JP4724375B2 - 異物選別装置 - Google Patents

異物選別装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4724375B2
JP4724375B2 JP2004114318A JP2004114318A JP4724375B2 JP 4724375 B2 JP4724375 B2 JP 4724375B2 JP 2004114318 A JP2004114318 A JP 2004114318A JP 2004114318 A JP2004114318 A JP 2004114318A JP 4724375 B2 JP4724375 B2 JP 4724375B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foreign matter
sorting
dielectric
rotating electrode
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004114318A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005296751A (ja
Inventor
勝 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HATTORI SEISAKUSHO CO., LTD.
Original Assignee
HATTORI SEISAKUSHO CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HATTORI SEISAKUSHO CO., LTD. filed Critical HATTORI SEISAKUSHO CO., LTD.
Priority to JP2004114318A priority Critical patent/JP4724375B2/ja
Publication of JP2005296751A publication Critical patent/JP2005296751A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4724375B2 publication Critical patent/JP4724375B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrostatic Separation (AREA)

Description

本発明は、所望の選別対象物に関し、種々の異物と良品とを選別するための選別装置に関する。
近年、食品の安全性向上が強く望まれていることもあって、食品会社等では、食品中に混入する異物、例えば毛髪、ビニール片、紙片等を除去する装置の導入が現在盛んに行なわれている。
従来より、その様な異物を除去する装置については種々の型式のものが存在するところ、特に食品等を選別対象物とするものについては、例えば以下の様なものが多用されている。
まず、従来より所謂マグネットコンベアとして知られた装置が挙げられる(特許文献1の図2参照)。
これは、図4に示す通り、搬送手段Tたるベルトコンベアの一端に、外周面に永久磁石を配置したプーリ(磁気プーリ)R1を組み込むことにより、食品、食品原料或いは工業製品等の選別対象物W中から鉄や錆等の磁性体W2のほか、ステンレス片等の弱磁性体W2’を除去する装置である。ここで、上記ベルトコンベアは、搬送方向と実質上直交する方向に所定の幅員を有する無端ベルトと、これを循環駆動するために上記ベルトに掛けられた一対のプーリ(R1,R2)とからなっている。
従って、供給手段たるホッパHから所定速度で循環駆動されるベルトコンベアの送り側へと落下供給された選別対象物Wの内、磁性体W2や弱磁性体W2’でない良品W1は、ベルトコンベア端部から空中に実質上水平方向に投射されると共に、自身の慣性で所定の軌道を通って落下し、良品等回収箱B1にて回収される一方、磁性体W2や弱磁性体W2’はベルトコンベア端部から空中に投射されずに磁気プーリR1の磁力によってコンベアのベルト上に保持された儘、磁気プーリR1下方のコンベア戻り側へと移動する。磁性体W2を保持したベルトの該当部分が磁気プーリR1下方のコンベア戻り側に来た際、磁性体W2は未だ磁気プーリR1の磁力によってベルト上に保持されているが、ベルトが更に第2のプーリR2側に移動して磁性体W2が保持されているベルトの該当部分が磁気プーリR1から離れると、磁性体W2を保持する磁力が無くなり、それによって磁性体W2はベルト表面を離れて自然落下して、磁性体等回収箱B2にて回収される。弱磁性体W2’の場合、磁気プーリR1によって保持される度合は若干異なるが、上記とほぼ同様の要領で良品W1と選別され、磁性体等回収箱B2にて回収される。
