JP4726404B2 - 低温空調用吹出口 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多角錐台状に拡がった形状の拡径部を有する複数のコーン部材を同軸上に多層配置した構造を備えた低温空調用吹出口に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築物の室内の冷暖房を行う空調設備は、一般に、空調機で所定温度に調整された調和空気を目的地点まで送給するため建築物の天井裏に配設された空調用ダクトと、この空調用ダクトを経由して送給される調和空気を室内に向かって吹き出すため天井面や側壁に配置された空調用吹出口とを備えている。
【0003】
このような空調用吹出口の一つとして、図7に示すように、吹出開口部91を室内側に向けた状態で天井面92に配置されるアネモスタット型の空調用吹出口90が知られている。
【0004】
この空調用吹出口90は、多角錐台状に拡がった形状の拡径部を有し、互いに大きさの異なる複数のコーン部材93,94,95を同軸上に多層配置した構造を備え、空調用ダクト(図示せず)を経由してコーン部材93,94,95の上端部分に供給される調和空気を複数のコーン部材93.94,95の間に形成された複数の気体流路96,97を通して室内に向かって拡散状に吹き出す機能を備えている。
【0005】
このような空調用吹出口90においては、室内から吹出開口部91を見上げたときに吹出口内部が見えるのを避けるため、最も内側に配置されたコーン部材93の内周側に遮蔽板98が取り付けられている。このため、冷房運転時においては、気体流路96,97を通過して吹き出される調和空気80によって誘引された高温多湿の室内空気81が、調和空気80で冷やされて低温状態にあるコーン部材93の内周面93aに接触することによって結露99が発生している。
【0006】
近年、冷房運転時における空調機の消費エネルギー削減およびダクトのサイズダウンを図ることのできる低温空調方式の採用が増加しているが、この低温空調方式では、従来の空調方式における調和空気よりも低温に調整された調和空気が空調用吹出口に供給される結果、コーン部材の温度も低下するため、前述した結露の発生は増大する傾向にある。
【0007】
そこで、このような結露の発生を防止するため、空調用吹出口90におけるコーン部材93の内側に相当する部分に、調和空気が通過可能な多孔板を配置したものが開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
【特許文献1】
実開平7−12846号公報(第2−4頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載された結露防止型吹出口の場合、当該吹出口から吹き出す調和空気によって誘引された室内空気が最も内側のコーン部材に接触するのを抑制することができるため、結露発生は減少する。しかしながら、多孔板を通過した調和空気は垂直下方に向かって吹き出す傾向が大であるため、室内に居る人間がドラフトを感じるおそれがある。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、低温空調方式においても結露が発生せず、調和空気の拡散機能が高く、優れた空調機能を発揮する低温空調用吹出口を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の低温空調用吹出口は、多角筒形状の基端部と、この基端部と連通する多角錐台状に拡がった拡径部とからなるコーン部材を同軸上に複数配置して前記コーン部材で挟まれ且つ軸方向に直行通過不能な複数の気体流路を形成した低温空調用吹出口において、複数の前記コーン部材の基端部を水平方向に等間隔に配置し、複数の前記気体流路の拡径部における最小開口面積部分はコーン部材の先端部と、その外側に位置するコーン部材の拡径部斜面部分とで構成され、最も内側に配置されたコーン部材の拡径部で囲まれた領域内の基端部に対