JP6539489B2 - 静電選別装置 - Google Patents

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Description

本発明は複数種類の非導電性物質が混在する選別対象物を帯電させた状態で電界中に投入して選別する静電選別装置に関する。
複数種類の物質が混在する選別対象物を選別する装置として、いずれも非導電性物質でかつ同極性に帯電した選別対象物が供給される走行面を外周面に有し、水平方向に延びる回転軸線の回りに回転可能なドラム電極と、ドラム電極の下方に配置されてドラム電極との間に電界を形成する棒状電極とが設けられた静電選別装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この装置では、各選別対象物の自重とドラム電極の下方に形成された電界の作用とにより走行面に吸着する選別対象物の落下位置を異ならせるようにすることで選別している。
一方、斜めに傾けられて軸線方向の回りに回転するドラム電極の内部に選別対象物として導電性物質及び非導電性物質が投入され、その軸線方向に沿って配置されたコロナ放電電極により各物質を帯電させて選別する静電選別装置が知られている(例えば特許文献2参照)。この装置では、帯電した導電性物質は、ドラム電極との接触により放電するとともに静電誘導作用によりドラム電極と同極性に帯電することでクーロン力により反発して落下回収され、帯電した非導電性物質は、ドラム電極に吸着したまま移動して回転ブラシで回収される。
特開2014−14732号公報 特開昭57−68155号公報
特許文献1の静電選別装置では、ドラム電極の外周面を走行面としているため細かな選別対象物が他の選別対象物に妨げられてドラム電極と十分に付着できず、選別が困難になるおそれがある。一方、特許文献2の静電選別装置は、導電性物質と非導電性物質との特性の相違に基づいて選別するもので利用する静電作用が異なり、複数種類の非導電性物質の選別を目的とするものではない。
そこで、本発明は複数種類の非導電性物質が混在する選別対象物の選別精度を向上させることができる静電選別装置を提供することを目的とする。
本発明の静電選別装置は、クーロン力を利用して複数種類の非導電性物質が混在する選別対象物(M)を特定種類の非導電性物質を含む回収物(M1)と、他の種類の非導電性物質を含む非回収物(M2)と、に選別する静電選別装置(1)であって、鉛直方向に対して傾斜した軸線(AX)の回りに回転可能な筒型の回転電極(21)と、前記回転電極の内部に帯電処理された選別対象物を投入する投入手段(3)と、前記回転電極の内部に配置される内部電極(22)と、前記回転電極の内部に投入された選別対象物に対して前記回転電極の内周面(21a)に押し付けるクーロン力が作用するように前記回転電極と前記内部電極との間に電界を形成する電界形成手段(26)と、前記複数種類の非導電性物質のうち、前記非回収物よりも相対的に高い位置まで前記回転電極の内周面(21a)に吸着されて移動する回収物を回収するように設けられた回収手段(23)と、を備えたものである。
本発明の静電選別装置によれば、傾斜した回転電極の内部に投入された選別対象物は、内周面を下方に移動しながら内周面の回転移動に伴い、回転方向の力を受ける。一方で、回転電極内部には電界が形成され、選別対象物に対して回転電極の内周面に押し付けるクーロン力が作用する。これにより、いずれの選別対象物も内周面に押し付けられた状態で回転方向に移動しようとするが、選別対象物に作用する重力により選別対象物のうち非回収物は回転方向に移動し続けることができず、内周面から離れて落下する。一方、回収物は非回収物よりも相対的に高い位置まで移動し、回収手段で回収される。軸線が傾斜した回転電極が回転することにより非回収物は内周面との接触面を変更しながら移動するので、非回収物に付着する回収物を内周面に接触させ、吸着させることができる。したがって、選別対象物を十分に選別することができ、選別対象物の選別精度を向上させることができる。
