JP4723752B2 - X線検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送中の物品にX線を照射して、該物品中に含まれる金属ならびに非金属の異物を検出するX線検査装置に関し、物品検査技術の分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、搬送コンベア上を搬送中の物品にX線を照射して、該物品中に含まれる金属ならびに非金属異物を検出可能なX線検査装置が知られている。一般にこのような装置は、検査空間内に物品を搬送する搬送コンベアを挟んでX線を発生するX線発生部と物品を通過したX線を受信するX線受信部とを配置しており、このX線受信部で受信された信号を例えば画像処理することで、該物品中の異物を検出するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなX線検査装置には、検査空間外へのX線の漏洩を防止する目的で、検査空間の物品搬入側開口及び物品搬出側開口にX線遮蔽カーテンが設けられているものがある。この漏洩防止方法は、装置本来の高速化を維持したままX線遮蔽カーテンを設けるだけという簡便なやり方でX線の漏洩を防止することができる利点はあるものの、該カーテンは通常鉛を混入した素材で作られており、また、十分な遮蔽機能を持たせるよう厚みが厚くされているため、柔軟性に乏しく、以下のような不具合が生じることがある。
【0004】
つまり、軽量の物品が搬入されてくる場合、該物品はX線遮蔽カーテンを押しのけて検査空間内へ進入することができないことがある。また、高さの高い物品が搬入されてくる場合、該物品はX線遮蔽カーテンの抵抗によって転倒することがあり、仮にこの物品の側面が曲面を有していると、物品は搬送コンベア上から転げ落ちる虞がある。そして、物品がX線遮蔽カーテンの抵抗によって水平方向に回転することがあり、さらに検査空間内の搬送コンベア上でもこの回転が継続すると、その場合には物品はX線検査にとって適正な姿勢が維持されないことになり、正常な検査が行われないようになる。
【0005】
前記不具合の解決策として、X線遮蔽カーテンを使用しないX線漏洩防止方法が提案されている。例えば、特開平8−178872号公報に開示されているものは、図10に示すように、搬送コンベアAを挟んで配置されたX線発生部BとX線受信部Cとを収容して検査空間D′を構成する遮蔽筐体Dには、搬入コンベアEに臨んだ物品搬入側開口D1と搬出コンベアFに臨んだ物品搬出側開口D2とが形成されている。そして、両開口部D1,D2には、図示しない駆動手段によって上下動するシャッタG1,G2がそれぞれ備えられている。
【0006】
こうすることにより、物品Mの搬入及び搬出に同期してシャッタG1,G2を上下動させることで両開口D1,D2を開閉し、かつシャッタG1,G2が閉じているときにのみX線発生部BからX線を照射するので、検査空間D′外へのX線の漏洩を防止した上で、物品Mの姿勢を維持したまま該物品Mを検査空間D′内へ搬入し、検査したのち検査空間D′外へ搬出することができる。しかし、この方式においては物品Mの搬入及び搬出の都度、シャッタG1,G2を繰り返し上下動させるように制御する必要があるため、物品Mを高速で搬送して検査の高速化を図るには適さない。
【0007】
また、同様にX線遮蔽カーテンを使用しないX線漏洩防止方法として特開平9−49883号公報に開示されているものは、図11に示すように、架台O上に上流側より下流側へ搬入コンベアP,搬送コンベアQ,及び搬出コンベアRを配置し、また、搬送コンベアQを挟んでX線発生部SとX線受信部Tとを配置している。この搬送コンベアQは、水平面部Q1と傾斜面部Q2,Q3とを有し、物品Mを傾斜面部Q2で上方に持ち上げると共に、水平面部Q1で検査が行われる構成とされている。さらに、該搬送コンベアQの水平面部Q1と傾斜面部Q2,Q3とにはそれぞれ遮蔽部材U1,U2,U3が備えられている。なお、遮蔽部材U1にはX線を通過させるためのスリットU1′が設けられている。
【0008】
そして、搬送コンベアQの大部分とX線発生部SとX線受信部Tとは遮蔽筐体V内に収容されて、検査空間V′が構成されている。さらに、この遮蔽筐体V下部の所定箇所には、傾斜面部Q2の上流側が突出する物品搬入側開口V1と、傾斜面部Q3の下流側が突出する物品搬出側開口V2とが形成されている。
