JP4726857B2 - 機械式ブレーキ作動装置 - Google Patents

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Description

本発明はドラムブレーキの機械式ブレーキ作動装置に関するものである。
ドラムブレーキの機械式ブレーキ作動装置は、板状の操作レバーと、操作レバーを内部に収容して回動自在に枢支したストラットと、枢支ピンとから成る機械的作動機構を具備している。
この機械的作動機構は一対のブレーキシュー間に配置され、操作レバーに接続したブレーキケーブルを牽引操作することで操作レバーがストラットに対して回転すると共に、双方が相互に反対方向に拡張する機構になっている。
そして、ストラットの開口部から突出させた操作レバーの連結孔とブレーキケーブルの連結孔とに連結ピンを挿通して、ブレーキケーブルと操作レバーとを接続した後、略コ字形に屈曲して形成したクリップをストラットに外装して、クリップの両側内面に形成した窪み部をストラットの両側外面に形成した突起に係合させて取着している。
ストラットに外装したクリップが、操作レバーの回動を一定範囲に制限して操作レバーをストラットの空間内に位置決めし、連結ピンの抜け落ちを防止できる構成になっている。
(特許文献1の段落0015,0016、図2−4参照)
さらに、上述の構造に代えて、クリップをストラットに回動可能に取着して一体化したものが提案されている。
(特許文献1の段落0020−0023、図5−8参照)
又、操作レバーをストラットの空間内に位置決めする他の手段として、帯板状ばね鋼を折曲加工して形成した弾性部材をストラット、又は操作レバーに取付け、弾性部材の一部に形成した弾性片を操作レバーの回動軌跡上に位置させて操作レバーの回動を制限するように構成することも知られている。
(特許文献2の段落0018−0039、図2−12参照)
特開2001−349360号公報(第4,5頁、図2−8) 特開2004−108458号公報(第5−9頁、図2−12)
特許文献1に記載された発明には次のような問題がある。
(1)クリップはストラットに外装できるように幅広に形成する必要がある。
そのため、クリップの材料費が嵩むうえに、クリップがストラットから外れるのを防止するために、クリップとストラットの両部品に外れ防止用の嵌合加工を施す必要があり、加工費が嵩む。
(2)クリップをストラットに一体化した実施例2の形態にあっては、ストラットを構成する一対の対向板の両外側面に回動軸を設ける必要があるので、更にコストが嵩む。
(3)ストラットを構成する一対の対向板の両側に切欠部を形成するため、ストラットの剛性が低くなる。
又、全体の高さを低くする要求があるブレーキでは、ストラットの橋絡部を下げていくと切欠部も深くなってストラットの剛性が更に低くなる。
(4)クリップをストラットに装着する際には、ストラットの突起を乗り越えるまでクリップの側板を指で強く押し広げた状態を維持し、ストラットの両側の突起にクリップの窪み部を夫々位置合わせして嵌め込まなければならず、クリップの装着作業性が極めて悪い。
又、特許文献2に記載された発明には次のような課題がある。
(1)弾性部材をストラットの幅広空間に内挿して取付けた形態にあっては、ストラットを構成する一対の対向板間の空間がストラットの長手方向に大きくなる。
そのため、レイアウト性が悪くなり小さいサイズのブレーキに適用しにくい。
レイアウトが可能なブレーキにおいては、ストラットの剛性が低下し、変形しやすくなる。
(2)弾性部材をストラットの橋絡部に装着して取付けた形態は、橋絡部が小さくなる。
そのため、橋絡部により抑えられていた、一対の対向板の剛性が低下する。すなわち、一対の対向板の開き変形が起きやすくなる。
(3)弾性部材を操作レバーに装着した形態は、更に橋絡部の剛性が低下する。
又、特許文献1,2には次のような共通した問題がある。
(1)操作レバーの回動許容範囲が、操作レバーがクリップ又は弾性部材に当接するまでに制限されるため、操作レバーの有効作動範囲(作動ストローク)が小さく、その結果、レバー比を大きくすることが困難であった。
