挙げられる。金属粉顔料および金属光沢顔料としては、アルミニウム粉、ブロンズ粉、銅粉、錫粉、鉛粉、亜鉛末、リン化鉄などが挙げられる。
本発明においては、上記充填剤(B)が、その成分の少なくとも一部として光触媒活性を有する酸化チタンを含有することが望ましい。
光触媒活性を有する酸化チタンは、太陽光や人工照明光などの光を吸収することによって励起して正孔(ホール)やOHラジカルを発生し、これらが強い酸化作用を示し、空気中の汚染物質を分解させることのできる化合物である。該化合物によれば、空気中の窒素酸化物を酸化して硝酸に変化させ、窒素、水に化学変化させることができ、また、空気中の硫黄酸化物を酸化して硫酸に変化させることができることが知られている。該光触媒活性を有する酸化チタンとしては、紫外線及び/又は可視光を吸収して光触媒作用を発現し得るものであれば特に制限なく従来公知のものが使用可能であり、例えばアナターゼ型酸化チタンや、アナターゼ型酸化チタン又はルチル型酸化チタンを、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、レニウム、オスミウム、パラジウム、白金、イリジウム、ニオブ、モリブデン、タングステン等の金属等で変性した化合物等が使用可能である。
本発明は多孔質化剤(C)として、硫酸塩を使用することを特徴とする。本発明においては、顔料分散性、形成塗膜の多孔質性等の点から、特に粉末状の無水硫酸塩が好適である。また、硫酸塩としては、融点が200℃以上、好ましくは300℃以上で、且つ25℃の水100gに対して30g以上、好ましくは30〜85gの範囲内で溶解する化合物であることが望ましい。
該硫酸塩において、硫酸イオンと塩を形成する正イオンとしては、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム等が挙げられ、多孔質化剤(C)として具体的には硫酸アンモニウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム等が特に好適である。
上記多孔質化剤(C)は、硫酸塩以外に臭化ナトリウム、臭化アンモニウム、臭化カリウム等の臭化物;塩化アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の塩化物;フッ化ナトリウム、フッ化アンモニウム、フッ化カリウム等のフッ化物等を併用することもできる。
本発明の塗布剤においては、塗布剤の被膜形成成分(A)の固形分に対して充填剤(B)が1〜300重量%、好ましくは5〜80重量%、多孔質化剤(C)が5〜100重量%、好ましくは10〜80重量%の範囲内であることが望ましい。
本発明の塗布剤に含まれる有機溶剤(D)としては、特に制限されるものではないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン(o−,m−,p−)、石油ナフサなどの炭化水素系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル等のエステル系溶剤;メタノール、エタノール、n−ブタノール、セカンダリーブタノール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ペンタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、2−エチルヘキサノール、n−オクタノール、ベンジルアルコール、ヘキシレングリコール等のアルコール系溶剤;ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノtert−ブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルグリコール、2−ブトキシエタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル系溶剤;等が挙げられ、これらは単独で、又は併用して使用できる。
本発明においては塗布剤の貯蔵安定性及び顔料分散性が良好なことから、上記溶剤の中でも疎水性有機溶剤が、該有機溶剤(D)中に80重量%以上、好ましくは85重量%以上の範囲内で存在することが望ましい。該疎水性有機溶剤としては、特に20℃の有機溶剤中に水が10重量%以下、好ましくは5重量%以下の溶解性を示す疎水性有機溶剤であることが望ましい。