向する位置に当該基端部の開口面積より広い軸方向投影面を有する気流拡散部材を配置し、最も内側に配置されたコーン部材の基端部の開口面積に対する当該コーン部材の拡径部と気流拡散部材との間の最小隙間面積の比率を、複数の気体流路の基端部における開口面積に対する気体流路の拡径部における最小開口面積の比率の平均値の0.5倍〜3.0倍とすることにより、最も内側に配置された前記コーン部材の拡径部と気流拡散板との隙間から吹き出す調和空気の吹出速度と、その他の前記コーン部材の間に形成された気体流路から吹き出す調和空気の吹出速度とを近い値としたことを特徴とする。
【0012】
このような構成とすることにより、最も内側に位置するコーン部材(以下、「中央コーン部材」と呼ぶ。)の基端部から拡径部に向かって吹き出される調和空気は、当該基端部と対向する位置に配置された気流拡散部材に当接することによって当該拡径部の内周面方向へ導かれ、この内周面に沿って拡がりながら吹き出される。したがって、調和空気の拡散機能が高まるとともに、他のコーン部材の間に形成された気体流路から吹き出す調和空気によって誘引される室内空気が中央コーン部材の内周面に接触することがなくなる結果、低温空調方式においても結露が発生しなくなり、優れた空調機能を発揮する。
【0013】
また、最も内側に配置されたコーン部材の基端部の開口面積に対する中央コーン部材の拡径部と気流拡散部材との間の最小隙間面積の比率を、複数の気体流路の基端部における開口面積に対する気体流路の拡径部における最小開口面積の比率の平均値の0.5倍〜3.0倍としたことにより、中央コーン部材の拡径部と気流拡散板との隙間から吹き出す調和空気の吹出速度と、その他のコーン部材の間に形成された気体流路から吹き出す調和空気の吹出風速とが比較的近い値となり、互いにバランスのとれた状態となるため、中央コーン部材の内周面における結露防止作用は最も優れたものとなる。以下、その理由について説明する。
【0014】
各コーン部材の基端部は多角筒形状となっているため、上方から流れてくる調和空気は、そのまま各気体流路の基端部開口に流れ込むこととなり、各コーン部材の基端部の上方から平均的に調和空気が流れてくるとすると、各気体流路の風量は、それぞれの基端部における開口面積にほぼ比例する。すなわち、気体流路の基端部の開口面積が大きいほど大量の調和空気が流れ込む。
【0015】
ここで、中央コーン部材の基端部の開口面積に対する中央コーン部材の拡径部と気流拡散部材との間の最小隙間面積の比率を「中央気流絞り率」と定義し、その他のコーン部材の間に形成された気体流路の基端部における開口面積に対する気体流路の拡径部における最小開口面積の比率を「主気流絞り率」と定義すると、これらの中央気流絞り率および主気流絞り率は、近似的に各気体流路から吹き出される調和空気の吹出風速に反比例する。すなわち、これらの絞り率の値が小さくなるほど、前記最小隙間および前記気体流路から吹き出す調和空気流の風速は増大する。
【0016】
そこで、中央コーン部材の拡径部と気流拡散板との間の最小隙間面積を小さく設定することにより、中央気流絞り率を、各気体流路における主気流絞り率の平均値の0.5倍より小さくしたところ、前記最小隙間からの吹出気流(中央気流)の風速が過大となり、その他のコーン部材の間の気体流路からの吹出気流(主気流)によって誘引される室内空気流を中央気流が突き破ってしまうようになった。そして、室内空気流が主気流に誘引されなくなり、主気流との間で剥離、渦流が生じることとなり、この渦流が、高温多湿の室内空気を中央コーン部材の内周面へ運び込んで結露を生じさせることが分かった。
【0017】
一方、中央コーン部材の拡径部と気流拡散板との間の最小隙間面積を大きく設定することにより、中央気流絞り率を、各気体流路における主気流絞り率の平均値の3倍より大きくすると、前記最小隙間からの吹出気流(中央気流)の風速が過小となり、その他のコーン部材の間の気体流路からの吹出気流(主気流)によって誘引される室内気流が強まるため、前記最小隙間から吹き出す弱い気流では中央コーン部材の内周面をシールドできなくなった。このため、主気流で誘引された高温多湿の室内空気が中央コーン部材の下端部分に接触してしまい、結露が生じることが分かった。
