JP4726423B2 - 非水電解質二次電池用正極材料及び非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用正極材料及び非水電解質二次電池 Download PDF

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Description

この発明は、正極と、負極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池及びこの非水電解質二次電池の正極に使用する正極材料に係り、特に、非水電解質二次電池の正極に使用する正極材料を改善し、十分な電池容量を確保できると共に、熱安定性に優れた非水電解質二次電池が得られるようにした点に特徴を有するものである。
近年、高出力,高エネルギー密度の新型二次電池として、非水系溶媒に溶質を溶解させた非水電解液を使用し、リチウムの酸化,還元を利用した高起電力の非水電解質二次電池が利用されるようになった。
ここで、このような非水電解質二次電池においては、その正極における正極材料として、従来より、リチウム含有コバルト酸化物(LiCoO2),リチウム含有ニッケル酸化物(LiNiO2),リチウム含有マンガン酸化物(LiMn24)などの遷移金属リチウム複合酸化物が用いられている。
そして、これらの遷移金属リチウム複合酸化物中で、リチウム含有コバルト酸化物(LiCoO2)は、合成が容易で、サイクル特性にも優れている点から、非水電解質二次電池の正極材料として広く用いられているが、コバルトの価格が高いといった問題があった。
また、リチウム含有ニッケル酸化物(LiNiO2)の場合、理論容量が大きく、高い充放電電位を有するが、熱安定性が低いという問題があり、またリチウム含有マンガン酸化物(LiMn24)の場合、安価で、熱安定性にも優れているが、理論容量が小さく、また高温でのサイクル寿命が短いという問題があった。
そして、近年においては、非水電解質二次電池の正極材料に、LixNi1-yCoy-zz2-ab(Mは周期律表の第13族、第14族の元素、NiとCo以外の遷移金属元素から選ばれる1種以上の元素、Xはハロゲン元素であり、0.2<x≦1.2、0<y≦0.5、z<y、0<z<0.5、0≦a≦1.0、0≦b≦2a)の組成で示されるニッケル含有リチウム複合酸化物を用いて、高容量の非水電解質二次電池が得られるようにしたもの(例えば、特許文献1参照。)や、非水電解質二次電池の正極材料に、層状岩塩型であるリチウム複合酸化物を用いて、非水電解質二次電池における熱的安定性や初期放電容量などを高めるようにしたもの(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。
また、最近においては、上記のような非水電解質二次電池を大型化させて、電気自動車用の電源やロードレベリング用途等に使用する試みがなされている。
ここで、上記のように非水電解質二次電池を大型化させて大電流で充放電させるようにした場合、放熱性が悪くなり、上記のような正極材料を用いても、非水電解質二次電池の熱安定性を十分に向上させることができないという問題があった。
特開平10−294100号公報 特開2002−184402号公報
この発明は、正極と、負極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池における上記のような問題を解決するものであり、その正極に使用する正極材料の熱安定性を向上させて、十分な電池容量を確保できると共に、大型化させて大電流で充放電させるようにした場合においても、熱安定性に優れた非水電解質二次電池が得られるようにするものである。
この発明においては、上記のような課題を解決するため、正極と、負極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、上記の正極における正極材料に、組成式LiNi1-x-yCoxMny2(式中、x,yは、0.5<x+y<1.0,0<x,0.1<y<0.6の条件を満たす。)で表されるリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物に対して0.6mol%以下になるようにしてフッ素を添加したものと、組成式Li(1+a)Mn2-a-bb4(式中、MはAl,Co,Ni,Mg,Feからなる群より選択される少なくとも1種以上の元素であり、0≦a≦0.2,0≦b≦0.1の条件を満たす。)で表されるスピネル構造を有するリチウム・マンガン複合酸化物とを、20:80〜80:20の重量比で混合させたものを用いるようにした。
そして、上記のようにフッ素が添加されたリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物を、スピネル構造を有するリチウム・マンガン複合酸化物と混合させることにより、正極における熱安定性が大幅に向上すると共に、充放電容量が低下するのも抑制される。
ここで、上記のようにフッ素が添加されたリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物と、スピネル構造を有するリチウム・マンガン複合酸化物とを混合させるにあたり、スピネル構造を有するリチウム・マンガン複合酸化物の量が多くなりすぎると、充放電容量が低下する一方、フッ素が添加されたリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物が多くなりすぎると、正極における熱安定性が低下するため、本発明においては、フッ素が添加されたリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物と、上記のスピネル構造を有するリチウム・マンガン複合酸化物とを、20:80〜80:20の重量比で混合させたものを用いるようにした
また、上記のようにリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物にフッ素を添加させるにあたり、フッ素の添加量が多くなりすぎると、充放電容量が低下するため、本発明においては、添加させるフッ素の量を0.6mol%以下にした