しかし、この方法では非磁性体の異物、特に毛髪その他の誘電体W3を除去することは不可能であり、誘電体異物W3は、良品W1と共に良品等回収箱B1に混入した儘である。
一方、毛髪その他の誘電体を除去し得る装置としては、例えば特許文献1に記載された様な装置が挙げられる。
この特許文献1に記載された発明では、異物を針状電極により形成される陽極のコロナ放電界によって帯電させ、これを陰極である平面電極板に吸引することによって異物を選別している。
しかしながら、この特許文献1に記載された発明では、磁性体及び弱磁性体の選別が出来ないほか、針状電極、ブロアなど余分な構成要素があり、装置の構成が複雑であるという問題がある。又処理対象物を一旦全て針状電極により形成されるコロナ放電界によって帯電させる構成であるため、消費電力が膨大であるという問題も存在する。
このほか、毛髪その他の誘電体を除去し得る別の例としては、所謂電気吸引或いは静電選別機として従来知られた装置も存在する。
これは、静電気を利用して食品その他の選別対象物W中に混入する異物を除去する装置であって、図5に例示する通り、搬送方向と実質上直交する方向に所定の幅員を有する電磁フィーダからなる搬送手段Tの上方に、夫々外周面を高電圧で帯電させた、上記電磁フィーダの搬送幅と略同一の幅を有する複数の回転電極Eが、選別対象物Wの移動方向に於て適宜間隔を空けて並列して配置されているほか、更にこれら回転電極Eの上方に吸引装置Vが備えられたものである。選別対象物Wは、供給手段たるホッパHから上記電磁フィーダ上に落下供給される。
その様な装置では、電磁フィーダ上を実質上水平方向に移動する選別対象物Wから、静電誘導を利用して、クーロン力により毛髪、ビニール片及び紙片等の比較的軽量な誘電体W3を上記回転電極Eに引き寄せて電極表面に付着させた後、回転電極E表面上のその誘電体W3を吸引装置Vによって更に上方に吸い出して外部に放出し、それによって、選別対象物W中から毛髪その他の誘電体W3を除去している。
しかしながら、その様な装置では、磁性体W2及び弱磁性体W2’の選別が出来ないほか、毛髪、ビニール片及び紙片等の比較的軽量な誘電体W3であっても、良品W1等別の選別対象物Wの下敷きになった儘電磁フィーダ上を移動しているものについては確実に除去出来ないという問題があった。又選別対象物WがホッパHから電磁フィーダ上に落下供給された後も引き続き、上記誘電体W3同士が複雑にもつれてしまっているものや、良品W1等別の選別対象物Wと絡み合っている誘電体W3については確実に除去出来ないという問題があった。特に、搬送手段Tが電磁フィーダである場合、ホッパHから搬送路上に落下供給された選別対象物Wが、各単位毎に解れず固まりの儘搬送されて行ったり、或いは選別対象物Wの各単位が層状に重なり合った儘搬送されて行く傾向が顕著であり、この場合誘電性異物W3の除去が殆ど出来ないと言う問題があった。
更に機械の構成が極めて大袈裟であると共に吸引装置Vの騒音が大きく、十分な設置スペースが工場内に確保出来ない場合、装置自体の設置を断念せざるを得ないと言う問題があった。
その他、上記と基本原理を同じくする装置が特許文献2,3等々に記載されているが、何れも一長一短があり、根本的な問題の解決に至っていないのが現状であった。
上記からも明らかな様に、要するに現在に至るまで、一工程で全ての異物を精度良く除去出来ると共に設置が容易な異物選別装置というのは、長い間実用化されていなかったのである。
特開2000−167489号公報 特開昭57−136983号公報 特開平2−218456号公報
従って本発明は、上記問題点を解消して、従来より選別可能であった磁性体等のほか、毛髪その他の誘電体を選別対象物から精度良く除去出来、一工程で全ての異物を除去可能な異物選別装置を提供することを課題とする。
又本発明は、小型で簡素な構造でありながら、選別対象物から精度良く異物を除去可能な異物選別装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく種々検討を重ねた結果、本発明者は、高速で駆動されるベルトコンベア等の搬送手段の一端から選別対象物を実質上水平方向に投射すると、重量が重いものと軽いものとでは飛距離が異なり、重いものは比較的遠くまで飛ぶ一方、軽いものは比較的近くまでしか飛ばず、かつ比較的早く落下して行く性質のほか、誘電体は高電圧で帯電させた金属電極に静電誘導に基づくクーロン力により引き寄せられる性質を利用すれば、毛髪、ビニール片及び紙片等の比較的軽量な誘電体を選別対象物から精度良く除去出来ることを見い出し、これにより上記課題を解決可能なことを確信して、本発明を完成した。
上記課題を解決可能な本発明の異物選別装置は、食品又は食品原料からなる所望の選別対象物に関し、前記選別対象物中に混入している毛髪、ビニール片又は紙片を含む誘電性異物と、前記誘電性異物とは質量、形状又は比誘電率が異なる良品とを選別するための異物選別装置であって、
供給手段より他端側の上面へと落下供給された前記選別対象物を一端側に向け実質上水平方向に搬送するための搬送手段であって、前記一端側より前記選別対象物が実質上水平方向に投射されるものと、