【0018】
したがって、中央気流絞り率(中央コーン部材の基端部の開口面積に対する中央コーン部材の拡径部と気流拡散部材との間の最小隙間面積の比率)は、複数の主気流絞り率(気体流路の基端部における開口面積に対する気体流路の拡径部における最小開口面積の比率)の平均値の0.5倍〜3.0倍が好適範囲であることが判明した。
【0019】
ここで、前記気流拡散部材は、中央コーン部材の基端部に対向するとともに軸方向と直交する平面部を有するものであることが望ましい。このような気流拡散部材を配置することにより、中央コーンの基端部の開口から軸方向に吹き出される調和空気流は、当該軸方向と直交する平面部に当接することよって中央コーン部材の拡径部内周面方向へ均等に拡散することとなるため、優れた結露防止効果が得られる。
【0020】
また、中央コーン部材の拡径部の最大開口面に気流拡散部材の一部が位置するように当該気流拡散部材を配置することが望ましい。このような構成とすることにより、気流拡散部材は、中央コーン部材の拡径部の先端周縁部と略同じ高さに位置することとなるため、中央コーン部材の基端部から吹き出す調和空気は前記先端周縁部に向かって拡散され当該先端周縁部を確実にシールドするので、優れた結露防止効果が得られる。
【0021】
一方、前記気流拡散部材の少なくとも一部に断熱部を設ければ、中央コーン部材の基端部から吹き出す調和空気によって気流拡散部材全体が温度低下するのを回避することができるため、気流拡散部材に結露が生じるのを防止することができる。この場合、断熱部を設ける位置としては、例えば、基端部から吹き出す調和空気が直に当接する部分である、当該基端部に対向する部分が望ましい。この部分に断熱部を設ければ、基端部から吹き出す調和空気による気流拡散部材全体の温度低下を有効に防止することができる。
【0022】
また、前記気流拡散部材を平板形状とすれば、気流拡散部材全体が、当該低温空調用吹出口が設置される建物の天井面と平行をなすこととなるため、前述した調和空気の拡散機能に加え、美観性も向上するほか、製作が容易となって、寸法精度も高まる。また、複数のコーン部材の間に形成された気体流路から吹き出す調和空気流によって誘引される室内空気流を、天井面に沿った方向へスムーズに誘導することが可能となり、空調機能がさらに向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態である低温空調用吹出口を示す側面図、図2は図1に示す低温空調用吹出口の底面図、図3は図2のA−A線における一部省略断面図、図4は図3に示す一部省略断面図における気流の流れを示す説明図である。
図5,図6はその他の吹出口を示す垂直断面図である。
【0024】
図1に示すように、本実施形態の低温空調用吹出口1は、下面開口部2を建物の天井面3に略一致させた状態で天井裏に配置されるものである。低温空調用吹出口1の上部は箱体形状のチャンバ4の下面開口部に連結され、チャンバ4の上面には空調機(図示せず)から空調用ダクト(図示せず)を経由して送給される調和空気を導入するためのダクト接続口5が設けられている。
【0025】
図2,図3に示すように、低温空調用吹出口1においては、四角筒形状の基端部7a,8a,9aと、これらの基端部7a,8a,9aと連通する四角錐台状に拡がった拡径部7b,8b,9bとからなる複数のコーン部材7,8,9を同軸上に配置することによってコーン部材7,8,9で挟まれ且つ軸方向Cに直行通過不能な複数の気体流路10,11が形成されている。また、最も内側に配置された中央コーン部材7の拡径部7bで囲まれた領域内の基端部7aに対向する位置に基端部7aの開口面積7sより広い軸方向Cの投影面を有する気流拡散部材12を配置している。気流拡散部材12は、最も内側に位置するコーン部材7(以下、「中央コーン部材7」と呼ぶ。)の基端部7aから垂下された複数の線材13によって吊り下げ保持されている。