(2)連結ピンが操作レバーから抜け落ちないように、連結ピンの全長を長くするとともに、ストラットとの関係においてストラットの内幅寸法を厳しく規制する必要があった。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものでその目的とするところは、装置全体の小型化と部品コストの低廉化を図れる機械式ブレーキ作動装置を提供することにある。
さらに本発明の他の目的は、ストラットの強度や製造精度に悪影響を及ぼさない機械式ブレーキ作動装置を提供することにある。
さらに本発明の他の目的は、操作レバーの有効作動範囲(作動ストローク)を容易に確保できる機械式ブレーキ作動装置を提供することにある。
さらに本発明の他の目的は、クリップの装着作業性を著しく改善できる機械式ブレーキ作動装置を提供することにある。
上記した目的を達成するために、本発明による機械式ブレーキ作動装置は、一方のブレーキシューに係合すると共に一対の対向板を有するストラットと、他方のブレーキシューに係合する板状の操作レバーとを備え、操作レバーをストラットの対向板間に配置すると共にその基端部をストラットに回動可能に枢支した機械式ブレーキ作動機構と、一対の対向片と、該対向片を連結する基部と、該基部に一体の首部を有するケーブルエンドと、インナケーブルとを備え、前記首部にて前記ケーブルエンドと前記インナケーブルを固着したブレーキケーブルと、前記操作レバーの遊端部と前記ケーブルエンドとを接続する連結ピンとからなり、前記ブレーキケーブルを牽引すると、操作レバーがストラットに対して回転すると共に、双方が相互に反対方向に拡張する機械式ブレーキ作動装置において、前記連結ピンの抜け出しを規制するクリップを、前記対向片に外装して取着したことを特徴とする。
本発明にあっては、小さなサイズのクリップをケーブルエンドに装着して取着するだけで、ブレーキケーブルの外れを確実に防止することができる機械式ブレーキ作動装置を小型コンパクトにすることができる。
さらに本発明は、前述した機械式ブレーキ作動装置において、前記対向片に外装したクリップが、連結ピンの抜け出しを規制するコ字形の本体部と、該本体部と一体に形成して、前記ケーブルエンドに係止する係止部とを具備することを特徴とする。
さらに本発明は、前述した機械式ブレーキ作動装置において、前記基部は段差のある肩部を有してり、前記クリップの本体部と一体に形成した係止部を前記肩部に係止して、クリップをケーブルエンドに取着したことを特徴とする。
さらに本発明は、前述した機械式ブレーキ作動装置において、前記クリップの本体部と一体に形成した係止部を前記首部に嵌合して、クリップをケーブルエンドに取着したことを特徴とする。
さらに本発明は、前述した機械式ブレーキ作動装置において、前記クリップの本体部に形成した係止部を連結ピンの端部に嵌合して、クリップをケーブルエンドに取着したことを特徴とする。
本発明は次のような効果を得ることができる。
(1)クリップをケーブルエンドに取着したので、機械式ブレーキ作動装置を構成するストラット及び操作レバーに改良を加える必要がまったくない。
したがって、ストラットの強度に悪影響を及ぼさずに済む。
(2)ストラット及び操作レバーに改良をまったく加えないから操作レバーの回動範囲を大きくできて、操作レバー有効作動範囲(作動ストローク)を容易に確保できる。
(3)連結ピンを操作レバーに組付けた後は、ケーブルエンドに取着したクリップが連結ピンを位置決めして移動を拘束するので、従来のようにストラットの内幅を厳しく規制する必要がない。
(4)クリップはケーブルエンドの一対の対向片に外装して取着するので従来と比べてクリップを小型化でき、しかも簡単な折曲加工で製作できるため、クリップの材料費と加工費を大幅に低減できる。
(5)クリップを押込んでケーブルエンドに組付けるだけの簡単なワンタッチ操作で取着できるので、クリップの装着作業性が著しく向上する。
以下、本発明に係わる機械式ブレーキ作動装置について説明する。
図1〜5を基に実施例1に係る機械式ブレーキ作動装置について説明する。