本発明の静電選別装置の一形態において、前記回転電極が、円筒形状のドラム電極(21)であってもよい。これによれば、内部の選別対象物に対して一定方向の回転による力を加えることができる。また、本発明の静電選別装置の一形態において、前記内部電極が、前記軸線の方向に沿って延びる円筒電極(22)であってもよい。これによれば、回転電極内部で一様な電界を形成することができる。
本発明の静電選別装置の一形態において、前記回転電極の内周面が、平滑な面であってもよい。これによれば、回転電極内部の選別対象物が内周面に引っかかる等してクーロン力以外の力によって回収手段に移動することを防ぐことができる。また、本発明の静電選別装置の一形態において、前記非回収物が乾燥野菜(M2)であってもよい。回収物の一例として毛髪やビニール片等の異物があげられ、このような異物と、乾燥野菜とを選別することができる。
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
以上、説明したように、本発明の静電選別装置においては、傾斜した回転電極の内部に投入された選別対象物は、内周面を下方に移動しながら内周面の回転移動に伴い、回転方向の力を受ける。一方で、回転電極内部には電界が形成され、選別対象物に対して回転電極の内周面に押し付けるクーロン力が作用する。これにより、いずれの選別対象物も内周面に押し付けられた状態で回転方向に移動しようとするが、選別対象物に作用する重力により非回収物は回転方向に移動し続けることができず、内周面から離れて落下する。一方、回収物は非回収物よりも相対的に高い位置まで移動し、回収手段で回収される。軸線が傾斜した回転電極が回転することにより非回収物は内周面との接触面を変更しながら移動するので、非回収物に付着する回収物を内周面に接触させ、吸着させることができる。したがって、選別対象物を回収物と非回収物とに十分に分離することができ、選別対象物の選別精度を向上させることができる。
本発明の一形態に係る静電選別装置の全体構成を示す斜視図。 選別ユニットの要部における正面からみた模式図。 選別ユニットの要部における側面からみた模式図。 ドラム電極の内部の選別対象物に作用する力を説明する図。 乾燥キャベツにビニール片を混在させた試料の試験結果を示したグラフ。 乾燥レタスにビニール片を混在させた試料の試験結果を示したグラフ。
図1は、本発明の一形態に係る静電選別装置の全体構成を示す斜視図である。静電選別装置1は、支持台2aを有する筺体2と、支持台2aに取り付けられた投入手段としての投入ユニット3と、支持台2aに隣接して筺体2に固定される選別ユニット4とを備えている。投入ユニット3には、選別対象物M(図2参照)が投入されるホッパ11と、投入された選別対象物Mを所定の搬送方向に搬送する搬送面12aを有するフィーダ12と、搬送面12a上の搬送対象物を帯電処理する帯電装置13とが設けられている。選別対象物Mは、複数種類の非導電性物質が混在する混合物である。選別対象物Mの一例として、乾燥野菜に毛髪やビニール片等の微細な異物が混在する混合物があげられる。静電選別装置1は、このような選別対象物Mを特定種類の非導電性物質を含む回収物M1(図2参照)と、他の種類の非導電性物質を含む非回収物M2(図2参照)とに選別する。特定種類の非導電性物質、つまり回収物M1の一例として、毛髪やビニール片等の異物があげられる。一方、他の種類の非導電性物質、つまり非回収物M2の一例として、乾燥処理された乾燥キャベツや乾燥レタス等の乾燥野菜があげられる。
フィーダ12は、搬送面12aを搬送方向に沿って往復振動させて選別対象物Mを搬送する振動フィーダである。ホッパ11から投入された選別対象物Mは、搬送面12aに落下し、搬送面12aの往復振動に伴ってホッパ11の直下から選別ユニット4に向けて搬送される。搬送面12a上の選別対象物Mは、帯電装置13の作用により帯電する。帯電装置13の一例としてコロナ放電によって帯電させる装置が利用される。これにより、選別対象物Mは、種類にかかわらず同極性(本形態では負極性)に帯電する。フィーダ12の搬送方向先端部には搬送面12aに対して下り勾配が付されたスロープ12bが設けられている。選別対象物Mはそのスロープ12bから選別ユニット4へと投入される。
