JP4727611B2 - 伸縮管用漏水防止装置 - Google Patents

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この発明は、水道管、各種送水管、送油管等が、河川、道路、鉄道等と橋梁形式で交差する際に設けられる管橋において、その管橋の端部に設けられる「伸縮管(管軸方向、管径方向への変異を許容する伸縮管継ぎ手を含む)」に取り付けられる伸縮管用漏水防止装置に関するものである。
水道管等が、河川、道路、鉄道等を横断する際に設けられる管橋(いわゆる水管橋、添架管等、以下総称して「水管橋」という)Bは、例えば図1に示す橋台Aが、通常の橋梁と同様に相対して設けられて、その相対する橋台A,A間を、橋台A上に設けた支承Dに支持されたリングサポートCで固定した管体pで結んで水管橋Bを構成している。
この構造においては、温度変化に伴う管体pの伸縮や、地震などによる下部工変位に伴い管体pに作用する引張力や押込み力、曲げを吸収できるように、管体pの途中に伸縮管1を設けているものが多い。
さらに近年は、著大な地震動にも対応するべく、水管橋に対してより大きな変形に対する追従性が求められている。すなわち、管軸方向へのより大きな伸縮や、管径方向(管軸直角方向)へのより大きな変位に対しても、管体pの破損や脱管が生じないようにすることが求められている。
しかし、水管橋にこのような機能を備えることは、伸縮管の大型化及び高性能化とともに必要平面スペース増加、ひいてはコストアップに繋がる。また、既存の水管橋の改築には、相当な費用と時間を要するという問題がある。
そこで、従来の嵩張らない安価な伸縮管を用いながら、万が一、著大な地震動により伸縮管の脱管や破損が生じた際に、少なくとも落橋及び漏水を阻止して通水機能を維持することを可能にする伸縮管用漏水防止装置が検討されている。例えば、特許文献1には、伸縮管1の外周部を、ゴム製の伸縮カバー2と防護カバー10とで覆った伸縮管用漏水防止装置が記載されている。
その具体的構成は、図2に示すように、伸縮管(伸縮管継手)1の外周をその全周、全長に亘ってゴム製の伸縮カバー2で覆っている。この伸縮カバー2は、その軸方向両端部が、それぞれ前記伸縮管1を挟んで両側の管体p,pの各固定具3,3に対して締付部材である固定バンド6で水密に固定されている。この固定バンド6は樹脂を含浸させた高強度繊維等の帯体で作られた止水バンドであり、その固定バンド6を前記伸縮カバー2の外周に巻き付けることにより、その伸縮カバー2が固定具3の外周に締め付けるように固定される。
特開2003−96833号公報
伸縮管1に用いる伸縮カバー2は、ゴム製のシートを一周以上巻き付けて、シート間を接着剤で接着させるものが一般的である。しかし、伸縮カバー2は管軸方向両端が管体p,pに固定されているものの、管軸方向中程は伸縮管1の外周から離れており、接着する際に押さえつけることができない。このため、図14のようにシートを二周させたりすることで、出来るだけ水密性を確保しようとする工夫が行われているが、それでも十分な水密性を確保するのは困難である。
一方、ゴム製のシート同士を強固に接合させるためには、シートの両面から圧力をかけて押さえつけて固定するのが有効である。ところが、円周上に巻いたゴムシートの場合、軸方向両端部分では外径側から内径側へ押さえつけることにより、端部から両面に圧力をかけることは難しくないが、軸方向中央部分では、シート内面に挟み込む機器を設けることができず押さえつけることができない。
そこでこの発明は、水管橋に設ける伸縮管用漏水防止装置の設置にあたり、現場に持ち込める程度の大きさの機器で十分な水密性を確保できるように伸縮カバーを巻き付け接着可能とすることを目的とする。