図1は機械式ブレーキ作動装置を装備したドラムブレーキの一例を示す平面図、図2は図1における機械式ブレーキ作動装置周辺の縦断面図、図3はその横断面図、図4は機械式ブレーキ作動装置の分解斜視図、図5は機械式ブレーキ作動装置にクリップを装着する作業の説明図である。
図1において、車体の不動部10(図2参照)に固定されるバックプレート11上に、一対のブレーキシュー12,13がシューホールド機構(図示せず)で以って可動的に装架されており、その一方隣接端が後述するアンカー16の立設部16aに支承され、図示しない他方隣接端が連結部材で結合されている。
両ブレーキシュー12,13間に張設した一対のシューリターンスプリング(片方のシューリターンスプリング19のみを図示する)により、両ブレーキシュー12,13の両端部と連結部材及びアンカー16との当接状態が保たれている。
両ブレーキシュー12,13の一方隣接端を拡張作動する機械的作動機構22は、アンカー16の立設部16aに隣接して両ブレーキシュー12,13間に介挿されている。
図4に示すように機械的作動機構22は、ストラット23と、操作レバー24と、枢支ピン25及び止めワッシャ26とから構成されている。
機械的作動機構22の構成部材であるストラット23は1枚の板体から成り、長手方向の両端間に橋絡部23aを設けると共に、コ字形に折曲して対向板23b,23bを形成している。
更に、相対向する対向板23b,23bの一方側を重合して溶接等で以って密着接合し、長手方向の両端間に幅広の空間(隙間)23cが形成されていると共に、この空間23cより幅狭の空間(隙間)23dが他方に連設されている。
対向板23b,23bの一方の重合部にはシュー係合溝23eが形成され、他方には枢支孔23f,23fが穿設されている。
対向板23b,23bの上方を跨って連結した橋絡部23aは、幅広の空間23cの一部を封鎖している。
橋絡部23aと操作レバー24は、操作レバー24の遊端部24eに形成した連結孔24fの全てがストラット23の幅広の空間23c内から露出するまでは、操作レバー24が橋絡部23aに当接しないように関係付けられている。
本発明では後述するように、操作レバー24及びケーブルエンド42を連結した連結ピン43の抜け落ちを規制するクリップ30をケーブルエンド42に取着するように構成したので、ストラット23の強度に影響を及ぼさない。
機械的作動機構22の構成部品のひとつである操作レバー24は1枚の板体から成り、ストラット23の空間23c,23d内に挟持されるように収容される。
操作レバー24の基部24aにシュー係合溝24bが形成されるとともに、このシュー係合溝24bを画成する一方の突起部24cには、枢支ピン25を挿通する枢支孔24dが穿設されている。
ストラット23及び操作レバー24の枢支孔23f,24d,23fに挿通した枢支ピン25の先端に止めワッシャ26を取着することで、操作レバー24はストラット23に対して回動可能に枢支されている。
操作レバー24はその端面がストラット23の橋絡部23aに当接することで図2における時計回りの回転が制限されるが、その回動許容範囲は大きい。
このように操作レバー24の可動範囲を大きくとれるので、必要とする操作レバー24の有効作動範囲(作動ストローク)を容易に確保することができる。
操作レバー24の遊端部24eには、連結孔24fが形成されていて、連結ピン43を介して後述するブレーキケーブル40を構成するインナケーブル41の端部に固着したクレビス形のケーブルエンド42が連結し得るように構成されている。
尚、機械的作動機構22を構成するストラット23と操作レバー24は、そのケーブル牽引方向側の夫々の突起部23g,24hが、図2に示す取付けボルト20,21の頭部上に摺動可能に当接している。
図2および図4を基に、ブレーキケーブル40について説明する。ブレーキケーブル40は、インナケーブル41やアウタケーシング44等から構成されており、インナケーブル41の先端には操作レバー24に連結するケーブルエンド42が固着され、アウタケーシング44は、アンカー16に固着されたガイドパイプ45に嵌入可能なケーシングキャップ44aを具備している。