【0009】
こうすることにより、物品Mで散乱された散乱X線(図中、一例として細い鎖線で示す)は、物品搬入側開口V1の上縁部より上部に入射するようになるので、検査空間V′外へのX線の漏洩を防止した上で、物品Mを検査空間V′内にスムーズに搬入して検査を行うことができる。しかし、この方式においては物品Mは、搬入コンベアPによる水平搬送状態から搬送コンベアQによる傾斜搬送状態及び水平搬送状態等、搬送方向が上下方向に大きく変位するので、物品Mを高速で搬送すると、該物品Mは例えば搬送コンベアQの傾斜面部Q2から水平面部Q1へ乗り移ったときに跳躍して姿勢が適正に維持されない虞が生じ、物品Mを高速で搬送して検査の高速化を図るには適さない。
【0010】
そこで、本発明は、この種のX線検査装置として、X線遮蔽カーテンを用いて装置本来の高速化を維持しながら検査空間外へのX線の漏洩を防止した上で、検査空間に対する物品の搬入及び搬出を確実に行うことができるX線検査装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0012】
まず、請求項1に記載の発明は、搬送手段により搬送される物品に検査空間内でX線を照射して物品の検査を行うX線検査装置に関するもので、前記検査空間の物品搬入側開口及び物品搬出側開口にX線遮蔽カーテンが設けられていると共に、少なくとも該X線遮蔽カーテンの設置箇所には、物品の搬送経路に沿って設けられて、物品の姿勢が維持されるように前記搬送手段による物品の搬送を補助する搬送補助手段が備えられており、かつ、前記X線遮蔽カーテンは、下端部に達する垂直方向の切れ目を有しており、該切れ目が形成された箇所を通過するように前記搬送補助手段が設けられていることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、検査空間の物品搬入側開口及び物品搬出側開口にX線遮蔽カーテンが設けられ、かつ、少なくとも該X線遮蔽カーテンの設置箇所には、物品の搬送経路に沿って設けられて前記搬送手段による物品の搬送を補助する搬送補助手段が備えられているので、前記X線遮蔽カーテンによって検査空間外へのX線の漏洩を防止した上で、搬送補助手段によって軽量の物品であっても該物品を検査空間に対して確実に搬入及び搬出することができるようになる。
【0025】
また、前記X線遮蔽カーテンは垂直方向の切れ目を有しているので、物品搬入及び搬出時のX線遮蔽カーテンの抵抗は軽減され、物品の転倒等の不具合が生じる虞が回避される。しかも、切れ目が形成された箇所を通過するように搬送補助手段が設けられているので、この切れ目箇所を利用することで検査空間外へのX線の漏洩を極力防止した上で、物品を検査空間に対して確実に搬入及び搬出することができるようになる。
【0026】
そして、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載のX線検査装置において、前記切れ目が形成された箇所には、前記搬送補助手段を挿通可能に切り欠き部が設けられていることを特徴とする。
【0027】
この発明によれば、切れ目が形成された箇所には搬送補助手段を挿通可能に切り欠き部が設けられているので、X線遮蔽カーテンを捲くることなく容易に搬送補助手段を設置することができ、しかも検査空間外へのX線の漏洩を極力防止することができるようになる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るX線検査装置について説明する。
【0029】
[全体構成]
図1に示すように、このX線検査装置1は、例えば、包装された物品Mを該検査装置1に搬入する搬入コンベア(図示せず)と、検査後の物品Mをこの検査装置1から搬出する搬出コンベア(図示せず)との間に配設され、略本体2内に備えられた搬送コンベア3で物品Mを矢印aで示す方向に搬送しながら異物検査を行うものであって、この搬送コンベア3の長手方向の略中央上方に配置されたX線発生部4と、該X線発生部4と対向するように搬送コンベア3の下方に配置されて、X線発生部4から照射されて物品Mを通過したX線(図中、太い鎖線参照)を受信するX線受信部5とを備えている。また、本体2の比較的上部には、X線受信部5が受信したX線に基づいて検査結果を画像処理した形で印字出力するビデオプリンタ6やデータプリンタ7が配置されている。