【0026】
そして、本実施形態においては、中央コーン部材7の基端部7aの開口面積7sに対する中央コーン部材7の拡径部7bと気流拡散部材12との間の最小隙間面積7tの比率を中央気流絞り率Pとし、複数の気体流路10,11の基端部8a,9aにおける開口面積10s,11sに対する気体流路10,11の拡径部7b,8b,9bにおける最小開口面積10t,11tの比率を主気流絞り率Qとしたとき、中央気流絞り率Pを主気流絞り率Qの平均値の2倍としている。
【0027】
このような構成とすることにより、図4に示すように、中央コーン部材7の基端部7aの開口から拡径部7bに向かって吹き出される調和空気14は、基端部7aと対向する位置に配置された気流拡散部材12に当接することによって拡径部7bの内周面方向へ導かれ、この内周面に沿って拡がりながら吹き出される。したがって、調和空気14の拡散機能が高まるとともに、コーン部材7,8,9の間に形成された気体流路10,11から吹き出す調和空気15,16によって誘引される室内空気流17が中央コーン部材7の内周面に接触することがなくなる。この結果、低温空調方式においても中央コーン部材7に結露が発生しなくなり、優れた空調機能を発揮する。
【0028】
また、複数の気体流路10,11はいずれも軸方向Cに直行通過不能な形状であり、中央コーン部材7の拡径部7bに囲まれた領域内の基端部7bに対向する位置には基端部7aの開口面積7sより広い軸方向Cの投影面を有する気流拡散部材12が配置されているため、室内から下面開口部2を見上げたときに、低温空調用吹出口1の内部が見えることもなく、美観性に優れている。
【0029】
また、前述したように、中央気流絞り率Pを主気流絞り率Qの平均値の2倍としているため、中央コーン部材7の拡径部7bと気流拡散板12との隙間から吹き出す調和空気14の吹出速度と、コーン部材7,8,9の間に形成された気体流路10,11から吹き出す調和空気15,16の吹出速度とが比較的近い値となり、互いにバランスのとれた状態となるため、中央コーン部材7の内周面において結露が発生することがない。
【0030】
一方、図5に示す空調用吹出口21においては、気流拡散板12より面積の広い気流拡散板22を配置し、中央コーン部材7の拡径部7bと気流拡散板22との間の最小隙間面積71tを、図3,図4に示す最小隙間面積7tよりも小さく設定することにより、中央気流絞り率Pを、各気体流路10,11における主気流絞り率Qの平均値の0.5倍より小さくした。
【0031】
このような構成とすることにより、最小隙間71からの吹出気流24の風速が過大となり、気体流路10,11からの吹出気流25,26によって誘引される室内空気流27を吹出気流24が突き破ることとなった。この結果、室内空気流27が吹出気流25,26に誘引されなくなり、吹出気流24と吹出気流25,26との間で剥離して渦流28が生じるようになり、この渦流28が、高温多湿の室内空気を中央コーン部材7の内周面へ運び込んで結露29が生じた。
【0032】
また、図6に示す空調用吹出口31においては、気流拡散板12よりも面積の狭い気流拡散板32を配置し、中央コーン部材7の拡径部7bと気流拡散板32との間の最小隙間面積72tを、図3,図4に示す最小隙間面積7tよりも大きく設定することにより、中央気流絞り率Pを、各気体流路10,11における主気流絞り率Qの平均値の3倍より大きくした。
【0033】
このような構成とすることにより、最小隙間72からの吹出気流34の風速が過小となり、気体流路10,11からの吹出気流35,36によって誘引される室内空気流37が強まるため、最小隙間72から吹き出す弱い気流34では中央コーン部材7の内周面をシールドできなくなった。このため、吹出気流35,36で誘引された高温多湿の室内空気が中央コーン部材7の下端部分に接触して、結露39が生じた。
【0034】