選別ユニット4は、クーロン力を利用して同極性に帯電した複数種類の非導電性物質が混在する選別対象物Mを選別する。選別ユニット4には、鉛直方向に対して傾斜した軸線AXの回りに回転可能な筒型の回転電極としてのドラム電極21と、ドラム電極21の内部に配置される内部電極としての円筒電極22と、ドラム電極21の内周面21aに吸着した回収物M1を回収する回収手段としての集塵機23と、ドラム電極21を回転駆動する駆動機構24と、ドラム電極21から排出された非回収物M2を回収する回収箱25とが設けられている。ドラム電極21は、両端が開口し、内部が中空の円筒形状に加工された金属製のメッシュ部材である。ドラム電極21は、その軸線AXが鉛直方向に対して傾斜するように配置される。ドラム電極21の上部端部21bは、投入ユニット3のスロープ12bに隣接して配置され、スロープ12bから上部端部21bに選別対象物Mが投入される。円筒電極22は、ドラム電極21の軸線AXの方向に沿って延びる円筒形状の電極である。一例として、ドラム電極21の中心に配置され、ドラム電極21の軸線AXの方向の全域に亘って延びている。ドラム電極21及び円筒電極22は、導電体で構成される。なお、各電極21、22は、その全体が導電体で構成されてもよいし、電界を形成すべき領域に面している部分のみを導電体で構成してもよい。
集塵機23は、ドラム電極21の内周面21aに隣接してドラム電極21の軸線AXの方向に沿って延びるように配置され、内周面21aに吸着している回収物M1を回収する。一例として、集塵機23には、回収ブラシ23a(図2参照)が設けられ、内周面21aに吸着された回収物M1を掻き落とすことで回収する。集塵機23は、ドラム電極21の軸線AX方向全域に対して一部の領域、一例として下部領域に設けられる。なお、集塵機23はこれに限られず、軸線AX方向全域に設けられてもよく、配置する領域は適宜設定してよい。また、集塵機23は、ドラム電極21の中心よりも上方に設けられている。
駆動機構24には、ドラム電極21の下方に配置された一対の駆動ローラ24aと、各駆動ローラ24aを回転駆動する電動モータ24bとが設けられている。電動モータ24bの出力軸の回転が、不図示の動力伝達機構を介して各駆動ローラ24aに伝達される。それにより、各駆動ローラ24aは、その軸線の回りに所定速度で回転駆動される。ドラム電極21は、各駆動ローラ24aにより下方から支持され、各駆動ローラ24aの回転に伴って回転する。回収箱25には、ドラム電極21の下部端部21cから排出された非回収物M2を回収する出口回収箱25aと、ドラム電極21の下方に配置され、ドラム電極21のメッシュの隙間から落下する非回収物M2を回収するドラム下回収箱25bとが設けられている。
図2は選別ユニット4の要部における正面からみた模式図、図3はその側面からみた模式図をそれぞれ示している。ドラム電極21は、接地され、円筒電極22は、電界形成手段としての直流電源26の負極と接続されている。これにより、ドラム電極21の内部に投入された負極性に帯電した選別対象物Mに対してドラム電極21の内周面21aに押し付けるクーロン力が作用するようにドラム電極21と円筒電極22との間に電界が形成される。上述したように、ドラム電極21及び円筒電極22は導電体で構成され、ドラム電極21の内部のほぼ全域に亘って一様な電界が形成される。
次に、静電選別装置1の動作を説明する。まず、投入ユニット3のホッパ11に選別対象物Mが投入されると、それらはフィーダ12によりスロープ12bに向かって搬送される。このとき、搬送面12a上の選別対象物M、つまり、非回収物M2(具体的な例として乾燥キャベツM2ということがある。)及び回収物M1(具体的な例としてビニール片M1ということがある。)は帯電装置13により負極性に帯電する。これらの選別対象物Mは、スロープ12bからドラム電極21の内部に投入される。