【0030】
そして、本体2の前後の壁部材2a,2b、左右の壁部材(図示せず)、天井部材2c、及び搬送コンベア3に取り囲まれて、直方体形状の検査空間2′が形成されている。また、前後の壁部材2a,2bには、正面視矩形(後述図4参照)の物品搬入側及び搬出側開口2a′,2b′がそれぞれ設けられている。
【0031】
さらに、物品搬入側開口2a′内側から物品搬出側開口2b′内側間には、検査空間2′外へのX線の漏洩を防止するための遮蔽カーテン8,8,9,9,10,10が適宜間隔を置いて配置されている。
【0032】
そして、本発明の特徴部である搬送補助手段として、搬送方向に沿って上流側及び下流側に押えユニット11,11と挟持ユニット12,12とが、概ね前記検査空間2′内に配置されている。以下、このX線検査装置1の主要構成部について詳しく説明する。
【0033】
[搬送コンベアとその駆動系]
搬送コンベア3は、その両端部を前記物品搬入側及び搬出側開口2a′,2b′から若干突出させて配置されている。該搬送コンベア3は、コンベアフレーム21に回転自在に軸支された上流側の従動ローラ22と下流側の駆動ローラ23との間に無端状の平ベルト24が巻き掛けられた構成とされている。また、従動ローラ22と駆動ローラ23との間には、平ベルト24を支持する天板部材25が、コンベアフレーム21に取り付けられて配置されている。そして、該天板部材25の長手方向略中央部に、物品Mを通過したX線を通すための搬送幅方向(搬送方向に直交する方向)に延びるスリット部25aが設けられている。
【0034】
また、搬送コンベア3の比較的下流側の下方には駆動モータ26が取り付けられている。そして、該モータ26の出力軸に組み付けられたプーリ27と、駆動ローラ23と同軸に組み付けられたプーリ(図示せず)との間にタイミングベルト28が巻き掛けられており、このモータ26の駆動力が駆動ローラ23に伝達されるようになっている。
【0035】
[X線検査系]
天井部材2cの長手方向略中央部には、例えばX線管よりなるX線発生部4から照射されたX線を通過させる搬送幅方向に延びるスリット部2c′が設けられている。また、物品Mを通過したX線を受信するX線受信部5は例えばラインセンサよりなり、該受信部5を保護すると共に本体2外への散乱X線の漏洩を防止するためのケース部材31内に収容されている。そして、このケース部材31の上面には、X線を通過させてX線受信部5へ導くための窓部(図示せず)が設けられており、該窓部は、X線透過効率のよいカーボン等よりなる窓部材32で覆われている。
【0036】
[遮蔽カーテン]
図1に示すように、上流側に配置された遮蔽カーテン8〜10と下流側に配置された遮蔽カーテン8〜10とは同様の構成とされているので、詳細な説明は図2〜5にしたがって上流側の遮蔽カーテン8〜10について行う。
【0037】
遮蔽カーテン8は、前部壁部材2aの上部内面に、側面視コ字状のブラケット41の前端面を介してボルト42,42で固定され、搬送コンベア3の平ベルト24上面まで垂下されて配置されており、物品搬入側開口2a′を覆っている(後述図4参照)。遮蔽カーテン9は、前記ブラケット41の後端面に当て板43を介してボルト44で固定され、また、遮蔽カーテン10は、天井部材2cに取り付けられた側面視L字状のブラケット45に当て板46を介してボルト47,47で固定され、共に搬送コンベア3の平ベルト24上面まで垂下されて配置されている。
【0038】
そして、いずれの遮蔽カーテン8〜10共、上部の所定箇所から下端部に達する複数の垂直方向の切れ目8a…8a,9a…9a,10a…10aが設けられている。なお、これらの遮蔽カーテン8〜10は、例えば鉛を混入したゴム材質のもので構成されている。
【0039】
[搬送補助手段]
搬送コンベア3上方には、検査空間2′に対する物品Mの確実な搬入及び搬出を実現するための搬送補助手段として、押えユニット11,11と挟持ユニット12,12とが備えられている。図1に示すように、上流側に配置された搬送補助手段と下流側に配置された搬送補助手段とは同様の構成とされているので、詳細な説明は図2〜5にしたがって上流側の搬送補助手段について行う。