本実施形態の低温空調用吹出口1においては、気流拡散部材12は、図3,図4で示したように、浅い四角皿状の補強部材12bの上面に平板状をした合成樹脂製の断熱材12aを貼着して形成されている。断熱材12aの上面は中央コーン部材7の基端部に対向するとともに軸方向Cと直交する平面部をなしており、この断熱材12aが断熱部として機能する。
【0035】
このような気流拡散部材12を配置することにより、中央コーン部材7の基端部7aの開口から軸方向Cに吹き出される調和空気流は、軸方向Cと直交する断熱材12aの平面部に当接することよって中央コーン部材7の拡径部7bの内周面方向へ均等に拡散することとなるため、前記内周面全体が調和空気流によってシールドされる結果、優れた結露防止効果が得られる。
【0036】
また、中央コーン部材7の拡径部7bの最大開口面、すなわち拡径部7bの最下面に気流拡散部材12の下面が位置するように気流拡散部材12を配置しているため、中央コーン部材7の拡散部7bの最下面(最大開口面)から気流拡散部材12が突出することがない。このため、搬送中あるいは取付作業中における気流拡散部材12の損傷を回避することができ、美観性も良好である。また、補強部材12bは、コーン部材7,8,9と同じ材質で形成され、同色の塗装が施されているため、下面開口部2は全体的に調和した外観を呈している。
【0037】
さらに、気流拡散部材12の、中央コーン部材7の基端部7aに対向する部分に断熱材12aを配置しているため、基端部7aの開口から吹き出す調和空気によって気流拡散部材12全体が冷やされることがなく、気流拡散部材12に結露が生じるのを防止することができる。
【0038】
また、気流拡散部材12が平板形状であるため、気流拡散部材12全体が、低温空調用吹出口1が設置される建物の天井面3と平行をなしている。このため、優れた調和空気の拡散機能を発揮するだけでなく、美観性も良好であり、製作が容易であり、高い寸法精度が得られる。また、複数のコーン部材7,8,9の間に形成された気体流路10,11から吹き出す調和空気流によって誘引される室内空気流を、天井面3に沿った方向へスムーズに誘導可能であるため、優れた空調機能が得られる。
【0039】
【発明の効果】
本発明により、以下に示す効果を奏する。
【0040】
(1)多角筒形状の基端部と、この基端部と連通する多角錐台状に拡がった拡径部とからなるコーン部材を同軸上に複数配置してコーン部材で挟まれ且つ軸方向に直行通過不能な複数の気体流路を形成した低温空調用吹出口において、複数の前記コーン部材の基端部を水平方向に等間隔に配置し、複数の前記気体流路の拡径部における最小開口面積部分はコーン部材の先端部と、その外側に位置するコーン部材の拡径部斜面部分とで構成され、中央コーン部材の拡径部で囲まれた領域内の基端部に対向する位置に当該基端部の開口面積より広い軸方向投影面を有する気流拡散部材を配置し、中央コーン部材の基端部の開口面積に対する中央コーン部材の拡径部と気流拡散部材との間の最小隙間面積の比率を、複数の気体流路の基端部における開口面積に対する気体流路の拡径部における最小開口面積の比率の平均値の0.5倍〜3.0倍とし、中央コーン部材の拡径部と気流拡散板との隙間から吹き出す調和空気の吹出速度と、その他のコーン部材の間に形成された気体流路から吹き出す調和空気の吹出速度とを近い値としたことにより、低温空調方式においても結露が発生しなくなり、調和空気の拡散機能が高まり、優れた空調機能を発揮する。
【0041】
(2)前記気流拡散部材として、中央コーン部材の基端部に対向するとともに軸方向と直交する平面部を有するものを配置することにより、中央コーンの基端部の開口から軸方向に吹き出される調和空気流は、当該軸方向と直交する平面部に当接することによって中央コーン部材の拡径部内周面方向へ均等に拡散することとなるため、優れた結露防止効果が得られる。
【0042】
(3)中央コーン部材の拡径部の最大開口面に気流拡散部材の一部が位置するように当該気流拡散部材を配置することにより、中央コーン部材の拡径部の先端周縁部と略同じ高さに気流拡散部材位置することとなるため、中央コーン部材の基端部から吹き出す調和空気は前記先端周縁部に向かって拡散され当該先端周縁部を確実にシールドするので、優れた結露防止効果が得られる。