この発明は、伸縮カバーを、周方向への重なり代をもって巻き付けられるフラットなシート状の内面用カバーと、その内面用カバーの外周側表面に固定された接続用シート片とからなるものとし、この接続用シート片の固定位置は、前記内面用カバーを巻き付けた状態で前記の重なり代において内面側となる位置であり、かつ接続用シート片の周方向いずれかの側の端部は、前記内面用カバーから離して径方向外側に起立可能であり、
その端部の外径側面と上記重なり代における外径側に位置する内面用カバーの内径側面とを重ねて、その重ねた部分を、厚さ方向両側から押し付けて水密に固定することで、上記の課題を解決したのである。
すなわち、まず巻き付ける前の内面用カバーに接続用シート片を固定させる。巻き付ける前の内面用カバーは平板状の状態であるので、その上に接続用シート片を固定するにあたっては、容易に圧力を掛けて強固に固定できる。このときに、接続用シート片の周方向の少なくともいずれかの側の端部を内面用カバーから離して曲げることができるようにする。また、内面用カバー自体は巻き付けるべき伸縮管の周よりも周方向に長く、巻き付けると重なり代を有するものである。ここまでは工場で予め接着させておくことができ、この状態で出荷することが可能である。
次に、上記接続用シート片を水管橋の伸縮管を設ける現場では、上記の接続用シート片を固定した内面用カバーを、伸縮管の外周に、接続すべき二つの管体の固定具の間に跨って巻き付ける。このとき、接続用シート片を接着させた面が外側となるようにし、かつ、内面用カバーを一周以上させた重なり代の内側面に接続用シート片が位置するように巻き付けていく。上記接続用シート片の端部は巻き付けると径方向外側に起立可能となる。この接続用シート片と、一周以上巻き付けた内面用カバーとを合わせて、径方向外側に向かって起立させることができる。この起立させた状態であれば、内面用カバーの周方向端部側から挟むことも、起立した部分の両面側から圧力を掛けることも容易に可能である。予め平板状の状態で、内面側の内面用カバーと接続用シート片とが固定されており、さらに内面用カバーを一周以上させた重なり代部分における内面用カバーの内側と接続用シート片とを強固に固定させることで、内面用カバーを高い水密性を示す伸縮カバーとして固定することができる。
この発明により、水管橋の現場に持ち込み可能な大きさのシート接続用機器で、伸縮管用漏水防止装置の伸縮シートを十分な水密性を確保して接着させることができ、伸縮管用漏水防止装置の水密性をより高めることができる。
(第一の実施形態)
第一の実施形態を図1〜9に基づいて説明する。この実施形態の伸縮管用漏水防止装置は、図1に示すような水管橋Bの管体p,pの接続部に設けられた伸縮管(伸縮管継手)1の周囲に設けられた伸縮カバー2からなる。この伸縮管1付近の拡大図を図2に示す。伸縮管1は接続された管体p,p間の所定の量の軸方向伸縮を許容する。
伸縮管1としては、公知の種々の構造を採用し得るが、この実施形態では、図2(b)に示すように、管体p,pの接続部の外周に、その管体pよりもやや大型の管体1aを設け、シール材1bをリング上の固定部材1cで固定したものである。なお、この発明においては伸縮管1の構造はこの構造に限定されず、他の構造の伸縮管でもよい。
その伸縮管1は、図2に示すように、常時は突き合わされた管体p,p同士を、距離tだけ離した状態に固定している。温度変化に伴う管の伸縮や地震等による大きな外力が作用した場合には、シール材1b及び固定部材1cと管体pとの外周面との間にスリップが生じて、水道管がその管軸方向に沿って伸縮できるようになっている。
上記の伸縮カバー2は、上記の伸縮管1の外周を覆うように、ゴム製のシートを巻き付け接着して筒状のものとしたものである。これが固定具3,3を介して管体p,pに固定されることで、伸縮管1から漏水しても、伸縮カバー2が水密であることにより、管体p,p間の通水を維持する。その伸縮カバー2の両端部を管体pに固定するための固定具3は、この実施形態では、H型断面を有する環状部材を採用しており、溶接により管体pの外周に不動に固定されている。なお、固定方法は溶接に限らず、管体pの外周面に締め付け等によって固定具3を不動に固定してもよい。