【0040】
<押えユニットの構成>
押えユニット11は、物品Mを上方から搬送コンベア3上に押えるものである。該押えユニット11は、搬送方向に細長い丸棒状の左右一対の押え部材51,51と、該押え部材51,51に下端部が固定されてこれらの押え部材51,51を吊下げる前後2つの吊下部材52,53とを有している。前方の吊下部材52は前部壁部材2aの上部外面に前記ボルト42,42で、また、後方の吊下部材53はブラケット45を介して天井部材2cに前記ボルト47,47で、それぞれ取り付けられている。
【0041】
押え部材51,51は、前後端がそれぞれやや上方に傾斜した形状とされており、物品Mの搬入及び搬出をスムーズに行うことができるようになっている。また、該押え部材51,51にはテフロンコートが施されており、これらの押え部材51,51下の物品Mが滑りやすくなっている。
【0042】
<押えユニットの高さ調整>
図4及び図5に示すように、前後の吊下部材52,53の上部にはそれぞれ一対の長穴52a,52a,53a,53aが設けられており、該吊下部材52,53は、前部壁部材2aあるいはブラケット45に対する高さ位置を、これらの長穴52a,52a,53a,53aを介して矢印bで示す方向に移動可能にボルト42,42,47,47で取り付けられている。こうすることにより、押え部材51,51の搬送コンベア3に対する高さh(図4参照)が調整可能になる。
【0043】
<押えユニットと遮蔽カーテンとの配置関係>
いずれの遮蔽カーテン8〜10においても、押えユニット11の押え部材51,51が通過可能なように、かつ、押えユニット11の高さ調整に対応可能なように、所定の切れ目8a,8a,9a,9a,10a,10a箇所に長穴部8b,8b,9b,9b,10b,10bが設けられている。
【0044】
<挟持ユニットの構成>
挟持ユニット12は物品Mを左右方向から挟持するものである。該挟持ユニット12は、物品Mの搬送経路を挟んで左右に対称的に配置された左側挟持ユニット部分12aと右側挟持ユニット部分12bとで1セットとされている。
【0045】
挟持ユニット12は、比較的幅が広い上部支持プレート61,61と比較的幅が狭い下部支持プレート62,62とに回転自在に軸支された複数のフリーローラ63…63を有している。また、該フリーローラ63…63は、それぞれ複数の小サイズのローラで構成されている。
【0046】
前後一対の挟持ユニット12,12において、左側挟持ユニット部分12a同士及び右側挟持ユニット部分12b同士は、正面視L字状の搬送方向に長い支持部材64,64で連結されている。すなわち、該支持部材64,64は、上部支持プレート61,61に設けられた長穴61a,61aを介してこれら上部支持プレート61,61にボルト65…65で取り付けられている。また、支持部材64,64の下部には前後左右に適宜間隔を置いて計4個のブラケット66,66(図5には上流側の2個を図示)が取り付けられ、該ブラケット66,66にそれぞれ固定された丸棒状の支柱部材67,67の下端部が、本体2内の所定箇所に配置された4個のブロック部材68,68(図5には上流側の2個を図示)の穴部68a,68aへ挿入されることによって、挟持ユニット12,12が本体2内で位置決めされるようになっている。
【0047】
<挟持ユニットの挟持幅調整>
図3及び図5に示すように、左側挟持ユニット部分12aと右側挟持ユニット部分12bとは、フリーローラ63…63による搬送面が平行となるように配置されている。そして、両挟持ユニット部分12a,12bにおいて、上部支持プレート61,61は、該プレート61,61に設けられた長穴61a…61aを介してそれぞれ支持部材64,64に対して矢印cで示す方向(図3参照)に移動可能にボルト65…65で取り付けられている。こうすることにより、左右の挟持ユニット部分12a,12b間の離間距離、つまり物品Mの挟持幅w(図3参照)が調整可能になる。
【0048】
<挟持ユニットと遮蔽カーテンとの配置関係>
図5に示すように、遮蔽カーテン10においては、挟持ユニット12を挿通可能に、該カーテン10の左右部分に切り欠き部10c…10cが設けられている。なお、図示しないが、遮蔽カーテン9においても前記同様の切り欠き部が設けられている。