外周面を帯電させた回転電極であって、前記搬送手段の前記一端側に設けられたプーリより下方側において、投射された前記選別対象物の落下軌道に近接させて配置されたものと、
前記回転電極の外周面に接触させたスクレーパであって、クーロン力により前記回転電極の外周面に吸着させた前記誘電性異物を前記回転電極の外周面から掻き落とすものと、
前記回転電極の下方に設けられ、前記誘電性異物を前記落下軌道を描きつつ落下する前記良品と再び混じり合わないよう夫々の回収箱へ導入せしめるガイドと、及び、
前記回転電極及び前記スクレーパの下方に設けられ、前記誘電性異物が風送されて吸引回収される集塵装置と、
を備え、
前記回転電極及び前記集塵装置を協働させ、
前記集塵装置の吸引力を落下中の前記選別対象物に作用させることで前記良品との質量差が数十倍程度ある前記毛髪、ビニール片又は紙片を含む比較的軽量な前記誘電体異物の落下軌道を変えて前記回転電極側に引き寄せると共に、
前記回転電極の前記外周面に前記誘電性異物を吸着させることで前記選別対象物から前記誘電性異物を分離除去する様構成し、
而して前記選別対象物より前記誘電性異物と前記良品とを選別せしめることを特徴とするものである。
本発明によれば、食品、食品原料或いは工業製品等の選別対象物中から、鉄や錆等の磁性体や、ステンレス片等の弱磁性体を除去出来るほか、毛髪その他の誘電体を選別対象物から精度良く除去することが出来、それ故、一工程で選別対象物から全ての異物を精度良く除去可能な異物選別装置を得ることが出来る。
又本発明によれば、搬送手段にベルトコンベア等を用い得ることより、静粛かつ処理能力の高い異物選別装置を得ることが出来る。この場合、電磁フィーダによる振動によって選別対象物を供給する方式とは異なり、選別対象物の搬送中に毛髪や糸屑等細長い誘電体同士がもつれたり、毛髪や糸屑等細長い誘電体が良品等別の選別対象物と絡みつくのを防止出来、より精度よく良品と異物とを選別することが出来る。
さらに、このベルトコンベアを、選別対象物が供給手段からコンベアのベルト上に落下供給された際に選別対象物が各単位毎に解れ、コンベアの送り側のベルト上に於て選別対象物の各単位の間に適宜隙間が出来る程度の高速度で循環駆動することにより、選別対象物の各単位同士の絡みやもつれが解け、選別対象物を更に精度良く良品と異物とに選別することが出来る。
その他、本発明によれば、異物選別装置をコンパクトなサイズで提供出来るほか、消費エネルギーや騒音も僅かであるので、工場内に設置スペースを確保し易く、又種々のラインに容易に組み込むことが出来る。
発明を実施するための形態
以下、添付図面に基づき、本発明の一実施形態につき説明する。図1は、本発明の異物選別装置の全体構成を示す概略図、図2は、本発明の異物選別装置の回転電極付近の詳細を表す拡大図である。
尚本発明の異物選別装置の選別対象物としては例えば、乾燥野菜、ソバ、乾燥カットワカメ、ヒジキ、チリメン、ゴマ、穀物類をはじめとする種々の食品素材が挙げられる。
本発明の異物選別装置は、例えば選別対象物である上記の種々の食品素材を袋詰めして製品とする前に、ベルトコンベア等の搬送手段で搬送させながら、その選別対象物中に混入している磁性体のほか、毛髪、ビニール片及び紙片等の誘電体からなる異物(誘電性異物)を静電誘導に基づくクーロン力によって吸引して除去するものである。
[構成]
図1に示す通り、本発明の異物選別装置は、選別対象物Wの供給手段12たるホッパと、選別対象物Wを搬送するための搬送手段10と、上記搬送手段10の構成要素であって、選別対象物Wの内、磁性体W2及び弱磁性体W2’を搬送手段10の搬送面上に保持するため外周面が磁石となる磁気プーリ8と、上記搬送手段10の一端側から実質上水平方向に投射された選別対象物Wの内、毛髪その他の誘電体W3を引き寄せるためその外周面を所定の電圧で帯電させた回転電極1と、上記回転電極1の外周面に接触しており、上記回転電極1の外周面上に静電誘導に基づくクーロン力により引き寄せられて付着している誘電体W3を掻き落として下方の誘電体回収箱B3にて回収するためのスクレーパ7と、選別された良品W1、磁性体W2及び弱磁性体W2’、並びに誘電体W3を各別に回収するための回収箱B1’、B2及びB3とからなっている。選別された良品W1、磁性体W2及び弱磁性体W2’、並びに誘電体W3は、ガイド13に沿って落下し、回収箱B1’、B2及びB3にて回収される。又搬送手段10はベルトコンベアからなり、一端側に配された第1のプーリに当たる上記磁気プーリ8と他端側に配された第2のプーリ11の間に掛け渡された無端ベルトが、プーリの回転によって高速で循環駆動される様になっている。上記ベルトは搬送方向と実質上直交する方向に所定の幅員を有しているほか、上記各プーリ及び回転電極は上記ベルトの搬送幅と略同一の幅を有している。