上記疎水性有機溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン(o−,m−,p−)、石油ナフサなどの炭化水素系溶剤;メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤:酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル等のエステル系溶剤;n−ブタノール、セカンダリーブタノール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ペンタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、2−エチルヘキサノール、n−オクタノール、ベンジルアルコール、ヘキシレングリコール等のアルコール系溶剤;等が挙げられ、これらは単独でもよいし2種以上併用してもよい。
本発明の塗布剤は、上記した以外に必要に応じて、染料、流動性調整剤、増粘剤、硬化触媒、紫外線吸収剤、光安定化剤、熱安定剤、開始剤、その他の充填剤(例えば、シリカバルーン、有機架橋樹脂粒子等)、その他の樹脂、可塑剤等を配合することができる。
本発明の塗布剤の製造は、例えば、上記被膜形成成分(A)、充填剤(B)、多孔質化剤(C)及び有機溶剤(D)を含む成分を混合することにより製造できる。混合機としては、ディスパー、ペブルボールミル、小型分散機(ペイントシェーカー)、サンドミル、3本ローラー等の従来から塗料製造で使用される顔料分散機を特に制限なしに使用することができる。
上記の通り得られる本発明の塗布剤の粘度は、特に制限されるものではないが、100〜4000mPa・s、好ましくは300〜2000mPa・sの範囲内となるようにすることが、多孔質膜の均一形成性、厚塗り適性の点から好適である。本明細書において、粘度とは試料を25℃に調整し、ブルックフィールド型粘度計で測定したものを表す。
本発明の多孔質化膜の形成方法は、基材に、上記の通り得られる塗布剤を塗布し、乾燥させた後、得られた塗膜中の水溶物を溶出させることを特徴とする多孔質膜を形成する方法である。
基材としては、アルミニウム等の金属、コンクリート、ガラスなどの無機質やプラスチック、木材、繊維、塗膜等の有機質、及びこれらのものが組み合わさったものが使用できる。また、形状は板状等のものはもちろんのこと、多種形状に加工された基材にも塗装することができる。
塗装は、例えば、スプレー塗装、ローラー塗装、刷毛塗装、バーコーター塗装、浸漬塗装等の従来から公知の塗装手段で塗装することが可能であり、塗装膜厚(乾燥)は、通常5〜1000μm、好ましくは10〜500μmの範囲であることが適している。
乾燥又は硬化条件は、塗料のタイプや有機溶剤の種類に応じて適宜選択することができる。具体的には、例えば、室温では、1時間〜7日、好ましくは2時間〜1日の範囲が適している。また、加熱する場合には、例えば、50〜200℃の温度で1分〜24時間、好ましくは10分〜5時間の範囲が適している。
得られた塗膜は、水により塗膜中の多孔質化剤(C)を溶出させることによって多孔質化することができる。該溶出は塗膜に直接水をスプレーして行うことができ、また塗膜を水に浸漬することによっても可能である。更に、塗装された基材を屋外に曝すことにより、雨などにより徐々に多孔質化剤(C)を塗膜から溶出させることも可能である。また、溶出に使用される水には、必要に応じてアルカリ化合物、酸性化合物、溶剤など、多孔質化剤(C)の溶解を制御する調整剤も配合することができる。
本発明方法により形成された多孔質膜は、例えば、下記式により多孔質化率を測定することができる。
多孔質化率(%)={(多孔質化前の塗膜重量−多孔質化後の塗膜重量)/多孔質化前の塗膜重量}×100
本発明方法によれば、上記多孔質化率は、約2〜50%、好ましくは約4〜45%の範囲内とすることができる。また、塗膜の顕微鏡断面観察により多孔質化の度合いを確認することもできる。
実施例を記載する。
本発明について、実施例を掲げて詳細に説明する。本発明は提供した実施例に限定されるものではない。
塗布剤の製造
参考例1