ドラム電極21の内部に投入された選別対象物Mには、ドラム電極21内に形成された電界によりドラム電極21の内周面21aに押し付けるクーロン力と、鏡像力と、重力とが作用する。図4は、ドラム電極21の内部の選別対象物Mに作用する力を説明する図である。図3に示すように、ドラム電極21の設置角度をφとすると、傾斜するドラム電極21内で鉛直方向とのなす角がθの位置にある選別対象物Mには、クーロン力F=qE(q:非導電性物質Mの電荷量、E:電界強度の半径方向成分)と、重力の半径方向成分F=mgcosφcosθ(m:質量、g:重力加速度)とが、内周面21aに押し付ける力として働く。そうすると選別対象物Mには、垂直抗力N=F+Fが働き、摩擦力μN(μ:ドラム電極21の内周面21aの摩擦係数)が選別対象物Mに働く重力の接線方向成分F=mgcosφsinθに抗う力として作用する。選別対象物Mは、重力の接線方向成分Fが、摩擦力μNよりも小さければその位置に留まり、一方重力の接線方向成分Fが、摩擦力μNよりも大きければその位置から移動し、最終的にドラム電極21から排出される。また、ドラム電極21の内周面21aに接触していない選別対象物Mには、クーロン力及び重力に加えて鏡像力も働き、ドラム電極21の内周面21aに引きつけられる。
乾燥キャベツM2は、ビニール片M1と比較して質量が大きいために、回転するドラム電極21の中では押し付けられたまま留まることができず、ドラム電極21の内周面21a内を移動する。そして、乾燥キャベツM2は、ドラム電極21から排出され、出口回収箱25a又はドラム下回収箱25bに回収される。一方、ビニール片M1は、乾燥キャベツM2よりも相対的に高い位置までドラム電極21の内周面21aに吸着されて移動する。集塵機23は、乾燥キャベツM2が内周面21aに吸着したままでいることができない位置、例えば、ドラム電極21の中心よりも上方の位置に設けられて、内周面21aに吸着しているビニール片M1を回収する。回収物として回収される対象には、ビニール片M1や毛髪等の細かな異物が含まれる。なお、異物には乾燥キャベツM2の細かな破片も含まれるが、集塵機23に回収される乾燥キャベツM2は回収箱25に回収される乾燥キャベツM2と比較して非常に少なく、その質量も小さい。
軸線AXが傾斜したドラム電極21が回転することにより、乾燥キャベツM2はドラム電極21の内周面21a内を転がり、内周面21aとの接触面を変更しながら移動する。したがって、乾燥キャベツM2に付着するビニール片M1がドラム電極21の内周面21aに接触する機会が増加し、ビニール片M1を内周面21aに吸着させることができる。よって、乾燥キャベツM2とビニール片M1とを十分に分離することができ、選別対象物Mの選別精度を向上させることができる。
静電選別装置1に対して作成した試料1及び2を選別する試験を実施した。非回収物M2として、乾燥キャベツと乾燥レタスとをそれぞれ用意し、回収物M1としてビニール片を用意した。乾燥キャベツ及び乾燥レタスのそれぞれに対して、ビニール片を混在させた2種類の試料S1、S2を作成した。試験に利用した乾燥キャベツの平均的な大きさは、円相当径4.98[mm]、重さ24.5[mg]、乾燥レタスの平均的な大きさは、円相当径18.8[mm]、重さ239[mg]である。また、ビニール片の平均的な大きさは、幅5[mm]、長さ30[mm]、厚さ0.015[mm]、重さ1.28[mg]である。
静電選別装置1の運転条件として、ドラム電極21の設置角度φを19°、回転速度を15rpm、ドラム電極21の印加電圧を−25[kV]にそれぞれ設定した。試験結果の評価は、出口回収箱25a、ドラム下回収箱25b、ドラム電極21の内周面21a及び集塵機23のそれぞれで回収された回収物M1及び非回収物M2の回収率[%]を算出することにより実施した。なお、回収率は、回収された試料量/投入量×100の計算式から算出した。なお、回収率は、各試料の質量を基準として算出している。