また、磁気プーリ8の外周面上には、永久磁石が配されている。一例によれば、磁気プーリ8の磁力は凡そ12,000ガウス程度の高磁力のものとされ、ベルトコンベアの一端側において、選別対象物W中の鉄や錆等の磁性体W2に加えてステンレス片等の弱磁性体W2’を確実に搬送手段10のベルト上に保持する様構成されている。
上記ベルトコンベアの駆動速度に関し、その駆動速度が遅ければ、コンベアの送り側のベルト上に於て選別対象物の密度が高まり、選別対象物の各単位同士の絡みやもつれが生じた儘コンベアの一端側から投射される度合が高くなって選別精度に影響する可能性があるところ、本発明の異物選別装置では、このベルトコンベアを高速度で循環駆動することにより、選別対象物の各単位同士の絡みやもつれを解いて、選別対象物を精度良く良品と異物とに選別している。
具体的なベルトコンベアの駆動速度については、選別対象物が供給手段からコンベアのベルト上に落下供給された際に選別対象物が各単位毎に解れ、コンベアの送り側のベルト上に於て選別対象物の各単位の間に適宜隙間が出来る程度であることが好ましい。
一例によれば、本発明の異物選別装置におけるベルトコンベアは、数m/s程度の速度で循環駆動される。
次に、図2を参照すると、非磁性体、即ち良品W1をはじめとして、毛髪その他の誘電体W3が搬送手段10たるベルトコンベアの一端側に配された磁気プーリ8側から実質上水平方向に投射されて落下して行く軌道の下方には、高電圧で帯電させた回転電極1が設置されている。
本発明では、高速で循環駆動されるベルトコンベアを用いて加速した選別対象物Wを実質上水平方向に投射すると、重量が重いものと軽いもの、さらには空気中を落下する際の抵抗が大きな形状と小さな形状とでは飛距離が異なり、重いものや落下時の抵抗が小さいものは比較的遠くまで飛ぶ一方、軽いものや落下時の抵抗が大きいものは比較的近くまでしか飛ばず、かつ比較的早く落下して行く性質のほか、誘電体W3は高電圧で帯電させた金属電極に静電誘導に基づくクーロン力により引き寄せられる性質を利用して、誘電体W3の落下軌道を変えてこれを選別対象物から精度良く除去している。従って本発明では、選別対象物W中の良品W1と誘電性異物W3の間に質量、形状、或いは比誘電率の何れかに差が有れば、両者を確実に選別することが出来る。一例によれば、特に毛髪、ビニール片及び紙片等の比較的軽量な誘電体を選別対象物から精度良く除去出来る異物選別装置を得ることが出来る。
図2に示す通り、回転電極1はシャフト4を中心に回転する電極である。回転電極1の外周面2及びシャフト4は種々の導電性金属からなる一方、外周面2とシャフト4の間の空間は絶縁体からなっている。シャフト4は、適宜電線を介して接地されている。一方、回転電極1の外周面2には、電源6から、ブラシ5を介して所定の電圧が印加され、外周面2には電荷が蓄積されている。本発明において、電源6から回転電極1に対する印加電圧は、好ましくは数千〜数万VDC程度とされる。より好ましくは、10,000〜20,000VDC程度とされる。一例によれば、電源6から回転電極1に対する印加電圧は凡そ、15,000VDC程度とされる。かかる高電圧の供給は、例えばトランスによって昇圧した交流電圧を整流器によって整流することにより行なわれる。回転電極1への印加電圧は、選別対象物W中の良品W1と毛髪その他の誘電性異物W3との質量差や、良品W1と誘電性異物W3夫々の比誘電率等に応じて適宜調節可能になっている。
スクレーパ7は、図1及び図2に示す通り、その一端が回転電極1の外周面2に弾性的に当接しており、回転電極1の外周面に付着したものを掻き落とすことが出来る様構成されている。図1に示す通り、スクレーパ7の他端はガイド13に備えられている。かかる構成により、本発明では電極表面に吸引した誘電性異物W3を除去し易くなっているほか、電極自体の清掃もし易くなっている。
[動作]
以下では、本発明の異物選別装置の動作につき説明する。
まず、選別対象物Wは、供給手段12たるホッパから、搬送手段10たるベルトコンベアの送り側の始点に当たる第2のプーリ11付近に落下供給される。ベルトコンベアは、その送り側において選別対象物Wを第2のプーリ11から磁気プーリ8へと搬送し得る様、高速で循環駆動されている。このベルトコンベアの駆動速度については上記した通り、選別対象物が供給手段からコンベアのベルト上に落下供給された際に選別対象物が各単位毎に解れ、コンベアの送り側のベルト上に於て選別対象物の各単位の間に適宜隙間が出来る程度とされる。
ベルトコンベアに乗って送られて来る選別対象物Wは、搬送手段10たるベルトコンベアの一端側に当たる磁気プーリ8から空中へと実質上水平方向に投射され、所定の軌道を描いて落下する。このとき、選別対象物Wに混入していた鉄や錆等の磁性体W2のほかステンレス片等の弱磁性体W2’は、磁気プーリ8の磁力でベルト上に吸着された儘コンベア戻り側へと移動し、図2で矢印(イ)として示す通り、ベルトコンベアの戻り側における磁気プーリ8の磁力が及ばなくなる所で自然落下し、磁性体等回収箱B2にて回収される。