この実施形態の伸縮カバー2は、少なくとも1枚以上の、可撓性、伸縮性を有する柔軟な水密ゴム製シートを巻き付けたものである。このうち、1枚以上の内面カバーを用いる場合は最も内面側となる内面用カバー21は、図3(a)に記載のような構成のシートを巻き付け接着したものである。図3(a)における左右方向が、巻き付ける際の円周方向となり、その円周方向の、巻き付ける際に内径側となる端部21aの面上に、接続用シート片23が接着されている。内面用カバー21の円周方向長さは、上記伸縮カバー2として用いる際の円周一周よりも長く、その分、巻き付けた際には接続用シート片23の長さ分以上の重なり代Jを生じさせる。
接続用シート片23は軸方向幅が内面用カバー21と同幅であり、円周方向となる長さは、内面用カバー21よりも十分に短い。また、内面用カバー21への接着にあたっては、軸方向幅を合わせて接着する。さらに、内面用カバー21の内径側に位置する端部21aに向く側である一方の端部23aの側は全幅に亘って接着されており、外径側に位置する端部21bに向く側である他方の端部23bの側は接着されておらず、図3(b)に示すように内面用カバー21の表面から離して曲げ、内面用カバー21に対して起立させることができる。すなわち、円周方向の長さは、少なくとも円周方向一方の端部を持ち上げて起立できる程度の長さであることが必要であり、概ね10cm〜20cm程度とするとよい。
上記の図3(a)に示す内面用カバー21を、図4(a)に示すように、接続用シート片23を接着固定させた面を外周側にし、上記一方の端部21a側から、上記管体p,p間に巻き付ける。具体的には、管体p,pに設けた上記固定具3,3上に巻き付けることで、接着後に固定可能であるようにする。巻き付けて一周した内面用カバー21の重なり代Jとなる部分は、図4(a)に示すように、内面用カバー21の外径側となる端部21b近傍の内径側面と、接続用シート片23の外径側面とを合わせて(27として示す部分にあたる。)、接続用シート片23の未だ接着していない他方の端部23bの側を径方向外側に曲げて、内面用カバー21の既に巻き付けた部分から離し、起立させる。これにより、既に巻き付けた部分に邪魔されることなく、上記内面用カバー21の他方の端部21b近傍の内側面と、接続用シート片23の未だ接着していない他方の端部23b側の外側面とを合わせた部分(27)を、図4(b)中の矢印に示すように厚さ方向両側から圧力をかけて押し付け、接着することができる。
なお、接続用シート片23の、後から接着を行う部分27は、両側から圧力をかける必要があるため、既に内側面が接着された、先に接着する部分26(一方の端部23a側となる。)に対応する外側面を除いた部分27(他方の端部23b側となる。)の外側面となる。
上記の接着する部分26,27の接着にあたっては、接着剤を用いて両側から圧力をかける方法と、両側から圧力とともに熱をかけて加硫接着させる方法とがあり、加硫接着させる方法の方が、接着部分の水密性がより強固となるため好ましい。ただし、加硫接着を行うためには、内面用カバー21及び接続用シート片23のいずれもが、加硫接着可能なゴム製である必要があり、単独で加硫接着できないゴムの場合は加硫剤を用いるとよい。また、先に接着する接着部分26は、上記の水管橋へ輸送する前に、工場出荷段階で接着させておくと、現場での手間を省くことができるので好ましい。一方で、後から接着する接着部分27は、固定具3に密に巻き付けて固定することが求められるため、現場で長さを合わせて接着させると好ましい。
また、上記の巻き付けを行う際に、管体p,pの固定具3,3と内面用カバー21との間は、巻き付けて接着する力と外側から締付部材で締め付ける力とで固定することに加えて、固定具3,3と内面用カバー21の内側面の接触部21cとを接着剤で接着しておくと、安定性、水密性が高まるためより好ましい。また、内面用カバー21が一周し、一周した内面用カバー21の内周面側の、内側となる端部21aによる段差を超える箇所で、内面用カバー21の内周面の接触部21cと固定具3,3との間に生じる隙間28にも、生ゴム又は同種の接着剤を充填して接着させておくとより好ましい。なお、充填させた生ゴムは熱で硬化させるとよい。