ケーブルエンド42はインナケーブル41に固着する首部42eと、この首部42eから連設する基部42aと、この基部42aから立設した一対の対向片42b,42bから構成され、一対の対向片42b,42bには相対向する位置に連結孔42c,42cが穿設されている。なお、首部42e周辺の基部42aには肩部42dが形成されている。
クリップ30は操作レバー24とクレビス形のケーブルエンド42を連結した連結ピン43が抜け落ちるのを規制する部材であり、本発明ではケーブルエンド42に取着するものである。
連結ピン43による操作レバー24及びブレーキケーブル41との接続状態を維持するクリップ30は、ケーブルエンド42の一対の対向片42b,42bに外装して連結ピン43の移動を制限する略コ字形の本体部31と、本体部31と一体に形成してケーブルエンド42の一部に係止する係止部32とを具備する。
図4を基に本例で使用するクリップ30について説明すると、本例のクリップ30は一枚の帯板状ばね鋼をケーブルエンド42の一対の対向片42b,42bに外装可能で、且つストラット23の幅広の空間23cに内挿可能な寸法で断面形状が略コ字形、又は略U字形を呈するように折曲加工した本体部31を有する。
本体部31は相対向する一対の挟着片31a,31aを具備していて、これら挟着片31a,31aはケーブルエンド42の一対の対向片42b,42bを弾性的に挟持するように弾性力を有している。
一対の挟着片31a,31aの端部には、相対向方向に折り曲げ、更に両端部を外方へ折り返して係止部32,32が形成されている。
各係止部32,32はケーブルエンド42の肩部42dに係止可能である。
一対の係止部32,32の両端部を斜めに折り返したのは、クリップ30の押し込み操作だけでクリップ30をケーブルエンド42へ装着できて、クリップ30の取着作業を円滑に行なうためである。
一対の係止部32,32の端縁は、ストラット23の内面との接触を避けるため、挟着片31a,31aを越えて外方に突出させないようにするとよい。
さらに、本例では本体部31と係止部32,32の境界部付近に開口32a,32aを設けている。この開口32a,32aはクリップ30の首部42eに遊嵌合してクリップ30の横ズレを防止する。
次にブレーキケーブルの接続方法について説明する。
図2,3において、インナケーブル41を指で抓んでガイドパイプ45内に挿入すると、インナケーブル41の端部に固着したケーブルエンド42がストラット23の幅広の空間23cを通って操作レバー24の遊端部24eに至る。
ケーブルエンド42に形成した一対の対向片42b,42b間に遊端部24eを収容させて、遊端部24eに形成した連結孔24fの全てがストラット23の幅広の空間23c内から露出するまで押し上げる。
ケーブルエンド42と操作レバー24に形成した各連結孔42c,24f,42cを一致させた状態で、連結ピン43を側方から差し込んで操作レバー24とケーブルエンド42を連結する。
次に図5に示すように、ストラット23の幅広の空間23c内から露出するケーブルエンド42に対してクリップ30の係止部32,32側を向き合わせに配置し、クリップ30をケーブルエンド42の対向片42b,42bに押し込む。
クリップ30を押し込む際、インナケーブル41を指で抓んでケーブルエンド42が後退しないようにするとよい。
クリップ30の係止部32,32の傾斜した端部をケーブルエンド42の対向片42b,42bの頂部に軽く押し当てた状態でクリップ30をさらに押し込むと、傾斜した係止部32,32が対向片42b,42bの頂部を滑動しながら一対の挟着片31a,31aとともに外方へ押し広げられて対向片42b,42bの頂部を乗り越える。
一対の挟着片31a,31aが押し広げられた状態でクリップ30の押し込みを続け、係止部32,32がケーブルエンド42の段差のある肩部42dに到達すると、本体部31に蓄積された弾性復元力により挟着片31a,31aと両係止部32,32が接近する方向に復帰する。