図5は試料S1の試験結果、図6は試料S2の試験結果をそれぞれ示したグラフである。静電選別装置1で試料S1を選別した試験結果から、各回収箱25a、25bで回収されたものを合わせて90[%]以上の回収率で乾燥キャベツを回収することができたことが確認された。また、ビニール片についてもドラム電極21の内周面21aに吸着したままのものを含め、集塵機23及びドラム電極21にて90[%]以上のビニール片を回収することができた。なお、集塵機23では、少量の乾燥キャベツも回収されたが、これは小さな欠片となった乾燥キャベツが内周面21aに吸着したことで回収されたものである。乾燥キャベツの全量と比較して回収された乾燥キャベツの量は少ない。
静電選別装置1で試料S2を選別した試験結果から、各回収箱25a、25bで回収されたものを合わせて95[%]以上の回収率で乾燥レタスを回収することができたことが確認された。一方、ビニール片は、集塵機23にてほぼ100[%]の回収率で回収できた。なお、集塵機23にてごく少量の乾燥レタスも回収された。試料S1、S2の試験結果から、静電選別装置1を用いることで、高い選別精度で選別対象物Mを選別できることが確認された。
本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、本形態では、回転電極としてメッシュ部材で構成したドラム電極21の例で説明したが、これに限られない。例えば、金属の平板を丸めて円筒形状に形成した回転電極を用いてもよい。この場合において、回転電極の内周面は平滑な面となり、選別対象物M、特に非回収物M2が内周面に引っかかることがない。また、この場合、回転電極に孔が設けられていないので直下に非回収物M2が落下することがなく、ドラム下回収箱25bを省略してもよい。また、回転電極は、円筒形状に限られない。例えば、楕円体形状、多角柱形状等の各種筒型であってもよい。
また、内部電極としてドラム電極21の軸線AXの方向に沿って延びる円筒形状の円筒電極22、具体的には、ドラム電極21の中心に配置され、ドラム電極21の軸線AXの方向の全域に亘って延びている円筒電極22で説明したがこれに限られない。例えば、ドラム電極21の中心に配置される必要はなく、ドラム電極21の中心より下方に設けられていてもよい。より大きなクーロン力を選別対象物Mに作用させることができる。また、軸線AXの方向に沿って設けられていなくてもよい。また、円筒電極に限られず、棒状電極、板状電極等の適宜の形状に構成してもよい。また、回転電極の内部に複数の内部電極を設けてもよい。回転電極及び選別対象物Mの大きさに応じて適した電界が形成できるよう、適宜の位置、個数で配置してよい。また、帯電装置13としてコロナ放電によって帯電させる装置で説明したがこれに限られない。例えば、投入ユニット3に投入される前の段階で選別対象物Mが帯電処理されてもよい。フィーダ12を利用した摩擦帯電等、適宜の帯電方式を用いてよい。
上述した形態では、選別対象物Mを回収する回収手段として、回収ブラシ23aを有する集塵機23で説明したが、これに限られない。集塵機の回収方式は回収ブラシ23aに限られず、例えば、回収ブラシ23aに代えて又は追加して、ドラム電極21の内周面21aに吸着した回収物M1を掻き落とすスクレーパや、回収物M1を吸引する吸引装置等を集塵機に備えてもよい。吸着した回収物M1を除電する装置を集塵機にさらに設けてもよい。例えば、回収ブラシ23aに除電機能を設けるようにしてもよい。また、特定位置、例えば、ドラム電極21の内周面21aの所定高さ(一例として最頂部)にある領域で自由落下する回収物M1を捕捉する捕捉手段がドラム電極21の内部に設けられていてもよい。上述した形態では、集塵機23をドラム電極21の軸線AX方向の下部領域に設ける例で説明したがこれに限られない。例えば、複数の回収手段を回転電極内部に設けるようにしてもよい。設ける位置、大きさ、個数は、回収物M1及び非回収物M2のそれぞれの種類や回転電極の大きさ等の回収環境に応じて適宜設定してよい。その際に上述した複数の回収方式を用いた回収手段を回転電極内部に設けるようにしてもよい。
