JP4727212B2 - 液化ガス運搬船 - Google Patents
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Description
カーゴタンク3間には、狭隘な区画とされたコファダム(空所)7が形成されている。
2層構造のうち、内側の防熱層をプライマリスペース3b、外側の防熱層をセカンダリスペース3cと称している。
LNG9と接触する最内表面にはプライマリメンブレン13が設けられている。プライマリメンブレン13としては、熱収縮量が非常に小さい厚さ0.7mm程度のインバ材が採用されている。セカンダリメンブレン14は、プライマリスペース3bとセカンダリスペース3cとの間に挿入されている。
なお、同図において、符号Sは海水面、LはLNG液面を示している。
上述のように、LNG9の温度は約−163℃と低温である。船殻材として主に用いられている軟鋼は低温脆性を生じ易いので、約5℃程度まで温めて低温環境を避ける必要がある。コファダム7はカーゴタンク7に挟まれているため、カーゴタンク3の側方に位置するバラストタンク6に比べて、より低温に曝され易い環境となっている。バラストタンク6は、カーゴタンク3の側方に位置しているため、他方は海水に接しおり、しかも、内部に海水が導かれるので、それほど低温となることはない。これに対して、コファダム7は、両側がカーゴタンク7に挟まれており、温熱を得る経路がほとんどない状況となっている。
そこで、従来は、コファダム7内を暖めるために、不凍液(グリコール)が流れる温水配管をコファダム7内に導き、この温水配管との対流熱伝達によってコファダム7内の雰囲気空気を暖め、これによりコファダム7を形成する壁部(バルクヘッド)を暖めていた。
すなわち、本発明は、全長方向に空所を介して複数設けられた液化ガスを貯蔵するタンクを備えた液化ガス運搬船において、前記空所内を上方から下方へと延在する主管と、該主管を通して前記空所を形成する壁部を加熱する加熱ガスを前記空所へ供給するポンプとを有する加熱ガス供給手段が設けられ、前記加熱ガス供給手段は、複数の空所ごとにそれぞれ独立して設けられていることを特徴とする。
また、空所ごとに加熱ガス供給手段を独立して設けることとしたので、全長方向にメイン配管を設ける必要がない。したがって、大幅なコスト低減が実現される。
本実施形態にかかるメンブレン型LNG船は、既に図3〜5を用いて説明したメンブレン型LNG船1と基本的に同様である。異なる点は、ホットエア(加熱ガス)を用いてコファダム(空所)7内を加熱していることである。
上述のように、メンブレン型LNG船は、全長方向に、コファダム(空所)7を介して、LNGを貯蔵するためのカーゴタンク3を複数備えている。したがって、コファダム7は、各区画に複数設置されている。これらのコファダム7それぞれに対して、ホットエア供給手段(加熱ガス供給手段)が独立して設けられている。
図1には、1つのコファダム7に対して、独立したホットエア供給手段20が設けられた構成が模式的に示されている。
エア循環系22は、エアを流すためのファン26と、このファン26の下流側に設けられてエアを蒸気と熱交換させるための熱交換器28と、加熱されたエアをコファダム7内に導く主管30と、この主管30から分岐される複数の枝管32と、コファダム7内のエアを吸い込み、ファン26へと返送するリターン管34とを主として備えている。
なお、ファン26、熱交換器28、主管30の一部およびリターン管34の一部、並びに、後述する蒸気系24は、コファダム7の斜め上方に位置するトランク・デッキ・パッセージウェイ10(図4参照)に配置されている。
熱交換器28は、例えばシェル・アンド・チューブ型とされた熱交換器であり、高温の蒸気によってエアが加熱されるようになっている。
各枝管32には、一定間隔で複数の噴出孔36が設けられており、この噴出孔36からコファダム7内に向けてホットエアが供給される。各枝管32の他端(終端)は閉塞されている。
各枝管32は、鉛直方向に複数設けられた大骨(図示せず)間を通すような形式で配置されている。
最下方の枝管32aを除く各枝管32には、主管30との接続部近傍(枝管32の上流位置)に、オリフィス(抵抗手段)38が設けられている。オリフィス38は、ホットエアに流れ抵抗を付与するものであり、これにより、各枝管32に流れるホットエアの流量を均等に調節するものである。したがって、ホットエアの下流側(図において下方)に位置する枝管32よりも、上流側に位置する枝管32の方が大きな抵抗(オリフィスの開口面積が小さい)を有するように調整されている。
リターン管34の中途位置であって、コファダム7外の位置(即ちトランク・デッキ・パッセージウェイ10(図4参照)の位置)には、外気導入管40が接続されている。外気導入管40には弁40aが設けられており、この弁40aを開くことによって、リターン管34内に外気を導入することができるようになっている。この弁40aは、通常運転時には閉とされており、リターン管34内に外気を導入しないようになっている。