一方、非磁性体、即ち良品W1をはじめとして、毛髪その他の誘電体W3は、搬送手段10の一端側に配された磁気プーリ8から実質上水平方向に投射され、所定の軌道を描いて落下して行く。上記非磁性体の落下軌道の下方には、高電圧で帯電させた回転電極1が設置されている。この回転電極1の近くを上記各非磁性体が通過すれば静電誘導が生じ、その分離作用によって下方の回転電極1へと引き寄せられ、その落下軌道が変えられる。特に、飛距離の短い毛髪、ビニール片及び紙片等の比較的軽量な誘電体W3は、精度良く回転電極1に引き寄せられて偏向され、図2で矢印(ロ)として示す方向に分離、除去される。この時、電源6からの印加電圧を適正に設定し、良品W1が回転電極1に引き寄せられない様調整を加えている。例えば、良品W1と誘電性異物W3との質量及び比誘電率の差が少ない選別対象物W中から毛髪、ビニール片及び紙片等の比較的軽量な誘電体W3を除去する場合、回転電極1への印加電圧が高いと、飛距離が短い誘電性異物W3と共に良品W1迄も回転電極1に引き寄せられてしまうが、回転電極1への印加電圧を適宜調節することにより、誘電性異物W3のみを回転電極1に引き寄せる様にすることが可能である。
回転電極1に吸着した誘電性異物W3はスクレーパ7によって掻き落とされ、誘電体回収箱B3にて回収される。
最後に、上記選別工程を経た良品W1は、図2で矢印(ハ)として示す通り良品回収箱B1’に回収され、それによって選別が完了する。
尚上記した本発明の異物選別装置では、選別対象物W中の良品W1と毛髪その他の誘電体W3との質量差が大きい程、より精度良く誘電体W3を除去することが出来る。
かくして、本発明によれば、従来より選別可能であった磁性体異物のほか、従来殆ど精度良く選別出来ていなかった毛髪等の誘電体からなる異物と良品との選別を、確実にしかも精度良く行うことが可能になった。一例によれば、選別対象物を大豆や干しエビ等、誘電性異物との質量差が数十倍程度あり、空気中を落下する際の抵抗も相当程度異なるものとした場合、毛髪、ビニール片及び紙片等の比較的軽量な誘電体からなる異物をほぼ完全に良品と選別することが出来た。
尚本発明は、上記各例記載の構成に限られず、種々の設計変更その他の変形が可能である。
はじめに、上記各例では、搬送手段10はベルトコンベアとして説明したが、これに限定されず、例えばベルトコンベアの無端ベルトに代えて、一対のスプロケットに懸架されたチェーン上に、搬送方向と実質上直交する方向に所定の幅員を有する複数の短冊状の板状体を選別対象物Wの移動方向に於て適宜ピッチで配置して固定し、これら複数の板状体によって当該一対のスプロケットを包囲することによって搬送手段を構成しても良い。
回転電極1の極性も正極に限られず負極としても良い。
また、誘電体回収箱B3にて回収された(静電選別)除去品を更に風送し、不図示の集塵装置で回収する構成としても構わない。
その様に構成した場合、集塵装置の吸引力が落下中の選別対象物Wにも作用するため、毛髪その他の誘電性異物W3と良品W1との分離が促進され、より確実に毛髪その他の誘電性異物W3の落下軌道を変えてこれを回転電極1側に引き寄せて集塵装置に回収することが出来る。
さらに、上記各例では、搬送手段10たるベルトコンベアは実質上水平方向に選別対象物Wを搬送し、また実質上水平方向に磁気プーリ8から第2のプーリ11に向かって戻って行く様構成されているがこれに限られず、ベルトコンベア全体を水平方向に対して一定角度傾斜させて設置し、選別対象物Wを空中に飛び出させる方向を適宜調節する構成としても構わない。
その他、上記各例では、選別対象物Wは搬送手段10たるベルトコンベアの一端側から実質上水平方向に所定の速度をもって投射され、選別対象物Wが各単位毎に分離してそれぞれが所定の放物線軌跡を描いて落下して行く様構成されているが、本発明では、例えば図3に例示する通り供給手段12たるホッパから自然落下される場合のように、水平方向の速度がゼロであっても構わない。
選別対象物W中から磁性体W2及び弱磁性体W2’を選別する手法としても、図3(A)他に示す通り搬送手段10たるベルトコンベアの一端に配された磁気プーリ8を用いたものに限定されず、図3(B)に示す様に磁気プーリ8の外周面にスクレーパ7を弾性的に当接させることによって、磁気プーリ8の外周面に吸着した磁性体W2や弱磁性体W2’を掻き落とす構成としても構わない。
以上に詳述した通り、本発明は、特に毛髪その他の誘電体を選別対象物から精度良く除去出来、一工程で全ての異物を除去可能な異物選別装置を提供する、新規かつ極めて有用なる発明であることが明らかである。
本発明の異物選別装置の全体構成を示す概略図である。 本発明の異物選別装置の回転電極付近の詳細を表す拡大図である。 本発明の異物選別装置の別の構成例を示す概略図である。 従来の異物選別装置の構成を示す概略図である。 従来の異物選別装置の別の構成例を示す概略図である。
符号の説明
W 選別対象物
W1 良品
W3 誘電体
1 回転電極
7 スクレーパ
8 磁気プーリ
10 搬送手段