非回収物M2として、乾燥キャベツや乾燥レタスで説明したが、これに限られない。例えば、乾燥ナスや乾燥ピーマン等各種の乾燥野菜でも静電選別装置を利用することができ、投入した乾燥野菜と、回収物M1とを選別することができる。また、本発明の静電選別装置は、例えば、乾燥させた魚や肉、豆腐、玉子等の乾燥食物に対しても利用でき、処理工程で混入する異物を選別することができる。また、回収物M1として、ビニール片や毛髪で説明したが、これに限られない。例えば、プラスチック片やゴム片、繊維等の各種異物も対象に含まれる。このように、非導電性物質同士で、かつ互いに重量差のある物質であれば本発明の静電選別装置が利用でき、選別対象物Mを高精度で選別することができる。選別対象物Mの帯電極性は負極性に限られない。選別する物質の性質に応じて正極性であってもよい。この場合、内部電極は直流電源26の正極と接続される。
また、上述した形態では、回転電極としてのドラム電極21で説明したが、これに限られない。選別対象物Mが、クーロン力が作用する電極上を転がり、電極の電極面との接触面を変更しながら移動するように構成されていれば、非回収物M2に付着する回収物M1を電極面に吸着させることができる。つまり、非回収物M2に対して周方向に働く力を付与するように電極が構成されていればよい。変形例としての静電選別装置は、クーロン力を利用して複数種類の非導電性物質が混在する選別対象物を特定種類の非導電性物質を含む回収物M1と、他の種類の非導電性物質を含む非回収物M2と、に選別する静電選別装置であって、選別対象物Mが移動する電極面を有する第1電極と、第1電極の電極面に帯電処理された選別対象物Mを投入する投入手段と、第1電極の電極面に対向するように設置された第2電極と、第1電極の電極面に投入された選別対象物Mに対して第1電極の電極面に押し付けるクーロン力が作用するように第1電極と第2電極との間に電界を形成する電界形成手段と、選別対象物を投入する方向から第1電極の内部に空気を送り込む送風手段と、第1電極の電極面に吸着された回収物M1を回収するように設けられた回収手段とを備えている。
第1電極は、筒型でその軸線が水平となるように設置されている。第1電極の内部に選別対象物Mを投入し、送風手段にて空気を第1電極の内部に送り込むことで、選別対象物Mはクーロン力により第1電極の内周面(電極面)に押し付けられつつ、第1電極の内周面を転がりながら移動する。選別対象物Mは、第1電極の内周面との接触面を変更しながら移動するので、非回収物M2は、空気により第1電極外へ押し出され、回収物M1は、第1電極の内周面に吸着する。回収手段として、第1電極の内周面上を移動する回収ブラシを設けてもよい。回収ブラシは、軸線方向に沿って設けられて第1電極の内周面を周方向に移動するように構成してもよいし、周方向に沿って設けられて第1電極の内周面を軸線方向に移動するように構成してもよい。あるいは、上述したドラム電極21に設置された集塵機23のように、第1電極の中心よりも上方に設けられて、所定の間隔で第1電極が回転し、第1電極の内周面に吸着する回収物M1を回収するように構成してもよい。
この場合において、第1電極は、軸線が傾斜するように設置されてもよい。また、第1電極は筒型に限られず例えば平板形状としてもよい。この場合、回収手段として例えば、第1電極の電極面上を往復移動する回収ブラシ(集塵機)を設けてもよい。また、回収手段として、第1電極の内周面上を移動する回収ブラシを設けてもよい。あるいは、第1電極が、選別対象物が搬送される搬送面を有するコンベアであってもよい。この場合、コンベアの搬送面の裏面側に第2電極に対向する平板状の第1電極を設けてもよいし、搬送面を電極面としてもよい。また、回収手段は選別対象物を搬送する搬送領域外に設けてもよい。軸線が傾斜した第1電極を用いた形態、及びコンベアを用いた形態において、選別対象物の移動方向と逆方向に向けて送風するように送風手段を設けてもよい。