この発明における非水電解質二次電池においては、上記のように正極における正極材料に、組成式LiNi1-x-yCoxMny2(式中、x,yは、0.5<x+y<1.0,0<x,0.1<y<0.6の条件を満たす。)で表されるリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物に対して0.6mol%以下になるようにしてフッ素を添加したものと、組成式Li(1+a)Mn2-a-bb4(式中、MはAl,Co,Ni,Mg,Feからなる群より選択される少なくとも1種以上の元素であり、0≦a≦0.2,0≦b≦0.1の条件を満たす。)で表されるスピネル構造を有するリチウム・マンガン複合酸化物とを、20:80〜80:20の重量比で混合させたものを用いるようにしたため、正極における熱安定性が大幅に向上すると共に、充放電容量が低下するのも抑制されるようになった。
この結果、この発明においては、非水電解質二次電池を大型化させて大電流で充放電させるようにした場合においても、熱安定性に優れた非水電解質二次電池が得られるようになった。
以下、この発明に係る非水電解質二次電池用正極材料について実施例を挙げて具体的に説明すると共に、この実施例に係る非水電解質二次電池用正極材料を正極に使用した非水電解質二次電池においては、熱安定性が大幅に向上すると共に、充放電容量が低下するのも抑制されることを、比較例を挙げて明らかにする。なお、この発明における非水電解質二次電池用正極材料及び非水電解質二次電池は下記の実施例に示したものに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
(実施例1)
実施例1においては、フッ素が添加されたリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物を得るにあたり、硫酸ニッケルと硫酸コバルトと硫酸マンガンとを所定のモル比で混合させて共沈させたNiとMnとCoとの複合水酸化物と、水酸化リチウムと、フッ化リチウムとを用い、これらを所定のモル比で混合させた後、この混合物を空気雰囲気中において1000℃で20時間熱処理し、これを粉砕して、組成式Li1.03Ni0.33Co0.33Mn0.342で表わされるリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物にフッ素が0.20mol%含有されたものを得た。
また、スピネル構造を有するリチウム・マンガン複合酸化物を得るにあたっては、炭酸リチウムと二酸化マンガンと酸化アルミニウムとを用い、これらを所定のモル比で混合させた後、この混合物を空気雰囲気中において800℃で20時間熱処理し、これを粉砕して、組成式Li1.10Mn1.85Al0.044で表されるスピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物を得た。
そして、この実施例においては、上記のフッ素が0.20mol%含有されたリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物の粉末と、上記のスピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物の粉末とを、60:40の重量比で混合させたものを正極材料として用いるようにした。
そして、上記の正極材料に、導電剤の人造黒鉛粉末と、結着剤のポリフッ化ビニリデンのN−メチル−2−ピロリドン溶液とを加え、これらを混合してスラリーを調製し、このスラリーをアルミニウム箔の表面にドクターブレード法により塗布し、150℃で2時間真空乾燥させて正極を作製した。
(実施例2〜5)
実施例2〜5においては、フッ素が添加されたリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物を得るにあたり、硫酸ニッケルと硫酸コバルトと硫酸マンガンとを所定のモル比で混合させて共沈させたNiとMnとCoとの複合水酸化物と、水酸化リチウムと、フッ化リチウムとを混合させる割合を、上記の実施例1の場合と異ならせ、それ以外は実施例1の場合と同様にして、組成式Li1.03Ni0.33Co0.33Mn0.342で表わされるリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物にフッ素が0.57mol%含有されたものを得た。
一方、スピネル構造を有するリチウム・マンガン複合酸化物としては、上記の実施例1と同様にして得た、組成式Li1.10Mn1.85Al0.044で表されるスピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物の粉末を用いるようにした。
そして、上記のフッ素が0.57mol%含有されたリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物の粉末と、上記のスピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物の粉末とを混合させて正極材料を得るにあたり、フッ素が0.57mol%含有されたリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物の粉末と、スピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物の粉末との重量比を、実施例2では80:20に、実施例3では60:40に、実施例4では40:60に、実施例5では20:80にした。
そして、上記のようにして得た各正極材料を用い、上記の実施例1の場合と同様にして、正極を作製した。
(比較例1)
比較例1においては、リチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物にフッ素が添加されないように、フッ化リチウムを用いないようにし、それ以外は上記の実施例1の場合と同様にして、フッ素が含有されていない組成式Li1.03Ni0.33Co0.33Mn0.342で表わされるリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物の粉末を得た。