下記原料を琺瑯製容器に仕込みディスパー攪拌にて混合し前練りを行ない、その後、分散メジアとしてガラスビースを用い、小型分散機(ペイントシェーカー)により分散を行い、粘度が453mPa・sの塗布剤(N−1)を製造した。
塗布剤(N−1)の配合組成
「アクリディックA−180」(注1) 222g
「JR−600A」(注2) 100g
無水硫酸マグネシウム(注3) 40g
酢酸エチル 40g
(注1)「アクリディックA−180」:商品名、大日本インキ工業社製、平均分子量80000の溶剤型アクリル樹脂、溶剤:トルエン、固形分45%
(注2)「JR−600A」:商品名、テイカ社製、ルチル型酸化チタン
(注3)無水硫酸マグシウム:和光純薬社製、25℃の水100gに対する溶解度36g、融点1185℃、粉末状。
実施例
下記原料を琺瑯製容器に仕込みディスパー攪拌にて混合し前練りを行ない、その後、分散メジアとしてガラスビースを用い、小型分散機(ペイントシェーカー)により分散を行い、塗布剤(N−2)用のベース塗料を製造した。その後該ベース塗料に反応触媒としてアルミニウムトリスアセチルアセトナートを該ベース塗料の樹脂固形分に対してアルミニウムトリスアセチルアセトナートの量が1重量%となるように混合し、粘度が480mPa・sの塗布剤(N−2)を得た。
塗布剤(N−2)用のベース塗料配合組成
ポリオルガノシロキサン樹脂ワニス(注4) 200g
「ST−01」(注5) 100g
無水硫酸マグネシウム 40g
酢酸エチル 30g
(注4)平均分子量3000、溶剤:酢酸エチル、固形分50%
反応容器にテトラエトキシシラン62g、メチルトリエトキシシラン125gおよび酢酸エチル187gを加え、内容物を攪拌しながら加熱して80℃になった後、0.2N塩酸30gを添加し80℃で10時間反応させた。次いで、この反応生成物にトリエチルアミン30gを添加してpHを7以上に上げて80℃で2時間縮合反応を行い、その後酢酸エチル100gを添加して120℃まで昇温し不揮発分が50%なるまで脱溶剤を行い、重量平均分子量が3000、固形分が50%の当該樹脂を得た。
(注5)「ST−01」:商品名、石原産業社製、光触媒活性を有するアナターゼ型酸化チタン
実施例
下記原料を琺瑯製容器に仕込みディスパー攪拌にて混合し前練りを行ない、その後、分散メジアとしてガラスビースを用い、小型分散機(ペイントシェーカー)により分散を行い、塗布剤(N−3)用のベース塗料を製造した。その後該ベース塗料に反応触媒としてアルミニウムトリスアセチルアセトナートを該ベース塗料の樹脂固形分に対してアルミニウムトリスアセチルアセトナートの量が1重量%となるように混合し、粘度が470mPa・sの塗布剤(N−3)を得た。
塗布剤(N−3)用のベース塗料配合組成
ポリオルガノシロキサン樹脂ワニス(注4) 200g
「ST−01」(注5) 100g
無水硫酸アルミニウム(注6) 40g
酢酸エチル 30g
(注6)無水硫酸アルミニウム:融点770℃、25℃の水100gに対する溶解度38g、粉末状
参考例2
下記原料を琺瑯製容器に仕込みディスパー攪拌にて混合し前練りを行ない、その後、分散メジアとしてガラスビースを用い、小型分散機(ペイントシェーカー)により分散を行い、塗布剤(N−3)用のベース塗料を製造した。その後該ベース塗料に反応触媒としてアルミニウムトリスアセチルアセトナートを該ベース塗料の樹脂固形分に対してアルミニウムトリスアセチルアセトナートの量が1重量%となるように混合し、粘度が420mPa・sの塗布剤(N−4)を得た。
塗布剤(N−4)用のベース塗料配合組成
ポリオルガノシロキサン樹脂ワニス(注4) 200g
「ST−01」(注5) 100g
無水硫酸マグネシウム 40g
エチレングリコールモノブチルエーテル(親水性有機溶剤)
30g。
比較例1
上記参考例1において、配合組成を下記とする以外は上記参考例1と同様にして粘度が420mPa・sの塗布剤(S−1)を製造した。
塗布剤(S−1)の配合組成
「アクリディックA−180」(注1) 222g
「JR−600A」(注2) 100g
無水塩化カルシウム(注7) 40g
酢酸エチル 40g
(注7)無水塩化カルシウム;融点772℃、25℃の水100gに対する溶解度82g
比較例2
上記参考例1において、配合組成を下記とする以外は上記参考例1と同様にして粘度が480mPa・sの塗布剤(S−2)を製造した。
塗布剤(S−2)の配合組成