また、上述の変形例において、送風手段に代えて、第1電極の電極面を揺動させる揺動手段を静電選別装置に設けてもよい。第1電極の電極面が揺動することで選別対象物Mを振動させつつ所定方向へ移動させることができる。この移動の際に、選別対象物Mが第1電極の電極面との接触面を変更しながら移動するので、回収物M1と非回収物M2とを分離することができる。揺動手段を設ける形態においては、電極面が傾斜するように第1電極を設置してもよい。第1電極の形状は、平板状、筒型等各種形状で構成してよい。
あるいは、上述した変形例のうち筒型の第1電極を用いた形態において、送風手段に代えて、第1電極を軸線の回りに所定の駆動角度で往復運動させる駆動手段を静電選別装置に設けてもよい。この場合において、軸線が傾斜するようにして第1電極が設置される。第1電極に投入された選別対象物Mには、クーロン力が作用して第1電極の電極面に押し付けられつつ、電極面上を転がりながら移動する。所定の駆動角度の一例として、180°で左回りと右回りに切り替えられて往復駆動する。所定角度として適宜の角度を設定してよい。また、回収手段として、電極面に吸着する回収物M1を回収する回収ブラシを第1電極内部に設けてよい。駆動角度に応じて複数の回収ブラシを第1電極内に設けてもよい。
なお、本発明の一形態に係る静電選別装置は、クーロン力を利用して複数種類の非導電性物質が混在する選別対象物(M)を特定種類の非導電性物質を含む回収物(M1)と、他の種類の非導電性物質を含む非回収物(M2)と、に選別する静電選別装置(1)であって、電極面(21a)上の非回収物に対して周方向に働く力が付与される第1電極(21)と、前記第1電極の電極面に帯電処理された選別対象物を投入する投入手段(3)と、前記第1電極の電極面に対向するように設置された第2電極(22)と、前記第1電極の電極面に投入された選別対象物に対して前記第1電極の電極面に押し付けるクーロン力が作用するように前記第1電極と前記第2電極との間に電界を形成する電界形成手段(26)と、前記第1電極の電極面に吸着された回収物を回収するように設けられた回収手段(23)とを備えていてもよい。
1 静電選別装置
3 投入ユニット(投入手段)
4 選別ユニット
21 ドラム電極(回転電極)
21a 内周面
22 円筒電極(内部電極)
23 集塵機(回収手段)
26 直流電源(電界形成手段)
M 選別対象物
M1 回収物
M2 非回収物

Claims (5)

  1. クーロン力を利用して選別対象物を第1選別対象物と、前記第1選別対象物よりも質量が大きい第2選別対象物と、に選別する静電選別装置であって、
    前記第1及び第2選別対象物を同極性に帯電させる帯電手段と、
    鉛直方向に対して傾斜した軸線の回りに回転可能な筒型の回転電極と、
    前記回転電極の内部に、前記帯電手段によって帯電処理された前記第1及び第2選別対象物を投入する投入手段と、
    前記回転電極の内部に配置される内部電極と、
    前記回転電極の内部に投入された前記第1及び第2選別対象物に対して前記回転電極の内周面に押し付けるクーロン力が作用するように、前記回転電極と前記内部電極との間に電界を形成する電界形成手段と、
    前記第2選別対象物よりも相対的に高い位置まで前記回転電極の内周面に吸着されて移動する前記第1選別対象物を回収する回収手段と、
    を備えた静電選別装置。
  2. 前記回転電極が、円筒形状のドラム電極である請求項1に記載の静電選別装置。
  3. 前記内部電極が、前記軸線の方向に沿って延びる円筒電極である請求項1又は2に記載の静電選別装置。
  4. 前記回転電極の内周面が、平滑な面である請求項1〜3のいずれか一項に記載の静電選別装置。
  5. 前記第2選別対象物が乾燥野菜である請求項1〜4のいずれか一項に記載の静電選別装置。
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