【0049】
[本実施の形態の作用]
上流側から物品MがX線検査装置1に供給されると、まず、物品搬入側開口2a′から突出する上流側の押えユニット11の押え部材51,51によって、該物品Mは上方から搬送コンベア3上に押えられる。そして、物品Mは、検査空間2′内に配置された押えユニット11,11と挟持ユニット12,12とで補助されながら搬送コンベア3によって下流側に向かって搬送され、物品搬出側開口2b′から搬出される。その間、物品Mに対して、上流側の押えユニット11及び挟持ユニット12と下流側の押えユニット11及び挟持ユニット12との略中間付近でX線発生部4から照射されたX線によるX線検査が行われる。
【0050】
その場合、押えユニット11,11の押え部材51…51によって物品Mを上方から搬送コンベア3上に押えることにより、該物品M底面と搬送コンベア3との間の摩擦力が増加する。その結果、この物品Mに搬送コンベア3の搬送力が効果的に伝達されるので、遮蔽カーテン8,8,9,9,10,10の抵抗によって転倒等の不具合を生じることなく、物品Mはこれらの遮蔽カーテン8,8,9,9,10,10を押しのけて検査空間2′に対して確実に搬入及び搬出されるようになる。
【0051】
さらに、挟持ユニット12,12によって物品Mを左右方向から挟持することにより、該物品Mは左右にふらつかなくなり、物品Mの姿勢が維持されると共に物品M底面と搬送コンベア3との間の摩擦力が安定するようになり、正常な検査が行われるようになる。
【0052】
そして、前記押えユニット11,11の押え部材51…51は、遮蔽カーテン8,8,9,9,10,10に設けられた下端部に達する垂直方向の切れ目8a,8a,9a,9a,10a,10a箇所を通過するので、検査空間2′外へのX線の漏洩を極力防止した上で、物品Mを確実に搬入及び搬出することができるようになる。一方、挟持ユニット12,12は、内方側の遮蔽カーテン9,9,10,10の切れ目9a…9a,10a…10a箇所に設けられた切り欠き部10c…10cを挿通するので、該遮蔽カーテン9,9,10,10を捲ることなく容易に挟持ユニット12,12を配置することができ、しかも検査空間2′外へのX線の漏洩を極力防止することができるようになる。
【0053】
その上で、前記押えユニット11,11は搬送コンベア3に対する高さhが、一方前記挟持ユニット12,12は挟持幅wがそれぞれ調整可能とされているので、供給される物品Mの寸法に応じて高さh及び挟持幅wを変更することができ、汎用性のある装置が可能になる。その場合、押えユニット11,11、つまり押え部材51…51の高さ調整に対応可能なように、遮蔽カーテン8,8,9,9,10,10の切れ目8a,8a,9a,9a,10a,10a箇所には長穴部8b,8b,9b,9b,10b,10bが設けられているので、押え部材51…51と遮蔽カーテン8,8,9,9,10,10とは干渉しない。
【0054】
なお、前記実施の形態において、搬送補助手段として押えユニット11及び挟持ユニット12の双方が備えられていたが、搬送コンベア3による物品Mの搬送を補助するものであれば、いずれか一方のユニット11,12を備えてもよい。
【0055】
また、前記実施の形態において、挟持ユニット12の左側挟持ユニット部分12aと右側挟持ユニット部分12bとは搬送面が平行となるように配置されていたが、これらの挟持ユニット部分12a,12bを正面視ハ字状となるように配置してもよい。こうすることにより、上方から搬送コンベア3上に押える力が付加されるようになり、物品M底面と搬送コンベア3との間の摩擦力が増加するので、この物品Mに搬送コンベア3の搬送力が効果的に伝達されるようになる。
【0056】
そして、前記実施の形態において、挟持ユニット12,12には挟持部材としてフリーローラ63…63を用いたが、これに限定されることはなく、例えば押えユニット11,11の押え部材51…51のような構成のものでもよい。
【0057】
[他の実施の形態]
<補助カーテン付加>