Claims (1)

  1. 食品又は食品原料からなる所望の選別対象物に関し、前記選別対象物中に混入している毛髪、ビニール片又は紙片を含む誘電性異物と、前記誘電性異物とは質量、形状又は比誘電率が異なる良品とを選別するための異物選別装置であって、
    供給手段より他端側の上面へと落下供給された前記選別対象物を一端側に向け実質上水平方向に搬送するための搬送手段であって、前記一端側より前記選別対象物が実質上水平方向に投射されるものと、
    外周面を帯電させた回転電極であって、前記搬送手段の前記一端側に設けられたプーリより下方側において、投射された前記選別対象物の落下軌道に近接させて配置されたものと、
    前記回転電極の外周面に接触させたスクレーパであって、クーロン力により前記回転電極の外周面に吸着させた前記誘電性異物を前記回転電極の外周面から掻き落とすものと、
    前記回転電極の下方に設けられ、前記誘電性異物を前記落下軌道を描きつつ落下する前記良品と再び混じり合わないよう夫々の回収箱へ導入せしめるガイドと、及び、
    前記回転電極及び前記スクレーパの下方に設けられ、前記誘電性異物が風送されて吸引回収される集塵装置と、
    を備え、
    前記回転電極及び前記集塵装置を協働させ、
    前記集塵装置の吸引力を落下中の前記選別対象物に作用させることで前記良品との質量差が数十倍程度ある前記毛髪、ビニール片又は紙片を含む比較的軽量な前記誘電体異物の落下軌道を変えて前記回転電極側に引き寄せると共に、
    前記回転電極の前記外周面に前記誘電性異物を吸着させることで前記選別対象物から前記誘電性異物を分離除去する様構成し、
    而して前記選別対象物より前記誘電性異物と前記良品とを選別せしめることを特徴とする異物選別装置。
JP2004114318A 2004-04-08 2004-04-08 異物選別装置 Expired - Lifetime JP4724375B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004114318A JP4724375B2 (ja) 2004-04-08 2004-04-08 異物選別装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004114318A JP4724375B2 (ja) 2004-04-08 2004-04-08 異物選別装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005296751A JP2005296751A (ja) 2005-10-27
JP4724375B2 true JP4724375B2 (ja) 2011-07-13