その結果、クリップ30はその一対の挟着片31a,31aが各連結孔42c,42cを塞ぐことで連結ピン43の抜け落ちを規制する。又、その係止部32,32がケーブルエンド42の肩部42dに係止してケーブルエンド42に取着されるとともに、開口32a,32aがケーブルエンド42の首部42eに遊嵌合することで、ケーブルエンド42及び操作レバー24の連結が維持される。
最後にアウタケーシング44のケーシングキャップ44aをガイドパイプ45の他端に止めリング46で以って止着する(図2参照)。
図2に示すように、ケーブルエンド42に取着したクリップ30が操作レバー24の回転位置にかかわらず連結ピン43の抜け落ちを防止しているので、操作レバー24が時計回り方向に回転して連結ピン43の位置がストラット23の幅広の空間23c内から露出しても、連結ピン43が抜け落ちてケーブルエンド42が操作レバー24から物理的に外れることがない。
又、ストラット23内で操作レバー24が回動してもクリップ30がストラット23に干渉することもない。
又、ブレーキケーブル40の交換等により、ケーブルエンド42と操作レバー24の連結の解除が必要な場合は、既述した操作とは逆に、ケーブルエンド42をストラット23の幅広の空間23c内から露出させてクリップ30を取り外せば、連結ピン43を簡単に抜き取ることができる。
このように本発明にあってはクリップ30を押し込むだけの簡単なワンタッチ操作だけで、クリップ30をケーブルエンド42に取着することができる。
特に、クリップ30の係止部32,32がケーブルエンド42の対向片42b,42bを乗り越えたときに生じる打音によりクリップ30の取着完了を確認することができる。
クリップ30はケーブルエンド42に対して弾力的に取着されているとともに横ズレも防止されているので、ドラムブレーキの運搬時だけでなく車両走行中に振動を受けてもクリップ30ががたつかず、ケーブルエンド42から容易に外れる心配がない。
ストラット23や操作レバー24に特別な加工をしないで連結ピン43の抜け落ちを防止できるから、操作レバー24の有効作動範囲(作動ストローク)を確保することができる。
又、本例にあってはクリップ30がケーブルエンド42の対向片42b,42bに外装できるだけの幅狭に形成するだけでよいから、クリップ30を小型化でき、しかも簡単な折曲加工で製作できるため、クリップ30の材料費と加工費を大幅に低減できる。
以降に他の実施例について説明するが、その説明に際し、前記した実施例1と共通する部位は同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
又、便宜上ストラットや周辺部品についての図示を省略して説明する。
図6〜8に基づいて、連結ピン43による操作レバー24とブレーキケーブル40との接続状態を維持するクリップ50の係止部52,52を、ケーブルエンド42の首部42eに係止した実施例2に係る機械式ブレーキ作動装置について説明する。
本例で使用するクリップ50は、ケーブルエンド42の一対の対向片42b,42bに外装可能な略コ字形の本体部51と、本体部51と一体に形成され、ケーブルエンド42の首部42eに挟持して係止可能な係止部52,52とを具備する。
図7の斜視図を参照しながら具体的に説明すると、クリップ50の本体部51は、前記した実施例1と同様に一枚の帯板状ばね鋼を略コ字形に折曲加工して形成した一対の挟着片51a,51aと、接続片51bとにより構成される。
本体部51の構成片のひとつである接続片51bの一端には、該接続片51bの長手方向に延出した略T字形を呈する延出部の一対の小片を一対の挟着片51a,51aと同方向で円弧状に屈曲した係止部52,52が形成されている。
一対の係止部52,52はケーブルエンド42の首部42eに挟持止可能であり、その両端部は首部42eに装着を円滑に行なえるように外方へ折り返して形成されている。
次に本実施例におけるブレーキケーブルの接続方法について説明する。
図8に示すように、本実施例ではケーブルエンド42と操作レバー24に形成した各連結孔42c,24f,42cを一致させた状態で、連結ピン43を側方から差し込んで操作レバー24とケーブルエンド42を連結するまでの操作は、既述した実施例1と同様であり、ケーブルエンド42に対するクリップ50の装着方向のみが異なる。