「アクリディックA−180」(注1) 222g
「JR−600A」(注2) 100g
酢酸エチル 20g
比較例3
上記実施例において、ベース塗料の配合組成を下記とする以外は実施例と同様にして、粘度が446mPa・sの塗布剤(S−3)を作製した。
塗布剤(S−3)用のベース塗料の配合組成
ポリオルガノシロキサン樹脂ワニス(注4) 200g
「ST−01」(注5) 100g
無水塩化カルシウム(注7) 40g
酢酸エチル 30g
比較例4
上記実施例において、ベース塗料の配合組成を下記とする以外は実施例と同様にして、粘度が480mPa・sの塗布剤(S−4)を作製した。
塗布剤(S−4)用のベース塗料の配合組成
ポリオルガノシロキサン樹脂ワニス(注4) 200g
「ST−100」(注5) 100g
酢酸エチル 60g。
多孔質膜の形成
上記参考例1及び比較例1〜2で製造した各塗布剤を酢酸エチルで希釈し、アルミニウム板およびブリキ板に夫々スプレー塗装し、80℃で1時間乾燥を行い、乾燥膜厚30μmの塗膜を得た。同様に実施例2〜3、参考例2および比較例3〜4では、ベース塗料と反応触媒を上記の重量比率で混合した後、酢酸エチルで希釈し、アルミニウム板およびブリキ板にスプレー塗装し、160℃で30分間乾燥を行い、乾燥膜厚30μmの塗膜を得た。次に、該塗装済みパネルを20℃の水に24時間浸漬を行った後、80℃で30分水切り乾燥を行い多孔質膜を形成させた。その後、多孔質塗膜塗装パネルの性能評価と、希釈前の塗布剤原液の貯蔵試験を実施した。結果を表1に示す。
Figure 0004727937
評価方法
(*1)外観:水浸漬により多孔質化を行った各塗装パネル(素材:アルミ板)の塗膜を目視により、塗膜異常(ブツ、ハジキ、ヘコミ、ワレ、ハガレ、フクレ、変色)の有無を評価した。
◎:優れている、○:良好、○△:やや不良、△:不良、×:著しく不良
(*2)耐金属腐食性:多孔質化を行った各塗装パネル(素材:ブリキ板)を耐湿性試験機(50℃、95%RH)に投入し8時間試験を行った。試験後の塗膜のさび発生程度を評価した。
◎:優れている、○:良好、○△:やや発錆あり、△:発錆あり、×:著しく発錆あり。
(*3)塗膜の多孔質化率:上記計算式から塗膜の多孔質化率を算出し比較した(素材:アルミニウム板)。
(*4)塗膜の表面積:多孔質化を行った各塗装パネル(素材:アルミニウム板)の表面積を比表面積・細孔分布測定装置(BET吸着法)を用いて測定した。多孔質化前の塗膜の表面積に対する倍率で表した。
(*5)顔料分散性:小型分散機(ペイントシェーカー)で分散を行い、分散時間と分散度から分散性の難易を評価した。
◎:優れている、○:良好、○△:やや不良、△:不良、×:著しく不良
(*6)状態:各塗布剤の状態(ブツ、沈降、ニス浮きの有無)を目視で調べた。
◎:優れている、○:良好、○△:やや不良、△:不良、×:著しく不良
(*7)塗布剤原液の貯蔵試験:各塗布剤を5℃および20℃の条件で2ケ月間の貯蔵試験を行なった。貯蔵後において、状態(ゲル化、ブツ、沈降、ニス浮きの有無)、粘度変化を調べた。また、貯蔵後の塗布剤を酢酸エチルで希釈し、アルミニウム板にスプレー塗装し、80℃で1時間乾燥を行い乾燥後の塗膜状態(ブツ、ハジキ、ヘコミ、ワレ、ハガレ、フクレ、変色)を評価した。
◎:優れている、○:良好、○△:やや不良、△:不良、×:著しく不良

Claims (2)

  1. (A)被膜形成成分、(B)充填剤、(C)多孔質化剤及び(D)有機溶剤を含有する塗布剤であって、該被膜形成成分(A)が、テトラアルコキシシランを5〜95重量%含むアルコキシシラン混合物を縮合反応させることにより得られるポリオルガノシロキサン樹脂を含有し、充填剤(B)が、その成分の少なくとも一部として光触媒活性を有する酸化チタンを含有するものであり、該多孔質化剤(C)が、硫酸アルミニウム及び硫酸マグネシウムよリ選ばれる硫酸塩であり、(D)有機溶剤が疎水性有機溶剤を80重量%以上含有することを特徴とする多孔質膜形成用の塗布剤。
  2. 基材に、請求項1に記載の塗布剤を塗布し、乾燥させた後、得られた塗膜を水により塗膜中の多孔質化剤(C)に起因する水溶物を溶出させることを特徴とする多孔質膜の形成方法。
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