一方、スピネル構造を有するリチウム・マンガン複合酸化物としては、上記の実施例1と同様にして得た、組成式Li1.10Mn1.85Al0.044で表されるスピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物の粉末を用いるようにした。
そして、上記のフッ素が含有されていないリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物の粉末と、上記のスピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物の粉末とを、60:40の重量比で混合させたものを正極材料として用い、その後は、上記の実施例1と同様にして正極を作製した。
(比較例2)
比較例2においては、正極材料として、上記の比較例1に示したフッ素が含有されていない組成式Li1.03Ni0.33Co0.33Mn0.342で表わされるリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物だけを用い、スピネル構造を有するリチウム・マンガン複合酸化物の粉末は加えないようにし、その後は、上記の実施例1と同様にして正極を作製した。
(比較例3)
比較例3においては、正極材料として、上記の実施例1に示したフッ素が0.20mol%含有された組成式Li1.03Ni0.33Co0.33Mn0.342で表わされるリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物の粉末だけを用い、スピネル構造を有するリチウム・マンガン複合酸化物の粉末は加えないようにし、その後は、上記の実施例1と同様にして正極を作製した。
(比較例4)
比較例4においては、正極材料として、上記の実施例2〜5に示したフッ素が0.57mol%含有された組成式Li1.03Ni0.33Co0.33Mn0.342で表わされるリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物の粉末だけを用い、スピネル構造を有するリチウム・マンガン複合酸化物の粉末は加えないようにし、その後は、上記の実施例1と同様にして正極を作製した。
(比較例5)
比較例5においては、正極材料として、上記の実施例1に示した組成式Li1.10Mn1.85Al0.044で表されるスピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物の粉末だけを用い、リチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物の粉末は加えないようにし、その後は、上記の実施例1と同様にして正極を作製した。
そして、上記の実施例1〜5及び比較例1〜5において作製した各正極を使用し、図1に示すような各試験用電池を作製した。
ここで、上記の各試験用電池においては、負極及び参照極にリチウム金属を用い、また非水電解液には、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとジメチルカーボネートとを35:50:15の体積比で混合させた混合溶媒に、溶質のLiPF6を1mol/lの濃度になるように溶解させたものを用いるようにした。
そして、図1に示すように、試験セル容器10内に上記の正極1と負極2と参照極3とを収容させると共に、上記の非水電解液4を供給し、上記の各正極1を用いた各試験用電池を作製した。
そして、このように作製した各試験用電池を、それぞれ25℃の雰囲気中において、充電電流0.75mA/cm2で4.3Vまで充電させて10分間休止した後、更に充電電流0.25mA/cm2で4.3Vまで充電させて10分間休止し、その後、放電電流0.75mA/cm2で3.1Vまで放電させて、各試験用電池における放電容量を求め、その結果を下記の表1に示した。
また、上記のようにして充放電させた後、各試験用電池をそれぞれ上記のように25℃の雰囲気中において、充電電流0.75mA/cm2で4.3Vまで充電させて10分間休止した後、更に充電電流0.25mA/cm2で4.3Vまで充電させた。
そして、このように充電させた各試験用電池からそれぞれ正極を取り出し、取り出した正極をそれぞれジエチルカーボネートでよく洗浄し、2時間真空乾燥させた後、各正極材料をそれぞれアルミニウム箔から剥離させた。
次いで、このように剥離させた各正極材料3mgを、それぞれ上記の非水電解液3mgと混合させて、ステンレス製の耐圧密閉型容器に封入し、昇温速度を5℃/min、測定温度範囲を室温から350℃にして、それぞれ示差走査熱量測定(DSC)を行い、各正極材料における発熱量を求め、その結果を下記の表1に示した。
また、上記のスピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物だけを用いた比較例5の正極材料と、フッ素が含有されていない上記のリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物の量を変化させた比較例1,2の各正極材料とにおける発熱量の変化を図2に示した。
また、上記のスピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物だけを用いた比較例5の正極材料と、フッ素が0.20mol%含有された上記のリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物の量を変化させた実施例1及び比較例3の各正極材料とにおける発熱量の変化を図3に示した。
また、上記のスピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物だけを用いた比較例5の正極材料と、フッ素が0.57mol%含有された上記のリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物の量を変化させた実施例2〜5及び比較例4の各正極材料とにおける発熱量の変化を図4に示した。