すなわち、本例ではクリップ50を構成する本体部51の開放側をケーブルエンド42の一対の対向片42b,42bに向けるとともに、クリップ50の係止部52,52の開放側をケーブルエンド42の環状溝を形成した首部42eに向けて配置し、連結ピン43の取付けを終えたケーブルエンド42の側方からクリップ50を押し込んで外装する。
ケーブルエンド42の対向片42b,42bに外装された一対の挟着片51a,51aが各連結孔42c,42cを塞ぐことにより連結ピン43の抜け落ちが規制される。
又、クリップ50の係止部52,52はケーブルエンド42の環状溝を形成した首部42eに側方から嵌め込まれ、一対の係止部52,52の弾性力で以って弾着される。
本実施例にあっては前記した実施例1と同様の効果が得られることにくわえて次の特有の利点が得られる。
すなわち、クリップ50の係止部52,52はケーブルエンド42の円柱状の首部42eに係止されるため、係止作業が実施例1よりも容易になる。
以上の実施例1,2はクリップ30,50の本体部31,51から延出させて形成した係止部32,32,52,52をケーブルエンド42の本体に直接係止させて取着した場合について説明した。
本実施例では図9,10に基づいてクリップ60の本体部61の一部を連結ピン43に係止させてケーブルエンド42に取着した実施例3に係る機械式ブレーキ作動装置について説明する。
図9,10に示したクリップ60は、ケーブルエンド42の一対の対向片42b,42bに外装可能な略コ字形の本体部61と、本体部61を構成する一対の挟着片61a,61aの板面に穴状に形成され、連結ピン43の両端部に形成した小径凸部43a,43aに嵌合して係止可能な係止部62,62とを具備する。
連結ピン43は、各連結孔42c,24f,42cと同じ均一径に形成されていて、その両端の小径凸部43a,43aは各連結孔42c,24f,42cより小径に形成されている。
なお、小径凸部43a,43aの突出長はクリップ60の板厚と略同じ長さである。
本実施例におけるブレーキケーブルの接続方法について説明する。
図9に示すようにケーブルエンド42と操作レバー24に形成した各連結孔42c,24f,42cを一致させた状態で、連結ピン43を側方から差し込んで操作レバー24にケーブルエンド42を連結する。
次にクリップ60の本体部61の開口端をケーブルエンド42の対向片42b,42bの頂部に軽く押し当ててクリップ60を押し込み、一対の挟着片61a,61aをケーブルエンド42の対向片42b,42bに外装する。
クリップ60の本体部61の開口端が連結ピン43の小径凸部43a,43aを乗り越えるようにクリップ60をさらに押し込むことで、一対の挟着片61a,61aに形成された穴状の係止部62,62が連結ピン43の小径凸部43a,43aに嵌合して取着される。
クリップ60に形成した係止部62,62の周囲の挟着片61a,61aの板面が各連結孔42c,42cを塞ぐことで連結ピン43の抜け落ちが規制される。
又、クリップ60の係止部62,62が連結ピン43の小径凸部43a,43aに嵌合することで、クリップ60が連結ピン43を介してケーブルエンド42に取着される。
次に、連結ピン43とクリップ70の他の係止手段を上記の例と逆の組み合わせにした形態を図11に示す。
本例では連結ピン43の両端に凹部43b,43bが形成され、クリップ70の本体部71を構成する一対の挟着片71a,71aの板面に係止部72,72が内側に向け突出して形成されていて、この係止部72,72を連結ピン43の両端の凹部43b,43bに嵌合させることで、クリップ70が連結ピン43を介してケーブルエンド42に取着できるようにしたものである。
又、ケーブルエンド42に対する上記したクリップ60,70の装着方向は、インナケーブル41に沿って押込むことに限定されず、実施例2のようにインナケーブル41の直交方向に向けてケーブルエンド42の側方から外装して取着するようにしてもよい。