この実施形態ではさらに、重なり代Jが接続用シート片23の表面を覆ってさらに余る他方の端部21b付近の内径側面を、図5(a)に示すように、内径側の内面用カバー21の外径側面に接着させる(30と示す部分にあたる。)。ここでは段差により隙間29が生じるので、生ゴム又は接着剤により隙間29を埋めつつ接着させて、当該部分30を固定する。こうすると、図5(b)の拡大断面図に示すように、端部が翻ることなく、固定具3,3に固定しやすくなるとともに、より水密性を高めて接着させることができる。このような接着を行うために、接続用シート片23と後から接着する部分27は、他方の端部21bからやや離れていると好ましい。
この実施形態における上記の伸縮カバー2は、上記の接着により内面用カバー21を固定、形成させた後に、さらに、可撓性、伸縮性を有するシート状のゴムからなる外面用カバー22を巻き付けて、カバーを二重に重ねた構造とする。この外面用カバー22を一周させた場合の断面図は図6のようになる。それぞれを巻き付ける際には、内側にあるカバーとの間を接着剤で接着するとよい。また、外面用カバー22の端部は、内面用カバー21の端部とは円周方向で反対側に位置していると、内面用カバー21が漏水した際に、外部への漏水を防ぐ効果が高いのでより好ましい。なお、外面用カバー22を二周以上させてもよい。この外面用カバー22を重ねることにより、伸縮カバー2の強度を上げて、内部から水圧で押された場合に変形を起こすことを抑制するとともに、より水密性を高め、内部からの水圧に対する強度を上げることができる。
さらに、上記の外面用カバー22のさらに外側の軸方向両端部は、図2(b)の拡大図に示すように、ゴム補強シート24で覆われている。このゴム補強シート24は、生ゴムとそれを補強する補強繊維とからなり、上記の内面用カバー21及び外面用カバー22よりも高い強度を有する。これにより、伸縮カバー2の一部が固定具3に拘束されることによる変形で破れるのを防止するとともに、伸縮管1が外れて内側から水圧を受けた際に、大きく変形することを防ぐ効果がある。
また、上記の内面用カバー21,外面用カバー22,接続用シート片23,ゴム補強シート24からなる伸縮カバー2を固定具3に固定する締付部材は、伸縮カバー2を固定具3に対して十分な圧力を掛けて密着させることができれば形式は特に限定されない。図2に示すこの実施形態では、締付部材として高強度繊維と固定部材を合わせた固定バンド6を用いており、この固定バンド6が固定具3上から落ちないように、両端に固定バンド滑り止め7が設けてある。この他に、上記締付部材としては、ワイヤー、チェーンなどのひも状のもので伸縮カバーを締め付けて固定具3に締め付けるものでもよい。
ただし、上記締付部材は外部から強い圧力をかけて固定できるものであると、水密性がより高まるため好ましい。このような上記締付部材としては、図7に記載のような固定リング15が挙げられる。これは図7(a)(b)に示すように、管体pの外周面に沿う弧状のサドル部材15aを周方向に沿って3個連結して環状にしたものである。周方向に隣り合うサドル部材15a,15a同士は、対向するフランジ部15b、15bに挿通されたボルト15cとナットとによって固定され、固定リング15が固定具3の外周に締め付けられる。この締め付けにより、伸縮カバー2が管体pに固定される。なお、サドル部材15aの数は自由に設定できる。
一方、上記の固定具3,3同士は、図2(a)(b)に示すように離反防止手段17により連結されている。この離反防止手段17は、両固定具3,3に、それぞれ軸方向内側に突出する対の金属板からなる接続金具19がピン19aで固定されており、その接続金具19の軸方向内側よりに別のピン19bがねじ込まれている。その両ピン19b、19b間を結ぶように、アラミド繊維からなるロープ18の両端が、幾分弛んだ状態でそれぞれ係止されている。