Family

ID=35328949

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004114318A Expired - Lifetime JP4724375B2 (ja) 2004-04-08 2004-04-08 異物選別装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4724375B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008307440A (ja) * 2007-06-12 2008-12-25 Tiger Kawashima Co Ltd 穀物調製機における磁性体異物除去装置
JP6366084B1 (ja) * 2017-02-09 2018-08-01 哲大 土田 分別装置および分別方法、並びに異物除去装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH064334B2 (ja) * 1984-10-19 1994-01-19 キヤノン株式会社 液体噴射記録ヘツドの製造方法
JPH0775687B2 (ja) * 1987-02-25 1995-08-16 石川島播磨重工業株式会社 静電選別装置
JPH07121364B2 (ja) * 1990-01-30 1995-12-25 神鋼電機株式会社 非磁性金属回収装置
JPH0490863A (ja) * 1990-08-06 1992-03-24 Kanemichi Hamaguchi 毛髪の回収装置
JP3434644B2 (ja) * 1996-03-26 2003-08-11 日立造船株式会社 静電選別装置
JP3601319B2 (ja) * 1998-10-14 2004-12-15 松下電器産業株式会社 静電選別装置及び選別方法
JP2002001219A (ja) * 2000-06-15 2002-01-08 Toshiba Ceramics Co Ltd 異物除去装置及び該異物除去装置を用いた原料粉精製装置
JP2003001632A (ja) * 2001-06-26 2003-01-08 Mitsubishi Electric Corp 再利用可能プラスチック生産装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005296751A (ja) 2005-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4137156A (en) Separation of non-magnetic conductive metals
WO2013145872A1 (ja) 磁選機
CA2142458C (en) Machine and method for separating recyclable matter
KR102121456B1 (ko) 와전류 드럼을 이용한 폐자원 선별기
CA2737708C (en) Device and method for sorting out fine particles from a particle mixture
JP2003103198A (ja) プラスチック静電分離設備
US1414170A (en) Magnetic separating process and apparatus
US3901795A (en) Method and apparatus for separating magnetic and non-magnetic substances
US4451360A (en) Device for removal of magnetic particles from a magnetic separator
JP4724375B2 (ja) 異物選別装置
JP5412409B2 (ja) プラスチック選別方法およびプラスチック選別装置
JP2000343044A (ja) 物体の供給装置
JPH0940980A (ja) 乾式選炭方法及びその装置
JPH08131953A (ja) 廃棄物の分離方法及びその装置
JP2005342651A (ja) 選別装置
JP6539489B2 (ja) 静電選別装置
JP2000317345A (ja) 重金属含有物からの乾式重金属分離方法及びその装置
JP2001276647A (ja) 選別装置
JP2000167489A (ja) 異物の分離除去方法及び装置
US794647A (en) Electrostatic magnetic separator.
US673172A (en) Magnetic separator.
JP2004136207A (ja) 摩擦帯電装置
JP2015160190A (ja) 分別装置
JP3434644B2 (ja) 静電選別装置
JP3340282B2 (ja) 静電選別装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070201

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070201

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20090421

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091118

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100625

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110316

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110411

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4724375

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term