図6に示すように、特に物品搬入側開口2aや物品搬出側開口(図示せず)近傍の遮蔽カーテン8に設けられた押え部材51を通過させるための長穴部8bに対し、該遮蔽カーテン8の内側箇所の押え部材51に、該押え部材51が上下した場合にもこの長穴部8bを覆う補助カーテン148を取り付けることができる。
【0058】
こうすることにより、長穴部8bからのX線の漏洩の虞が軽減されるようになる。なお、必要に応じて、内方側の遮蔽カーテン9,9,10,10近傍に補助カーテン148を取り付けてもよい。
【0059】
<分割押え部材タイプ>
図7に示すように、遮蔽カーテン208〜210の切れ目208a〜210a箇所に押えユニット211の押え部材251を通過させる長穴部を設ける代わりに、押え部材251を複数の分割押え部材251a〜251dで構成することができる。その場合、分割押え部材251aは吊下部材252で、同251bはブラケット241の左右両側から下方へ延長された吊下部241a(片側のみ図示)で、同251cはブラケット249の左右両側から下方へ延長された吊下部249a(片側のみ図示)で、そして、同251dは吊下部材253でそれぞれ支持されている。
【0060】
こうすることにより、遮蔽カーテン208〜210の切れ目208a〜210a箇所に長穴部を設けることなく押え部材251を配置することができるので、検査空間202′外へのX線の漏洩を一層防止することができるようになると共に、物品Mを検査空間202′に対して確実に搬入及び搬出することができるようになる。
【0061】
<押圧力付加式押えユニット>
図8に示すように、押えユニット311の左右の押え部材351,351間に亘って取付部材356を取り付け、該取付部材356と天井部材302cとの間に、この取付部材356を介して押え部材351,351を下方へ付勢するバネ部材357,357を、搬送方向に沿って適宜箇所に介設することができる。その場合、ブラケット345に対して押えユニット311が吊下部材353に設けられた長穴353a,353aを介して矢印bで示す方向に移動可能となるようにしておく。
【0062】
こうすることにより、物品Mの高さより低い位置に押え部材351,351あるいは取付部材356のホームポジション(例えば図中、鎖線で示す位置)を設定しておけば、物品Mの搬入によって該押え部材351,351は矢印dで示す方向に持ち上げられると共に、バネ部材357,357の付勢力、つまり押圧力によって物品Mは上方から搬送コンベア303上に押えられる。そして、押え部材351,351下から物品Mが搬出されると、該押え部材351,351はバネ部材357,357の付勢力によって再びホームポジションへ戻る。
【0063】
したがって、前記押えユニット311によって物品M底面と搬送コンベア303との間の摩擦力が増加するので、遮蔽カーテン310を押しのけて物品Mを検査空間に対して確実に搬入及び搬出することができる。その上で、物品Mが搬入されるとバネ部材357,357の動作によって押え部材351,351は上方へ持ち上げられるので、物品M搬入時の衝撃が緩和される。その結果、物品Mの損傷が回避されると共に、押え部材351,351、つまり押えユニット311の耐久性が維持されるようになる。
【0064】
<駆動式押えユニット>
図9に示すように、搬送コンベア403の上方に対向して、該搬送コンベア403と協働して物品Mを矢印aで示す方向へ搬送すると共に、該物品Mを上方から搬送コンベア403上に押える駆動式の押えユニット411を配置することができる。この押えユニット411は、前後の壁部材402a,402bにそれぞれ設けられた取付部材471,472に支持されると共に、物品搬入側及び搬出側開口402a′,402b′から突出して設けられた左右一対の駆動プーリ473及び従動プーリ474(図中、片側のみ図示)と、これらプーリ473,474間に巻き掛けられた無端状の丸ベルトでなる左右一対の押え部材451(図中、片側のみ図示)とを備えている。
【0065】
また、前部壁部材402aの上部外面には駆動モータ475が取り付けられている。そして、該モータ475の出力軸に組み付けられたプーリ476と、駆動プーリ473と同軸に組み付けられたプーリ477との間にタイミングベルト478が巻き掛けられており、このモータ475の駆動力が駆動プーリ473に伝達されるようになっている。
【0066】