さらに、伸縮カバー2の外周を覆うように、筒状の防護カバー10が設けられている。この防護カバー10は、ゴム製の伸縮カバー2が内部からの水圧により外側へ膨らむのを拘束することで伸縮カバー2を補強し、伸縮カバー2の破損を防止する。また、管体p,p同士が互いに離反するのを拘束して、落橋を防止する効果も期待できる。
このような構成からなる漏水防止装置の作用は、以下のようになる。地震等により、図8、9に示すような変位を受けて、管体p,p同士が相反する方向に引っ張られ、伸縮管1と管体p,pとが脱管すると、伸縮カバー2が伸び縮み、あるいは径方向に折れ曲がるように変形しながら、両管体p,p間の接続状態を維持し、通水機能を維持させる。
この状態で、伸縮カバー2は管体p,p間を通水する水の内圧に曝されることになり、内側から圧力を受けて膨らむことになる。ここで、内面用カバー21の接着部分26,27が上記の通り強固に接着されていることで、高い水圧を受けても水密性を維持することができる。
ただし、伸縮カバー2の内面用カバー21が、接続用シート片23を用いることで強固に接着されていても、元は伸縮性可撓性の高いゴムであるため、伸縮管1が脱管又は漏水すると伸縮カバー2は水圧により外径側に膨らもうとする。これを防護カバー10で拘束することにより、過度に伸縮カバー2が変形して破損しやすくなることを防止する。
また、管体p,p同士が相反する方向に引っ張られた際には、上記の離反防止手段17がその引っ張り力に対向して、その管体p,pがそれ以上離れることを阻止し、防護カバー10が管体pから外れてしまうことを防止しうる。また、防護カバー10自体も、その両端にカバー抜け止め11により管体p,pに固定され、外れてしまうことを防止する。これにより、伸縮カバー2の軸方向両端が相反する方向に引っ張られて破損することも防止する。
(第二の実施形態)
第二の実施形態を図10に基づいて説明する。この実施形態の伸縮管用漏水防止装置は、上記の第一の実施形態と同様に、水管橋の伸縮管1の周囲に設けるものであるが、伸縮カバー2の構成と接着時の形態が異なる。この実施形態における伸縮カバー2も、内面用カバー21と、その内面用カバー21の端部21aの外径側面に接着、固定された接続用シート片23とを備えるが、図10に示すように、接続用シート片23の先に接着する端部が、第一の実施形態とは逆に、重なり代Jにおける外径側に位置する内面用カバー21の端部21bに向く側である他方の端部23bである。すなわち、起立可能な側の端部は、重なり代Jにおける内径側に位置する内面用カバー21の周方向端部21aに向く側である一方の端部23aである。
この実施形態にかかる内面用カバー21を、図2に示す固定具3,3間に、内面用カバー21の接続用シート片23が接着された端部21a側から、接続用シート片23が外周側に位置するように巻き付ける。一周させた後、周方向への重なり代Jにおける外径側の内面用カバー21の内径面と、接続用シート片23の起立可能な側である一方の端部23a側の内径面側の面23cとを合わせ、この合わせた部分を厚さ方向両側から押し付けて、接着部分27を水密性を持たせて固定する。この状態を図10(b)に示す。
この実施形態における、それぞれの箇所の接着は、いずれも上記の第一の実施形態と同様に、厚さ方向両面から圧力をかけて行うものであり、加硫接着であると水密性が高くなり好ましい。また、内面用カバー21及び接続用シート片23は、第一の実施形態と同様に、可撓性、伸縮性を有するシート状のゴムである。
さらに、接着部27の接着後、接続用シート片23を、接着部分26,27の間で折り曲げて、内面用カバー21の外径側の端部21bを、内径側の内面用カバー21に接触させて、この部分30を接着剤で接着する。また、接続用シート片23の周方向両側に、接続用シート片23による段差によって内面用カバー21の内径側に生じる隙間28,29も、生ゴム又は接着剤を充填して固定する。これにより、より水密性を高くするとともに、重なり代J部分が起立して巻き付け後に外部から上記締付部材で固定するのが難しくなるのを防ぐことができる。