又、前述した本発明によるクリップ30,50,60,70は、ばね鋼に限定されるものではなく、例えば、樹脂製等でもよい。
実施例1に係わる機械式ブレーキ作動装置を装備したドラムブレーキの一例を示す平面図 図1のII−II断面図 図1のIII−III断面図 実施例1に係わる機械式ブレーキ作動装置の分解斜視図 実施例1に係わる機械式ブレーキ作動装置にクリップを装着する作業の説明図であって、(A)は一部を省略した機械式ブレーキ作動装置の縦断面図、(B)は一部を省略した機械式ブレーキ作動装置の横断面図 実施例2に係わる機械式ブレーキ作動装置の説明図であって、一部を省略した機械式ブレーキ作動装置の斜視図 実施例2で使用するクリップの斜視図 実施例2に係わる機械式ブレーキ作動装置の説明図であって、一部を省略した機械式ブレーキ作動装置の分解斜視図 実施例3に係わる機械式ブレーキ作動装置の説明図であって、一部を省略した機械式ブレーキ作動装置の分解斜視図 実施例3に係わる機械式ブレーキ作動装置の横断面図 実施例3の変形例に係わる機械式ブレーキ作動装置の横断面図
符号の説明
10 車体の不動部
11 バックプレート
12,13 ブレーキシュー
16 アンカー
16a 立設部
19 シューリターンスプリング
20,21 取付けボルト
22 機械的作動機構
23 ストラット
23a 橋絡部
23b 対向板
23c (幅広の)空間
23d (幅狭の)空間
23e シュー係合溝
23f 枢支孔
23g 突起部
24 操作レバー
24a 基部
24b シュー係合溝
24c (一方の)突起部
24d 枢支孔
24e 遊端部
24f 連結孔
24h 突起部
25 枢支ピン
26 止めワッシャ
30,50,60,70 クリップ
31,51,61,71 本体部
31a,51a,61a,71a 挟着片
32,52,62,72 係止部
32 開口
40 ブレーキケーブル
41 インナケーブル
42 ケーブルエンド
42a 基部
42b 対向片
42c 連結孔
42d 肩部
42e 首部
43 連結ピン
43a 小径凸部
43b 凹部
44 アウタケーシング
44a ケーシングキャップ
45 ガイドパイプ
46 止めリング

Claims (5)

  1. 一方のブレーキシューに係合すると共に一対の対向板を有するストラットと、他方のブレーキシューに係合する板状の操作レバーとを備え、操作レバーをストラットの対向板間に配置すると共にその基端部をストラットに回動可能に枢支した機械式ブレーキ作動機構と、一対の対向片と、該対向片を連結する基部と、該基部に一体の首部を有するケーブルエンドと、インナケーブルとを備え、前記首部にて前記ケーブルエンドと前記インナケーブルを固着したブレーキケーブルと、前記操作レバーの遊端部と前記ケーブルエンドとを接続する連結ピンとからなり、前記ブレーキケーブルを牽引すると、操作レバーがストラットに対して回転すると共に、双方が相互に反対方向に拡張する機械式ブレーキ作動装置において、
    前記連結ピンの抜け出しを規制するクリップを、前記対向片に外装して取着したことを特徴とする、
    機械式ブレーキ作動装置。
  2. 請求項1において、前記対向片に外装したクリップが、連結ピンの抜け出しを規制するコ字形の本体部と、該本体部と一体に形成して、前記ケーブルエンドに係止する係止部とを具備することを特徴とする、機械式ブレーキ作動装置。
  3. 請求項2において、前記基部は段差のある肩部を有しており、前記クリップの本体部と一体に形成した係止部を前記肩部に係止して、クリップをケーブルエンドに取着したことを特徴とする、機械式ブレーキ作動装置。
  4. 請求項2において、前記クリップの本体部と一体に形成した係止部を前記首部に嵌合して、クリップをケーブルエンドに取着したことを特徴とする、機械式ブレーキ作動装置。
  5. 請求項2において、前記クリップの本体部に形成した係止部を連結ピンの端部に嵌合して、クリップをケーブルエンドに取着したことを特徴とする、機械式ブレーキ作動装置。
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