【0043】
(4)気流拡散部材の少なくとも一部に断熱部を設ければ、当該基端部の開口から吹き出す調和空気による気流拡散部材全体の温度低下を回避し、気流拡散部材に結露が生じるのを防止することができる。
【0044】
(5)前記気流拡散部材を平板形状とすれば、気流拡散部材全体が、当該低温空調用吹出口が設置される建物の天井面と平行をなすこととなるため、前述した調和空気の拡散機能に加え、美観性も向上するほか、製作が容易となって、寸法精度も高まり、空調機能がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態である低温空調用吹出口を示す側面図である。
【図2】 図1に示す低温空調用吹出口の底面図である。
【図3】 図2のA−A線における一部省略断面図である。
【図4】 図3に示す一部省略断面図における気流の流れを示す説明図である。
【図5】 その他の空調用吹出口を示す垂直断面図である。
【図6】 その他の空調用吹出口を示す垂直断面図である。
【図7】 従来の空調用吹出口を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
1 低温空調用吹出口
2 下面開口部
3 天井面3
4 チャンバ
5 ダクト接続口
7,8,9 コーン部材
7a,8a,9a 基端部
7b,8b,9b 拡径部
7s,10s,11s 開口面積
7t,71t,72t 最小隙間面積
10t,11t 最小開口面積
12,22,32 気流拡散部材
12a 断熱材
12b 補強部材
13 線材
14,15,16,24,25,26,34,35,36 吹出気流
17,27,37 室内空気流
21,31 空調用吹出口
28 渦流
29,39 結露
71,72 最小隙間
P 中央気流絞り率
Q 主気流絞り率
C 軸方向

Claims (5)

  1. 多角筒形状の基端部と、前記基端部と連通する多角錐台状に拡がった拡径部とからなるコーン部材を同軸上に複数配置して前記コーン部材で囲まれ且つ軸方向に直行通過不能な複数の気体流路を形成した低温空調用吹出口において、
    複数の前記コーン部材の基端部を水平方向に等間隔に配置し、
    複数の前記気体流路の拡径部における最小開口面積部分はコーン部材の先端部と、その外側に位置するコーン部材の拡径部斜面部分とで構成され、
    最も内側に配置された前記コーン部材の拡径部で囲まれた領域内の前記基端部に対向する位置に前記基端部の開口面積より広い軸方向投影面を有する気流拡散部材を配置し、
    最も内側に配置された前記コーン部材の基端部の開口面積に対する当該コーン部材の拡径部と前記気流拡散部材との間の最小隙間面積の比率を、
    複数の前記気体流路の基端部における開口面積に対する前記気体流路の拡径部における最小開口面積の比率の平均値の0.5倍〜3.0倍とすることにより、最も内側に配置された前記コーン部材の拡径部と気流拡散板との隙間から吹き出す調和空気の吹出速度と、その他の前記コーン部材の間に形成された気体流路から吹き出す調和空気の吹出速度とを近い値としたことを特徴とする低温空調用吹出口。
  2. 前記気流拡散部材が、最も内側に配置された前記コーン部材の基端部に対向するとともに軸方向と直交する平面部を有するものである請求項1記載の低温空調用吹出口。
  3. 最も内側に配置された前記コーン部材の拡径部の最大開口面に前記気流拡散部材の一部が位置するように前記気流拡散部材を配置した請求項1または2記載の低温空調用吹出口。
  4. 前記気流拡散部材の少なくとも一部に断熱部を設けた請求項1〜3のいずれかに記載の低温空調用吹出口。
  5. 前記気流拡散部材が平板形状である請求項1〜4のいずれかに記載の低温空調用吹出口。
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