この実施形態でも、内面用カバー21を上記の手順で接着固定した後、第一の実施形態と同様に外面用カバー22を巻き付けて周方向に一周させて、接着剤で固定し、第一の実施形態と同様に固定具3に固定させることで、内面用カバー21と外面用カバー22とが伸縮管用漏水防止装置の伸縮カバー2としての役割を果たすものとなる。その効果は第一の実施形態と同様であるが、ただし、接続用シート片23を折り曲げて接着させるため、重なり代J部分が外側に膨らみやすくなり、固定具3,3への固定を行う上記締付部材が嵌めにくく、第一の実施形態に比べると固定具3の周辺における水密性が不十分になる場合がある。また、接続用シート片23の折り曲げ部分に強い力が加わるため、接続用シート片23が破損しやすくなる。
(第三の実施形態)
第三の実施形態を、図11に基づいて説明する。この実施形態の伸縮管用漏水防止装置も、上記の第一の実施形態と同様に、水管橋の伸縮管1の周囲に設けるものであるが、伸縮カバー2の、内面用カバー21上の接続用シート片23の接着位置が異なる。図11(a)に示すように、接続用シート片23は内面用カバー21の内径側となる端部21aから周方向に離れた箇所に固定接着されている。すなわち、周方向の重なり代Jが、接続用シート片23上の周方向前後両方に跨っている。それ以外は第一の実施形態と同様であり、接続用シート片23の先に接着する部分26は、軸方向幅の全幅に亘り、重なり代Jにおける外径側に位置する内面用カバー21の周方向端部21bに向く側の他方の端部23bが起立可能な端部であり、内径側に位置する周方向端部21aに向く側の端部23aの側のみが接着されている(26)。接着方法は第一の実施形態と同様に、厚さ方向両面から圧力をかけて接着する方法により、加硫接着であると高い水密性を発揮できるので好ましい。
この実施形態における伸縮カバー2の形成方法は、第一の実施形態と同様に、接続用シート片23が接着されている周方向の側を向いた端部21aの側から、内面用カバー21を巻き付けていく。一周以上巻き付けて、内面用カバー21を接続用シート片23と合わせた状態を図11(b)に示す。一周させた内面用カバー21が、内径側の内面用カバー21の端部21aに乗り上げる箇所と、接続用シート片23の端部23aに乗り上げる箇所とが分かれるため、それぞれの乗り上げる箇所の段差で生じる隙間31,32は、第一の実施形態で内面用カバー21と接続用シート片23とを一度に乗り越える隙間28よりも小さくなるので、第一の実施形態よりも水密性が高くなる。これらの隙間は、第一の実施形態と同様に接着剤で接着する。
その上で、接続用シート片23の起立可能である他方の端部23bの側の外径面と、外径側の内面用カバー21の内径側面とを合わせて、後から接着する部分27を接着させる。この接着方法も第一の実施形態と同様に、厚さ方向両面から圧力を掛けて接着するものであり、同様に、加硫接着であるとより水密性が高くなり好ましい。その後、内面用カバー21の外径側の端部21bを、第一の実施形態と同様に、内径側の内面用カバー21に接着剤で接着させて、伸縮カバー2の一部とする。伸縮カバー2としては、さらに外側に外面用カバー22を巻き付けて接着させてもよく、固定方法は第一の実施形態と同様である。
(第四の実施形態)
第四の実施形態を、図12に基づいて説明する。この実施形態は、上記の第三の実施形態において、内面用カバー21の内径側となる端部21aと、接続用シート片23の固定する位置とが、固定具3,3に巻き付けた際に一周分以上離れているようにしたものである。すなわち、重なり代Jが一周分以上に亘る。この実施形態では伸縮管1から漏水した場合でも、接着部分26,27が水と接するまでには、内面用カバー21同士の間を一周分浸透することになり、接着部分にまで水が浸透しにくい。