Figure 0004726423
この結果、スピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物と、フッ素が含有されたリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物とを混合させた正極材料を用いた実施例1〜5のものは、スピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物とフッ素が含有されていないリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物とを混合させた正極材料を用いた比較例1、フッ素が含有されていないリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物だけからなる正極材料を用いた比較例2、フッ素が含有されたリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物だけからなる正極材料を用いた比較例3,4のものに比べて、正極材料における発熱量が大きく低下しており、熱安定性が大きく向上していた。また、スピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物だけからなる正極材料を用いた比較例5のものに比べると、放電容量が大きく増加していた。
また、図2に示す比較例1,2,5の結果によると、正極材料中におけるフッ素が含有されていないリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物が増加するのに伴って、発熱量が比例して増加していた。
これに対して、図3及び図4に示す結果によると、スピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物とフッ素が含有されたリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物とを混合させた実施例1〜5のものにおいては、正極材料中におけるフッ素が含有されたリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物の増加に比例して発熱量が増加するということはなく、発熱量が低くなっており、特にフッ素が0.57mol%含有されたリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物を20〜60重量%の割合で含有させた実施例3〜5のものにおいては、正極材料の発熱量が、スピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物だけを用いた比較例5のものよりも低くなっていた。
この結果、スピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物とフッ素が含有されたリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物とを混合させた正極材料においては、その発熱量が予想以上に低下しており、相乗効果によってより高い熱安定性が得られることが分かる。
この発明の実施例1〜5及び比較例1〜5において作製した各正極を用いた試験用電池の概略説明図である。 スピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物だけを用いた比較例5の正極材料と、フッ素が含有されていないリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物の量を変化させた比較例1,2の各正極材料とにおける発熱量の変化を示した図である。 スピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物だけを用いた比較例5の正極材料と、フッ素が0.20mol%含有されたリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物の量を変化させた実施例1及び比較例3の各正極材料とにおける発熱量の変化を示した図である。 スピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物だけを用いた比較例5の正極材料と、フッ素が0.57mol%含有された上記のリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物の量を変化させた実施例2〜5及び比較例4の各正極材料とにおける発熱量の変化を示した図である。
符号の説明
1 正極
2 負極
3 参照極
4 非水電解液
10 試験セル容器

Claims (2)

  1. 組成式LiNi1-x-yCoxMny2(式中、x,yは、0.5<x+y<1.0,0<x,0.1<y<0.6の条件を満たす。)で表されるリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物に対して0.6mol%以下になるようにしてフッ素を添加したものと、組成式Li(1+a)Mn2-a-bb4(式中、MはAl,Co,Ni,Mg,Feからなる群より選択される少なくとも1種以上の元素であり、0≦a≦0.2,0≦b≦0.1の条件を満たす。)で表されるスピネル構造を有するリチウム・マンガン複合酸化物とが、20:80〜80:20の重量比で混合されてなることを特徴とする非水電解質二次電池用正極材料。
  2. 正極と、負極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、上記の正極に、請求項1に記載した非水電解質二次電池用正極材料を用いたことを特徴とする非水電解質二次電池。
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