蒸気配管42は、船内の蒸気源から高温蒸気を導入して熱交換器28へと導き、他の蒸気系統に返送するための配管である。
サーボ弁44は、熱交換器28からみて蒸気流れの上流側に設けられており、船内の集中管理システムであるDCS(Distributed Control System)46によってその開度が制御され、蒸気流量が調整されるようになっている。具体的には、DCS46から指令値に比例した電流がI/Pコンバータ48に入力され、I/Pコンバータ48において電流値に比例した空気圧に変換される。そして、この空気圧によってサーボ弁44の弁開度が調整される。
通常運転時にはメインシステム20aのみを運転し、予備システム20bは停止させておく。
蒸気系24は次のように運転される。先ず、DCS46の開指令により、I/Pコンバータ48を介してサーボ弁44に開弁のための空気圧が送られ、サーボ弁44が開けられる。これにより、蒸気源から高温の蒸気が蒸気配管42内を流れ、熱交換器28へと導かれる。熱交換器28でエアに熱を与えた後の蒸気は、別の蒸気系統へと返送される。
通常運転時には、外気導入管40の弁40aは閉状態とされる。
DCS46の運転指令により駆動モータが起動され、ファン26が回転駆動される。ファン26の回転速度は一定とされている。これにより、エアが熱交換器28へ向けて流され、この熱交換器28において高温の蒸気によって加熱される。加熱されたホットエアは、コファダム7外に位置する主管30からコファダム7内に位置する主管30へと導かれ、さらに上方から下方へと流れつつ、各高さ位置に接続された枝管32へと流れ込む。
各枝管32に流れ込むホットエアは、主管30から分岐した直後に設けられたオリフィス38によって流量調整が行われ、各枝管32に均等に分配される。各枝管32のオリフィス38を通過した後のホットエアは、等間隔で設けられた各噴出孔36からコファダム7内へと噴出される。噴出されたホットエアは、コファダム7を形成する壁部(バルクヘッド)を直接暖める。
温度センサ50(図2参照)によってコファダム7の壁部温度が一定時間間隔でDCS46へと送られる。この温度センサ50の指示値に基づいて、熱交換器28に流れる蒸気量の流量調整が行われる。
温度センサ50の指示値が設定温度を下回っている場合には、サーボ弁44の開度を大きくする指令をDCS46によって送り、サーボ弁44をさらに開くことによって蒸気流量を増大させ、ホットエアの温度を上昇させる。
温度センサ50の指示値が設定温度を上回っている場合には、サーボ弁44の開度を小さくする指令をDCS46によって送り、サーボ弁44を絞ることによって蒸気流量を減少させ、ホットエアの温度を降下させる。
温度センサ50の指示値が設定温度に達したら、DCS46の指示により、ファン26が停止される。そして、設定温度に対して所定の温度幅を有する閾値を外れたら、ファン26を再び始動する。
なお、ファン26を可変速とすることにより、ホットエアの温度を調整することとしてもよい。
メンテナンス時には、コファダム7内に作業者が入る必要が生じる。しかし、コファダム7内は密閉空間となっており、酸素濃度が低くなっているおそれがあるので、作業者が入る前に換気をする必要がある。この場合には、外気導入管40の弁40aを開き、外気をコファダム内に導入することにより換気を行う。メンテナンス作業が終了し、換気の必要がなくなったときには、弁40aを閉じ、ホットエアを通常の循環状態へと戻す。
ホットエアによってコファダム7を形成する壁部を加熱することとしたので、温水によって加熱する場合に必要だった漏水のメンテナンスを省略できる。
3 カーゴタンク
7 コファダム(空所)
20 ホットエア供給手段
26 ファン
30 主管
32 枝管
Claims (5)
- 全長方向に空所を介して複数設けられた液化ガスを貯蔵するタンクを備えた液化ガス運搬船において、
前記空所内を上方から下方へと延在する主管と、該主管を通して前記空所を形成する壁部を加熱する加熱ガスを前記空所へ供給するポンプとを有する加熱ガス供給手段が設けられ、
前記加熱ガス供給手段は、複数の空所ごとにそれぞれ独立して設けられていることを特徴とする液化ガス運搬船。 - 前記加熱ガス供給手段は、前記空所内の前記加熱ガスを吸引した前記加熱ガスを再び前記空所内に供給して循環することを特徴とする請求項1記載の液化ガス運搬船。
- 前記加熱ガス供給手段は、外気導入手段を備えていることを特徴とする請求項2記載の液化ガス運搬船。
- 前記加熱ガス供給手段は、前記主管の各高さ位置から横方向に延在する複数の枝管を備え、
該各枝管には、前記加熱ガスを噴出する複数の噴出孔が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液化ガス運搬船。 - 少なくともいずれかの前記枝管には、その上流位置に、前記加熱ガスに流れ抵抗を付与する抵抗手段が設けられており、
該抵抗手段は、前記加熱ガスの下流側に位置する枝管よりも大きな抵抗を有するような抵抗とされていることを特徴とする請求項4記載の液化ガス運搬船。
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