(その他の実施形態)
その他の実施形態としては、内面用カバー21の外径側の端部21bが、内面側で接続用シート片23と接着した部分27と一周以上分離れており、後から接着する部分27を接着させてから内面用カバー21をさらに一周させて接着させる形態が挙げられる。この場合、外面用カバー22を別途巻き付けなくても、内面用カバー21のみで、外面用カバー22を巻き付けた場合に相当する水密性を確保した伸縮カバー2とすることができる。
また、内面用カバー21と接続用シート片23との接着形態は、上記の実施形態のように、周方向の一方の端部側が接着される場合に限られない。例えば、図13のように、接続用シート片23の先に接着する部分26が周方向の中央部分にあって、どちらの周方向端部とも接していない実施形態が挙げられる。すなわち、周方向の両方の側の端部23a、23bがどちらも起立可能である。このような形態でも、巻き付けた外周側の内面用カバー21と合わせて接着させることができ、この発明にかかる伸縮管用漏水防止装置の伸縮カバー2として使用可能である。
この発明を使用する水管橋の概略図 (a)この発明にかかる伸縮管用漏水防止装置の断面図、(b)(a)の伸縮カバー付近の拡大図 (a)第一の実施形態における内面用カバーと接続用シート片との配置図、(b)接続用シート片を曲げた状態の図 (a)第一の実施形態における内面用カバーを一周させた状態の概念図、(b)(a)の接続用シート片周辺の拡大断面図 (a)第一の実施形態における他方の端部を接着させた状態の概念図、(b)(a)の接続用シート片周辺の拡大断面図 第一の実施形態における外面用カバーを一周巻き付けた状態の断面図 固定具の例を示す概略図 水管橋の脱落時の概略図 脱落時の伸縮管防水装置の断面図 (a)第二の実施形態における内面用カバーと接続用シート片との配置を示す図、(b)内面用カバーを一周させて接続用シート片と合わせた状態の図、(c)(b)の断面拡大図、(d)他方の端部を接着させた状態の図、(e)(d)の断面拡大図 (a)第三の実施形態における内面用カバーと接続用シート片との配置を示す断面図、(b)内面用カバーを一周させて接続用シート片と合わせた状態の断面図、(c)他方の端部を接着させた状態の断面図 第四の実施形態における、接続用シート片と内面用カバーの後で接着する接着部分を合わせた状態を示す断面図 接続用シート片の周方向両端を起立可能とした実施形態の断面図 従来の伸縮カバーの二層構造を示す概略図
符号の説明
A 橋台
B 水管橋
C リングサポート
D 支承
J 重なり代
p 管体
1 伸縮管(伸縮管継手)
1a 大型の管体
1b シール材
1c 固定部材
2 伸縮カバー
3 固定具
6 固定バンド
7 固定バンド滑り止め
10 防護カバー
11 カバー抜け止め
15 固定リング
15a サドル部材
15b フランジ部
15c ボルト
17 離反防止手段
18 ロープ
19 接続金具
19a,19b ピン
21 内面用カバー
21a 内径面側の端部
21b 外径面側の端部
21c 接触部
22 外面用カバー
23 接続用シート片
23a (内面用カバーの内径側端部側の)一方の端部
23b (内面用カバーの外径側端部側の)他方の端部
23c 内径側の面
24 ゴム補強シート
26 先に接着する部分
27 後から接着する部分
30 最後に接着する部分
28,29,31、32 隙間

Claims (8)

  1. 管体p,p同士を接続する伸縮管1の外周を軸方向全周に亘って可撓性を有する筒状の伸縮カバー2で覆い、前記伸縮カバー2の軸方向両端部全周をそれぞれ前記両管体p,pに水密に固定して、前記伸縮管1が前記管体pから離脱した際に前記伸縮カバー2を介して前記両管体p,p間の接続が維持されるようにした伸縮管用漏水防止装置の製造方法において、