前記丸ベルト451は、遮蔽カーテン408,408,409,409,410,410の切れ目408a,408a,409a,409a,410a,410a箇所に設けられた上下一対の長穴部408b…408b,409b…409b,410b…410bを通過して走行するように構成されている。
【0067】
こうすることにより、前記押えユニット411によって物品Mを上方から搬送コンベア403上に押えることができるので、遮蔽カーテン408,408,409,409,410,410を押しのけながら、物品Mを検査空間402′に対して確実に搬入及び搬出することができるようになる。その上、押えユニット411に備えられた駆動力によって物品Mの搬送が一段とスムーズになり、検査の高速化に対応可能となる。
【0068】
なお、前記実施の形態において、遮蔽カーテン8,8,9,9,10,10,408,408,409,409,410,410には、押えユニット11,11,411の押え部材51…51,451が通過するように長穴部8b,8b,9b,10b,10b,408b…408b,409b…409b,410b…410bが設けられていたが、押えユニット11,11,411の高さ調整を行う必要がなければ、適宜寸法の丸穴部を設けてもよい。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、X線遮蔽カーテンを用いて装置本来の高速化を維持しながら検査空間外へのX線の漏洩を防止した上で、検査空間に対する物品の搬入及び搬出を確実に行うことができるX線検査装置が提供される。本発明は、搬送中の物品にX線を照射して該物品中の異物を検出するX線検査技術分野に広く好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るX線検査装置の一部破断側面図である。
【図2】 X線検査装置の上流部分の要部拡大側面図である。
【図3】 図2のア−ア線に沿う矢視図である。
【図4】 図3のイ−イ線に沿う矢視図である。
【図5】 図3のウ−ウ線に沿う矢視図である。
【図6】 他の実施の形態に係る上流側の要部拡大側面図である。
【図7】 他の実施の形態に係る上流側の要部拡大側面図である。
【図8】 他の実施の形態に係る上流側内方の要部拡大正面図である。
【図9】 他の実施の形態に係る要部拡大側面図である。
【図10】 従来のX線検査装置におけるX線漏洩防止方法を示す概略断面図である。
【図11】 従来の別なるX線検査装置におけるX線漏洩防止方法を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 X線検査装置
2′,202′,402′ 検査空間
2a′,402a′ 物品搬入側開口
2b′,402b′ 物品搬出側開口
3,303,403 搬送コンベア(搬送手段)
8〜10,208〜210,310,408〜410 遮蔽カーテン
8a〜10a,208a〜210a,408a〜410a 切れ目
10c 切り欠き部
11,211,311,411 押えユニット(搬送補助手段)
12 挟持ユニット(搬送補助手段)
51,251,351,451 押え部材
52a,53a 長穴(高さ調整機構)
61a 長穴(挟持幅調整機構)
63 フリーローラ(挟持部材)
475 駆動モータ(駆動機構)
M 物品

Claims (2)

  1. 搬送手段により搬送される物品に検査空間内でX線を照射して物品の検査を行うX線検査装置であって、前記検査空間の物品搬入側開口及び物品搬出側開口にX線遮蔽カーテンが設けられていると共に、少なくとも該X線遮蔽カーテンの設置箇所には、物品の搬送経路に沿って設けられて、物品の姿勢が維持されるように前記搬送手段による物品の搬送を補助する搬送補助手段が備えられており、かつ、前記X線遮蔽カーテンは、下端部に達する垂直方向の切れ目を有しており、該切れ目が形成された箇所を通過するように前記搬送補助手段が設けられていることを特徴とするX線検査装置。
  2. 前記切れ目が形成された箇所には、前記搬送補助手段を挿通可能に切り欠き部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のX線検査装置。
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