    前記伸縮カバー2は、前記伸縮管1の外周に周方向への重なり代Jをもって巻き付けられるフラットなシート状の内面用カバー21と、その内面用カバー21の外周に固定された接続用シート片23とを備え、その接続用シート片23は、前記内面用カバー21を前記伸縮管1の外周に巻き付けた状態で前記重なり代Jにおける内径側の内面用カバー21に固定されており、かつ少なくともその周方向いずれかの側の端部23bを前記内面用カバー21から離して径方向外側に起立可能であり、
    前記内面用カバー21を前記伸縮管1の外周に巻き付けた後、前記接続用シート片23の起立可能な側の端部と、前記重なり代Jにおける外径側に位置する内面用カバー21とを重ねて、その重ねた起立可能な側の端部と、前記重なり代Jにおける外径側に位置する内面用カバー21とを厚さ方向両側から押し付けて水密に固定することを特徴とする伸縮管用漏水防止装置の製造方法。
  2. 上記接続用シート片23の起立可能な側の端部は、上記重なり代Jにおける外径側に位置する上記内面用カバー21の周方向端部21bに向く側であることを特徴とする請求項1に記載の伸縮管用漏水防止装置の製造方法。
  3. 上記内面用カバー21及び上記接続用シート片23はゴム製であり、上記接続用シート片23の起立可能な側の面と、上記重なり代Jにおける外径側に位置する内面用カバー21の内径面とが、加硫接着により水密に固定されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の伸縮管用漏水防止装置の製造方法。
  4. 上記接続用シート片23は、軸方向幅が上記内面用カバー21と同じであり、軸方向幅を合わせて上記内面用カバー21に固定されている請求項1乃至3のいずれかに記載の伸縮管用漏水防止装置の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の伸縮管用漏水防止装置の製造方法に使用する伸縮カバー2であって、
    上記伸縮カバー2は、上記伸縮管1の外周に周方向への重なり代Jをもって巻き付けられるフラットなシート状の内面用カバー21と、その内面用カバー21の外周に水密に固定された接続用シート片23とを備え、その接続用シート片23は、上記内面用カバー21を上記伸縮管1の外周に巻き付けた状態で上記重なり代Jにおける内径側の内面用カバー21に固定されていて、少なくともその周方向いずれかの側の端部が上記内面用カバー21から離して径方向外側に起立可能であることを特徴とする、伸縮管用漏水防止装置用の伸縮カバー。
  6. 請求項1乃至4のいずれかに記載の伸縮管用漏水防止装置の製造装置によって製造される伸縮管用漏水防止装置であって、
    上記伸縮カバー2は、上記伸縮管1の外周に周方向への重なり代Jをもって巻き付けられるフラットなシート状の内面用カバー21と、その内面用カバー21の外周に水密に固定された接続用シート片23とを備え、その接続用シート片23は、上記内面用カバー21を上記伸縮管1の外周に巻き付けた状態で上記重なり代Jにおける内径側の内面用カバー21に固定されていて少なくともその周方向いずれかの側の端部が上記内面用カバー21から離して径方向外側に起立可能であり、
    上記内面用カバー21を上記伸縮管1の外周に巻き付けた状態で、上記接続用シート23の起立可能な側の端部と、上記重なり代Jにおける外径側に位置する内面用カバー21とが水密に固定されていることを特徴とする伸縮管用漏水防止装置。
  7. 上記の起立可能な側の端部と、上記重なり代Jにおける内径側に位置する内面用カバー21とが加硫接着により固定されていることを特徴とする請求項6に記載の伸縮管用漏水防止装置。
  8. 上記接続用シート片23は、軸方向幅が上記内面用カバー21と同じであり、軸方向幅を合わせて上記内面用カバー21に固定されている請求項6又は7に記載の伸縮管用漏水防止装置。
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